JP2988573B2 - 炭化水素酸化用硼酸の精製方法 - Google Patents
炭化水素酸化用硼酸の精製方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭化水素の酸化反応に
よりアルコール及びケトンを製造する方法において、硼
酸存在化、炭化水素を分子状酸素を含有するガス酸化反
応を行い、得られる硼酸エステルを含有する酸化反応液
を、加水分解して得られる硼酸水溶液から、酸化反応に
より副生した有機酸等の不純物を、分子中に酸素原子を
有する有機極性溶剤にて抽出除去した後、硼酸を再生
し、再度炭化水素の酸化反応に循環使用する工業的な製
造方法に係わる。アルコール及びケトンを製造する方法
の例として、シクロドデカノール及びシクロドデカノン
の場合は、12−ナイロン製造用のモノマーであるラウ
ロラクタムの中間原料およびドデカン二塩基酸の原料に
利用され、シクロヘキサノール及びシクロヘキサノンの
場合は、6−ナイロン製造用のモノマーであるカプロラ
クタムの中間原料及びアジピン酸の原料に利用される。
よりアルコール及びケトンを製造する方法において、硼
酸存在化、炭化水素を分子状酸素を含有するガス酸化反
応を行い、得られる硼酸エステルを含有する酸化反応液
を、加水分解して得られる硼酸水溶液から、酸化反応に
より副生した有機酸等の不純物を、分子中に酸素原子を
有する有機極性溶剤にて抽出除去した後、硼酸を再生
し、再度炭化水素の酸化反応に循環使用する工業的な製
造方法に係わる。アルコール及びケトンを製造する方法
の例として、シクロドデカノール及びシクロドデカノン
の場合は、12−ナイロン製造用のモノマーであるラウ
ロラクタムの中間原料およびドデカン二塩基酸の原料に
利用され、シクロヘキサノール及びシクロヘキサノンの
場合は、6−ナイロン製造用のモノマーであるカプロラ
クタムの中間原料及びアジピン酸の原料に利用される。
【0002】
【従来の技術】従来、硼酸存在下にて行う炭化水素の酸
化反応において、得られる酸化反応液を加水分解して得
た硼酸水溶液から再生処理した硼酸を、酸化反応に循環
使用する工程に於いて、使用した硼酸を精製する方法
は、種々の方法が知られている。加水分解して得られる
硼酸水溶液を精製する公知の方法としては、まず、酸化
反応液を加水分解して得られた硼酸水溶液をスチームス
トリッピングして含有する有機不純物を除く方法(アメ
リカ特許3,423,471号参照)が知られている。
しかし、前記の公知のスチームストリッピング法では、
スチームをかなり大量に使用しても酸化反応に害を及ぼ
す有機不純物の大部分が、除去出来ないという欠点を有
している。
化反応において、得られる酸化反応液を加水分解して得
た硼酸水溶液から再生処理した硼酸を、酸化反応に循環
使用する工程に於いて、使用した硼酸を精製する方法
は、種々の方法が知られている。加水分解して得られる
硼酸水溶液を精製する公知の方法としては、まず、酸化
反応液を加水分解して得られた硼酸水溶液をスチームス
トリッピングして含有する有機不純物を除く方法(アメ
リカ特許3,423,471号参照)が知られている。
しかし、前記の公知のスチームストリッピング法では、
スチームをかなり大量に使用しても酸化反応に害を及ぼ
す有機不純物の大部分が、除去出来ないという欠点を有
している。
【0003】また、加水分解して得られる硼酸水溶液を
溶剤で精製処理する公知の方法としては、加水分解して
得られた硼酸水溶液を、飽和、鎖状、環式の炭化水素で
あるシクロドデカン、シクロヘキサン、シクロペンタ
ン、n−デカン、n−ヘプタン、n−ヘキサン等の炭化
水素で抽出除去する方法(アメリカ特許3,679,7
51号参照)の抽出精製が知られている。しかしなが
ら、抽出溶剤として上記した炭化水素の如き非極性溶剤
を用いる方法は、硼酸水溶液中に含有される有機不純物
の殆どが極性化合物であるので、これらの不純物を抽出
除去する際に満足すべき十分な除去率が達成されないと
いう欠点がある。
溶剤で精製処理する公知の方法としては、加水分解して
得られた硼酸水溶液を、飽和、鎖状、環式の炭化水素で
あるシクロドデカン、シクロヘキサン、シクロペンタ
ン、n−デカン、n−ヘプタン、n−ヘキサン等の炭化
水素で抽出除去する方法(アメリカ特許3,679,7
51号参照)の抽出精製が知られている。しかしなが
ら、抽出溶剤として上記した炭化水素の如き非極性溶剤
を用いる方法は、硼酸水溶液中に含有される有機不純物
の殆どが極性化合物であるので、これらの不純物を抽出
除去する際に満足すべき十分な除去率が達成されないと
いう欠点がある。
【0004】さらに、加水分解して得られる硼酸水溶液
を晶析処理する公知の方法としては、加水分解し得られ
た硼酸水溶液から晶析によって、硼酸結晶を取り出し
て、晶析により生じた母液を、湿式酸化処理して、有機
不純物を除去する方法(特公昭52−4524号を参
照)が公知である。本提案によると高温、高圧の装置を
必要とし、装置が複雑となり設備コストが高くなる欠点
を有する。
を晶析処理する公知の方法としては、加水分解し得られ
た硼酸水溶液から晶析によって、硼酸結晶を取り出し
て、晶析により生じた母液を、湿式酸化処理して、有機
不純物を除去する方法(特公昭52−4524号を参
照)が公知である。本提案によると高温、高圧の装置を
必要とし、装置が複雑となり設備コストが高くなる欠点
を有する。
【0005】また、加水分解して得られる硼酸水溶液を
晶析処理する公知の方法としては、加水分解し得られた
硼酸水溶液から二段晶析によって、硼酸結晶を取り出す
に一段目の晶析で取り出して得られる結晶のみ酸化反応
用に循環使用する晶析精製方法(特公昭45−3925
0号、特開昭53−29299号を参照)が公知であ
る。しかし、二段目の晶析で得られる結晶は、再溶解し
て一段目の晶析工程または加水分解工程へ戻し、二段目
の晶析母液の一部を系外に廃棄することにより、有機物
の蓄積を防いでいる。したがって、この方法は、硼酸水
溶液の一部廃棄を行わざるを得ず、そのために、コスト
的にも環境上も好ましくない欠点を有する。従って、公
知の方法は、いずれも工業的には必ずしも十分満足でき
るものでなかった。
晶析処理する公知の方法としては、加水分解し得られた
硼酸水溶液から二段晶析によって、硼酸結晶を取り出す
に一段目の晶析で取り出して得られる結晶のみ酸化反応
用に循環使用する晶析精製方法(特公昭45−3925
0号、特開昭53−29299号を参照)が公知であ
る。しかし、二段目の晶析で得られる結晶は、再溶解し
て一段目の晶析工程または加水分解工程へ戻し、二段目
の晶析母液の一部を系外に廃棄することにより、有機物
の蓄積を防いでいる。したがって、この方法は、硼酸水
溶液の一部廃棄を行わざるを得ず、そのために、コスト
的にも環境上も好ましくない欠点を有する。従って、公
知の方法は、いずれも工業的には必ずしも十分満足でき
るものでなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、炭化
水素の酸化反応にて使用した硼酸を、再び酸化反応に循
環して使用するため、得られる酸化反応液を加水分解し
て得た硼酸水溶液中の有機不純物を、除去する酸化助剤
の精製法を提供することである。
水素の酸化反応にて使用した硼酸を、再び酸化反応に循
環して使用するため、得られる酸化反応液を加水分解し
て得た硼酸水溶液中の有機不純物を、除去する酸化助剤
の精製法を提供することである。
【0007】炭化水素の酸化反応により、アルコール及
びケトンを製造する際に、硼酸を存在させることにより
目的とする生成物のアルコール及びケトンの選択率を飛
躍的に、高めることが出来るのは公知である。しかしな
がら、完全には高次酸化を防止することは出来ず、逐次
酸化反応により有機酸等の有機不純物を生成し、酸化反
応液は多種類の不純物を含有する。
びケトンを製造する際に、硼酸を存在させることにより
目的とする生成物のアルコール及びケトンの選択率を飛
躍的に、高めることが出来るのは公知である。しかしな
がら、完全には高次酸化を防止することは出来ず、逐次
酸化反応により有機酸等の有機不純物を生成し、酸化反
応液は多種類の不純物を含有する。
【0008】かかる酸化反応に用いる硼酸は、オルトお
よびメタ硼酸、硼酸無水物のB2O3及びB4O5、ま
たそれらの混合物が使用される。
よびメタ硼酸、硼酸無水物のB2O3及びB4O5、ま
たそれらの混合物が使用される。
【0009】酸化反応液中では、生成するアルコール類
と硼酸は、硼酸エステルとして存在するので、硼酸を分
離するために加水分解反応を行うと、末反応の炭化水素
および生成目的とする化合物のアルコール及びケトンを
含む有機物と硼酸水溶液が得られる。この硼酸水溶液か
ら水を除去して得られるオルト硼酸ないしはさらに脱水
して得られるより水和度の低いメタ硼酸、無水硼酸また
はこれらの混合物は、酸化反応に再び循環使用される。
しかしながら、この硼酸水溶液には有機不純物が分配さ
れて存在するので、硼酸水溶液から水を除去し脱水を行
った再生硼酸を酸化反応に再使用すると、再生硼酸の付
着が反応器内で起ったり、またアルコールおよびケトン
への転化率および選択率の酸化反応効率を著しく低下さ
せる悪影響がある。従って、工業的に硼酸存在下、酸化
反応を行う為には、循環再使用する硼酸中の有機不純物
を除去する工業的な方法が必要である。
と硼酸は、硼酸エステルとして存在するので、硼酸を分
離するために加水分解反応を行うと、末反応の炭化水素
および生成目的とする化合物のアルコール及びケトンを
含む有機物と硼酸水溶液が得られる。この硼酸水溶液か
ら水を除去して得られるオルト硼酸ないしはさらに脱水
して得られるより水和度の低いメタ硼酸、無水硼酸また
はこれらの混合物は、酸化反応に再び循環使用される。
しかしながら、この硼酸水溶液には有機不純物が分配さ
れて存在するので、硼酸水溶液から水を除去し脱水を行
った再生硼酸を酸化反応に再使用すると、再生硼酸の付
着が反応器内で起ったり、またアルコールおよびケトン
への転化率および選択率の酸化反応効率を著しく低下さ
せる悪影響がある。従って、工業的に硼酸存在下、酸化
反応を行う為には、循環再使用する硼酸中の有機不純物
を除去する工業的な方法が必要である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の如
く従来の公知技術は、種々あるがいずれも欠点があり、
工業的に再生した硼酸を循環使用して、酸化反応を行う
には収率が著しく低下し、高選択率での安定操業に不利
であり経剤性に大きく影響するので、それを解決するた
めに、酸化反応液を加水分解後、分離して得られる硼酸
水溶液について、効率良く精製できる方法を発明した。
く従来の公知技術は、種々あるがいずれも欠点があり、
工業的に再生した硼酸を循環使用して、酸化反応を行う
には収率が著しく低下し、高選択率での安定操業に不利
であり経剤性に大きく影響するので、それを解決するた
めに、酸化反応液を加水分解後、分離して得られる硼酸
水溶液について、効率良く精製できる方法を発明した。
【0011】本発明は、硼酸存在下にて行う炭化水素の
酸化反応において、得られた酸化反応液を加水分解して
得られる硼酸水溶液から、酸化反応により副生した有機
不純物を分子中に酸素原子を有する有機極性溶剤にて抽
出除去した後、硼酸を再生し、酸化反応に循環使用する
ことを特徴とする炭化水素酸化用硼酸の精製方法に関す
る。
酸化反応において、得られた酸化反応液を加水分解して
得られる硼酸水溶液から、酸化反応により副生した有機
不純物を分子中に酸素原子を有する有機極性溶剤にて抽
出除去した後、硼酸を再生し、酸化反応に循環使用する
ことを特徴とする炭化水素酸化用硼酸の精製方法に関す
る。
【0012】酸化反応液を加水分解して得られる硼酸水
溶液から、酸化反応により副生した有機不純物を、分子
中に酸素原子を有する有機極性溶剤にて、抽出除去する
場合、得られる抽出溶剤中には硼酸が一部溶解するが、
該抽出溶剤を水にて洗浄し、得られる硼酸含有洗浄水を
有機極性溶剤にて抽出する工程に戻すことにより、硼酸
の損失を実質的に無くすことが出来る。この方法は、図
1で説明するように溶剤抽出塔2と水洗浄塔4の2本の
抽出塔に分けても良く、また図2に示すように上段が水
洗浄部、下段が溶剤抽出部となっている1本の抽出塔6
で行っても良い。
溶液から、酸化反応により副生した有機不純物を、分子
中に酸素原子を有する有機極性溶剤にて、抽出除去する
場合、得られる抽出溶剤中には硼酸が一部溶解するが、
該抽出溶剤を水にて洗浄し、得られる硼酸含有洗浄水を
有機極性溶剤にて抽出する工程に戻すことにより、硼酸
の損失を実質的に無くすことが出来る。この方法は、図
1で説明するように溶剤抽出塔2と水洗浄塔4の2本の
抽出塔に分けても良く、また図2に示すように上段が水
洗浄部、下段が溶剤抽出部となっている1本の抽出塔6
で行っても良い。
【0013】すなわち、本発明は、硼酸を酸化工程に循
環使用するために、有害な不純物の量を、酸化反応に再
使用しうる程度まで少なくし、酸化反応の選択率を新し
い硼酸で得られる選択率に保ち、しかも損失のほとんど
無い硼酸の精製法を供するものである。
環使用するために、有害な不純物の量を、酸化反応に再
使用しうる程度まで少なくし、酸化反応の選択率を新し
い硼酸で得られる選択率に保ち、しかも損失のほとんど
無い硼酸の精製法を供するものである。
【0014】以下に、この発明を詳しく説明する。炭化
水素類を、分子状酸素を含むガスで酸化すると、工業的
に重要な酸素化有機誘導体が生成することは、周知であ
る。酸化反応で硼酸を使用するのは、目的生成物のアル
コールが、硼酸エステルを形成し高次酸化物に進む反応
を防止する役割をするもので、目的とする生成物である
モノアルコールおよびケトン誘導体類に転化する選択率
を高めるに有効な酸化助剤として使用されることが知ら
れている。かかる方法を工業的に行う場合、経済的に行
うためにも、硼酸を分離再生し精製して、酸化反応に循
環再使用することが必要である。
水素類を、分子状酸素を含むガスで酸化すると、工業的
に重要な酸素化有機誘導体が生成することは、周知であ
る。酸化反応で硼酸を使用するのは、目的生成物のアル
コールが、硼酸エステルを形成し高次酸化物に進む反応
を防止する役割をするもので、目的とする生成物である
モノアルコールおよびケトン誘導体類に転化する選択率
を高めるに有効な酸化助剤として使用されることが知ら
れている。かかる方法を工業的に行う場合、経済的に行
うためにも、硼酸を分離再生し精製して、酸化反応に循
環再使用することが必要である。
【0015】本発明の炭化水素の酸化反応は、例えばシ
クロドデカンの酸化の場合、次の反応条件にて実施され
る。反応温度は、好適には140〜200℃の範囲で行
い、好ましくは150〜180℃の範囲で行う。反応圧
力は、好適には常圧〜10Kg/cm2Gの範囲で行な
い、好ましくは常圧〜5Kg/cm2Gの範囲で行う。
前記した反応条件下で硼酸を供給しシクロドデカンを分
子状酸素を含有する空気および/または窒素ガス等の不
活性ガスで希釈された好適には2%〜50%濃度、好ま
しくは4%〜25%濃度の酸素にて酸化反応を行う。
クロドデカンの酸化の場合、次の反応条件にて実施され
る。反応温度は、好適には140〜200℃の範囲で行
い、好ましくは150〜180℃の範囲で行う。反応圧
力は、好適には常圧〜10Kg/cm2Gの範囲で行な
い、好ましくは常圧〜5Kg/cm2Gの範囲で行う。
前記した反応条件下で硼酸を供給しシクロドデカンを分
子状酸素を含有する空気および/または窒素ガス等の不
活性ガスで希釈された好適には2%〜50%濃度、好ま
しくは4%〜25%濃度の酸素にて酸化反応を行う。
【0016】またシクロヘキサンの酸化の場合、次の反
応冬件にて実施される。反応温度は、好適には140〜
200℃の範囲で行い、好ましくは150〜180℃の
範囲で行う。反応圧力は、好適には6〜20Kg/cm
2Gの範囲で行ない、好ましくは8〜12Kg/cm2
Gの範囲で行う。前述した反応条件下で硼酸を供給しシ
クロヘキサンを分子状酸素を含有する空気および/また
は窒表ガス等の不活性ガスで希釈された好適には2%〜
50%濃度、好ましくは4%〜25%濃度の酸素にて酸
化反応を行う。
応冬件にて実施される。反応温度は、好適には140〜
200℃の範囲で行い、好ましくは150〜180℃の
範囲で行う。反応圧力は、好適には6〜20Kg/cm
2Gの範囲で行ない、好ましくは8〜12Kg/cm2
Gの範囲で行う。前述した反応条件下で硼酸を供給しシ
クロヘキサンを分子状酸素を含有する空気および/また
は窒表ガス等の不活性ガスで希釈された好適には2%〜
50%濃度、好ましくは4%〜25%濃度の酸素にて酸
化反応を行う。
【0017】酸化反応の結果、得られる反応液中には、
目的主生成物のアルコールは、硼酸エステルの形で存在
し、またケトンは、アルコールに対して重量比で20:
1から10:2の比で生成する。酸化反応液に含まれる
アルコールの硼酸エステルは、アルコールとして遊離す
るため、酸化反応液に水を添加し、加水分解反応を行
う。
目的主生成物のアルコールは、硼酸エステルの形で存在
し、またケトンは、アルコールに対して重量比で20:
1から10:2の比で生成する。酸化反応液に含まれる
アルコールの硼酸エステルは、アルコールとして遊離す
るため、酸化反応液に水を添加し、加水分解反応を行
う。
【0018】アルコールの硼酸エステルを加水分解する
ためには、硼酸を溶解させるに足りる量の水を、酸化液
に対し重量比で好適には5%〜30%、好ましくは10
%〜20%添加すると加水分解されて、生成させる目的
物のアルコールとケトンおよび未反応の炭化水素を含む
有機液と硼酸水溶液が得られる。工業的に行う場合は、
酸化液を水と向流接触させて、加水分解反応を行う。向
流接触させ、加水分解させる装置としては、多孔板塔お
よび充填塔並びに回転円板塔式、ミキサーセトラー式で
行うことが好適である。また、操作法としては、連続系
及び回分式でも実施することが出来て、限定されるもの
でない。
ためには、硼酸を溶解させるに足りる量の水を、酸化液
に対し重量比で好適には5%〜30%、好ましくは10
%〜20%添加すると加水分解されて、生成させる目的
物のアルコールとケトンおよび未反応の炭化水素を含む
有機液と硼酸水溶液が得られる。工業的に行う場合は、
酸化液を水と向流接触させて、加水分解反応を行う。向
流接触させ、加水分解させる装置としては、多孔板塔お
よび充填塔並びに回転円板塔式、ミキサーセトラー式で
行うことが好適である。また、操作法としては、連続系
及び回分式でも実施することが出来て、限定されるもの
でない。
【0019】加水分解により得られた硼酸水溶液を分離
すると、硼酸水溶液中には、酸化反応において副生する
有機不純物(モノ及びジーカルボン酸である有機酸類、
アルコール類、ヒドロキシカルボン酸類、および高次酸
化物等)が分配され、有機炭素換算(TOC定義を参
照)で2000ppm〜8000ppmが、含まれる。
すると、硼酸水溶液中には、酸化反応において副生する
有機不純物(モノ及びジーカルボン酸である有機酸類、
アルコール類、ヒドロキシカルボン酸類、および高次酸
化物等)が分配され、有機炭素換算(TOC定義を参
照)で2000ppm〜8000ppmが、含まれる。
【0020】硼酸水溶液を脱水し得られる再生硼酸に
は、前記有機不純物が混在するので、再生硼酸を酸化反
応に循環使用すると、酸化反応器に著しいスケーリング
が起こり操業期間が短期間となり操業度に大きく悪影響
を及ぼす。また、酸化反応の反応成績である目的物のア
ルコールおよびケトンへの転化率および選択率の著しい
低下を招くので、酸化反応後の硼酸水溶液を処理し有機
不純物を除去して循環使用することは、工業上では経済
性を高めるために必要なおかつ重要なことである。
は、前記有機不純物が混在するので、再生硼酸を酸化反
応に循環使用すると、酸化反応器に著しいスケーリング
が起こり操業期間が短期間となり操業度に大きく悪影響
を及ぼす。また、酸化反応の反応成績である目的物のア
ルコールおよびケトンへの転化率および選択率の著しい
低下を招くので、酸化反応後の硼酸水溶液を処理し有機
不純物を除去して循環使用することは、工業上では経済
性を高めるために必要なおかつ重要なことである。
【0021】なお、有機不純物濃度は、全有機炭素(T
OC)として、島津製作所製全有機炭素計TOC−50
0にて測定した。TOCは、Total Organi
cCarbonの略を示す。
OC)として、島津製作所製全有機炭素計TOC−50
0にて測定した。TOCは、Total Organi
cCarbonの略を示す。
【0022】本発明の方法は、溶剤抽出法により硼酸水
溶液中の有機不純物を抽出し、硼酸水溶液から有機不純
物を除去する方法であり、溶媒の選定が重要である。前
述した如く、硼酸水溶液中の抽出すべき有機不純物は、
殆どが極性化合物であり、抽出溶剤が、前述の如き非極
性の溶剤であると、硼酸水溶液から有機不純物を満足す
べき程度まで除去することは困難である。
溶液中の有機不純物を抽出し、硼酸水溶液から有機不純
物を除去する方法であり、溶媒の選定が重要である。前
述した如く、硼酸水溶液中の抽出すべき有機不純物は、
殆どが極性化合物であり、抽出溶剤が、前述の如き非極
性の溶剤であると、硼酸水溶液から有機不純物を満足す
べき程度まで除去することは困難である。
【0023】従って、工業的に採用可能な溶剤は、前記
酸化反応による酸化副生物を水溶液から有機溶剤側に抽
出でき、有機不純物の溶解度が大なる有機溶媒が望まれ
る。本発明で使用する溶剤としては、分子中に酸素原子
を有し3〜20個の炭素原子を有し、好ましくは、4〜
15個の炭表原子を有する飽和脂肪族ケトン類または脂
環式ケトン類を使用するものである。また、5〜15個
の炭素原子を有する飽和脂肪族アルコール類または脂環
式アルコールおよび芳香族アルコールも使用することが
出来る。更に同様な4〜15個の炭素原子を有するエス
テル類も使用出来るものである。即ち極性が強い水溶液
から極性有る不純物を、抽出するに最適な溶媒を本発明
は、提供するものである。
酸化反応による酸化副生物を水溶液から有機溶剤側に抽
出でき、有機不純物の溶解度が大なる有機溶媒が望まれ
る。本発明で使用する溶剤としては、分子中に酸素原子
を有し3〜20個の炭素原子を有し、好ましくは、4〜
15個の炭表原子を有する飽和脂肪族ケトン類または脂
環式ケトン類を使用するものである。また、5〜15個
の炭素原子を有する飽和脂肪族アルコール類または脂環
式アルコールおよび芳香族アルコールも使用することが
出来る。更に同様な4〜15個の炭素原子を有するエス
テル類も使用出来るものである。即ち極性が強い水溶液
から極性有る不純物を、抽出するに最適な溶媒を本発明
は、提供するものである。
【0024】これらの条件を満足する抽出溶剤として
は、ケトン類としてメチルイソブチルケトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプロピ
ルケトン、ジエチルケトン、メチルブチルケトンなどの
飽和脂肪族ケトン類、シクロヘキサノン、メチルシクロ
ヘキサノン、シクロドデカノンなどの脂環式ケトン類の
ケトン基を含む炭化水素溶剤、或いは、これらの混合溶
剤などを使用する方法である。
は、ケトン類としてメチルイソブチルケトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプロピ
ルケトン、ジエチルケトン、メチルブチルケトンなどの
飽和脂肪族ケトン類、シクロヘキサノン、メチルシクロ
ヘキサノン、シクロドデカノンなどの脂環式ケトン類の
ケトン基を含む炭化水素溶剤、或いは、これらの混合溶
剤などを使用する方法である。
【0025】また、アルコール類としては、脂肪族アル
コールのアミルアルコール、イソアミルアルコール、n
−ヘキサノール、n−ヘプチルアルコール、オクチルア
ルコール、カプリルアルコール、芳香族のベンジルアル
コール、脂環式アルコールのシクロペンタノール、シク
ロヘキサノールが使用される。エステル類としては、ギ
酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステルが使
用される。
コールのアミルアルコール、イソアミルアルコール、n
−ヘキサノール、n−ヘプチルアルコール、オクチルア
ルコール、カプリルアルコール、芳香族のベンジルアル
コール、脂環式アルコールのシクロペンタノール、シク
ロヘキサノールが使用される。エステル類としては、ギ
酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステルが使
用される。
【0026】本発明の上記した溶剤による抽出工程の条
件として、溶剤比は、硼酸水溶液1に対し0.2〜4ま
での範囲で行われる。抽出時の温度は、室温〜90℃の
範囲で行われる。抽出装置としては、多孔板式抽出塔・
充填塔式抽出塔・ミキサーセトラー式抽出装置・遠心式
抽出装置・回転円板塔等が使用出来る。
件として、溶剤比は、硼酸水溶液1に対し0.2〜4ま
での範囲で行われる。抽出時の温度は、室温〜90℃の
範囲で行われる。抽出装置としては、多孔板式抽出塔・
充填塔式抽出塔・ミキサーセトラー式抽出装置・遠心式
抽出装置・回転円板塔等が使用出来る。
【0027】また、有機不純物を抽出した溶剤中には、
硼酸が、若干溶解し、そのままでは硼酸損失が大きく経
済的に不利であり、その硼酸の損失を防止するため、抽
出溶剤を水で洗浄し硼酸を抽出する。硼酸を抽出した水
は、有機不純物の一部を含むので、硼酸水溶液を溶剤で
抽出する装置へ戻す。これにより硼酸損失を実質的にほ
とんど無くして、硼酸水溶液から有機不純物を抽出除去
出来るのである。
硼酸が、若干溶解し、そのままでは硼酸損失が大きく経
済的に不利であり、その硼酸の損失を防止するため、抽
出溶剤を水で洗浄し硼酸を抽出する。硼酸を抽出した水
は、有機不純物の一部を含むので、硼酸水溶液を溶剤で
抽出する装置へ戻す。これにより硼酸損失を実質的にほ
とんど無くして、硼酸水溶液から有機不純物を抽出除去
出来るのである。
【0028】このための抽出装置としては、上記した溶
剤抽出部と水洗浄部を、通常行われるような2本の抽出
塔に分けた装置を使用することが出来る。また、1本の
抽出塔において、溶剤抽出部を塔の下部に設け、塔の中
段より加水分解後の硼酸水溶液を導入し、塔の下段より
導入した溶剤と向流抽出を行わせ、さらに抽出装置の上
部には水洗浄部を設け、上昇する溶剤と塔の上段より導
入する水により、溶剤に同伴する硼酸を洗浄する装置も
使用出来る。
剤抽出部と水洗浄部を、通常行われるような2本の抽出
塔に分けた装置を使用することが出来る。また、1本の
抽出塔において、溶剤抽出部を塔の下部に設け、塔の中
段より加水分解後の硼酸水溶液を導入し、塔の下段より
導入した溶剤と向流抽出を行わせ、さらに抽出装置の上
部には水洗浄部を設け、上昇する溶剤と塔の上段より導
入する水により、溶剤に同伴する硼酸を洗浄する装置も
使用出来る。
【0029】本発明に依る工業的方法を添付図面中で図
式的に説明する。第1図において、酸化反応工程1で得
られる炭化水素例えばシクロドデカンを硼酸例えばメタ
硼酸存在下、酸素含有ガス例えば空気で反応させた酸化
反応液を11から、加水分解塔2の下部へ導入し、上部
の9から水を導入することによって、反応液と水を向流
で、接触させる。
式的に説明する。第1図において、酸化反応工程1で得
られる炭化水素例えばシクロドデカンを硼酸例えばメタ
硼酸存在下、酸素含有ガス例えば空気で反応させた酸化
反応液を11から、加水分解塔2の下部へ導入し、上部
の9から水を導入することによって、反応液と水を向流
で、接触させる。
【0030】水により硼酸エステルを加水分解し、有機
不純物を向流抽出された有機反応液には、未反応の炭化
水素、目的生成物のアルコールおよびケトン並びに反応
福生成物の不純物を含有するので、更に不純物を除去す
るために、鹸化反応工程8でアルカリと接触処理を行う
ことによって、有機相の品質の向上を図る。次いで、鹸
化反応処理した有機反応液は、未反応の炭化水素および
生成目的化合物のアルコールとケトンを含有するので、
この後21より分離工程に送出される。
不純物を向流抽出された有機反応液には、未反応の炭化
水素、目的生成物のアルコールおよびケトン並びに反応
福生成物の不純物を含有するので、更に不純物を除去す
るために、鹸化反応工程8でアルカリと接触処理を行う
ことによって、有機相の品質の向上を図る。次いで、鹸
化反応処理した有機反応液は、未反応の炭化水素および
生成目的化合物のアルコールとケトンを含有するので、
この後21より分離工程に送出される。
【0031】加水分解塔2の下部より、硼酸及び酸化反
応で副生した有機不純物を含有する水溶液を、溶剤抽出
塔3の上部へ12より導入する。溶剤たとえばメチルイ
ソブチルケトンは、溶剤タンク4より抽出に必要な量を
溶剤抽出塔3の下部へ13より導入し、向流抽出を行
う。これにより硼酸中の有機不純物を溶剤に抽出し、1
4より導出し水洗浄塔5で同伴する硼酸を除去するた
め、水(6の分離水を使用する)を16から導入し洗浄
を行う。洗浄水は、15より抜き出し3の溶剤抽出塔に
戻す。
応で副生した有機不純物を含有する水溶液を、溶剤抽出
塔3の上部へ12より導入する。溶剤たとえばメチルイ
ソブチルケトンは、溶剤タンク4より抽出に必要な量を
溶剤抽出塔3の下部へ13より導入し、向流抽出を行
う。これにより硼酸中の有機不純物を溶剤に抽出し、1
4より導出し水洗浄塔5で同伴する硼酸を除去するた
め、水(6の分離水を使用する)を16から導入し洗浄
を行う。洗浄水は、15より抜き出し3の溶剤抽出塔に
戻す。
【0032】次に水洗浄塔5の抽出溶剤は、19より導
出し溶剤回収工程7にて、抽出された不純物と溶剤を、
蒸溜分離をする。蒸留残渣は7より取り出し適当な廃棄
処理を行う。分離溶剤は20より取り出し、循環使用の
ため、溶剤タンク4に戻される。
出し溶剤回収工程7にて、抽出された不純物と溶剤を、
蒸溜分離をする。蒸留残渣は7より取り出し適当な廃棄
処理を行う。分離溶剤は20より取り出し、循環使用の
ため、溶剤タンク4に戻される。
【0033】溶剤抽出塔3の重液である精製された硼酸
水溶液は、17より取り出される。導出した硼酸水溶液
は、少量溶解し同伴する溶剤を除去するため、6のスト
リピング工程でスチームを挿入しスチームストリピング
を行い、18から精製した硼酸水溶液を得る。ストリピ
ング工程から取り出した分離水は、16から取り出し循
環使用し、水洗浄塔5の供給水に使用する。
水溶液は、17より取り出される。導出した硼酸水溶液
は、少量溶解し同伴する溶剤を除去するため、6のスト
リピング工程でスチームを挿入しスチームストリピング
を行い、18から精製した硼酸水溶液を得る。ストリピ
ング工程から取り出した分離水は、16から取り出し循
環使用し、水洗浄塔5の供給水に使用する。
【0034】抽出精製された硼酸水溶液18は、適当な
脱水処理を行い酸化反応に供する。
脱水処理を行い酸化反応に供する。
【0035】上記の加水分解重液の硼酸水溶液を溶剤抽
出し、さらに抽出液を水で洗浄する方法は、図2の手段
でも達成される。図2は、溶剤抽出精製プロセスを簡易
化する装置であり、図1で説明した溶剤抽出塔3と水洗
浄塔5を1本にした抽出塔31であり、溶剤抽出部を下
部にし、水洗浄部を上部にした1本の抽出塔で、二工程
を同時に操作出来る抽出装置である。酸化反応液を加水
分解した後の硼酸水溶液を塔の中段へ32より導入し、
塔の下段へ33から導入する溶剤33と下部の溶剤抽出
部で向流抽出を行い、硼酸水溶液中の有機不純物を溶剤
に抽出する。これにより抽出塔の底部より、精製された
硼酸水溶液が得られる。こ硼酸水溶液は、図1の12以
降の操作に準ずる。
出し、さらに抽出液を水で洗浄する方法は、図2の手段
でも達成される。図2は、溶剤抽出精製プロセスを簡易
化する装置であり、図1で説明した溶剤抽出塔3と水洗
浄塔5を1本にした抽出塔31であり、溶剤抽出部を下
部にし、水洗浄部を上部にした1本の抽出塔で、二工程
を同時に操作出来る抽出装置である。酸化反応液を加水
分解した後の硼酸水溶液を塔の中段へ32より導入し、
塔の下段へ33から導入する溶剤33と下部の溶剤抽出
部で向流抽出を行い、硼酸水溶液中の有機不純物を溶剤
に抽出する。これにより抽出塔の底部より、精製された
硼酸水溶液が得られる。こ硼酸水溶液は、図1の12以
降の操作に準ずる。
【0036】次に抽出溶剤は、下部より上昇し中段より
上部の水洗浄部にて、上段へ34から導入される水によ
り抽出溶剤に同伴される硼酸を洗浄するため向流洗浄を
行う。これにより、硼酸水溶液から有機不純物を抽出し
た抽出塔剤は、塔の頂部より導出される。これ以後は、
図1で説明した19以降の操作に準ずる。この様に溶剤
抽出を簡易化するために、1本の塔で溶剤抽出と溶剤に
同伴する硼酸の水洗浄を同時に行うことも可能である。
上部の水洗浄部にて、上段へ34から導入される水によ
り抽出溶剤に同伴される硼酸を洗浄するため向流洗浄を
行う。これにより、硼酸水溶液から有機不純物を抽出し
た抽出塔剤は、塔の頂部より導出される。これ以後は、
図1で説明した19以降の操作に準ずる。この様に溶剤
抽出を簡易化するために、1本の塔で溶剤抽出と溶剤に
同伴する硼酸の水洗浄を同時に行うことも可能である。
【0037】
【実施例】以下、参考例、実施例および比較例を示し、
この発明をさらに詳しく説明する。 参考例1 11オートクレーブにシクロドデカン300gと酸化助
剤としてオルト硼酸(H3BO3)を18%水溶液の状
態で140g充填し、窒素を水除去ガスとし、加熱しな
がら遊離水の除去および硼酸の脱水を行った。。その
際、排ガスは、オートークレーブ上部出口に取りつけた
コンデンサを通した後、弁を介して常圧に減圧し系外へ
取り出す。凝縮液は、コンデンサの下部に付属する水分
離槽にため、水相と有機相に分離するので、有機相のみ
オートクレーブに還流させる。別途行った同様な操作に
より、この時の硼酸中のメタ硼酸の含有率は、97モル
%であった。
この発明をさらに詳しく説明する。 参考例1 11オートクレーブにシクロドデカン300gと酸化助
剤としてオルト硼酸(H3BO3)を18%水溶液の状
態で140g充填し、窒素を水除去ガスとし、加熱しな
がら遊離水の除去および硼酸の脱水を行った。。その
際、排ガスは、オートークレーブ上部出口に取りつけた
コンデンサを通した後、弁を介して常圧に減圧し系外へ
取り出す。凝縮液は、コンデンサの下部に付属する水分
離槽にため、水相と有機相に分離するので、有機相のみ
オートクレーブに還流させる。別途行った同様な操作に
より、この時の硼酸中のメタ硼酸の含有率は、97モル
%であった。
【0038】次に2Kg/cm2G、170℃にて空気
を0.3Nl/minの速度で流し酸化反応を行う。9
0分後空気の供給を停止し、常圧に戻して、オートクレ
ーブより内容物をフラスコに移し、水を120g添加
し、90℃にて10分間攪拌し、加水分解を行う。静置
後下部コックより抜き出した重液相の硼酸水溶液には、
全有機炭素(TOC)として4600ppmの有機不純
物が含まれていた。フラスコに残った軽液相に10%N
aOH水溶液50gを添加し、30分間攪拌後静置分離
した。得られた有機相のガスクロ分析の結果シクロドデ
カン転化率17.9%で シクロドデカノールとシクロ
ドデカノンの合計選択率は、86.1%であった。
を0.3Nl/minの速度で流し酸化反応を行う。9
0分後空気の供給を停止し、常圧に戻して、オートクレ
ーブより内容物をフラスコに移し、水を120g添加
し、90℃にて10分間攪拌し、加水分解を行う。静置
後下部コックより抜き出した重液相の硼酸水溶液には、
全有機炭素(TOC)として4600ppmの有機不純
物が含まれていた。フラスコに残った軽液相に10%N
aOH水溶液50gを添加し、30分間攪拌後静置分離
した。得られた有機相のガスクロ分析の結果シクロドデ
カン転化率17.9%で シクロドデカノールとシクロ
ドデカノンの合計選択率は、86.1%であった。
【0039】
【数1】
【0040】
【数2】 比較例1 参考例1の加水分解で得られた硼酸水溶液(TOC46
00ppm)を酸化助剤として用いた以外は参考例1と
同様の操作により酸化を行った結果、シクロドデカン転
化率15.4%、シクロドデカノールとシクロドデカノ
ンの合計選択率は、78.2%であった。
00ppm)を酸化助剤として用いた以外は参考例1と
同様の操作により酸化を行った結果、シクロドデカン転
化率15.4%、シクロドデカノールとシクロドデカノ
ンの合計選択率は、78.2%であった。
【0041】実施例1 参考例1と同じ加水分解で得られた硼酸水溶液140g
に80℃にて水で飽和されたメチルイソブチルケトン
(MIBKと称す)280gを加え、攪拌抽出し、静置
分離後、重液に再びMIBK280gを加え抽出し、M
IBK相を静置分離する。次に分離した重液相に水を2
8g添加し、加熱によって、溶解しているMIBKとと
もに水28g留出させ、缶液としてTOC330ppm
となった硼酸水溶液を得た。
に80℃にて水で飽和されたメチルイソブチルケトン
(MIBKと称す)280gを加え、攪拌抽出し、静置
分離後、重液に再びMIBK280gを加え抽出し、M
IBK相を静置分離する。次に分離した重液相に水を2
8g添加し、加熱によって、溶解しているMIBKとと
もに水28g留出させ、缶液としてTOC330ppm
となった硼酸水溶液を得た。
【0042】この抽出精製によるTOC除去率は、93
%であった。またMIBK抽出液には硼酸が0.65%
溶けていたが、MIBK抽出液100gに対し水10g
で2回抽出することによりMIBK中の硼酸濃度は0.
02%に低下した。この精製された硼酸水溶液140g
を酸化助剤として用いた以外は、参考例1と同様の酸化
を行った結果、シクロドデカン転化率18.4%、シク
ロドデカノールとシクロドデカノンの合計選択率は8
6.4%となり、参考例1の如く新しいオルト硼酸を用
いたのと同等の結果が得られた。
%であった。またMIBK抽出液には硼酸が0.65%
溶けていたが、MIBK抽出液100gに対し水10g
で2回抽出することによりMIBK中の硼酸濃度は0.
02%に低下した。この精製された硼酸水溶液140g
を酸化助剤として用いた以外は、参考例1と同様の酸化
を行った結果、シクロドデカン転化率18.4%、シク
ロドデカノールとシクロドデカノンの合計選択率は8
6.4%となり、参考例1の如く新しいオルト硼酸を用
いたのと同等の結果が得られた。
【0043】比較例2 実施例1のMIBKの代わりに、シクロドデカン280
gを用いた以外は、同様な方法で2回抽出を行った。得
られた硼酸水溶液のTOC濃度は2,070ppmであ
り、TOC除去率は55%であった。さらに、この硼酸
水溶液を酸化助剤として用いた以外は参考例1と同様の
酸化を行った結果、シクロドデカン転化率は16.0
%,シクロドデカノールとシクロドデカノンの合計選択
率は、81.0%であった。
gを用いた以外は、同様な方法で2回抽出を行った。得
られた硼酸水溶液のTOC濃度は2,070ppmであ
り、TOC除去率は55%であった。さらに、この硼酸
水溶液を酸化助剤として用いた以外は参考例1と同様の
酸化を行った結果、シクロドデカン転化率は16.0
%,シクロドデカノールとシクロドデカノンの合計選択
率は、81.0%であった。
【0044】参考例2 11オートクレーブにシクロヘキサン400gと酸化助
剤としてオルト硼酸(H3BO3)を18%水溶液の状
態で200g充填し、窒素を水除去ガスとし、加熱しな
がら遊離水の除去および硼酸の脱水を行った。その際、
排ガスは、オートークレーブ上部出口に取りつけたコン
デンサを通した後、弁を介して常圧に減圧し系外へ取り
出す。凝縮液は、コンデンサの下部に付属する水分離槽
にため、水相と有機相に分離するので、有機相のみオー
トクレーブに還流させる。別途行った同様な操作によ
り、この時の硼酸中のメタ硼酸の含有率は、94モル%
であった。
剤としてオルト硼酸(H3BO3)を18%水溶液の状
態で200g充填し、窒素を水除去ガスとし、加熱しな
がら遊離水の除去および硼酸の脱水を行った。その際、
排ガスは、オートークレーブ上部出口に取りつけたコン
デンサを通した後、弁を介して常圧に減圧し系外へ取り
出す。凝縮液は、コンデンサの下部に付属する水分離槽
にため、水相と有機相に分離するので、有機相のみオー
トクレーブに還流させる。別途行った同様な操作によ
り、この時の硼酸中のメタ硼酸の含有率は、94モル%
であった。
【0045】次に9Kg/cm2G、165℃にて、窒
素で希釈した4%の酸素を含むガスを1N1/minの
速度で供給し酸化を行う。4時間後ガスの供給を停止
し、オートクレーブに水を170g添加し、120℃に
て10分間攪拌し、加水分解を行う。静置後下部バルブ
より抜き出した重液相の硼酸水溶液には、全有機炭素
(TOC)として3500Pppmの有機不純物が含ま
れていた。オートクレーブに残った軽液相に10%Na
OH水溶液50gを添加し、30分間攪拌後静置分離し
た。得られた有機相のガスクロ分析の結果シクロヘキサ
ン転化率10.3%で,シクロヘキサノールとシクロヘ
キサノンの合計選択率は、86.9%であった。
素で希釈した4%の酸素を含むガスを1N1/minの
速度で供給し酸化を行う。4時間後ガスの供給を停止
し、オートクレーブに水を170g添加し、120℃に
て10分間攪拌し、加水分解を行う。静置後下部バルブ
より抜き出した重液相の硼酸水溶液には、全有機炭素
(TOC)として3500Pppmの有機不純物が含ま
れていた。オートクレーブに残った軽液相に10%Na
OH水溶液50gを添加し、30分間攪拌後静置分離し
た。得られた有機相のガスクロ分析の結果シクロヘキサ
ン転化率10.3%で,シクロヘキサノールとシクロヘ
キサノンの合計選択率は、86.9%であった。
【0046】比較例3 参考例2の加水分解で得られた硼酸水溶液(TOC35
00ppm)を酸化助剤として用いた以外は参考例2と
同様の操作により酸化を行った結果、シクロヘキサン転
化率8.0%、シクロヘキサノールとシクロヘキサノン
の合計選択率は、77.9%であった。
00ppm)を酸化助剤として用いた以外は参考例2と
同様の操作により酸化を行った結果、シクロヘキサン転
化率8.0%、シクロヘキサノールとシクロヘキサノン
の合計選択率は、77.9%であった。
【0047】実施例2 参考例2と同じ加水分解で得られた硼酸水溶液200g
に80℃にて水で飽和されたメチルイソブチルケトン
(MIBKと称す)400gを加え、攪拌抽出し、静置
分離後、重液に再びMIBK400gを加え抽出し、M
IBK相を静置分離する。次に分離した重液相に水を4
0g添加し、加熱によって溶解しているMIBKととも
に水40g留出させ、缶液としてTOCが280ppm
の硼酸水溶液を得た。TOC除去率は、92%である。
この精製された硼酸水溶液200gを酸化助剤として用
いた以外は、参考例2と同様の酸化を行った結果、シク
ロヘキサン転化率10.5%、シクロヘキサノールとシ
クロヘキサノンの合計選択率は86.8%となり、参考
例2の如く新しいオルト硼酸を用いたのと同等の結果が
得られた。
に80℃にて水で飽和されたメチルイソブチルケトン
(MIBKと称す)400gを加え、攪拌抽出し、静置
分離後、重液に再びMIBK400gを加え抽出し、M
IBK相を静置分離する。次に分離した重液相に水を4
0g添加し、加熱によって溶解しているMIBKととも
に水40g留出させ、缶液としてTOCが280ppm
の硼酸水溶液を得た。TOC除去率は、92%である。
この精製された硼酸水溶液200gを酸化助剤として用
いた以外は、参考例2と同様の酸化を行った結果、シク
ロヘキサン転化率10.5%、シクロヘキサノールとシ
クロヘキサノンの合計選択率は86.8%となり、参考
例2の如く新しいオルト硼酸を用いたのと同等の結果が
得られた。
【0048】比較例4 実施例2のMIBKの代わりに、シクロヘキサン400
gを用いた以外は、同様な方法で2回抽出を行った。得
られた硼酸水溶液のTOC濃度は1,790ppmであ
り、TOC除去率は49%であった。さらに、この硼酸
水溶液を酸化助剤として用いた以外は参考例2と同様の
酸化を行った結果、シクロヘキサン転化率は9.4%,
シクロヘキサノールとシクロヘキサノンの合計選択率
は、81.5%であった。
gを用いた以外は、同様な方法で2回抽出を行った。得
られた硼酸水溶液のTOC濃度は1,790ppmであ
り、TOC除去率は49%であった。さらに、この硼酸
水溶液を酸化助剤として用いた以外は参考例2と同様の
酸化を行った結果、シクロヘキサン転化率は9.4%,
シクロヘキサノールとシクロヘキサノンの合計選択率
は、81.5%であった。
【0049】実施例3 参考例1と同じ加水分解で得られた硼酸水溶液140g
に80℃にて水で飽和されたn−ヘキサノール280g
を加え、攪拌抽出し、静置分離後、重液に再びn−ヘキ
サノール280gを加え抽出し、n−ヘキサノール相を
静置分離する。次に分離した重液相に水を28g添加
し、加熱によって溶解しているn−ヘキサノールととも
に水28g留出させ、缶液としてTOC410ppmの
硼酸水溶液を得た。このn−ヘキサノール抽出精製によ
るTOC除去率は、91%である。
に80℃にて水で飽和されたn−ヘキサノール280g
を加え、攪拌抽出し、静置分離後、重液に再びn−ヘキ
サノール280gを加え抽出し、n−ヘキサノール相を
静置分離する。次に分離した重液相に水を28g添加
し、加熱によって溶解しているn−ヘキサノールととも
に水28g留出させ、缶液としてTOC410ppmの
硼酸水溶液を得た。このn−ヘキサノール抽出精製によ
るTOC除去率は、91%である。
【0050】この精製された硼酸水溶液140gを酸化
助剤として用いた以外は、参考例1と同様の酸化を行っ
た結果、シクロドデカン転化率17.5%、シクロドデ
カノールとシクロドデカノンの合計選択率は85.7%
となった。
助剤として用いた以外は、参考例1と同様の酸化を行っ
た結果、シクロドデカン転化率17.5%、シクロドデ
カノールとシクロドデカノンの合計選択率は85.7%
となった。
【0051】実施例14 参考例1と同じ加水分解で得られた硼酸水溶液140g
に80℃にて水で飽和された酢酸ブチル280gを加
え、攪拌抽出し、静置分離後、重液に再び酢酸ブチル2
80gを加え抽出し、酢酸ブチル相を静置分離する。次
に分離した重液相に水を28g添加し、加熱によって溶
解している酢酸ブチルとともに水28g留出させ、缶液
としてTOC370ppmの硼酸水溶液を得た。TOC
除去率は、92%である。
に80℃にて水で飽和された酢酸ブチル280gを加
え、攪拌抽出し、静置分離後、重液に再び酢酸ブチル2
80gを加え抽出し、酢酸ブチル相を静置分離する。次
に分離した重液相に水を28g添加し、加熱によって溶
解している酢酸ブチルとともに水28g留出させ、缶液
としてTOC370ppmの硼酸水溶液を得た。TOC
除去率は、92%である。
【0052】この精製された硼酸水溶液140gを酸化
助剤として用いた以外は参考例1と同様の酸化を行った
結果、シクロドデカン転化率17.9%、シクロドデカ
ノールとシクロドデカノンの合計選択率は85.9%と
なった。
助剤として用いた以外は参考例1と同様の酸化を行った
結果、シクロドデカン転化率17.9%、シクロドデカ
ノールとシクロドデカノンの合計選択率は85.9%と
なった。
【0053】
【発明の効果】本発明によると、 (1)常温、常圧の簡単な装置で、酸化液を加水分解し
て得られる硼酸水溶液中の有機物が除去でき、その除去
率が高く、本法により精製された硼酸水溶液を脱水処理
後、酸化工程で循環使用しても反応への影響が全く無
い。 (2)硼酸の回収率が高く、ほとんどロスがない。 (3)硼酸を酸化工程へ循環する方法のうち、硼酸水溶
液を酸化されるべき炭化水素中で脱水してメタ硼酸と
し、炭化水素とともに酸化工程へ供給するという晶析操
作が不要で、固体結晶を搬送する煩雑さの無い簡潔で優
れた方法を採用する場合にも、この精製方法が適用しう
るという利点がある。
て得られる硼酸水溶液中の有機物が除去でき、その除去
率が高く、本法により精製された硼酸水溶液を脱水処理
後、酸化工程で循環使用しても反応への影響が全く無
い。 (2)硼酸の回収率が高く、ほとんどロスがない。 (3)硼酸を酸化工程へ循環する方法のうち、硼酸水溶
液を酸化されるべき炭化水素中で脱水してメタ硼酸と
し、炭化水素とともに酸化工程へ供給するという晶析操
作が不要で、固体結晶を搬送する煩雑さの無い簡潔で優
れた方法を採用する場合にも、この精製方法が適用しう
るという利点がある。
【0054】本発明方法と公知の技術との作用効果を比
較すると、公知の技術のシクロドデカンと本発明方法の
メチルイソブチルケトン抽出溶剤とでの硼酸中の有機不
純物の除去率を溶剤比2で比較すると、シクロドデカン
抽出溶剤の場合の除去率は55%であるが、メチルイソ
ブチルケトン抽出溶剤の場合は、90%以上の除去率が
得られる。
較すると、公知の技術のシクロドデカンと本発明方法の
メチルイソブチルケトン抽出溶剤とでの硼酸中の有機不
純物の除去率を溶剤比2で比較すると、シクロドデカン
抽出溶剤の場合の除去率は55%であるが、メチルイソ
ブチルケトン抽出溶剤の場合は、90%以上の除去率が
得られる。
【0055】従って、本発明は、硼酸存在下の酸化反応
を工業的に実施するために、循環する硼酸水溶液中に含
有する酸化反応で生ずる有機不純物を、除去するための
有利な抽出精製方法を提供するためになすものである。
すなわち、酸化反応に引き続いて循環する硼酸水溶液を
再使用しうる程度まで、有害な不純物の量を少なくし、
しかも酸化反応の選択率を新しい硼酸で得られる選択率
に保つことのできる硼酸の精製法を供するものである
を工業的に実施するために、循環する硼酸水溶液中に含
有する酸化反応で生ずる有機不純物を、除去するための
有利な抽出精製方法を提供するためになすものである。
すなわち、酸化反応に引き続いて循環する硼酸水溶液を
再使用しうる程度まで、有害な不純物の量を少なくし、
しかも酸化反応の選択率を新しい硼酸で得られる選択率
に保つことのできる硼酸の精製法を供するものである
【0056】
【図面の簡単な説明】
【図1】酸化触媒の溶剤抽出精製プロセス説明図であ
る。
る。
【図2】溶剤抽出精製プロセスを簡易化する抽出塔の説
明図である。
明図である。
1. ……酸化反応工程 5. ……水洗浄
塔 2. ……加水分解塔 6. ……溶剤ス
トリッピング工程 3. ……溶剤抽出塔 7. ……溶剤分
離工程 4. ……タンク 水洗浄塔 8. ……鹸化反
応工程 31.……抽出装置本体 34.……水道入
管 32.……加水分解液導入管 35.……抽出溶
剤導出管 33.……溶剤導入管 36.……精製硼
酸水溶液導出管
塔 2. ……加水分解塔 6. ……溶剤ス
トリッピング工程 3. ……溶剤抽出塔 7. ……溶剤分
離工程 4. ……タンク 水洗浄塔 8. ……鹸化反
応工程 31.……抽出装置本体 34.……水道入
管 32.……加水分解液導入管 35.……抽出溶
剤導出管 33.……溶剤導入管 36.……精製硼
酸水溶液導出管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 45/28 C07C 45/28 49/04 49/04 A 49/385 49/385 A (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01B 35/10
Claims (1)
- 【請求項1】硼酸存在下にて行う炭化水素の酸化反応に
おいて、得られた酸化反応液を加水分解して得られる硼
酸水溶液から、酸化反応により副生した有機不純物を分
子中に酸素原子を有する有機極性溶剤にて抽出除去した
後、硼酸を再生し、酸化反応に循環使用することを特徴
とする炭化水素酸化用硼酸の精製方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3280926A JP2988573B2 (ja) | 1991-08-02 | 1991-08-02 | 炭化水素酸化用硼酸の精製方法 |
DE69218064T DE69218064T2 (de) | 1991-08-02 | 1992-07-30 | Verfahren zum Reinigen von Borsäure für die Kohlenwasserstoffoxydation |
EP92113004A EP0525766B1 (en) | 1991-08-02 | 1992-07-30 | Process for purifying boric acid for hydrocarbon oxidation |
US07/922,547 US5221773A (en) | 1991-08-02 | 1992-07-31 | Process for purifying boric acid for hydrocarbon oxidation |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3280926A JP2988573B2 (ja) | 1991-08-02 | 1991-08-02 | 炭化水素酸化用硼酸の精製方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05220393A JPH05220393A (ja) | 1993-08-31 |
JP2988573B2 true JP2988573B2 (ja) | 1999-12-13 |
Family
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3280926A Expired - Fee Related JP2988573B2 (ja) | 1991-08-02 | 1991-08-02 | 炭化水素酸化用硼酸の精製方法 |
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Country | Link |
---|---|
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EP (1) | EP0525766B1 (ja) |
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DE19903152A1 (de) * | 1999-01-27 | 2000-08-03 | Degussa | Verfahren zur Herstellung von cyclischen Alkoholen und Ketonen |
CN114736115A (zh) * | 2022-05-06 | 2022-07-12 | 哈尔滨工业大学(威海) | 一种水溶液中丁二酸及丁二酸盐的萃取分离方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US3232704A (en) * | 1962-03-21 | 1966-02-01 | Exxon Research Engineering Co | Process for recovering boric acid |
DE1224283B (de) * | 1964-02-12 | 1966-09-08 | Huels Chemische Werke Ag | Verfahren zur Rueckgewinnung von Borsaeure aus den Oxydationsgemischen der Fluessigphasen-oxydation von Kohlenwasserstoffen |
GB1044824A (en) * | 1964-02-27 | 1966-10-05 | Halcon International Inc | Partial oxidation of hydrocarbons |
US3423471A (en) * | 1965-01-29 | 1969-01-21 | Halcon International Inc | Recovery of boron compounds from oxidation mixtures |
US3423571A (en) | 1965-10-19 | 1969-01-21 | Leonard Trachtenberg | Insulated electrically heated bottle |
FR1498351A (fr) * | 1966-05-20 | 1967-10-20 | Inst Francais Du Petrole | Perfectionnement à la fabrication d'alcools par oxydation d'hydrocarbures |
US3482936A (en) * | 1967-12-11 | 1969-12-09 | Halcon International Inc | Purification of boric acid |
US3679751A (en) | 1968-07-25 | 1972-07-25 | Halcon International Inc | Boric acid recovery |
DE2123181C3 (de) * | 1971-05-11 | 1981-12-24 | Bayer Antwerpen N.V., Antwerpen | Borsäurerückgewinnung |
JPS524524A (en) | 1975-06-30 | 1977-01-13 | Nat Jutaku Kenzai | Production of decorative precast boards |
JPS5329299A (en) | 1976-08-31 | 1978-03-18 | Mitsubishi Chem Ind Ltd | Recovering method for boric acid |
-
1991
- 1991-08-02 JP JP3280926A patent/JP2988573B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1992
- 1992-07-30 DE DE69218064T patent/DE69218064T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1992-07-30 EP EP92113004A patent/EP0525766B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1992-07-31 US US07/922,547 patent/US5221773A/en not_active Expired - Fee Related
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---|---|
US5221773A (en) | 1993-06-22 |
EP0525766A2 (en) | 1993-02-03 |
DE69218064T2 (de) | 1997-07-31 |
JPH05220393A (ja) | 1993-08-31 |
EP0525766B1 (en) | 1997-03-12 |
DE69218064D1 (de) | 1997-04-17 |
EP0525766A3 (en) | 1993-06-16 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |