JP2988240B2 - 宇宙航行体用熱制御装置 - Google Patents

宇宙航行体用熱制御装置

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JP2988240B2
JP2988240B2 JP6040447A JP4044794A JP2988240B2 JP 2988240 B2 JP2988240 B2 JP 2988240B2 JP 6040447 A JP6040447 A JP 6040447A JP 4044794 A JP4044794 A JP 4044794A JP 2988240 B2 JP2988240 B2 JP 2988240B2
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優 平松
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、宇宙航行体に搭載され
た発熱機器(発熱量の多い電子機器)の熱を宇宙空間に
放熱する宇宙航行体用熱制御装置に関し、特に、電力を
必要とせず、簡単な構成により、装置の軽量化と小型化
及び信頼性の向上を図ることのできる宇宙航行体用熱制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人工衛星等の宇宙航行体の熱制御
装置としては、例えば、図5に示すように、発熱機器の
ケース120の壁の表面に放熱フィルム110を貼付し
て放熱面を形成し、また、この放熱フィルム110を貼
付したケース120の壁の裏面にヒータ130を固定
し、放熱フィルム110の放熱とヒータの発熱のバラン
スにより発熱機器の温度を一定に保つようにしたものが
ある。また、図6に示すように、発熱機器の壁面に、バ
イメタル又はモータ等によって開閉する複数のブレード
部140を備えたサーマルルーバを取り付け、前記ブレ
ード部140を開閉することによって発熱機器の放熱量
を調整し、発熱機器の温度を一定に保つようにした宇宙
航行体用熱制御装置もある。なお、サーマルルーバを用
いた人工衛星等の宇宙航行体用熱制御装置は、上記装置
以外に、特開昭58−221415号,特開昭59−4
5300号,特開昭59−154515号及び特開昭6
1−10299号等で提案されているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の熱フィルタ110とヒータ130を用いた宇宙航行
体用熱制御装置では、ヒータ130を駆動させるための
電力が必要であるという問題がある。また、宇宙航行
体、特に人工衛星のような小さなもにあっては、ヒータ
130に電源を供給するための配線が、信号系又は高周
波系の配線と電磁波的な干渉を起こさないように配慮し
なければならず、線材や配線経路を十分に検討する必要
性が生じ、設計及び製作が困難となる問題もあった。
【0004】一方、上述した従来のサーマルルーバを用
いた宇宙航行体用熱制御装置では、発熱機器の寸法が大
きくなるという問題があり、また、複数のブレード部1
40及びこれらブレード部140を駆動させるギヤ等の
周辺部品が必要となり、装置の構成が複雑となって宇宙
航行体の信頼性と生産性が低下するとともに、宇宙航行
体が大重量になってしまうという問題があった。
【0005】なお、電子機器の分野では、発熱する半導
体素子等の発熱体を冷却するため、例えば、特開昭58
−92247号及び実開平2−65397号のような電
子機器における熱制御装置が提案されている。これら電
子機器の熱制御装置は、半導体素子等の発熱体と、放熱
手段を具備したケースとをバイメタルを介して接触させ
る構成となっており、発熱体の温度が上昇したときは、
バイメタルが変形して発熱体と放熱用ケースを接触させ
て熱を放熱し、また、発熱体の温度が下降したときは、
バイメタルが変形して発熱体と放熱用ケースの接触を解
除し、発熱体の温度を適温に保つ構成となっていた。
【0006】しかし、特開昭58−92247号の熱制
御装置では、発熱体の温度下降時において、発熱体と放
熱用ケースの接触が完全に解除されず、外部から大きな
熱を受ける宇宙航行体には、応用することができない。
また、特開平2−65397号の熱制御装置では、ケー
スに設ける放熱手段の構成が複雑であり、簡単かつ軽量
な構成が望まれる宇宙航行体には、そのまま応用するこ
とができない。
【0007】本発明は、上記問題点にかんがみてなされ
たものであり、電力を必要とせず、簡単な構成により、
装置の軽量化と小型化及び信頼性の向上を図ることので
きる宇宙航行体用熱制御装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の宇宙航行体用熱制御装置は、宇宙航行体に
搭載された発熱機器の熱を宇宙空間に放熱する宇宙航行
体用熱制御装置であって、前記発熱機器のケース壁部と
対向するように、所定の間隔をあけて配置した放熱フィ
ルムと、前記発熱機器の温度が上昇したとき、前記放熱
フィルム方向に湾曲して接触し、また、前記発熱機器の
温度が下降したとき、前記放熱フィルムから離れる方向
に湾曲するバイメタルによって、前記壁部を形成した前
記発熱機器のケースとを備えた構成としてあり、必要に
応じて、放熱フィルムと、バイメタルによって形成され
たケース壁部の互いに対向する面の一方又は両方を、金
属鏡面とした構成、黒色に着色した構成、又は、アルミ
ニウムを蒸着したポリ四フッ化エチレン製フィルムを接
着した構成としてある。また、好ましくは、放熱フィム
ルとケース壁部との間の距離を調整可能とした構成とし
てあり、さらに好ましくは放熱フィルムをモータによっ
て移動させることによりケース壁部との距離を自動的に
行なう構成としてある。
【0009】
【作用】上記構成からなる本発明の宇宙航行体用熱制御
装置によれば、発熱機器の温度が上昇したときは、バイ
メタルで形成したケース壁部が放熱フィルム方向に湾曲
して該放熱フィルムと接触し、前記発熱機器の熱が放熱
される。また、前記発熱機器の温度が下降したときは、
バイメタルで形成した前記ケース壁部が前記放熱フィル
ムから離れる方向に湾曲し、放熱フィルムから完全に離
れて前記発熱機器の放熱が中止される。さらに、地上か
ら放熱フィルムとケース壁部との距離を調整することが
できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の宇宙航行体用熱制御装置の実
施例について、図面を参照しつつ説明する。まず、第一
実施例に係る宇宙航行体用熱制御装置について説明す
る。図1は本実施例に係る宇宙航行体用熱制御装置を示
す側面断面図である。また、本実施例の宇宙航行体用熱
制御装置では、発熱機器及び宇宙航行体を比較的高温に
保つ例を示す。
【0011】同図において、1は図示しない発熱機器
(電子機器等)を収納したケースであり、壁部2を銅と
アルミニウムを重ね合わせた構成のバイメタルによって
形成してある。この壁部2は、バイメタルの効果によ
り、ケース1内に収納された発熱機器の温度上昇にとも
なって、ケース1外側に向かって湾曲変形し、また、前
記発熱機器の温度下降にともなって、ケース1内側に向
かって湾曲変形する構成となっている。また、壁部2の
表面、すなわち、放熱フィルム3と対向する面は、金属
鏡面としてある。
【0012】上記放熱フィルム3は、ケース1の壁部2
と対向し、かつ発熱機器ケース1の壁部2が外側方向に
湾曲したときに接触するだけの間隔をあけて配置してあ
る。この放熱フィルム3は、アルミニウムを蒸着したポ
リ四フッ化エチレン製フィルム(アルミニウム蒸着テフ
ロン:テフロンは登録商標)によって形成されており、
裏面、すなわち、壁部2と対向する面が金属鏡面となっ
ている。このように、壁部2と放熱フィルム3の互いに
対向する面を金属鏡面とすることにより、発熱機器を比
較的高温に保てる。
【0013】次に、上記構成からなる本実施例の宇宙航
行体用熱制御装置の動作について、図2(a),(b)
を参照しつつ説明する。ケース1内に収納された発熱機
器の温度が上昇すると、壁部2がバイメタルの効果によ
り、ケース1外側に向かって湾曲変形する。これによ
り、図2(a)に示すように、壁部2が放熱フィルム3
と接触し、発熱機器の熱が放熱フィルムに伝わり放熱さ
れる。また、ケース1内に収納された発熱機器の温度が
下降すると壁部2がケース1内側に向かって変形する。
これにより、図2(b)に示すように、壁部2が放熱フ
ィルム3から完全に離れ、発熱機器の放熱が中止され
る。
【0014】このような構成からなる本実施例の宇宙航
行体用熱制御装置によれば、ケース1の壁部をバイメタ
ルとするだけでよいので、構成の簡単化、軽量化及び信
頼性の向上を図りつつ、発熱機器を比較的高温に保て
る。
【0015】次に、本発明の第二実施例に係る宇宙航行
体用熱制御装置について説明する。図3は本実施例に係
る宇宙航行体用熱制御装置を示す側面断面図である。同
図において、本実施例の宇宙航行体用熱制御装置は、放
熱フィルム3を間隔調整用ねじ4によってケース1の壁
部2正面に取り付けた構成としてある。このような構成
とすることにより、例えば、放熱フィルム3と壁部2の
間隔を狭くすると、小さい温度上昇で放熱フィルム3と
壁部2を接触させることができ、また、放熱フィルム3
と壁部2の間隔を広くすると、大きい温度上昇、すなわ
ちかなり高温にならないと放熱フィルム3と壁部2が接
触しないようにすることができ、同じバイメタルで放熱
の制御温度を自由に調整することが可能となる。
【0016】上記構成からなる第一及び第二実施例の宇
宙航行体用熱制御装置によれば、電力を全く必要とせ
ず、簡単かつ軽量な構成の宇宙航行体用熱制御装置によ
り、信頼性の高い温度制御を行なえる。
【0017】なお、本発明の宇宙航行体用熱制御装置は
上述した実施例に限定されるものではない。例えば、上
記第一実施例では、発熱機器を比較的高温に保つため、
壁部2と放熱フィルム3の互いに対向する面の両方又は
一方を金属鏡面としたが、発熱機器を常温に保つ場合
は、これら対向する面の両方又は一方を金属鏡面に代え
て黒色に着色し、また、発熱機器を低温に保つ場合は、
これら対向する面の両方又は一方にアルミニウム蒸着テ
フロンを貼付した構成としてもよい。また、壁部2に用
いるバイメタルとしては、アルミニウムと銅の組合せに
限らず、バイメタルとしての機能を生じる種々金属の組
合せが考えられる。さらに、放熱フィルム3も、アルミ
ニウム蒸着テフロンに限らず、宇宙空間の環境に耐え得
る透明フィルム部材,板部材に金属を蒸着したものを用
いることができる。例えば、銀を蒸着したテフロン又は
ガラス板、あるいは、アルミニウムを蒸着したガラス板
などが考えられる。またさらに、第二実施例は、地上に
おける宇宙航行体製作時の放熱フィルム3の位置調整を
想定したものであるが、図4に示すように、モータ5,
スクリュー6,ナット7及びガイドピン8等を用いて、
放熱フィルム3を宇宙空間で自動調整する構成としても
よい。
【0018】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の宇宙航
行体用熱制御装置によれば、電力を必要とせず、簡単か
つ軽量な構成で、しかも信頼性の向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る宇宙航行体用熱制御
装置を示す側面断面図である。
【図2】同図(a),(b)は、上記宇宙航行体用熱制
御装置の動作を示す側面断面図である。
【図3】本発明の第二実施例に係る宇宙航行体用熱制御
装置を示す側面断面図である。
【図4】本発明のその他の実施例に係る宇宙航行体用熱
制御装置を示す部分拡大断面図である。
【図5】従来例に係る宇宙航行体用熱制御装置を示す側
面断面図である。
【図6】その他の従来例に係る宇宙航行体用熱制御装置
を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 ケース 2 壁部(バイメタル) 3 放熱フィルム 4 間隔調整ねじ 5 モータ 6 スクリュー 7 ナット 8 ガイドピン

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 宇宙航行体に搭載された発熱機器の熱を
    宇宙空間に放熱する宇宙航行体用熱制御装置であって、 前記発熱機器のケース壁部外側に、該ケース壁部と対向
    するように所定の間隔をあけて配置した放熱フィルム
    と、 前記発熱機器の温度が上昇したとき、前記放熱フィルム
    方向に変形して接触し、また、前記発熱機器の温度が下
    降したとき、前記放熱フィルムから離れる方向に変形す
    るバイメタルによって、前記壁部を形成した前記発熱機
    器のケースとを備えたことを特徴とする宇宙航行体用熱
    制御装置。
  2. 【請求項2】 前記放熱フィルムと前記ケース壁部との
    間の距離を調整可能とした請求項1記載の宇宙航行体用
    熱制御装置。
  3. 【請求項3】 放熱フィルムとケース壁部の距離調整装
    置を、モータによって放熱フィルムを移動させることに
    よって自動的に行なう請求項2記載の宇宙航行体用熱制
    御装置。
JP6040447A 1994-02-15 1994-02-15 宇宙航行体用熱制御装置 Expired - Lifetime JP2988240B2 (ja)

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JPH07228300A JPH07228300A (ja) 1995-08-29
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JPS58108000U (ja) * 1982-01-19 1983-07-22 三菱電機株式会社 サ−マルシ−ルド
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JPH07121720B2 (ja) * 1987-09-28 1995-12-25 株式会社日立製作所 放熱制御器
JPH01131700U (ja) * 1988-02-29 1989-09-06

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