JP2988026B2 - 人工地盤上の庭構造体及びその施工法 - Google Patents

人工地盤上の庭構造体及びその施工法

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JP2988026B2 JP3184591A JP18459191A JP2988026B2 JP 2988026 B2 JP2988026 B2 JP 2988026B2 JP 3184591 A JP3184591 A JP 3184591A JP 18459191 A JP18459191 A JP 18459191A JP 2988026 B2 JP2988026 B2 JP 2988026B2
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    • Y02B80/32Roof garden systems

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  • Cultivation Of Plants (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防水性、耐肥料腐食
性、強度、施工性に優れる土木建築物の建築空間、例え
ば建蔽されているか,建築物の影響下にある場所、例え
ば屋上、建築の中間階、1階、地下階等を利用した人工
地盤上の庭園構造体及びその施工法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】建築物の建築空間、例えばビルの屋上等
に土壌を入れ、人工の庭を作り、灌木類、草花等を定植
し緑化環境を作りだすことが提案され、近年その施工例
が増加している。例えば特公昭50−575号公報、特
公昭55−11286号公報、特公平2−163009
号公報等がある。
【0003】建築物の建築空間に庭園等を施工した場
合、最も問題となるのはコンクリートやアスファルト防
水面上に微小な亀裂が存在する場合である。わずかでも
亀裂があると防水効果がなくなることはむろん、そのす
き間には空気と水が常に程よく存在することになるの
で、植物の根が伸びる格好の条件を提供したことになっ
てしまう。根の伸長、肥大にともなって、その隙間は益
々大きくなり、ついには漏水に発展していく。言い替え
ると、植物の生育条件として空隙部に向かって成長する
という法則があるので、適当な温度で空気と湿気があれ
ば限りなく成長していく。すなわち微小な亀裂も植物の
成長に従って亀裂も段々大きくなり、建物の漏水につな
がっていく。
【0004】これらの防止方法として、前記特許の提案
は1)コンクリートスラブ上にビニール布を敷設する。
2)コンクリートスラブ上に塗布防水、シート防水を施
工する。提案の防水工法は防水層上を人が歩かないと
か、物体をのせないとかの場合、すなわち、負荷がかか
らない場合は問題がない。しかし屋上庭園のように土壌
を敷設する場合は、土工工事のためスッコプやショベル
を使う。これらの器具は一般に金属製のため、作業時に
柔らかい防水層を破断させ、その箇所に植物の根が成長
し破断部が大きくなる。やがてその箇所より水がまわり
建物全体の漏水につながっていくことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
の建築物の建築空間を庭園として使用する場合の要求さ
れる構造体の機能、(1)防水機能を有すること、
(2)建物基盤の動きに防水膜が追従できること、
(3)庭園施工時に、破損を生じない強い構造であるこ
と、(4)施工が容易であることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意研究の結果、高強度で腐食性に優れる
強化プラスチック層と柔軟性に優れるゴム材層を組み合
わせることで、優れた人工地盤上の庭構造体およびその
工法を見い出し本発明を完成するに到った。即ち、本発
明は、上から、(A)土壌層、(B)繊維強化熱硬化性
樹脂層、(C)繊維強化熱硬化性樹脂層用接着剤層、
(D)JIS K 6301での引張り伸び率が30%以
上の高分子組成物層、(E)人工地盤からなることを特
徴とする人工地盤上の庭構造体及び人工地盤(E)の上
にJIS K 6301での引張り伸び率が30%以上の
高分子組成物層(D)、繊維強化熱硬化性樹脂層用接着
剤層(C)、繊維強化熱硬化性樹脂層(B)、土壌層
(A)を設け、次いで植物体を土壌層(A)に定植する
ことを特徴とする人工地盤上の造園施工法を提供するも
のである。次に本発明を詳細に説明する。
【0007】次に本発明を詳細に説明する。
【0008】 (構成) 本発明の人工地盤(E)は、土木建築構造物を構成する
面で、例えばセメントコンクリート、アスファルトコン
クリート、JIS 5403(石綿スレート)、ALC
板、PC板、FRP、プラスチック、木質物、金属など
の単独あるいは組合わせで構成されたもので、その形状
はいずれのものでもよく、構造物の表面であれば球面、
曲面、延長面、平面、垂直面、斜面等いずれでも良い。
好ましくは、屋上である。
【0009】本発明に用いるJISK-6301に規定する引張
伸び率が30%以上の高分子組成物層(D)としては、具
体的には塗膜型樹脂組成物もしくはシート状体が挙げら
れるが、前者の場合にはコンクリート、金属等の堅固な
人工地盤は、必要に応じて下地処理、プライマー処理等
を行うとよい。
【0010】人工地盤(E)と塗膜型樹脂組成物(D)との層
間に使用するプライマーとは、一般公知のプライマー
で、例えば、一液湿気硬化型ウレタンプライマー、ビス
フェノールA型エポキシ/ポリアミン系プライマー、不
飽和ポリエステル系プライマー等を用いることができ
る。
【0011】引張り伸び率が30%以上の高分子組成物層
(D)の材質が、シート状体の場合、人工地盤との接着に
は接着剤を使用する。この接着剤には大別して有機溶剤
系と非有機溶剤系は、エマルジョン型、及び主剤と硬化
剤を混合して使用する二液反応型があり、いずれも有機
溶剤を含有しないものである。この接着剤は、人工地盤
とシート状体のみならず、シート状体を複数重ねて用い
る場合にはシート状体相互の接着剤としても使用され
る。
【0012】本発明の(D)のJISK-6301での引張伸び率
が30%以上の高分子組成物層としては、具体的には次の
ようなものである。塗膜型樹脂組成物としては、JISA-6
910複層仕上塗材、JISA-6910ではポリマーセメント系複
層仕上塗材、合成樹脂Em(Emはエマルジョンを示す、以
下同様)系複層仕上げ塗材、反応硬化形合成樹脂エマル
ジョン系複層仕上塗材等の主材層が該当する。上記JISA
-6910のポリマーセメント系複層塗材とは、結合材とし
てセメント及び混和用ポリマーデイスパージョン、例え
ばJISA-6023で規定するアクリル系、酢酸ビニル系など
のEm合成樹脂からなるものである。
【0013】また、上記合成樹脂Em系複層塗材とは、ア
クリル系、酢酸ビニル系などの合成樹脂Emである。ま
た、上記反応硬化型合成樹脂Emとはエポキシ樹脂などの
反応硬化型合成樹脂Emである。また上記合成樹脂溶液系
複層仕上塗材とは、アクリル系、ビニル系などの合成樹
脂をキシレン、トルエンなどの有機溶剤で溶解したもの
及びエポキシ系、ウレタン系などの反応硬化型合成樹脂
をキシレン、トルエンなどの有機溶剤で溶解したもので
ある。
【0014】JISA6021(屋根防水用塗膜材)とは、ウレ
タンゴム系1類及び2類、アクリルゴム系、クロロプレ
ンゴム系、アクリル樹脂系、ゴムアスファルト系などが
ある。ウレタンゴム系1類及び2類とは、NCO基を持っ
た化合物を主な原料とする主剤と、架橋剤、充填剤など
を主な成分とする硬化剤とよりなる2成分系ウレタンゴ
ム系防水材で、その品質で1類と2類に区別している。
【0015】ここで、JISA-6021のアクリルゴム系と
は、アクリル酸アルキルエステルを主な原料とする非加
硫アクリルゴムに充填材などを配合したアクリルゴムEm
系組成物である。アクリル樹脂系とはアクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステルを主な原料とする組成物であ
る。ゴムアスファルト系とはアスファルトとスチレン・
ブタジェンあるいはクロロプレンゴム等のゴム材を主な
成分とするゴムアスファルトEm組成物である。クロロプ
レンゴム系とは、クロロプレンを主な原料とし、充填剤
などを配合したクロロプレンゴム溶液系防水剤である。
ゴムアスファルト系とは、アスファルトとゴムを主な成
分とするゴムアスファルトエマルジョン系防水剤であ
る。
【0016】本発明で使用する塗膜型樹脂組成物で好ま
しく使用されるのは、人工地盤(E)の亀裂追従性等を考
慮した場合、JISA-6021の各製品、JISA-6910の伸張型合
成樹脂Em系複層塗材等である。
【0017】これら各種塗膜型樹脂組成物には、樹脂の
ほかに必要により骨材、粘度安定剤、ノニオン性界面活
性剤、消泡剤、凍結防止剤、分散剤、湿潤剤、防腐剤、
pH調整剤、増粘剤、造膜助剤、各種充填剤、顔料、セメ
ント、繊維質材料等の一部又は全部を配合しても良い。
【0018】充填剤、セメント等の粉体を混入した場
合、引張伸び率が小さくなる。伸び率が30%未満になっ
た場合、クラック追従性が著しく悪くなる。好ましい引
張り伸び率は50%以上、さらに好ましくは100%以上で
ある。
【0019】また、シート状体からなる高分子組成物層
(D)とは、次のようなものである。すなわち、JISA-600
8、JISA-6009に限定されている合成高分子ルーフィン
グ、基布その他を積層した合成高分子ルーフィング材等
である。
【0020】これらの高分子ルーフィング材には、エチ
レンプロピレンゴム、ブチルゴムなどの加硫ゴム系ルー
フィング、塩化ビニル共重合体などの塩化ビニル樹脂系
ルーフィング、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂系ルーフ
ィング等があるこれらの各材料その他を積層したものが
JISA-6009品である。
【0021】本発明の必要により設けられる繊維強化熱
硬化樹脂層用接着剤層(C)とは、液状で塗布できる形
態の接着剤により、塗布形成されるもので、(D)層がシ
ート状体からなる高分子組成物層である時に用いられ
る。その種類としては、ウレタン系、エポキシ系、ビニ
ルエステル系、不飽和ポリエステル系、アクリル系等が
ある。現場施工であることを考慮した場合、水分と反応
するイソシアネート基を有するウレタン系接着剤が好ま
しい。イソシアネート基を有するウレタン系接着剤と
は、ポリイソシアネートとポリオールを反応させて得ら
れる末端にイソシアネート(NCO)基を有するウレタン
プレポリマーからなる湿気硬化型接着剤である。
【0022】これらのイソシアネート及びポリオールの
両成分は分子末端がイソシアネートになるような割合
で、公知慣用のウレタン化反応を通してウレタンプレポ
リマーとされる。次いで、このウレタンプレポリマーは
希釈可能な溶剤で希釈されて、樹脂分10〜70重量%、好
ましくは15〜50重量%の樹脂溶液が調整される。
【0023】この希釈溶剤として代表的なものは、トル
エン、キシレン、酢酸エチル、メチルエチルケトン又は
セロソルブアセテートなどのごときイソシアネートとは
反応しないものであり、これらは単独で、あるいは混合
されて、ウレタン化反応の初期からポリオール成分と有
機イソシアネート成分と共に用いられる。
【0024】上記末端イソシアネート基を有するプレポ
リマーは必要に応じてセメント類、体質顔料、着色剤、
増粘剤、レベリング剤、消泡剤等の各種添加剤を配合し
て接着剤とされる。接着剤とした後、ハケ、ローラーバ
ケ等を用いた手による塗装が通常行われるが、機械によ
るスプレー吹き付け塗装で可能であり、このようにして
形成された塗膜は空気中の水分ですみやかに硬化する。
【0025】上記は(D)層 がシート状体の時(C)層
を設ける場合であったが、(D)層に希釈性溶剤分の非常
に少ない一液湿気硬化型ウレタン塗料と称せられる塗膜
型組成物を用いれば、その塗布層はJIS A6021 屋根塗膜
用防水材適合する材料となり、膜厚を厚く保持すること
ができるので、この塗布層により(C)層と(D)層を兼
用させることもでき、(C)層を設けなくとも(B)層と
の接着を強固にすることができる。
【0026】本発明の繊維強化熱硬化性樹脂層(B)に
用いられる熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル
樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂等であり、好ましくは不飽和ポリエステル樹脂、ビ
ニルエステル樹脂である。
【0027】不飽和ポリエステル樹脂としては、α,β
−不飽和二塩基酸叉はその酸無水物と、芳香族飽和二塩
基酸叉はその酸無水物と、グリコール類の重縮合によっ
て製造され、場合によっては酸成分として脂肪族或いは
脂環族飽和二塩基酸を併用して製造された不飽和ポリエ
ステル30〜80 重量部を、α,βー不飽和単量体70〜20重
量部に溶解して得られるものが挙げられる。また、ビニ
ルエステル樹脂とは、不飽和ポリエステルの末端をビニ
ル変性したもの、及びエポキシ樹脂骨格の末端をビニル
変性したものである。
【0028】これらは、必要により増粘剤、充填剤、硬
化触媒、硬化促進剤、低収縮化剤等を添加するが、特に
硬化触媒、硬化促進剤の添加は有用である。着色剤とし
ては、従来公知の有機及び無機の染料、顔料がいずれも
使用できるが、なかでも耐熱性、透明性に優れ、かつ不
飽和ポリエステル等の硬化を著しく妨害することのない
ものが好ましく用いられる。
【0029】本発明で用いる繊維強化材とは、例えばガ
ラス繊維、アミド、アラミド、ビニロン、ポリエステ
ル、フェノール等の有機繊維;カーボン繊維;金属繊
維;セラミック繊維あるいはそれらの組合わせである。
施工性、経済性を考慮した場合、好ましいのはガラス繊
維、有機繊維である。繊維の形態は、平織り、朱子織
り、マット状等があるが、施工性、厚み保持等よりマッ
ト状が好ましい。またガラスロービングを 20〜100 mm
にカットして、チョップドストランドにして使用するこ
とも可能である。
【0030】充填剤としては、炭酸カルシウム粉、クレ
ー、アルミナ粉、硅石粉、タルク、硫酸バリウム、シリ
カパウダー、ガラス粉、ガラスビーズ、マイカ、水酸化
アルミニウム、セルロース、硅砂、川砂、寒水石、大
理石屑、砕石などの公知のものが挙げられ、なかでも炭
酸カルシウム、ガラス粉、水酸化アルミニウム、硫酸バ
リウムなどが好ましい。
【0031】硬化触媒としては、不飽和ポリエステル樹
脂、ビニルエステル樹脂等に作用するもので、例えば、
アゾイソブチロニトリルのようなアゾ化合物、ターシャ
リーブチルパーベンゾエート、ターシャリーパーオクト
エート、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケト
ンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等の有機過
酸化物等を挙げることができ、不飽和ポリエステル樹脂
100 重量部に対して通常 0.3〜3重量部の範囲で用いる
ことができる。
【0032】硬化促進剤としては、有機酸の金属塩類特
にコバルト塩、例えばナフテン酸コバルト、オクチル酸
コバルト、アセチルアセトンコバルト等が使用される。
本発明の被覆構造体を作製するには、人工地盤(E)上
に柔軟性のある引張り伸び率が30%以上の高分子組成物
層(D)を形成させるが、上述した JISA- 6021やJISA-6
910 の塗膜型の場合は、液状組成物を金ゴテやスプレー
等の装置を用いて形成する。
【0033】また、JISA-6008 やJISA-6009 に代表され
るシート状体を高分子組成物(D)層として使用する場合
は、各種接着剤を用いて人工地盤(E)に張り付ける。次
に(D)層が塗膜型の場合は、硬化させた後、また、シ
ート状体の場合はそのまま、例えばNCO 基を有する接着
剤を上記した如く金ゴテ等で塗布し、繊維強化熱硬化樹
脂性層用接着剤層(C)を形成する。このようにする
と、(D)層に混入した水分あるいは付着した空気中の
水分によりNCO 基が反応して接着剤層(C)の接着性が向
上する。
【0034】上記繊維強化熱硬化性樹脂層用接着剤層
(C)上に上記繊維強化熱硬化性樹脂層(B)の樹脂を塗布
してその上に上記繊維強化材を施工するか、この繊維強
化材を繊維強化熱硬化性樹脂層用接着剤層(C)上にの
せて熱硬化性樹脂を含浸させ、硬化させて繊維強化熱硬
化性樹脂層(B)を形成する。また、このような作業を
軽減するため、SMC,BMC 等の既に上記熱硬化性樹脂を上
記繊維強化材に含浸させた成形材料(プリプレグ)を用
いても良い。
【0035】本発明の土壌層(A)とは、植裁に一般的に
使用される公知慣用の土壌類で、例えば、真砂土、関東
ローム、黒土、赤土、細粒土、腐食土、富士砂、川砂、
蛙石土壌、パーライト、バーミキュライト、畑土、砕
石、砂利等が単独もしくは併用して使用され、土壌改良
剤、土壌保水剤、植物成長剤、有機・無機肥料、除草
剤、農薬等を併用してもよい。土壌層(A)の厚さは、植
裁する植物体の成長したときの高さ、樹木の樹高と関係
するが、一般的には2〜150cm、好ましくは5〜10
0cmである。
【0036】植裁する植物体としては、芝類;花き園芸
植物類;竹類;針葉樹、広葉樹等の樹木類;潅木類;花
木類;庭木類で、広く庭園、公園等で使用されているも
のである。
【0037】本発明の人工地盤上の庭園構造体及びその
工法には、かん水や排水のための公知慣用の装置類を土
壌層等に配設することができる。
【0038】本発明の他の効果は、前記した様に人工地
盤の亀裂に対する被覆層の亀裂追従性能の向上にある。
実用上被覆層の亀裂現象が発生するのは、従来の屋上防
水施工方法では、アスファルト防水層の上に抑えモルタ
ルを打設している場合が多い。一般にこの仕様は、アス
ファルト防水層の上に幅約3000×長さ3000×厚さ60mmの
押えモルタルを打設し、約30mm幅の伸縮目地を設けてい
る。
【0039】こうした構造体の漏水を補修する場合、押
さえモルタルの上から直接新しい防水層を設ける。その
ため、この伸縮目地が温度変化、建物の振動等で動くと
き、押えモルタル上の新設防水層に応力が伝播し、防水
層が負荷を受ける。この負荷が大きかったり、小さくて
も繰り返し回数が多い場合には、補修防水層の破断につ
ながる。本発明の構造体は、こうした既設の防水層上に
も設けることができることは言うまでもない。
【0040】一般に既設の防水層では、この問題を解決
する手法として、目地部では絶縁工法と呼ばれる、目地
部で人工地盤と防水層が密着されていない方法を採用す
る場合が多い。当然のことながら、この絶縁工法も本発
明の構造体及び施工法に含まれる。
【0041】このようにして得られる庭構造体を土木建
築物に用いれば、都市緑化に貢献できる庭園を提供する
だけでなく、防水構造体を提供することができ、その場
合亀裂追従性等に優れるので、地震等により人工地盤に
亀裂が発生してもこれを覆い、漏水を防止することがで
きる。
【0042】
【実施例】以下に、本発明を実施例で詳細に説明する
が、文中「部」、「%」は特に断わりのない限り重量基
準である。
【0043】<実施例1>既設の鉄骨鉄筋コンクリート
造り屋上500m2(既設防水層のウレタン塗膜防水
上)に本発明の人工地盤上の庭園構造体を、次のような
仕様で施工した。
【0044】(D)層として伸び450%の藤倉化成
(株)のアクリルゴムエマルジョンを2mm厚みに塗布し
硬化乾燥後、(C)層として繊維強化熱硬化樹脂層用接
着剤層として大日本インキ化学工業(株)の1液湿気硬
化型ウレタンのプライマー PDを0.2kg/m2で塗
布、硬化、乾燥後、(B)層として繊維強化熱硬化樹脂
層を施工した。繊維としてガラスマット#450g/m
2を1プライ、熱硬化性樹脂として不飽和ポリエステル
樹脂 (大日本インキ化学工業(株)、ポリライトFR
−200)をガラス含有率約25%になるよう積層し
た。次に(A)層の植裁用土壌として真砂土、パーライ
ト、バーミキュライトの混合土を施工し、灌木を定植し
た。施工1年経過後、防水性、耐肥料腐食性、強度、施
工性に優れる屋上庭園として問題なく使用できることを
確認した。
【0045】<実施例2>既設の鉄骨鉄筋コンクリート
造り建屋に併設されたテラス上40m2に本発明の人工
地盤上の庭園構造体を施工した。このテラスは、既設の
防水層の熱アスファルト防水/厚み5cmの押さえモルタ
ルコンクリート層を有し、この上に次のような仕様で庭
を施工した。
【0046】(D)層に伸び600%の1液湿気硬化型
ウレタン樹脂(大日本インキ化学工業(株)、商品名:
フラットー1)を2mm厚みで塗布し硬化乾燥後、(C)
層の繊維強化熱硬化性樹脂層用接着剤層としての1液湿
気硬化型ウレタン樹脂(大日本インキ化学工業(株)製
品、プライマーPD)を0.2kg/m2塗布、硬化、乾燥
後、(B)層に繊維強化熱硬化性樹脂層を施工した。繊
維としてガラスマット#450g/m2を1プライ、樹
脂として不飽和ポリエステル樹脂(大日本インキ化学工
業(株)、ポリライトFR−200)をガラス含有率約
25%になるよう積層した。次に 植裁用土壌層(A)
として関東ローム15cmを施工し、芝を定植した。施工
1年経過後、漏水もなく防水性、耐肥料腐食性、強度、
施工性に優れる庭園として問題なく使用できることを確
認した。
【0047】
【発明の効果】本発明の庭構造体は、土木構築物(高速
道路、橋、トンネル内)、建築物の建築空間(建蔽され
ているか,建築物の影響下にある場所、例えば屋上、建
築の中間階、1階、地下階等)の人工地盤上の庭園とし
て用いれば、自由な形状に庭を造園可能なことはむろ
ん、軽量で強靱な防水構造体となり、耐水性、耐肥料腐
食性に優れた人工地盤上の庭園構造体を提供できる。
【0048】また屋上に本発明の庭園構造体を設けれ
ば、土壌層を有することにより断熱効果が得られ、最上
階の部屋の室温低下につなげることが出来るし、都市の
緑化にも役立てることができる。更に、本発明の人工地
盤上の庭構造体は、新設の建築物のみでなく、既設の古
い建築物の施工物の上からも施工ができ、防水を兼ねた
リホーム用としても利用出来る。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上から (A)土壌層、 (B)繊維強化熱硬化性樹脂層、 (C)繊維強化熱硬化性樹脂層用接着剤層、 (D)JIS K 6301での引張り伸び率が30%以
    上の高分子組成物層、 (E)人工地盤 からなることを特徴とする人工地盤上の庭構造体。
  2. 【請求項2】 高分子組成物層(D)が、塗膜型樹脂組
    成物である請求項1記載の人工地盤上の庭構造体。
  3. 【請求項3】 人工地盤(E)の上にJIS K 630
    1での引張り伸び率が30%以上の高分子組成物層
    (D)、繊維強化熱硬化樹脂層用接着剤層(C)、繊
    維強化熱硬化樹脂層(B)、土壌層(A)を設け、次
    いで植物体を土壌層(A)に定植することを特徴とする
    人工地盤上の造園施工法。
JP3184591A 1991-07-24 1991-07-24 人工地盤上の庭構造体及びその施工法 Expired - Lifetime JP2988026B2 (ja)

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