JP3163447B2 - 駐車場構造体およびその施工法 - Google Patents

駐車場構造体およびその施工法

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JP3163447B2 JP18630191A JP18630191A JP3163447B2 JP 3163447 B2 JP3163447 B2 JP 3163447B2 JP 18630191 A JP18630191 A JP 18630191A JP 18630191 A JP18630191 A JP 18630191A JP 3163447 B2 JP3163447 B2 JP 3163447B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐摩耗性、耐油性、強
度、防水性、施工性に優れる土木建築物の屋外あるいは
建物内部の駐車場構造体および駐車場施工法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年乗用車等車両数の増加と共に、都市
部での駐車場不足が大きな問題になってきた。その対策
としてビル屋上、あるいは建物内部、地下等を施工し駐
車場として利用する工法が採用されてきた。これらは建
物の付帯施設となるため、当然のことながら防水機能も
要求されるが、自動車の通行などを前提とする特殊な条
件に対応出来ることが必要である。すなわち防水材と舗
装材の両方の機能が要求される。現在の一般的な仕様と
しては、アスファルト防水材の上に押さえ層として4〜
8cm厚のアスファルト合材やコンクリートを打設し舗装
として使用する。
【0003】この仕様の問題点は1)防水層の上に重量
の大きいアスファルト合材やコンクリートをのせるので
建物の梁や柱の設計荷重を大きくする必要がある。2)
防水層の上にアスファルト合材等を打設する場合、転圧
機やしきならし機等の重機類を使用したとき、防水層を
傷つけ漏水につながる。3)防水層を補修する場合、押
さえ層が邪魔になり作業が難しい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】即ち、駐車場の防水性
能としての基本条件は、(1)大規模建物が多いため駆
体コンクリートのひびわれや挙動に対して十分追従性が
あること。(2)寒冷地を含め、低温時において車の衝
撃振動などに耐ええる十分な柔軟性があること。(3)
車の発進、停止などによるせん断負荷に対し耐えるこ
と。(4)耐ガソリン、耐重油性等に優れることであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意研究の結果、高強度で腐食性に優れる
強化プラスチック層と柔軟性に優れるゴム材層を組み合
わせ防水層仕様とし、滑り止め樹脂/骨材層を舗装層と
して使用することで、優れた駐車場構造体および駐車場
施工法になることを見い出し本発明を完成するに到っ
た。
【0006】すなわち上から、(A)表面舗装層好まし
くは滑り止め樹脂/骨材層、(B)繊維強化熱硬化性樹
脂層、(C)繊維強化熱硬化樹脂層用接着剤層、(D)
JISK6301での引張り伸び率が30%以上の高分
子組成物 フ゜ライマー を除く)層、(E)基体からなる駐車
場構造体及びその施工法を提供するものである。次に本
発明を詳細に説明する。
【0007】本発明に用いる基(E)とは、例えば、
セメントコンクリート、アスファルトコンクリート、JI
SA5403(石綿スレート)、ALC板、PC板、FRP、プラスチ
ック、木質物、金属などの単独あるいは組み合わせで構
成されたもので、その形状はいずれのものでもよく、構
造物の表面であれば球面、曲面、延長面、平面、斜面等
いずれでも良い。通常、セメントコンクリート、アスフ
ァルトコンクリートの平面、斜面である。
【0008】本発明に用いるJISK6301に規定する引張伸
び率が30%以上の高分子組成物 フ゜ライマー を除く)
(D)としては、塗膜型樹脂組成物とシート状体が挙げ
られるが、前者の場合にはコンクリート、金属等の堅固
な基本は、必要に応じて下地処理、プライマー処理等を
行うとよい。
【0009】基本(E)と塗膜型樹脂組成物(D)との層間に
使用するプライマーとは、一般公知のプライマーで、例
えば一液湿気硬化型ウレタンプライマー、ビスフェノー
ルA型エポキシ/ポリアミン系プライマー、不飽和ポリ
エステル系プライマー等を用いることができる。
【0010】引張り伸び率が30%以上の高分子組成物層
(D)の材質が、シート状体の場合、基本との接着には接
着剤を使用する。この接着剤には、大別して有機溶剤系
と非有機溶剤系は、エマルジョン型及び主剤と硬化剤を
混合して使用する二液反応型があり、いずれも有機溶剤
を含有しないものである。この接着剤は、基体とシート
状体のみならず、シート状体を複数重ねて用いる場合に
はシート状体相互の接着剤としても使用される。
【0011】本発明のJISK6301での引張伸び率が30%以
上の高分子組成物層(D)としては、具体的には次のよ
うなものである。塗膜型樹脂組成物としては、JISA6910
複層仕上塗材、JISA6910ではポリマーセメント系複層仕
上塗材、合成樹脂Em(Emはエマルジョンを示す、以下同
様)系複層仕上げ塗材、反応硬化形合成樹脂エマルジョ
ン系複層仕上塗材等の主材層が該当する。上記JISA6910
のポリマーセメント系複層塗材とは結合材としてセメン
ト及び混和用ポリマーデイスパージョンとは、JISA6023
で規定するアクリル系、酢酸ビニル系などのEm合成樹脂
である。
【0012】また、上記合成樹脂Em系複層塗材とはアク
リル系、酢酸ビニル系などの合成樹脂Emである。また、
上記反応硬化型合成樹脂Emとはエポキシ樹脂などの反応
硬化型合成樹脂Emである。また上記合成樹脂溶液系複層
仕上塗材とは、アクリル系、ビニル系などの合成樹脂を
キシレン、トルエンなどの有機溶剤で溶解したもの及び
エポキシ系、ウレタン系などの反応硬化型合成樹脂をキ
シレン、トルエンなどの有機溶剤で溶解したものであ
る。
【0013】JISA6021(屋根防水用塗膜材)とは、ウレ
タンゴム系1類及び2類、アクリルゴム系、クロロプレ
ンゴム系、アクリル樹脂系、ゴムアスファルト系などが
ある。ウレタンゴム系1類及び2類とは、NCO基を持っ
た化合物を主な原料とする主剤と、架橋剤、充填剤など
を主な成分とする硬化剤とよりなる2成分系ウレタンゴ
ム系防水材で、その品質で1類と2類に区別している。
【0014】ここで、JISA6021のアクリルゴム系とは、
アクリル酸アルキルエステルを主な原料とする非加硫ア
クリルゴムに充填材などを配合したアクリルゴムEm系組
成物である。アクリル樹脂系とはアクリル酸エステル、
メタクリル酸エステルを主な原料とする組成物である。
ゴムアスファルト系とはアスファルトとスチレン・ブタ
ジェンあるいはクロロプレンゴム等のゴム材を主な成分
とするゴムアスファルトEm組成物である。クロロプレン
ゴム系とは、クロロプレンを主な原料とし、充填剤など
を配合したクロロプレンゴム溶液系防水剤である。ゴム
アスファルト系とは、アスファルトとゴムを主な成分と
するゴムアスファルトエマルジョン系防水剤である。
【0015】本発明で使用する塗膜型樹脂組成物で好ま
しく使用されるのは、基体の亀裂追従性等を考慮した場
合、JISA6021の各製品、JISA6910の伸張型合成樹脂Em系
複層塗材等である。これら各種塗膜型樹脂組成物には、
樹脂のほかに必要により骨材、粘度安定剤、ノニオン性
界面活性剤、消泡剤、凍結防止剤、分散剤、湿潤剤、防
腐剤、pH調整剤、増粘剤、造膜助剤、各種充填剤、顔
料、セメント、繊維質材料等の一部又は全部を配合して
も良い。充填剤、セメント等の粉体を混入した場合、引
張伸び率が小さくなる。伸び率が30%未満になった場
合、亀裂追従性が著しく悪くなる。好ましい引張り伸び
率は50%以上、さらに好ましくは100%以上である。
【0016】また、シート状体からなる高分子組成物層
(D)とは、次のようなものである。すなわち、JISA600
8、JISA6009に限定されている合成高分子ルーフィング
材、基布その他を積層した合成高分子ルーフィング材等
である。
【0017】これらのルーフィング材には、エチレン
プロピレンゴム、ブチルゴムなどの加硫ゴム系ルーフィ
ング、塩化ビニル共重合体などの塩化ビニル樹脂系ルー
フィング、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂系ルーフィン
グ等があるこれらの各材料その他を積層したものがJISA
6009品である。
【0018】本発明の必要により用いられる繊維強化熱
硬化樹脂層用接着剤層(C)とは、液状で塗布できる形
態の接着剤により塗布形成されるものである。その種類
としては、ウレタン系、エポキシ系、ビニルエステル
系、不飽和ポリエステル系、アクリル系等がある。現場
施工であることを考慮した場合、水分と反応するイソシ
アネート基を有するウレタン系接着剤が好ましい。イソ
シアネート基を有するウレタン系接着剤とは、ポリイソ
シアネートとポリオールを反応させて得られる末端にイ
ソシアネート(NCO)基を有するウレタンプレポリマー
からなる湿気硬化型接着剤である。
【0019】これらのイソシアネート及びポリオールの
両成分は分子末端がイソシアネートになるような割合
で、公知慣用のウレタン化反応を通してウレタンプレポ
リマーとされる。次いで、このウレタンプレポリマーは
希釈可能な溶剤で希釈されて、樹脂分10〜70重量%、好
ましくは15〜50重量%の樹脂溶液が調整される。
【0020】この希釈溶剤として代表的なものは、トル
エン、キシレン、酢酸エチル、メチルエチルケトン又は
セロソルブアセテートなどのごときイソシアネートとは
反応しないものであり、これらは単独で、あるいは混合
されて、ウレタン化反応の初期からポリオール成分と有
機イソシアネート成分と共に用いられる。
【0021】上記末端イソシアネート基を有するプレポ
リマーは、必要に応じてセメント類、体質顔料、着色
剤、増粘剤、レベリング剤、消泡剤等の各種添加剤を配
合して接着剤とされる。 接着剤とした後、ハケ、ロー
ラーバケ等を用いた手による塗装が通常行われるが、機
械によるスプレー吹きつ塗装で可能であり、このように
して形成された塗膜は空気中の水分ですみやかに硬化す
る。
【0022】上記は(D)層 に(C)層を設ける場合で
あったが、特開昭57ー94056号公報に記載されたものに代
表されるような希釈性溶剤分の非常に少ない一液湿気硬
化型ウレタン塗料と称せられるものを用いれば、その塗
布層はJIS A6021 屋根塗膜用防水材適合する材料とな
り、膜厚を厚く保持することができるので、この塗布層
により(D)層と(C)層を兼用させることもでき、
(C)層を設けなくとも(B)層との接着を強固にするこ
とができる。
【0023】本発明における繊維強化熱硬化樹脂層
(B)に用いられる熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリ
エステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂等であり、好ましくは不飽和ポリエステル
樹脂、ビニルエステル樹脂である。
【0024】不飽和ポリエステル樹脂としては、α,βー
不飽和二塩基酸叉はその酸無水物と、芳香族飽和二塩基
酸叉はその酸無水物と、グリコール類の重縮合によって
製造され、場合によっては酸成分として脂肪族或いは脂
環族飽和二塩基酸を併用して製造された不飽和ポリエス
テル30〜80 重量部を、α,βー不飽和単量体70〜20重量
部に溶解して得られるものが挙げられる。また、ビニル
エステル樹脂とは、不飽和ポリエステルの末端をビニル
変性したもの、及びエポキシ樹脂骨格の末端をビニル変
性したものである。これらは、必要により増粘剤、充填
剤、硬化触媒、硬化促進剤、低収縮化剤等を添加する
が、特に硬化触媒、硬化促進剤の添加は有用である。
【0025】着色剤としては、従来公知の有機及び無機
の染料、顔料がいずれも使用できるが、なかでも耐熱
性、透明性に優れ、かつ不飽和ポリエステル等の硬化を
著しく妨害することのないものが好ましく用いられる。
【0026】本発明で用いる繊維強化材とは、例えば、
ガラス繊維、アミド、アラド、ビニロン、ポリエステ
ル、フェノール等の有機繊維、カーボン繊維、金属繊
維、セラミック繊維あるいはそれらの組合わせである。
施工性、経済性を考慮した場合、好ましいのはガラス繊
維、有機繊維である。繊維の形態は、平織り、朱子織
り、マット状等があるが、施工性、厚み保持等よりマッ
ト状が好ましい。またガラスロービングを 20〜100mmに
カットして、チョップドストランドにして使用すること
も可能である。
【0027】充填剤としては、炭酸カルシウム粉、クレ
ー、アルミナ粉、硅石粉、タルク、硫酸バリウム、シリ
カパウダー、ガラス粉、ガラスビーズ、マイカ、水酸化
アルミニウム、セルロース系、硅砂、川砂、寒水石、大
理石屑、砕石などの公知のものが挙げられ、なかでも硬
化時半透明性を与えるのでガラス粉、水酸化アルミニウ
ム、硫酸バリウムなどが好ましい。
【0028】硬化触媒としては、不飽和ポリエステル樹
脂、ビニルエステル樹脂等に作用するもので、例えば、
アゾイソブチロニトリルのようなアゾ化合物、ターシャ
リーブチルパーベンゾエート、ターシャリーパーオクト
エート、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケト
ンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等の有機過
酸化物等を挙げることができ、不飽和ポリエステル樹脂
100 重量部に対して通常0.3〜3 重量部の範囲で用いる
ことができる。
【0029】硬化促進剤としては、有機酸の金属塩類特
にコバルト塩、例えばナフテン酸コバルト、オクチル酸
コバルト、アセチルアセトンコバルト等が使用される。
【0030】本発明の構造体を施工するには、基体
(E)上に柔軟性のある引張り伸び率が30%以上の高分
子組成物層(D)を形成させるが、上述した JISA 6021
やJISA 6910 の塗膜型の場合は、その液状組成物を金ゴ
テやスプレー等の装置を用いて施工する。また、JISA 6
008 やJISA 6009 に代表されるシート状体を使用する場
合は、各種接着剤を用いて基体(A)に張り付ける。
【0031】次に(D)層が、塗膜型の場合は硬化させ
た後、また、シート状体の場合はそのまま、例えばNCO
基を有する接着剤を上記した如く金ゴテ等で塗布し、繊
維強化熱硬化樹脂層用接着剤層(C)を形成する。この
ようにすると、(D)層に混入した水分あるいは付着し
た空気中の水分によりNCO 基が反応して接着剤層の接着
性が向上する。
【0032】(B)層の施工は、繊維強化熱硬化樹脂層用
接着剤層(C)上に上記熱硬化性樹脂の層を塗布してそ
の上に上記繊維強化材をのせるか、この繊維強化材を繊
維強化熱硬化樹脂層用接着剤層層(C)上にのせて熱硬
化性樹脂を含浸させ、硬化させて繊維強化熱硬化樹脂層
(B)を形成する。また、このような作業を軽減するた
め、SMC,BMC 等の既に上記熱硬化性樹脂を上記繊維強化
材に含浸させた成形材料(プリプレグ)を用いても良
い。
【0033】本発明の表面舗装層(A)は、好ましくは
滑り止め樹脂/骨材もしくはセメントモルタル/骨材か
らなるもので、その厚みは、好ましくは1〜30mm、特
に好ましくは3〜15mmである。樹脂/骨材とは、充填
材と樹脂との混合物に骨材を添加したものであり、好ま
しくは樹脂100重量部に対して骨材を200〜900
重量部、特に好ましくは300〜500重量部添加した
ものである。
【0034】この樹脂としては、塗料、床材、防水材、
舗装材等の土木建築用に使用されている樹脂でヤング率
の大きい樹脂、すなわち硬くて伸びの小さい樹脂が好ま
しく、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ビニ
ルエステル樹脂、ウレタン系樹脂、不飽和ポリエステル
樹脂等が使用される。更に車の発進、停止などによるせ
ん断負荷に対し十分に耐えるためには、樹脂と骨材の接
着力が大きいことが重要な要件で、それにはヤング率の
大きい樹脂、すなわち硬くて伸びの小さい樹脂であるこ
とは重要である。
【0035】セメントモルタル/骨材とは、水分散系樹
脂、ラテックス、エマルジョンに対して、セメントを混
合したものであり、その混合比は好ましくはセメント1
00重量部に対して水40〜70重量部からなり、樹脂
が固形分で5〜30重量部である。この場合の骨材の添
加量は、セメント100重量部に対し200〜900重
量部、特に好ましくは300〜500重量部である。こ
の樹脂としては、ポリマセメント用と称される樹脂であ
れば、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ビニ
ルエステル樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、SBR、NBR、エチレン・酢酸ビニル樹脂等が使
用される。
【0036】本発明の表面舗装層(A)用の滑り止め用
骨材の使用方法には、一般に骨材その他の充填材と混合
して混合材料としてから散布、または塗布して使う場合
と、骨材を塗布した樹脂の上から散布するニ−ト工法の
場合とがあるが、本発明ではどちらでも良い。
【0037】本発明で使用される骨材とは、例えばシリ
カを主成分とする砂、砂利、砕石その他これに類似する
材料をいう。粒径の大きさが5mmふるいを重量で85%
以上通過する細粒の細粒材と5mmふるいに重量で85%
以上とどまる粗粒の粗粒材があり両者を単独で使用する
場合が多い、滑り止め舗装層として使う場合は該細粒が
好ましい。
【0038】またニ−ト工法の場合には、摩耗性に優れ
る高硬度のエメリ−や硅砂が好ましく、その粒子径も滑
り止め効果を発揮させるには4号硅砂以上が好ましい。
骨材には天然骨材と、人工骨材がある。前者として川砂
利、川砂、山砂利、 山砂、海砂利、 海砂がある。後者
は、岩石、粘土、産業副産物等を原料としこれを加工し
たものであって、砕石、砕砂、硅砂、スラグ砕石・砕
砂、人工軽量等がある。また骨材の一部に充填材として
用いられる微粉末を併用しても良い。
【0039】充填材としては、炭酸カルシウム粉、クレ
ー、アルミナ粉、硅石粉、タルク、硫酸バリウム、シリ
カパウダー、ガラス粉、ガラスビーズ、マイカ、水酸化
アルミニウム、セルロース糸、硅砂、川砂、寒水石、大
理石屑、砕石など公知のものが挙げられ、炭酸カルシウ
ム、ガラス粉、水酸化アルミニウム、硫酸バリウムなど
が好ましい。
【0040】本発明の他の効果は、基体の亀裂に対する
被覆層の亀裂追従性能の向上にある。実用上被覆層の亀
裂現象が発生するのは、従来の屋上防水施工方法では、
アスファルト防水層の上に抑えモルタルを打設している
場合が多い。一般にこの仕様は、アスファルト防水層の
上に幅約3000×長さ3000×厚さ60mmの押えモルタルを打
設し、約30mm幅の伸縮目地を設けている。
【0041】こうした構造体の漏水を補修する場合、押
さえモルタルの上から直接新しい防水層を設ける。その
ため、この伸縮目地が温度変化、建物の振動等で動くと
き、押えモルタル上の新設防水層に応力が伝播し、防水
層が負荷を受ける。この負荷が大きかったり、小さくて
も繰り返し回数が多い場合には、補修防水層の破断につ
ながる。本発明の構造体は、こうした既設の防水層上に
も設けることができることは言うまでもない。
【0042】一般に既設の防水層では、この問題を解決
する手法として、目地部では絶縁工法と呼ばれる、目地
部で人工地盤と防水層が密着されていない方法を採用す
る場合が多い。当然のことながら、この絶縁工法も本発
明の構造体及び施工法に採用され含まれる。
【0043】このようにして得られる駐車場構造体を土
木建築物に用いれば、多くの駐車場を提供するだけでな
く、建築物の防水構造体を提供することができ、その場
合亀裂追従性等に優れるので、地震等により基体に亀裂
が発生してもこれを覆い、漏水を防止することができ
る。
【0044】
【実施例】以下に、本発明を実施例と比較例で詳細に説
明するが、文中「部」、「%」は特に断わりのない限り
重量基準である。
【0045】(実施例1〜10、比較例1〜2) <試験体作成方法> 1.樹脂モルタル(m)の舗装表面層:配合組成 樹脂−−−100部、5号珪砂−−−200部、3号珪
砂−−−100部 2.ニート工法(n)の舗装表面層:厚み11mmスレー
ト板上に2mmの樹脂塗膜を作成、その上にエメリーを6
Kg/m2散布して試験体を作成した。 3.PC・M: ポリマーセメントモルタル舗装表面層 セメント−−−100部 5号珪砂−−−300部 3号珪砂−−−200部 CF−550−−−10(エ
マルジョン樹脂)部 水−−− 45部(*W(水)/C(セメント)=4
0) これらを表面舗装層としてJISA−1451建築材料および建
築構成部分の摩耗性試験及びJISA−5705ビニル
床試験に準拠に基づいてJISK2238マシン油での
耐油性試験を行い表1、表2に結果を示した。
【0046】
【表1】 表中の略号は以下の通りである。 EP:エポキシ樹脂,UPE:不飽和ポリエステル樹
脂、AS:アクリルシラップ樹脂,VE:ビニルエステ
ル樹脂、PC:ポリマーセメントモルタル、AsB:ア
スファルト・ブロック、AsC:アスファルト・コンク
リート
【0047】
【表2】
【0048】実施例10 既設の鉄骨鉄筋コンクリート造り屋上800m2に本発
明の駐車場構造体を既設防水層の熱アスファルト防水/
厚み5cmの押さえコンクリートを基体としその上に次の
ような仕様で施工した。
【0049】(D)層として伸び450%の藤倉化成
(株)のアクリルゴムエマルジョンを2mm塗布硬化乾燥
後、(C)層として繊維強化熱硬化性樹脂層用接着剤層
としての1液湿気硬化型ウレタン(プライマー PD、
大日本インキ化学工業(株))を0.2kg/m2塗布。硬
化乾燥後、(B)層として繊維強化熱硬化性樹脂層を施
工した。繊維としてガラスマット#450g/m2を1プ
ライ、熱硬化性樹脂としての不飽和ポリエステル樹脂
(大日本インキ化学工業(株)、ポリライトFR−20
0)をガラス含有率約25%になるよう積層した。次に
(A)層の表面舗装層を樹脂/骨材として、エポキシ樹
脂(エホ゜ニッケEC850、日本ケミカル建設(株))と4号珪砂と
を15/85の比率で樹脂モルタルをつくり、5mm厚み
の滑り止め表面舗装層(樹脂/骨材)を施工した。施工
2年経過後、耐摩耗性、耐油性、強度、防水性、施工性
に優れる土木建築物の駐車場として問題なく使用されて
いる。
【0050】実施例11 既設の鉄骨鉄筋コンクリート造り屋上400m2に本発明
の駐車場構造体を既設防水層の熱アスファルト防水/厚
み5cmの押さえ密粒アスファルトコンクリート(13)
を基体(E)とし、その上に次のような仕様で施工し
た。
【0051】(D)層に伸び600%の1液硬化型ウレ
タン(大日本インキ化学工業(株)の商品名フラットー
1)を2mm厚みで塗布し、硬化、乾燥後、(C)層の繊
維強化熱硬化性樹脂層用接着剤層として1液湿気硬化型
ウレタン(大日本インキ化学工業(株)、プライマーP
D)を0.2kg/m2塗布し、硬化、乾燥後(B)層に繊
維強化熱硬化性樹脂層を施工した。繊維としてガラスマ
ット#450g/m2を1プライ、熱硬化性樹脂として
の不飽和ポリエステル樹脂(大日本インキ化学工業
(株)ポリライトFR−200)をガラス含有率約25
%になるよう積層した。次に(A)層の滑り止め舗装層
(樹脂/骨材)として、アクリル樹脂(三菱レーヨン
(株)製品、アクリトーンFS-415)を2mmの厚みで塗布し、そ
の上にの骨材(住友金属鉱山(株)商品、エメリー)を
樹脂層が完全に隠ぺいされるまで散布、未付着のエメリ
ーをスイパーで処理した。施工2年経過後、耐摩耗性、
耐油性、強度、防水性、施工性に優れる土木建築物の駐
車場として問題なく使用できることを確認した。
【0052】
【発明の効果】このようにして得られる本発明の構造体
を建築物の屋上、屋内、地下等、建築物と併設される駐
車場に用いれば軽量で強靱な防水構造が得られ、また耐
摩耗性、耐油性、走行性、防水性に優れた駐車場構造体
を得ることが出来る。
【0053】更に本発明の駐車場工法および駐車場構造
体は、新設の建築物のみでなく、既設の古い建築物の施
工物の上からも施工ができリホーム用としても利用出来
る。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上から (A)表面舗装層、 (B)繊維強化熱硬化性樹脂層、 (C)必要により繊維強化熱硬化性樹脂層用接着剤層、 (D)JISK6301での引張り伸び率が30%以上
    の高分子組成物(フ゜ライマーを除く)層、 (E)基体 からなることを特徴とする駐車場構造体。
  2. 【請求項2】(D)層の高分子組成物層が、塗膜型樹脂
    組成物である請求項1記載の駐車場構造体。
  3. 【請求項3】(A)の表面舗装層が、樹脂/骨材からな
    ることを特徴とする請求項1記載の駐車場構造体。
  4. 【請求項4】(A)表面舗装層が、セメントモルタル/
    骨材からなることを特徴とする請求項1記載の駐車場構
    造体。
  5. 【請求項5】基体(E)上に、JISK6301での引
    張り伸び率が30%以上の高分子組成物層(D)、必要
    により繊維強化熱硬化性樹脂層用接着剤層(C)、繊維
    強化熱硬化性樹脂層(B)及び表面舗装層(A)の順に
    を施工することを特徴とする駐車場施工法。
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