JP2001089266A - コンクリート部体に対する防水層急速施工体およびその施工方法 - Google Patents

コンクリート部体に対する防水層急速施工体およびその施工方法

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JP2001089266A JP27195799A JP27195799A JP2001089266A JP 2001089266 A JP2001089266 A JP 2001089266A JP 27195799 A JP27195799 A JP 27195799A JP 27195799 A JP27195799 A JP 27195799A JP 2001089266 A JP2001089266 A JP 2001089266A
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暉人 名倉
Shigeru Nakajima
繁 中島
Kakeiko Sasaki
佳恵子 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンクリート部体に対する防水層の急速施工
体およびその施工方法を的確に形成する。 【構成】 防水層を形成すべきコンクリートベース層1
に水分散性樹脂シーラ層2を介して湿気硬化型樹脂プラ
イマー層4を形成し、該湿気硬化型樹脂プライマー層4
上に繊維質強化防水樹脂層5を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリート部体に
対する防水層の急速施工体およびその施工方法に係り、
施工されたコンクリート部体に対する防水層を急速且つ
的確に形成することのできる方法を提供しようとするも
のである。
【0002】
【従来の技術】貯水槽やプールあるいは廃水槽のような
各種貯水設備は屋上などに必須の設備であり、また河川
ないし水辺設備、屋根その他の屋外設備においてもコン
クリートを採用することが多いがこのようなコンクリー
ト構造体の表面部には防水層を形成することが多く一般
的には必須である。従って上記のような場合における防
水施工の方法や資材については各方面においてそれぞれ
に検討が重ねられており、耐久性ならびに耐薬品性に富
んだ防水槽の代表的なものとしては不飽和ポリエステル
樹脂および/またはビニルエステル樹脂にガラス繊維を
混入して補強するようなことがFRP(繊維強化プラス
チック)と称されて広く行われている。
【0003】またその施工方法としては通常、下地にプ
ライマーを塗布し、次いでポリエステル樹脂および/ま
たはビニルエステル樹脂を下塗り、中塗り、上塗りとし
て重ね塗りし、その間に補強用のガラスマットを1層ま
たは2層塗り込むような手法が採用されている。特に下
地がコンクリートまたはモルタルの場合は金ゴテ押えと
し、凹凸や浮きないし突起などはサンダーの如きで平滑
にするが、不陸や凹凸がひどいような場合にはモルタル
で補修することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
防水層形成手法によるものは何れにしても相当の工数と
時間を必要とする不利がある。即ち上記したような貯水
槽やプールなどの施工における下地施工は硬化するまで
に数日かかるのが普通で、しかも該下地施工部にはひび
割れ発生が避け難く、その対策にも手間取らざるを得な
い。前記したFRPは樹脂を塗布してから繊維を貼りつ
け、その上にまた樹脂を塗布するというような3重また
はそれ以上の多段工程を必要とし、また1層から3層ま
たはそれ以上の多層に塗り重ねるのに著しい時間を必要
とするので施工時間およびコストが大となる不利があ
る。しかもこのFRP防水の下地は乾燥が不足すると貼
りつけられたFRP層が剥離し、日射などの温度変化で
熱伸びを生じ、また割れを生ずるなどの欠点がある。
【0005】セメントモルタルや樹脂モルタルは硬化が
遅く乾燥に相当の時間を必要とし、特にピットなどの閉
鎖空間の場合は乾燥しないために換気したり、ガスバー
ナなどを使用したりして特別な乾燥処理を行うことが必
要で工数と時間が大とならざるを得ない。また多層に亘
る塗り重ねは空気が入らないように行うことが困難で熟
練を必要とし、しかも温度によって粘度や硬化剤の調整
が必要であるから季節により材料を変える必要があり、
このような調節ないし変更が適切に行われないと品質に
悪影響を与えることとなり、また硬化剤などのように添
加量によって可使時間が違うなどの問題があり、それら
の調整や使用上に多くの困難さがある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記したような
従来技術における課題を解消することについて検討を重
ね、水分散性樹脂液を希釈した液とセメント粉体に水分
散性樹脂を混合したものと、湿気硬化型ウレタン系また
は湿潤状態でも使用できるビニルエステル系プライマ
ー、不飽和ポリエステル樹脂および/またはビニルエス
テル樹脂、光重合開始材や繊維強化材、充填材などを用
いることにより簡易且つ的確に安定したコンクリート表
面部に対する防水層を急速に形成し、また上記したよう
な各種貯水設備や水辺設備などを得ることに成功したも
のであって以下の如くである。
【0007】(1) 防水層を形成すべきコンクリートベ
ース層に水分散性樹脂シーラ層を介して湿気硬化型樹脂
プライマー層を形成し、該湿気硬化型樹脂プライマー層
上に繊維質強化防水樹脂層を形成したことを特徴とする
コンクリート部体に対する防水層急速施工体。
【0008】(2) コンクリートベース層に水硬性物質
粉末を混入した水分散性樹脂シーラ層を形成したことを
特徴とする前記(1)に記載のコンクリート部体に対す
る防水層急速施工体。
【0009】(3) 水分散性樹脂シーラ層上と湿気硬化
型樹脂プライマー層との間に水硬性粉末と水分散性樹脂
よりなる中間層を形成したことを特徴とする前記
(1)、(2)の何れか1つに記載のコンクリート部体
に対する防水層急速施工体。
【0010】(4) 防水層を形成すべき部体の表面部分
に水分散性樹脂液を塗布してから水硬性物質粉体に水分
散性樹脂液と水を添加混練した混練物を塗布し、該塗布
層の表面が凝固化した後に湿気硬化型ウレタン系あるい
は湿潤状態反応性のビニルエステル系プライマーを塗布
し、該塗布面に、ラジカル重合性不飽和化合物、光重合
開始剤、無機質または有機質の繊維強化材および/また
は充填材を含有した硬化性複合材料組成物の被覆層を形
成し、該被覆層に光を照射して硬化させることを特徴と
するコンクリート部体に対する防水層急速施工方法。
【0011】(5) 防水層を形成すべき部体の表面部分
に水分散性樹脂液を塗布してから水硬性物質粉体に水分
散性樹脂液と水を添加混練した混練物を塗布し、該塗布
層の表面が凝固化後に湿分硬化型ウレタン系あるいは湿
潤状態反応性のビニルエステル系プライマーを塗布し、
該塗布面に早期硬化性アクリルゴム系または軟質ウレタ
ン系の柔軟性塗膜を形成させた後、ラジカル重合性不飽
和化合物、光重合開始剤、無機質または有機質の繊維強
化材および/または充填材を含有する硬化性複合材料組
成物の被覆層を形成し、該被覆層に光を照射して硬化さ
せることを特徴とするコンクリート部体に対する防水層
急速施工方法。
【0012】(6) 不飽和ポリエステル樹脂および/ま
たはビニルエステル樹脂、光重合開始剤、無機質または
有機質の繊維強化材および/または充填材を含有した硬
化性複合材料組成物がプリプレグ(prepreg) シートとし
て準備されることを特徴とした前記(4)、(5)項の
何れか1つに記載のコンクリート部体に対する防水層急
速施工方法。
【0013】(7) 光硬化性プリプレグシートを貼りつ
けてから照射される光が可視光線であることを特徴とす
る前記(6)項に記載のコンクリート部体に対する防水
層急速施工方法。
【0014】(8) シーラとして塗布される水硬性物質
粉体と水分散性樹脂液の混合物に水硬性物質粉体の5〜
15%に相当した水を添加混合することを特徴とした前
記(4)〜(7)の何れか1つに記載のコンクリート部
体に対する防水層急速施工方法。
【0015】(9) シーラとして塗布される水分散性樹
脂液に該樹脂液重量の4〜5倍に相当した水を添加した
稀釈液であることを特徴とした前記(8)に記載のコン
クリート部体に対する防水層急速施工方法。
【0016】(10) 防水層を形成すべきコンクリートベ
ース層がポルトランドセメント100重量部に対しジェ
ットセメントや早急セメントのような急速反応性セメン
トが65〜130重量部の範囲で併用された部体である
ことを特徴とした前記(4)〜(9)の何れか1つに記
載のコンクリート部体に対する防水層急速施工方法。
【0017】(11) ポルトランドセメント100重量部
に対し無水石膏15〜25重量部、アルナイト仮焼粉8
〜12重量部、ホルマイト鉱物水砕粉4〜6重量部、減
水剤粉0.5〜1重量部の何れか1種または2種以上を添
加混入することを特徴とした前記(10)に記載のコン
クリート部体に対する防水層急速施工方法。
【0018】
【作用】防水層を形成すべきコンクリートベース層に水
分散性樹脂シーラ層を介して湿気硬化型樹脂プライマー
層を形成し、該湿気硬化型樹脂プライマー層上に繊維質
強化樹脂層を形成したことによりそれなりの湿潤的条件
下で形成されたプライマー層を介して強度的に優れた繊
維質強化樹脂層を形成せしめて強固且つ安定な防水層を
短時間内に形成せしめる。
【0019】コンクリートベース層に水硬性物質粉末を
混入した水分散性樹脂シーラ層を形成したことにより特
に硬化したコンクリート層上にこの水分散性樹脂シーラ
層を介してコンクリートベース層に対し前記湿気硬化型
樹脂プライマー層を安定に設定し、従ってまた前記繊維
質強化樹脂層を的確に設定せしめて有効な防水層を形成
せしめる。
【0020】水分散性樹脂シーラ層上と湿気硬化型樹脂
プライマー層との間に水硬性粉末と水分散性樹脂よりな
る中間層を形成したことによりコンクリートベース層お
よび水分散性樹脂シーラ層に対し湿気硬化型樹脂プライ
マー層を的確に定着し防水の主体をなす繊維質強化樹脂
シート層を有効且つ安定に定着せしめる。
【0021】防水層を形成すべき部体の表面部分に水分
散性樹脂液を塗布してから水硬性物質粉体に水分散性樹
脂液と水を添加混練した混練物を塗布し、該塗布層の表
面が凝固化した後に湿気硬化型ウレタン系あるいは湿潤
状態反応性のビニルエステル系プライマーを塗布したこ
とにより目的の防水層形成部体表面に水分散性樹脂を介
して水硬性物質粉末を用いた下地層を形成して安定な基
層を形成し、また該基層上にウレタン系あるいはビニル
エステル系塗層を薄層状に形成して目的の硬化性複合材
料組成物の被覆層の形成を安定化せしめる。
【0022】より具体的には防水層を形成すべきコンク
リート部体表面部に、水分散性樹脂液を水で4〜5倍に
稀釈した液をシーラーとして塗布し、次いで水硬性モル
タル粉体に水分散性樹脂液をセメント重量の5〜15%
となる量が混合された水を加えて混練したものを塗布
し、その表面が硬化後、湿気硬化型ウレタン系、あるい
は湿潤状態でも使用できるビニルエステル系プライマー
を塗布した面に不飽和エステル樹脂およびビニルエステ
ル樹脂、それぞれが感光波長を異にする少なくとも2種
の光重合開始剤、無機質または有機質の繊維強化材及び
/または充填材を含有する組成物のプリプレグシートを
貼りつけ、光を照射して硬化させ防水層を急速施工する
ものであって目的の被覆層形成を安定化させる。
【0023】あるいは前記したような湿気硬化型ウレタ
ン系、または湿潤状態でも使用できるビニルエステル系
のプライマーを塗布した面に、早期硬化性のアクリルゴ
ム系、又は軟質ウレタン系の柔軟性塗膜を形成させた後
不飽和ポリエステル樹脂、及びビニルエステル樹脂それ
ぞれが感光波長を異にする複数種類の光重合開始剤と無
機質または有機質の繊維強化材及び/または充填材を含
有する組成物のプリプレグシートを貼りつけ、それぞれ
の施工条件に即応した光を照射せしめて同様に硬化させ
ることができる。
【0024】上記したような水硬性物質粉体と水分散性
樹脂より成る塗層と湿気硬化型ウレタン系または湿潤状
態反応性ビニルエステル系プライマーを用いた塗布面に
不飽和ポリエステル樹脂および/またはビニルエステル
樹脂、光重合開始剤、無機質または有機質の繊維強化材
および/または充填材を含有した硬化性複合材料組成物
の被覆層を形成したことにより光を利用して有効且つ的
確な防水層を安定に形成し安定な防水施工を得しめる。
【0025】前記したような被覆に光を照射して硬化さ
せることにより何れにしても短時間内に有効な被覆を形
成せしめて目的の防水層を的確に形成せしめる。
【0026】前記したような湿分硬化型ウレタン系ある
いは湿潤状態反応性のビニルエステル系プライマーを塗
布し、該塗布面に早期硬化性アクリルゴム系または軟質
ウレタン系の柔軟性塗膜を形成させた後、不飽和ポリエ
ステル樹脂および/またはビニルエステル樹脂、光重合
開始剤、無機質または有機質の繊維強化材および/また
は充填材を含有する硬化性複合材料組成物の被覆層を形
成したことにより、施工基体に密着硬化させる側が軟質
面となるようにし、密着状態で光硬化させることにより
FRP層として作用する硬質層と、緩衝層として作用す
る軟質層を形成する。このことにより耐水性、下地密着
性、強度、下地亀裂追従性等の防水材本来の要求性能を
十分に満たす防水層を形成せしめる。
【0027】前記したような不飽和ポリエステル樹脂お
よび/およびビニルエステル樹脂、光重合開始剤、無機
質または有機質の繊維強化材および/または充填材を含
有した硬化性複合材料組成物がプリプレグシートとして
準備されることによって目的の防水層を形成すべき部体
面に対する防水層の形成が単なるシートの接着操作によ
りガラス切層飛散やモノマー臭気のような環境問題も少
く、簡易迅速で、しかも合理的に決定された好ましい被
膜状態として安定に形成される。
【0028】所定の被覆膜を形成し、あるいは(光硬化
性)プリプレグシートを貼りつけてから照射される光が
可視光線であることにより特殊な光線発生設備などを必
要とすることなしに太陽光その他の容易に照射し得る光
線によって目的の防水層を的確且つ低コストに形成し得
る。
【0029】防水層を形成すべきコンクリート構造体の
表面部に水分散性樹脂の稀釈液をシーラとして塗布して
から水硬性物質粉体に水分散性樹脂液と水を添加混練し
た混練物を塗布し、次いで該塗布面硬化後に湿気硬化型
ウレタン系またはビニルエステル系のプライマーを塗布
し、更に該プライマー塗布面に不飽和ポリエステルおよ
び/またはビニルエステル樹脂に対し光重合開始剤と無
機質または有機質の繊維強化材および/または充填材を
含有した組成物を貼着してから光を照射せしめて硬化さ
せることによってもコンクリート構造体表面部に簡易且
つ短時間内に安定で強度的に優れ耐用性の高い防水層を
的確に形成せしめる。
【0030】湿気硬化型ウレタン系またはビニルエステ
ル系のプライマーを塗布した面にアクリルゴム系または
軟質ウレタン系塗膜を形成してから不飽和ポリエステル
および/またはビニルエステル樹脂に対し光重合開始剤
と無機質または有機質の繊維強化材および/または充填
材を含有した組成物を貼着することによっても上述同様
に安定で耐用性に優れた防水層を短時間内に形成せしめ
る。
【0031】シーラとして塗布される水硬性物質粉体と
水分散性樹脂液の混合物に水硬性物質粉体の5〜15%
に相当した水を添加混合することによってコンクリート
構造体上に適切なシーラ層を強固に形成し、しかも該シ
ーラ層上に水硬性物質粉体と水硬性樹脂液による塗層を
安定に形成せしめる。
【0032】シーラーとして塗布される水分散性樹脂液
に該樹脂液重量の4〜5倍に相当した水を添加した稀釈
液であることによって適切な水分散性樹脂液の被覆層を
形成せしめる。
【0033】コンクリートベース層がポルトランドセメ
ント100重量部に対しジェットセメントや早急セメン
トのような急速反応性セメントが65〜130重量部の
範囲で併用されることによって短時間内にポルトランド
セメントを主体とした安定層を形成し現場施工に連続し
て急速に安定した防水層を施工せしめる。
【0034】ポルトランドセメント100重量部に対し
無水石膏15〜25重量部、アルナイト仮燒粉8〜12
重量部、ホルマイト鉱物水砕粉4〜6重量部、減水剤粉
0.5〜1重量部の何れか1種または2種以上を添加混入
することによって比較的少い水量によって現場施工によ
り短時間内に安定且つ的確なコンクリートベース層を形
成する。
【0035】上記したような本発明における硬化性複合
材料組成物は上記したようにラジカル重合性不飽和化合
物、光重合開始剤、無機質または有機質の繊維強化材お
よび/または充填材を含有するものであって、これらの
ものをより具体的に説明すると以下の如くである。
【0036】(i) ラジカル重合性不飽和化合物として
は、硬化遮度や形成される防水層の物性の観点からして
ラジカル重合型樹脂が好ましく、例えば不飽和ポリエス
テル樹脂、ビニルエステル樹脂およびビニルウレタン樹
脂、アクリル樹脂等が挙げられる。前記不飽和ポリエス
テル樹脂としてはα,β−不飽和二塩基酸またはその酸
無水物とグリコール類との重縮合によって製造され、場
合によっては酸成分として芳香族、脂肪族もしくは脂環
族飽和二塩基酸またはそれらの酸無水物を併用して製造
される不飽和ポリエステル30〜80重量部に、重合性
モノマー70〜20重量部を混合した液からなる熱硬化
性樹脂組成物であることが好ましい。
【0037】(ii) 次にビニルエステル樹脂として
は、不飽和ポリエステルの末端をビニル変性したエポキ
シビニルエステルまたはエポキシ樹脂のエポキシ骨格の
末端をビニル変性したエポキシビニルエステル30〜8
0重量部に、重合性モノマー70〜20重量部を混合し
た液からなる熱硬化性樹脂組成物であることが好まし
い。またここでいうビニルエステルとは、さらに詳しく
はビスフェノール型のエポキシ樹脂、ノボラック型のエ
ポキシ樹脂の単独または混合した樹脂であって、その平
均エポキシ当量が150〜450g/eqの範囲にあるエ
ポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とをエステル化触媒の存在
下で反応して得られるエポキシ系ビニルエステルであ
る。
【0038】(iii) 更に前記したビニルウレタン樹脂と
しては、ポリエーテルポリオール類および/またはポリ
エステルポリオール類の末端水酸基にポリイソシアネー
ト化合物を付加反応させて得られる末端にイソシアネー
ト基を有する化合物と、1分子中に水酸基と二重結合を
合わせもつ化合物とを反応させて得られるビニルウレタ
ン30〜80重量部に、重合性モノマー70〜20重量
部を混合した液からなる熱硬化性樹脂組成物であること
が好ましい。
【0039】(iv) 前述したようなラジカル重合性樹脂
における重合性モノマーとしては、スチレン、ビニルト
ルエン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ジクロ
ロスチレン、ビニルナフタレン、エチルビニルエーテ
ル、メチルビニルケトン、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニ
トリル等のビニル化合物;ジアリルフタレート、ジアリ
ルフマレート、ジアリルサクシネート、トリアリルジア
ヌレート等のアリル化合物;不飽和ポリエステル、ビニ
ルエステルまたはビニルウレタンと架橋可能なビニルオ
リゴマー等が挙げられる。これらの中、一般的にはスチ
レンが用いられ、またこれらのものは単独でまた2種類
以上を混合して用いてもよい。
【0040】次に光重合開始剤としては、紫外光領域に
感光性を有するものと可視光領域に感光性を有するも
の、および紫外光領域から可視光領域まで感光性を有す
るものとがあるが、先ず、紫外光領域に感光性を有する
紫外光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンジ
ルケタール系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系等
の重合開始剤を使用することができる。
【0041】また、可視光領域に感光性を有する重合開
始剤としては、ヘキサアリールビイミダゾール化合物と
水素供与性化合物との組み合わせや、例えば山岡らの
「表面」27(7)548(1989)、佐藤らの第3
回ポリマー材料フォーラム要旨集1BP18(199
4)に記載のカンファーキノン、ベンジル、トリメチル
ベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、メチルチオ
キサントン、ビスシクロペンタジエニルチタニウム−ジ
(ペンタフルオロフェニル)等の単独で用いられる可視
光重合開始剤の他、有機過酸化物と色素系、ジフェニル
ヨードニウム塩/色素系、ビイミダゾール/ケト化合
物、チオビリリウム塩/メルカプトベンゾチアゾール、
金属アレーン/シアニン系色素の他、特開昭45−37
377号公報に記載のヘキサアリールビイミダゾール/
ラジカル発生剤などの公知の複合開始剤系を挙げること
ができる。
【0042】更に、紫外光領域から可視光領域まで感光
性を有するものとしては公知のビス(2,6−ジメトキ
シベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホス
フィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベン
ゾイル)−メチルフォスフィンオキサイド、2,4,6
−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサ
イド、2,6−ジメトキシベンゾイル−ジフェニルホス
フィンオキサイドなどのアシルホスフィンオキサイド系
化合物を使用することもできる。例えば、1−ヒドロキ
シ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名イルガキ
ュア184:チバ・スペシャルティー・ケミカルズ
(株)製:以下、チバ社製という)と、ビス(2,6−
ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペン
チルフォスフィンオキサイド(チバ社製)を75%/2
5%の割合で混合した商品名イルガキュア1800(チ
バ社製)あるいは2,4,6−トリメチルベンゾイル−
ジフェニルホスフィンオキサイド(商品名 Lucirin T
PO、BASF(株)製)等がある。
【0043】上記したような、光重合開始剤の使用量と
しては、ラジカル重合性化合物100重量部に対し0.1
〜10重量部、好ましくは0.5〜3重量部の範囲で用い
ることができる。この量が0.1重量部未満では樹脂組成
物は充分な硬化に至らず、またこれが10重量部を超え
ると硬化物の強度やゲル分率(反応の目安)の低下をも
たらし物性上好ましくない。
【0044】次に上記したガラス繊維;アミド、アラミ
ド、ビニロン、ポリエステル、フェノール等の有機繊
維;カーボン繊維、金属繊維、セラミック繊維またはこ
れらを組み合わせたものが挙げられる。これらについて
施工性や経済性を考慮すると、ガラス繊維または有機繊
維であることが好ましい。繊維強化材の繊維の形態は平
織り、朱子織り、不織布、マット状等であるが、これら
の中でも施工法、厚さの保持等の点からマット状が好ま
しい。またガラスロービングを20〜100mmの長さに
切断し、チョップドストランドとして使用してもよい。
さらにマットとチョップドストランドを併用することも
できる。
【0045】本発明における重合稀釈剤、充填材等につ
いては上述の重合性不飽和化合物、光重合開始剤、繊維
強化剤および/または充填材に加え、必要に応じて公知
の重合稀釈剤などを用いることができ、また充填材とし
ては水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、水酸化カル
シウム、ガラス粉末、ガラスビーズ等が挙げられる。光
硬化反応を円滑に進めるためにはこれらの中でも透明性
の高いものが好ましく、使用量は前記した重合性不飽和
化合物100重量部に対し150重量部以下とすること
が好ましい。即ち150重量部を超えると繊維強化材と
の複合一体化が困難になるため引張強度が大きく低下す
る。
【0046】また本発明においては、光硬化性プリプレ
グシートを用いることが好ましく、このような光硬化性
プリプレグシートの代表例としては不飽和ポリエステル
樹脂および/またはビニルエステル樹脂ならびに繊維強
化材とからなる光硬化型プリプレグシートがある。即ち
このような光硬化型プリプレグシートは不飽和ポリエス
テル樹脂および/またはビニルエステル樹脂(a)、光
重合開始剤(b)および増粘剤(c)を含有する樹脂組
成物(A)50〜97重量部ならびに繊維強化材(B)
50〜3重量部を配合した光硬化型繊維強化、熱硬化
性、樹脂組成物(C)(以下、「樹脂組成物(C)」と
略記することもある)をシート化したもので全体の厚さ
が0.5〜5.0mm、好ましくは1.0〜5.0mmのものであ
る。
【0047】前記した樹脂組成物(A)と繊維強化材
(B)の配合については、不飽和ポリエステル樹脂およ
び/またはビニルエステル樹脂(a)100重量部に対
し繊維強化材(B)が3重量部未満では得られるプリプ
レグシートの硬化収縮が大きく、防水層にクラックが発
生する危険性があり、またこれが50重量部を超えると
防水層表面にガラス目が発生し外観上好ましくない。一
方シート全体の厚さが0.5mm未満では目的とする歩行に
耐える強度が得られ難く、一方5.0mmを超えると光照射
による硬化が部分的に不十分になるためシート内部まで
完全に硬化しなくなることや、硬化収縮によりシート自
体に反りが発生するという不都合が生じ、好ましくな
い。
【0048】次に、増粘剤(c)としては酸化マグネシ
ウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の無機化
合物;キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシ
アネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等のイソ
シアネート化合物;エチルアセトアセテートアルミニウ
ムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルア
セトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニ
ウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルア
セトネートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニ
ウムトリス(アセチルアセトネート)等のアルミニウム
キレート化合物が挙げられる。
【0049】また上記のような増粘剤(c)の量として
は不飽和ポリエステル樹脂(a)100重量部に対し0.
5〜2重量部が一般的であるが、この不飽和ポリエステ
ル樹脂(a)および/またはビニルエステル樹脂(a)
の種類により増粘特性が異るので必ずしもこの量に限ら
れるわけではない。
【0050】
【発明の実施の形態】上記したような本発明によるもの
の具体的な実施態様を説明すると、コンクリート表層に
耐久性および耐薬品性に富む防水層を形成させることは
貯水槽、プール、廃水槽、屋上などにおいては必須的施
工であるが、このような防水層の施工は従来において相
当の長期間を必要とすることは周知の如くである。
【0051】即ち、これらの施工においては施工下地が
硬化するまでに数日かかり、しかも得られた下地などに
は亀裂発生の恐れがあり、そのようなことに対する対策
にも手間どることは明かで、また耐久性や耐薬品性に富
む防水層の代表的なものとしては不飽和ポリエステル樹
脂および/またはビニルエステル樹脂にガラス繊維を混
入補強したFRPが使用されているが、樹脂を塗布後繊
維を貼りつけ、その上にまた樹脂を塗布するという3重
の工程を必要とし施工時間ならびにコストが相当に嵩ま
ざるを得ない欠点を有している。
【0052】本発明は上記したような在来工法の欠点を
完璧状態に排除した防水施工を的確に形成する施工法に
関するもので、その構成はコンクリート下地上に使用す
るモルタルと該モルタル上に施される防水層の2つから
成っており、これらが結合されることによって卓越した
効果を有効に達成することができる。
【0053】つまり先ず前記したような防水施工法とし
ては次の(a)〜(d)のような特性を満たすものであ
る。 (a) ハンドリング時間が30分前後で、1〜2時間程度
で硬化すること。 (b) 接着性に富んでおり、長さ変化率が少くて(殆んど
なく)、長期物性に優れていること。 (c) 耐水性および耐透湿性に優れていること。 (d) 左官仕上げし、特に吹きつけ後左官仕上げするよう
な施工性に優れていること。
【0054】上記したような(a)〜(d)の特性を満
足するのに好ましいモルタルの組成例を示すと、次の表
1に示す如くであり、またこのような組成例による特性
は別に表2に示す如くであって、上記したような各特性
を有効適切に満足するものと言うことができる。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】本発明においては上記したような混練物に
よる塗布層の表面が凝固化したものに対して湿気硬化型
ウレタン系あるいは湿潤状態反応性のビニルエステル系
のプライマーを塗布し、該プライマー塗布面に不飽和ポ
リエステル樹脂および/またはビニルエステル樹脂、光
重合開始剤、無機質または有機質の繊維強化材および/
または充填材を含有した硬化性複合材料組成物の被覆層
を形成し、該被覆層に光を照射して硬化させるものであ
る。
【0058】なお上記したような湿気硬化型ウレタン系
あるいは湿潤状態反応性のビニルエーテル系プライマー
の塗布面に早期硬化性アクリルゴム系または軟質ウレタ
ン系の柔軟性塗膜を形成させた後に、上記したような不
飽和ポリエステル樹脂および/またはビニルエステル樹
脂の光重合開始剤、繊維強化材および/または充填材を
含有した硬化性複合材料組成物の被覆層を形成して上述
同様に光照射による硬化を図る。
【0059】
【実施例】本発明によるものの具体的実施例について説
明すると以下の如くである。 (実施例1)目的とするコンクリート板の表面に水分散
性樹脂としてアクリル樹脂を採用し、該樹脂を水で4.5
倍に稀釈したものを100cc/m2の割合で塗布してから
上記水分散性樹脂を急硬性セメント粉の10%混合する
と共に水セメント比が40%程度となるように水を添加
して混練したものを厚さ2〜3mmの割合に塗布し、1時
間前後放置して硬化させた。
【0060】上記のように下地処理したものに対し液湿
気硬化型ウレタン樹脂として三井化学社製商品名サンP
C−Fを0.3kg/m2の割合で塗布し、次いで常温下で約
1時間を経過し、塗布面が乾燥状態となってから三井化
学社製造販売の不飽和ポリエステル樹脂(商品名:エス
ターWP260N)100重量部に対し、光重合開始剤
としてチバ社製造に係るビスアシルフォスフィンオキサ
イド系(商品名:イルガキュア1800)を1重量部添
加し、ディスパーで攪拌混合したものを#450チョッ
プドストランドマット層に含浸させガラスコンテントが
30重量%となるようにして厚さ1.3mmの硬化性複合材
料の被覆層を形成し、該被覆層に工事用メタルハライド
ランプ(500W)を用いて15分間の光照射(照射距
離30cm程度)して該被覆層を硬化させた。
【0061】即ち、上記のようにして形成された被覆層
の1例は図1に示す如くであって、コンクリートベース
層1上に厚さが0.05〜0.1mm程度の水分散性樹脂シー
ラ層2を介して水硬性粉末と水分散性樹脂より成る厚さ
2〜3mmの中間層3を形成し、該中間層3上に厚さが0.
1mm程度の湿気硬化型プライマー層4を形成したもの
で、このような湿気硬化型プライマー層4上に前述した
ような繊維質強化樹脂シート層5が形成されたものであ
る。
【0062】(実施例2)実施例1と同様に目的とする
コンクリート部材の表面に水分散性樹脂を用いた下地処
理をなし且つ液湿気硬化型ウレタン樹脂を塗布し常温下
1時間程度を経て表面乾燥状態となったものに対し、日
本触媒化学工業社製造の不飽和ポリエステル樹脂(商品
名エポラックN−423PW)100重量部にBASF
社製造のアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤
(商品名 Lucirin)2重量部を添加し、実施例1と同様
に攪拌混合し、#450のチョップドストランドマット
に含浸させた複合材料組成物の表裏両側面をポリエステ
ルラミネートアルミニウム箔による遮光フィルムで被覆
し、暗所において40℃で48時間の熟成をなしたシー
ト厚1.2mmのプリプレグシートを準備し、その遮光被覆
フィルムを破断して取出し、前記プリプレグシートを貼
りつけて硬化性複合材料の被覆層を形成し、実施例1と
同じランプを用いて光照射し、該被覆層を硬化させた。
【0063】実施例3 実施例1,2と同様の下地処理をなし、且つ液湿気硬化
型ウレタン樹脂を塗布し常温下1時間程度を経て表面乾
燥状態となったものに対し昭和高分子社製造に係る不飽
和ポリエステル樹脂(商品名リゴラックFK−200
0)を100重量部とチバ社製造の光重合開始剤(商品
名イルガキュア1800)1重量部からなり、プリプレ
グシートとされたものの被覆フィルムを破断して取出
し、厚さ1.2mmの硬化性複合材料の被覆層を形成し、工
事用メタルハライドランプ(500W)を用いて光照射
し、該被覆層を硬化させた。
【0064】(実施例4)実施例3のものにおける不飽
和ポリエステル樹脂(昭和高分子社製造販売の商品名リ
ゴラックFK−2000)に代え、ビニルエステル樹脂
(昭和高分子社製造販売に係る商品名リポキシNSR−
112)を採用した外はすべて実施例3と同じに実施し
た。
【0065】(実施例5)また本発明者等は既製コンク
リート部体とは別に成形に連続して本発明を急速短時間
内に達成すべく、普通ポルトランドセメント(C)に対
しジェットセメント(JC)、無水石膏(G)、アルナ
イト鉱物仮燒粉(AL)、ホルマイト鉱物水砕粉(H
L)、ナフタリンスルホン酸塩系高性能減水剤(A
D)、クエン酸系遅延剤(R)および(AC)を用い、
次の表3に示すような配合M1〜M9を調整し、その凝
結時間、圧縮強度(材令90分〜7日)などを検討し
た。
【0066】
【表3】
【0067】即ち上記したような実施例による検討結果
は次の表4に示す如くであって、普通ポルトランドセメ
ント(C)とジェットセメント(JC)との混合比率を
等量状態(変動範囲20%程度)とすることにより30
分以内のような短時間内に凝結せしめ、しかも好ましい
接着強度を確保することができ、性能も安定しているこ
とが確認された。
【0068】
【表4】
【0069】即ち、本発明によるものは上記した表3お
よび表4に示されたような普通ポルトランドセメントに
ジェットセメントを併用したモルタルまたはコンクリー
トを採用した図2に示す如き構造体を採用することによ
り現場打ちまたはプレキャスト製品1aの上面にも図2
に示すように上記した図1に示したような水分散性樹脂
シーラ層2、中間層3、湿気硬化型プライマー層4およ
び繊維質強化樹脂シート層5より成る層構成を適宜に採
用施工することができ、既製品におけると同様に短時間
内に防水層つきコンクリート部体を提供し得ることは明
かである。
【0070】つまりこの実施例のものは、2つの技術の
組み合わせで構成されるもので、その1つはコンクリー
ト下地の調整に使用するモルタルに次に示す性能を有す
るものとしていることである。 (a) ハンドリング時間が20分から40分あり、1時間
から2時間後には硬化する。 (b) 接着性に富み、長さ変化率がほとんど無く、長期物
性に優れる。 (c) 耐水性、透湿性に優れ、しかも左官仕上げや吹付け
後左官仕上げするような施工性に優れている。
【0071】なお上記したような本発明実施例における
光照射の硬化時間はそれぞれの照射条件に応じて一般的
に以下の如くである。 1) 太陽光(晴/直射日光):5分(夏)〜10分(冬) 2) 太陽光(曇天) :30〜40分 3) 工事用 メタルハライドランプ(300W):20〜30分(30cm距離) メタルハライドランプ(500W):15〜20分(30cm距離) 4)水銀灯 (500W):20〜30分(30cm距離) 5)蛍光灯 (36W×2):30〜40分(10cm距離) 従って、何れにしても本発明によるものは2時間〜3時
間半程度の短時間内に有効且つ適切な施工をなし得るこ
とが確認された。
【0072】比較例1 上記したような本発明方法によるものに対し比較例とし
て下地処理を従前の常法によって7日間に亘って実施し
てから次にエスタ−WP260N 100部に常温硬化
触媒であるパーメックN/ナフテン酸コバルト(Co:
6%)=1.0部/0.5部を添加し、ハンドレイアップ成
形でガラス繊維#450チョップドストランドマット1
層に、ガラスコンテントが30wt%となるように含浸
し、室温で12時間放置し、常温硬化させたが、その作
業中におけるスチレン臭は極めて強く、長時間の作業と
なった。
【0073】比較例2 上記した比較例1のものに対し下地処理およびFRP処
理を14日間および24時間と倍増したものとして実施
した。
【0074】上記したような本発明の実施例および比較
例によるものについてその接着強度および施工時間を要
約して示すと次の表5の如くであって、接着強度は建築
研究所式接着強度試験機によって測定した結果である。
【0075】
【表5】
【0076】即ち、本発明によるものは比較例によるも
のの少なくとも1週間以上を必要とする施工時間を大幅
に短縮せしめ、何れも半日程度の短時間内に施工するこ
とが可能であり、しかも強度の高い安定な施工状態を得
しめるものであることが確認された。
【0077】
【発明の効果】以上説明したような本発明によるときは
コンクリート表面部に対する防水施工を著しく短時間内
に達成せしめ、しかも好ましい安定な強度を有効且つ適
切に得しめ、耐水性、下地密着性、下地亀裂追従性など
の防水層本来の要求性能を適切に満足せしめるものであ
るから工業的にその効果の大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による防水層施工状態を部分的に拡大し
て示した断面図である。
【図2】本発明による現場打ち、またはプレキヤスト製
品に対する防水層施工状態を示した図1と同様な部分的
拡大断面図である。
【符号の説明】
1 コンクリートベース層 1a ポルトランドセメントとジェットセメントを併用
した現場打ちまたはプレキヤスト製品 2 水分散性樹脂シーラ層 3 中間層 4 湿気硬化型プライマー層 5 繊維質強化樹脂シート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E03B 11/00 E03B 11/00 Z // C08J 5/24 CFC C08J 5/24 CFC CFE CFE C08L 63:10 C08L 63:10 67:06 67:06 Fターム(参考) 4F072 AA04 AA05 AA07 AB04 AB05 AB06 AB08 AB09 AB10 AB11 AB28 AB29 AD09 AD33 AD38 AD43 AE01 AF03 AF04 AF06 AF14 AF15 AF19 AF24 AF27 AG03 AH21 AJ16 AJ22 AK05 AL17 4G028 FA01 4H020 BA02 BA05 4J011 PA03 PA15 PA16 PA23 PA24 PA27 PA34 PA43 PA45 PA46 PA49 PA67 PA85 PA86 PA88 PA95 PA96 PB04 PB22 PB30 PC02 PC08 QA03 QA05 QA08 QA09 QA20 QA27 QB12 QB19 QB23 QB30 SA01 SA21 SA51 SA61 SA64 SA72 SA76 SA78 SA83 SA84 SA85 SA87 TA06 UA01 UA06 VA05 WA10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防水層を形成すべきコンクリートベース
    層に水分散性樹脂シーラ層を介して湿気硬化型樹脂プラ
    イマー層を形成し、該湿気硬化型樹脂プライマー層上に
    繊維質強化防水樹脂層を形成したことを特徴とするコン
    クリート部体に対する防水層急速施工体。
  2. 【請求項2】 コンクリートベース層に水硬性物質粉末
    を混入した水分散性樹脂シーラ層を形成したことを特徴
    とする請求項1に記載のコンクリート部体に対する防水
    層急速施工体。
  3. 【請求項3】 水分散性樹脂シーラ層上と湿気硬化型樹
    脂プライマー層との間に水硬性粉末と水分散性樹脂より
    なる中間層を形成したことを特徴とする請求項1、2の
    何れか1つに記載のコンクリート部体に対する防水層急
    速施工体。
  4. 【請求項4】 防水層を形成すべき部体の表面部分に水
    分散性樹脂液を塗布してから水硬性物質粉体に水分散性
    樹脂液と水を添加混練した混練物を塗布し、該塗布層の
    表面が凝固化した後に湿気硬化型ウレタン系あるいは湿
    潤状態反応性のビニルエステル系プライマーを塗布し、
    該塗布面に、ラジカル重合性不飽和化合物、光重合開始
    剤、無機質または有機質の繊維強化材および/または充
    填材を含有した硬化性複合材料組成物の被覆層を形成
    し、該被覆層に光を照射して硬化させることを特徴とす
    るコンクリート部体に対する防水層急速施工方法。
  5. 【請求項5】 防水層を形成すべき部体の表面部分に水
    分散性樹脂液を塗布してから水硬性物質粉体に水分散性
    樹脂液と水を添加混練した混練物を塗布し、該塗布層の
    表面が凝固化後に湿分硬化型ウレタン系あるいは湿潤状
    態反応性のビニルエステル系プライマーを塗布し、該塗
    布面に早期硬化性アクリルゴム系または軟質ウレタン系
    の柔軟性塗膜を形成させた後、ラジカル重合性不飽和化
    合物、光重合開始剤、無機質または有機質の繊維強化材
    および/または充填材を含有する硬化性複合材料組成物
    の被覆層を形成し、該被覆層に光を照射して硬化させる
    ことを特徴とするコンクリート部体に対する防水層急速
    施工方法。
  6. 【請求項6】 不飽和ポリエステル樹脂および/または
    ビニルエステル樹脂、光重合開始剤、無機質または有機
    質の繊維強化材および/または充填材を含有した硬化性
    複合材料組成物がプリプレグシートとして準備されるこ
    とを特徴とした請求項4,5の何れか1つに記載のコン
    クリート部体に対する防水層急速施工方法。
  7. 【請求項7】 プリプレグシートを貼りつけてから照射
    される光が可視光線であることを特徴とする請求項6に
    記載したコンクリート部体に対する防水層急速施工方
    法。
  8. 【請求項8】 シーラとして塗布される水硬性物質粉体
    と水分散性樹脂液の混合物に水硬性物質粉体の5〜15
    %に相当した水を添加混合することを特徴とした請求項
    4〜7の何れか1つに記載のコンクリート部体に対する
    防水層急速施工方法。
  9. 【請求項9】 シーラとして塗布される水分散性樹脂液
    に該樹脂液重量の4〜5倍に相当した水を添加した稀釈
    液であることを特徴とした請求項8に記載のコンクリー
    ト部体に対する防水層急速施工方法。
  10. 【請求項10】 防水層を形成すべきコンクリートベー
    ス層がポルトランドセメント100重量部に対しジェッ
    トセメントや早急セメントのような急速反応性セメント
    が65〜130重量部の範囲で併用された部体であるこ
    とを特徴とした請求項4〜9の何れか1つに記載のコン
    クリート部体に対する防水層急速施工方法。
  11. 【請求項11】 ポルトランドセメント100重量部に
    対し無水石膏15〜25重量部、アルナイト仮焼粉8〜
    12重量部、ホルマイト鉱物水砕粉4〜6重量部、減水
    剤粉0.5〜1重量部の何れか1種または2種以上を添加
    混入することを特徴とした請求項10に記載のコンクリ
    ート部体に対する防水層急速施工方法。
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