JP2987597B2 - 輸液容器 - Google Patents

輸液容器

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JP2987597B2 JP2281052A JP28105290A JP2987597B2 JP 2987597 B2 JP2987597 B2 JP 2987597B2 JP 2281052 A JP2281052 A JP 2281052A JP 28105290 A JP28105290 A JP 28105290A JP 2987597 B2 JP2987597 B2 JP 2987597B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、いわゆる用時溶解形の薬剤を溶解し、簡
単に、点滴注射用の輸液を調整することができる輸液容
器に関する。
従来技術 使用の直前に溶解することを必要とする薬剤、いわゆ
る用時溶解形の薬剤を用い、点滴注射用の輸液を簡単に
調整するための輸液容器が知られている(特開平2−12
77号公報)。
このものは、所定量の溶液を封入するバッグと、薬剤
を封入したバイアルびんを収納するためのカプセルと、
バッグとバイアルびんとを連通させるための中空針と、
バイアルびんをバッグに向けて前進させ、中空針による
連通動作を達成するためのカム機構付きのキャップとを
備えてなる。キャップは、カプセルに対して回動自在と
なっており、キャップを回転すると、カム機構によって
バイアルびんが前進し、中空針の一端がバイアルびんの
栓体を刺通し、他端がバッグの栓体を刺通することによ
り、バッグとバイアルびんとが中空針を介して連通され
るから、バッグ内の溶液をバイアルびんに送り込んで薬
剤を溶解させることができる。薬剤を溶解した溶液は、
その全量をバッグに戻すことにより、適正な濃度の輸液
を調整することができるから、バッグに輸液セットを連
結すれば、直ちに、点滴注射に使用することができる。
発明が解決しようとする課題 かかる従来技術によるときは、中空針は、バッグとバ
イアルびんとを連通させるに際し、まず、一端がバイア
ルびんの栓体を刺通し、次いで、他端がバッグの栓体を
刺通するように、所定の順序制御をさせるための制御手
段が不可欠であり、全体構造が複雑になるという問題が
あった。すなわち、中空針は、キャップの回転によって
バイアルびんが前進することにより、バッグとバイアル
びんとを連通させるから、この連通操作には一定の時間
がかかり、したがって、この間に中空針の刺通順序が逆
になると、バッグ中の溶液が外部に漏出してしまうおそ
れがあるからである。
また、バイアルびんは、カプセルとキャップとを介し
て、一応外気から遮断されているとはいうものの、キャ
ップがカプセルに対して回動可能となっているために、
バイアルびんの周囲の雰囲気は、必ずしも十分な密閉状
態にあるとはいえない。したがって、輸液の温度調節を
行なうために、全体を温浴する場合等には、バイアルび
んやバッグの栓体部分が汚損されてしまうおそれがある
という問題もあった。
そこで、この発明の目的は、かかる従来技術の問題に
鑑み、バイアルびんの前進は、単純な押込み操作にする
とともに、ベローズを設け、バイアルびんの周囲に完全
な密閉空間を形成することにより、中空針の刺通順序を
制御するための制御手段は必ずしも設ける必要がなく、
しかも、温浴等にも十分に適応し得る輸液容器を提供す
ることにある。
課題を解決するための手段 かかる目的を達成するためのこの発明の構成は、軟質
の栓体によって封止したネック部を上部に有し、輸液セ
ットを連結するポートを下部に形成した溶液封入用のバ
ッグと、ネック部を介してバッグに連結する筒状のケー
スと、バイアルびんを収納し、ケースに摺動自在に挿着
する有底筒状のベローズ付きのホルダと、両端がバイア
ルびんの口部と栓体とに対向するようにして保持された
中空針とを備えてなり、ベローズは、中空針とバイアル
びんとを含む密閉空間をバッグの栓体の上部に形成し、
中空針は、ホルダをケースに押し込むとき、バイアルび
んの栓体とバッグの栓体との双方に刺通し、バイアルび
んとバッグとを連通させることをその要旨とする。
なお、中空針は、バイアルびんの栓体とバッグの栓体
との双方に対する刺通深さを規制する針筒を有するよう
にしてもよく、また、中空針は、ベローズのほぼ中間位
置に保持するようにしてもよい。
ケースは、ホルダの移動を阻止するストッパを有し、
ストッパは、開封保証シールによって解放を禁止するこ
とができ、さらに、ホルダは、ケースに対し、所定の押
込み位置に保持可能とすることができる。
作 用 かかる構成によるときは、中空針は、ホルダをケース
に押し込んでバイアルびんを前進させることにより、そ
の両端が、バッグの栓体とバイアルびんの栓体との双方
に刺通し、バッグとバイアルびんとを連通させることが
できる。
このとき、バイアルびんの前進は、単純な押込み操作
によるから、連通操作に要する時間は、極く短い。した
がって、仮に、中空針がバッグの栓体に先きに刺通した
としても、外部に漏出する溶液の量は極少であり、実用
上は全く支障がない。なお、この押込み操作は、バッグ
が下方に、バイアルびんが上方に位置するようにして、
バッグのネック部を一方の手で把持して全体を保持し、
他方の手でホルダの底部を押し込めばよいから、一般
に、中空針の刺通順序に拘らず、全く溶液の漏出なしに
操作を完了することも容易である。
一方、ベローズは、バッグの栓体の上部に、中空針と
バイアルびんとを含む密閉空間を形成するから、外気か
ら温浴水等により、これらの部材が汚損されるおそれも
ない。
中空針が針筒を有するときは、針筒により、バッグの
栓体、バイアルびんの栓体のそれぞれに対する中空針の
刺通深さを規制することができるから、バッグとバイア
ルびんとの連通動作は一層確実である。また、バイアル
びんの栓体に対する刺通深さを必要最小限に設定するこ
とにより、薬剤を溶解した溶液をバッグに戻す際に、バ
イアルびんの内部の残液量を減少にすることができる。
中空針をベローズのほぼ中間位置に保持するときは、
中空針は、バイアルびんを前進させるとき、ベローズが
縮むことによってバイアルびんの前進距離の約1/2だけ
前進し、最終的に、バッグの栓体とバイアルびんの栓体
とに対し、ほぼ同時に刺通させることができる。
ケースがストッパを有し、このストッパが、開封保証
シールによって解放を禁止されているときは、ストッパ
により、輸送時等において不用意にホルダが押し込まれ
る事故を防止することができる。また、開封保証シール
により、製品の品質保証をするとともに、ストッパが外
れ、ベローズ内の密閉空間が外気に連通するのを阻止
し、確実に、ベローズ内の清浄度を維持することができ
る。
ホルダが押込み位置に保持可能であれば、一旦押し込
まれたホルダが不用意に元に戻ることがないから、押込
み操作後の輸液の漏出のおそれがない。
実施例 以下、図面を以って実施例を説明する。
輸液容器は、バッグ10と、バッグ10に連結するケース
20と、ケース20に摺動自在に挿着するホルダ30と、中空
針41とを備えてなる(第1図)。
バッグ10は、所定容積の可撓性の袋体11の上部と下部
とに、ネック部12とポート13とを形成してなる。袋体11
は、軟質の塩化ビニルやポリオレフィン系樹脂、エチレ
ン酢酸ビニル共重合体などの可撓性材料によって形成
し、内部に所定量の溶液を封入するものである。なお、
ここで、溶液とは、点滴注射用の輸液として用いられる
生理食塩水、ブドウ糖液、注射用蒸溜水、各種電解質を
含む蒸溜水などをいう。
ネック部12は、ゴム等の軟質の栓体12aによって封止
されている。ただし、栓体12aは、中部材12b、外部材12
c、下部材12dと一体に組み立てられ、下部材12dを介し
てネック部12に装着されている。栓体12aの下面は、中
部材12bを延長した薄膜12b1によって覆われており、ま
た、その上面の外周部には、環状突部12a1が形成されて
いる。また、外部材12cの外周には、ケース20を装着す
るための複数の係合突部12c1、12c1…を形成し、外部材
12cと下部材12dとの接合部分は、鍔状の保持部12eとな
っている。
ポート13は、鍔13a1を有する保持部材13aを取り付
け、保持部材13aの下方には、キャップ13bを装着してあ
る。キャップ13bを取り外すことにより、保持部材13aの
内部に組み込んだ図示しない軟質の栓体を露出すること
ができ、この栓体に輸液セットの中空針を刺通すること
により、バッグ10から、輸液を排出することができる。
ケース20は、下方に小径部21を有し、上方に大径部22
を形成した筒状の部材であり、小径部21をネック部12の
外部材12cに嵌合することにより、ネック部12を介して
バッグ10の上部に連結されている。ケース20は、小径部
21に設ける係合窓21a、21a…と、外部材12cの係合突部1
2c1、12c1…とが係合することにより固定され、このと
き、栓体12aの環状突部12a1が小径部21の上面に当接し
て変形することにより、栓体12aの上面を外気からシー
ルしているものとする。大径部22の上部には、上方に開
閉する舌片23が形成され(第1図、第2図)、舌片23の
内面側には、突起23aが形成されている。また、大径部2
2の側部には、中途にロック帯24aを有する長窓24が上下
方向に開孔され、ロック帯24aは、大径部22の肉厚より
薄く、長窓24の幅より長く形成されている(第3図)。
ホルダ30は、下方にベローズ32を有する本体部31と、
本体部31の上部に接着するキャップ33とからなり(第1
図、第2図)、全体として、キャップ33を底部とする倒
立した有底筒状に形成されている。
ベローズ32は、本体部31の下端に、本体部31と一体に
形成されている。また、ベローズ32の下端は、ケース20
の小径部21から上方に向けて突設するリング21fに対し
て、その内側から係合して連結され、しかも、小径部21
の上面よりも下方に垂下して、栓体12aの上面に当接し
ている。本体部31には、所定量の薬剤を収容したバイア
ルびんBが下向きに収納され、バイアルびんBの口部
は、軟質の栓体B1によって封止されている。また、本体
部31の内面下方には、バイアルびんBの肩部を支持する
ための複数の羽根状のリブ31a、31a…が形成されてい
る。
本体部31の外面下方には、ケース20の長窓24に係合す
る係合突部31bが形成され、係合突部31bは、ケース20に
対するホルダ30の回り止めとなる一方、長窓24の上端に
係合することにより、ホルダ30の抜け止めとなってい
る。なお、係合突部31bと長窓24とは、第1図、第2図
に拘らず、ホルダ30、ケース20の周方向に複数組を設け
てもよいものとする。
キャップ33の上面には、「押す」の表示がなされてい
る他(第2図)、上方に引き起すことができる吊り環33
aが形成されている(第1図の二点鎖線)。キャップ33
の内面には、複数の薄肉の舌片33b、33b…を設け、舌片
33b、33b…は、バイアルびんBの底部を弾力的に押圧
し、バイアルびんBを、下方のリブ31a、31a…との間
に、安定に保持することができる。なお、ベローズ32
は、常時、ホルダ30と、ホルダ30に収納されたバイアル
びんBとを上方に付勢しているものとする。
ベローズ32の上部には、ホルダ30が上限にあるとき、
ケース20の舌片23に設けた突起23aに対応するようにし
て、透孔32aが設けてある(第2図)。突起23aは、舌片
23を上方に閉じるとき、透孔32aに嵌入し、透孔32aを気
密に閉鎖することができる(第1図)。なお、上方に閉
じた舌片23に対しては、その上から、開封保証シールS
を貼着するものとする(第2図の二点鎖線)。また、ホ
ルダ30の側面で、ケース20の長窓24の上方には、下向き
の矢印からなる表示30aが表示されている。
中空針41は、その両端を、バイアルびんBの口部とバ
ッグ10の栓体12aとに対向するようにして、ベローズ32
の内部に保持されている(第1図、第4図)。中空針41
は、その両端を鋭く尖らせるとともに、その中間部に
は、針筒41aが固着されている。針筒41aは、薄い鍔41b
を有し、鍔41bには、透孔41b1、41b1を形成し、また、
鍔41bの外周には、鍔41bよりやや薄肉の突部41b2、41b2
…を形成してある。そこで、中空針41は、針筒41aの両
側に、所定の長さずつ露出する一方、その中間部を鍔41
bによって支持することにより、ベローズ32のほぼ中間
位置に垂直に保持されている。
いま、第1図の実線、第2図の二点鎖線に示す使用前
の状態を考えると、中空針41は、バイアルびんBの栓体
B1、バッグ10の栓体12aのいずれにも刺通しておらず、
したがって、バイアルびんB、バッグ10は、互いに独立
に、薬剤、溶液を分離して収納している。このとき、バ
イアルびんBと、それを収納するホルダ30とは、ベロー
ズ32により軽く上方に押し上げられており、また、ホル
ダ30の係合突部31bがケース20の長窓24の上端に係合す
るとともに、ケース20の舌片23に設けた突起23aがベロ
ーズ32の透孔32aに嵌入することにより、その上限位置
に安定に保持することができる。すなわち、突起23a
は、透孔32aとともに、ホルダ30の移動を阻止するスト
ッパを形成している。
一方、このときのベローズ32は、その下端がケース20
のリング21fに連結され、しかも、バッグ10の栓体12aの
上面に当接してシールしていること、栓体12aの環状突
部12a1により、栓体12aの上面が外気からシールされて
いること、透孔32aは、突起23aが嵌入することにより閉
じられていることにより、バイアルびんBと中空針41と
を含む密閉空間を栓体12aの上部に形成することができ
る。なお、突起23aは、上方に閉じた舌片23の上から開
封保証シールSを貼着することにより、そのストッパ機
能の解放が禁止されている。
使用に際しては、まず、開封保証シールSを剥ぎ取っ
た上、舌片23を下方に開き、突起23aを透孔32aから抜去
する(第1図の二点鎖線、第2図の実線)。これによ
り、ホルダ30に対するストッパが解放されるが、ベロー
ズ32がホルダ30等を上方に付勢しているため、ホルダ30
等が不用意にバッグ10側に前進するおそれはない。
つづいて、一方の手でケース20の下部を保持し(第5
図)、他方の手でホルダ30のキャップ33の上面を押し、
ホルダ30をケース20内に一気に押し込む。これにより、
ベローズ32が縮み、バイアルびんBは、バッグ10側に前
進するから、中空針41は、その一端がバイアルびんBの
栓体B1を刺通し、他端がバッグ10の栓体12aを刺通する
ことにより、バイアルびんBと、バッグ10とを連通させ
ることができる。
ベローズ32が縮むに際しては、ベローズ32内のエア
は、針筒41aの鍔41bに設けた透孔41b1、41b1、ベローズ
32の上方の透孔32aを介して外部に放出される。また、
中空針41の栓体B1、12aに対する各刺通深さは、針筒41a
の両側に露出する中空針41の長さによって決まる。すな
わち、中空針41は、栓体B1、12aの一方を貫通しても、
針筒41aがあるために一定深さ以上に進入することがで
きず、直ちに他方に刺通することになって、栓体B1、12
aの双方に確実に刺通することができる。すなわち、針
筒41は、栓体B1、12aに対する中空針41の刺通深さを適
正に規制することができる。なお、中空針41は、栓体12
aを刺通するときは、栓体12aの下面の薄膜12b1をも同時
に貫通する。
ホルダ30を所定の押込み位置に押し込むと、ホルダ30
の係合突部31bは、ケース20の長窓24に沿って下方に進
行し、ロック帯24aを押し拡げて、ロック帯24aの下側に
係合することができる(第6図)。これにより、ホルダ
30は、押込み位置に安定に保持することができ、したが
って、バイアルびんBとバッグ10との連通状態を維持す
ることができる。なお、ロック帯24aは、薄肉にし、し
かも、長窓24の幅より長く形成することにより、係合突
部31bが通過する際に、適度の弾性を伴ってホルダ30の
外側に変形することができる。また、係合突部31bは、
その下方を斜面に形成することにより、ロック帯24aを
円滑に通過することが可能である。
なお、このようにしてホルダ30をケース20に押込み操
作する際には、一方の手により、ネック部12の保持部12
e、ケース20の小径部21を把持して、全体を安定に垂下
させるようにして保持することができる(第5図)。し
たがって、中空針41は、仮に、バッグ10の栓体12aに対
して先きに刺通したとしても、一般に、バッグ10内の溶
液がベローズ32内に漏れ出ることはない。
バッグ10とバイアルびんBとの連通が達成されたら、
バッグ10の袋体11を圧迫し、中空針41を介して溶液をバ
イアルびんB内に送り込み、バイアルびんB内の薬剤を
溶解した後、溶液の全量を袋体11に戻せば、袋体11の内
部には、所定の薬剤濃度の輸液を調整することができ
る。輸液は、バッグ10のポート13に輸液セットを連結す
ることにより、そのまま点滴注射に使用することがで
き、その際には、ホルダ30の吊り環33aを上方に起し
て、引掛け具として使用することができる。
以上の説明において、開封保証シールSは、必要に応
じて設ければよいものとする。また、開封保証シールS
は、舌片23の上部を覆い、ホルダ30の周側を一周するシ
ュリンクテープや、少なくともケース20とホルダ30との
境界部を含み、ケース20、ホルダ30を共通に覆うシュリ
ンクフィルム包装であってもよい。
他の実施例 中空針41は、下端に鍔41cを有する針筒41aを介し、ケ
ース20の下部に形成する保持室21gに保持することがで
きる(第7図)。保持室21gは、ケース20の小径部21に
突設するリング21fをさらに上方に延長し、その上端部
を閉じるようにして形成し、針筒41aは、鍔41cを介し、
保持室21gに摺動自在に収納されている。また、ベロー
ズ32の下端は、リング21fの外周に連結されている。
いま、針筒41aの鍔41cは、保持室21gに対し、相当に
固く嵌入されているとすれば、中空針41は、保持室21g
の上部に安定に保持することができる。そこで、ホルダ
30をケース20内に押し込んで、バイアルびんBを前進さ
せると、中空針41は、まずバイアルびんBの栓体B1に刺
通する。次いで、針筒41aの上端が栓体B1に当接する
と、針筒41aが下方に押し下げられ(第8図)、中空針4
1は、バッグ10の栓体12aに刺通し、バイアルびんBとバ
ッグ10とを連通させることができる。
中空針41は、バイアルびんBの栓体B1に保持するよう
にしてもよい(第9図)。栓体B1は、下方に向けて保持
部B1aを突設し、針筒41aは、保持部B1aの弾力により、
中空針41を保持することができる。ホルダ30をケース20
に押し込むと、中空針41は、全体として下方に前進し、
中空針41または針筒41aの下端が栓体12aの上面に当接す
ると、保持部B1a内を上方に進行する。したがって、中
空針41は、最終的に、栓体B1、12aの双方に刺通するこ
とができる。また、中空針41の上端が栓体B1によって囲
まれているから、仮に、中空針41が先きに栓体12aに刺
通したとしても、溶液がベローズ32内に漏出するおそれ
がない。
以下の説明において、栓体B1、12aは、中空針41に対
する刺通抵抗が、栓体B1の方が栓体12aより小さくなる
ように設定してもよい。中空針41に対する刺通抵抗は、
栓体B1、12aの材質、中空針41が貫通すべき栓体B1、12a
の厚み、バイアルびんBの口部や、ネック部12の外部材
12cに圧入する際の栓体B1、12aの圧縮変形量等の要因を
適切に選択することにより、調節することが可能であ
る。中空針41は、必らず、バイアルびんBの栓体B1に先
きに刺通し、その後、バッグ10の栓体12aに刺通するか
ら、バッグ10の溶液がベローズ32内に漏出するおそれが
ない。
また、栓体B1、12aは、中空針41が刺通する部位の厚
みDが、中空針41の先端の傾斜部の長さLに対し、D>
Lとなるようにしてもよい(第10図)。ホルダ30の押込
み操作の途中においても、中空針41の傾斜面が栓体B1、
12aの両側に同時に露出するおそれがないから、溶液の
漏出を一層確実に防止することができる。
発明の効果 以上説明したように、この発明によれば、バッグと、
バッグに連結するケースと、バイアルびんを収納し、ケ
ースに挿着するベローズ付きのホルダと、中空針とを備
えることによって、中空針は、ホルダをケースに押し込
んでバイアルびんを前進させることにより、バイアルび
んの栓体とバッグの栓体との双方に刺通し、バイアルび
んとバッグとを連通させることができ、このときの押込
み操作は、極めて短時間のうちに行なうことができるか
ら、中空針の刺通順序を制御するための制御手段は設け
る必要がなく、したがって、全体構造を著るしく簡略化
することができる上、ベローズは、バイアルびんや中空
針を含む密閉空間をバッグの栓体の上部に形成するか
ら、温浴等を行なっても、これらの部材を不用意に汚損
するおそれも全くないという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第6図は実施例を示し、第1図は全体構成
説明図、第2図は要部斜視説明図、第3図は第2図のX
−X線矢視拡大断面図、第4図は要部斜視図、第5図は
使用状態説明図、第6図は第5図のA部拡大図である。 第7図と第8図は他の実施例を示し、第7図は第1図相
当の要部構成説明図、第8図は第5図相当図である。 第9図は別の実施例を示す第7図相当図であり、第10図
は、さらに別の実施例を示す要部説明図である。 S……開封保証シール B……バイアルびん B1……栓体 10……バッグ 12……ネック部 12a……栓体 13……ポート 20……ケース 30……ホルダ 32……ベローズ 41……中空針 41a……針筒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−85653(JP,A) 特表 昭61−501129(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61J 1/05 A61J 1/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軟質の栓体によって封止したネック部を上
    部に有し、輸液セットを連結するポートを下部に形成し
    た溶液封入用のバッグと、前記ネック部を介して前記バ
    ッグに連結する筒状のケースと、バイアルびんを収納
    し、前記ケースに摺動自在に挿着する有底筒状のベロー
    ズ付きのホルダと、両端がバイアルびんの口部と前記栓
    体とに対向するようにして保持された中空針とを備えて
    なり、前記ベローズは、前記中空針とバイアルびんとを
    含む密閉空間を前記栓体の上部に形成し、前記中空針
    は、前記ホルダを前記ケースに押し込むとき、バイアル
    びんの栓体と前記栓体との双方に刺通し、バイアルびん
    と前記バッグとを連通させることを特徴とする輸液容
    器。
  2. 【請求項2】前記中空針は、バイアルびんの栓体の前記
    栓体との双方に対する刺通深さを規制する針筒を有する
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の輸液容
    器。
  3. 【請求項3】前記中空針は、前記ベローズのほぼ中間位
    置に保持することを特徴とする特許請求の範囲第1項ま
    たは第2項記載の輸液容器。
  4. 【請求項4】前記ケースは、前記ホルダの移動を阻止す
    るストッパを有し、該ストッパは、開封保証シールによ
    って解放を禁止することを特徴とする特許請求の範囲第
    1項ないし第3項のいずれか記載の輸液容器。
  5. 【請求項5】前記ホルダは、前記ケースに対し、所定の
    押込み位置に保持可能であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項ないし第4項のいずれか記載の輸液容器。
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