JP2986789B1 - 3次元展開構造物 - Google Patents

3次元展開構造物

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JP2986789B1 JP30560198A JP30560198A JP2986789B1 JP 2986789 B1 JP2986789 B1 JP 2986789B1 JP 30560198 A JP30560198 A JP 30560198A JP 30560198 A JP30560198 A JP 30560198A JP 2986789 B1 JP2986789 B1 JP 2986789B1
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Abstract

【要約】 【課題】 この発明の目的は、例えば半球面状や球面状
(閉曲面)などの新規な形状が実現可能であり、更に、
3次元的に大きな割合で伸縮展開を可能とする3次元展
開構造物を提供するを提供することである。 【解決手段】 複数のセグメントを折曲可能に継合して
なり、この継合部を折曲していくことで、全体形状の伸
縮展開が可能な3次元展開構造物1である。そして、2
段並んだセグメントが周方向に1周分連なった組み合わ
せを1つのユニットとして、長さが異なる複数のユニッ
トを縦方向に連ねてなると共に、四辺形のセグメントと
三角形のセグメントを交互に継合して構成されて縦方向
の伸縮展開に対して変形しない特定閉曲線L1を備えて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば宇宙空間、
月面上、又は地球上などにおいて、閉鎖空間を得るため
の3次元展開構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】以前より、例えば宇宙空間、月面上、又
は地球上などで、閉鎖空間を得るために周壁に囲まれる
構造物(例えば筒状構造物)が考えられている。このよ
うな構造物においては、例えば搬送等の面から大きさを
伸縮可能にすることが求められ、構造物自体を伸縮可能
とする幾つかの展開法が提案されている。本出願人にお
いても、先に、筒状の構造物で伸縮展開が可能な筒状展
開構造物を発明し、特願平10−285639号におい
て出願している。この筒状展開構造物は、セグメントを
折曲可能に継合し、この継合部を折曲していくことで、
筒の軸線方向および周方向において伸縮展開を実現する
ものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記伸
縮展開可能な構造物は、例えば形状が筒形状と限られて
おり、半球状や球状(閉曲面)などにすることは難し
い。従って、例えば半球状や球状(閉曲面)などの新規
な形状が求められると共に、これら新規な形状に対応で
きる新規な展開方法も要求される。
【0004】この発明は、上記実状に鑑みてなされたも
ので、例えば半球面状や球面状(閉曲面)などの新規な
形状が実現可能であり、更に、3次元的に大きな割合で
伸縮展開を可能とする3次元展開構造物を提供すること
を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、複数のセグメントを折曲可
能に継合してなり、この継合部を折曲していくことで、
全体形状の伸縮展開が可能な3次元展開構造物であっ
て、展開時において、軸線方向に閉曲線を連ねた形状で
且つ軸線方向に進むにつれて前記閉曲線の径が変化する
形状をしてなり、前記セグメントの継合パターンとし
て、隣接する4つ以上複数のセグメントの継合する辺が
1点で交わる状態で継合され前記軸線方向の折曲に伴い
前記閉曲線上での内角を小さくしながら折曲される閉パ
ターンと、隣接する4つ以上複数のセグメントの継合す
る辺が1点で交わる状態で継合され前記軸線方向の折曲
に伴い前記閉曲線上での内角を大きくしながら折曲され
る開パターンとを備え、これら閉パターンおよび開パタ
ーンで継合されたセグメントの折曲により、前記閉曲線
を閉とした状態のまま、前記軸線方向および前記閉曲線
を含む面方向の伸縮展開を行う構成とした。
【0006】この請求項1記載の発明によれば、展開し
た状態で軸線方向に進むにつれて径が変化する形状の構
造物であっても、上記閉パターンおよび開パターンの継
合パターンの折曲により軸線方向および径方向の伸縮展
開が可能である。また、軸線方向および径方向を含む3
次元的な伸縮が行なわれるので、結果として、全体的な
伸縮の度合いを大きくすることが出来る。従って、例え
ば、この3次元展開構造物を搬送する場合や一時的にど
こかの収容スペースに収容する場合などにおいて、効率
良くスペース利用を計ることが出来る。ここで、軸線方
向に閉曲線を連ねた形状で且つ軸線方向に進むにつれて
前記閉曲線の径が変化する形状とは、例えば、球面、半
球面、方物面、これらを歪めた形状、また、球面、半球
面、放物面およびこれらを歪めた形状を複数継ぎ足した
形状、また、球面、半球面、放物面およびこれらを歪め
た形状に孔が開いている形状も含まれる。
【0007】具体的には、請求項2記載の発明のよう
に、前記軸線方向に2段並んだセグメントが前記閉曲線
方向に1周分連なった組み合わせを1つのユニットとし
て、閉曲線方向の長さが異なる複数のユニットを備え、
これら複数のユニットを軸線方向に連ねて構成すること
で、軸線方向に進むにつれて径が変化する形状で、且
つ、軸線方向と径方向の伸縮展開が可能となる。
【0008】また、請求項3記載の発明のように、セグ
メントの辺で構成される少なくとも1つの特定閉曲線に
おいて、該特定閉曲線の一方側に連結されるセグメント
として、該特定閉曲線の一部を一辺が構成する四辺形の
セグメントと、両隣の四辺形のセグメントと2辺で継合
されると共に前記特定閉曲線に頂点が接触する三角形の
セグメントとを備えることで、軸線方向に伸縮展開を行
っても変化しない特定閉曲線を形成することが出来る。
それにより、例えば、この特定閉曲線の内部をセグメン
トで覆うことで、軸線方向の一方の面を封鎖して半球面
や放物面を形成することが出来る。また、2個の3次元
展開構造物をそれぞれの特定閉曲線で接続させること
で、折曲パターンを考慮に入れずに2個の3次元展開構
造物を接続することが出来る。
【0009】そして、上記構成により、請求項4記載の
発明のように、展開時に半球面と位相同形になる構成と
することが可能であるし、この3次元展開構造物を上下
対称に2個継合することで、請求項5記載の発明のよう
に、展開時に球面と位相同形になる構成とすることが可
能である。なお、位相同形とはトポロジーの範疇に属す
る単語である。
【0010】そして、これら請求項4、5記載の発明の
形状により、例えば、人口衛星を覆って流星や、太陽風
などの粒子流から保護したり、宇宙空間又は月面上で宇
宙システムを隕石や宇宙破砕物から守るダストシールド
にしたりと、様々な応用に有効である。
【0011】請求項6記載の発明は、請求項1〜5の何
れかに記載の3次元展開構造物において、前記閉曲線方
向に伸びるセグメントの継合辺を緯線として、全ての前
記緯線が互いにほぼ平行である構成とした。この請求項
6記載の発明によれば、軸線方向にまっすぐ伸縮展開さ
れる構成となり、伸縮展開を行い易くなる。
【0012】
【0013】請求項記載の発明は、請求項1〜の何
れかに記載の3次元展開構造物において、前記軸線方向
に2段並んだセグメントが前記閉曲線方向に1周分連な
った組み合わせを1つのユニットとして、複数のユニッ
トを軸線方向に連ねることで構成される3次元展開構造
物であって、前記ユニットの軸線方向の長さであるユニ
ット幅をW、伸縮展開時に形を変えない特定閉曲線の半
径をR2として、W<2R2となる構成とした。
【0014】この請求項記載の発明によれば、ユニッ
ト幅が特定閉曲線の半径の2倍より小さいので、収縮時
ユニットが折りたたまれても、ユニットが特定閉曲線の
中心部まで大きく折り込まれることがなく、収縮時にお
いても、3次元展開構造物の中心軸の周りにスペースが
確保される。従って、例えば、展開が行い易い等の効果
が得られる。
【0015】請求項記載の発明は、請求項1〜の何
れかに記載の3次元展開構造物において、前記軸線方向
に2段並んだセグメントが前記閉曲線方向に1周分連な
った組み合わせを1つのユニットとして、複数のユニッ
トを軸線方向に連ねることで構成される3次元展開構造
物であって、前記ユニットの軸線方向の長さであるユニ
ット幅をW、伸縮展開時に形を変えない特定閉曲線の半
径をR2として、W>=2R2となる構成とした。
【0016】この請求項記載の発明によれば、ユニッ
ト幅が特定閉曲線の半径とほぼ同等の大きさであるの
で、少ないユニット数で大きな縮小効率(縮小時半径に
対する展開時半径の比)が図れる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図1〜図8の図面を参照しながら説明する。 [第1の実施の形態]図1は、本発明の第1の実施の形
態の3次元展開構造物1の折りたたみ時から展開時にか
けた状態を示す斜視図、図2は、3次元展開構造物1を
平面状に開いた状態を示す平面図、図3は、3次元展開
構造物1の折りたたみ時と展開時のものを上方から眺め
た平面図である。図2において、X方向が閉曲線方向、
Y方向が軸線方向に相当する。この実施の形態の3次元
展開構造物1は、セグメントS1〜S9の厚さを無視す
れば、折りたたみ時にほぼ平面状に折りたたみ可能で、
展開時に半球面と位相同形の構造物となるものである。
【0018】この3次元展開構造物1は、図2に示すよ
うに、セグメントS1〜S9を折曲可能に継合すると共
に、これらセグメントS1〜S9の組合せを縦ユニット
として、該縦ユニットを周方向に6個継合して構成され
る。この縦ユニットをX方向に分割する継合辺L6,L
6…は、軸線方向に伸びる継合辺L1〜L5に対して3
0度(180度を縦ユニットの数で割った角度)で交わ
るように形成されている。また、この3次元展開構造物
1は、複数のユニットu1,u2を軸線方向に連ねた構
成と見なすこともできる。ここで、ユニットu1,u2
とは、軸線方向の2段のセグメントを閉曲線方向に1周
連ねた組み合わせと定義する。また、この3次元展開構
造物1は、閉曲線方向に伸びるセグメントの継合辺L1
〜L4を緯線とすると、全ての緯線がほぼ平行なタイプ
となっている。
【0019】ユニットu1,u2を構成する複数のセグ
メントは、隣合う4つのセグメントの継合辺が1点で交
わるように継合されている。そして、この継合パターン
により、軸線方向に折りたたまれるのと同時に閉曲線方
向の内角が広がる方向に折れ曲げられる開パターンと、
軸線方向に折りたたまれるのと同時に閉曲線方向の内角
が狭まる方向に折れ曲げられる閉パターンとの継合パタ
ーンが構成される。図10と図11には、これら開パタ
ーンと閉パターンの継合による各々の折曲パターンを示
す。開パターンと閉パターンの折れ曲がり過程は、これ
ら図に示すごとくである。そして、継合辺L100〜L
103や継合辺L105〜L108の交わる角度を変更
することにより、折りたたんだ際の折れ曲がり角度を様
々に変更したり、最大展開時の折れ曲がり角度を変更す
ることもできる。ユニットu1,u2は、軸線方向に進
むにつれて長さが変化する(この実施の形態では短くな
る)ように構成されており、展開時において軸線方向に
進むにつれて径が変化する形状となる。
【0020】また、この3次元展開構造物1は継合辺L
1,L1…により伸縮展開時に形状を変化させない特定
閉曲線が形成されている。特定閉曲線の下方に継合され
ているセグメントS2,S3,S2,S3…は、四角形
状のセグメントS3…と三角形状のセグメントS2…と
が交互に継合されたものとなっており、このセグメント
S2,S3,S2,S3…の組み合わせにより、軸線方
向の伸縮展開に対して特定閉曲線の形状が変化しないよ
うになっている。そして、この特定閉曲線の内部をセグ
メントS1,S1…が覆うことで、半球面と位相同形の
形状を実現している。なお、特定閉曲線を覆うセグメン
トS1,S1…は、その頂点が各々60度に形成され、
6個継合されると平面状となる。この3次元展開構造物
1は、図3に示すように、ユニット幅をW、特定閉曲線
の半径をR2とすると、W/2<R2の関係式を満たすタ
イプとなる。これにより、軸線方向に一定の長さを得る
にはユニット数が多く必要であるが、折りたたみ時に構
造物の中央にスペースが設けられることとなり、展開が
行い易い構造となる。
【0021】[第2の実施の形態]図4は、本発明の第
2の実施の形態の3次元展開構造物2の折りたたみ時か
ら展開時にかけた状態を示す斜視図、図5は、3次元展
開構造物2を平面状に開いた状態を示す平面図である。
図5において、X方向が閉曲線方向、Y方向が軸線方向
に相当する。この実施の形態の3次元展開構造物2は、
第1の実施の形態の3次元展開構造物1と類似した構成
であるが、ユニット幅の大きさの点で第1の実施の形態
の3次元展開構造物1と異なる。
【0022】この3次元展開構造物2は、図5に示すよ
うに、セグメントS11〜S15を折曲可能に継合して
縦ユニットを構成すると共に、該縦ユニットを周方向に
6個継合して構成される。この3次元展開構造物2は、
ユニットu3のユニット幅Wが大きく、特定閉曲線(継
合辺L11,L11…)の半径R2と比較して、W/2
>R2の関係式を満たすタイプである。このユニット幅
により、少ないユニット数で大きな縮小効率を得ること
が出来る。なお、上述の3次元展開構造物1や3次元展
開構造物2を上下対称に2個設け、上下に継合させるこ
とで球と位相同形の3次元展開構造物とすることが出来
る。
【0023】[その他の実施の形態]図7〜図9には、
緯線平行型の3次元展開構造物のバリエーション例を示
す。同図(a)は折りたたんだ状態を上側から眺めた斜
視図、(b)はそれを下側から眺めた斜視図である。第
1例の3次元展開構造物3(図7)は、8個の縦ユニッ
トからなり、ユニット幅が比較的大きなタイプである。
この3次元展開構造物3は、ユニットの閉曲線方向の長
さが下方にいくにつれて比較的大きく変化し、その分、
下方のユニットが折りたたまれた状態でも中心部に空間
が設けられている。
【0024】第2例の3次元展開構造物4(図8)は、
6個の縦ユニットからなり、ユニット幅が比較的小さな
タイプである。この3次元展開構造物3は、ユニットの
閉曲線方向の長さがそれほど変化してないが、ユニット
幅が小さい分、折りたたまれた状態で中心部に空間が大
きく設けられる。第3例の3次元展開構造物5(図9)
は、伸縮展開により形状が変化しない特定閉曲線を有さ
ず、展開時に半球状でなく上側に孔の開いた構造とな
る。ユニットは、その閉曲線方向の長さが下方にいくに
つれて比較的大きく変化し、且つ、それぞれのユニット
幅がほぼ同一に形成されている。それにより、折りたた
み時における中央部の空間が下方にいくにしたがい大き
くなっている。
【0025】[3次元展開構造物の分類および幾何特
性] <3次元展開構造物の分類>図6は、本発明に係る3次
元展開構造物の分類を示すチャート図である。本発明に
係る3次元展開構造物は、ユニットの形が矩形と異なる
異形状ユニット型に含まれる。異形状ユニット型は、2
個のユニットを継合する継合辺(緯線)が平行である緯
線平行型と、緯線が非平行である緯線非平行型とに分類
される。緯線平行型は、伸縮展開時に軸線方向にまっす
ぐに伸縮するタイプであり、ユニット幅Wと特定閉曲線
半径R2との関係で「W<2R2」のタイプと、「W>=
2R2」のタイプとに分類される。第1の実施の形態の
3次元展開構造物1は、緯線平行型の「W<2R2」の
タイプに分類され、第2の実施の形態の3次元展開構造
物2は、緯線平行型の「W>=2R2」のタイプに分類
される。緯線非平行型は、伸縮展開時に曲がった軸線に
沿って伸縮するタイプであり、展開時において軸線方向
に沿って進むにつれて径が変化する展開時異径型と、軸
線方向に沿って進むにつれて径が変化しない展開時同径
型とに分類される。これら緯線非平行型によれば、展開
時に様々な形状となる3次元展開構造物を構成できる。
例えば、展開時において軸線を中心として回転対称でな
い形状を実現できる。
【0026】<緯線平行型の幾何特性>緯線平行型の3
次元展開構造物においては、収納時半径R3、凸頂部c
…の数k、中心部分半径(特定閉曲線の半径)R2、展
開時半径R4の各パラメータ(図3参照)は次式の関係
を満たす。
【数1】 例えば、展開時半径6mの球状の3次元展開構造物を、
収納時半径3mに収納する場合、中心部半径R2は、凸
頂部の数kを「8」と設定すると、(1)式により約
2.1mとなる。なお、凸頂部とは、3次元展開構造物
を展開したときの外側に突出した頂部のことである。
【0027】以上のように、上記実施の形態の3次元展
開構造物1〜5によれば、展開した状態で軸線方向に進
むにつれて径が変化する形状の構造物で、且つ、各セグ
メント継合辺の折曲により軸線方向および径方向を含む
3次元的な伸縮を行える構造物が実現できる。更に、3
次元展開構造物1〜4にある伸縮展開時に形状変化させ
ない特定閉曲線により、この特定閉曲線の内部をセグメ
ントで覆うことで半球面や球面と位相同形の構造物を構
成できる。また、2個の3次元展開構造物をそれぞれの
特定閉曲線で接続させることで、折曲パターンを考慮に
入れずに2個の3次元展開構造物を接続することが出来
る。したがって、上記3次元展開構造物1〜5により、
人口衛星を覆って流星や、太陽風などの粒子流から保護
したり、宇宙空間又は月面上で宇宙システムを隕石や宇
宙破砕物から守るダストシールドにしたりと、様々な応
用に有効であると共に、この3次元展開構造物を搬送す
る場合や一時的にどこかの収容スペースに収容する場合
などに、折りたたまれた状態とすることで効率良くスペ
ース利用を計ることが出来る。
【0028】また、緯線平行型の3次元展開構造物によ
り、伸縮展開が軸線方向にまっすぐ行なわれて伸縮展開
を行い易くすることが出来るし、また、緯線非平行型の
3次元展開構造物により、伸縮展開の方向や全体形状の
バリエーションを豊富にすることができる。また、緯線
平行型でユニット幅の小さい「W<2R2」のタイプの
3次元展開構造物によれば、ユニットが折りたたまれて
も、3次元展開構造物の中心部にスペースが確保され、
展開を行い易くすることができる。また、緯線平行型で
ユニット幅の大きい「W>=2R2」のタイプの3次元
展開構造物によれば、少ないユニット数で大きな縮小効
率(縮小時半径に対する展開時半径の比)を図れる。
【0029】なお、本発明の3次元展開構造物は、上記
実施の形態の3次元展開構造物に限られず、例えば、縦
ユニットの数やユニットの段数などは変更可能である
し、ユニットを構成するセグメントの組み合わせも様々
に変更可能である。また、特定閉曲線の内部を覆うセグ
メントは平面的にならずに立体的になる構成としても良
い。
【0030】
【発明の効果】以上のように、この発明の3次元展開構
造物によれば、例えば半球面、放物面、球面のような多
彩な形状の3次元展開構造物を構成可能であり、また、
このような多彩な形状の3次元展開構造物を3次元的に
伸縮展開することが出来る。従って、例えば、宇宙空間
又は月面上で宇宙システムを隕石や宇宙破砕物から守る
ダストシールドにしたりと、様々な応用に有効であると
共に、3次元展開構造物を搬送する場合や一時的にどこ
かの収容スペースに収容する場合などにおいて、効率良
くスペース利用を計ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の3次元展開構造物
の折りたたみ時から展開時にかけた状態を示す斜視図で
ある。
【図2】折り目を説明するために図1の3次元展開構造
物を平面状に開いた状態を示す平面図である。
【図3】同、3次元展開構造物のパラメータを説明する
ためのもので折りたたみ時と展開時のものを上方から眺
めた平面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の3次元展開構造物
の折りたたみ時から展開時にかけた状態を示す斜視図で
ある。
【図5】折り目を説明するために図4の3次元展開構造
物を平面状に開いた状態を示す平面図である。
【図6】本発明に係る3次元展開構造物の分類を示すチ
ャート図である。
【図7】3次元展開構造物のバリエーションの第1例を
示すもので、(a)は折りたたんだ状態を上側から眺め
た斜視図、(b)はそれを下側から眺めた斜視図であ
る。
【図8】3次元展開構造物のバリエーションの第2例を
示すもので、(a)は折りたたんだ状態を上側から眺め
た斜視図、(b)はそれを下側から眺めた斜視図であ
る。
【図9】3次元展開構造物のバリエーションの第3例を
示すもので、(a)は折りたたんだ状態を上側から眺め
た斜視図、(b)はそれを下側から眺めた斜視図であ
る。
【図10】開パターンにより継合されたセグメントが折
曲されていく過程を示す斜視図であり、(a)は第1過
程、(b)は第2過程、(c)は第3過程のものであ
る。
【図11】閉パターンにより継合されたセグメントが折
曲されていく過程を示す斜視図であり、(a)は第1過
程、(b)は第2過程、(c)は第3過程のものであ
る。
【符号の説明】
1 3次元展開構造物(第1の実施の形態) S1〜S9 セグメント L1… 継合辺(特定閉曲線を構成する継合辺) L2〜L5 継合辺(緯線) L6… 継合辺 u1,u2 ユニット 2 3次元展開構造物(第2の実施の形態) S11〜S15 セグメント L11… 継合辺(特定閉曲線を構成する継合辺) L12〜L16 継合辺 u3 ユニット 3〜5 3次元展開構造物(その他の実施の形態)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のセグメントを折曲可能に継合して
    なり、この継合部を折曲していくことで、全体形状の伸
    縮展開が可能な3次元展開構造物であって、 展開時において、軸線方向に閉曲線を連ねた形状で且つ
    軸線方向に進むにつれて前記閉曲線の径が変化する形状
    をしてなり、 前記セグメントの継合パターンとして、 隣接する4つ以上複数のセグメントの継合する辺が1点
    で交わる状態で継合され前記軸線方向の折曲に伴い前記
    閉曲線上での内角を小さくしながら折曲される閉パター
    ンと、 隣接する4つ以上複数のセグメントの継合する辺が1点
    で交わる状態で継合され前記軸線方向の折曲に伴い前記
    閉曲線上での内角を大きくしながら折曲される開パター
    ンとを備え、 これら閉パターンおよび開パターンで継合されたセグメ
    ントの折曲により、前記閉曲線を閉とした状態のまま、
    前記軸線方向および前記閉曲線を含む面方向の伸縮展開
    を行うことを特徴とする3次元展開構造物。
  2. 【請求項2】 前記軸線方向に2段並んだセグメントが
    前記閉曲線方向に1周分連なった組み合わせを1つのユ
    ニットとして、 閉曲線方向の長さが異なる複数のユニットを備え、 これら複数のユニットを軸線方向に連ねてなることを特
    徴とする請求項1記載の3次元展開構造物。
  3. 【請求項3】 セグメントの辺で構成される少なくとも
    1つの特定閉曲線において、 該特定閉曲線の一方側に連結されるセグメントとして、
    該特定閉曲線の一部を一辺が構成する四辺形のセグメン
    トと、両隣の四辺形のセグメントと2辺で継合されると
    共に前記特定閉曲線に頂点が接触する三角形のセグメン
    トとを備え、 前記軸線方向の伸縮展開に対して前記特定閉曲線が変形
    しないことを特徴とする請求項1又は2記載の3次元展
    開構造物。
  4. 【請求項4】 展開時において半球面と位相同形である
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の3次元
    展開構造物。
  5. 【請求項5】 展開時において球面と位相同形であるこ
    とを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の3次元展
    開構造物。
  6. 【請求項6】 前記閉曲線方向に伸びるセグメントの継
    合辺を緯線として、 全ての前記緯線が互いにほぼ平行であることを特徴とす
    る請求項1〜5の何れかに記載の3次元展開構造物。
  7. 【請求項7】 前記軸線方向に2段並んだセグメントが
    前記閉曲線方向に1周分連なった組み合わせを1つのユ
    ニットとして、複数のユニットを軸線方向に連ねること
    で構成される3次元展開構造物であって、 前記ユニットの軸線方向の長さであるユニット幅をW、 伸縮展開時に形を変えない特定閉曲線の半径をR 2 とし
    て、 W<2R 2 にしたことを特徴とする請求項1〜6 の何れ
    かに記載の3次元展開構造物。
  8. 【請求項8】 前記軸線方向に2段並んだセグメントが
    前記閉曲線方向に1周分連なった組み合わせを1つのユ
    ニットとして、複数のユニットを軸線方向に連ねること
    で構成される3次元展開構造物であって、 前記ユニットの軸線方向の長さであるユニット幅をW、 伸縮展開時に形を変えない特定閉曲線の半径をR2とし
    て、W>=2R 2 にしたことを特徴とする請求項1〜6 の何
    れかに記載の3次元展開構造物。
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