JP2003237698A - インフレータブル構造の展開方法及び折り畳まれた構造物の展開方法及び折り畳み可能な構造物 - Google Patents

インフレータブル構造の展開方法及び折り畳まれた構造物の展開方法及び折り畳み可能な構造物

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JP2003237698A
JP2003237698A JP2002043547A JP2002043547A JP2003237698A JP 2003237698 A JP2003237698 A JP 2003237698A JP 2002043547 A JP2002043547 A JP 2002043547A JP 2002043547 A JP2002043547 A JP 2002043547A JP 2003237698 A JP2003237698 A JP 2003237698A
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JP2002043547A
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Akito Watanabe
秋人 渡邊
Hiroaki Tsunoda
博明 角田
Yumi Senbokutani
由美 仙北谷
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Sakase Adtech Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Sakase Adtech Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクトに折り畳むことができ、かつ膨張
展開の形状を予測可能なインフレータブル構造の展開方
法及びコンパクトに折り畳むことができ伸縮可能な構造
物の折り畳み展開方法及び折り畳み展開可能な構造物を
提供する。 【解決手段】 円筒形状とした膜部材を、円筒軸に対し
て直交する複数の面と交差する線がそれぞれ谷線となる
ようにし、各谷線が各々正N角形(Nは3以上の整数)
を形成するように、かつ軸方向に隣り合う谷線によって
形成された正N角形同士は円筒軸の軸心を中心として、
(180÷N)°だけずらすように、予め折り畳んでお
き、折り畳まれた膜部材の内部に充填材を充填して、該
膜部材を円筒形状にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、宇宙空間に配置さ
れる物体の支持や補強を行うインフレータブル構造の展
開方法、及び一般的な折り畳まれた構造物の展開方法及
び折り畳み可能な構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インフレータブル構造は、宇宙空間に配
置される物体(例えばアンテナなど)の支持や補強を行
うことを目的とするものである。そして、このインフレ
ータブル構造は、近年、研究開発がなされ、また、実用
化が図られている。
【0003】インフレータブル構造は、密閉された袋状
の部材で構成される。そして、この袋状の部材が折り畳
まれた状態で、その内部にガス等が充填されることによ
って、その内圧により、チューブ状あるいはバルーン状
等の所望の形状に再現されるというものである。
【0004】チューブ状のインフレータブル構造の場合
には、それ自体が支柱やトラス構造などのユニット部材
となることもある。また、角環や円環状のリングチュー
ブとして構成し、その内側にアンテナ素子を実装した膜
面を展張する、アンテナを支持するための構造とするこ
ともできる。
【0005】このようなインフレータブル構造の具体的
な一例を、図27を参照して説明する。図27は、宇宙
空間に配置するアンテナをインフレータブル構造によっ
て支持した状態を示す斜視図である。
【0006】図27に示すように、アンテナ100は、
概略、インフレータブル構造101と、インフレータブ
ル構造101によって支持された平面アンテナ102
と、インフレータブル構造101によって平面アンテナ
102を支持するための複数の展張ケーブル103と、
から構成されている。
【0007】平面アンテナ102は、アンテナ素子を実
装した円盤状の膜面から構成されている。そして、イン
フレータブル構造101は、リングチューブ形状であ
り、平面アンテナ102を取り囲むように配置される。
【0008】そして、インフレータブル構造101が展
開されると、平面アンテナ102は、複数の展張ケーブ
ル103により展張される。これにより、平面アンテナ
102は平面方向の異なる方向にそれぞれ引っ張られる
ことで、平面形状を維持するようにインフレータブル構
造101に支持される。
【0009】このようなアンテナ100を衛星軌道など
の宇宙空間に配置する手順について説明する。
【0010】まず、平面アンテナ102と共にインフレ
ータブル構造101を、巻いた状態あるいは折り畳んだ
状態で、ロケットのフェアリング内に格納する。
【0011】そして、ロケットを打ち上げて、アンテナ
100を衛星軌道上に載せる。その状態で、インフレー
タブル構造101にガスや発泡ウレタンなどを充填する
ことで、インフレータブル構造101をリングチューブ
形状に展開(再現)する。
【0012】これにより、巻かれた状態、あるいは、折
り畳まれた状態の平面アンテナ102を展開し、展張ケ
ーブル103によって、平面アンテナ102の膜面周縁
を均一に引っ張って歪のない平面に展張する。
【0013】このようなインフレータブル構造を用いれ
ば、宇宙空間に配置するアンテナなどの大型な構造物に
ついても、ロケットにより打ち上げる際には、折り畳ん
だりすることによって容積を小さくすることができる。
【0014】これらの構造上の特性は、限られた、ロケ
ットの打ち上げ質量(ペイロード)及びフェアリング格
納容積のもとで、衛星軌道に機材を配置する上で有効で
ある。また、衛星軌道上に配置する人工衛星の各構造を
軽量化し、打ち上げコストを低減する上で有効である。
このため、インフレータブル構造は、衛星に搭載するア
ンテナなどに好適な構造として、広く応用が検討されて
いる。
【0015】ここで、衛星軌道などの宇宙空間に配置す
る構造物については、近年、宇宙開発の進展に伴い大型
化の要求が高まっている。
【0016】例えば、上記アンテナの場合には、低軌道
の衛星に直接固定して搭載する比較的小型のアンテナか
ら、静止衛星軌道の衛星に搭載するアンテナのようにエ
リア利得を大きくするために開口径を大きくすることが
求められるようになっている。
【0017】また、用途面でも、高速データ通信,電波
観測衛星,リモートセンシング用合成開口レーダーやソ
ーラアレー実装用などの多くの用途に実用化が図られる
ようになっている。
【0018】これらを実用化するには、アンテナや反射
鏡などの構造物の大型化が必要である。また、アンテナ
の場合には、更にエリア利得,サイドローブレベルや指
向性などの電気的性能の向上が求められ、一層の高精度
化が欠かせないものとなっている。
【0019】このような要求を満たすため、インフレー
タブル構造を採用した平面アンテナなどでは、現在開発
中のものでも一辺のサイズが10mを超えるものとな
り、また、一辺のサイズが数十mに及ぶものも計画され
ている。
【0020】従って、インフレータブル構造をどれだけ
コンパクトに折り畳むかが重要な課題の一つである。
【0021】ここで、上述のインフレータブル構造を構
成する素材は、膨張展開される前の状態においては、任
意の箇所に折り目をつけて折り畳むことができるよう
に、柔軟なものが利用される。
【0022】しかし、規則的な折り目で折り畳まないと
膜面に皺が生じるため、嵩張る部分ができて、収納効率
が低下してしまう。
【0023】そこで、例えば、Guest,S.,
D. and S. Pellegrino: The
Folding of Triangulated
Cylinders, Part 1: Geomet
ric Conssiderations, Jour
nal of Applied Mechanic,T
ransactions of the ASME,
Vol. 61(1994), 773−777には、
円筒形状の構造をコンパクトに折り畳む手法が開示され
ている。
【0024】この従来例について、図28を参照して簡
単に説明する。図28は、従来技術に係る円筒構造物の
折り畳み方を示した図であり、折り畳んだ際に上から見
た形状が(a)正5角形,(b)正6角形及び(c)正
7角形の場合について、それぞれ上側に展開途中の斜視
図を示し、下側に折り畳んだ際の上から見た図を示して
いる。
【0025】図28に示す従来例においては、谷線Pと
山線Q1,Q2とで三角形のパネルRを形成するよう
に、かつ、谷線Pが螺旋状となるように折り畳む方法で
ある。そして、円筒状の膜面に螺旋状の谷線Pの折り目
を交差するように二列配置し、それぞれが交差してでき
る三角形のパネルRがほぼ平面を維持した状態で展開す
る。この方法を採用すれば、皺が形成されることなく、
コンパクトに折り畳むことが可能である。
【0026】ところで、一般的に、宇宙で展開されるイ
ンフレータブル構造は一様に展開される必要性がある。
この点について簡単に説明する。
【0027】宇宙で展開されるインフレータブル構造
は、展開反力による衛星構体の外乱を把握するために、
また、周辺の機器や衛星構体への衝突及びセンサ視野へ
の干渉等を防ぐために、展開途中の形状を予測する必要
がある。
【0028】宇宙インフレータブル構造は、ガスを内部
に導入して膨張させる仕組みであるため、展開時の挙
動、それも宇宙の微小重力環境化での挙動を把握するこ
とは極めて難しい。また、展開時における挙動や、展開
途中の形状の再現性も低い。
【0029】そこで、インフレータブル構造の展開途中
の形状が予測可能で、かつ、地上の重力環境下での挙動
の確認ができるような展開方法の実現が望まれる。
【0030】これまで、インフレータブル構造の内部を
複数の部屋に分けて、端から順に膨張させる方法や、ケ
ーブルやバネで拘束しておいて、展開を制御する方法が
試みられている。
【0031】しかし、このような付加物を伴う方法で
は、膜の製造が困難になったり、インフレータブル構造
の質量を増加させたり、折り畳みに支障を来たすなどの
問題がある。従って、付加物を用いずに、折り畳まれた
状態から膨張展開することが望まれる。そして、構造物
を、折り畳まれた状態から、一様かつ均一に膨張展開さ
せることができれば、付加物を用いずに膨張展開の形状
を予測することが可能である。
【0032】このように、円筒状のインフレータブル構
造において、折り畳まれた状態から展開する際に、全体
を均一な形状に維持した状態で展開することにより、展
開途中の形状が予測できるようにする必要がある。こう
することにより、展開時の形状が解析で予測可能にな
り、展開時に周囲の機器や構造物との干渉を避けること
ができる。
【0033】また、円筒状のインフレータブル構造自体
にセンサなどを配置して、インフレータブル構造の展開
途中においてもセンサを使用する場合には、常にセンサ
の位置を特定できるようにする必要がある。
【0034】更に、インフレータブル構造を精度良く展
開するためには、折り目の加工が容易で、折り目の精度
が全体の形状精度に与える影響を少なくする必要があ
る。
【0035】一方、上述した従来例の折り畳み方法をイ
ンフレータブル構造に適用する場合を考えると、折り畳
む際の谷線は螺旋状の線となるため、構造物の軸方向の
長さが長い場合に、谷線を1本の螺旋で繋ぐのが非常に
困難である。つまり、螺旋状の折り目を入れる必要があ
るが、展開図に折り目加工を施すのが非常に困難であ
り、かつ、その作業も極めて困難である。従って、わず
かな位置ずれであっても、全体としてみれば、ずれの蓄
積により全体形状が歪んでしまうおそれが大きい。
【0036】また、上述した従来例の場合には、谷線が
螺旋を形成するように折り畳むため、展開の際にひねり
が入ってしまうことを確認している。
【0037】従って、上記従来例を用いた場合には、折
り畳んだ状態から膨張展開する際の展開途中の形状を予
測することは困難である。
【0038】また、膨張展開によってひねりが入ってし
まうような場合には、円環形状のものやトラス構造のよ
うに、端部でジョイントするような構造に適用すること
はできない。更に、従来例の場合には、先端が揃わない
ため、ジョイントが困難であり、また、収納もコンパク
トに行うのが困難である。
【0039】このように、インフレータブル構造の先端
をジョイントする場合には、その先端形状が揃ってお
り、かつ、膨張展開の際に真っ直ぐに伸びることが要求
される。また、ジョイントしない場合であっても、イン
フレータブル構造の先端に機器を取り付ける場合には、
同様に、機器への負担を少なくするために、その先端形
状が揃っており、かつ、膨張展開の際に真っ直ぐに伸び
ることが要求される。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、インフ
レータブル構造においては、コンパクトに折り畳むこと
ができることと、膨張展開の形状を予測できることとの
両立を図ることの要求がある。
【0041】また、特に円筒形状のものについて、皺を
形成することなく、コンパクトに折り畳み、これを伸縮
自在に展開可能とすることは、インフレータブル構造に
限らずとも様々な用途でも要求される場合がある。
【0042】本発明の目的は、コンパクトに折り畳むこ
とができ、かつ膨張展開の形状を予測可能なインフレー
タブル構造の展開方法を提供する。
【0043】また、本発明の他の目的は、コンパクトに
折り畳むことができ伸縮可能な構造物の折り畳み展開方
法及び折り畳み展開可能な構造物を提供することにあ
る。
【0044】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のインフレータブル構造の展開方法にあって
は、円筒形状とした膜部材を、円筒軸に対して直交する
複数の面と交差する線がそれぞれ谷線となるようにし、
各谷線が各々正N角形(Nは3以上の整数)を形成する
ように、かつ軸方向に隣り合う谷線によって形成された
正N角形同士は円筒軸の軸心を中心として、(180÷
N)°だけずらすように、予め折り畳んでおき、折り畳
まれた膜部材の内部に充填材を充填して、該膜部材を円
筒形状にする。
【0045】ここで、上記円筒形状には、円筒軸に垂直
な断面の円の直径がいずれも等しい円筒形状の他、例え
ば、円錐台のように、円筒軸に垂直な断面の円の直径が
異なっているような筒も含むものとする。また、膜部材
の内部に充填する充填材としては、ガスや発泡ウレタン
などを適用できる。また、インフレータブル構造として
適用される具体的な例としては、特に宇宙空間で利用さ
れる、伸展マスト,ストラット,トーラス,光学系フー
ドあるいはスペーサなどがある。
【0046】上記のような折り畳み方を行うと、隣接す
る谷線が各々形成する正N角形の頂点間で形成される山
線群は折り畳んだ状態では、正2N角形を形成する。
【0047】上記のような折り畳み方を用いれば、皺が
生じることなく規則正しく折り畳むことが可能である。
また、折り畳みの形状がインフレータブル構造の全体に
わたって一様である。更に、折り畳みによって、充填材
を充填させるための流路を閉ざしてしまうこともない。
【0048】従って、充填材を充填した場合には、全体
に素早く行き渡らせることができ、また、膨張展開は、
いずれの場所においても一様かつ均一に行われる。この
場合に、谷線は、全て円筒軸に対して垂直な位置に設け
られることから、膨張展開の際にねじれが生じるおそれ
もない。
【0049】また、膨張展開後の形状が、円筒軸に垂直
な断面の円の径がいずれも等しい円筒形状の場合には、
谷線間の間隔は全て等しく、かつ、膜部材を平面に展開
した状態においては、山線も谷線も規則正しい直線であ
るため、折り目加工が極めて容易である。従って、折り
目をつける位置を精度良く容易に行うことができる。そ
して、折り畳みの際には、各谷線はそれぞれ独立して繋
げて正N角形を形成すれば良いので、ずれが蓄積してい
くという問題はない。
【0050】そして、折り目は全体的に一様であり、そ
の位置精度も高いので、膨張展開する際の展開は、より
一層、一様かつ均一に行われる。
【0051】従って、本発明のインフレータブル構造の
展開方法によれば、膨張展開時の予測が可能である。特
に、宇宙空間のように重力の影響がないような場合に
は、ほぼ完全に一様かつ均一に展開することと考えら
れ、展開時の形状等の予測を容易に行うことが可能であ
ると考えられる。
【0052】また、膜部材は、気密層と、気密層の外側
に設けられる硬化層とから構成し、硬化層を三軸織物で
形成すると良い。
【0053】このようにすれば、硬化層は、強化繊維の
三軸織物で形成されるため、硬化層の軽量化及び精度向
上を容易に実現できる。これは、三軸織物はその構造
上、擬似等方性を有するため、異方性を解消するために
積層する必要がないからである。また、これにより織り
密度を低くする必要もないからである。
【0054】上述した折り畳み方は、インフレータブル
構造の場合に限らず、一般的な構造物に対しても適用す
る価値が高い。
【0055】この場合、上述したインフレータブル構造
の展開方法における特有の課題を解決するものではない
が、円筒形状の構造物をコンパクトに折り畳むことがで
き、しかも皺等が生じることもないという利点を活かす
ことで、様々な分野に適用可能である。
【0056】ただし、円筒形状の構造物に関して、製品
段階では、完全に展開した際の形状が、その使用目的に
応じて、円筒形状に限られることはなく、円筒形状にな
る前の段階で、それ以上は展開できないようにしても良
い。また、製品段階では、円筒形状の一部を切断して、
展開した状態では、円筒形状にはならないようにしても
良い。
【0057】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣
旨のものではない。
【0058】(第1の実施の形態)本実施の形態では、
特に宇宙空間で利用されるインフレータブル構造の展開
方法の実施の形態について説明する。
【0059】まず、図1及び図2を参照して、本発明の
実施の形態に係るインフレータブル構造自体について説
明する。
【0060】図1は本発明の実施の形態に係るインフレ
ータブル構造の一部を示しており、説明のために一部を
破断した状態を示している。なお、図1に示すインフレ
ータブル構造の一部は、円筒形状であり、例えば、リン
グチューブ状のインフレータブル構造の一部として用い
られるものである。
【0061】本発明の実施の形態に係るインフレータブ
ル構造は、内部に充填材としてのガスが密閉されるよう
な袋状の膜部材で構成されるものである。ただし、図1
では、その一部のみを図示したものであるので、袋状に
はなっていない。
【0062】そして、本実施の形態では、袋状の膜部材
は、複数の層で構成された多層構造で構成されている。
【0063】すなわち、多層構造で構成されたインフレ
ータブル構造10の膜部材は、内部に気密空間を形成す
る気密層11と、その外側に設けられる硬化層12と、
更にその外側に設けられる保護層13と、を備える。た
だし、使用環境等に応じて、保護層13を設けない構成
とすることもできる。
【0064】このような構成により、インフレータブル
構造は、ロケットのフェアリング内に折り畳んだ状態で
収納しておき、ロケットを打ち上げた後に、宇宙空間で
展開して、元の形状に再現する。
【0065】この展開は、気密層11の内部空間に充填
材としてのガスを充填して、気密層11を膨張させるこ
とにより行う。この場合、例えば、バルブに結合された
インフレーションシステム及びフレキシブルパイプ等を
用いてガスの充填を行う。
【0066】そして、本実施の形態では、硬化層12は
強化繊維の三軸織物で構成されている。図2を参照し
て、三軸織物について説明する。図2は三軸織物の平面
図であり、硬化層12の母材として適用されるものであ
る。
【0067】三軸織物の織り構造は、相互に60度の等
しい交差角度で強化繊維束12x,12y,12zが組
み合わされて織り込まれている。
【0068】この構造により、強化繊維の高弾性率を発
揮できるのみでなく、平面に沿う機械的な特性が均等な
擬似等方性となる。従って、三軸織物を構造物に適用し
た場合には、二軸織物の場合のように、織り構造に起因
する歪や変形は生じない。
【0069】更に、図から明らかなように、緩み無く組
み合わされた、この織り構造は、硬化層12の剛性を高
めることができる。
【0070】従って、織り密度の小さい織物構造で、大
きな剛性を実現できる。これにより、大型化した構造物
に必要な剛性を得ることができ、さらに大型化に伴う歪
や変形を抑制した高精度の構造物を構築できる。
【0071】さらに、硬化層12に用いる三軸織物は、
その織り構造から三軸の各強化繊維束が緩まないように
隙間無く組み合わされた構造とする。これにより、フェ
アリング格納時に小さく巻いたり、折り畳んだりする際
に、織り構造にズレが生じる事を防止できる。従って、
フェアリング内に、容易に格納できると共に宇宙空間で
展開した状態で、高い精度で元に形に再現することがで
きる。
【0072】特に硬化層として、低織密度三軸織物を用
いることにより、その特性が発揮され、三次元曲面追従
性に優れると共に、軽量且つ高剛性の構造を得ることが
できる。
【0073】また、硬化層12は、インフレータブル構
造が展開した後に硬化されるように構成されるもので、
未硬化樹脂が含浸された樹脂で構成されている。
【0074】未硬化樹脂としては、各種硬化方法に対応
したものを適用できる。例えば、熱,圧力,紫外線,反
応性ガス,電気によって硬化するものを適用できる。
【0075】次に、本発明の実施の形態に係るインフレ
ータブル構造の折り畳み方及び展開方法について説明す
る。
【0076】上述したように、一般的に、宇宙で展開さ
れる構造物は一様に展開され、かつ、展開途中の形状を
予測する必要性がある。そこで、本願発明者らは、膜部
材の折り畳み方を工夫することで、膨張展開途中の形状
の予測が可能で、理想的な展開を実現する方法を模索し
た。
【0077】本発明の実施の形態に係るインフレータブ
ル構造の展開方法は、円筒形状とした膜部材を、円筒軸
に対して直交する複数の面と交差する線がそれぞれ谷線
となるようにし、各谷線が各々正N角形(Nは3以上の
整数)を形成するように、かつ軸方向に隣り合う谷線に
よって形成された正N角形同士は円筒軸の軸心を中心と
して、(180÷N)°だけずらすように、予め折り畳
んでおき、折り畳まれた膜部材の内部に充填材を充填し
て、該膜部材を円筒形状にするものである。
【0078】ただし、上記Nについて全ての整数の場合
を説明するのは不可能であるので、ここでは、Nが3の
場合と4の場合について、具体的に図面を参照して説明
する。
【0079】まず、Nが3の場合について、図3〜図8
を参照して説明する。
【0080】図3は本発明の実施の形態に係るインフレ
ータブル構造を構成する膜部材の折り畳み方を説明する
展開図である。図4は本発明の実施の形態に係るインフ
レータブル構造を構成する膜部材の折り畳んだ状態を上
から見た際の谷線と山線の位置関係図である。図5は本
発明の実施の形態に係るインフレータブル構造を構成す
る膜部材の折り畳んだ状態を示す斜視図である。図6は
本発明の実施の形態に係るインフレータブル構造を構成
する膜部材の折り畳んだ状態から展開し始めた様子を示
す斜視図である。図7は本発明の実施の形態に係るイン
フレータブル構造を構成する膜部材の折り畳んだ状態か
らおおよそ展開され終わりの状態を示す斜視図である。
図8は本発明の実施の形態に係るインフレータブル構造
を構成する膜部材が完全に展開された状態を示す斜視図
である。
【0081】図3に示すように、本発明の実施の形態に
係るインフレータブル構造の展開方法を用いる場合の折
り畳み展開図は、谷線xも山線yも全て直線で構成され
る。なお、図中山線は実線で示し、谷線は点線で示して
いる。
【0082】そして、展開図における谷線xどうしは全
て等間隔に設けられる。また、展開図における山線y
は、谷線xに対して、30°と150°の傾きをもった
2種類の直線があり、これらはいずれも各々等間隔に設
けられ、かつ、谷線x上でそれぞれが交差するように設
けられる。
【0083】以上のことから、円筒を形成する前の状態
で、折り目を付けておく必要があるが、折り目、つまり
山線yと谷線xはいずれも直線で、かつ全体的に一様で
あるので、折り目付けの作業が容易である。このことか
ら、折り目の位置精度も容易に高精度なものとすること
ができる。
【0084】次に、折り畳みの手順について説明する。
まず、図3に示す両端l1,l2をそれぞれ接続するこ
とによって、円筒を形成する。つまり、両端l1,l2
は円筒形状における母線の切断線に相当するものであ
る。そして、図3に示す山線yと谷線xにそって折り畳
む。
【0085】完全に折り畳んだ際における谷線xと山線
yの位置関係を示したのが図4である。
【0086】一直線の谷線は図3に示すように正三角形
を形成する。そして、隣接する谷線でそれぞれ形成され
る正三角形どうしは円筒軸に対して60°だけ回転方向
にずらした位置関係にある。
【0087】つまり、図3の展開図におけるある谷線x
1と、これに隣接する谷線x2に着目すると、図4に示
すように、谷線x1によって独立する正三角形を形成
し、谷線x2によって、谷線x1によって形成された正
三角形に対して円筒軸を中心に60°だけ回転方向にず
らした正三角形を形成する。
【0088】なお、谷線x2に隣接する谷線x3によっ
て形成する正三角形は、谷線x1によって形成された正
三角形と重なり、谷線x3に隣接する谷線x4によって
形成する正三角形は、谷線x2によって形成された正三
角形に重なる。このように、交互に同じパターンで折り
畳まれていくことになる。
【0089】また、隣接する谷線で形成される正三角形
の接点を結んで構成される山線群は正六角形を形成す
る。
【0090】つまり、図3に示すように、谷線x1と谷
線x2との間の山線y1,y2,y3,y4,y5,y
6により、折り畳まれた状態では、図4に示すように、
正六角形を形成する。
【0091】このような折り畳み方をすることによっ
て、皺を生じさせることなく折り畳むことができる。更
に、円筒軸を含むように、断面が正六角形となる空洞部
S、すなわち充填材となるガスの流路を十分に確保する
ことができる。
【0092】また、各谷線xはそれぞれ独立して正三角
形を形成するように折り畳めばよい。従って、上記従来
例の場合のように谷線を繋げて螺旋を形成する場合のよ
うに、ずれが蓄積してしまうようなことはない。従っ
て、折り畳んだ際の全体の形状精度も高い。
【0093】このような手順に従って、折り畳んだ状態
を示したのが、図5である。以下、この折り畳まれた状
態からの展開方法及びその挙動について説明する。
【0094】図に示すように、完全に折り畳まれた膜部
材は、上から見ると正六角形の膜部材が多数重ねられた
ような状態となる。
【0095】これにガスを充填していくと、まず、図6
に示すように、膜部材は多数重ねられた正六角形の膜部
材同士がそれぞれ離間するように展開されていく。
【0096】更に、ガスを充填していくと、図7に示す
ように、膜部材は、蛇腹形状へと変形していく。
【0097】そして、更に、ガスを充填すると、図8に
示すように、元の円筒形状の膜部材に復元される。
【0098】このように、本実施の形態に係る折り畳み
を行えば、次のような利点がある。
【0099】まず、第一に、上述のように、円筒軸上に
空洞部Sがあるため、完全に折り畳んだ状態であって
も、円筒軸を貫くようにガスの流路を確保することがで
きる。
【0100】また、予め定められた谷線と山線以外の部
分には、折り目を必要としないため、全く皺がないよう
に折り畳むことができる。
【0101】更に、折り畳んだ形状自体が、展開すべき
円筒軸方向に伸びるばね性を有することから、インフレ
ータブル構造の展開時の展開性に優れる。
【0102】以上のことから、ガスを導入することによ
り、短時間で全体にガスを行き渡らせることができるの
で、展開速度の制御が容易であり、かつ、ガスが行き渡
らないことに起因する膨張ミスを防止できるため、ほぼ
100%の再現性が期待できる。
【0103】そして、規則正しく一様な展開がなされる
ことから、展開時における挙動の予測ができる。
【0104】また、先端が揃っており、かつ、膨張展開
の際には真っ直ぐに伸びるため、他のインフレータブル
構造にジョイントしても好適に適用できる。更に、先端
に機器を取り付けて利用する場合にも、機器への負担が
少ない。
【0105】次に、Nが4の場合について、図9〜図1
4を参照して説明する。
【0106】図9は本発明の実施の形態に係るインフレ
ータブル構造を構成する膜部材の折り畳み方を説明する
展開図である。図10は本発明の実施の形態に係るイン
フレータブル構造を構成する膜部材の折り畳んだ状態を
上から見た際の谷線と山線の位置関係図である。図11
は本発明の実施の形態に係るインフレータブル構造を構
成する膜部材の折り畳んだ状態を示す斜視図である。図
12は本発明の実施の形態に係るインフレータブル構造
を構成する膜部材の折り畳んだ状態から展開し始めた様
子を示す斜視図である。図13は本発明の実施の形態に
係るインフレータブル構造を構成する膜部材の折り畳ん
だ状態からおおよそ展開され終わりの状態を示す斜視図
である。図14は本発明の実施の形態に係るインフレー
タブル構造を構成する膜部材が完全に展開された状態を
示す斜視図である。
【0107】図9に示すように、本発明の実施の形態に
係るインフレータブル構造の展開方法を用いる場合の折
り畳み展開図は、N=3の場合と同様に谷線xも山線y
も全て直線で構成される。なお、図中山線は実線で示
し、谷線は点線で示している。
【0108】そして、展開図における谷線xどうしは全
て等間隔に設けられる。また、展開図における山線y
は、谷線xに対して、22.5°と157.5°の傾き
をもった2種類の直線があり、これらはいずれも各々等
間隔に設けられ、かつ、谷線x上でそれぞれが交差する
ように設けられる。
【0109】以上のことから、円筒を形成する前の状態
で、折り目を付けておく必要があるが、折り目、つまり
山線yと谷線xはいずれも直線で、かつ全体的に一様で
あるので、折り目付けの作業が容易である。このことか
ら、折り目の位置精度も容易に高精度なものとすること
ができる。
【0110】次に、折り畳みの手順について説明する。
まず、図9に示す両端l1,l2をそれぞれ接続するこ
とによって、円筒を形成する。つまり、両端l1,l2
は円筒形状における母線の切断線に相当するものであ
る。そして、図9に示す山線yと谷線xにそって折り畳
む。
【0111】完全に折り畳んだ際における谷線xと山線
yの位置関係を示したのが図10である。
【0112】一直線の谷線は図10に示すように正方形
を形成する。そして、隣接する谷線でそれぞれ形成され
る正方形どうしは円筒軸に対して45°だけ回転方向に
ずらした位置関係にある。
【0113】つまり、図9の展開図における谷線x1
と、これに隣接する谷線x2に着目すると、図10に示
すように、谷線x1によって独立する正方形を形成し、
谷線x2によって、谷線x1によって形成された正方形
に対して円筒軸を中心に45°だけ回転方向にずらした
正方形を形成する。
【0114】なお、谷線x2に隣接する谷線x3によっ
て形成する正方形は、谷線x1によって形成された正方
形と重なり、谷線x3に隣接する谷線x4によって形成
する正方形は、谷線x2によって形成された正方形に重
なる。このように、交互に同じパターンで折り畳まれて
いくことになる。
【0115】また、隣接する谷線で形成される正方形の
接点を結んで構成される山線群は正八角形を形成する。
【0116】つまり、図9に示すように、谷線x1と谷
線x2との間の山線y1,y2,y3,y4,y5,y
6,y7,y8により、折り畳まれた状態では、図10
に示すように、正八角形を形成する。
【0117】このような折り畳み方をすることによっ
て、上記N=3の場合と同様に、皺を生じさせることな
く折り畳むことができ、また、円筒軸を含むように、断
面が正八角形となる空洞部T、すなわち充填材となるガ
スの流路を十分に確保することができる。
【0118】また、各谷線xはそれぞれ独立して正方形
を形成するように折り畳めばよい。従って、上記従来例
の場合のように谷線を繋げて螺旋を形成する場合のよう
に、ずれが蓄積してしまうようなことはない。従って、
折り畳んだ際の全体の形状精度も高い。
【0119】このような手順に従って、折り畳んだ状態
を示したのが、図11である。以下、この折り畳まれた
状態からの展開方法及びその挙動について説明する。
【0120】図に示すように、完全に折り畳まれた膜部
材は、上から見ると正八角形の膜部材が多数重ねられた
ような状態となる。
【0121】これにガスを充填していくと、まず、図1
2に示すように、膜部材は多数重ねられた正八角形の膜
部材同士がそれぞれ離間するように展開されていく。
【0122】更に、ガスを充填していくと、図13に示
すように、膜部材は、蛇腹形状へと変形していく。
【0123】そして、更に、ガスを充填すると、図14
に示すように、元の円筒形状の膜部材に復元される。
【0124】このように、本実施の形態に係る折り畳み
の場合にも、上記N=3の場合の折り畳み及びその展開
の場合と同様の利点がある。
【0125】以上のように、円筒形状とした膜部材を、
円筒軸に対して直交する複数の面と交差する線がそれぞ
れ谷線となるようにし、各谷線が各々正N角形(Nは3
以上の整数)を形成するように、かつ軸方向に隣り合う
谷線によって形成された正N角形同士は円筒軸の軸心を
中心として、(180÷N)°だけずらすように、予め
折り畳んでおき、折り畳まれた膜部材の内部に充填材を
充填して、該膜部材を円筒形状にするようにすること
で、ガスの流路を確保でき、皺がないように折り畳むこ
とができ、展開時の挙動(形状)の予測ができるなどの
利点がある。
【0126】なお、展開図については、谷線は全て等間
隔かつ平行な直線で、山線は、谷線に対して(90÷
N)°及び(180−90÷N)°の傾きをもつ2種類
の直線であって、各々2種類の直線を各々等間隔に設
け、かつ、谷線上でこれら2種類の直線が交差するよう
に設ければ良い。
【0127】次に、図15〜図18を参照して、インフ
レータブル構造の展開方法の参考例を説明する。
【0128】図15は参考例に係るインフレータブル構
造を構成する膜部材の折り畳み方を説明する展開図であ
る。図16は参考例に係るインフレータブル構造を構成
する膜部材の折り畳んだ状態を上から見た際の谷線と山
線の位置関係図である。図17は参考例に係るインフレ
ータブル構造を構成する膜部材の折り畳んだ状態を示す
斜視図である。図18は参考例に係るインフレータブル
構造を構成する膜部材が完全に展開された状態を示す斜
視図である。
【0129】本参考例においても、円筒状の膜部材のう
ち、円筒軸に対して直交する複数の面と交差する線が谷
線となるように折り畳まれる。
【0130】そして、図15に示す通り、展開図におい
ては、本実施の形態の場合と同様に、谷線xと山線yは
いずれも直線であり、谷線どうしは全て等間隔に設けら
れ、山線yは、谷線xに対して、45°及び135°の
傾きを持った2種類の直線があり、これらはいずれも各
々等間隔に設けられ、かつ、谷線上でそれぞれが交差す
るように設けられる。
【0131】しかし、図16に示すように、折り畳んだ
状態では、隣接する谷線x1,x2はそれぞれ交差する
ように構成され、本実施の形態のように正N角形を形成
することはない。
【0132】この参考例のような展開方法を用いる場合
にも、図17に示すように、折り畳んだ状態から、内部
にガスを充填していくと、本実施の形態の場合と同様
に、円筒軸方向に伸びるように展開され、最終的に図1
8に示すように、円筒形状となる。
【0133】この展開方法を用いた場合でも、折り目は
全て規則正しく一様であり、皺も形成されないので、比
較的、一様かつ均一に展開するため、展開形状等の予測
が可能である。
【0134】ただし、この展開方法を用いる折り畳みの
場合には、谷線と谷線の交点、すなわち、円筒軸に相当
する部分のみ流路が確保される構成であるので、本実施
の形態の場合に比べて、流路の確保の点でやや劣ると考
えられる。
【0135】これまで説明した、折り畳み方(本実施の
形態における折り畳み方(N=3〜10)と参考例にお
ける折り畳み方)を用いた場合の、収納効率,展開効率
及び折り線数等の関係について、図19〜図22を参照
して説明する。
【0136】図19は各種折り畳み方を用いた場合の収
納効率の関係を示したものである。図20は各種折り畳
み方を用いた場合の展開倍率の関係を示したものであ
る。図21は各種折り畳み方を用いた場合の折り線数の
関係を示したものである。図22は各種折り畳み方にお
ける収納効率,展開効率及び折り線数等についてまとめ
たものである。
【0137】ここで、これらの各図面においては、各種
折り畳み方に関して、折り畳んだ際に上から見た形状に
よって、各々区別している。つまり、参考例の場合には
4角形とし、本実施の形態の場合には、N=3の場合に
は6角形,N=4の場合には8角形,・・・N=10の
場合には20角形というように区別して示している。
【0138】また、測定にあたっては、直径300m
m,長さ10m,厚さ50μmの円筒形状の膜部材(シ
ームレスチューブ)を用いて行った。
【0139】収納効率の関係については、図19に示す
通りである。ここで、収納効率は、折り畳み前、すなわ
ち円筒形状の場合の体積をV1とし、折り畳んだ後の状
態における体積をV2とした場合に、 (V2÷V1)×100(%) で表されたものである。
【0140】展開倍率の関係については、図20に示す
通りである。ここで、展開倍率は、折り畳み前、すなわ
ち円筒形状の場合の体積をV1とし、折り畳んだ後の状
態における体積をV2とした場合に、 V1÷V2 で表されたものである。
【0141】また、上記膜部材において、膜部材全体に
形成された折り線数(山折り線の数と谷折り線の数との
総数)について図21に示している。
【0142】以上の結果から、Nが大きくなると折り線
数が大きくなり、収縮効率も低下する。従って、実用的
にはNが7以上ではあまり効果的に利用できないと考え
られる。
【0143】ところで、円筒形状のインフレータブル構
造の展開図から見ても分かるように、谷線と山線との交
わる角度はNによって定まり、展開図の幅方向における
谷線と山線の交点の数もNによって定まる。
【0144】従って、円筒形状のインフレータブル構造
における、長手方向の長さ(膨張展開された状態におけ
る膨張展開方向の長さ)と径との関係には、制約がある
ことになる。従って、必要な長手方向の長さと径に応じ
て、適宜、上記Nを選択すれば良い。
【0145】また、これまでの説明では、膜部材の素材
が、三軸織物で構成された硬化層を有する積層構造のも
のを利用する場合について示した。これにより、折り畳
みによる歪変形等が生じず、軽量かつ剛性が高いため、
本実施の形態に係るインフレータブル構造の折り畳み方
及び展開方法に対して非常に効果的である。
【0146】ただし、膜部材の素材については、三軸織
物で構成された硬化層を有する積層構造のものを利用し
ない場合であっても、上述したように、ガスの流路を確
保できるとか、皺がないように折り畳めるとか、膨張展
開時の展開性に優れるなどの効果を発揮することができ
ることは言うまでもない。
【0147】(第2の実施の形態)上述した第1の実施
の形態で説明したような、折り畳み方は、インフレータ
ブル構造の場合に限らず、一般的な構造物に対しても適
用する価値が高い。また、その構造自体のデザイン性が
高いことからも、利用価値が高い。以下、インフレータ
ブル構造以外に、上記折り畳み方を適用する場合の各種
実施の形態について説明する。
【0148】なお、折り畳み方については上記第1の実
施の形態の場合と同様であるのでその説明は省略する。
また、展開方法については、上記第1の実施の形態の場
合には内部に充填材を充填することによって展開する構
造であったが、本実施の形態の場合には、そのような展
開もできる場合もあるが、通常は、ユーザが自分で折り
畳んだものを伸ばすように展開する点で、上記第1の実
施の形態の場合とは異なる。しかし、展開方法について
は、説明するまでもないので、その説明は省略する。
【0149】第一に、容器への適用が可能である。この
点について、図22及び図23を参照して説明する。図
22及び図23は本発明の第2の実施の形態に係る一般
的な折り畳み可能な構造物を示す斜視図である。図22
は小さく畳んだ状態を示し、図23は展開した状態を示
している。
【0150】図示のように、本実施の形態においては、
基本的な構造が円筒形状である容器に、上記第1の実施
の形態で説明した折り畳み方を適用したものである。つ
まり、図示のように容器20は、上記第1の実施の形態
における膜部材の場合と同様に展開した状態では、円筒
形状である。
【0151】そして、容器20の場合には、一端は塞が
れた構造であり、他端は開放された構造である。つま
り、図示のように一端側にのみ開口部21を有してい
る。ここで、開放部分に関しては、図示のように、単に
円筒形状の端部がそのまま開放された構造でも良いが、
蓋を設けたり、開口面積を小さくするような構造とした
りしても良い。
【0152】より具体的な適用例としては、歯磨きやマ
ヨネーズなどのチューブ状の容器への適用がある。この
場合には、残量に応じて容器を図22のように折り畳ん
でいくことで、皺なく非常にコンパクトに折り畳めるこ
とから中身をほとんど残すことがないというメリットが
ある。
【0153】また、残ったワインや写真の現像液を保存
するための容器への適用も効果的である。この場合に
は、保存する量に応じて容器を伸縮させることで、保存
するものの空気に触れる量が減ることから酸化による劣
化を抑えるというメリットがある。
【0154】その他、ごみ箱,携帯用コップ,水筒,ポ
リタンク,絵の具の水入れ、あるいはペン立て等への適
用も効果的である。
【0155】いずれへの適用の場合にも、入れるものの
数や量に応じて、容器を伸縮できるため、必要以上に大
きくならないというメリットがある。
【0156】また、展開した状態では、円筒形状にはな
らないような形態での利用も可能である。例えば、上記
のような各種容器に適用する場合に、円筒形状になるま
では伸びきらずに途中の段階まで伸びたら、それ以上は
伸ばすことができないような構造(例えば、ストッパを
設ける構造)とすることも可能である。
【0157】このメリットとしては、円筒形状になるま
で完全に伸ばすと、次に折り畳む際に、側面側から折り
畳みを補助しなければ、うまく折り畳むことができない
など、折り畳み作業がやや面倒になることも考えられる
ため、そのようなことを防止できるということが考えら
れる。
【0158】更に、円筒形状の一部を切断させた形態で
の利用も可能である。このような場合について、図24
を参照して説明する。図24は本発明の第2の実施の形
態に係る一般的な折り畳み可能な構造物を示す斜視図で
ある。
【0159】図24では、上述した図22あるいは図2
3において、円筒軸を通るように、縦に切断した構造と
なっており、収容ケース30として用いられるものであ
る。
【0160】図示のように図22及び図23に示したも
のを縦に切断すると、その内部には、水平な複数の段3
1,32,33,34,35,36が形成される。
【0161】従って、この段を利用して、各種物品を収
納するケースとして、好適に利用することができる。
【0162】例えば、各種ディスク(コンパクトディス
ク(光ディスク)やデジタルビデオディスク(光磁気デ
ィスク))の収納ケースとして効果的に利用できる。こ
の場合も、収納していない部分は折り畳んでおくことも
可能である。
【0163】また、円筒形状の両端を完全に密封する形
態での利用も可能である。このような場合について、図
25及び図26を参照して説明する。図25及び図26
は本発明の第2の実施の形態に係る一般的な折り畳み可
能な構造物を示す斜視図である。図25は小さく畳まれ
た状態を示し、図26は展開された状態を示している。
【0164】図示の例は、緩衝材40として用いられる
ものである。なお、ばねとして用いることもできるもの
である。
【0165】図のように、内部に気体や液体を封入し
て、上下を密封することで、通常状態では、図26に示
すように、ある程度伸びた形状としておく。
【0166】これにより、図25に示すように、縮める
方向に力を作用させたり、伸ばす方向に力を作用させた
りすると、元に戻ろうとする力が働く。従って、緩衝材
やばねとして利用することが可能である。
【0167】また、上面の一部に孔を空けてホースやパ
イプを接続することによって、ポンプとして利用するこ
とも可能である。
【0168】また、その他の利用例としては、円筒形状
の場合には、デジタルカメラの液晶モニタのフードや照
明用フードなどがあり、円筒形状の一端が閉じた形状の
場合には、植木鉢のカバー(室内用植木鉢の化粧カバ
ー)や傘を入れるための携帯用カバーなどがあり、円筒
形状を縦に切断した形状の場合には、開閉式の屋根やビ
ニールハウスの建築構造物等が挙げられる。
【0169】このように様々な分野への応用が可能であ
る。
【0170】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインフレ
ータブル構造の展開方法により、コンパクトに折り畳む
ことができ、かつ膨張展開の形状を予測することができ
る。
【0171】また、コンパクトに折り畳むことができ伸
縮可能な構造物の折り畳み展開方法及び折り畳み展開可
能な構造物を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態に係るインフレータ
ブル構造の一部破断斜視図である。
【図2】図2は三軸織物の平面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るインフレータブル構
造を構成する膜部材の折り畳み方を説明する展開図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態に係るインフレータブル構
造を構成する膜部材の折り畳んだ状態を上から見た際の
谷線と山線の位置関係図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るインフレータブル構
造を構成する膜部材の折り畳んだ状態を示す斜視図であ
る。
【図6】本発明の実施の形態に係るインフレータブル構
造を構成する膜部材の折り畳んだ状態から展開し始めた
様子を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るインフレータブル構
造を構成する膜部材の折り畳んだ状態からおおよそ展開
され終わりの状態を示す斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態に係るインフレータブル構
造を構成する膜部材が完全に展開された状態を示す斜視
図である。
【図9】本発明の実施の形態に係るインフレータブル構
造を構成する膜部材の折り畳み方を説明する展開図であ
る。
【図10】本発明の実施の形態に係るインフレータブル
構造を構成する膜部材の折り畳んだ状態を上から見た際
の谷線と山線の位置関係図である。
【図11】本発明の実施の形態に係るインフレータブル
構造を構成する膜部材の折り畳んだ状態を示す斜視図で
ある。
【図12】本発明の実施の形態に係るインフレータブル
構造を構成する膜部材の折り畳んだ状態から展開し始め
た様子を示す斜視図である。
【図13】本発明の実施の形態に係るインフレータブル
構造を構成する膜部材の折り畳んだ状態からおおよそ展
開され終わりの状態を示す斜視図である。
【図14】本発明の実施の形態に係るインフレータブル
構造を構成する膜部材が完全に展開された状態を示す斜
視図である。
【図15】参考例に係るインフレータブル構造を構成す
る膜部材の折り畳み方を説明する展開図である。
【図16】参考例に係るインフレータブル構造を構成す
る膜部材の折り畳んだ状態を上から見た際の谷線と山線
の位置関係図である。
【図17】参考例に係るインフレータブル構造を構成す
る膜部材の折り畳んだ状態を示す斜視図である。
【図18】参考例に係るインフレータブル構造を構成す
る膜部材が完全に展開された状態を示す斜視図である。
【図19】各種折り畳み方を用いた場合の収納効率の関
係を示したものである。
【図20】各種折り畳み方を用いた場合の展開倍率の関
係を示したものである。
【図21】各種折り畳み方を用いた場合の折り線数の関
係を示したものである。
【図22】本発明の第2の実施の形態に係る一般的な折
り畳み可能な構造物を示す斜視図である。
【図23】本発明の第2の実施の形態に係る一般的な折
り畳み可能な構造物を示す斜視図である。
【図24】本発明の第2の実施の形態に係る一般的な折
り畳み可能な構造物を示す斜視図である。
【図25】本発明の第2の実施の形態に係る一般的な折
り畳み可能な構造物を示す斜視図である。
【図26】本発明の第2の実施の形態に係る一般的な折
り畳み可能な構造物を示す斜視図である。
【図27】宇宙空間に配置するアンテナをインフレータ
ブル構造によって支持した状態を示す斜視図である。
【図28】従来技術に係る円筒構造物の折り畳み方を示
した図である。
【符号の説明】
10 インフレータブル構造 11 気密層 12 硬化層 12x,12y,12z 強化繊維束 13 保護層 20 容器 21 開口部 30 収容ケース 31,32,33,34,35,36 段 40 緩衝材 100 アンテナ 101 インフレータブル構造 102 平面アンテナ 103 展張ケーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角田 博明 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 仙北谷 由美 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】膨張展開によって円筒形状となる膜部材を
    備えるインフレータブル構造の展開方法であって、 円筒形状とした膜部材を、 円筒軸に対して直交する複数の面と交差する線がそれぞ
    れ谷線となるようにし、各谷線が各々正N角形(Nは3
    以上の整数)を形成するように、かつ軸方向に隣り合う
    谷線によって形成された正N角形同士は円筒軸の軸心を
    中心として、(180÷N)°だけずらすように、予め
    折り畳んでおき、 折り畳まれた膜部材の内部に充填物質を充填して、該膜
    部材を円筒形状にすることを特徴とするインフレータブ
    ル構造の展開方法。
  2. 【請求項2】前記膜部材は、内部に気密空間を形成する
    気密層と、該気密層の外側に設けられ、強化繊維の三軸
    織物で形成される硬化層と、を有する多層構造の膜を用
    い、 前記膜部材に充填材を充填して円筒形状にした後に、前
    記硬化層を硬化させることを特徴とする請求項1に記載
    のインフレータブル構造の展開方法。
  3. 【請求項3】展開された状態では円筒形状となる膜部材
    を備える、折り畳まれた構造物の展開方法であって、 円筒形状とした膜部材を、 円筒軸に対して直交する複数の面と交差する線がそれぞ
    れ谷線となるようにし、各谷線が各々正N角形(Nは3
    以上の整数)を形成するように、かつ軸方向に隣り合う
    谷線によって形成された正N角形同士は円筒軸の軸心を
    中心として、(180÷N)°だけずらすように折り畳
    み、 円筒軸方向に伸びるように展開することを特徴とする、
    折り畳まれた構造物の展開方法。
  4. 【請求項4】展開された状態では円筒形状となる膜部材
    を備える折り畳み可能な構造物であって、 円筒形状の膜部材が、 円筒軸に対して直交する複数の面と交差する線がそれぞ
    れ谷線となるようにし、各谷線が各々正N角形(Nは3
    以上の整数)を形成するように、かつ軸方向に隣り合う
    谷線によって形成された正N角形同士は円筒軸の軸心を
    中心として、(180÷N)°だけずらすように折り畳
    まれ、 円筒軸方向に伸縮するように折り畳み及びその展開が可
    能に構成されたことを特徴とする折り畳み可能な構造
    物。
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