JP2986696B2 - エアベアリングシリンダ及びシリンダシステム - Google Patents
エアベアリングシリンダ及びシリンダシステムInfo
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Description
るシリンダ、及びそのようなシリンダを構成要素とする
シリンダシステムに関するものである。
ェハの洗浄機の一種として、例えば回転テーブル上にて
回転しているウェハの表面を上方に配置したブラシでス
クラブするタイプの洗浄機が提案されている。このよう
なウェハスクラバー洗浄機では、数μmオーダーの微小
な凹凸を有するウェハの表面にブラシを確実に追従さ
せ、一定の弱い押圧力でウェハをスクラブする必要があ
る。従って、この洗浄機のブラシ押圧力制御機構には、
極めて高い精度が要求される。
力制御機構に使用されるエアベアリングシリンダ60の
一例が示されている。このシリンダ60を構成するシリ
ンダブロック61は、シリンダ室62とロッド挿通孔6
3とを有している。このロッド挿通孔63内には、断面
円形状をした金属製のロッド64が挿通されている。ロ
ッド64の外周面は、歪みを最小にするために高い精度
で表面加工されている。ロッド64の一端は前記ロッド
挿通孔63から突出し、他端はシリンダ室62内に位置
している。ロッド64の基端側の端面(即ち図6(a) に
おける下側の端面)64bには、抜け止め用のストッパ
65が固定されている。
リングを構成する軸受け部材68が設けられている。こ
の軸受け部材68は、貫通孔を有する緻密体に複数のエ
ア噴出孔67を形成してなる。これらのエア噴出孔67
からは、給気ポート69より供給された加圧エアが噴出
される。その結果、ロッド64が軸受け部材68によっ
て非接触的に支承される。また、真空引きポート71と
軸受け部材68とは、軸受け部材68の両端面から延び
る2本の排気通路70によって接続されている。従っ
て、軸受け部材68の加圧エアは、両排気通路70及び
真空引きポート71を介して外部に排出される。
ダ室62内に制御エアを供給するために推力ポート66
が形成されている。そして、推力ポート66に供給され
た制御エアは、圧力作用部であるストッパ65の上側端
面65a及び下側端面65bの両方に作用する。図6
(a)に示されるように、上側端面65aと下側端面6
5bとを比較すると、ロッド64の下側端面64bの表
面積分だけ、上側端面65aのほうが小さくなってい
る。従って、下側端面65bには、上側端面65aに働
く圧力よりも大きな圧力が働く。そして、このような差
圧が働く結果、ストッパ65が下側端面65bから押圧
され、そのときの推力によってロッド64がその長手方
向に沿って移動する。
のエアベアリングシリンダ60の場合、上側端面65a
と下側端面65bとの表面積の差が小さくなるほど(換
言するとロッド64の小径化によってその断面積が小さ
くなるほど)、制御エアの変化量に対する推力の変化量
の割合が小さくなる。これは、上記の表面積の差が小さ
くなるほど制御エアによるロッド64の移動制御を細か
くかつ正確に実施できることを意味する。このような表
面積の差の大小はロッド64の下側端面64bの表面積
に依存することから、例えば図6(b)のエアベアリン
グシリンダ72のような構成を採れば、表面積の差をよ
り小さくすることができる。同図では、例えばそのロッ
ド径Dが一般的なロッド径(6mm 前後)D0 の半分以下
(2mm〜3mm)の値に設定されたエアベアリングシリンダ7
2が示されている。
グシリンダ72のようにロッド73の小径化を図ると、
ロッド73自体の剛性が弱くなることによって、応力に
よる変形等が生じやすくなる。従って、装置が故障する
可能性が高くなり、おのずと製品寿命も短くなる。ま
た、ロッド73を作製する場合でも、外周面の表面加工
を精度よく行うことが困難であり、それに伴って加工コ
ストも高くなる。
たものであり、その目的は、ロッドを小径化することな
くロッドの移動制御精度を向上させることができるエア
ベアリングシリンダを提供することにある。
めに、請求項1に記載の発明は、その内部に制御エアが
供給されるシリンダ室を有するシリンダブロックと、そ
の先端部が前記シリンダブロックの先端側から突設さ
れ、かつ前記シリンダ室内に位置する箇所に圧力作用部
が設けられたロッドと、加圧エアの噴射によって前記ロ
ッドを非接触的に支承するエアベアリングとを備え、前
記圧力作用部に働く制御エアの圧力によって前記ロッド
をその長手方向に沿って移動させ、前記ロッドの基端側
から先端側への移動によって出力するシリンダにおい
て、前記圧力作用部は、前記ロッドの外周面に形成され
た段部に存在し、前記段部よりも基端側領域におけるロ
ッド径は、先端側領域におけるロッド径よりも小さいエ
アベアリングシリンダをその要旨とする。
いて、前記ロッドは、その基端部が同ロッドのストロー
ク全域において常に前記シリンダ室の内部空間の外に位
置するように配設されている。
いて、前記シリンダブロックにおける前記ロッドの基端
側領域に相当する箇所にも、前記エアベアリングを設け
ている。
3のいずれか1項において、前記エアベアリングを構成
する軸受け部材は、前記ロッドを挿通させるための貫通
孔を有する多孔質体であるとしている。
4のいずれか1項において、前記ロッドは、少なくとも
先端側への抜け出しを防止しうるストッパ構造を備える
としている。
いて、前記ストッパ構造は、前記シリンダブロックの基
端側から突出する前記ロッドの一部に設けられていると
している。
6のいずれか1項において、前記圧力作用部とその圧力
作用部が衝突する前記シリンダ室の内壁面との間に、衝
撃緩衝部材を配設している。
いて、前記衝撃緩衝部材は、前記シリンダ室の内壁面に
貼着されたゴム製の板材であるとしている。請求項9に
記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の
エアベアリングシリンダの前記シリンダ室に、同シリン
ダ室内のエアの圧力を所定値以下に維持するための圧力
調整弁を接続したシリンダシステムをその要旨とする。
おいて、前記圧力制御弁はリリーフ弁付き圧力制御弁で
あり、そのリリーフ弁付き圧力制御弁は前記シリンダ室
内に制御エアを供給するための推力ポートに接続されて
いるとしている。
用部である段部の基端側領域と先端側領域とを比較する
と、基端側領域のロッド径のほうが小さくなっている。
このため、圧力作用部である段部に制御エアの圧力が働
くと、ロッドをその先端側の方向へ移動させるような推
力が生じる。その結果、エアベアリングシリンダに支承
されたロッドが先端側の方向へ移動する。なお、そのと
きの推力の大きさは、基本的に圧力作用部の表面積に依
存する。このため、基端部領域のロッド径と先端部領域
のロッド径との差を小さくすることによって、制御エア
の変化量に対する推力の変化量の割合を小さく設定する
ことができる。
基端部が常にシリンダ室の内部空間の外に位置している
ため、当該部分にまで制御エアの圧力の影響が及ぶこと
はない。
び基端側のエアベアリングによってロッドが2箇所で支
承されるため、スラスト方向からの荷重に対する特性が
よくなる。
材が多数の微細な孔を有する多孔質体であるため、加圧
エアが貫通孔の内壁面からムラなく均等に噴出される。
請求項5に記載の発明によると、ロッドが先端方向へ移
動してストロークの終端に達したとき、ストッパ構造が
所定部分に当接し、それ以上のロッドの移動が規制され
る。その結果、ロッドの先端側への抜け出しが防止され
る。
先端方向へ移動してストロークの終端に達したとき、ロ
ッドの基端部に設けられたストッパ構造がシリンダブロ
ックの基端面に当接する。その結果、それ以上のロッド
の移動が規制され、ロッドの先端側への抜け出しが防止
される。
部の衝撃が衝撃緩衝部材によって緩衝されるため、シリ
ンダ室の内壁面や圧力作用部の磨耗が防止される。請求
項8に記載の発明によると、弾性変形するゴム製の板材
によって圧力作用部の衝撃が確実に吸収されるため、シ
リンダ室の内壁面や圧力作用部の磨耗が防止される。
アベアリング側からシリンダ室内にエアがリークしたと
きでも、圧力制御弁によってシリンダ室内のエアの圧力
が常に所定値以下に維持される。
のブラシ押圧力制御機構2を構成するシリンダシステム
3に具体化した一実施例を図1〜図3に基づき詳細に説
明する。
めのウェハスクラバー洗浄機1が示されている。このウ
ェハスクラバー洗浄機1は、洗浄機本体5、回転テーブ
ル6、ブラシ7及びブラシ押圧力制御機構2を備えてい
る。前記ブラシ7は、その先端を下方に向けた状態で洗
浄機本体5側に取り付けられている。回転テーブル6
は、そのブラシ7の下方に配置されている。この回転テ
ーブル6には、洗浄に供されるシリコンウェハ4を確実
に保持するための真空吸着手段(図示略)が設けられて
いる。
グシリンダ10及びリリーフ弁付き圧力調整弁11(以
下、単に圧力制御弁11と呼ぶ。)等からなるシリンダ
システム3と、複数のベアリング8と、連結棒9とによ
って構成されている。前記複数のベアリング8は、ブラ
シ7の柄部7aを鉛直方向に沿って摺動可能に案内して
いる。連結棒9は、柄部7aの上端面と、エアベアリン
グシリンダ10のロッド12の一部とを連結している。
従って、ブラシ7とロッド12とは、鉛直方向に沿って
一体的に移動するようになっている。
成するエアベアリングシリンダ10及びリリーフ弁11
について説明する。図1に示されるように、エアベアリ
ングシリンダ10を構成する金属製のシリンダブロック
13は、シリンダ室14とロッド挿通孔15とを有して
いる。前記シリンダ室14は、シリンダブロック13の
ほぼ中央部に設けられている。ロッド挿通孔15は、シ
リンダブロック13の中心部を貫通している。シリンダ
室14の内部空間とロッド挿通孔15とは、シリンダブ
ロック13内において互いに連通している。
4内に制御エアを供給するための推力ポート17が設け
られている。この推力ポート17には、図示しないエア
供給源から所定圧力範囲(0kgf/cm2 〜1kgf/cm2 )で
変化する制御エアを供給するための配管18が接続され
ている。この配管18には圧力制御弁11が接続されて
いる。この圧力制御弁11は、制御エアの最大圧力値で
ある1kgf/cm2 以上になると開くように、あらかじめ調
整されている。
グシリンダ10においては、軸受け部材19、給気ポー
ト24、真空引きポート25、排気通路26及び給気通
路16等によって、エアベアリングが構成されている。
また、本実施例では、このようなエアベアリングがシリ
ンダ室14の先端側及び基端側のそれぞれに配設されて
いる。
通孔15の内壁面には、多孔質性の焼結プラスティック
からなる軸受け部材19が設けられている。具体的にい
うと、本実施例の軸受け部材19は、焼結三ふっ化樹脂
からなる多孔質体である。この軸受け部材19には、ロ
ッド12を挿通させるための貫通孔20が透設されてい
る。また、シリンダ室14の基端側におけるロッド挿通
孔15の内壁面にも、同様に貫通孔20を備える軸受け
部材19が設けられている。
ート24には、図示しないエア供給源から5kgf/cm2 程
度の加圧エアが供給される。供給された加圧エアは、軸
受け部材19の外周面側からその内部に入り込み、微細
な孔を通り抜けた後に貫通孔20の内壁面から噴出す
る。
13において軸受け部材19の片面側に位置する箇所に
は、ロッド12を取り囲むように集気空間27が形成さ
れている。排気通路26の一端はこの集気空間27に接
続されており、他端は真空引きポート25の側部に接続
されている。軸受け部材19から噴出した加圧エアの大
部分は、まず集気空間27内に集められた後、排気通路
26及び真空引きポート25を介して外部に排出され
る。なお、真空引きポート25には、真空引き手段とし
て図示しない真空ポンプが接続されている。また、上記
の排気通路26は、ドリル等でシリンダブロック13の
所定箇所を穴あけした後、封止片によってその穴を部分
的に封止することにより形成されている。
れるロッド12が示されている。このロッド12の外周
面には、段部P1 が形成されている。この段部P1 の一
部は、制御エアが働く圧力作用部としての圧力作用面2
8になっている。本実施例において、ロッド12の先端
側領域におけるロッド径D2 は8.0mmである。ロッド
12の基端側領域におけるロッド径D1 は、それよりも
若干小さく7.5mmである。従って、前者の断面積S2
は50.24mm2 であり、後者の断面積S1 は44.1
6mm2 である。ここで、S1 =π(D1 /2)2 であ
り、S2 =π(D2 /2)2 である。よって、両者の断
面積の差ΔS=S2 −S1 は6.08mm2であり、この
値が圧力作用面28の表面積の値になる。なお、上記の
ロッド12は、例えば等断面形状の金属製の棒材を出発
材料とし、その外周面の一部を研削加工することによっ
て形成することができる。
は、ロッド挿通孔15内(詳細には各軸受け部材19の
貫通孔20内)にその長手方向に沿って移動可能に挿通
される。この場合、前記ロッド12の段部P1 は、制御
エアを受けるべき部分であるため、ストローク全域にお
いて常にシリンダ室14の内部空間に位置する。一方、
ロッド12の基端側端面12bは、ストローク全域にお
いて常にシリンダ室14の内部空間の外に位置するよう
に配設される。このため、当該部分にまで制御エアの圧
力の影響が及ばないようになっている。
状かつ金属製の抜け止め用のストッパ21がビスによっ
て固着されている。このストッパ21は、ロッド12が
ストローク終端に達したとき、図1において実線で示さ
れるように、シリンダブロック13の基端面に当接す
る。その結果、それ以上のロッド12の移動が規制さ
れ、ロッド12の先端側への抜け止めが図られる。
衝撃緩衝部材としての円板状のゴムクッション23が貼
着されている。ロッド12がストローク始端に達したと
き、図1において二点鎖線で示されるように、このゴム
クッション23に段部P1 の圧力作用面28が当接す
る。その結果、それ以上のロッド12の移動が規制さ
れ、ロッド12の基端側への抜け止めが図られる。つま
り、このロッド12において、前記段部28は基端側へ
の抜け止めを防止するためのストッパ構造の一部を担っ
ている。
ステム3の作用効果を説明する。このシリンダシステム
3では、図1,図2に示されるように、段部P1 の一部
に圧力作用面28が存在している。このため、推力ポー
ト17からシリンダ室14内へ制御エアが供給される
と、制御エアの圧力が圧力作用面28に働く結果ロッド
12をその先端側の方向へ移動させるような推力が生じ
る。ゆえに、エアベアリングに支承されたロッド12
は、この推力によって先端側の方向へ移動する。なお、
そのときの推力の大きさは、本実施例においては、基本
的に圧力作用面28の表面積(より詳細には圧力作用面
28を基端側からみたときの投影面積)に依存する。そ
して、この表面積の大きさが、制御エアの変化量に対す
る推力の変化量の割合を決定する要素となる。
力作用面28の表面積は、上記のように基端側領域の断
面積S1 と先端側領域の断面積S2 との差であるΔSに
なる。また、上記の各計算式を変形すると、ΔS=S2
−S1 =π/4・(D2 2 −D1 2 )となる。即ち、こ
れは、「ΔSの値は、D1 ,D2 の差が小さくなるほど
小さくなり、必ずしもD1 ,D2 の絶対値の大小に左右
されない」、ということを意味する。よって、必ずしも
D1 やD2 の値を小さく設定しなくても、前記割合を小
さく設定することができる。従って、ロッド12の小径
化を伴うことなく、ロッド12の移動制御精度の向上を
図ることができる。また、通常のものと同程度の太さの
ロッド12を使用することができるため、ロッド12自
体の剛性が弱くなることもなく、応力による変形等も防
止される。従って、装置に故障が起こりにくくなり、製
品寿命も長くなる。また、上述したようなロッド12の
作製方法によれば、比較的容易にロッド12を得ること
ができ、製造困難性やコスト高といった問題も起こらな
い。
る軸受け部材19の貫通孔20内からは、シリンダシス
テム3の使用時において常に加圧エアが噴出されてい
る。このため、前記加圧エアの圧力により、ロッド12
が軸受け部材19に対して非接触的に支承される。特に
本実施例では、軸受け部材19が多数の微細な孔を有す
る多孔質体であるため、加圧エアが貫通孔20の内壁面
からムラなく均等に噴出されるという特徴がある。
けただけの従来装置とは異なり、ロッド12の外表面に
対して加圧エアがムラなく均等に作用する。それゆえ、
ロッド12のスラスト方向から大きな荷重が加わったと
きでも、ロッド12のスラスト方向への変位量を最小限
に止めることができる。よって、ロッド12と軸受け部
材19とのクリアランスが小さくても、両者12,19
が摺接する可能性が小さくなる。また、この構成である
と、先端側及び基端側のエアベアリングによってロッド
12が2箇所で支承されるため、スラスト方向からの荷
重に対する特性にも優れている。
は、圧力調整弁11が設けられている。従って、たとえ
エアベアリング側から加圧エアがシリンダ室14内にリ
ークしたとしても、余分なエアが圧力制御弁11から排
出され、シリンダ室14内のエアの圧力が常に所定値以
下に維持される。従って、シリンダ室14内の圧力がそ
のときの実際の制御エアの圧力値よりも高くなることが
ない。ゆえに、ロッド12の移動制御精度の低下を確実
に回避することができる。別の観点から考えると、この
エアベアリングシリンダ10では、シリンダ室14内へ
のエアリークは、必ずしもロッド12の移動制御精度の
低下をもたらさないといえる。従って、軸受け部材19
の下側の端面とシリンダ室14の内部空間との間にそれ
ほど高いシール性が要求されることはない。
衝突する部分であるシリンダ室14の下部内壁面に、衝
撃緩衝部材としてゴムクッション23が設けられてい
る。このため、ストロークの始端において圧力作用面2
8がゴムクッション23に当接した場合、弾性変形する
ゴムクッション23によってその衝撃が確実に吸収され
る。ゆえに、圧力作用面28の磨耗や変形が確実に防止
される。このため、圧力作用面28の変形等に起因する
ロッド12の移動制御精度の低下を回避することができ
る。
設けておくと、シリンダ室14の内部空間が、各部材の
衝突に起因する塵によって汚染されることがない。よっ
て、その塵がシール部分のクリアランスに詰まることも
なく、摺動抵抗の増大や発熱によるロッド12の変形等
も確実に回避される。従って、エアベアリングシリンダ
10の故障が未然に回避されるとともに、製品寿命も確
実に長くなる。また、上記のようにゴムクッション23
の設置によって塵の発生が防止されることは、特に本実
施例のようにシール部分の距離を短くした構成において
極めて有利に作用する。
を設ける必要がないこのエアベアリングシリンダ10の
場合、シリンダ室14の内部空間をより小さくすること
もできる。よって、全体のスリム化を図ることができ
る。
ことが可能である。 (1)図4(a)に示される別例1のようなロッド30
を使用してもよい。このロッド30は、等断面形状をし
た金属製の棒材32の外周面の一部に、均一な厚さの金
属製の皮膜33を形成することによって構成されてい
る。その結果、皮膜33の形成領域と非形成領域との境
界部分に段部P1 が形成され、その段部P1 の一部が圧
力作用面31となっている。なお、前記皮膜33は、例
えばめっき、スパッタリング、真空蒸着等によって形成
される。また、このような金属からなる皮膜33のほ
か、樹脂やセラミックスからなる皮膜33を形成しても
よい。特に樹脂を選択した場合、液状樹脂の塗布及び硬
化という方法や、テープの貼着などという方法が可能で
ある。
なロッド34を使用してもよい。このロッド34は、ロ
ッド径の異なる2つの金属製の棒材36,37を接合す
ることによって形成される。その結果、接合部分に段部
P1 が形成され、その段部P1 の一部が圧力作用面35
となっている。
なロッド38を使用してもよい。このロッド38は、金
属製の中空状棒材40に金属製の棒材41を嵌合させる
ことによって構成されている。その結果、嵌合部に段部
P1 が形成され、その段部P1 の一部が圧力作用面39
となっている。
ベアリングシリンダ42のように、ロッド43に実施例
とは若干異なる形状の段部P1 を形成してもよい。この
段部P1 は、圧力作用面44として機能するテーパ面を
有している。
ベアリングシリンダ45のように、ロッド径D1 ,D2
よりも大きな段部P2 を形成してもよい。この場合、段
部P2 の基端側端面及び先端側端面がそれぞれ圧力作用
面46a,46bとして機能する。また、両圧力作用面
46a,46bの表面積の差が、制御エアの変化量に対
する推力の変化量の割合を決定する要素となる。
は、シリンダブロック13外部のストッパ21が省略さ
れている。前記段部P2 は、基端側及び先端側への抜け
止めを防止するストッパ構造としての機能も兼ね備えて
いるからである。また、この段部P2 の圧力作用面46
bが当接する部分である、シリンダ室14の上部内壁面
には、衝撃緩衝部材としてのゴムクッション47が貼着
されている。
ベアリングシリンダ48のように、段部P2 の圧力作用
面46a,46bに、衝撃緩衝部材としてのゴムクッシ
ョン49a,49bを貼着してもよい。このような構成
でも、前記別例5と同様の作用効果を奏することができ
る。
樹脂以外の多孔質体を使用してもよい。使用可能なもの
としては、例えば焼結四ふっ化樹脂、焼結ナイロン樹
脂、焼結ポリアセタール樹脂等の合成樹脂材料からなる
多孔質体や、焼結アルミニウム、焼結銅、焼結ステンレ
ス等の金属材料からなる多孔質体や、セラミックス材料
からなる多孔質体がある。また、上述した多孔質体のみ
に限られず、従来のような緻密体に複数の孔を設けたも
のを使用することも可能である。
つでもよく、シリンダ室14の基端側または先端側のい
ずれか1つでもよい。また、先端側に大きな軸受け部材
19を設けた実施例に代え、図5(d)に示される別例
7のエアベアリングシリンダ50のように、基端側に大
きな軸受け部材19を設けてもよい。
11は設定圧が可変であることが好ましい。また、実施
例の構成に代え、推力ポート17に制御エアを供給する
ための配管18上に普通の圧力制御弁を設けるととも
に、その配管18を分岐させかつその分岐された配管1
8上にリリーフ弁を接続してもよい。また、推力ポート
17に制御エアを供給するための配管18上に普通の圧
力制御弁を設けるとともに、シリンダブロック13にあ
らたにポートを設け、そのポートに別の配管を介してリ
リーフ弁を接続してもよい。なお、前者の構成のほう
が、シリンダブロック13における加工部分が少なくな
るという点において、後者の構成よりも有利である。ま
た、シリンダブロック13とリリーフ弁付き圧力制御弁
11とを一体的に形成してもよい。また、エアリークが
さほど問題にならない場合には、リリーフ弁付き圧力調
整弁11を省略した構成としてもよい。
(シリンダシステム)は、実施例において例示したよう
なウェハスクラバー洗浄機1のブラシ押圧力制御機構2
への使用に限定されることはなく、高い精度でのロッド
12の移動制御が要求される他の用途にも使用されるこ
とができる。そのような用途としては、具体的にはボン
ダ装置の押圧機構等がある。
的思想のほかに、前述した実施例及び別例によって把握
される技術的思想をその効果とともに以下に列挙する。 (1) 請求項1〜10において、円筒状の金属製の棒
材の外周面を研削加工することによって、段部を有する
ロッドを形成すること。このようにすると、ロッドを比
較的容易に形成できる。
語を次のように定義する。 「多孔質体: 内部に微細な孔を有する構造体であっ
て、例えば焼結三ふっ化樹脂、焼結四ふっ化樹脂、焼結
ナイロン樹脂、焼結ポリアセタール樹脂等の合成樹脂材
料からなるもの、焼結アルミニウム、焼結銅、焼結ステ
ンレス等の金属材料からなるものや焼結セラミックス材
料からなるもの等をいう。」
記載の発明によれば、ロッドを小径化することなくロッ
ドの移動制御精度を向上させることができる。
ば、エアベアリングの剛性を向上させることができる。
請求項5,6に記載の発明によれば、ロッドの抜け出し
を確実に防止することができる。請求項7,8に記載の
発明によれば、故障の発生等を未然に回避することがで
きる。
図。
ハスクラバー洗浄機を示す概略断面図。
部分斜視図。
シリンダを示す部分断面図、(d)は別例7のエアベア
リングシリンダを示す断面図。
ダの問題点を説明するための断面図。
ダ、11…圧力調整弁としてのリリーフ弁付き圧力制御
弁、12,30,34,38,43,46…ロッド、1
3…シリンダブロック、14…シリンダ室、17…推力
ポート、19…エアベアリングを構成する軸受け部材、
20…貫通孔、21…ストッパ構造としてのストッパ、
23,47,49a,49b…衝撃緩衝部材としてのゴ
ムクッション、28,31,35,39,44,46
a,46b…圧力作用部、P1 …段部、P2 …(ストッ
パ構造を兼ねる)段部、D1 …基端側領域におけるロッ
ド径、D2 …先端側領域におけるロッド径。
Claims (10)
- 【請求項1】その内部に制御エアが供給されるシリンダ
室(14)を有するシリンダブロック(13)と、その
先端部が前記シリンダブロック(13)の先端側から突
設され、かつ前記シリンダ室(14)内に位置する箇所
に圧力作用部(28,31,35,39,44,46
a,46b)が設けられたロッド(12,30,34,
38,43,46)と、加圧エアの噴射によって前記ロ
ッド(12,30,34,38,43,46)を非接触
的に支承するエアベアリングとを備え、前記圧力作用部
(28,31,35,39,44,46a,46b)に
働く制御エアの圧力によって前記ロッド(12,30,
34,38,43,46)をその長手方向に沿って移動
させ、前記ロッド(12,30,34,38,43,4
6)の基端側から先端側への移動によって出力するシリ
ンダ(10,42,45,48,50)において、 前記圧力作用部(28,31,35,39,44,46
a,46b)は、前記ロッド(12,30,34,3
8,43,46)の外周面に形成された段部(P1,P
2)に存在し、前記段部(P1,P2)よりも基端側領
域におけるロッド径(D1)は、先端側領域におけるロ
ッド径(D2)よりも小さいエアベアリングシリンダ。 - 【請求項2】前記ロッド(12,30,34,38,4
3,46)は、その基端部が同ロッド(12,30,3
4,38,43,46)のストローク全域において常に
前記シリンダ室(14)の内部空間の外に位置するよう
に配設されている請求項1に記載のエアベアリングシリ
ンダ。 - 【請求項3】前記シリンダブロック(13)における前
記ロッド(12,30,34,38,43,46)の基
端側領域に相当する箇所にも、前記エアベアリングを設
けた請求項2に記載のエアベアリングシリンダ。 - 【請求項4】前記エアベアリングを構成する軸受け部材
(19)は、前記ロッド(12,30,34,38,4
3,46)を挿通させるための貫通孔(20)を有する
多孔質体である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
エアベアリングシリンダ。 - 【請求項5】前記ロッド(12,30,34,38,4
3,46)は、少なくとも先端側への抜け出しを防止し
うるストッパ構造(21,P2 )を備える請求項1乃至
4のいずれか1項に記載のエアベアリングシリンダ。 - 【請求項6】前記ストッパ構造(21)は、前記シリン
ダブロック(13)の基端側から突出する前記ロッド
(12,30,34,38,43)の一部に設けられて
いる請求項5に記載のエアベアリングシリンダ。 - 【請求項7】前記圧力作用部(28,31,35,3
9,44,46a,46b)とその圧力作用部(28,
31,35,39,44,46a,46b)が衝突する
前記シリンダ室(14)の内壁面との間に、衝撃緩衝部
材(23,47,49a,49b)を配設した請求項1
乃至6のいずれか1項に記載のエアベアリングシリン
ダ。 - 【請求項8】前記衝撃緩衝部材(23,47)は、前記
シリンダ室(14)の内壁面に貼着されたゴム製の板材
である請求項7に記載のエアベアリングシリンダ。 - 【請求項9】請求項1乃至8のいずれか1項に記載のエ
アベアリングシリンダ(10,42,45,48,5
0)の前記シリンダ室(14)に、同シリンダ室(1
4)内のエアの圧力を所定値以下に維持するための圧力
調整弁(11)を接続したシリンダシステム。 - 【請求項10】前記圧力制御弁(11)はリリーフ弁付
き圧力制御弁であり、そのリリーフ弁付き圧力制御弁は
前記シリンダ室(14)内に制御エアを供給するための
推力ポート(17)に接続されている請求項9に記載の
シリンダシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6305024A JP2986696B2 (ja) | 1994-12-08 | 1994-12-08 | エアベアリングシリンダ及びシリンダシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6305024A JP2986696B2 (ja) | 1994-12-08 | 1994-12-08 | エアベアリングシリンダ及びシリンダシステム |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08159106A JPH08159106A (ja) | 1996-06-18 |
JP2986696B2 true JP2986696B2 (ja) | 1999-12-06 |
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ID=17940178
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP6305024A Expired - Fee Related JP2986696B2 (ja) | 1994-12-08 | 1994-12-08 | エアベアリングシリンダ及びシリンダシステム |
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JP (1) | JP2986696B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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WO2016041731A1 (en) | 2014-09-15 | 2016-03-24 | Asml Netherlands B.V. | Object table, lithographic apparatus and device manufacturing method |
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JPS5357375A (en) * | 1976-11-04 | 1978-05-24 | Max Co Ltd | Hydraulic cylinder equipment |
DE2636252C2 (de) * | 1976-08-12 | 1982-04-15 | Klinger AG, 6301 Zug | Arbeitszylinder mit Differentialkolben |
JPS5594008A (en) * | 1979-01-09 | 1980-07-17 | Caterpillar Mitsubishi Ltd | Device for adjusting stroke of hydraulic cylinder |
JPS5855019B2 (ja) * | 1980-05-19 | 1983-12-07 | 日信工業株式会社 | 車両用ブレ−キ油圧制御装置 |
DE3529880A1 (de) * | 1985-08-21 | 1987-02-26 | Schenck Ag Carl | Hydraulischer belastungszylinder mit hydrostatisch gelagerter kolbenstange und verdrehsicherung |
-
1994
- 1994-12-08 JP JP6305024A patent/JP2986696B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08159106A (ja) | 1996-06-18 |
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