JP2986102B1 - シ―ト状体の折重ね装置 - Google Patents

シ―ト状体の折重ね装置

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JP2986102B1 JP2301399A JP2301399A JP2986102B1 JP 2986102 B1 JP2986102 B1 JP 2986102B1 JP 2301399 A JP2301399 A JP 2301399A JP 2301399 A JP2301399 A JP 2301399A JP 2986102 B1 JP2986102 B1 JP 2986102B1
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Abstract

【要約】 【課題】 この発明の目的は、シート状体の送り量が左
右の搬送手段で累積的にくるってしまうのを防ぎ、折合
わせ位置のずれを最小限に制御可能なシート状体の折重
ね装置を提供することである。 【解決手段】 シート状体Qの帯状部分を折目が長手方
向に伸びる向きに折り重ねる第1および第2搬送手段
と、これら第1および第2搬送手段の送出部に送られて
きた2つの側辺部を互いに固定する加工手段91とを備
えたシート状体の折重ね装置1である。そして、シート
状体Qの折り重ねの合わせ位置が特定可能な継目Q5を
1方の側辺部で検出する第1検出部P1と、他方の側辺
部側で検出する第2検出部P2と、これら第1検出部P
1および第2検出部P2の検出出力に基づいて帯状部分
の合わせ位置のずれを補正する制御手段を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シート状体の1
部分を折り重ねて固定するシート状体の折重ね装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、先に、例えばカーテン生地
などの裾部を自動的に折った上で縫着等により固定する
シート状体の折重ね装置を開発している。このシート状
体の折重ね装置は、左右に2系統の搬送手段を有し、左
の搬送手段により折り重ねる帯状部分の左端を連続的に
把持・搬送する一方、右の搬送手段により帯状部分の右
端を連続的に把持・搬送する。更に、左の搬送手段の搬
送路を右回転に90度ひねり、右の搬送手段の搬送路を
左回転に90度ひねって構成し、且つ、左右の搬送手段
の終端側(送出側)を互いの搬送路を対向させ近接した
配置とする。それにより、シート状体を平坦な状態で搬
送手段に導入するだけで、搬送手段を経て送出部側に送
られてきたときには、シート状体の帯状部分のうち左端
側と右端側が互いの面を対向させた状態に近接する。そ
して、この対向し近接したところを縫着等により固定す
ることで、シート状体の帯状部分を2つに折り重ねる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、シート状体
を左右の搬送手段により把持・搬送している際、左の搬
送手段と右の搬送手段とで実際のシート状体の送り量に
ずれが生じる場合がある。例えば、シート状体としてカ
ーテン生地の裾部を折り重ねて縫着(固定)する場合、
左右の搬送手段に送るカーテン生地は、装置の左側にカ
ーテン生地が大きく広がる一方、装置の右側にはカーテ
ン生地があまり延出しない。それゆえ、左の搬送手段に
は搬送時に抵抗が大きくかかり、右の搬送手段には比較
的抵抗が掛からない。例えば、上記の理由から、シート
状体の送り量が左右の搬送手段でずれることが考えられ
る。また、その他、何らかの理由でシート状体の送り量
が左右の搬送手段でずれることがある。
【0004】このようにシート状体の送り量が左右でず
れると、シート状体の帯状部分を折り重ねて固定する場
合に、折り重ねる位置がずれて、例えば、2枚のシート
状体をつないだ継目が縫着部(固定部)においてずれて
合され、見ために良くないという問題が生じる。また、
ずれたまま固定されると、折重ね部分にねじれが生じ
て、シート状体を伸ばすときに奇麗に伸びないという問
題が生じる。
【0005】この発明の目的は、上記実状に鑑みてなさ
れたもので、シート状体の送り量が左右の搬送手段で累
積的にくるってしまうのを防ぎ、折合わせ位置のずれを
最小限に制御可能なシート状体の折重ね装置を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、シート状体の少なくとも1
部分である1方向に長い帯状部分を折目が長手方向に伸
びる向きに折り重ねた上で固定するべく、前記帯状部分
の長手方向に伸びる2つの側辺部のうち一方の側辺部を
連続的に導入する第1導入部、この第1導入部から導入
される側辺部を把持したまま搬送する第1搬送部、およ
び、この第1搬送部により搬送された側辺部を連続的に
送出する第1送出部を有し、且つ、前記第1搬送部が第
1導入部から第1送出部にかけて一方向にねじれて構成
された第1搬送手段と、前記第1搬送部の駆動を行う第
1駆動手段と、前記帯状部分の長手方向に伸びる2つの
側辺部のうち他方の側辺部を連続的に導入する第2導入
部、この第2導入部から導入される側辺部を把持したま
ま搬送する第2搬送部、および、この第2搬送部により
搬送された側辺部を連続的に送出する第2送出部を有
し、且つ、前記第2搬送部が第2導入部から第2送出部
にかけて他方向にねじれて構成されると共に、第2送出
部の配置が第1送出部から送出される一方の側辺部と第
2送出部から送出される他方の側辺部とのそれぞれの面
が対向し近接する位置に設定された第2搬送手段と、前
記第2搬送部の駆動を行う第2駆動手段と、前記第1送
出部と第2送出部とに連続的に送られてくる2つの側辺
部を互いに固定する固定手段とを備えたシート状体の折
重ね装置であって、前記帯状部分の折り重ねの合わせ位
置が特定可能な印部を前記一方の側辺部側で検出する第
1検出手段と、前記印部を前記他方の側辺部側で検出す
る第2検出手段と、前記第1検出手段および第2検出手
段の検出出力に基づいて前記第1駆動手段および第2駆
動手段の駆動量を補正して帯状部分の合わせ位置のずれ
を補正する制御手段とを備えた構成とした。
【0007】この請求項1記載の発明によれば、上記第
1検出手段と第2検出手段とによりシート状体の重ね合
わせ位置が特定可能な印部を検出し、これらの検出出力
により制御手段が第1駆動手段と第2駆動手段の駆動量
を補正してシート状体のずれを補正するので、シート状
体のずれが累積的に大きくなってしまうことが防止さ
れ、シート状体の帯状部分を常に正常な位置で折り合せ
ることが出来る。
【0008】具体的には、請求項2記載の発明のよう
に、前記印部はシート状体を継ぎ足した継目箇所である
一方、前記第1検出手段および第2検出手段は前記継目
箇所のシート状体の厚みを検出する手段である構成とす
ることで、特に、折り合わせのための印部を新たに設け
たりする必要が省け、また、低コストで構成可能とな
る。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項2記載のシ
ート状体の折重ね装置において、前記第1検出手段が、
前記第1導入部において前記帯状部分を把持する第1搬
送部の把持間隔を検出する手段であり、前記第2検出手
段が、前記第2導入部において前記帯状部分を把持する
第2把持部の把持間隔を検出する手段である構成とし
た。
【0010】この請求項3記載の発明によれば、印部の
検知が搬送手段の導入部すなわち加工手段から一番遠い
箇所で行われるので、ずれの補正を急激でなく緩やかに
行うことが出来る。例えば、2ミリのずれを2センチの
送り量のなかで行うには10%増の送りを行う必要があ
るが、2ミリのずれを10センチの送り量のなかで行う
場合には2%増の送りを行うだけで良く、緩やかな補正
となる。従って、一番遠い箇所で印部の検知が行われる
ので、急激な補正がなく緩やかな補正となる。また、第
1および第2導入部において帯状部分を把持する間隔の
検出により、印部(継目箇所)を検知するので、確実に
印部を検知できると共に、検知する構成の多くの部分を
搬送手段の構成で流用でき、コスト低減を図ることが出
来る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の
実施の形態のシート状体の折重ね装置1の全体を示す斜
視図、図2は、折重ね装置1を上方から眺めた平面図で
ある。図14にはシート状体Qとしてのカーテン生地の
各部分の説明をするための図を示す。同図中、Q1は帯
状部分、Q2は一方の側辺部、Q3は他方の側辺部、Q
4は端部分、Q5は2枚のカーテン生地を幅方向につな
いだ継目である。これらのうち継目Q5がシート状体の
重ね合わせ位置が特定可能な印部となる。
【0012】このシート状体の折重ね装置1は、例えば
カーテン生地などのシート状体Qの裾部を折り重ねて縫
着(固定)する装置であり、シート状体Qのうち一方に
長い帯状部分Q1の一方の側辺部Q2を把持および搬送
する左搬送機構(第1搬送手段)2、他方の側辺部Q3
を把持および搬送する右搬送機構(第2搬送手段)4、
帯状部分Q1と並ぶ端部分Q4を帯状部分Q1上に折っ
た状態でガイドするガイド機構6、装置を駆動操作する
ためのペダル装置8、各種設定データを入力するための
操作パネル9、折重ね装置1にかけるシート状体Qが載
置される前テーブル(載置テーブル)10、カーテンの
上側になる部分が送られる横テーブル11、並びに、シ
ート状体Qの折り重ねた箇所を縫着する加工体(加工手
段)100等から構成される。
【0013】図3は、折重ね装置1の左右の搬送機構
2,4に架設されている左右の搬送ベルトを示す上面図
である。左右の搬送機構2,4内には、図3に示すよう
に、搬送ベルト24,44が互いに逆向きに90度ひね
られた状態に設けられている。搬送ベルト24,44の
面は、手前側において同一水平面に、奥側において鉛直
で互いに対向し近接するように架設されており、シート
状体Qの側辺部Q2,Q3がそれぞれ搬送ベルト24,
44に沿って送られていくことで、手前側で平坦な状態
にあるシート状体Qの帯状部分Q1が、奥側に行くに従
って折られて重ねられるようになっている。これら左右
の搬送ベルト24,44は、第1および第2駆動手段と
しての2個の独立したサーボモータ(図示略)により移
動量を制御可能に駆動される。
【0014】図4は、片側の搬送機構2内部の機構を示
すもので、(a)はその側面図、(b)は上面図であ
る。搬送機構2は、折重ね装置1の上側フレーム13
A,14Aに支持される上ベース板20Aと、下側フレ
ーム13B,14B(図6)に支持される下ベース板2
0Bとの間に、図4の内部機構を設けて構成される。こ
の内部機構は、主に、後プーリ22、前プーリ23、搬
送ベルト24、中押圧体26A、後押圧体26B、前支
持部材27、中支持板28A、後支持板28B、およ
び、上送り体30等から構成される。
【0015】前プーリ23は、回転軸が水平になる向き
で、且つ、上端が前テーブル10の上面と同じ高さにく
る位置に設けられている。後プーリ22は、回転軸が鉛
直になる向きで、その上側端が前プーリ23の上端とほ
ぼ同じ高さにくる位置に設けられている。前プーリ23
は下ベース板20Bに支持され、後プーリ22は折重ね
装置1のフレーム(図2参照)に支持されている。
【0016】中押圧体26Aと後押圧体26Bは、それ
ぞれ押圧体ベース部材26Aa,26Ba上に複数の押
圧ブロックT2…を設けて構成される。押圧体ベース部
材26Aa,26Baは、不図示の介設部材を介して下
ベース板20Bに固定されている一方、押圧ブロックT
2…内にはバネが介設されており、バネの作用で搬送ベ
ルト24を内側から外方に押圧する。中支持板28Aと
後支持板28Bは、不図示の介設部材を介して上ベース
板20Aに固定されており、中押圧体26Aと後押圧体
26Bに対応して搬送ベルト24の外周面に沿うように
配置されている。つまり、上記中押圧体26Aおよび後
押圧体26Bと、中支持板28Aおよび後支持板28B
とにより、搬送ベルト24が挟まれて且つ押圧された状
態になる。そして、前プーリ23と後プーリ22とが回
転して搬送ベルト24が移動することで、シート状体が
搬送ベルト24と中支持板28Aおよび後支持板28B
との間に把持され且つ搬送ベルト24の移動に伴い搬送
されるようになっている。
【0017】図5には、左搬送機構2の導入側にある上
送り体30の詳細な側面図を示す。上送り体30は、プ
ーリ34,35、上ベルト36、複数の押圧ブロックT
1…、これらを両側から保持する主フレーム31と前フ
レーム32、前フレーム32を支点37aを中心に回動
させるアクチュエータ33、前フレーム32の下にシー
ト状体があるか無いかを反射光量などにより検出する左
布検出センサ32a、前フレーム32に固着されたエン
コーダ用のギヤ37、前フレーム32の回動量を検出す
るポテンショメータ38、および、プーリ35と連結さ
れている駆動プーリ39等から構成される。主フレーム
31は介設部材31Aにより上ベース板20Aに支持さ
れている。駆動プーリ39には、搬送ベルト24の駆動
部の運動を伝達するタイミングベルト39Aが架設され
ている。駆動プーリ39の回転は不図示のギヤ等を介し
てプーリ35に伝達される。それにより搬送ベルト24
と同期して上ベルト36も同量送られる。
【0018】押圧ブロックT1…は、内部のバネの作用
により上ベルト36の内側から上ベルトおよび搬送ベル
ト24を下方に押圧する。前支持部材27は、不図示の
介設部材を介して下ベース板20Bに支持されており、
上送り体30に対応した位置で搬送ベルト24の内周面
に沿うように固定されている。つまり、上送り体30と
前支持部材27とにより、上ベルト36と搬送ベルト2
4とが挟まれて且つ押圧された状態になる。そして、前
プーリ23と後プーリ22とが回転して搬送ベルト24
が移動することで、シート状体が搬送ベルト24と上ベ
ルト36との間に把持され且つ搬送ベルト24の移動に
伴い搬送されるようになっている。
【0019】アクチュエータ33は、シート状体がセッ
トされてない場合に、プランジャ33aを引いて前フレ
ーム32およびプーリ34を上昇させ、シート状体がセ
ットされた場合に、プランジャ33aを押し出してプー
リ34を下方に押圧する。つまり、シート状体のセット
前には搬送ベルト24と上ベルト36との間に隙間をあ
けてシート状体を挿入しやすくする一方、シート状体の
セット後には導入部からしっかりとシート状体を押圧把
持できるようになっている。また、この押圧によりシー
ト状体の厚さを正確に検出することが出来る。ポテンシ
ョメータ38は、搬送ベルト24と上ベルト36の導入
部に送られてきたシート状体の厚さを検出する第1検出
手段を構成するもので、シート状体の厚さ変化に基づく
前フレーム32の回動量によってシート状体の厚さを検
出する。
【0020】上記搬送機構2において、搬送ベルト24
と上ベルト36との間、並びに、搬送ベルト24と中支
持板28Aおよび後支持板28Bとの間が第2搬送部を
構成している。そして、搬送ベルト24と上ベルト36
に挟まれた搬送路の入り口が第2導入部に、搬送ベルト
24と後支持板28Bに挟まれた搬送路の後端が第2送
出部となる。
【0021】右搬送機構4は、上記左搬送機構2を左右
反転した構成とほぼ同一であるが、左布検出センサに対
応する構成がない点、および、上ベース板40Aと下ベ
ース板40Bが直接に連結固定されている点で異なる。
左搬送機構2においては、広い範囲でシート状体Qが上
下を分断するように通過するので、上ベース板20Aと
下ベース板20Bを直接に接続させる構成はなく、上下
で分断されている。一方、右搬送機構4においてはシー
ト状体Qの端部分が通過するので、右搬送機構4より右
側範囲にシート状体Qが通過しない。それゆえ、この右
側範囲にて上ベース板40Aと下ベース板40Bとを直
接に連結固定することが出来る。右搬送機構4にも、前
フレーム32、アクチュエータ33、エンコーダ用のギ
ヤ37、前フレーム32の回動量を検出するポテンショ
メータ38、および、プーリ35等と同様の構成を有し
ている。なお、右搬送機構4の各構成部の符号について
左搬送機構2の各構成部と対象的なものは、10の位の
数字を「2」から「4」に、又は「3」から「5」に変
更して記す。
【0022】図6は、左右の搬送機構を開閉する開閉機
構を示す折重ね装置の要部を下方から眺めた図である。
上記左右の搬送機構2,4は、送出部側を固定したまま
導入部側を開閉できるようになっており、この開閉によ
りシート状体Qの折り重ねる帯状部分Q1の幅が変更可
能になっている。左右の搬送機構2,4を開閉させる開
閉機構は、開閉用サーボモータ18、ネジが切られた回
転軸18a、雌ネジが切られ回転軸18aに螺合してい
る移動体19a、介設部材19、レール21、41、お
よび、搬送機構2,4の上側に設けられたリンク17a
…,17b…等から構成される。また、左右の搬送機構
2,4の間隔の検出は、サーボモータエンコーダ18d
で開閉用サーボモータ18の駆動量を検出することで行
なう。
【0023】下側フレーム13B,14Bには、針落ち
位置をほぼ中心とした円弧状のレール13b,14bが
設けられている。また、上側フレーム13A,14Aに
も、図示はしないが同様のレールが設けられている。そ
して、左右の搬送機構2,4はこれらのレールに沿って
針落ち位置をほぼ中心として回動可能に支持されてい
る。レール21,41は、左右搬送機構2,4の下ベー
ス板20B,40Bにハの字状に開かれて固着されてい
る。このレール21,41には、介設部材19の両側に
設けられたコロ19b,19bがレール溝21a,41
aに沿って移動可能に係合している。
【0024】開閉用サーボモータ18は、下側中央フレ
ーム16Bに固定されている。同様に、開閉用サーボモ
ータ18の駆動により回転する回転軸18aは、下側フ
レーム13B,14Bの軸受け18b,18cに支持さ
れている。介設部材19には移動体19aが固着されて
おり、開閉用サーボモータ18が回転駆動することで移
動体19aと伴に介設部材19が回転軸18aに沿って
前後移動する。介設部材19が前方に移動すれば、コロ
19b,19bもレール21,41上を滑って前方に移
動する。2個のコロ19b,19bの間隔は一定である
ので、コロ19b,19bの移動に伴いハの字状のレー
ル21,41並びに左右の下ベース板20B,40Bそ
れぞれの導入部側の間隔が開く。また、介設部材19が
後方に移動すれば、上記の動作と逆の運動が得られる。
【0025】一方、右搬送機構4の下ベース板40Bが
回動すると、上述のように右搬送機構4においては下ベ
ース板40Bと上ベース板40Aとが直接に連結固定さ
れているので、上ベース板40Aも同様に回動する。上
ベース板40Aが回動すると、この運動はリンク17a
…,17b…により左搬送機構2の上ベース板20Aに
伝達されるので、上ベース板40Aも同じように回動す
る。しかして、介設部材19の前後移動により、左右の
搬送機構2,4の導入部側の相互間隔が変更される。
【0026】図7は、折重ね装置1の加工体100を詳
細に示す横断面図である。加工体100は、針棒92お
よびミシン針93を左右方向に往復運動させるミシン頭
部91や、ミシン針93と協働でシート状体に縫目を形
成するための釜部94等を備えている。また、針落ち位
置より少し手前側には、シート状体が送られてきたか否
かを検出する加工部布検出センサ95が、ミシン頭部9
1内には針棒92の位置を検出するミシンエンコーダ9
9(図9)が設けられている。また、針落ち位置におい
て対向した2本の搬送ベルト24,44の間にはスペー
サ97が設けられている。このスペーサは針落ち位置に
おいて折り重ねられたシート状体の間に僅かなスペース
を確保し、縫目に遊びを設けるためのものである。
【0027】図8は、折重ね装置1の一番手前側に設け
られたガイド機構6の正面図である。ガイド機構6は、
前テーブル10の上面に面して設けられた型板61、折
り込んだシート状体の端部分を型板61上で保持する保
持板62、折り込まれたシート状体の側端に当接してガ
イドする縦断面視L字形状の当接ガイド部材65、この
当接ガイド部材65上でシート状体の側端部を押える側
端部上送り体66、型板61を支持する支持ベース6
0、保持板62を移動させる保持板移動手段である保持
板用アクチュエータ75,76、および、布係止部材7
1等を備えて構成される。
【0028】型板61は、前テーブル10に載置された
シート状体上に面し、型板61の右側辺に沿ってシート
状体の端部分を内側に折るためのものである。型板61
の右側辺は、通常、右搬送機構4の導入部における搬送
ベルト44の右端の位置にセットされるが、好みにより
固定位置は微調整可能である。型板61は、アーム61
Aと介設部材61Bとを介して支持ベース60に固定さ
れている。また、型板昇降アクチュエータ61Cにより
型板61が前テーブル10上面から上下に昇降可能にに
なっている。
【0029】支持ベース60には、ガイド溝60aが設
けられている。支持ベース60の右側は、右搬送機構4
の上ベース板40Aに、介設部材40Adを介して連結
軸40Aeを中心に回動可能に固定されている。一方、
支持ベース60の左側は、左搬送機構2の上ベース板2
0Aに、介設部材20Adを介して連結軸20Aeを中
心に回動可能で且つガイド溝60aに沿って横移動可能
に連結されている。つまり、上記支持ベース60と左右
搬送機構2,4の連結が、左右搬送機構2,4の開閉に
対応させて型板61を移動させる手段を構成しており、
この構成により、型板61右端の位置が右搬送機構4の
導入部に追従して移動するようになっている。
【0030】当接ガイド部材65は、アーム65Aを介
して、支持ベース60ではなく上側フレーム13Aに支
持・固定されている。当接ガイド部材65の当接面(シ
ート状体の側端が当接される当接面)は、通常、左右搬
送機構2,4の中央に位置するようにセットされる。こ
の位置にセットすることで、3つ折にしたシート状体に
おいて、内側に折り込まれた端部分の長さが折り幅と同
じ長さにすることが出来る。内側に折り込まれる端部分
の折り量を少なくしたい場合には、アーム65Aの固定
位置をずらして当接ガイド部材65を横方に移動させる
ことで対応可能である。当接ガイド部材65は、上下に
可動な状態でアーム65Aに保持されているので、型板
61の昇降移動の妨げとならず型板61の昇降移動に追
従するようになっている。
【0031】側端部上送り体66は、プーリに架設され
たベルトを介してシート状体の側端部を上から押える機
構である。側端部上送り体66は、介設部材66Aとア
クチュエータ66Bとを介してアーム65Aに取り付け
られており、アクチュエータ66Bの作動により昇降移
動するようになっている。
【0032】保持板62は、型板61上に移動して型板
61に沿って折り込まれたシート状体の端部分を保持す
るものである。保持板62は、前テーブル10下に設け
られた支持ベース74とスライドベース73を介して支
持されている。保持板62は、保持板用アクチュエータ
76の作動により昇降移動し、保持板用アクチュエータ
75の作動によりスライドベース73が横移動すること
で横に移動するようになっている。また、支持ベース7
4は、右搬送機構4に連結されており、左右搬送機構
2,4の開閉移動に追従して左右に移動するようになっ
ている。この構成により、右搬送機構4が右に移動して
型板61もそれに追従した場合に、保持板62も型板6
1と重ならないように右に移動する。
【0033】布係止部材71は、摩擦抵抗の大きい部材
からなり、前テーブル10にセットされるシート状体を
一時的に係止しておくものである。前テーブル10の対
応箇所には布係止部材71を露出させる開口部10Aが
設けられており、アクチュエータ70の作動により布係
止部材71が前テーブル10の上面を境に上下に出たり
引っ込んだりする。
【0034】操作パネル9は、図1に示したように、デ
ータ項目やデータ値およびエラー表示等の表示が行われ
る表示部9Aと、入力モードや各種設定操作用の制御キ
ー9Bと、データ値入力用のテンキー9Cなどが設けら
れている。この操作パネル9からは、折重ね処理の実行
中に、シート状体の送り量を補正するための補正データ
などの制御データも入力される他、例えば、設定データ
として、シート状体を折り重ねた部分の幅長に関する折
幅データ、シート状体の先端から加工体100による縫
い始めまでの長さを示す縫い始め量データ、加工体10
0による縫い種類(本縫い、ピッチの大きい仕付け縫い
等)を示す縫い種類データなどが入力される。
【0035】ペダル装置8は、図1に示したように、踏
込み操作用の踏込みペダル8Aと、横に振るように操作
するレバーペダル8Bとを備えてなる。踏込みペダル8
Aは、シート状体をガイド機構6にセットする際に処理
手順を進める操作を行ったり、加工体100の縫製処理
のオンオフ操作を行うものである。レバーペダル8B
は、シート状体をガイド機構6にセットする際に処理手
順を1つ戻す操作を行うものである。
【0036】図9は、折重ね装置1の回路構成の要部を
示すブロック図である。折重ね装置1は、シーケンス処
理を行う制御装置81により制御されている。制御装置
81は、CPU(Central Processing Unit )82、R
AM(RandomAccess Memory)83、ROM(Read Only
Memory)84、カウンタ85、S/A(サーボアン
プ)ドライバ86a〜86c、A/D(アナログ/デジ
タル)変換器87a、および、I/Oインターフェース
88a,88b等から構成される。CPU82は、RA
M83の所定領域を作業領域に、ROM84中に記憶さ
れた制御データや制御プログラムに従って、制御装置8
1に接続されているペダル装置8や操作パネル9および
各センサ等からの入力を行ったり、S/Aドライバ86
a〜86cを介して各サーボモータの駆動制御や操作パ
ネル9の表示制御などを行う。
【0037】RAM83は、CPU82の作業領域を構
成するほか、操作パネル9を介して入力される各種設定
データを記憶する記憶手段や、送り量の補正処理に必要
なシート状態の標準厚さデータを記憶する記憶手段を構
成している。ROM84には、折重ね装置1にシート状
体をセットして折重ね処理を行う制御プログラムや制御
データ、当該制御中にシート状体Qの継目Q5の検出に
よりシート状体Qの送り量を補正する補正処理の処理プ
ログラムや制御データが記憶されている。
【0038】制御装置81には、ミシンエンコーダ9
9、サーボアンプ25A,45Aとサーボモータエンコ
ーダ25B,45B、ポテンショメータ38,58、操
作パネル9やペダル装置8、サーボアンプ18A,25
A,45Aとサーボモータエンコーダ18d,25B,
45B、布検知用の布検知センサー68,95,32
a、並びに、図示略の各種アクチュエータ等が接続され
ている。
【0039】ミシンエンコーダ99は、ミシン頭部91
内に設けられ、針棒92の位置を検出するものである。
ポテンショメータ38,58は、左右搬送機構2,4の
導入部に設けられ、導入されてきたシート状体の布厚を
検出するものである。サーボアンプ18Aとエンコーダ
18dは、左右の搬送機構2,4の開閉を行う開閉用サ
ーボモータ18を駆動制御するもの、サーボアンプ25
Aとエンコーダ25Bは、左搬送機構2の搬送ベルト2
4を駆動する左サーボモータを駆動制御するもの、サー
ボアンプ45Aとエンコーダ45Bは、右搬送機構4の
搬送ベルト44を駆動する右サーボモータを駆動制御す
るものである。布検知センサー68,95,32aは、
先にも説明したが、それぞれ、ガイド機構6の側端部上
送り体66の先端に設けられたセンサ、加工体100の
針落ち位置よりやや手前に設けられたセンサ、並びに、
左搬送機構2の導入部の手前に設けられたセンサであ
る。
【0040】次に、上記構成のシート状体の折重ね装置
1の動作の説明を行う。シート状体Qを左右の搬送機構
2,4に送るには、先ず、シート状体Qをガイド機構6
にセットする。シート状体Qのセットは、ペダル装置8
のペダル操作により行われ、シート状体Qが前テーブル
10と型板61との間に挿入され、且つ、型板61より
右にはみ出した端部分Q4が保持板62により型板61
上に折りこまれた後、型板61と保持板62の間に保持
されて完了する。このとき、シート状体Qの側端は当接
ガイド部材65に当接した状態となる。
【0041】次に、セットされたシート状体Qを左右の
搬送機構2,4に送って縫着していく操作と動作の説明
を行う。図13には、シート状体Qが折重ね装置1によ
り折り重ねられていく過程を説明する図であり、(a)
は2つ折の場合のシート状体の図、(b)は3つ折の場
合のシート状体Qの図、(c)は4つ折の場合のシート
状体の図である。
【0042】上記のようにシート状体Qのセットが完了
したら、次に、左右の搬送機構2,4を駆動させてシー
ト状体Qを送っていく。シート状体Qの送りは、踏込み
ペダル8Aを踏み込むことで行われる。すなわち、シー
ト状体Qのセットが完了した後に踏込みペダル8Aを踏
み込むと、CPU82の制御により左右のサーボモータ
が回転して左右の搬送ベルト24,44が駆動する。そ
れにより、図13(b)下段の図に示すように、帯状部
分Q1の左の側辺部Q2が左搬送機構2の搬送ベルト2
4に追従して把持・搬送されていく。と同時に、帯状部
分Q1の右の側辺部Q3が、端部分Q4の側辺部と重な
った状態で、右搬送機構4の搬送ベルト44に追従して
把持・搬送されていく。
【0043】搬送の開始後、予め定められた僅かな量
(例えば2cm)の搬送が行われると、CPU82は左
右のポテンショメータ38,58から検出出力を入力し
RAM83中の所定領域に標準厚さデータとして書き込
む。つまり、搬送開始直後ではシート状態の端部が左右
搬送機構2,4の導入部にさしかかったタイミングであ
り、シート状態の端部は例えば2重に折られていたり、
かがり縫いが行われていたりして標準の厚さと異なるの
で、搬送開始から少し送られた箇所のデータを採用して
標準厚さデータとして記憶する。
【0044】シート状体Qが搬送されていくと、図13
(b)中段の図に示すように、搬送ベルト24,44の
ひねりに従って帯状部分Q1の側辺部Q2,Q3が縦に
向きを変えていき、且つ、互いの面を対向させて近接し
てくる。シート状体Qを搬送していくと、シート状体Q
の送り方向に見た先端が加工体100にさしかかる。シ
ート状体Qが加工体100の針落ち位置に近づくと布検
知センサ95がシート状体Qが来たことを検知して検出
信号をCPU82に出力する。CPU82はこの検出信
号を受けて、あと幾ら送ったら加工体100を作動する
かを演算する。この演算処理は、操作パネル9から入力
した縫い始めデータに基づき、縫い始めデータが示す位
置で縫製が開始されるように行われる。そして、演算結
果が示す送りを行ったタイミングで加工体100を作動
させる。
【0045】CPU82には、ミシン頭部91のエンコ
ーダ99のカウント値データが入力されており、CPU
82はこのカウント値データに基づいて針棒92の動き
と同期させて左右搬送機構2,4の駆動制御を行う。す
なわち、針93がシート状体Qに刺さっている間は送り
を停止し、針93がシート状体Qからはずれた間に送り
を行う。しかして、図13(b)上段の図に示すよう
に、3つ折にされたシート状体Qの帯状部分Q1および
端部分Q4が所定の縫製位置Vで縫着されていく。ま
た、シート状体Qの搬送中、CPU82は、布厚検出用
の左右のポテンショメータ38,58から出力データを
入力し、先にRAM83に書き込んた基準厚さデータと
比較を行い、継目Q5などの厚さの変化する箇所が送ら
れてこないか検出を続ける。
【0046】図10には、シート状体Qが微少量ずれて
送られた場合を説明する模式図を示す。同図中、P1は
左搬送機構2の導入部のポイント、P2は右搬送機構4
の導入部のポイントである。図11には、シート状体が
微少量ずれて送られた場合におけるセンサー出力とモー
タ制御出力のタイミングチャートを示す。同図中、右側
と左側サーボモータへの出力信号の1個の山は、多数
(例えば1000個や1020個)のパルス信号からな
り、パルス信号の数に応じた量だけサーボモータが回転
駆動する。山と山との間は、パルス信号が出力されてな
い状態であり、加工体100の針93がシート状体Qに
刺さっているタイミングと同期させて搬送機構2,4の
駆動を停止している状態である。
【0047】シート状体Qが更に送られていくと、シー
ト状体Qの継目Q5が左右搬送機構2,4の導入部にさ
しかかる。シート状体の搬送中、図10に示すように、
何らかの理由により左右で送り量がずれる場合がある。
この場合、継目Q5が検出されるタイミングが右と左で
異なる。図11に示すように、先ず、継目Q5が右搬送
機構4の導入部に入ると右側のポテンショメータ58の
出力値が継目Q5の分だけ上がり、CPU82は継目Q
5が右側の導入部に到達したと判断する。そして、この
タイミングT1を記憶する。
【0048】次いで、継目Q5が左搬送機構2の導入部
に入り左側のポテンショメータ38の出力値が継目Q5
の分だけ上がる。そして、このタイミングT2において
CPU82は継目Q5が左側の導入部に到達したと判断
する。更に、この判断と同時に、送りずれ量の演算と送
り補正量の演算が行われる。送りずれ量の演算は、タイ
ミングT1からタイミングT2までに左右搬送機構2,
4のサーボモータへ出力したパルス数に基づき、このパ
ルス数に対応する送り量を送りずれ量として演算する。
送り補正量の演算は、導入部のあるポイントP1,P2
から針落ち位置までの距離Aと、演算して求めた上記送
りずれ量Bとから、例えば右搬送手段4の送り量に対す
る左搬送機構2の送り量の割合の増減値を決定する。例
えば距離Aが1メートルで、送りずれ量Bが2センチで
あった場合、左搬送機構2のサーボモータに出力するパ
ルス信号の数を2%(=B/A)増加と決定する。
【0049】上記の演算は瞬時に行われ、継目Q5が左
搬送機構2の導入部にさしかかったタイミングT2か
ら、上記送り補正量に基づく補正制御が開始される。す
なわち、タイミングT2以後に出力する出力信号の一個
の山に含ませるパルス信号の数を上記演算した増減分
(例えば2%)増加する。例えば、タイミングT2以前
の範囲R1で、左右のサーボモータに対して1山で10
00個のパルス出力をしていた場合、タイミングT2以
降の範囲R2では右のサーボモータには1山で1000
個のパルス出力を、左のサーボモータには1山で102
0個のパルス出力を行うように変更する。この補正制御
により、遅れていた左搬送機構2の送りが進み、継目Q
5が針落ち位置まで到達する時点では、左搬送機構2に
より送られた部分と、右搬送機構4により送られた部分
とがほぼ同一になる。
【0050】シート状体Qが送られていき、シート状体
Qの送り方向に見た終端が左右搬送機構2,4にさしか
かると、左搬送機構2の導入部に設けられている布検知
センサ32aがシート状体Qの終端が通過したことを検
知してCPU82に出力する。CPU82は、この検知
出力に基づき、左右搬送機構2,4の駆動と加工体10
0の駆動を一旦停止する。
【0051】停止すると、CPU82は操作パネル9の
表示部に補正値データ入力を求める表示を行う。作業者
は、左右の搬送機構2,4の導入部をみて、シート状体
Qの終端が左右でずれてないかを確認する。ここでずれ
があった場合には、作業者はずれ量を目視又は定規など
を使用してはかり、操作パネル9を介してその値を入力
する。この入力が行われると、CPU82は、この入力
データを送りずれ量として、上述の送り補正量の演算、
および、補正制御を開始する。この補正制御により、シ
ート状体Qの終端部が針落ち位置にくる時点では、左搬
送機構2により送られた部分と、右搬送機構4により送
られた部分とがほぼ同一になる。なお、シート状体Qの
終端部に継目と同じような厚み(例えばカーテンの場合
の脇三ッ巻)がある場合には、上記の操作パネル9を使
用した補正値データの手動入力は行なわなくても良い。
【0052】また、この停止により、作業者は、次に処
理するシート状体がある場合に、前述した操作および処
理により次に処理するシート状体をセットすることが出
来る。セットした後、再び上述のようにペダル装置8を
操作することで、左右搬送機構2,4と加工体100の
駆動が行われ、途中で停止していた先のシート状体Qの
折重ね処理および縫着処理が続行される。このように2
組のシート状体を連続して装置にかけている場合、先の
シート状体の送りに補正制御が行われていると、次のシ
ート状体の送りに対しても補正制御の影響が生じる。す
なわち、送れを取り戻そうと片方の搬送機構2(,4)
だけ多く進めていた分、次のシート状体は片側だけ余計
に進んでしまう。そこで、補正制御を行っているシート
状体の縫着が終端までたっしたことを検出した後、戻し
補正制御が行われる。戻し補正制御は、先のシート状態
の縫着が終端に達した後に、補正制御により多く進めら
れた搬送機構を停止して、その多く進められた分だけも
う一方の搬送機構を駆動して進める制御である。この制
御により次のシート状体の先頭の位置が左右の搬送機構
2,4で同一になる。
【0053】図12は、折重ね装置1の制御装置81に
より行われる搬送加工処理の流れを示すフローチャート
である。以下、折重ね装置1の制御装置81により行わ
れる搬送加工処理の処理手順について図12のフローチ
ャートに基づいて説明する。この処理は、折重ね装置1
の電源オンにより開始される。この処理が開始される
と、先ず、ステップS1でシート状体Qをガイド機構6
にセットするための生地セット処理を行いステップS2
に移行する。ステップS2では、ペダル装置8からのス
タート操作を確認して、ステップS3に移行する。ステ
ップS3では、予め定められた僅かな量(例えば2セン
チ)シート状体Qを送ってステップS4に移行する。ス
テップS4では、左右の布厚検出用のポテンショメータ
38,58からの検出出力値を取得し、RAM83の所
定領域に書き込んでステップS5に移行する。
【0054】ステップS5では、シート状体Qを加工体
(ミシン)100の手前まで搬送すると共に、その間に
取得した左右の布厚検出用のポテンショメータ38,5
8からの検出値の平均値を計測する。この平均値を基準
厚さデータとしてRAM83の所定領域に記憶するよう
にしても良い。そして、ステップS6に移行する。ステ
ップS6では、縫い始めデータ値に基づきシート状体を
更に所定量送った後に加工体100を作動させステップ
S7に移行する。ステップS7では、シート状体Qの終
端が加工体100をすぎて終了となったか否かを判定
し、終了でなければステップS9に、終了であればステ
ップS8で加工体100を停止してこの搬送加工処理の
1シーケンスの処理を終了する。
【0055】ステップS7で終了でないと判定されてス
テップS9に移行すると、該ステップでミシンエンコー
ダ99の出力値からミシンの回転速を計測してステップ
S10に移行する。ステップS10では、ミシンエンコ
ーダ99の出力から針93がシート状体Qに刺さらない
タイミングか否かを判別し、刺さらないタイミングでな
ければこのステップS10を再び繰り返し、刺さらない
タイミングであればステップS11に移行する。ステッ
プS11では、RAM83中の送り量記憶領域に記憶さ
れている送り量データ分のパルス出力を左右搬送機構
2,4のサーボモータに行いシート状体Qを送りステッ
プS12に移行する。RAM83中の送り量記憶領域に
記憶されている上記送り量データは、通常時において
は、左右の搬送機構2,4それぞれに対して同じ値にな
っている。が、下記のステップS13で行われる補正処
理により、遅れている方の送り量データが大きく変更さ
れ、それにより、遅れている側の搬送手段2,4の一回
の送り量が大きくなるように補正される。
【0056】ステップS12では、左右の布厚検出用の
ポテンショメータ38,58から出力信号を入力し、R
AM83の所定領域に記憶されている基準厚さデータと
比較して継目(中継ぎ)Q5がきたか否かを判定する。
そして、継目Q5であればステップS13に、継目Q5
でなければ再びステップS7からの処理を繰り返す。
【0057】ステップS13では、左右のポテンショメ
ータ38,58のうち先ず一方が継目Q5を検知した
ら、左右搬送機構2,4のサーボモータに出力するパル
スのカウントを始め、左右のポテンショメータ38,5
8のうち他方が継目Q5を検知したら出力パルスのカウ
ント値から継目Q5の箇所の左右のずれ量を演算し、更
にこのずれ量から送り補正量の演算を行う。そして、そ
の結果を補正された送り量データとしてRAM83中の
送り量記憶領域に記憶させる。
【0058】以上のように、この実施の形態のシート状
体の折重ね装置1によれば、左右搬送機構2,4の導入
部に設けられたポテンショメータ38,58により、シ
ート状体の重ね合わせ位置が特定可能な継目(印部)Q
5を検出し、これらの検出出力により制御手段が左右搬
送機構2,4を駆動するサーボモータ(第1駆動手段と
第2駆動手段)の駆動量を補正してシート状体Qのずれ
を補正するので、シート状体Qのずれが累積的に大きく
なってしまうことが防止され、シート状体Qの帯状部分
Q1を常に正常な位置で折り合せることが出来る。ま
た、継目Q5の検知を搬送機構2,4の導入部すなわち
加工体100から一番遠い箇所で行うので、補正区間を
長くとれ、その分、ずれの補正を急激でなく緩やかに行
うことが出来る。従って、仕上がりの美しいシート状体
Qの折り重ね固定を実現できる。
【0059】なお、本発明は、この実施の形態のシート
状体の折重ね装置1に限られない。例えば、処理するシ
ート状体はカーテン生地に限らず、種々のシート状体に
適用可能であるし、処理する箇所も裾部以外の箇所であ
っても良い。また、図13(a)に示すように、シート
状体を2つ折にする場合や、図13(c)に示すように
シート状体を4つ折にする場合にも適用可能である。ま
た、印部やその検出手段は、継目と布厚検出に限られ
ず、例えば、描かれた印や模様を印部としてこれを光学
的に認識する検出手段により構成したり、種々の方式が
ありえる。また、加工手段は縫着手段の他、溶着や圧着
等の種々の手段を用いても良い。その他、左右の搬送機
構2,4内部の具体的な構成、補正演算の方法、補正制
御いがいのシート状体を搬送するための制御など、この
実施の形態で具体的に示した細部構造および方法は、発
明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。ま
た、右搬送機構4の導入部やその前段に、ガイド機構6
の替わりに、例えばオーバーロックミシンなど芯付け加
工のできる装置を組み合わせることで、芯付け後に折重
ねられて縫着されるので、芯付けから天伏せ工程までを
連続して自動的に行なう装置とすることが出来る。
【0060】
【発明の効果】以上、この発明のシート状体の折重ね装
置によれば、上記第1検出手段と第2検出手段とによ
り、シート状体の重ね合わせ位置が特定可能な印部を検
出し、これらの検出出力により制御手段が第1駆動手段
と第2駆動手段の駆動量を補正してシート状体のずれを
補正するので、シート状体のずれが累積的に大きくなっ
てしまうことが防止され、シート状体の帯状部分を常に
正常な位置で折り合せることが出来る。また、印部の検
知を搬送手段の導入部すなわち加工手段から一番遠い箇
所で行うので、ずれの補正を急激でなく緩やかに行うこ
とが出来る。従って、仕上がりの美しいシート状体の折
り重ね固定を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のシート状体の折重ね装置
の全体を示す斜視図である。
【図2】同、折重ね装置を上方から眺めた平面図であ
る。
【図3】同、折重ね装置の左右搬送機構に架設されてい
る左右の搬送ベルトを示す上面図である。
【図4】片側の搬送機構の搬送路を示すもので、(a)
はその側面図、(b)は上面図である。
【図5】同、搬送機構の導入側の部分を詳細に示す側面
図である。
【図6】左右の搬送機構を開閉する開閉機構を示す折重
ね装置の要部を下方から眺めた図である。
【図7】図1の折重ね装置の加工体の部分を詳細に示す
横断面図である。
【図8】同、ガイド機構の正面図である。
【図9】図1の折重ね装置の回路構成の要部を示すブロ
ック図である。
【図10】シート状体が微少量ずれて送られた場合を説
明する模式図である。
【図11】シート状体が微少量ずれて送られた場合にお
けるセンサー出力とモータ制御出力を示すタイミングチ
ャートである。
【図12】折重ね装置の制御部により行われる制御処理
の流れを示すフローチャートである。
【図13】同、折重ね装置により折り重ねられていく過
程を説明するシート状体の図である。
【図14】シート状体の各部分の呼び名を説明する図で
ある。
【符号の説明】
1 折重ね装置 2 左搬送機構(第1搬送手段) 4 右搬送機構(第2搬送手段) 8 ペダル装置 9 操作パネル(入力設定手段) 10 前テーブル 11 横テーブル 22,42 後プーリ 23,43 前プーリ 24,44 搬送ベルト(第1および第2搬送部を
構成) 26A,46A 中押圧体 26B,46B 後押圧体 28A,48A 中支持板(第1および第2搬送部を構
成) 28B,48B 後支持板(後端部において第1および
第2送出部を構成) 30,50 上送り体(入り口において第1および
第2導入部を構成) 38,58 布厚検出用のポテンショメータ(第1
および第2検出手段) 25A,45A サーボアンプ(第1および第2駆動手
段のアンプ) 25B,45B エンコーダ(第1および第2駆動手段
のエンコーダ) 81 制御装置(制御手段) 93 ミシン針 95 加工部布検出センサ 99 ミシンエンコーダ 100 加工体(加工手段) Q シート状体 Q1 帯状部分 Q2 帯状部分の左の側辺部 Q3 帯状部分の右の側辺部 Q4 端部分 Q5 継目(印部) T1… 押圧ブロック T2… 押圧ブロック V 縫製位置
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D05B 33/00 - 35/12 B65H 45/00 - 45/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状体の少なくとも1部分である1
    方向に長い帯状部分を折目が長手方向に伸びる向きに折
    り重ねた上で固定するべく、 前記帯状部分の長手方向に伸びる2つの側辺部のうち一
    方の側辺部を連続的に導入する第1導入部、この第1導
    入部から導入される側辺部を把持したまま搬送する第1
    搬送部、および、この第1搬送部により搬送された側辺
    部を連続的に送出する第1送出部を有し、且つ、前記第
    1搬送部が第1導入部から第1送出部にかけて一方向に
    ねじれて構成された第1搬送手段と、 前記第1搬送部の駆動を行う第1駆動手段と、 前記帯状部分の長手方向に伸びる2つの側辺部のうち他
    方の側辺部を連続的に導入する第2導入部、この第2導
    入部から導入される側辺部を把持したまま搬送する第2
    搬送部、および、この第2搬送部により搬送された側辺
    部を連続的に送出する第2送出部を有し、且つ、前記第
    2搬送部が第2導入部から第2送出部にかけて他方向に
    ねじれて構成されると共に、第2送出部の配置が第1送
    出部から送出される一方の側辺部と第2送出部から送出
    される他方の側辺部とのそれぞれの面が対向し近接する
    位置に設定された第2搬送手段と、 前記第2搬送部の駆動を行う第2駆動手段と、 前記第1送出部と第2送出部とに連続的に送られてくる
    2つの側辺部を互いに固定する固定手段とを備えたシー
    ト状体の折重ね装置であって、 前記帯状部分の折り重ねの合わせ位置が特定可能な印部
    を前記一方の側辺部側で検出する第1検出手段と、 前記印部を前記他方の側辺部側で検出する第2検出手段
    と、 前記第1検出手段および第2検出手段の検出出力に基づ
    いて前記第1駆動手段および第2駆動手段の駆動量を補
    正して帯状部分の合わせ位置のずれを補正する制御手段
    とを備えたことを特徴とするシート状体の折重ね装置。
  2. 【請求項2】 前記印部はシート状体を継ぎ足した継目
    箇所である一方、 前記第1検出手段および第2検出手段は前記継目箇所の
    シート状体の厚みを検出する手段であることを特徴とす
    る請求項1記載のシート状体の折重ね装置。
  3. 【請求項3】 前記第1検出手段は、前記第1導入部に
    おいて前記帯状部分を把持する第1搬送部の把持間隔を
    検出する手段であり、 前記第2検出手段は、前記第2導入部において前記帯状
    部分を把持する第2把持部の把持間隔を検出する手段で
    あることを特徴とする請求項2記載のシート状体の折重
    ね装置。
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