JP2984574B2 - 断熱材貼付装置 - Google Patents

断熱材貼付装置

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JP2984574B2
JP2984574B2 JP7069796A JP6979695A JP2984574B2 JP 2984574 B2 JP2984574 B2 JP 2984574B2 JP 7069796 A JP7069796 A JP 7069796A JP 6979695 A JP6979695 A JP 6979695A JP 2984574 B2 JP2984574 B2 JP 2984574B2
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克己 清水
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SHIMIZU KIKAI KK
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、鋼板に断熱材を貼付す
る断熱材貼付装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、鋼板に断熱材を貼付した断熱
鋼板は、断熱性、耐火性、防音性や加工性などに優れ、
成型機によって適宜形状に成型されて建築資材、例え
ば、屋根用折板として使用されている。このような断熱
鋼板を製造する断熱材貼付装置、すなわち、鋼板と断熱
材を圧着した後、所定長さに切断する装置は、特公平2
−6626号公報に記載されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した断
熱材貼付装置においては、熱風加熱機を採用して鋼板を
加熱するようにしているが、この熱風加熱機は加熱炉に
熱風を供給して炉内の温度を上昇させ、加熱炉を通過す
る鋼板を加熱空気を介して間接的に加熱するものである
ことから、熱効率が低く、しかも、加熱炉内部は鋼板よ
りも高温となり、安全性から外部に熱が逃げないようし
なければならず、構造が複雑となるなどの問題があっ
た。また、加熱された鋼板による作業者の予期せぬ事態
を防止するため、装置下方を巻回して空冷するようにし
ているが、装置が複雑となるばかりでなく、また、夏期
において、放熱によって作業環境が悪化するという問題
もあった。 【0004】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、鋼板のみを効率よく加熱して断熱材を貼り付
けた後、加熱された鋼板を速やかに冷却して次の工程に
供給することのできる断熱材貼付装置を提供するもので
ある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、鋼板に熱圧着
タイプの断熱材を貼付する装置であって、アンコイラー
に支持されたコイルから鋼板を引き出すピンチロール
と、このピンチロールを介して引き出された鋼板を、前
記断熱材の貼付面が接着に十分な溶融状態となる温度ま
で加熱する高周波加熱機と、この加熱された鋼板に断熱
材を圧着して貼り付ける圧着ロールと、断熱材が圧着さ
れた鋼板を冷却する冷却装置とを鋼板の搬送方向に沿っ
て順に配設してなり、前記冷却装置は、鋼板の裏面側に
並設された複数個の冷却ノズルを備え、加熱された鋼板
の裏面に水道水を噴射して鋼板を冷却することを特徴と
するものである。 【0006】 【作用】ピンチロールを介して引き出された鋼板は高周
波加熱機に搬送され、電磁誘導作用により、断熱材の貼
付面が接着に十分な溶融状態となる温度まで直接加熱さ
れる。そして、圧着ロールにより鋼板に熱圧着タイプの
断熱材が圧着されて貼り付けられた後、鋼板の裏面に噴
射ノズルから水道水が噴射され、鋼板が冷却される。 【0007】この結果、火力を用いずに鋼板のみを効率
よく加熱し、熱圧着タイプの断熱材を貼り付けて断熱鋼
板を形成することができるとともに、その後、断熱鋼板
は速やかに冷却されることから、作業者の安全を確保し
て直ちに次の工程に供給することができる。 【0008】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 【0009】図1には、本発明の断熱材貼付装置1が示
されており、この断熱材貼付装置1は、架台2と、この
架台2に設けられ、ロール状に巻き取られた鋼板(以
下、コイルCという。)を支持するアンコイラー3と、
このアンコイラー3に支持されたコイルCから鋼板Pを
引き出す前後各一対のピンチロール4,4と、このピン
チロール4,4を介して引き出された鋼板Pの長さを計
測するゲージロール5と、鋼板Pを加熱する高周波加熱
機6と、断熱材Tを所定長さに切断するペフシャー7
と、鋼板Pに断熱材Tを圧着する前後各一対の圧着ロー
ル8と、断熱材Tが圧着された鋼板(以下、断熱鋼板と
いう。)を冷却する冷却装置9と、断熱鋼板を所定長さ
に切断する鋼板シャー10から構成されている。ここ
で、鋼板Pは、表面にポリエステル樹脂やアクリル樹脂
などが塗装されたカラー鋼板、塩ビ鋼板、アルミニウム
鋼板などの導電性材料が用いられる。 【0010】まず、アンコイラー3は、コイルCを片持
ち支持方式もしくは両端支持方式で支持し、鋼板Pをモ
ータを介して繰り出すものである。また、ピンチロール
4は、後述するゲージロール5を前後に挾む位置にそれ
ぞれ回転自在に軸支された上下一対のロール4a,4b
からなり、アンコイラー3から繰り出された鋼板Pを挾
み込んで引き出し、下流側に搬送する。 【0011】一方、ゲージロール5は、これらのピンチ
ロール4,4に挾まれる位置に回転自在に軸支された上
下一対のロール5a,5bからなり、その回転数を計数
して鋼板Pの長さを測定するようになっている。そし
て、その測定結果は、断熱材Tの切断長さおよび断熱鋼
板の切断長さに利用されている。 【0012】高周波加熱機6は、図2にその詳細を示す
ように、炉本体61と、この炉本体61の内部上方に配
置された誘導コイル62と、この誘導コイル62に高周
波の交流電流を供給するインバータ63と、このインバ
ータ63を制御し、出力ボリュームを備えた制御回路6
4と、インバータ63に電源電圧を供給する電源回路6
5から構成され、誘導コイル62に略接するように炉本
体61内を搬送ローラ66を介して通過する鋼板Pに誘
導コイル62より発生した交流磁界を与え、電磁誘導作
用により直接加熱することができる。加熱温度は、断熱
材Tのタイプにもよるが、断熱材Tの貼付面が接着に十
分な溶融状態となる温度、具体的には、約100〜20
0度である。 【0013】一方、ペフシャー7は、前述したゲージロ
ール5による測定長さに基づいて鋼板Pに断熱材Tを所
定間隔をおいて間欠的に、あるいは、連続的に貼り付け
るように、切断するものである。また、圧着ロール8
は、上下一対のロール8a,8bで構成され、断熱材T
および鋼板Pを挾み込んで圧着するようにしている。 【0014】さらに、冷却装置9は、断熱鋼板の裏面側
(断熱材Tが貼付される面とは反対側の面)に鋼板Pの
移動方向に沿って複数(図示例では3つ)並設された冷
却ノズル91と、図示しない熱交換機やフィルターから
なり、断熱鋼板に水道水を循環しつつ噴射することによ
り、作業者が火傷しない程度まで速やかに冷却するもの
である。また、断熱鋼板シャー10は、図示しない成型
機で成型される折板などの成型品に合わせて断熱鋼板を
前述したゲージロール5による測定長さに基づいて所定
長さに切断するものである。冷却ノズル91の数は上記
した3つに限定されず、1〜2または4つ以上であって
もよい。 【0015】なお、断熱材Tとしては、加熱された鋼板
Pにより表面が一部溶融することで直接融着される熱貼
付タイプや、予め断熱材に塗布されたホットメルト接着
剤が加熱された鋼板Pにより溶融することで接着される
接着剤貼付タイプが採用されている。 【0016】次に、本発明の作動について説明すると、
アンコイラー3に支持されたコイルCから繰り出された
鋼板Pは、ピンチロール4によって引き出され、ゲージ
ロール5を介してその長さが測定されて高周波加熱機6
に搬送される。 【0017】高周波加熱機6に搬入された鋼板Pは、誘
導コイル62より発生した交流磁界が与えられ、鋼板P
は渦電流損によって直接前記の温度にまで加熱される。
この際、制御回路64の出力ボリュームを調整すること
により、鋼板Pに作用する交流磁界を変化させることが
でき、鋼板Pの加熱温度を簡単に制御することができ
る。 【0018】この後、高周波加熱機6で加熱された鋼板
Pには、ペフシャー7によって切断された断熱材Tが圧
着ロール8によって圧着されて断熱鋼板が形成される。
ここで、断熱材Tが熱貼付タイプの場合には、加熱され
た鋼板Pによって表面の一部が溶融し、圧着ロール8を
介して挾み込むことで融着される。また、接着剤貼付タ
イプの場合は、加熱された鋼板Pでホットメルト接着剤
が溶融し、圧着ロール8を介して挾み込むことで接着さ
れる。 【0019】断熱鋼板が形成された直後では、鋼板Pは
作業者が触れることができない高温であり、このため、
冷却ノズル91を介して水道水が鋼板Pに噴射され、作
業者が火傷しない程度まで速やかに冷却される。この
後、断熱鋼板シャー10によって所定の長さに切断さ
れ、図示しない成型機に供給されるようになっている。 【0020】なお、本実施例における断熱材貼付装置1
にリターン装置を併設し、切断された断熱鋼板を成型機
に連続して供給するように構成することもできる。 【0021】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、火力を用
いずに鋼板のみを効率よく加熱し、熱圧着タイプの断熱
材を鋼板に貼り付けて断熱鋼板を形成することができる
とともに、断熱鋼板は速やかに冷却されることから、作
業者の安全を確保して直ちに次の工程に供給することが
できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の断熱材貼付装置を示す概略図である。 【図2】図1の断熱材貼付装置における加熱機を示す説
明図である。 【符号の説明】 1 断熱材貼付装置 4 ピンチロール 6 高周波加熱機 62 誘導コイル 8 圧着ロール 9 冷却装置 91 冷却ノズル P 鋼板 T 断熱材

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項l】 鋼板に熱圧着タイプの断熱材を貼付する
    装置であって、アンコイラーに支持されたコイルから
    板を引き出すピンチロールと、このピンチロールを介し
    引き出された鋼板を、前記断熱材の貼付面が接着に十
    分な溶融状態となる温度まで加熱する高周波加熱機と、
    この加熱された鋼板に断熱材を圧着して貼り付ける圧着
    ロールと、断熱材が圧着された鋼板を冷却する冷却装置
    とを鋼板の搬送方向に沿って順に配設してなり、前記冷
    却装置は、鋼板の裏面側に並設された複数個の冷却ノズ
    ルを備え、加熱された鋼板の裏面に水道水を噴射して鋼
    板を冷却することを特徴とする断熱材貼付装置。
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