JP2984101B2 - 意匠紙の製造方法 - Google Patents

意匠紙の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、意匠紙の製造方法に関
する。さらに詳しくは、色調の異なる繊維の小塊が混在
し、優れた色彩効果と、皮革風の風合いを有する意匠紙
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、紙に染色を施す方法として、次の
方法がよく知られている。 ビーター染色法(元染め法) パルプ繊維を水に離解分散しスラリー状態にして、着色
染料,着色顔料を添加し、さらに硫酸バンド等の定着剤
を加えてから抄紙する方法。 オンマシン染色 抄紙機のワイヤパート上でスプレー染色したり、表面サ
イジング装置で表面染色する方法。 後染色 抄紙した成紙を含浸機、塗工機等を使用して染色する方
法。 染色繊維の混抄 予め染色した繊維をスラリーに添加して抄紙する方法。
【0003】の方法においては、本発明のように異な
る色調に染色した繊維を混合抄紙することも可能である
が、この場合には抄紙工程中に受ける混合撹拌作用や乾
燥中の熱水の作用などによって染色繊維の染料の溶出、
即ち色の「泣き出し」が起きる。このため色調に意図し
ない混合が生じ、冴えた色調が得られない。さらに単繊
維にまで分散した繊維を混合した場合、それぞれの色が
視覚的に独立して存在しているようには見えない。の
方法との方法では、異なる色が独立して混在している
状態の染色紙は得られない。の方法は、異物混抄によ
る模様紙製造技術の一種類であり、別途染色した繊維を
高々数%混合抄紙したもので、意匠的な効果も限定され
たものである。
【0004】一方、スラリーに異物を混合し抄紙した、
いわゆる「異物入り意匠紙」の提案は、数多くなされて
いる。例えば、実公昭35−23707号には、金属粉
末を付着させた合成繊維を抄込むことが、特開昭62−
125099号には粉砕した綿実殻を抄込むことが、特
開昭63−78099号には着色した米ヌカを抄込むこ
とが、特開昭63−219698号には着色した水溶性
高分子を抄込むことが、タンパク質に染料を入れ酸等で
凝集し染色フロックを形成したものを抄込むことが、特
開昭64−40697号には印刷紙の表面に耐水性皮膜
を形成し、それを分散させたものを抄込むことが、特開
昭64−61597号には粉砕した木材、籾殻を抄込む
ことが、特開平3−19994号には機械パルプを未叩
解で分散したものを抄込むことが、それぞれ記載されて
いる。
【0005】意匠紙に要求される重要な項目の一つに
「風合い」がある。これは手で触った時の感触であり、
パルプの種類や叩解方法、叩解度で微妙に変化する。上
記した従来の意匠紙は、いずれも視覚的な意匠効果はそ
れぞれ独特のものを有しているが、いずれも予め離解し
た繊維に異物を混合抄紙しているので、出来上がった意
匠紙の風合いには、自ずから限界があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
の染色紙や、異物入り意匠紙が表現できなかった新規な
意匠紙を開発することを課題とする。即ち本発明は、色
調の異なる染色繊維の小塊が混在し、優れた色彩効果と
皮革風の風合いを有し、色の泣き出しが無い意匠紙を得
ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、色調の異なる2種以上の染色繊維に樹脂液で含浸
処理、若しくは塗布処理、若しくは散布処理などを行
い、次いで樹脂を乾燥固化し、このようにして得られた
染色繊維の大きなブロック又はシートを0.01〜1
0.0mmの小塊に再離解し、次いで抄紙することを
特徴とする意匠紙の製造方法を得ることにある。
【0008】本発明で染色繊維を得る手段は、繊維産
業,製紙産業で従来から行われている周知の手段をとる
ことができる。即ち繊維産業で行われているように繊維
または繊維製品を染料液に浸漬したり、染料液を捺染し
たり、また紡糸前のポリマーに染料を混合する手段など
で染色繊維を得る。また製紙産業の場合はパルプスラリ
ーの中に染料を混合し、必要により加温し、定着剤で定
着することなどで染色繊維を得る。繊維としては、NB
KP,LBKP,NBSPなどの木材パルプを主体とし
て使用でき、これに他の製紙用繊維たとえば、ワラパル
プ、木綿などの種子毛繊維、三椏,楮、などの靱皮繊
維、麻などの葉脈繊維、アクリル,ビニロンなどの合成
繊維、レーヨンなどの半合成繊維を併用することも出来
る。
【0009】本発明に使用する樹脂は水系、溶剤系いず
れも使用可能であり、ポリ酢酸ビニル、ポリオレフィン
樹脂、アクリル系樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、その
他合成及び天然ゴム等の水溶液有機溶剤溶液、エマルジ
ョン、ラテックスの形態で使用できる。樹脂の染色繊維
への加工は染色繊維に樹脂液を含浸、塗布、散布などの
手段で行う。このようにして樹脂を染色繊維の表面に付
着させた後、樹脂を乾燥固化する。これによって染色繊
維は互いに接着し、大きなブロックまたはシート状にな
る。このままでは抄紙できないので、次に水中でパルパ
ーなどを使用して、または気中で開繊機を使用して小塊
に再離解する。本発明の目的に適した繊維小塊の大きさ
はJIS P−8208に規定するパルプ中の夾雑物の
測定スケールの表現で表すと0.01〜10.0m
2、好ましくは0.05〜5.0mm2である。0.0
1mm2より小さくなると色彩効果が得られなくなり、
10.0mm2より大きくなると皮革風の風合いが不足
するようになる。再離解された繊維は長網抄紙機や円網
抄紙機などの公知の抄紙機によって抄紙され、本発明の
意匠紙は製造される。
【0010】樹脂加工を施すことにより、繊維の表面に
付着した樹脂によって木材パルプのようなセルロース系
繊維では、水酸基による水素結合が阻害される。これに
より、本発明の意匠紙は、樹脂加工しないパルプで抄紙
した紙と比較して多孔性が増大し、紙質が柔軟になり、
柔らかな手触りと暖かな皮革風の感触が得られる。ここ
に本発明の最大の特徴がある。また、樹脂加工により染
料の泣き出しが抑制されるので、複数の色調に染色した
繊維小塊を混合抄紙しても、互いの染料が溶出して混合
することによる色の彩度の低下もなく、従来の紙の染色
方法では得られない色彩効果が得られる。本発明におい
て、色調が異なるとは、色相、明度、彩度のうちの一つ
以上が異なり、視覚的に差があることを意味する。
【0011】
【実施例】実施例中の重量部、重量%はいずれも、乾燥
重量部、乾燥重量%を示す。 実施例.1 染色パルプの処方 処方1(薄茶色系) パルプ(NBSP) 100重量部 染料 レバセイルイエロー(バイエル社製造) 0.13重量部 ポンタミンレッド (バイエル社製造) 0.05重量部 カヤフェクトブルーBCL(日本化薬社製造) 0.01重量部 硫酸バンド 3.70重量部 処方2(濃茶色系) パルプ(NBSP) 100重量部 染料 レバセイルイエロー(バイエル社製造) 1.48重量部 レバセルファーストスカーレット4BL (バイエル社製造) 0.70重量部 レバセルブラックG(バイエル社製造) 0.48重量部 硫酸バンド 5.00重量部 処方1及び2で染色したパルプにMBRラテックス(商
品名ポリラックML−501、三井東圧製造)を含浸し
乾燥した。樹脂の染色パルプに対する付着量は10重量
%であった。この樹脂加工済みのパルプを、処方1:処
方2=2:1の割合で混合して、ビーターで離解処理し
て0.05〜5.0mm2の大きさの小塊にし、常法に
従い長網抄紙機で抄紙し、200g/m2の意匠紙を製
造した。
【0012】実施例.2 染色パルプの処方 処方3(紅色系) パルプ(NBSP) 100重量部 染料 パーカゾルレッド2BA(チバガイギー社製造)1.46重量部 御国ブラック (御国色素社製造) 0.51重量部 硫酸バンド 5.00重量部 処方4(赤色系) パルプ(NBSP) 100重量部 染料 ポンタミンレッド (バイエル社製造) 0.38重量部 レバセルファーストスカーレット4BL (バイエル社製造) 0.51重量部 硫酸バンド 5.00重量部 処方3及び4で染色したパルプを水分60%に絞り、下
記配合の樹脂液に浸漬した後、乾燥キュアリングした。
樹脂付着量は2重量%であった。 樹脂液配合 メラミン樹脂(商品名スミレッツレジンM−3、住友化学製) 10重量部 触媒(塩化アンモニウム) 1重量部 この樹脂加工済みのパルプを、処方3:処方4=1:1
の割合で混合して、パルパーで離解処理して0.05〜
5.0mm2の大きさの小塊にし、常法に従い長網抄紙
機で抄紙し、150g/m2の意匠紙を製造した。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように本発明の意匠紙は製
造され、色調の異なった小塊が混在し、従来に無い優
れた意匠効果を有する。優れた皮革風の風合いを有し
ている。色の泣き出しが無い。耐水強度、層間剥離
強度に優れる、等の優れた利点があるので、本やカタロ
グの表紙、ポスター、包装紙などに好適に利用できる。
フロントページの続き (72)発明者 三宅 秀郎 静岡県駿東郡長泉町本宿501番地 特種 製紙株式会社内 (72)発明者 梅原 淳 静岡県駿東郡長泉町本宿501番地 特種 製紙株式会社内 (72)発明者 福井 里司 静岡県駿東郡長泉町本宿501番地 特種 製紙株式会社内 審査官 真々田 忠博 (56)参考文献 特開 平4−136300(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D21H 27/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色調の異なる2種以上の染色繊維に樹脂
    液で含浸処理、若しくは塗布処理、若しくは散布処理な
    どを行い、次いで樹脂を乾燥固化し、このようにして得
    られた染色繊維の大きなブロック又はシートを0.01
    〜10.0mmの小塊に再離解し、次いで抄紙するこ
    とを特徴とする意匠紙の製造方法。
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