JP2983763B2 - ビデオカメラのオートフォーカス装置 - Google Patents

ビデオカメラのオートフォーカス装置

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JP2983763B2
JP2983763B2 JP4133637A JP13363792A JP2983763B2 JP 2983763 B2 JP2983763 B2 JP 2983763B2 JP 4133637 A JP4133637 A JP 4133637A JP 13363792 A JP13363792 A JP 13363792A JP 2983763 B2 JP2983763 B2 JP 2983763B2
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哲 北野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はビデオカメラのオート
フォーカス装置に関し、特に被写体の明るさに応じて良
好なオートフォーカスができるビデオカメラのオートフ
ォーカス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】映像信号情報により制御を行なうオート
フォーカス装置において、従来低照度時に映像信号のフ
ォーカス情報が減少することによるオートフォーカス性
能の低下が生じることがあった。この対策として、映像
信号に自動利得制御かけた信号をフォーカス信号として
用い、低照度時にフォーカス情報を増幅することが考え
られる。この方法はたとえば特開昭63−203068
号公報(H04N5/232)に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来は上記のような方
法で低照度時のフォーカス信号を得ていたが、この方法
では、高照度時に微かなピントの山に合焦するようにす
ると低照度時には増幅されたノイズ成分により誤動作を
起こしてしまうことがある。また、利得制御時に帯域が
狭められ、被写体内に高輝度物がある場合など、信号の
飽和により誤動作を起こす場合があった。
【0004】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、被写体の明るさに応じて良好な
オートフォーカスが可能なビデオカメラのオートフォー
カス装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る映像信号の高周波成分を検出し、アナログ/デジタル
変換して撮影レンズを制御するビデオカメラのオートフ
ォーカス装置は、映像信号の輝度レベルを検出する手段
と、輝度レベルが所定の値より小さいか否かを判定する
輝度判定手段と、アナログ/デジタル変換時にアナログ
信号の直流バイアス電圧を変化する直流バイアス電圧変
手段と、輝度判定手段の判定結果に応じて、直流バイ
アス電圧変換手段によって直流バイアス電圧が変化する
よう制御する制御手段とを含む。
【0006】
【0007】
【作用】この発明に係るビデオカメラのオートフォーカ
ス装置においては、被写体の輝度レベルが検出され、そ
の値が所定の値より低いと判断されたときはフォーカス
情報を検知するための直流バイアス電圧が変化される。
【0008】
【実施例】以下図面を参照してこの発明の実施例につい
て説明する。図1はこの発明に係るビデオカメラのオー
トフォーカス装置の要部を示すブロック図である。図1
を参照して、撮像レンズ、撮像素子を通して入力された
輝度信号は図示のない信号処理回路からAF(オートフ
ォーカス)回路1に入り、高周波成分が取出されてフォ
ーカス情報となる。
【0009】この信号はデータ処理回路2に入り、A/
D(アナログ/デジタル)変換回路3でデジタル信号に
変換される。その後さらに種々の処理をした後、フォー
カス情報としてマイクロコンピュータ4に入力される。
マイクロコンピュータ4はそのフォーカス情報を基に図
示のない撮像レンズを駆動するモータ駆動回路6に信号
を送り、オートフォーカスを制御する。
【0010】図示のない信号処理回路からの輝度信号は
そのまま明るさの情報としてデータ処理回路2に入り、
A/D変換回路3でデジタル信号に変換された後マイク
ロコンピュータ4に入力される。マイクロコンピュータ
4からはPWM(パルス幅変調)出力信号が直流バイア
ス電圧変更回路7に出力され、直流バイアス電圧変更回
路7からの直流バイアス電圧変更信号がデータ処理回路
2へ入力され、それによってデータ処理回路2において
後に説明するように低照度時にフォーカス情報信号のレ
ベルを相対的に持上げる。
【0011】図2はこの発明に係るオートフォーカス装
置における直流バイアス電圧変更の動作を説明するため
のフローチャートである。図2を参照して、まずビデオ
カメラの電源ON時に従来から行なわれているように直
流成分の調整量が決定される(S11)。ついで輝度情
報に基づいて画面の平均輝度(VAV)が検出され(S1
3)、その値が所定のしきい値より小さいか否かが判断
される(S15)。
【0012】ここで被写体からの輝度情報が所定のしき
い値以下と判断されたときは(S15でY)、さらなる
直流成分の変化量が決定され(S17)、その直流成分
の調整値がマイクロコンピュータ4から直流バイアス電
圧変更回路7へ出力される。
【0013】次に図3を参照し、図2のS11で示した
直流成分調整量決定サブルーチンの内容を説明する。ま
ず図示のないビデオカメラの電源スイッチがONされる
と、図示のない撮影レンズの近傍に設けられたアイリス
をとじる(S21)。その状態でデータ処理回路2にお
いてフォーカス信号の直流バイアスをA/D変換回路3
のリファレンスロー(VL )の電圧に設定することによ
って初期値設定を行なう(S23)。ついでこの状態の
フォーカス情報量を測定し(S25)、フォーカス情報
が所定の量になる基準バイアスレベルを算出する(S2
7−S39)。基準バイアスレベルが算出されるとアイ
リスがオープンされ(S41)、直流バイアス電圧の初
期設定が終了する。
【0014】基準バイアスレベルの算出フローを以下に
説明する。今回実施例で用いた回路はA/D変換器のオ
フセットレベル等のばらつきにより、データは約000
0H〜0400Hほどばらつく。そこで実施例ではデー
タを右へ3回シフトすることにより1/8とし、0H〜
80Hとする。そしてこの0H〜80Hのデータを80
H〜FFHのPWM出力とする。すなわちデータに80
Hを加え、いかなる場合もFFH以上にならないように
する。
【0015】よって、データが0の場合は80Hを出力
し、データが大きくなるに従い、〜FFHまで変化す
る。PWM出力は1周期の中のLOWレベルを示す値で
り、PWMの出力が大きいほど直流バイアス値は下げら
れる。
【0016】次に図4を参照して図2のS17で示した
直流成分変化量決定サブルーチンの内容について説明す
る。直流成分変化量決定サブルーチンにおいては、被写
体の輝度が低く、そのためフォーカス情報が検知されな
い状態であるため、低いフォーカス情報の信号レベルを
検知する必要がある。そのため、直流バイアスレベルを
初期設定で設定した値よりも低くする必要がある。そこ
でこの例においてはS51に示すように初期設定で設定
されたパルス幅変調出力PWM1から20Hを引いたP
WM2の値を算出し、その値を直流バイアス電圧変更回
路7に出力する(S53)。
【0017】次に、図5および図6を参照してこの発明
の効果について説明する。図5および図6はレンズ位置
とその位置におけるフォーカス情報信号のレベルとの関
係を示す図である。図5は図2のS11で示した初期設
定において設定された直流成分の0レベルと被写体が高
照度にあるときの状態を示す図である。図5を参照し
て、この状態においてはフォーカス情報がノイズ成分を
残して大きくぼけているときや、遮光時、何も合焦すべ
きものがないときはフォーカス情報が0になるように設
定され、不要なノイズ成分で誤動作することなく被写体
のみに合焦できる。
【0018】図6は図2のS17で示した直流成分変化
量決定が行なわれた状態のレンズ位置とフォーカス情報
との関係を示す図である。図5に示したように初期設定
の状態で設定された0レベルであれば図中aで示す1点
鎖線で示したレベルが図5の0レベルに対応する。この
状態でたとえば上記したようなノイズ成分を含むフォー
カス情報が入力された場合にはフォーカス情報の微かな
合焦点はaで示した初期設定の0レベルに達しないため
そのままでは微かな合焦点を検知することはできない。
そこでこの発明においては、このような場合には新たに
低輝度の0レベルを設定する。図中bで示すように低輝
度の0レベルは初期設定の0レベルに対してbだけ低い
値に設定される。このbが図4のS51で示した“20
H”に対応する。
【0019】すなわち図6に示すようにこの発明におい
ては被写体が低輝度のときにはフォーカス情報検知のた
めの直流バイアス電圧が下げられるため、微かな合焦点
をもビデオカメラは検知できるようになる。
【0020】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、被写体
の輝度信号に基づいて被写体の照度が低いと判断された
ときはフォーカス情報を検知するための直流バイアス電
圧を変化させるため、被写体の明るさに応じて良好なオ
ートフォーカスができるビデオカメラのオートフォーカ
ス装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るビデオカメラのオートフォーカ
ス装置の要部を示すブロック図である。
【図2】この発明に係るオートフォーカス装置の動作を
示すフローチャートである。
【図3】図2のS11で示した直流成分調整量決定サブ
ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】図2のS17で示した直流成分変化量決定サブ
ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図5】この発明の効果を説明するための図である。
【図6】この発明の効果を説明するための図である。
【符号の説明】
1 AF回路 2 データ処理回路 3 A/D変換回路 4 マイクロコンピュータ 5 モータ駆動回路 7 直流バイアス電圧変更回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像信号の高周波成分を検出し、アナロ
    グ/デジタル変換して撮影レンズを制御するビデオカメ
    ラのオートフォーカス装置であって、 前記映像信号の輝度レベルを検出する手段と、 前記輝度レベルが所定の値より小さいか否かを判定する
    輝度判定手段と、 前記アナログ/デジタル変換時にアナログ信号の直流バ
    イアス電圧を変化する直流バイアス電圧変換手段と、 前記輝度判定手段の判定結果に応じて、前記直流バイア
    ス電圧変換手段によって直流バイアス電圧が変化するよ
    う制御する制御手段とを含むことを特徴とする、ビデオ
    カメラのオートフォーカス装置。
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