JP2980991B2 - 癌遺伝子K−samの遺伝子産物に対する抗体、その用途およびペプチド - Google Patents

癌遺伝子K−samの遺伝子産物に対する抗体、その用途およびペプチド

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JP2980991B2 JP2401467A JP40146790A JP2980991B2 JP 2980991 B2 JP2980991 B2 JP 2980991B2 JP 2401467 A JP2401467 A JP 2401467A JP 40146790 A JP40146790 A JP 40146790A JP 2980991 B2 JP2980991 B2 JP 2980991B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、検査測定用試薬、精製
用試薬として有用な癌遺伝子K−sam( stomach can
cer amplification gene )の遺伝子産物(以下、sa
mと呼称する)に対する抗体、その用途及びそのペプチ
ドに関する。
【0002】
【従来の技術】胃がんは日本人の癌の中の約40%を占
め、いまだ最も多く、世界においても最も多い癌であ
る。特に未分化の胃がんは悪性で、その中でも硬性胃が
んは難治がんといってもよい。一般に癌は遺伝子の病気
と言われるくらいに、さまざまな遺伝子の異常、例えば
遺伝子の欠落、突然変異や遺伝子増幅などが頻繁に認め
られる。胃がんから異常のある遺伝子を同定することを
考え、in gel DNA renaturation 法を用いてヒト未
分化胃がん細胞株 KATO-IIIから増幅している遺伝子と
してK−sam遺伝子が得られた。この遺伝子は KATO-
III 細胞においてmRNAの発現が認められたため、 K
ATO-III 細胞のcDNAライブラリーを作製しこれより
数種のサイズのK−sam cDNAを得た。cDNAの
塩基配列解析の結果K−sam遺伝子はそのN末端にシ
グナルペプチドを有することから細胞膜に位置するタン
パク質であることが明らかとなった。またその細胞内部
分にはチロシンキナーゼ活性を有するタンパク質が持つ
共通配列を有していた。これらよりK−sam遺伝子は
なんらかの生体内因子の受容体タンパク質をコードする
遺伝子であることが推定される。K−sam遺伝子の増
幅は未分化型胃がんに特異的であり、これは高分化型腺
癌に特異的であるc−crbB2遺伝子(K−sam
伝子と同じく受容体型タンパク質をコードする遺伝子)
と好対照をなすものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがってK−sam
遺伝子産物(以後、samと略称することがある)は未
分化型胃がんの良い腫瘍マーカーとなる可能性が高く、
samの抗体を作成することができれば、癌の診断のみ
ならず、受容体の解析さらには制癌剤としても期待でき
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の事
情に鑑み、鋭意研究し、samもしくはその部分ペプチ
ドを免疫原として抗体を作成したところ、samもしく
はその部分ペプチドとの結合能の高い抗体が得られ、免
疫組織化学的、免疫化学的測定法に付すと感度よくsa
mを検出・定量でき、しかも該抗体を用いるとsamを
効率よく精製できることを見出し、これらに基づいてさ
らに研究した結果、本発明を完成した。本発明は、(1)
samもしくはその部分ペプチドに対する抗体;(2)s
amもしくはその部分ペプチドとキャリア用蛋白との複
合体を免疫原として用いて得られた抗体;および(3)そ
の製造法;(4)抗sam抗体を用いて生物学的検体にお
けるsamを検出、定量することを特徴とする免疫組織
化学的および免疫化学的測定法;(5)samの部分ペプ
チドとキャリア用蛋白との複合体を免疫原として得られ
た抗体を用いることを特徴とするsamの精製法;およ
び(6)samの連続した5個以上のアミノ酸からなる部
分ペプチドに関するものである。
【0005】解析されたK−sam遺伝子のアミノ酸配
列は配列表の配列番号:1に示されるものである。
【0006】本発明で用いられるsamとしては、天然
由来のものでもよく、また、遺伝子工学的手法により製
造されたものでもよい。また、samとしては、その一
部が変異されたムテインでもよい。
【0007】samの部分ペプチドは本発明で初めて提
案されたものであるが、このものとしては、例えばsa
mのアミノ酸配列のうちの連続した5個以上のアミノ酸
からなるペプチド、好ましくは5〜100個、更に好まし
くは8〜50個または10〜20個の連続したアミノ酸からな
るペプチドが挙げられる。sam の第1〜287番目のア
ミノ酸配列が細胞外部分に相当し、この細胞外部分のい
ずれかの部分が receptor としての役割を持っている可
能性がある。その中でも細胞外ドメインの部分が重要な
役割を果たす可能性があり、たとえば、第21〜34番目の
シークエンスのうちの第21〜23番目のアミノ酸から始ま
る連続した8〜13個のアミノ酸からなるシークエンスを
含むsamの部分ペプチド、第30〜43番目のシークエン
スのうちの第30〜32番目のアミノ酸から始まる連続した
8〜13個のアミノ酸からなるシークエンスを含むsam
の部分ペプチド、第55〜73番目のシークエンスのうちの
第55〜57番目のアミノ酸から始まる連続した8〜18個の
アミノ酸からなるシークエンスを含むsamの部分ペプ
チド、第90〜108番目のシークエンスのうちの第90〜92
番目のアミノ酸から始まる連続した8〜18個のアミノ酸
からなるシークエンスを含むsamの部分ペプチド、第
116〜131番目のシークエンスのうちの第116〜118
番目のアミノ酸から始まる連続した8〜15個のアミノ酸
からなるシークエンスを含むsamの部分ペプチド等が
挙げられるが、キャリア蛋白との結合のためにそのC末
端部もしくはN末端部にシステイン残基を付加したペプ
チドであってもよい。本発明で用いられる部分ペプチド
は、ペプチド合成の公知の常套手段で製造し得る。そし
てそれは、固相法、液相法のいずれによってもよい。そ
のようなペプチド合成の方法としては、例えば、「ザ
ペプチズ(The Peptides)」、第1巻(1966)、Schrode
r and Lubke著、Academic Press, New York, U.S.A.、
“ペプチド合成”、泉屋ら著、丸善株式会社( 1975 )
に記載の方法が挙げられる。また、該部分ペプチドは、
適当な酵素によりsamを切断することにより、製造し
てもよい。該方法としては、例えば、“生化学実験講座
1 タンパク質の化学II”、日本生化学会編、東京化学
同人(1976)の255ページから332ページに記載の方法が
挙げられる。該部分ペプチドは、キャリア用蛋白と結合
される。該キャリア用蛋白としては、例えば、牛チログ
ロブリン、牛血清アルブミン、牛ガンマグロブリン、ヘ
モシアニンなどが挙げられる。該部分ペプチドとキャリ
ア用蛋白との結合には、公知の常套手段を用いて実施し
得る。結合に用いる試薬としては、例えば、グルタール
アルデヒド、水溶性カルボジイミドなどが挙げられる。
ペプチドとキャリア用蛋白との使用比は、約1対1ない
し約1対4が適当であり、反応のpHは、中性付近、特
に7.3前後が良好な結果を与える場合が多い。また、反
応に要する時間は、約2〜6時間が良い場合が多いが、
特に、約3時間が適当である。このようにして作製され
た複合物は、常套手段で約4℃前後で水に対して透析
し、凍結して保存しても良いし、凍結乾燥して保存して
も良い。
【0008】ポリクローナル抗体を製造するためには、
以上のようにして製造した免疫原が、温血動物に接種さ
れる。上記抗体の製造に用いられる温血動物としては、
例えば、哺乳温血動物(例、ウサギ、ヒツジ、ウシ、ラ
ット、マウス、モルモット、ウマ、ブタ)、鳥類(例、
ニワトリ、ハト、アヒル、ガチョウ、ウズラ)などが挙
げられる。免疫原を、温血動物に接種する方法として
は、動物に接種する免疫原は、抗体産生をするに有効な
量で良く、例えば、ウサギに1回1mgを1mlの生理
食塩水およびフロイントの完全アジュバントで乳化し
て、背部ならびに後肢掌皮下に4週間おきに5回接種す
ると抗体を産生させる場合が多い。このようにして、温
血動物中に形成された抗体を採取する方法としては、例
えばウサギでは、通常最終接種後7日から12日の間に耳
静脈から採取し、遠心分離して血清として得られる。得
られた抗血清は、通常、各抗原ペプチドを保持させた担
体を用いるアフィニティクロマトグラフィーで吸着した
画分を回収することによりポリクローナル抗体を精製す
ることが出来る。また、ミルスタイン( Milstein )ら
の方法〔ネイチャー( Nature )、第256巻( 1975 )、
第495頁〕に記載の方法と同様の方法により得られるモ
ノクローナル抗体も利用できる。即ち、該モノクローナ
ル抗体は、免疫原のポリペプチドまたは蛋白複合体で哺
乳動物を免疫し、取りだした脾臓細胞と同種または異種
のリンパ球様細胞とを細胞融合によりハイブリドーマと
し、これをクローン化し、ここで得られたハイブリドー
マを哺乳動物に接種し、モノクローナル抗体を生成蓄積
せしめ、これを採取して製造される。抗体分子は、IgG
でもよく、または、そのフラクション{例、F(ab
´)2,Fab´もしくはFab}であってもよい。なかで
も、標識剤を直接結合させる抗体分子はFab´であるこ
とが好ましい。このようにして得られた抗体は、sam
の免疫組織化学的・免疫化学的測定法における試薬とし
て用いることができる。
【0009】該samの免疫組織化学的・免疫化学的測
定法によって、生体組織や体液中のsamの検出・定量
が可能となる。これにより、前述した如く、例えば種々
の組織や体液中のsamを検出・定量することにより、
癌の診断に役立つと考えられる。免疫化学的測定法を行
う場合、担体に保持する抗体は、抗sam抗体が用いら
れる。本発明の免疫化学的測定法において用いられる抗
sam抗体としては、samに対して結合能を有するも
のであればいずれでもよい。特に、samまたはその部
分ペプチドとキャリア用蛋白との複合体を免疫原として
得られた抗体が好ましい。samの測定方法において用
いられる担体上に保持された抗体における担体として
は、例えば、ゲル粒子(例、アガロースゲル〔例、セフ
ァロース4B、セファロース6B、(ファルマシア・ファ
インケミカル社(スェーデン)製)〕、デキストランゲ
ル〔例、セファデックスG-75、セファデックスG-100、
セファデックスG-200(ファルマシア・ファインケミカ
ル社(スェーデン)製)〕、ポリアクリルアミドゲル
〔例、バイオゲルP-30、バイオゲルP-60、バイオゲルP-
100(バイオラッド・ラボラトリーズ社(米国)
製)〕、セルロース粒子〔例、アビセル(旭化成製)、
イオン交換セルロース(例、ジェチルアミノエチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース)〕、物質的吸着
剤〔例、ガラス(例、ガラス球、ガラスロッド、アミノ
アルキルガラス球、アミノアルキルガラスロッド)、シ
リコン片、ステンレス系樹脂(例、ポリスチレン球、ポ
リスチレン粒子)、イムノアッセイ用プレート(例、ヌ
ンク社(デンマーク)製)〕、イオン交換樹脂{例、弱
酸性イオン交換樹脂〔例、アンバーライト IRC-50(ロ
ーム・アンドハース社(米国)製)、ゼオカーブ226
(パームチット社(西ドイツ)製)、弱塩基性陰イオン
交換樹脂〔例、アンバーライト IR-4B、ダウエックス3
(ダウケミカル社(米国)製)〕}などが挙げられる。担
体に抗体を保持させるには、公知の常套手段を応用し得
るが、例えば、“代謝”、第8巻(1971年)、第696頁
に記載されているブロムシアン法、グルタールアルデヒ
ド法などが挙げられる。また、より簡便な方法として物
理的に抗体表面に吸着させてもよい。標識剤を結合させ
た抗体における標識剤としては、放射性同位元素、酵
素、螢光物質、発光物質などが挙げられるが、酵素を用
いるのが好ましい。酵素としては、安定で比活性の大き
なものが好ましく、ペルオキシダーゼ、アルカリホスフ
ァターゼ、β-D-ガラクトシダーゼ、グルコースオキシ
ダーゼ等を用いることができるが、ペルオキシダーゼが
好ましい。ペルオキシダーゼとしては、種々の起源のも
のを用いることができるが、その例としてはたとえば西
洋わさび、パイナップル、イチジク、甘諸、ソラマメ、
トウモロコシなどから得られるペルオキシダーゼが挙げ
られ、特に西洋わさびから抽出されたホースラディッシ
ュ ペルオキシダーゼ( horseradish peroxidase )( H
RP )が好ましい。ペルオキシダーゼと抗体を結合する
にあたり、抗体分子としてのFab´のチオール基を利用
するために、あらかじめペルオキシダーゼにマレイミド
基を導入したものを用いると好都合である。マレイミド
基をペルオキシダーゼに導入する方法としては、ペルオ
キシダーゼのアミノ基を介してマレイミド基を導入する
ことができる。そのためには、N-サクシニミジル-マレ
イミド-カルボキシレート誘導体を用いることができ、
好ましくは、N-(γ-マレイミドブチルオキシ)サクシ
イミド( GMBS と略称することもある)などが良い。従
って、マレイミド基とペルオキシダーゼとの間に一定の
基が入っていることとなってもよい。GMBSをペルオ
キシダーゼに反応させるには、両者を、pH約6ないし
8の緩衝液中で約10ないし50℃の温度で約10分ないし24
時間反応させることによって行われる。該緩衝液として
は、たとえば、pH7.0の0.1Mリン酸緩衝液などが挙げ
られる。このようにして得られたマレイミド化ペルオキ
シダーゼは、たとえばゲルクロマトグラフィーなどによ
り精製することができる。該ゲルクロマトグラフィーを
行う際に用いられる担体としては、例えば、セファデッ
クスG-25〔ファルマシア・ファインケミカル社(スエー
デン)製〕、バイオゲルP-2〔バイオラッド・ラボラト
リーズ社(米国)製〕などが挙げられる。マレイミド化
ペルオキシダーゼと抗体分子との反応は、両者を緩衝液
中で約0℃ないし40℃の温度で、約1ないし48時間反応
させることにより行うことができる。該緩衝液として
は、例えば、pH6.0の5mM エチレンジアミン四酢酸ナ
トリウム塩をふくむ0.1Mリン酸緩衝液などが挙げられ
る。このようにして得られたペルオキシダーゼ標識抗体
は、たとえばゲルクロマトグラフィーなどにより精製す
ることができる。該ゲルクロマトグラフィーを行う際に
用いられる担体としては、例えば、セファデックスG-25
〔ファルマシア・ファインケミカル社(スエーデン)
製〕、バイオゲルP-2〔バイオラッド・ラボラトリーズ
社(米国)製〕などが挙げられる。さらに、ペルオキシ
ダーゼにチオール基を導入し、マレイミド化された抗体
分子と反応させてもよい。ペルオキシダーゼ以外の酵素
を抗体に直接結合させるには、ペルオキシダーゼの場合
に準じて行うことができ、また、自体公知のグルタルア
ルデヒド法、過ヨウ素酸法,水溶性カルボジイミド法な
どが用いられる。本発明の免疫化学的測定系における被
検試料としては、尿、血清、血漿、髄液等の体液、ある
いは、動物細胞や菌体の抽出液またはその培養上清が挙
げられる。 本発明の免疫化学的測定方法の例として、
標準剤がペルオキシダーゼの場合について以下に具体的
に説明するが、ペルオキシダーゼに限定されるものでは
ない。 まず、:担体に保持された抗体に、測定すべ
きsam含有の分析対象物を加えて抗原抗体反応を行っ
た後、これに、前記で得られたペルオキシダーゼと抗s
am抗体との結合物を加えて反応させる。この本測定系
における被検試料としては、尿、血清、血漿、髄液等の
体液、あるいは、動物組織・細胞や菌体の抽出液または
その培養上清が挙げられる。 :で得られた反応生成物にペルオキシダーゼの基質
を加え、生じた物質の吸光度もしくは蛍光強度を測定す
ることにより上記の反応生成物の酵素活性を知る。 :上記〜の操作を既知量のsamの標準溶液に対
してあらかじめ行い、samと吸光度もしくは蛍光強度
との関係を標準曲線として作成しておく。 :未知量のsamを含む分析対象物(被検試料)につ
いて得られた吸光度もしくは蛍光強度を標準曲線にあて
はめ、分析対象物中のsamの量を測定する。
【0010】免疫組織化学的検索を行う場合は、抗sa
m抗体を上記のように直接ペルオキシダーゼで標識して
も可能であるが、ビオチン化した該抗体を用いる直接的
あるいはビオチン化二次抗体を用いる間接的アビジン−
ビオチン複合体染色法〔ABC法,ジャーナル・オブ・
ヒストケミストリー・アンド・サイトケミストリー(J.
Histochem. Cytochem. ) 29, 577( 1981 )は、感度が
高く、また非特異的染色が少ないので有利に用いられ
る。本発明の免疫組織化学的検索における被検材料とし
ては、動物細胞・組織や菌体などが挙げられる。
【0011】samまたはその部分ペプチドとキャリア
用蛋白との複合体を免疫原として得られた抗体を用いて
samを精製するには、該抗体を用いてアフィニティー
カラムクロマトグラフィーを行うことにより行うことが
できる。該アフィニティーカラムクロマトグラフィー
は、たとえば、該抗体を適切な担体にカップリングさ
せ、これをカラムに充填し、samを含む溶液をカラム
に通し吸着させ、次いで溶出させることにより行なうこ
とができる。該担体としては、たとえば、先に記載され
た担体と同様のものが挙げられる。とりわけゲル粒子や
各種合成樹脂が好都合に用いられる。たとえば、CNBr-a
ctivated sepharose 4B(ファルマシア・ファインケ
ミカル社製),アフィゲル−10,アフィゲル15(バ
イオラッド・ラボラトリーズ社製)などが挙げられる。
抗体を担体にカップリングさせるには、公知の常套手
段を応用し得るが、たとえば「代謝」,第8巻(1971
年),第696頁に記載されているブロムシアン法、グル
タールアルデヒド法が挙げられる。また、水溶性カルボ
ジイミドを用いる方法、活性エステル法なども用いるこ
とができるが、より簡単な方法として物理的に担体表面
に吸着させてもよい。
【0012】このようにして得られた抗体カラムを用い
て精製を行なうには、抗体を結合させた担体を充てんし
た抗体カラムに中性付近の緩衝液中のsamを吸着させ
る。次にカラムを同じ緩衝液で洗浄したのち、特異的に
吸着させたsamを溶出させる。特異的に吸収された抗
体を溶出するには、たとえば、低pHもしくは高pHの
緩衝液、高濃度の塩を含有する緩衝液を用いて行なわれ
る。該低pHの緩衝液としては、たとえばpH2.3の0.1
7M グリシン−塩酸緩衝液,pH1.8の0.1M 第二クエ
ン酸ナトリウム−塩酸緩衝液などが挙げられる。該高p
Hの緩衝液としては、たとえばpH11のアンモニア水、
pH11.7の0.2Mホウ酸ナトリウム緩衝液などが挙げら
れる。該高濃度の塩を含有する緩衝液としては、たとえ
ば6Mグアニジン塩酸溶液、7M尿素溶液などが挙げら
れる。上記の溶出は、バッチ法でもよく、またカラムを
用いる方法でもよい。抗体の溶出液はたとえば透析して
精製する。たとえば低pHの緩衝液で溶出した時は、た
とえば0.1M炭酸ナトリウム緩衝液(pH10.5)、高p
Hの緩衝液で溶出した時は、たとえば0.1Mグリシン−
塩酸緩衝液(pH3.0)で中性化したのち、たとえば0.1
%NaN3を含む0.02Mリン酸食塩緩衝液(pH8.0)に
対して透析する。また高濃度の塩を含有する緩衝液で溶
出した抗体液は直接に上記のリン酸食塩緩衝液に透析し
て保存することもできる。また、上記溶出液または透析
液を凍結乾燥して得られた凍結乾燥標品として保存する
こともできる。このようにして精製されたsamは、極
めて高単位のものであり、samは細胞増殖因子の受容
体と考えられるために、抗癌剤として用いることができ
る。
【0013】本発明明細書および図面において、塩基、
アミノ酸、化合物の残基、保護基、溶媒などを略号で表
示する場合、IUPAC−IUB Commision on Bioche
mical Nomenclature による略号あるいは当該分野にお
ける慣用略号に基づくものであり、その例を下記する。
またアミノ酸に関し光学異性体があり得る場合は、特に
明示しなければL−体を示すものとする。なお、上記略
号は、それに相当する化合物のペプチド、結合を形成し
うる残基を示す場合もある。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA:相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA:メッセンジャーリボ核酸 dATP:デオキシアデノシン三リン酸 dTTP:デオキシチミジン三リン酸 dGTP:デオキシグアノシン三リン酸 dCTP:デオキシシチジン三リン酸 ATP :アデノシン三リン酸 EDTA:エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム GlyまたはG :グリシン AlaまたはA :アラニン ValまたはV :バリン LeuまたはL :ロイシン IleまたはI :イソロイシン SerまたはS :セリン ThrまたはT :スレオニン CysまたはC :システイン MetまたはM :メチオニン GluまたはE :グルタミン酸 AspまたはD :アスパラギン酸 LysまたはK :リジン ArgまたはR :アルギニン HisまたはH :ヒスチジン PheまたはF :フェニールアラニン TyrまたはY :チロシン TrpまたはW :トリプトファン ProまたはP :プロリン AsnまたはN :アスパラギン GlnまたはQ :グルタミン Boc:t−ブチルオキシカルボニル MeBzl:4−メチルベンジル Bzl:ベンジル OBzl:ベンジルエステル CHO:ホルミル Cl−Z:2−クロロベンジルオキシカルボニル Br−Z:2−ブロモベンジルオキシカルボニル Tos:p−トルエンスルホニル DNP:2,4−ジニトロフェニル −P:ペプチド固相合成用ポリスチレン樹脂 PAM:p−オキシメチルフェニルアセトアミド メチ
ル樹脂 AcOH:酢酸 なお、本発明のペプチドにおいては、そのアミノ酸配列
の一部が修飾(付加、除去、その他のアミノ酸への置換
など)されていてもよい。
【0014】
【作用】癌遺伝子K−samの遺伝子産物もしくはその
部分ペプチドに対する抗体、あるいは癌遺伝子K−sa
の遺伝子産物もしくはその部分ペプチドとキャリア用
蛋白との複合体を免疫原として得られた抗体はsamも
しくはその部分ペプチドとの結合能が高く、samの検
出・定量およびsamの精製を行うことができる。
【0015】
【実施例】実施例1 (1)H−Thr−Thr−Leu−Glu−Pro−
Glu−Asp−Ala−Ile−Ser−Ser−G
ly−Cys−OH(sam〔31-42〕−Cys,ペプ
チド(I))の製造 sam〔31-42〕のペプチドにリンカーとしてCysを
付加したペプチド(I)の合成は、自動ペプチド合成機
430A(アプライドバイオシステム社)を用いた固相
合成法にて行なった。プログラムは「スタンダード−
1」を用いた。基本的な合成過程等は、メリーフィール
ド アール ビー(Merrifield,R.B.)(1969)アドバンス
オブ エンザイモロジー(Adv. Enzymol.)32, 221-296の
方法に順じている。レジンにはBoc−Cys(MeB
zl)−PAM−P(0.5mmol/g)を用い、カルボキシル
末端から以下のアミノ酸を順次合成した。Boc−アミ
ノ酸として、Boc−Gly−OH,Boc−Ser−
OH,Boc−Ser−OH,Boc−Ile−OH,
Boc−Ala−OH,Boc−Asp(OBzl)−
OH,Boc−Glu(OBzl)−OH,Boc−P
ro−OH,Boc−Glu(OBzl)−OH,Bo
c−Leu−OH,Boc−Thr(Bzl)−OH,
Boc−Thr(Bzl)−OHを用いた。アミノ末端
Thrまで合成したのちペプチドレジンを合成機から取
り出し、乾燥した。ペプチドレジン1gに1.5mlのp
−クレゾールおよび0.5mlの1,2−エタンジチオー
ルを加え、さらに約8mlの液体フッ化水素を加えて、
0℃で2時間反応させた。反応終了後、デシケーター中
でフッ化水素を減圧除去し、0.1%の2−メルカプトエ
タノールを含むジエチルエーテルで、続いてジエチルエ
ーテルで洗い、大部分の混在試薬を除去した。ペプチド
を10mlの3%酢酸で抽出し、ろ過により抽出液中に混
入しているレジンを除いた。ろ液をセファデックス(Se
phadex)G−25を用いるゲルろ過により精製した。ゲル
ろ過条件は、カラムサイズ 2.8×60cm;検出波長 230n
m;溶媒 3%酢酸;流速 40ml/hrであった。ペプチ
ドを含むフラクションを集めて凍結乾燥し、得られた粉
末標品について逆相高速液体クロマトグラフィーにより
さらに精製した。カラム、YMC−パック、A−324
ODS 10×300mm;カラム温度 25℃;溶出溶媒A 0.1
%トリフルオロ酢酸−99.9%蒸留水;溶出溶媒B 0.1%
トリフルオロ酢酸−99.9%アセトニトリル;溶出プログ
ラム 0分(85%A+15%B),30分(70%A+30%
B);溶出速度2ml/min,検出波長230nm。本条件下
で保持時間約27分に溶出された主ピーク画分を集めてバ
イオラッドAG1×8(AcOH型、1.8×5cm)のカラム
に通し、洗液も集め、アセトニトリルを留去した後、凍
結乾燥した。白色粉末80mgを得た。得られたペプチド
は、上記と同様の条件における高速液体クロマトグラフ
ィーによる分析で、保持時間26.5分に鋭い単一ピークを
与えた。エルマン ジー エル(Elman, G.L.)(1959)アー
キテクチュアル バイオケミストリー アンド バイオフ
ィジクス(Arch. Biochem. Biophys.) 82, 70-77 法によ
る遊離のSH基の定量:100.5%。 アミノ酸分析:Asp 1.00(1),Ser 1.79(2),Gl
u 2.04(2),Gly 1.03(1),Ala 1.04(1),Cys
1.05(1),Ile 1.05(1),Leu 1.09(1),Pro
0.99(1),Thr 1.91(2)。回収率76%。システイン
は過蟻酸酸化法により定量した。カッコ内は理論値を示
す。
【0016】(2)H-Ser-Glu-Asn-Ser-
Asn-Asn-Lys-Arg-Ala-Pro-Tyr-
Trp-Thr-Asn-Thr-Glu-Lys-OH(s
am〔56-72〕,ペプチド(II))の合成 自動ペプチド合成機430Aを用い、Boc-Lys
(ClZ)-PAM−P(0.5m mol/g)より出発し、
以下のアミノ酸を順次縮合した。Boc-Glu(OB
zl)-OH,Boc-Thr(Bzl)-OH,Boc-
Asn-OH,Boc-Thr(Bzl)-OH,Boc-
Trp-OH,Boc-Tyr(Brz)-OH,Boc-
Pro-OH,Boc-Ala-OH,Boc-Arg(T
os)-OH,Boc-Lys(ClZ)-OH,Boc-
Asn-OH,Boc-Asn-OH,Boc-Ser(B
zl)-OH,Boc-Asn-OH,Boc-Glu(O
Bzl)-OH,Boc-Ser(Bzl)-OH。アミ
ノ末端Serまで合成した後ペプチドレジンを合成機か
ら取り出し、乾燥した。ペプチドレジン1gに1.5ml
のp−クレゾールおよび0.5mlの1,2−エタンジチオー
ルを加え、さらに約8mlの液体フッ化水素を加えて、
0℃で2時間反応させた。反応終了後、デシケーター中
でフッ化水素を減圧除去し、0.1%の2−メルカプトエ
タノールを含むジエチルエーテルで、続いてジエチルエ
ーテルで洗い、大部分の混在試薬を除去した。ペプチド
を10mlの3%酢酸で抽出し、ろ過により抽出液中に混
合しているレジンを除いた。ろ液をセファデックス(Se
phadex)G−25を用いるゲルろ過により精製した。ゲル
ろ過条件は、カラムサイズ 2.8×60cm;検出波長 230
nm;溶媒 3%酢酸;流速 40ml/hrであった。ペ
プチドを含むフラクションを集めて凍結乾燥し、得られ
た粉末標本について逆相高速液体クロマトグラフィーに
よりさらに精製した。カラム、Nucleosil 5C18;4×
150mm;カラム温度,25℃;溶出溶媒A 0.1%トリフ
ルオロ酢酸−99.9%蒸留水;溶出溶媒B 0.1%トリフル
オロ酢酸−99.9%アセトニトリル;溶出プログラム,0
分(90%A+10%B),25分(40%A+60%B);溶出
速度1ml/min,検出波長 220nm。本条件下
で保持時間約14分に溶出された主ピーク画分を集めて、
バイオラッドAG1×8(AcOH型、1.8×5cm)
カラムに通し、洗液を集め、アセトニトリルを留去した
後、凍結乾燥した。白色粉末25mgを得た。得られたペ
プチドは、上記と同様の条件における高速液体のクロマ
トグラフィーによる分析で、保持時間14.0分で鋭い単ピ
ークを与えた。 アミノ酸分析値 Asp 3.83(4),Thr 1.91(2),Ser 1.69(2),G
lu 1.95(2),Pro0.97(1),Ala 1.10(1),Ty
r 1.01(1),Lys 2.02(2),Trp 0.83(1),Arg
1.00(1) (3)H-Pro-Ala-Gly-Gly-Asn-Pro
-Met-Pro-Thr-Met-Arg-Trp-Leu-
Lys-Asn-Gly-Lys-OH 〔Sam(91-10
7),ペプチド(III)〕の合成 自動ペプチド合成機430Aを用い、Boc−Lys
(ClZ)−PAM−P(0.5m Mol/g)より出発し
て、以下のアミノ酸を順次縮合した。Boc-Gly-O
H,Boc-Asn-OH,Boc-Lys(ClZ)-O
H,Boc-Leu-OH,Boc-Trp-OH,Boc
-Arg(Tos)-OH,Boc-Met-OH,Boc
-Thr(Bzl)-OH,Boc-Pro-OH,Boc
-Met-OH,Boc-Pro-OH,Boc-Asn-O
H,Boc-Gly-OH,Boc-Gly-OH,Boc
-Ala-OH,Boc-Pro-OH,アミノ末端Pro
まで合成した後ペプチドレジンを合成機から取り出し、
乾燥した。ペプチドレジン1gに1.5mlのp−クレゾ
ールおよび0.5mlの1,2−エタンジチオールを加え、さ
らに約8mlの液体フッ化水素を加えて、0℃で2時間
反応させた。反応終了後、デシケーター中でフッ化水素
を減圧除去し、0.1%の2−メルカプトエタノールを含
むジエチルエーテルで、続いてジエチルエーテルで洗
い、大部分の混在試薬を除去した。ペプチドを10mlの
3%酢酸で抽出し、ろ過により抽出液中に混合している
レジンを除いた。ろ液をセファデックス(Sephadex)G
−25を用いるゲルろ過により精製した。ゲルろ過条件
は、カラムサイズ 2.8×60cm;検出波長 230nm;溶
媒 3%酢酸;流速 40ml/hrであった。ペプチドを
含むフラクションを集めて凍結乾燥し、得られた粉末標
本について逆相高速液体クロマトグラフィーによりさら
に精製した。カラム Nucleosil 5C18;4×150m
m;カラム温度 25℃;溶出溶媒A 0.1%トリフルオロ
酢酸−99.9%蒸留水;溶出溶媒B 0.1%トリフルオロ酢
酸−99.9%アセトニトリル;溶出プログラム,0分(90
%A+10%B),25分(40%A+60%B);溶出速度1
ml/min,検出波長 220nm。本条件下で保持時間
約14分に溶出された主ピーク画分を集めて、バイオラッ
ドAG1×8(AcOH型、1.8×5cm)カラムに通
し、洗液を集め、アセトニトリルを留去した後、凍結乾
燥した。白色粉末25mgを得た。得られたペプチドは、
上記と同様の条件における高速液体のクロマトグラフィ
ーによる分析で、保持時間14.2分で鋭い単ピークを与え
た。 アミノ酸分析値 Asp 2.00(2),Thr 0.96(1),Pro 3.10(3),G
ly 2.99(3),Ala1.02(1),Leu 1.04(1),Ly
s 2.00(2),Trp 0.18(1),Arg 0.99(1)。
【0017】(4)H-Gly-Tyr-Lys-Val-
Arg-Asn-Gln-His-Trp-Ser-Leu-
Ile-Met-Glu-OH (sam〔117-130〕,ペ
プチド(IV)の製造 自動ペプチド合成機430Aを用い、Boc−Glu
(OBzl)−PAM−P(0.5m Mol/g)より出発し
て、以下のアミノ酸を順次縮合した。Boc-Met-O
H,Boc-Ile-OH,Boc-Leu-OH,Boc
-Ser-OH,Boc-Trp-OH,Boc-His
(Tos)-OH,Boc-Gln(OBzl)-OH,
Boc-Asn-OH,Boc-Arg(Tos)-OH,
Boc-Val-OH,Boc-Lys(ClZ)-OH,
Boc-Tyr(BrZ)-OH,Boc-Gly-OH。
アミノ末端Thrまで合成した後ペプチドレジンを合成
機から取り出し、乾燥した。ペプチドレジン1gに1.5
mlのp−クレゾールおよび0.5mlの1,2−エタンジチ
オールを加え、さらに約8mlの液体フッ化水素を加え
て、0℃で2時間反応させた。反応終了後、デシケータ
ー中でフッ化水素を減圧除去し、0.1%の2−メルカプ
トエタノールを含むジエチルエーテルで、続いてジエチ
ルエーテルで洗い、大部分の混在試薬を除去した。ペプ
チドを10mlの3%酢酸で抽出し、ろ過により抽出液中
に混合しているレジンを除いた。ろ液をセファデックス
(Sephadex)G−25を用いるゲルろ過により精製し
た。ゲルろ過条件は、カラムサイズ 2.8×60cm;検出
波長 230nm;溶媒 3%酢酸;流速 40ml/hrであ
った。ペプチドを含むフラクションを集めて凍結乾燥
し、得られた粉末標本について逆相高速液体クロマトグ
ラフィーによりさらに精製した。カラム、Nucleosil 5
C18;4×150mm;カラム温度 25℃;溶出溶媒A
0.1%トリフルオロ酢酸−99.9%蒸留水;溶出溶媒B 0.
1%トリフルオロ酢酸−99.9%アセトニトリル;溶出プ
ログラム 0分(90%A+10%B),25分(40%A+60
%B);溶出速度 1ml/min,検出波長 220n
m。本条件下で保持時間約16分に溶出された主ピーク画
分を集めて、バイオラッドAG1×8(AcOH型、1.
8×5cm)カラムに通し、洗液を集め、アセトニトリ
ルを留去した後、凍結乾燥した。白色粉末25mgを得
た。得られたペプチドは、上記と同様の条件における高
速液体のクロマトグラフィーによる分析で、保持時間1
5.5分で鋭い単ピークを与えた。 アミノ酸分析値 Asp 1.00(1),Ser 0.94(1),Glu 2.00(2),G
ly 0.99(1),Val0.96(1),Met 0.99(1),Il
e 0.97(1),Leu 0.99(1),Tyr 0.96(1),Lys
0.98(1),His 1.00(1),Trp 0.28(1),Arg
0.96(1)。
【0018】(5)H-Ala-Arg-Pro-Ser-
Phe-Ser-Leu-Val-Glu-Asp-Thr-
Thr-Leu-Cys-OH (sam〔21-33〕−Cy
s,ペプチド(V)の製造 自動ペプチド合成機430Aを用い、sam〔21-33〕
のペプチドにリンカーとしてCysを付加したペプチド
(V)を合成した。すなわちBoc−Cys(MeBz
l)−PAM−P(0.5m Mol/g)より出発し、以下の
アミノ酸を順次縮合した。Boc-Leu-OH,Boc
-Thr(Bzl)-OH,Boc-Thr(Bzl)-O
H,Boc-Asp(OBzl)-OH,Boc-Glu
(OBzl)-OH,Boc-Val-OH,Boc-Le
u-OH,Boc-Ser(Bzl)-OH,Boc-Ph
e-OH,Boc-Ser(Bzl)-OH,Boc-Pr
o-OH,Boc-Arg(Tos)-OH,Boc-Al
a-OH。アミノ末端Alaまで合成した後ペプチドレ
ジンを合成機から取り出し、乾燥した。ペプチドレジン
1gに1.5mlのp−クレゾールおよび0.5mlの1,2−
エタンジチオールを加え、さらに約8mlの液体フッ化
水素を加えて、0℃で2時間反応させた。反応終了後、
フッ化水素を減圧除去した。残留物を0.1%の2−メル
カプトエタノールを含むジエチルエーテルで、続いてジ
エチルエーテルで洗い、大部分の混在試薬を除去した。
ペプチドを10mlの3%酢酸で抽出し、ろ過により抽出
液中に混合しているレジンを除いた。ろ液をセファデッ
クス(Sephadex)G−25を用いるゲルろ過により精製
した。ゲルろ過条件は、カラムサイズ 2.8×60cm;検
出波長 230nm;溶媒 3%酢酸;流速 40ml/hrで
あった。ペプチドを含むフラクションを集めて凍結乾燥
し、得られた粉末標本について逆相高速液体クロマトグ
ラフィーによりさらに精製した。カラム、YMC−パッ
ク、D−DOS−7 20×250mm;カラム温度 25℃;
溶出溶媒A 0.1%トリフルオロ酢酸−99.9%蒸留水;溶
出溶媒B 0.1%トリフルオロ酢酸−99.9%アセトニトリ
ル;溶出プログラム 0分(80%A+20%B),30分(5
0%A+50%B);溶出速度 5ml/min,検出波長
230nm。本条件下で保持時間約28分に溶出された主ピ
ーク画分を集めて、バイオラッドAG1×8(AcOH
型、1.8×5cm)カラムに通し、洗液を集め、アセト
ニトリルを留去した後、凍結乾燥した。白色粉末40mg
を得た。得られたペプチドは、上記と同様の条件におけ
る高速液体のクロマトグラフィーによる分析で、保持時
間15.5分で鋭い単ピークを与えた。 アミノ酸分析値 Asp 0.96(1),Thr 1.59(2),Ser 1.63(2),G
lu 1.04(1),Pro0.84(1),Ala 1.00(1),Cy
s 0.93(1),Val 0.85(1),Leu 2.19(2),Phe 1.0
2(1),Arg 0.86(1)。
【0019】実施例2 (1)H-Thr-Thr-Leu-Glu-Pro-Glu
-Asp-Ala-Ile-Ser-Ser-Gly-Cys-
OH (ペプチド〔I〕)に対する抗体の製造 牛サイログロブリン(BTGと略称する)30mgを1m
lの0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)の溶解し、GMBS
〔N−γ−マレイミドブチルオキシ)サクシニイミド〕
0.36mgをDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)100
μlに溶かして加え、25℃で45分間撹拌後、SephadexG
−25fine(φ 1.0×63cm)で0.1Mリン酸緩衝液(pH6.
5)を溶出液として分離し、マレイミド基の導入されたB
TGを得た(マレイミド化BTG)。ペプチド(I)と
マレイミド化BTGをモル比で5:1になるよう混ぜ、
4℃で20時間反応した。反応後1mMのL−Cysを含
有する生理食塩水(1リットル)で4℃4時間透析を行
なった後、さらに透析(生理食塩水2リットル×2)を
行ない、生理食塩水にて9mlとして1mlずつ分注し
て凍結保存した。このペプチド(I)−BTG縮合体溶
液1mlに等量のフロインド完全アジュバントを加えて
よく混合して乳剤を作製し、これをウサギ両大腿部筋肉
内、両後肢掌皮下および背部皮下数ヶ所に接種した。以
上の操作を3週おきに3回行ない、最終免疫の1週間後
採血し、抗血清を得た。
【0020】(2)H−Ser−Glu−Asn−Se
r−Asn−Asn−Lys−Arg−Ala−Pro
−Tyr−Trp−Thr−Asn−Thr−Glu−
Lys−OH〔ペプチド(II)〕に対する抗体の製造 ペプチド(II)7mgおよび牛サイログロブリン(BTG
と略称する)21mgを0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)2m
lに溶解し、1%グルタールアルデヒド水溶液を0.75m
l加えて氷冷下で30分撹拌後、室温で3時間撹拌を行な
った。撹拌終了後、4℃で透析(生理食塩水2リットル
×2)し、生理食塩水にて10mlとして1mlずつ分注
して凍結保存した。このペプチド(II)−BTG縮合体
溶液1mlに等量のフロインド完全アジュバントを加え
てよく混合して乳剤を作製し、これをウサギ両大腿部筋
肉内、両後肢掌皮下および背部皮下数ヶ所に接種した。
以上の操作を3週おきに4回行ない、最終免疫の1週間
後採血し、抗血清を得た。
【0021】(3)H−Pro−Ala−Gly−Gl
y−Asn−Pro−Met−Pro−Thr−Met
−Arg−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−
Lys−OH〔ペプチド(III)〕に対する抗体の製造 ペプチド(III)7mgおよび牛サイログロブリン(BT
Gと略称する)21mgを0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)2
mlに溶解し、1%グルタールアルデヒド水溶液を0.75
ml加えて氷冷下で30分撹拌後、室温で3時間撹拌を行
なった。撹拌終了後、4℃で透析(生理食塩水2リット
ル×2)し、生理食塩水にて10mlとして1mlずつ分
注して凍結保存した。このペプチド(III)−BTG縮
合体溶液1mlに等量のフロインド完全アジュバントを
加えてよく混合して乳剤を作製し、これをウサギ両大腿
部筋肉内、両後肢掌皮下および背部皮下数ヶ所に接種し
た。以上の操作を3週おきに4回行ない、最終免疫の1
週間後採血し、抗血清を得た。
【0022】(4)H−Gly−Tyr−Lys−Va
l−Arg−Asn−Gln−His−Trp−Ser
−Leu−Ile−Met−Glu−OH〔ペプチド
(IV)〕に対する抗体の製造 ペプチド(IV)8mgを0.75mlのDMSO(ジメチルス
ルホキシド)に溶解した後、2.25mlのリン酸緩衝液
(pH7.0)を加え、さらに1%グルタールアルデヒド水
溶液を0.75ml加えて氷冷下で30分撹拌後、室温でさら
に3時間撹拌を行なった。撹拌終了後、4℃で透析(生
理食塩水2リットル×2)し、生理食塩水にて10mlと
して1mlずつ分注して凍結保存した。このペプチド(I
V)溶液1mlに等量のフロインド完全アジュバントを加
えてよく混合して乳剤を作製し、これをウサギ両大腿部
筋肉内、両後肢掌皮下および背部皮下数ヶ所に接種し
た。以上の操作を3週おきに4回行ない、最終免疫の1
週間後採血し、抗血清を得た。
【0023】(5)H-Ala-Arg-Pro-Ser-
Phe-Ser-Leu-Val-Glu-Asp-Thr-
Thr-Leu-Cys-OH 〔ペプチド(V)〕に対す
る抗体の製造 牛サイログロブリン(BTGと略称する)32mgを1m
lの0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)に溶解し、GMBS
〔N−γ−マレイミドブチルオキシ)サクシニイミド〕
2.68mgをDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)100
μlに溶かして加え、25℃で60分間撹拌後、SephadexG
−25fine(φ 0.8×66cm)で0.1Mリン酸緩衝液(pH6.
5)を溶出液として分離し、マレイミド基の導入されたB
TGを得た(マレイミド化BTG)。ペプチド(V)と
マレイミド化BTGをモル比で5:1になるよう混ぜ、
4℃で20時間反応した。反応後1mMのL−Cysを含
有する生理食塩水(1リットル)で4℃3時間透析を行
なった後、さらに透析(生理食塩水3リットル×1)を
行ない、生理食塩水にて11mlとして1mlずつ分注し
て凍結保存した。このペプチド(V)−BTG縮合体溶
液1mlに等量のフロインド完全アジュバントを加えて
よく混合して乳剤を作製し、これをウサギ両大腿部筋肉
内、両後肢掌皮下および背部皮下数ヶ所に接種した。以
上の操作を3週おきに3回行ない、最終免疫の1週間後
採血し、抗血清を得た。
【0024】実施例3 実施例2で得られた抗血清の抗体価はそれぞれのペプチ
ドをコートしたマイクロプレートを用いたELISA法
で検討した。すなわち、それぞれのペプチドを10μg/
mlとなるよう0.1M炭酸緩衝液(pH9.6)に溶解し、9
6ウェルイムノプレート(ヌンク社製、デンマーク)の各
ウェルに100μlずつ分注して4℃で一夜放置すること
によりコートした。0.15M NaClを含む0.01Mリン
酸緩衝液(洗浄液、pH7.3)で洗浄した後、1%BSA
を含む0.02Mリン酸緩衝液(pH7.0)を各ウェルに入れ
用時まで冷所保存した。以上のように調製したイムノプ
レートの各ウェルに、実施例2で得られた抗血清を10倍
段階希釈し、その100μlを注入し25℃で2時間反応さ
せた。各ウェルを洗浄液で洗った後、104倍に希釈した
HRP(ホースラディッシュペルオキシダーゼ)標識ヤ
ギ抗ウサギIgG抗体(カッペル社、米国)を100μl
注入し、25℃で2時間反応させた。各ウェルを洗浄液で
よく洗った後、0.02%過酸化水素と0.15% o−フェニ
レンジアミンを含むpH5.5のクエン酸ナトリウム緩衝
液を100μl加え25℃で15分間反応させ、100μlの4N
−硫酸を加えることにより酵素反応を停止させた。停止
後、マイクロプレート用自動比色計(MTP−32,コ
ロナ社製)を用い、492nmにおける吸光度を測定し
た。その結果、いずれのペプチドを免疫した場合も接種
した2匹のウサギの血中に抗体の存在を認め、ペプチド
(I)で10~4〜10~6(図1)、ペプチド(II)で10~5
10~6(図2)、ペプチド(III)で10~5〜10~7(図
3)、ペプチド(IV)で10~4〜10~6(図4)、ペプチド
(V)で10~5〜10~6(図5)希釈まで、血清中に特異抗
体の存在を認めた。
【0025】実施例4 実施例2で得られたそれぞれの抗血清が、K−sam遺
伝子のmRNAの発現が認められるKATO−III細胞
に結合性を示すかどうかを蛍光抗体染色法によって検討
した。すなわち、2×106/mlに調製したKATO−I
II細胞浮遊液100μlに20倍希釈したペプチド抗体を100
μl加え、氷上で2時間反応させた。反応後、細胞を10
%ウシ胎児血清(FCS)を含むリン酸緩衝液生理食塩
水(PBS、pH7.2)で2度洗浄し、20倍希釈した蛍
光標識ヤギ抗ウサギIgG抗体(カッペル社)を100μ
l加え、氷上で2時間反応させた。反応終了後、細胞を
10%FCS含有PBSで洗浄し、蛍光顕微鏡で観察し
た。その結果、ペプチド(V)の免疫により得られた抗
血清のみがKATO−III細胞に結合性を示すことが判
明した。
【0026】
【発明の効果】本発明で得られる抗sam抗体は、癌遺
伝子K−samの遺伝子産物を免疫組織化学的または免
疫化学的測定法で検定、定量する方法における試薬とし
て、癌遺伝子K−samの遺伝子産物の精製の試薬とし
て、また、癌診断剤として用いられる他、細胞増殖因子
の受容体と考えられるsamの解析に、また制癌剤とし
て有用であり、また本発明で得られたsamの部分ペプ
チドそのものも制癌剤として用いることが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】配列番号2の部分samペプチドによって抗s
am抗体が得られることを示したグラフである。
【図2】配列番号3の部分samペプチドによって抗s
am抗体が得られることを示したグラフである。
【図3】配列番号4の部分samペプチドによって抗s
am抗体が得られることを示したグラフである。
【図4】配列番号5の部分samペプチドによって抗s
am抗体が得られることを示したグラフである。
【図5】配列番号6の部分samペプチドによって抗s
am抗体が得られることを示したグラフである。
【配列表】配列番号:1 配列の長さ:679 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 直接の起源:ヒト未分化胃がん細胞株 KATO-III 配列 配列番号:1 Met Val Ser Trp Gly Arg Phe Ile Cys Leu Val Val Val Thr Met 1 5 10 15 Ala Thr Leu Ser Leu Ala Arg Pro Ser Phe Ser Leu Val Glu Asp 20 25 30 Thr Thr Leu Glu Pro Glu Asp Ala Ile Ser Ser Gly Asp Asp Glu 35 40 45 Asp Asp Thr Asp Gly Ala Glu Asp Phe Val Ser Glu Asn Ser Asn 50 55 60 Asn Lys Arg Ala Pro Tyr Trp Thr Asn Thr Glu Lys Met Glu Lys 65 70 75 Arg Leu His Ala Val Pro Ala Ala Asn Thr Val Lys Phe Arg Cys 80 85 90 Pro Ala Gly Gly Asn Pro Met Pro Thr Met Arg Trp Leu Lys Asn 95 100 105 Gly Lys Glu Phe Lys Gln Glu His Arg Ile Gly Gly Tyr Lys Val 110 115 120 Arg Asn Gln His Trp Ser Leu Ile Met Glu Ser Val Val Pro Ser 125 130 135 Asp Lys Gly Asn Tyr Thr Cys Val Val Glu Asn Glu Tyr Gly Ser 140 145 150 Ile Asn His Thr Tyr His Leu Asp Val Val Glu Arg Ser Pro His 155 160 165 Arg Pro Ile Leu Gln Ala Gly Leu Pro Ala Asn Ala Ser Thr Val 170 175 180 Val Gly Gly Asp Val Glu Phe Val Cys Lys Val Tyr Ser Asp Ala 185 190 195 Gln Pro His Ile Gln Trp Ile Lys His Val Glu Lys Asn Gly Ser 200 205 210 Lys Tyr Gly Pro Asp Gly Leu Pro Tyr Leu Lys Val Leu Lys His 215 220 225 Ser Gly Ile Asn Ser Ser Asn Ala Glu Val Leu Ala Leu Phe Asn 230 235 240 Val Thr Glu Ala Asp Ala Gly Glu Tyr Ile Cys Lys Val Ser Asn 245 250 255 Tyr Ile Gly Gln Ala Asn Gln Ser Ala Trp Leu Thr Val Leu Pro 260 265 270 Lys Gln Gln Ala Pro Gly Arg Glu Lys Glu Ile Thr Ala Ser Pro 275 280 285 Asp Tyr Leu Glu Ile Ala Ile Tyr Cys Ile Gly Val Phe Leu Ile 290 295 300 Ala Cys Met Val Val Thr Val Ile Leu Cys Arg Met Lys Asn Thr 305 310 315 Thr Lys Lys Pro Asp Phe Ser Ser Gln Pro Ala Val His Lys Leu 320 325 330 Thr Lys Arg Ile Pro Leu Arg Arg Gln Val Ser Ala Glu Ser Ser 335 340 345 Ser Ser Met Asn Ser Asn Thr Pro Leu Val Arg Ile Thr Thr Arg 350 355 360 Leu Ser Ser Thr Ala Asp Thr Pro Met Leu Ala Gly Val Ser Glu 365 370 375 Tyr Glu Leu Pro Glu Asp Pro Lys Trp Glu Phe Pro Arg Asp Lys 380 385 390 Leu Thr Leu Gly Lys Pro Leu Gly Glu Gly Cys Phe Gly Gln Val 395 400 405 Val Met Ala Glu Ala Val Gly Ile Asp Lys Asp Lys Pro Lys Glu 410 415 420 Ala Val Thr Val Ala Val Lys Met Leu Lys Asp Asp Ala Thr Glu 425 430 435 Lys Asp Leu Ser Asp Leu Val Ser Glu Met Glu Met Met Lys Met 440 445 450 Ile Gly Lys His Lys Asn Ile Ile Asn Leu Leu Gly Ala Cys Thr 455 460 465 Gln Asp Gly Pro Leu Tyr Val Ile Val Glu Tyr Ala Ser Lys Gly 470 475 480 Asn Leu Arg Glu Tyr Leu Arg Ala Arg Arg Pro Pro Gly Met Glu 485 490 495 Tyr Ser Tyr Asp Ile Asn Arg Val Pro Glu Glu Gln Met Thr Phe 500 505 510 Lys Asp Leu Val Ser Cys Thr Tyr Gln Leu Ala Arg Gly Met Glu 515 520 525 Tyr Leu Ala Ser Gln Lys Cys Ile His Arg Asp Leu Ala Ala Arg 530 535 540 Asn Val Leu Val Thr Glu Asn Asn Val Met Lys Ile Ala Asp Phe 545 550 555 Gly Leu Ala Arg Asp Ile Asn Asn Ile Asp Tyr Tyr Lys Lys Thr 560 565 570 Thr Asn Gly Arg Leu Pro Val Lys Trp Met Ala Pro Glu Ala Leu 575 580 585 Phe Asp Arg Val Tyr Thr His Gln Ser Asp Val Trp Ser Phe Gly 590 595 600 Val Leu Met Trp Glu Ile Phe Thr Leu Gly Gly Ser Pro Tyr Pro 605 610 615 Gly Ile Pro Val Glu Glu Leu Phe Lys Leu Leu Lys Glu Gly His 620 625 630 Arg Met Asp Lys Pro Ala Asn Cys Thr Asn Glu Leu Tyr Met Met 635 640 645 Met Arg Asp Cys Trp His Ala Val Pro Ser Gln Arg Pro Thr Phe 650 655 660 Lys Gln Leu Val Glu Asp Leu Asp Arg Ile Pro Pro Thr Leu Pro 665 670 675 Tyr Glu His Phe 679 配列番号2: 配列の長さ:13 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直線状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:中間部フラグメント−Cys 配列 H Thr Thr Leu Glu Pro Glu Asp Ala Ile Ser Ser Gly Cys OH 1 5 10 配列番号3: 配列の長さ:17 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直線状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:中間部フラグメント 配列 H Ser Glu Asn Ser Asn Asn Lys Arg Ala Pro Tyr Trp Thr Asn Thr Glu Lys OH 1 5 10 15 配列番号4: 配列の長さ:17 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直線状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:中間部フラグメント 配列 H Pro Ala Gly Gly Asn Pro Met Pro Thr Met Arg Trp Leu Lys Asn Gly Lys OH 1 5 10 15 配列番号5: 配列の長さ:14 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直線状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:中間部フラグメント 配列 H Gly Tyr Lys Val Arg Asn Gln His Trp Ser Leu Ile Met Glu OH 1 5 10 配列番号6: 配列の長さ:14 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直線状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:中間部フラグメント−Cys 配列 H Ala Arg Pro Ser Phe Ser Leu Val Glu Asp Thr Thr Leu Cys OH 1 5 10
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 33/574 G01N 33/574 A // A61K 39/395 A61K 39/395 D E (72)発明者 吉田 輝彦 東京都練馬区光ケ丘7丁目7番5−603 号 (72)発明者 近藤 孝一 京都府相楽郡木津町兜台3丁目6番3号 (72)発明者 市森 有三 大阪府堺市浜寺元町5丁725番地 (72)発明者 香西 義雄 大阪府豊中市清風荘1丁目9番5号 (56)参考文献 特表 平4−506604(JP,A) Mol.Cell.Biol,Vo l.8,No.12(1988)p.5541−4 Proc.Natl.Acad.Sc i.USA,Vol.86,No.14 (1989)p.5449−53 Science,Vol.245(1989) p.57−60 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07K 16/32 C07K 1/22 C07K 7/08 C07K 14/82 G01N 33/53 G01N 33/574 CA(STN) JICSTファイル(JOIS) REGISTRY(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号:2〜配列番号:6のいずれかの
    配列番号で表されるアミノ酸配列からなるペプチドに対
    する抗体。
  2. 【請求項2】配列番号:6で表されるアミノ酸配列から
    なるペプチドに対する抗体。
  3. 【請求項3】配列番号:2〜配列番号:6のいずれかの
    配列番号で表されるアミノ酸配列からなるペプチドとキ
    ャリア用蛋白との複合体を免疫原として得られた請求項
    1記載の抗体。
  4. 【請求項4】配列番号:1で表されるアミノ酸配列から
    なる癌遺伝子K−samの遺伝子産物もしくは配列番
    号:2〜配列番号:6のいずれかの配列番号で表される
    アミノ酸配列からなるペプチドとキャリア用蛋白との複
    合体を免疫原とする、配列番号:1で表されるアミノ酸
    配列からなる癌遺伝子K−samの遺伝子産物もしくは
    配列番号:2〜配列番号:6のいずれかの配列番号で表
    されるアミノ酸配列からなるペプチドに対する抗体の製
    造方法。
  5. 【請求項5】1種または抗原結合部位を異にする配列番
    号:1で表されるアミノ酸配列からなる癌遺伝子K−s
    amの遺伝子産物もしくは配列番号:2〜配列番号:6
    のいずれかの配列番号で表されるアミノ酸配列からなる
    ペプチドに対する複数種の抗体を用いて生物学的検体に
    おける配列番号:1で表されるアミノ酸配列からなる癌
    遺伝子K−samの遺伝子産物もしくは配列番号:2〜
    配列番号:6のいずれかの配列番号で表されるアミノ酸
    配列からなるペプチドを検出、定量することを特徴とす
    る免疫組織化学的および免疫化学的測定法。
  6. 【請求項6】配列番号:1で表されるアミノ酸配列から
    なる癌遺伝子K−samの遺伝子産物もしくは配列番
    号:2〜配列番号:6のいずれかの配列番号で表される
    アミノ酸配列からなるペプチドを、配列番号:1で表さ
    れるアミノ酸配列からなる癌遺伝子K−samの遺伝子
    産物もしくは配列番号:2〜配列番号:6のいずれかの
    配列番号で表されるアミノ酸配列からなるペプチドとキ
    ャリア用蛋白との複合体を免疫原として得られた抗体を
    用いて精製することを特徴とする癌遺伝子K−sam
    の遺伝子産物もしくは該ペプチドの精製法。
  7. 【請求項7】配列番号:2〜配列番号:6のいずれかの
    配列番号で表されるアミノ酸配列からなるペプチド。
  8. 【請求項8】配列番号:6で表されるアミノ酸配列から
    なるペプチド。
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Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Mol.Cell.Biol,Vol.8,No.12(1988)p.5541−4
Proc.Natl.Acad.Sci.USA,Vol.86,No.14(1989)p.5449−53
Science,Vol.245(1989)p.57−60

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