JP2980928B2 - Ig‐cd4融合タンパク質をコードするクローン化された遺伝子及びそれらの用途 - Google Patents

Ig‐cd4融合タンパク質をコードするクローン化された遺伝子及びそれらの用途

Info

Publication number
JP2980928B2
JP2980928B2 JP1503279A JP50327989A JP2980928B2 JP 2980928 B2 JP2980928 B2 JP 2980928B2 JP 1503279 A JP1503279 A JP 1503279A JP 50327989 A JP50327989 A JP 50327989A JP 2980928 B2 JP2980928 B2 JP 2980928B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amino acid
acid sequence
fusion protein
immunoglobulin
protein
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1503279A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03502283A (ja
Inventor
シード,ブライアン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JENERARU HOSUPITARU CORP ZA
Original Assignee
JENERARU HOSUPITARU CORP ZA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JENERARU HOSUPITARU CORP ZA filed Critical JENERARU HOSUPITARU CORP ZA
Publication of JPH03502283A publication Critical patent/JPH03502283A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2980928B2 publication Critical patent/JP2980928B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/705Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
    • C07K14/70503Immunoglobulin superfamily
    • C07K14/70514CD4
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide
    • C07K2319/01Fusion polypeptide containing a localisation/targetting motif
    • C07K2319/036Fusion polypeptide containing a localisation/targetting motif targeting to the medium outside of the cell, e.g. type III secretion
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide
    • C07K2319/32Fusion polypeptide fusions with soluble part of a cell surface receptor, "decoy receptors"
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide
    • C07K2319/33Fusion polypeptide fusions for targeting to specific cell types, e.g. tissue specific targeting, targeting of a bacterial subspecies

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 関連する出願へのクロスリファレンス 本出願は、1988年1月22日に出願されたアメリカ特許
出願第07/147,351号の一部継続出願である。
発明の分野 本発明は、組換え遺伝子の分野にある。
発明の背景 ヒト及びサル免疫欠損ウィルスHIV及びSIVは、それぞ
れ後天性免疫不全症候群(AIDS)及びサル免疫不全症候
群(SIDS)の原因物質である。Current,J.など.,Scienc
e 329:1359〜1357(1985);Weiss,R.など.,Nature 32
4:572〜575(1986)を参照のこと。HIVウィルスは、ヘ
ルパーTリンパ球、マクロファージ及び他の細胞の表面
上に存在するCD4タンパク質に結合するエンベロープ糖
タンパク質、gp120を含む。Dalgleishなど.,Nature31
2:763(1984)を参照のこと。gp120がCD4に結合した
後、ウィルスの侵入が、ウィルス標的細胞膜のエンベロ
ープ介在融合により促進される。
感染の間、宿主生物はウィルスタンパク質、たとえば
主要エンベロープ糖タンパク質gp120及びgp41に対する
抗体が増加する。この体液の免疫性にもかかわらず、疾
病は進行し、複数の日和見性感染、寄生虫血症、痴呆症
及び死により特徴づけられる致死性免疫抑制をもたら
す。疾病の進行を阻止する宿主の抗−ウィルス抗体の不
全は、感染の最とも厄介で且つ驚くべき観点の1つを表
わし、そして従来のアプローチに基づくワクチン注射の
効果をききめなくする。
2つの要因が、免疫欠損ウィルスに対する体液の応答
の無効果に役割をはたすことができる。第1に、他のRN
Aウィルスのように(及び特にレトロウィルスのよう
に)、免疫欠損ウィルスは、宿主の免疫監視に応答して
早い速度での抗原性変化の進行を可能にする高い突然変
異速度を示す。第2に、エンベロープ糖タンパク質自体
は、高い親和性抗体結合のために適切である数個のエピ
トープを付与するひじょうにグリコシル化された分子で
ある。ウィルスエンベロープが付与する低い抗原性の
“移動性”標的は、特定の抗体産生によりウィルス感染
を制限するための機会を宿主にほとんど付与しない。
HIVウィルスにより感染された細胞は、それらの表面
上にgp120糖タンパク質を発現する。Gp120は、感染され
ていない細胞にウィルスが侵入することによる反応に類
似する反応を通してCD4+細胞間に融合のでき事を媒介
し、短命の多核巨細胞の形成を導びく。融合細胞の形成
は、gp120エンベロープ糖タンパク質とCD4タンパク質と
の直接的な相互作用に依存する。Dalgleishなど.,前記,
Klatzmann,D.など.,nature 312:763(1984);McDougal
J.S.など.Science231:382(1986);Sodroski,J.な
ど.,Nature322:470(1986);Lifson,J.D.など.,Natur
e 323:725(1986);Sodroski,J.など.,Nature 321
(412(1986)を参照のこと。
CD4タンパク質は、4種の免疫グロブリン様ドメイン
を含む370個のアミノ酸の細胞外領域、膜スパンドメイ
ン及び40個のアミノ酸残基の荷電された細胞内領域から
成る。Maddon,P.など.,Cell 42:93(1985);Clark,S.
など.,Proc.Natl.Acad.Sci(USA) 84:1649(1987)を
参照のこと。
CD4−gp120結合が、CD4抗原を担持する細胞のウィル
ス感染を担当する証拠は、特定の複合体がgp120とCD4と
の間に形成される発見を包含する。McDougalなど.,前記
を参照のこと。他の研究者は、HIVに対して非感染性で
ある細胞系が、ヒトCD4 cDNA遺伝子のトランスフェクシ
ョン及び発現に続いて、感染可能な細胞系に転換された
ことを示した。Maddonなど.,Cell 47:333〜348(198
6)を参照のこと。
大部分の抗体−エンベロープ相互作用と対比して、受
容体−エンベロープ相互作用は、高い親和性(Ka=108
/モル)免疫性会合を特徴とする。さらに、CD4に対
するウィルスの親和性は、推定上の内因性リガンド、す
なわちMHCクラスII抗原に対するCD4の親和性よりも少な
くとも3倍高い。実際、今日まで、モノマー性CD4とク
ラスII抗原との間の特定の物理的会合は示されていな
い。
細菌又は他の粒子感染に応答して、宿主生物は、通
常、細菌を被覆する、細菌又は粒子表面上で特定のタン
パク質又は炭水化物を結合する血清抗体を産生する。細
菌又は他の粒子上のこの抗体被膜は、抗体依存性細胞毒
性(ADCC)によるFc−受容体担持リンパ球による細胞溶
解を刺激する。他の血清タンパク質、集合的に呼ばれる
補体(C)は、抗体被覆標的に結合し、そシてまた外来
性粒子を非特異的に被覆することができる。それらは、
溶解により細胞の死を引き起こし、又は補体受容体と呼
ばれるマクロファージ上での特異的受容体に結合するこ
とによって摂取を刺激する。Darnell J.など.,Molecula
r Cell Biology,Scientific American Book,641及び108
7ページ(1986)を参照のこと。
ヒトIgの最とも効果的な補体活性化クラスは、IgM及
びIgG1である。この補体システムは、順序正しく作用し
ながら、細胞の溶解を引き起こす14個のタンパク質から
成る。ほとんどすべてのCタンパク質は、不活性前駆体
として正常な血清に存在する。活性化される場合、いく
らかは、高い特異性のタンパク質分解酵素になり、この
基質は、続く連鎖反応における次のタンパク質分解酵素
となる。
完全なC配列は、2種の開始路のうちいづれかにより
開始を引き起こされ得る。1つ(従来の経路)において
は、Ab−Ag複合体が結合し、そしてC1,C4及びC2を活性
化し、C3−スプリット酵素を形成する。第2の経路にお
いては、多くの細菌及び菌類の表面上での多糖類が、微
量のC3フラグメント及び次に2種の他のタンパク質(因
子B及びプロペルジン)と結合し、もう1つのC3−スプ
リット酵素を形成する。C3がいづれかの経路により分離
されれば、その経路は、細胞溶解を導びく段階の残る順
序のために開放される。Davis,B.D.,など.,Microbiolog
y、第3版、Harper及びRow,Philadelphia,PA,452〜466
ページ(1980)を参照のこと。
多くの研究者は、ハイブリッドタンパク質を調製する
ための方法を開示して来た。たとえばMurphy,アメリカ
特許第4,675,382号(1987)は、ジフテリア毒素及びポ
リペプチドリガンド、たとえばホルモンのハイブリッド
タンパク質をコードする所望する融合遺伝子を形成し、
続いて融合遺伝子の発現によりハイブリッドタンパク質
を製造するための組換DNA技法の使用を開示する。
多くの研究者は、組換えDNA技法によりモノクローナ
ル抗体(Mab)を調製して来た。モノクローナル抗体
は、一次及び三次構造で高い特異性の十分に特徴づけら
れた分子である。それらは、抗原のインビトロでの免疫
化学的特徴化及び定量化のために広く使用されて来た。
H及びL鎖のための遺伝子は、適切な宿主中に導入さ
れ、そして発現され、続いて官能抗体分子中に個々の鎖
を再集合されて来た〔たとえば、Munro,Nature 312:59
7(1984);Morrison,S.L.,Science 229:1202(1985);
Uiなど.,Biotechniques :214(1986);Woodなど.,Na
ture 314:446〜449(1985)を参照のこと〕。L−及び
H−鎖の可変領域はクローン化され、そして外来性宿主
中に発現され、ここでそれらはそれらの結合能力を維持
する〔Mooreなど.,ヨーロッパ特許出願第0088994号(19
83年9月21日に公開された)〕。
キメラ又はハイブリッド抗体は、組換えDNA技法によ
りまた調製されて来た。Oi及びMorrison,Biotechiques
:214(1986)は、キメラ性ヒトIgG抗−leu3抗体を
誘発するそのようなキメラ抗体を産生するための手段を
記載する。
Gascoigne,N,R.J.,など.,Proc.Natl.Acad.Sci.(US
A)84:2936〜2940(1987)は、T−細胞受容体α−鎖可
変(V)ドメイン及び免疫グロブリンr2a分子の配列を
コードする不変領域(C)を含むキメラ遺伝子構造体の
調製を開示する。キメラ遺伝子によりトランスフェクト
された細胞は、免疫グロブリン及びT−細胞受容体抗原
決定基並びにプロテインA結合部位を発現するタンパク
質生成物を合成する。このタンパク質は分泌される、明
らかに通常の四量体(H2L2、ここでH=H鎖及びL=L
鎖)免疫グロブリン分子を形成するために通常の入鎖と
会合する。
Sharon,J.,など.,Nature 309:54(1984)は、ヘプテ
ンアゾフェニルアルソネートに対して特異的なマウスH
鎖の可変領域(V)及びマウスカッパL鎖(VHCK)の不
変領域(C)をコードするキメラ遺伝子の構成を開示す
る。この遺伝子は、マウス骨髄腫細胞系中に導入され
た。このキメラ遺伝子は発現され、アゾフェニルアルソ
ネートに対して特異的な抗体分子を付与するために骨髄
腫細胞系から分泌されるL鎖と会合するタンパク質が付
与される。
Morrison,Science 229:1202(1985)は、可変L鎖又
は可変H鎖領域が融合タンパク質を作るために非−Ig配
列に結合され得ることを開示する。この文献は、融合タ
ンパク質のための可能性ある使用が次の3種であること
を言及する: (1)アッセイに使用するために酵素に特異的に抗体を
結合すること;(2)抗原カラムにより非Igタンパク質
を単離すること;及び(3)毒性物質を特異的に運ぶこ
と。
骨髄腫細胞への免疫グロブリン遺伝子の安定した導入
のための最近の技法〔Banerji,J.,など.,Cell 33:729
〜740(1983);Potter,H.,など.,Proc.Natl.Acad.Sci.
(USA)81:7161〜7165(1984)〕は、詳細な構造の情報
を記載し、新規の特性を有する組換え抗体を生成するた
めに、インビトロDNA方法、たとえば突然変異形成の使
用を可能にして来た。
PCT出願W087/02671は、遺伝子クローニング及びL及
びH鎖の発現を通して、所望する不変領域特異性及び可
変領域特性を有する遺伝子工学的に構成された抗体を生
成するための方法を開示する。所望する特異性のモノク
ローナル抗体を産生するクローン化されたハイブリドー
マB細胞系からのmRNAが、cDNAクローニングのために単
離される。L及びH鎖をコードする配列の生成は、クロ
ーン化された可変領域を切り出し、そしてそれらをL又
はH鎖モジュールベクターに連結することによって達成
される。これは、免疫グロブリン鎖をコードするcDNA配
列を付与する。イントロンの欠失は、原核宿主、たとえ
ば細菌、又は下級真核宿主、たとえば酵母におけるこれ
らのcDNA配列の発現を可能にする。
免疫グロブリンの抗原結合部分が他の成分に融合され
ているキメラ抗体の生成は例示されている。抗体に融合
される非免疫グロブリン遺伝子の例は、スタフィロコー
カスアウレウス(Staphylococcus aureus)のヌクレア
ーゼ、マウス腫瘍遺伝子c−myc及びE.コリのDNAポリマ
ラーゼIのクレノウフラグメントを包含する〔Neuberge
r,M.S.,など.,Nature 312:604〜612(1984);Neuberge
r,M.S.,Treuds in Biochemical Science,347〜349(198
5)〕。ヨーロッパ特許出願第120,694号は、E.コリ宿主
細胞に発現される免疫グロブリン分子の可変及び不変領
域の遺伝子工学を開示する。それは、免疫グロブリン分
子が不変ドメインの1つに結合されるもう1つのペプチ
ド成分を有する宿主細胞により合成され得ることをさら
に開示する。そのようなペプチド成分は、細胞毒性又は
酵素的として記載される。その用途及び例は、4−ヒド
ロキシ−3−ニトロフェニル(NP)ハプテンに結合する
モノクローナル抗体に由来する入様鎖の使用を記載す
る。
ヨーロッパ特許出願第125,023号は、キメラ性である
か、又は変性されている免疫グロブリン分子を産生する
ために組換えDNA技法の使用を言及する。これらの免疫
グロブリン分子について記載される使用の1つは、特定
の標的組織に向けられる抗体の注入による全身の診断及
び処理である。病気の存在は、抗体に適切なラベルを結
合することによって決定され得、又は病気の組織は、抗
体と共に適切な薬物を運ぶことによって攻撃され得る。
その用途は、“変性された抗体”として薬物の特定の運
搬を助けるように構成された抗体を記載する。
PCT出願W083/101533は、免疫グロブリン分子の可変領
域が、酵素の活性部分を含む第二タンパク質の部分に結
合されているキメラ抗体を記載する。
Boulianneなど.,Nature 312:643(1984)は免疫グロ
ブリン遺伝子を構成した。ここでハプテントリニトロフ
ェノール(TNP)に対して特異的なマウス可変領域をコ
ードするDNAセグメントが、ヒトμ及び領域をコードす
るセグメントに結合されている。これらのキメラ遺伝子
は、官能的なTNP−結合キメラIgMを付与するために発現
された。
Morrisonなど.,P.N.A.S.(USA) 81:6851(1984)
は、ヒトKL鎖遺伝子のエキソンに結合された、抗−ホス
ホリルコリン骨髄腫タンパク質GのH鎖可変領域エキソ
ンを利用するキメラ分子を開示する。その遺伝子はマウ
ス骨髄腫細胞系中にトランスフェクトされ、抗原結合機
能を有するキメラマウス−ヒトIgGを産生する形態転換
された細胞を生成する。
HIV感染の機構の決定に基づいて達成されて来た進歩
にもかかわらず、HIVウィルス感染を処理する方法のた
めの連続した必要性が存在する。
発明の要約 本発明は、1)CD4、又はHIV gp120に結合するそのフ
ラグメント及び及び2)免疫グロブリンL又はH鎖を含
んで成る融合タンパク質をコードするDNA配列を含んで
成る遺伝子に関し;ここで前記CD4又はそのHIV gp120−
結合フラグメントは、免疫グロブリンL又はH鎖の可変
領域に取って代る。
本発明はまた、本発明の遺伝子を含むベクター及びそ
のベクターにより軽質転換された宿主にも関する。
本発明はまた、CD4、又はHIV gp120に結合しているそ
のフラグメント及び免疫グロブリンL又はH鎖を含んで
成る融合タンパク質を生成するための方法に関し、ここ
で前記免疫グロブリンL又はH鎖の可変領域は、CD4、
又はそのHIV gp120−結合フラグメントにより置換され
ており、 前記方法は、本発明の遺伝子を含むベクターにより形
質転換された宿主株を、タンパク質生成条件下で栄養培
地中において培養し、前記ベクターはさらに、前記宿主
株及び前記融合タンパク質の直接的な発現により認識さ
れる発現シグナルを含んで成り、そして そのようにして生成された融合タンパク質を回収する
ことを含んで成る。
本発明はまた、免疫グロブリンL又はH鎖を含んで成
る第二タンパク質にC−末端で融合されている、CD4、
又はHIV gp120に結合することができるそのフラグメン
トを含んで成る融合タンパク質にも関し、ここで前記L
又はH鎖の可変領域は、CD4又はそのHIV gp120結合フラ
グメントにより置換されている。
本発明はまた、本発明の融合タンパク質及び免疫グロ
ブリンL又はH鎖を含んで成る免疫グロブリン様分子に
も関し、ここで前記免疫グロブリン様分子はHIV gp120
に結合する。
IgG1融合タンパク質及び免疫グロブリン様分子は、補
体−介在及び細胞−介在(ADCC)免疫性のために有用で
あり、そしてIgM融合タンパク質は、補体−介在免疫性
を通して主として有用である。
本発明はまた、本発明の融合タンパク質及び免疫グロ
ブリン様分子及びHIV gp120の間の複合体にも関する。
本発明はまた、本発明の融合タンパク質又は免疫グロ
ブリン様分子を動物に投与することを含んで成るHIV又
はSIV感染を処理するための方法にも関する。
本発明はさらに、HIV又はgp120を含むと思われるサン
プルと本発明の融合タンパク質又は免疫グロブリン様分
子とを接触せしめ、そして複合体が形成したかどうかを
検出することを含んで成る、サンプル中のHIV gp120を
検出するための方法にも関する。
好ましい態様の記載 本発明は、2)免疫グロブリンH鎖をコードするDNA
配列に融合された、1)HIV gp120に結合するCD4又はそ
のフラグメントをコードするDNA配列を含んで成るタン
パク質遺伝子に向けられる。好ましくは、この抗体は、
エフェクター機能を有する。
本発明はまた、2)免疫グロブリンL鎖をコードする
DNA配列(ここでCD4又はそのHIV gp120−結合フラグメ
ントをコードする前記配列は、免疫グロブリンL鎖の可
変領域を置換する)に融合された、1)HIV gp120に結
合するCD4、又はそのフラグメントをコードするDNA配列
を含んで成るタンパク質遺伝子にも向けられる。
本発明はまた、形質転換された宿主におけるこれらの
新規融合タンパク質の発現及びHIV感染を治療し、及び
診断するためのその使用にも向けられる。特に、本発明
は、抗体Iフェクター機能を有し、そしてまたHIV又はS
IV gp120に結合する免疫グロブリン様分子を付与するた
めに、相補的L又はH鎖免疫グロブリンを発現する哺乳
類宿主に前記遺伝子を発現することに関する。
本発明で使用される用語“抗体エフェクター機能”と
は、補体を固定する又はADCCを活性化する能力を示す。
本発明の融合タンパク質及び免疫グロブリン様分子
は、HIV又はSIV感染を治療するために動物に投与され得
る。用語“HIV感染”とは、AIDS、AIDS関連複合体(AR
C)の条件又は動物がAIDSウィルスを有するが、しかしA
IDS又はARCの臨床的症候を示さない条件を意図する。用
語“SIV感染”とは、サル免疫欠損ウィルスにより感染
される条件を意図する。
用語“動物”とは、本発明の融合タンパク質及び免疫
グロブリン様分子の投与を受けることができるすべての
動物に向けられる。そのような動物の主要はヒドである
が、しかしそれだけには限定されない。
用語“融合タンパク質”とは、免疫グロブリンのN−
末端の一部がCD4により置換されている免疫グロブリン
鎖にそのC末端で結合される、CD4、又はgp120に結合す
ることができるそのフラグメントを含んで成る融合タン
パク質に向けられる。一般的に、欠失されている免疫グ
ロブリンのその部分は可変領域である。本発明の融合タ
ンパク質はまた、可変領域が欠失され、そしてCD4又は
そのHIV gp120結合フラグメントにより置換されている
免疫グロブリンを含んで成る。たとえば、免疫グロブリ
ン鎖のVH及びCH1領域は欠失されている。好ましくは、
免疫グロブリンH鎖のN−末端のいづれかの量が、残る
フラグメントが抗体エフェクター機能を有するかぎり、
欠失され得る。補体を結合するために必要とされる最少
の配列は、ドメインCH2及びCH3を包含する。ヒンジ部に
よるFC部分の結合は、補体結合の抗力を高めるために好
都合である。
融合タンパク質のCD4部分は、完全なCD4配列、370個
のアミノ酸の細胞外領域及び膜スパンドメイン又は細胞
外領域を含んで成る。融合タンパク質は、位置514でのB
spM I部位で又は位置629でのPvu II部位で(第1表を参
のこと)CD4をコードするDNA配列を切断することによっ
て得られた細胞外領域のフラグメントを含むことがで
き、gp120への結合を保持するCD4フラグメントをコード
するヌクレオチド配列が付与される。一般的に、CD4の
いづれかのフラグメントが、それがgp120への結合を保
持するかぎり使用され得る。
融合タンパク質が免疫グロブリンL鎖を含む場合、Ig
鎖の多くが、H鎖Igと共に安定した複合体を形成する必
要があるよりも欠失されないことが必要である。特に、
ジスルフィド結合形成のために必要なシステイン残基
が、H及びL鎖成分の両者上に保存されるべきである。
宿主、たとえば哺乳類細胞に発現される場合、融合タ
ンパク質は、gp120に結合することができる官能的な免
疫グロブリン様分子を付与するために、前記細胞により
分泌される他のL又はH鎖Igに関連する。gp120は溶液
で存在し、感染された細胞の表面上に発現され、又はHI
Vウィルス自体の表面上に存在することができる。他
方、融合タンパク質は、他のL又はH鎖Igを分泌しない
哺乳類細胞に発現される。これらの条件下で発現される
場合、その融合タンパク質はホモ二量体を形成すること
ができる。
ゲノム又はcDNA配列は、本発明の実施に使用され得
る。ゲノム配列は、それらが天然のプロモーター構造体
を含むので、骨髄腫細胞に効果的に発現される。
キメラ性免疫グロブリン様分子にクローン化され、そ
して使用される抗体の不変領域は、いづれかの哺乳類源
に由来する。この不変領域は、補体結合性又はADCC活性
である。しかしながら、予備研究(例を参照のこと)
は、本発明の融合タンパク質が、ADCC又は補体−非依存
性機構によりHIV又はSIV感染細胞の死の仲介をすること
ができることを示す。その不変領域は、適切なイソタイ
プ、たとえばIgG1,IgG3又はIgMに由来することができ
る。
種々のDNAフラグメントの結合は、連結のためのブラ
ント末端又は付着末端、適切な末端を供給するために制
限酵素による消化、付着端の適切なフィルイン、所望し
ない結合を回避するためにアルカリ及びホスファターゼ
処理及び適切なリガーゼによる連結を用いての従来の技
法に従って行なわれる。
遺伝子構造体は、融合タンパク質の効果的な発現を可
能にするために任意にリーダー配列をコードすることが
できる。たとえば、CD4の発現のためにMaddonなど.,Cel
l 42:93〜104(1985)により利用されるリーダー配列
が使用され得る。
cDNAに関しては、そのcDNAがクローン化され、そして
その得られたクローンが、たとえば相補的なブローブの
使用により又はDalgleishなど.,Nature 312:763〜766
(1984);Klatzmannなど.,Immnnol.Today :291〜297
(1986);MoDougalなど.,J.Immunol. 135:3151〜3162
(1985);及びMcDougal,Jなど.,J.Immunol137:2937
〜2944(1986)により開示されるような抗体を用いての
発現されたCD4についてのアッセイによりスクリーンを
され得る。
融合ハイブリッドタンパク質を発現するためには、適
切な宿主要素により認識される転写及び翻訳シグナルが
必要とされる。使用され得る真核宿主は、インビトロで
培養することができる哺乳類細胞、特に白血球、より特
定には骨髄細胞又は他の形質転換された又は腫瘍リンパ
球、たとえばEBV−形質転換細胞を包含することができ
る。他方、非哺乳類細胞、たとえば細菌、菌類、たとえ
ば酵母、糸状菌又は同様のものが使用され得る。
融合タンパク質の生成のための好ましい宿主は、組織
培養でのインビロトで又は動物におけるインビボで増殖
された哺乳類細胞である。哺乳類細胞は、適切な部位の
正しい折りたたみ及びグリコシル化を提供する免疫グロ
ブリンタンパク質分子に翻訳後変性を提供する。宿主と
して有用である哺乳類細胞は、繊維芽細胞起源の細胞、
たとえばVERO又はCHO−K1又はリンパ球起源の細胞、た
とえばハイブリドーマSPI/O−AG14又は骨髄腫P3X63Sgh
及びそれらの誘導体を包含する。免疫グロブリン様分子
を調製するためには、可変領域がCD4、又はgp120に結合
するそのフラグメントにより置換され得るH鎖免疫グロ
ブリンをコードする遺伝子を含むプラスミドが、たとえ
ばJ558L骨髄腫細胞、すなわちλ−1L鎖を発現するが、
しかしH鎖を発現しないマウス形質細胞腫中に導入され
得る〔Oiなど.,P.N.A.S.(USA) 80:825〜829(1983)
を参照のこと〕。
その構造体は、単一のDNAセグメントを形成するため
に一緒に連結され、又は別々のセグメントとして単独で
又はベクターとの接合で維持され得る。
融合タンパク質がグリコシル化されない場合、いづれ
かの宿主が、発現プラスミドにおいてレプリコン及び制
御配列と適合できるタンパク質を発現するために使用さ
れ得る。一般的に、宿主細胞と適合できる種に起因す
る。レプリコン及び制御配列を含むベクターは、その宿
主と関連して使用される。そのベクターは、レプリコン
部位、及び形質転換された細胞において表現型選択を提
供することができる特定の遺伝子を通常、担持する。融
合タンパク質の発現はまた、その形質転換されていない
状態で生物に類似することができる他の調節配列による
制御下に置かれ得る。たとえば、ラクトース依存性E.コ
リ染色体DNAは、酵素β−ガラクトシダーゼを作ること
によってラクトース利用を仲介するラクトース又はlac
オペロンを含有する。そのlac制御要素は、E.コリに対
して感染性である細菌ファージλplac5から得られる。
そのlacプロモーター−オペレーターシステムは、IPTG
により誘発され得る。
他のプロモーター/オペレーターシステム又はその一
部も同様に使用され得る。たとえばコリシンE1、ガラク
トース、アルカリホスファターゼ、トリプトファン、キ
シロース、tax及び同様のものが使用され得る。
哺乳類宿主に関しては、いくつかの可能性あるベクタ
ー系が発現のために利用できる。1つの種類のベクター
は、動物ウィルス、たとえばウシ乳頭ウィルス、ポリオ
ーマウィルス、アデノウィルス、ワクシニアウィルス、
バキュロウィルス、レトロウィルス(RSV,MMTV又はMOML
V)、又はSV40ウィルスに由来するDNA要素を利用する。
それらの染色体中にDNAを安定して組込んでいる細胞
は、トランスフェクトされた宿主細胞の選択を可能にす
る1又は複数のマーカーを導入することによって選択さ
れ得る。マーカーは、栄養要求宿主に原栄養性、殺生物
剤、たとえば抗生物質又は重金属、たとえば銅に対する
耐性又は同様のものを付与することができる。選択でき
るマーカー遺伝子は、発現されるDNA配列に直接連結さ
れ又は同時形質転換により同じ細胞中に導入され得る。
追加の要素がまた、mRNAの最適な合成のために必要とさ
れる。これらの要素は、スプライスシグナル、並びに転
写プロモーター、エンインサー及び終結シグナルを包含
する。そのような要素を組込んでいるcDNA発現ベクター
は、OKayama,H.,Mol.Cel.Biol.:280(1983)により
記載されるベクター及び他のものを包含する。
その構造体を含むベクター又はDNA配列が発現のため
に調製されるとすぐに、そのDNA構造体は適切な宿主に
導入され得る。種々の技法、たとえば原形質体融合、リ
ン酸カルシュウム沈殿、エレクトロポレーション又は他
の従来の技法が使用され得る。融合の後、細胞は培地中
で増殖せしめられ、そして適切な活性についてスクリー
ンされる。遺伝子の発現は、融合タンパク質の生成をも
たらす。次に、この発現された融合タンパク質は、免疫
グロブリン様分子を形成するために追加のアセンブリー
にゆだねられ得る。
免疫グロブリン産生のための宿主細胞は、不滅化され
た細胞、主に骨髄腫又はリンパ腫細胞であり得る。これ
らの細胞は、培養フラスコ中における適切な栄養培地で
増殖され、又は相乗性宿主、たとえばマウス又はラッ
ト、又は免疫欠損宿主又は宿主部位、たとえばヌードマ
ウス又はハムスター中に注入される。特に、その細胞
は、免疫グロブリン様分子を含む腹水の生成を可能にす
るために動物の腹腔中に導入され得る。他方、その細胞
は、皮下注射され得、そしてキメラ抗体がその宿主の血
液から収穫される。その細胞は、ハイブリドーマ細胞と
同じ態様で使用され得る。Diamondなど.,N.Eng.J.Med
304:1344(1981)、及びBechtol(Eds.),Monoclonal
Antibodies:Hybridomas:−−A New Dimension in Biolo
gic Analysis,Plenum,1980を参照のこと。
本発明の融合タンパク質及び免疫グロブリン様分子
は、従来の方法、たとえば抽出、沈殿、クロマトグラフ
ィー、アフィニティークロマトグラフィー、電気泳動又
は同様の方法に従って単離され、そして精製され得る。
たとえば、IgG1融合タンパク質は、融合タンパク質のFC
部分を選択的に結合する固定化されたプロテインA又プ
ロテインGを含むカラムに溶液を通すことによって精製
され得る。たとえばReis,K.J.,など.,J.Immunol132:3
098〜3102(1984);PCT出願W087/00329を参照のこと。
キメラ抗体は、カオトロピック塩による処理により又は
水性酢酸(1)による溶離により溶出される。
他方、融合タンパク質は、抗−CD4抗体カラム又は抗
−免疫グロブリン抗体カラム上精製され得る。
本発明の1つの態様においては、CD4、又はgp120を結
合するそのフラグメントをコードするcDNA配列が、遺伝
子の可変領域が欠失されている抗体をコードする発現ベ
クター中に連結され得る。免疫グロブリンのH又はL鎖
不変領域をコードする遺伝子の調製のための方法は、た
とえばRobinson,R.など.,PCT出願W087−02671により教
授される。
CD4、又はそのフラグメントを含む好ましい免疫グロ
ブリン様分子は、Fc領域で補体を結合するIgM,IgG1又は
IgG3抗体の不変領域を含む。
本発明の融合タンパク質及び免疫グロブリン様分子
は、HIVウィルス感染の処理のために使用され得る。そ
の融合タンパク質は、感染された細胞上に発現されるgp
120に複合体化する。本発明者は特定の理論により論じ
ていないけれども、細胞の破壊を仲介するハイブリッド
融合タンパク質のFc部分が補体と結合するように思われ
る。この場合、感染された細胞は破壊され、その結果追
加のウィルス粒子生成が停止される。
HIV感染を処理するためには、本発明の融合タンパク
質又は免疫グロブリン様分子は、さらにHIV粒子又はHIV
−感染細胞の破壊を促進する放射性ラベル又は治療物質
を含むことができる。
本発明の融合タンパク質又は免疫グロブリン様分子に
結合され得る放射性同位体の例は、125I,131I,90Y,67C
u,217Bi,211At,212Pb,47Sc及び109Pdである。場合によ
っては、ラベル、たとえば中性子による衝撃によりα及
びβ粒子を放す硼素も使用され得る。
生体内診断のために、放射性核種を直接または媒体官
能基を使って本発明の融合タンパク質または免疫グロブ
リン様分子に結合してもよい。金属カチオンとして存在
する放射性同位元素を抗体に結合するのにしばしば使わ
れる媒介基は、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTP
A)である。このようにして結合される金属イオンの典
型例は、99mTc,123I,111In,131I,97Ru,67Cu,67Gaおよび
68Gaである。
更に、本発明の融合タンパク質および免疫グロブリン
様分子は、常磁性粒子を含むNMR画像診断剤で標識して
もよい。NMR画像診断剤の使用は、NMR技術を使った患者
のHIV感染の存否または程度の診断を可能にする。この
方法で特に有用な元素は、157Gd,55Mn,162Dy,52Crおよ
56Feである。
治療薬、例えば細菌毒素、例えばジフテリア毒素、ま
たはリシンを含むこともできる。ジフテリア毒素のフラ
グメントAを含んで成る融合タンパク質の製造方法は、
米国特許第4,675,382号(1987)に教示されている。ジ
フテリア毒素は2本のポリペプチド鎖を含む。B鎖は細
胞表面上のレセプターに毒素を結合させる。A鎖が実際
に細胞質に入り、そしてETPの加水分解と同時にmRNAに
沿ってリボソームを移動させる因子である延長因子2を
不活性化することにより、タンパク質合成を阻害する。
Darnell,Jら、Molecular Cell Biology,Scientific Ame
rican Books,Inc.,662頁(1986)を参照のこと。あるい
は、リシンを含んで成る融合タンパク質、毒性レクチン
を調製してもよい。
遺伝子療法によるキメラ分子の導入、例えばレトロウ
ィルスまたは他の手段を使って、融合タンパク質をコー
ドする遺伝材料を適当な標的組織に導入することも期待
され得る。この態様では、クローニングされた本発明の
遺伝子を有する標的組織が生体内で融合タンパク質を生
産するだろう。
本発明の融合タンパク質または免疫グロブリン様分子
の投与のための用量範囲は、所望の効果もたらしそれに
よりHIVまたはSIV感染の症状が改善される程十分に大き
いものである。用量は不利な副作用、例えば望ましくな
い交差反応、アナフィラキシー反応等を引き起こす程大
きくてはならない。一般に、用量は患者の年齢、状態、
性別および病気の程度、対症適応(counterindicatio
n)もしあれば免疫寛容および他のそのような変数によ
り異なり、各医師により調整すべきである。用量は、1
日または数日間、1日1回または複数回投与において、
0.01mg/kg〜50mg/kg、好ましくは0.1mg/kg〜1.0mg/kgの
の免疫グロブリン様分子まで異なることができる。免疫
グロブリン様分子は、注射またはある時間に渡る徐々の
灌流により非経口投与することができる。これらは、静
内、腹腔内、筋肉内または皮下投与することができる。
非経口投与用製剤としては、無菌の水性または非水性
の溶液、懸濁液および乳濁液が挙げられる。非水性溶媒
の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、植物油、例えばオリーブ油、および注射可能な有機
エステル、例えばオレイン酸エチルである。水性担体と
しては、水、アルコール性/水性溶液、乳濁液または懸
濁液、例えば塩類溶液および緩衝化された媒質が挙げら
れる。非経口賦形剤としては、塩化ナトリウム溶液、リ
ンガーのデキストロース、デキストロースと塩化ナトリ
ウム、乳酸加リンガー油または固定油が挙げられる。静
内用賦形剤としては、液体および栄養補足物、電解質補
足物、例えばリンガーのデキストロースを基にしたも
の、等が挙げられる。保存剤および他の添加剤、例えば
抗菌剤、抗酸化剤、キレート化剤、不活性ガス等が存在
してもよい。一般に、Reminoton′s Pharmaceutial Sci
ence、第16版、Mack編、1980を参照のこと。
本発明はまた、本発明の成分を含んで成る薬剤または
医薬組成物に関し、該薬剤は動物のHIVまたはSIV感染の
治療に用いられる。
抗原物質および生物試料の検出および定量はしばしば
イムノアッセイ技術を使用する。それらの技術は、分析
しようとする抗原物質、例えばgp120、と1または複数
の抗体との間の複合体の形成に基づく。ここで該複合体
の一方または他方のメンバーが直接標識され得る。本発
明においては、免疫グロブリン様分子または融合タンパ
ク質がいずれかの便利な標識で標識され得る。
従って、本発明のハイブリッド融合タンパク質または
免疫グロブリン様分子は、HIVまたはSIV感染を有すると
思われる動物由来の試料を、本発明の融合タンパク質ま
たは免疫グロブリン様分子と接触せしめ、そして単独で
またはHIV感染細胞表面上にgp120との複合体が形成され
たかどうかを検出することにより、生物試料中のHIVま
たはSIVウイルス感染についてのアッセイにおいて用い
ることもできる。
例えば、生物試料をニトロセルロース、または細胞、
細胞粒子または可溶性タンパク質を固定化することので
きる他の固体支持体で処理する。次いで該支持体を適当
な緩衝液で洗浄し、続いて検出可能に標識された融合タ
ンパク質で処理する。次に、固体支持体を第2の時間洗
浄し、結合しなかった融合タンパク質を除去し、そして
融合タンパク質上の標識を検出することができる。
gp120を含む試料において本発明のアッセイを実施す
る場合、該方法は次の段階を含んで成る: a)gp120を含むと思われる試料を固体支持体と接触せ
しめ、gp120または表面上にgp120を発現している細胞を
固定化し; b)前記固体支持体を、検出可能に標識された本発明の
免疫グロブリン様分子または融合タンパク質と接触せし
め; c)前記検出可能に標識された免疫グロブリン様分子
を、免疫グロブリン様分子または融合タンパク質を固定
化されたgp120または表面上にgp120を発現している細胞
に結合させるのに十分な時間、前記支持体と共にインキ
ュベートし; d)段階c)から得られたインキュベーション混合物か
ら固相支持体を分離し;そして e)結合した免疫グロブリン様分子または融合タンパク
質を検出し、それによりgp120を検出および定量する。
あるいは、試料中の標識免疫グロブリン様分子(また
は融合タンパク質)−gp120複合体を、免疫グロブリン
に特異的である固体化抗体もしくはタンパク質、または
例えばプロテインA、プロテインG、抗−IgMもしくは
抗−IgG抗体と接触させることにより、該複合体を反応
混合物から分離してもよい。そのような抗−免疫グロブ
リン抗体はモノクローナルでもポリクローナルでもよ
い。次いで固体支持体を適当な緩衝液で洗浄し、固定化
されたgp120標識免疫グロブリン様分子抗体複合体を与
える。融合タンパク質上の標識を検出し、外因性gp120
の測定を与え、それによりHIVの存在を示すことができ
る。
本発明のこの観点は、試料中のHIVまたはSIVの検出方
法に関し、該方法は、 (a)gp120を含むと思われる試料を、CD4またはgp120
に結合するその断片および免疫グロブリン鎖のFc部分を
含んで成る融合タンパク質または免疫グロブリン様分子
と接触せしめ、 (b)複合体が形成されるかどうかを検出する、 段階を含んで成る。
本発明は、また、 (c)段階(a)において得られた混合物を、固相支持
体上に固定化されておりそしてハイブリッド融合タンパ
ク質に特異的であるFc結合性分子、例えば抗体、プロテ
インAまたはプロテインGと接触せしめ、gp120融合タ
ンパク質−固定化抗体複合体を与え、 (d)段階(c)において得られた固相支持体を洗浄し
て未結合の融合タンパク質を除去し、そして (e)ハイブリッド融合タンパク質上の標識を検出す
る、更なる段階を含んで成る試料中のgp120の検出方法
にも関する。
もちろん、検出可能に標識された免疫グロブリン様分
子(または融合タンパク質)およびgp120の特定の濃
度、インキュベーションの温度および時間、並びに他の
アッセイ条件は、試料中のgp120の濃度、試料の性質等
を含む様々な要因に応じて異なるであろう。当業者は、
日常の実験を使うことにより各々の測定にとって有効で
且つ最適なアッセイ条件を決定することができるであろ
う。
洗浄、撹拌、振盪、濾過等のような他の段階は、特定
の状況に常用または必要である時は、アッセイに加えて
もよい。
本発明の免疫グロブリン様分子または融合タンパク質
を直接標識できる1つの方法は、それを酵素と連結する
ことによるものである。次にこの酵素は、後でその基質
に暴露された時、例えば分光光度的、蛍光的または視覚
的手段により検出できる化学成分を生成するような方法
で、基質と反応するだろう。本発明の免疫グロブリン様
分子または融合タンパク質を検出可能に標識するのに使
用できる酵素としては、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、ブ
ドウ球菌ヌクレアーゼ、δ−V−ステロイドイソメラー
ゼ、酵母アルコールデヒドロゲナーゼ、α−グリセロリ
ン酸デヒドロゲナーゼ、トリオースリン酸イソメラー
ゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファタ
ーゼ、アスパラギナーゼ、グリコースオキシダーゼ、β
−ガラクトシダーゼ、リボヌクレアーゼ、ウレアーゼ、
カタラーゼ、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナー
ゼ、グルコアミラーゼ、およびアセチルコリンエステラ
ーゼが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の免疫グロブリン様分子または融合タンパク質
は、放射性同位元素により標識することもでき、これは
ガンマカウンターもしくはシンチレーションカウンター
を用いるような手段により、またはオートラジオグラフ
ィーにより測定することができる。本発明の目的上特に
有用な同位元素は、3H,125I,131I,32P,35S,14C,51Cr,36
Cl′57Co,58Co,59Feおよび75Seである。
免疫グロブリン様分子または融合タンパク質を蛍光化
合物で標識することも可能である。蛍光標識された免疫
グロブリン様分子を適切な波長の光に暴露し、色素の蛍
光によりその存在を検出することができる。中でも最も
汎用される蛍光標識用化合物は、フルオレセインイソシ
アネート、ローダミン、フィコエリセリン、フィコシア
ニン、アロフィコシアニン、o−フタルアルデヒドおよ
びフルオレスカミンである。
本発明の免疫グロブリン様分子または融合タンパク質
は、蛍光発光金属、例えば152Eu、または別のランタノ
イド系列のものを使って、検出可能に標識できる。それ
らの金属は、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)
またはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)のような金属キ
レート化基を使って免疫グロブリン様分子または融合タ
ンパク質に結合され得る。
本発明の免疫グロブリン様分子または融合タンパク質
は、それを化学発光化合物と結合させることにより、検
出可能に標識することもできる。化学発光標識された免
疫グロブリン様分子または融合タンパク質は、次いで化
学反応の進行中に生じる発光の存在を検出することによ
り測定される。特に有用な化学発光標識用化合物の例
は、ルミノール、イソルミノール、セロマチック(ther
omatic)アクリジニウムエステル、イミダゾール、アク
リジニウム塩およびしゅう酸エステルである。
同様に、生物発光化合物を用いて本発明の免疫グロブ
リン様分子または融合タンパク質を標識してもよい。生
物発光は、触媒タンパク質が化学発光反応の効率を増加
させるような生体系において見つかる化学発光の1つの
タイプである。生物発光タンパク質の存在は発光の存在
を検出することにより測定される。標識の目的で重要な
生物発光物質は、ルシフェリン、ルシフェラーゼおよび
アエクオリンである。
免疫グロブリン様分子または融合タンパク質の検出
は、例えば検出可能な標識が放射生ガンマエミッターで
あれば、シンチレーションカウンターにより、または例
えば標識が蛍光材料であれば、蛍光計により、行うこと
ができる。酵素標識の場合は、酵素基質を用いる比色法
により検出を行うことができる。検出は、同様にして調
製された標準物質と比較した基質の酵素反応の程度の肉
眼比較によって行ってもよい。
本発明のアッセイは、キットの調製に理想的に適して
いる。そのようなキットは、接近した範囲に入れるため
に仕切られているキャリヤー手段と共に、1または複数
の容器手段、例えばバイアル、試験管等を含んで成り、
前記容器手段の各々は、イムノアッセイの個々の成分を
含んで成る。例えば、固相支持体を含む容器手段、およ
び溶液中に検出可能に標識された免疫グロブリン様分子
または融合タンパク質を含む更なる容器が存在すること
ができる。別の容器手段が、検出しようとする分析物、
例えばgp120またはその断片の逐次希釈液を含んで成る
標準液を含んでもよい。それら分析物の標準液を用い
て、横軸にgp120の濃度をそして縦軸に検出シグナルを
プロットすることにより、標準曲線を作成することがで
きる。gp120を含む試料から得れた結果をそのようなプ
ロットから内挿して、gp120の濃度を与えることができ
る。
本発明の免疫グロブリン様分子または融合タンパク質
は、組織切片の染料として用いることもできる。例えば
CD4またはgp120に結合するその断片を含んで成る標識免
疫グロブリン様分子を、組織切片、例えば脳生検標本と
接触せしめる。次いでこの切片を洗浄しそして標識を検
出することができる。
次の例は、本発明の方法および組成物の説明であり限
定ではない。当業者に明白である他の適当な変更および
改造は、本発明の精神および範囲内に含まれる。
例 例1:CD4−Ig cDNA構成物の調製 CD4分子の細胞外部分〔Madden,P.J.ら、Cell 42:93
−104(1985)参照〕を、合成スプライスドナーリンカ
ー分子を用いてヒトIgG1重鎖定常領域遺伝子中に3部分
連結において融合した。スプライスドナーリンカーを開
発するために、配列CGCGGATCCGCGを有するBamH Iリンカ
ーをまずCD4前駆体配列のアミノ酸残基395位(ヌクレオ
チド残基1295位)に挿入した。BamH IとHind III相補性
末端により結合された合成スプライスドナー配列: を作製し、そしてIgG1ゲノム配列のCH1ドメインの前に
あるイントロン中のHind III部位、ヒンジ領域の前にあ
るイントロン中のEsp I部位、及びCH2ドメインの前にあ
るBan I部位と融合せしめた。BamH I部位での連結によ
るキメラ遺伝子の構築は、可変(V)領域、V+CH1領
域、またはV,CH1およびヒンジ領域のいずれかがCD4によ
り置き換わった分子を提供する。最後の場合、キメラ分
子が単量体構造を形成することが予想され、前者の場合
は二量体分子が予想される。
CH1領域の上流のHind III部位においてヒトIgG1に連
結されたCD4(融合タンパク質CD4Hγ1)をコードするD
NA配列を含むそのような遺伝子構成物を第1表に描写す
る。この遺伝子構成物を含むプラスミド(pCD4Hγ1)
は、E.コリ(MC1061/P3)中において、ブタペスト条約
のもとにアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクショ
ン(ATCC)に寄託され、受託番号67611を与えられた。
ヒンジ領域の上流のEsp I部位においてヒトIgG1に連
結されがCD4(融合タンパク質CD4Eγ1)をコードするD
NA配列を含む第二の遺伝子構成物を第2表に描写する。
この遺伝子構成物を含むプラスミド(pCD4Eγ1)は、
E.コリ(MC1061/P3)中において、ブタペスト条約のも
とにATCCに寄託され、受託番号67610を与えられた。
CH1領域の上流のMst II部位においてヒトIgMに連結さ
れたCD4(融合タンパク質CD4Mμ)をコードすDNA配列を
含む第三の遺伝子構成物を第3表に描写する。この遺伝
子構成物を含むプラスミド(pCD4Mμ)は、E.コリ(MC1
061/3)中において、ブタペスト条約のもとにATCCに寄
託され、そして受託番号67609を与えられた。
CH2領域の上流のPst I部位においてヒトIgMに連結さ
れたCD4(融合タンパク質CD4Pμ)をコードするDNA配列
を含む第四の遺伝子構成物を第4表に描写する。この遺
伝子構成物を含むプラスミド(pCD4Pμ)は、E.コリ(M
C1061/P3)中において、ブタペスト条約のもとにATCCに
寄託され、そして受託番号67608を与えられた。
ヒンジ領域の下流のBan I部位においてヒトIgG1に連
結されたCD4(融合タンパク質CD4Bγ1)をコードするD
NA配列を含む第五の遺伝子構成物を第5表に描写する。
それぞれMst II部位およびPst I部位においてμCH1お
よびCH2ドメインの上流のイントロンと融合せしめるこ
とによりヒトIgM重鎖定常領域から2つの同様な構成物
を調製した。融合は、IgG1遺伝子中のEsp I部位におい
て融合されたCD4/IgG1構成物のPst I部位をIgM遺伝子中
のMst IIおよびPst I部位に連結することによって行っ
た。第一には、Pst I部位のT4 DNAポリメラーゼでの処
理およびMst II部位のE.コリDNAポリメラーゼでの処理
の後の連結;そして第二には連結のみによって行った。
CD4エピトープに対して向けられたモノクローナル抗
体のパネルを用いた融合タンパク質の免疫沈殿は、全て
のエピトープが保存されていることを示した。キメラ分
子と、弱毒化された(逆転写酵素除去された)プロウイ
ルス構成物で感染された細胞表面上に発現されるHIVエ
ンベロープタンパク質との間に、特異的な高親和性の関
係が証明された。
例2:COS細胞の上清液から融合タンパク質の調製 10%ウシ血清及び15μg/mlでの硫酸ゲンタマイシンに
より補充されたDME培地で増殖されたCOS細胞を、10%Nu
Serum(Collaborative Research)及びゲンタマイシン
を含むDME培地に分け、トランスフェクションの前の
日、50%の集密度にした。次の日、CuCl精製プラスミド
を添加し、0.1〜2.0μg/mlの最終濃度にし、次いでDEAE
Dextranを添加し、400μg/mlにし、そしてクロロキン
を添加し、100μMにした。37℃で4時間後、その培地
を、アスピレートし、そしてリン酸緩衝溶液中、ジメチ
ルスルホキシドの10%溶液を2分間にわたって添加し、
アスピレートし、そしてDME/10%ウシ血清により交換し
た。8〜24時間後、細胞をトリプシン処理し、そして1:
2に分けた。
放射性ラベルのためには、トランスフェクションの
後、培地を40〜48時間アスピレートし、細胞をリン酸緩
衝溶液により1度洗浄し、そしてシステイン又はメチオ
ニンを欠くDME培地を添加した。30分後、35S−ラベルさ
れたシステイン及びメチオニンを添加し、それぞれ30〜
60μCi及び100〜200μCiの最終濃度にし、そして8〜24
時間以上の間、細胞へのラベルの導入を可能にした。上
清液を回収し、そして変性及び還元の後、7.5%のポリ
アクリルアミドゲル上での、又は変性(還元はなし)の
後、5%のポリアクリルアミドゲル上での電気泳動によ
り試験した。CD4Bγ1タンパク質は、還元しないで同じ
分子質量を付与するが、しかしCD4Eγ1及びCD4Hγ1融
合タンパク質は、還元を伴わないで、還元下で観察され
た質量の2倍の分子質量を示し、これは、それらが二量
体構造物を形成したことを示す。CD4 IgM融合タンパク
質は、還元を伴って、ゲルシステムの分析以上の高い多
量体を形成し、そして還元を伴っては、予定される分子
質量のモノマーを形成した。
ラベルされていないタンパク質を、トランスフェクシ
ョンの後、上記のように5%NuSerum及びゲンタマイシ
ンを含むDME培地中で5〜10日間、細胞を増殖すること
によって調製した。上清液を、収穫し、遠心分離にか
け、そしてプロテインAトリサクリル、プロテインAア
ガロース、ヤギ抗−ヒトIgG抗体アガロース、ウサギ抗
−ヒトIgM抗体アガロース又はモノクローナル抗−CD4抗
体アガロースのいづれかへのバッチ吸着により精製し
た。抗体アガロース接合体を、製造者の推薦に従って、
臭化シアン活性化アガロースに精製された抗体を結合
し、そして1mg/mlの抗体濃度を用いることによって調製
した。回転テーブル上で一晩振盪することによるバッチ
吸着の後、ビーズを、焼結されたガラス漏斗に注ぐこと
によって収穫し、そしてその漏斗を数度、1%Nonidet
P40界面活性剤を含むリン酸緩衝溶液により洗浄した。
ビーズを漏斗から除き、そして小さな使い捨てプラスチ
ックカラム(Quik−Sep QS−Qカラム、Isolab)中に注
ぎ、1%Nonidet P40を含むリン酸緩衝溶液の少なくと
も20カラム体積、0.15MのNaCl、1mMのEDTA(pH8.5)の
5体積により洗浄し、そして0.1Mの酢酸、0.1MのNaClを
含む0.1Mの酢酸又は0.25Mのグリシン−HCl緩衝液(pH2.
5)により溶離した。
例3:融合タンパク質によるシンシチウム形成の阻止 精製された又は一部精製された融合タンパク質を、HI
Vエベロープタンパク質をコードするワクシニアウィル
ス組換え体により、12時間前感染されたHPB−ALL細胞に
添加した。6〜8時間以上のインキュベーションの後、
細胞を、リン酸緩衝溶液により洗浄し、ホルムアルデヒ
ドにより固定し、そして写真に取った。すべての完全な
長さのCD4免疫グロブリン融合タンパク質は、20μg/ml
の濃度でシンシチウム形成の阻止を示し、但し、4Hγ
タンパク質は5μg/mlでのみ試験され、そして同じ条件
下でシンシチウム形成の一部阻止を示した。
例4:クロム開放細胞溶解アッセイ 精製された融合タンパク質を、モデル系としてワクシ
ニアウィルス感染細胞を用いてクロム開放アッセイにお
いて補体固定能力について試験した。Namalwa(B細
胞)又はHPB−ALL(T細胞)系を、HIVエンベロープタ
ンパク質をコードするワクシニアウィルスにより感染せ
しめ、そして18時間後、リン酸緩衝溶液中、1mCi/mlの
ナトリウム51クロメート中において1時間37℃でインキ
ュベートすることによって放射性ラベルした。ラベルさ
れた細胞を、遠心分離にかけ、導入されていないクロメ
ートを除き、そしてCD4免疫グロブリン融合タンパク質
及びウサギ補体の一連の希釈溶液を40%の最終濃度で有
するマイクロタイターウェル中でインキュベートした。
37℃で1時間後、細胞を十分に混合し、遠心分離し、そ
して上清液を、γ線カウンターで計数せしめた。特定の
開放性は、説得力のあるほど実証されなかった。
例5:FC受容体へのCD4Eγ1タンパク質の結合 精製されたCD4Eγ1融合タンパク質を、培養物中のCO
S細胞上に発現されるヒトFC受容体から放射性ラベルさ
れたヒトIgG1を置換するその能力について試験した。Ig
G1を、1mCiのヨージト、100μgのIgG1及び2種のヨー
ドビーズ(Pierce)を用いて、ナトリウム125ヨージド
により放射性ラベルした。そのラベルされたタンパク質
を、0.5mMのEDTA及び5%のノンファットミルクを含む
リン酸緩衝溶液により平衡化されたSephadex G25カラム
上に通すことによって、導入されていない計数から分離
した。CD4Eγ1融合タンパク質又はラベルされていない
IgG1の一連の希釈溶液を調製し、そして一定量の放射性
ラベルされたIgG1トレーサーと共に混合した。FcR I及
びRcR II受容体を担持するCOS細胞と共に4℃で少なく
とも45分間、20μの体積でインキュベートした後、ジ
ブチル:ジオクチルフタレートの3:2混合物200μを添
加し、そしてマイクロ遠心分離機での15〜30秒の遠心分
離により、その細胞を結合されていないラベルから分離
した。管をハサミで切断し、そして細胞ペレットをγ線
カウンターにより計数した。受容体のためのCD4Eγ1タ
ンパク質の親和性を、純粋なIgG1タンパク質の親和性と
共に平行して測定し、そして実験誤差内で同じであるこ
とが見出された。
例6:子供のハムスターの腎臓細胞における融合構造物pC
D4Eγ1の安定した発現 トランスフェクションの24時間前、0.5×106個の子供
のハムスターの腎細胞(BHK:ATCC CCL10)を、10%のウ
シ胎児血清(FCS)を含むダルベック変性イーグル培地
(DMEM)を含む25cm2の培養フラスコに接種した。細胞
を、Zettlmeisslなど.,〔Behring Inst.Res.Comm. 82:
26〜34(1988)〕に記載されるような改良されたリン酸
カルシウムトランスフェクション技法に従って、プラス
ミドpCD4Eγ1(20μg)、pSVZdhfγ〔5μg;Leeな
ど.,Nature 294:228〜232(1981)〕及びpRMH140〔5
μg、Hudziakなど.,Cell 31:137〜146(1982)〕の混
合物により同時トランスフェクトした。トランスフェク
トの72時間後、細胞を1:3〜1:4に分け(60mmの培養
皿)、そして10%FCS、400μg/mlのG418(Geneticin,Gi
bco)及び1μMのメトトレキセートを含むDMEM培地
(選択培地)における耐性コロニーを選択した。培地は
週2度変えた。耐性コロニー(40〜100/トランスフェク
ション)は、トランスフェクション後、10〜15日で出現
し、そしてクローンの混合物(すなわち、BHK−MKI)と
して又はそれぞれ単離されたクローンとしてさらに増殖
された。相対的な発現レベルの決定のためには、クロー
ン混合物又は個々のクローンを、T25培養フラスコ中で
集密度まで増殖せしめ、タンパク質を含まないDMEM培地
により2度洗浄し、そしてタンパク質を含まないDMEM培
地5mlと共に24時間インキュベートした。これらの培地
を集め、そしてCD4−IgG1融合タンパク質CD4Eγ1の相
対的な発現レベルを決定するために、ヒトIgG特異的ELI
SAにかけた。さらに分析するために、個々のクローン
(BHK−UC3)を、その相対的な発現レベルにより選択し
た。
例7:培養上清液におけるCD4Eγ1タンパク質の検出 細胞の35Sメチオニンラベリングのために、クローンB
HK−UC3及びトランスフェクトされていないBHK細胞(対
照)を、T25培養フラスコ中で集密度まで増殖せしめ、
そして続いて、メチオニンを含まないHamF12培地中で2
時間インキュベートした。ラベリングは、100μCiの35S
メチオニン(1070Ci/mモル、Amersham)を含む同じ培地
2.5ml中で24時間インキュベートすることによって達成
された。細胞溶解物の調製のためには、ラベルされた細
胞をリン酸緩衝溶液(pH7.2)(PBS)1mlに収穫し、そ
してくり返しての凍結及び融解により溶解した。透明に
なった溶解物(20000rpmで20分間の遠心分離の後)及び
培養上清液を、プロテインA−Sepharose(Pharmacia)
と共にインキュベートし、そして結合された物質を10%
SDS−プロテインA−Sepharose(Pharmacia)上で分析
し、そして結合された物質をLaemmli〔Nature 227:680
〜685(1970)〕に従って10%SDS−ゲル上で分析し、続
いてこれをオートラジオグラフ処理した。約80kDaの特
異的なバンドを、クローンBHK−UC3の上清液にのみ検出
することができ、ここで前記バンドは、クローンBHK−U
C3の溶解物及びそれぞれの対照に不在である。
例8:培養上清液からのタンパク質CD4Eγ1の精製 プラスミドpCD4Eγ1によりコードされる融合タンパ
ク質が多量に得られることを示すために、クローンBHK
−UC3を1750cm2のローラーボトル中の選択培地(500m
l)中で増殖した。集密性単層を、タンパク質を含まな
いDMEM培地(200ml)により2度洗浄し、そしてさらに
タンパク質を含まないDMEM培地(500ml)と共に48時間
インキュベートした。ならし培地上清液(1〜2)及
びトランスフェクトされていないBHK細胞からのそれぞ
の上清液を、遠心分離(9000rpm、30分)により透明に
し、そして0.45μmの膜(Nalgene)を通して濾過し
た。1%(V/V)の1.9Mトクス−HCl緩衝液(pH8.6)の
添加の後、ならし培地を、150mMのNaClを含む50mMのト
リス−HCl緩衝液(pH8.6)により平衡化されたプロテイ
ンA−Sepharoseカラムに吸収せしめた(4℃)。その
負荷されたカラムを、10カラム体積の平衡緩衝液により
洗浄した。CD4−Ig1G融合タンパク質CD4Eγ1の溶離
を、0.1Mのクエン酸ナトリウム緩衝液(pH3)により達
成し、続いてすぐに、カラム溶出液をトリス−塩基によ
り中和し、pHを8にした。ピーク画分をプールし、そし
てそのプールをク−マシーブル−により染色されたSDS
−ゲル上で分析し、予測される大きさ(80kDa)のバン
どを得、そしてそれをウェスターンブロットにおいてポ
リクローナル抗−ヒトIgGH鎖抗体及びマウスモノクロー
ナル抗−CD4抗体(BMA040,Behringwerke)と共に反応せ
しめた。この方法により得られた精製融合タンパク質の
収率は、培養上清液1当たり5〜18mgである。上記の
ようなBHKクローン混合物(約80個の耐性クローン;BHK
−MK1)のためのそれぞれの値は、2〜3mg/24時間/
であった。
例9:CD4Eγ1融合タンパク質の物理的及び生物学的特徴
化 非還元条件下で10〜15%のグラジェントゲル(Phast
−System,Pharmacia)上でのSDS−電気泳動により示さ
れるように、CD4Eγ1融合タンパク質は、還元されてい
ないマウスモノクローナル抗体のようにホモ二量体(約
160kDa)の位置で移動する。この結果は、分析用平衡超
遠心分離により支持され、ここで融合タンパク質は約15
0kDaの均質二量体分子とを挙動する。タンパク質の吸光
係数を、Bradford〔Anal. Biochem72:248〜254(197
6)〕に従って、定量タンパク質決定を用いてA280=18c
m2/mgとして決定した。
CD4Eγ1−融合タンパク質は、E.コリに発現される溶
解されたBgal−gp120融合タンパク質〔pMB1790;Broker
など.,Behring Inst.Res.Commun.82:338〜348(198
8)〕との特異的複合体形成を示す。このタンパク質(1
10kDa)においては、HIV gp120タンパク質の主要部分
(Val49−Trp646)がβ−ガラクトシダーゼ(アミノ酸
1〜375)に融合される。対照実験においては、67−kDa
のβgal−HIV3′orf融合タンパク質(βgal1〜375;3′o
rf Pro14−Asp123)は、複合体形成を示さなかった。こ
れらの実験においては、CD4Eγ1−タンパク質を、約5:
1のモル比でそれぞれの融合タンパク質と共にインキュ
ベートした。複合体をプロテインA−Sepharoseに結合
せしめることによって単離し、そしてプロテインA−Se
pharose結合タンパク質及び相当する対照を、10〜15%
のグラジェントSDS−ゲル(Phast−System,Pharmacia)
上で分析した。
CD4Eγ1融合タンパク質は、フルオレセイン−イソチ
オシアネート(FITC)によりラベルされたCD4Eγ1タン
パク質による直接的な螢光イムノアッセイにより決定さ
れるように、HIV(HIV1/HTLV−IIIB)により感染された
培養T4−リンパ球の表面に結合する。それは、10μg/ml
の濃度でのHIV感染(0.25TCID/細胞)に基づく培養され
たT4−リンパ球におけるシンシチウム形成を阻止する。
さらに、HIV−感染された培養T4−リンパ球(細胞系H9
のサブクローン)を、補体の存在又は不在下でCD4Eγ
と共にインキュベートすることによって選択的に殺し
た:T4−リンパ球(106個の細胞/ml)の高い(>50%)H
IV感染培養物に、50,10又は1μg/mlのCD4Eγ1融合タ
ンパク質を、テンジクネズミの補体の存在又は不在下で
添加した。
細胞を、融合タンパク質による特異的殺害について観
察し、これは、CD4Eγ1融合タンパク質を欠く対照培養
物に観察される非特異的殺害についての値により調製さ
れた、実験の初めでの培養物中の生存細胞に対する3日
後の殺害された細胞の百分率により定義される(第5
表、実験I)。驚くべきことには、補体の不在下で感染
されたT4細胞へのCD4Eγ1タンパク質の添加は、補体の
存在下におけるのと類似する殺害割合をもたらした(第
5表、実験II)。この結果は、培養におけるHIV感染さ
れたT−リンパ球に対してのCD4Eγ1の補体非依存性細
胞溶解効果を示す。
本発明を十分に説明したが、組成物、条件及びそのよ
うな融合タンパク質の調製方法のパラメーターは、本発
明の範囲内で修飾及び変更を行なうことができること
は、当業者に明らかであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 33/569 C12N 5/00 B 前置審査 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 15/09

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1)細胞外CD4のDNA配列、又は免疫グロブ
    リン鎖に融合される場合にHIVgp120に結合する前記細胞
    外CD4のフラグメントであって細胞外CD4の少なくとも2
    個のN−末端側ドメインを含むものをコードするDNA配
    列、及び2)免疫グロブリンH鎖のDNA配列を含んで成
    る、分泌され得る融合タンパク質をコードする遺伝子で
    あって、前記免疫グロブリンの少なくとも可変領域をコ
    ードするDNA配列が細胞外CD4又はその前記gp120結合性
    フラグメントをコードするDNA配列により置換されてお
    り、前記融合タンパク質がHIVgp120タンパク質に結合す
    る能力及び抗体エフェクター機能を有することを特徴と
    する遺伝子。
  2. 【請求項2】次のアミノ酸配列: (1)下記アミノ酸配列: あるいは、上記アミノ酸配列において1又は複数個のア
    ミノ酸の欠失、付加及び/又は置換により修飾されてい
    るアミノ酸配列であってHIVgp120タンパク質に結合する
    能力及び抗体エフェクター活性を維持しているアミノ酸
    配列; (2)下記アミノ酸配列: あるいは、上記アミノ酸配列において1又は複数個のア
    ミノ酸の欠失、付加及び/又は置換により修飾されてい
    るアミノ酸配列であってHIVgp120タンパク質に結合する
    能力及び抗体エフェクター活性を維持しているアミノ酸
    配列; (3)プラスミドpCD4Mμ(ATCC 67609)によりコード
    されており、下記アミノ酸配列: を含んで成るアミノ酸配列; (4)プラスミドpCD4Pμ(ATCC 67608)によりコード
    されており、下記アミノ酸配列: を含んで成るアミノ酸配列;あるいは (5)下記アミノ酸配列: あるいは、上記アミノ酸配列において1又は複数個のア
    ミノ酸の欠失、付加及び/又は置換により修飾されてい
    るアミノ酸配列であってHIVgp120タンパク質に結合する
    能力及び抗体エフェクター活性を維持しているアミノ酸
    配列; のいずれかを有する融合タンパク質をコードする遺伝
    子。
  3. 【請求項3】前記免疫グロブリン鎖がクラスIgM,IgG1又
    はIgG3のものであることを特徴とする請求の範囲第1項
    又は第2項記載の遺伝子。
  4. 【請求項4】請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1項
    に記載の融合タンパク質遺伝子を含んで成るベクター。
  5. 【請求項5】請求の範囲第4項記載のベクターにより形
    質転換された宿主。
  6. 【請求項6】gp120に結合する免疫グロブリン様分子を
    提供するために、前記融合タンパク質遺伝子の発現生成
    物と一緒に免疫グロブリンL鎖を発現する請求の範囲第
    5項記載の宿主。
  7. 【請求項7】前記免疫グロブリンH鎖が免疫グロブリン
    のクラスIgM,IgG1又はIgG3のものである請求の範囲第5
    項又は第6項記載の宿主。
  8. 【請求項8】請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1項
    記載の遺伝子によりコードされる融合タンパク質を生成
    するための方法であって、請求の範囲第1項〜第3項の
    いずれか1項記載の遺伝子を含んで成るベクターにより
    形質転換された宿主株を、タンパク質生成条件下で栄養
    培地において培養し、ここで前記ベクターは前記宿主株
    により認識され且つ前記融合タンパク質の発現を指令す
    る発現シグナルをさらに含んで成り、そしてそのように
    して生成された融合タンパク質を回収することを特徴と
    する方法。
  9. 【請求項9】前記宿主株が免疫グロブリンL鎖を生成す
    る骨髄腫細胞系であり、そして前記融合タンパク質がク
    ラスIgM,IgG1又はIgG3の免疫グロブリンH鎖を含んで成
    り、ここで前記融合タンパク質を含む免疫グロブリン様
    分子が生成される請求の範囲第8項記載の方法。
  10. 【請求項10】請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1
    項記載の遺伝子によりコードされる融合タンパク質。
  11. 【請求項11】治療剤、前記融合タンパク質に結合され
    た検出可能なラベル又はNMRイメージング剤がさらに付
    加されている請求の範囲第10項記載の融合タンパク質。
  12. 【請求項12】次のアミノ酸配列: (1)下記アミノ酸配列: あるいは、上記アミノ酸配列において1〜複数個のアミ
    ノ酸の欠失、付加及び/又は置換により修飾されている
    アミノ酸配列であってHIVgp120タンパク質への結合能及
    び抗体エフェクター機能を維持しているアミノ酸配列; (2)下記アミノ酸配列: あるいは上記アミノ酸配列において1〜複数個のアミノ
    酸の欠失、付加及び/又は置換により修飾されているア
    ミノ酸配列であってHIVgp120タンパク質への結合能及び
    抗体エフェクター機能を維持しているアミノ酸配列; (3)プラスミドpCD4Mμ(ATCC 67609)によりコード
    されており、下記アミノ酸配列: を含んで成るアミノ酸配列; (4)プラスミドpCD4Pμ(ATCC 67608)によりコード
    されており、下記アミノ酸配列: を含んで成るアミノ酸配列;あるいは (5)下記アミノ酸配列: あるいは上記アミノ酸配列において1〜複数個のアミノ
    酸の欠失、付加及び/又は置換により修飾されているア
    ミノ酸配列であってHIVgp120タンパク質への結合能及び
    抗体エフェクター機能を維持しているアミノ酸配列; のいずれかを有する融合タンパク質。
  13. 【請求項13】請求の範囲第10〜12項のいずれか1項記
    載の融合タンパク質及び免疫グロブリンL鎖を含んで成
    る免疫グロブリン様分子。
  14. 【請求項14】治療剤、前記免疫グロブリン様分子に結
    合された検出可能なラベル又はNMRイメージング剤をさ
    らに含んで成る請求の範囲第13項記載の免疫グロブリン
    様分子。
  15. 【請求項15】サンプルにおけるHIV又はSIVのgp120の
    検出のために請求の範囲第10〜12項のいずれか1項記載
    の融合タンパク質を用いる方法であって、 (a)HIV又はSIVのgp120タンパク質を含むと思われる
    サンプルと前記融合タンパク質とを接触し、そして (b)複合体が形成されるかどうかを検出し、ここで前
    記融合タンパク質は検出できるようにラベルされている
    ことにより特徴づけられる方法。
JP1503279A 1988-01-22 1989-01-23 Ig‐cd4融合タンパク質をコードするクローン化された遺伝子及びそれらの用途 Expired - Fee Related JP2980928B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US147,351 1980-05-07
US14735188A 1988-01-22 1988-01-22

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03502283A JPH03502283A (ja) 1991-05-30
JP2980928B2 true JP2980928B2 (ja) 1999-11-22

Family

ID=22521217

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1503279A Expired - Fee Related JP2980928B2 (ja) 1988-01-22 1989-01-23 Ig‐cd4融合タンパク質をコードするクローン化された遺伝子及びそれらの用途

Country Status (12)

Country Link
EP (1) EP0325262B1 (ja)
JP (1) JP2980928B2 (ja)
KR (1) KR900700606A (ja)
AT (1) ATE102996T1 (ja)
DE (1) DE68913771T2 (ja)
DK (1) DK174190A (ja)
ES (1) ES2051897T3 (ja)
FI (1) FI903665A0 (ja)
IE (1) IE63186B1 (ja)
PT (1) PT89484B (ja)
WO (1) WO1989006690A1 (ja)
ZA (1) ZA89430B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007500744A (ja) * 2003-05-06 2007-01-18 シントニックス・ファーマシューティカルズ・インコーポレーテッド 免疫グロブリンキメラ単量体−二量体ハイブリッド

Families Citing this family (55)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ZA887365B (en) * 1987-10-02 1990-05-30 Genentech Inc Adheson variants
US6710169B2 (en) 1987-10-02 2004-03-23 Genentech, Inc. Adheson variants
US5336603A (en) * 1987-10-02 1994-08-09 Genentech, Inc. CD4 adheson variants
US6406697B1 (en) 1989-02-23 2002-06-18 Genentech, Inc. Hybrid immunoglobulins
US5225538A (en) * 1989-02-23 1993-07-06 Genentech, Inc. Lymphocyte homing receptor/immunoglobulin fusion proteins
US5116964A (en) * 1989-02-23 1992-05-26 Genentech, Inc. Hybrid immunoglobulins
EP0394827A1 (en) * 1989-04-26 1990-10-31 F. Hoffmann-La Roche Ag Chimaeric CD4-immunoglobulin polypeptides
FR2650598B1 (fr) * 1989-08-03 1994-06-03 Rhone Poulenc Sante Derives de l'albumine a fonction therapeutique
CA2065010A1 (en) * 1989-08-23 1991-02-24 Brian Seed Non-human primate cd4 polypeptides, fusions thereof, dna encoding, and uses thereof
EP0939121B2 (de) 1989-09-12 2007-12-26 AHP Manufacturing B.V. TFN-bindende Proteine
JP2009165489A (ja) * 1989-11-22 2009-07-30 Genentech Inc リガンド結合タンパク質および安定血漿タンパク質からなる融合タンパク質
JPH0725794B2 (ja) * 1990-03-23 1995-03-22 呉羽化学工業株式会社 新規なペプチド
US6458360B1 (en) 1990-04-25 2002-10-01 The Johns Hopkins University Soluble complement regulatory molecules
DK106490D0 (da) * 1990-04-30 1990-04-30 Novo Nordisk As Celle
IL97996A0 (en) * 1990-04-30 1992-06-21 Novo Nordisk As Hybrid cellular receptor
DE59109269D1 (de) * 1990-06-28 2005-12-15 Hoechst Ag Fusionsproteine mit Immunglobulinanteilen, ihre Herstellung und Verwendung
US7253264B1 (en) 1990-06-28 2007-08-07 Sanofi-Arentideutschland GmbH Immunoglobulin fusion proteins, their production and use
JPH06502301A (ja) * 1990-08-29 1994-03-17 サントル オスピタリエ レジオナル デ ナント 安定タンパク質コアに結合されたタンパク質ポリリガンド
GB9022543D0 (en) * 1990-10-17 1990-11-28 Wellcome Found Antibody production
DE4037837A1 (de) * 1990-11-28 1992-06-04 Behringwerke Ag Zellfreie rezeptorbindungsteste, ihre herstellung und verwendung
ATE288923T1 (de) 1991-02-08 2005-02-15 Progenics Pharm Inc Cd4-gamma2- und cd4-igg2-chimären
US7070991B2 (en) 1991-02-08 2006-07-04 Progenics Pharmaceuticals, Inc. Cells expressing a CD4-IgG2 chimeric heterotetramer
US6753162B1 (en) 1991-03-07 2004-06-22 The General Hospital Corporation Targeted cytolysis of HIV-infected cells by chimeric CD4 receptor-bearing cells
US7049136B2 (en) 1991-03-07 2006-05-23 The General Hospital Corporation Redirection of cellular immunity by receptor chimeras
US6004811A (en) 1991-03-07 1999-12-21 The Massachussetts General Hospital Redirection of cellular immunity by protein tyrosine kinase chimeras
US5851828A (en) 1991-03-07 1998-12-22 The General Hospital Corporation Targeted cytolysis of HIV-infected cells by chimeric CD4 receptor-bearing cells
MX9203138A (es) * 1991-03-12 1992-09-01 Biogen Inc Dominio de enlace cd2-de antigeno 3 (lfa-3) asociado con funcion linfositos.
US5547853A (en) * 1991-03-12 1996-08-20 Biogen, Inc. CD2-binding domain of lymphocyte function associated antigen 3
AU651228B2 (en) * 1991-05-31 1994-07-14 Genentech Inc. Treatment of HIV-associated immune thrombocytopenic purpura
EP0533006A1 (en) * 1991-09-18 1993-03-24 F.Hoffmann-La Roche & Co. Aktiengesellschaft Chimaeric interleukin 5-receptor/immunoglobulin polypeptides
US6764681B2 (en) 1991-10-07 2004-07-20 Biogen, Inc. Method of prophylaxis or treatment of antigen presenting cell driven skin conditions using inhibitors of the CD2/LFA-3 interaction
FR2686899B1 (fr) 1992-01-31 1995-09-01 Rhone Poulenc Rorer Sa Nouveaux polypeptides biologiquement actifs, leur preparation et compositions pharmaceutiques les contenant.
EP0664710A4 (en) 1992-08-07 1998-09-30 Progenics Pharm Inc CD4-GAMMA2 AND CD4-IgG2 NON-PEPTIDYL CONJUGATE IMMUNOCONJUGATES AND USES THEREOF.
DE4228839A1 (de) 1992-08-29 1994-03-03 Behringwerke Ag Verfahren zum Nachweis und zur Bestimmung von Mediatoren
US6652863B1 (en) 1992-11-16 2003-11-25 Centocor, Inc. Method of reducing the immunogenicity of compounds
DE69529910T2 (de) * 1994-08-02 2003-12-18 The General Hospital Corp., Boston Zellen, die einen cd4-scheinrezeptor tragen und entsprechende moleküle und verfahren
US5723125A (en) * 1995-12-28 1998-03-03 Tanox Biosystems, Inc. Hybrid with interferon-alpha and an immunoglobulin Fc linked through a non-immunogenic peptide
GB9526733D0 (en) 1995-12-30 1996-02-28 Delta Biotechnology Ltd Fusion proteins
DE19826307A1 (de) * 1998-03-08 1999-12-16 Wolfgang Bergter CD4-Radioimmunpharmaka zur Behandlung der HIV-Infektion
DK1137786T3 (da) * 1999-10-08 2007-08-06 Univ Maryland Biotech Inst Viruscoatprotein/receptorkimærer og fremgangsmåder til brug heraf
US7311920B1 (en) 1999-10-08 2007-12-25 University Of Maryland Biotechnology Institute Virus coat protein/receptor chimeras and methods of use
US6908612B2 (en) 1999-10-08 2005-06-21 University Of Maryland Biotechnology Institute Virus coat protein/receptor chimeras and methods of use
US6946134B1 (en) 2000-04-12 2005-09-20 Human Genome Sciences, Inc. Albumin fusion proteins
EP1278544A4 (en) 2000-04-12 2004-08-18 Human Genome Sciences Inc ALBUMIN FUSION PROTEINS
EP1419236A4 (en) 2001-07-24 2005-08-03 Biogen Idec Inc METHODS OF TREATING OR PREVENTING SCLEROSIS BY USE OF CD2-BINDING AGENTS
EP2277910A1 (en) 2001-12-21 2011-01-26 Human Genome Sciences, Inc. Albumin fusion proteins
US7348004B2 (en) 2003-05-06 2008-03-25 Syntonix Pharmaceuticals, Inc. Immunoglobulin chimeric monomer-dimer hybrids
AU2016244273B2 (en) * 2003-05-06 2018-10-18 Bioverativ Therapeutics Inc. Immunoglobulin Chimeric Monomer-Dimer Hybrids
PL2298347T3 (pl) 2003-05-06 2016-03-31 Bioverativ Therapeutics Inc Białka chimeryczne czynnika krzepnięcia do leczenia zaburzenia hemostazy
AU2012200470B2 (en) * 2003-05-06 2014-12-18 Bioverativ Therapeutics Inc. Immunoglobulin Chimeric Monomer-Dimer Hybrids
DE102004017008B4 (de) 2004-04-02 2009-10-22 Aloys Wobben Verfahren zum Errichten eines Turmes
US7662921B2 (en) 2004-05-07 2010-02-16 Astellas Us Llc Methods of treating viral disorders
WO2010122148A1 (en) * 2009-04-24 2010-10-28 Boehringer Ingelheim International Gmbh An improved antibody domain and antibody fragments and antibodies based thereon
DE102013202353B4 (de) * 2013-02-13 2020-02-20 Adidas Ag Sohle für einen Schuh
CN112933952B (zh) * 2021-02-02 2021-10-22 东莞市科伟环保电力有限公司 一种基于大数据的pncr脱硝优化系统

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US104329A (en) * 1870-06-14 Improvement in warpiitg machines
US4816567A (en) * 1983-04-08 1989-03-28 Genentech, Inc. Recombinant immunoglobin preparations
EP0347435A4 (en) * 1987-09-04 1991-11-21 Biogen, Inc. Dna sequences, recombinant dna molecules and processes for producing soluble t4 proteins
NZ226414A (en) * 1987-10-02 1992-07-28 Genentech Inc Cd4 peptide adhesion variants and their preparation and use

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Proc.Natl.Acad Sic.USA 80(1983)p.825−829

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007500744A (ja) * 2003-05-06 2007-01-18 シントニックス・ファーマシューティカルズ・インコーポレーテッド 免疫グロブリンキメラ単量体−二量体ハイブリッド
JP2018002737A (ja) * 2003-05-06 2018-01-11 バイオベラティブ セラピューティクス インコーポレイテ 免疫グロブリンキメラ単量体−二量体ハイブリッド
JP2018126153A (ja) * 2003-05-06 2018-08-16 バイオベラティブ セラピューティクス インコーポレイテ 免疫グロブリンキメラ単量体−二量体ハイブリッド

Also Published As

Publication number Publication date
DK174190D0 (da) 1990-07-20
PT89484B (pt) 1994-03-31
ATE102996T1 (de) 1994-04-15
EP0325262B1 (en) 1994-03-16
PT89484A (pt) 1989-10-04
DK174190A (da) 1990-09-14
ES2051897T3 (es) 1994-07-01
AU611551B2 (en) 1991-06-13
EP0325262A3 (en) 1990-05-16
EP0325262A2 (en) 1989-07-26
KR900700606A (ko) 1990-08-16
IE890182L (en) 1989-07-22
DE68913771D1 (de) 1994-04-21
JPH03502283A (ja) 1991-05-30
IE63186B1 (en) 1995-03-22
DE68913771T2 (de) 1994-08-18
WO1989006690A1 (en) 1989-07-27
ZA89430B (en) 1989-10-25
FI903665A0 (fi) 1990-07-20
AU3281889A (en) 1989-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2980928B2 (ja) Ig‐cd4融合タンパク質をコードするクローン化された遺伝子及びそれらの用途
US6117656A (en) Cloned genes encoding IG-CD4 fusion proteins and the use thereof
US6034223A (en) Non-peptidyl moiety-conjugated CD4-gamma2 and CD4-IgG2 immunoconjugates, and uses thereof
US5871732A (en) Anti-CD4 antibody homologs useful in prophylaxis and treatment of AIDS, ARC and HIV infection
JP3121823B2 (ja) 抗体におけるまたは抗体に関する改良
King et al. Expression, purification and characterization of a mouse-human chimeric antibody and chimeric Fab'fragment
AU660662B2 (en) CD4-gamma2 and CD4-IgG2 chimeras
CA1330038C (en) Methods and compositions for the use of hiv env polypeptides and antibodies thereto
JPH07501698A (ja) 二価特異性ヘテロ二量体
WO1995009917A1 (en) Genetically engineered bispecific tetravalent antibodies
EP0414178B1 (en) Non-human primate CD4 polypeptides and human CD4 molecules capable of being glycosylated
JP2002509158A (ja) アーム付きリガンドの送達向上のための抗体と受容体ターゲティング部分
WO1992013559A1 (en) CD4-GAMMA1 AND CD4-IgG1 CHIMERAS
CA1340741C (en) Cloned genes encoding ig-cd4 fusion protiens and the use thereof
AU611551C (en) Cloned genes encoding IG-CD4 fusion proteins and the use thereof
US7070991B2 (en) Cells expressing a CD4-IgG2 chimeric heterotetramer
US20030211470A1 (en) CD4-IgG2-based salvage therapy of HIV-1 infection
US7037496B2 (en) Chimeric immunoglobulin for CD4 receptors
AU623924B2 (en) Cytotoxic agent against specific virus infection

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees