JPH0725794B2 - 新規なペプチド - Google Patents

新規なペプチド

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JPH0725794B2
JPH0725794B2 JP2073895A JP7389590A JPH0725794B2 JP H0725794 B2 JPH0725794 B2 JP H0725794B2 JP 2073895 A JP2073895 A JP 2073895A JP 7389590 A JP7389590 A JP 7389590A JP H0725794 B2 JPH0725794 B2 JP H0725794B2
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    • C07K7/04Linear peptides containing only normal peptide links
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/705Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
    • C07K14/70503Immunoglobulin superfamily
    • C07K14/70514CD4
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    • AHUMAN NECESSITIES
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    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、新規なペプチドに関する。
[従来の技術] 生体は、その外界から侵入する細菌やウイルスに対し
て、あるいはその内部で発生する疾患に対して、免疫系
による防御機能を発揮し、その生体自体を守っている。
免疫系が存在しなければ、ヒトは1日たりとも生きて行
くことができない。
しかし、その一方で、免疫系が存在することによって発
生する病気もある。例えば、自己免疫疾患やアレルギー
は免疫機能がその生体に存在することにより発生する。
また、肝炎ウイルスにより引き起こされる肝炎も免疫機
能の存在によるものであり、その他の多くの感染症も免
疫反応によって修飾されて病気としてその姿を現す。
免疫不全症も免疫系能力の低下によるものとされてい
る。即ち、免疫の機能は、各種の免疫担当細胞の相互作
用によって発揮されるので、それら細胞のいずれか1つ
にでも欠陥が生ずると免疫に異常をきたす。
免疫は、このように、多面にわたり生体を維持するのに
重要な役割を果たしている。
免疫担当細胞には種々のものがあり、それらを識別する
モノクローナル抗体がいくつか知られている。例えば、
Leu3aやOKT4Aは、ヘルパーT細胞を特異的に識別する。
これは、それらのモノクローナル抗体がヘルパーT細胞
表面のCD4受容体を認識することによる。また、Leu3aや
OKT4Aは、CD4受容体を介したHIV(Human immunodeficie
ncy virus)の感染を阻害する作用を有することが知ら
れている(Q.J.Sattentau等、Science,234,1120−1123,
1986)。さらに、B.A.Jameson等(Science,240,1335−1
339,1988)は、OKT4Aのエピトープとして、アミノ酸16
個からなるペプチド、即ちCD4(32−47)を提案してい
る。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者は、Settentau等の前記論文でOKT4AとLeu3aと
が交差阻害を起こすと報告されていることに注目し、Le
u3aのエピトープの検索を行った。
本発明者は、始めに、Jameson等の提案した前記のアミ
ノ酸16個からなるペプチドCD4(32−47)を含有するフ
ラグメントペプチド(アミノ酸19個)を合成し、T細胞
とLeu3aとの間で競合的阻害活性を調べたところ、阻害
活性が認められなかった。
そこで、前記フラグメントペプチドとは別の各種のペプ
チドを合成して同様の阻害活性を調べたところ、意外に
も、従来知られていなかった新規なペプチドに阻害活性
のあることを確認し、しかもその阻害活性を有する最小
単位のペプチドを見い出した。更に、その新規ペプチド
を構成するアミノ酸の一部をD-アミノ酸で置換すること
により、阻害活性を維持しながら血中の安定性を向上さ
せることができることも見い出した。
従って、本発明の目的は、生理活性を有する新規なペプ
チドを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、一般式(I) R1−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−Ala−Asp−Ser−A
rg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−R2 (I) (式中、R1は、H−、またはH−Gly−Asn−Gln−Gly−
Ser−Phe−Leu−Thr−Lys−Gly−Pro−であり、 R2は、−OH、または−Gln−Gly−Asn−Phe−OHである) で表されるペプチドまたはその薬学的に許容される塩に
関する。
本明細書においては、特に断らないかぎり、アミノ酸は
L-アミノ酸であることを意味するが、特にL-アミノ酸で
あることを示す場合にはアミノ酸記号の前に「L-」を付
すことがある。また、D-アミノ酸である場合にはアミノ
酸記号の前に「D-」を必ず付し、その旨を明記する(但
し、グリシンを除く)。アミノ酸の配列は、通常どお
り、N−末端を左側に、そしてC−末端を右側に記載す
る。
本明細書においてアミノ酸若しくはその残基、ペプチ
ド、保護基または使用試薬などに関して略号を用いる場
合には、IUPAC−IUB Committee on Biochemical Nomenc
latre Recommendationに従って行ない、更に、当該技術
分野で慣用されているそれらの略号を用いる。それらの
略号の代表例を示せば、以下のとおりである。
Ala:アラニン、Arg:アルギニン、 Asn:アスパラギン、Asp:アスパラギン酸、 Cys:システイン、Ser:セリン、 Thr:スレオニン、Lys:リジン、 Phe:フェニルアラニン、 Trp:トリプトファン、Pro:プロリン、 Gln:グルタミン、Gly:グリシン、 Leu:ロイシン、Ile:イソロイシン、 BOP:ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−
(ジメチルアミノ)ホスホニウム−ヘキサフルオロホス
フェート、 Boc:t−ブトキシカルボニル、 Fmoc:9−フルオレニルメトキシカルボニル、 DIPCDI:ジイソプロピルカルボジイミド、 DCC:ジシクロヘキシルカルボジイミド、 Bu:t−ブチル、 Mtr:4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホニ
ル、 OPfp:ペンタフルオロフェニルエステル、 HOBt:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、 OBu:t−ブチルエステル、 DMF:ジメチルホルムアミド。
好ましいペプチドは、一般式(I)のR1が水素原子であ
って、R2がOH基である場合、即ち、式(II) H−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−Ala−Asp−Ser−A
rg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (II) で表される、L-アミノ酸15個から構成されるペプチドで
ある。
本発明は、更に、一般式(I)で表されるペプチドを構
成するL-アミノ酸のうちの1個以上がD-アミノ酸に置換
されたペプチド(以下、L/Dペプチドと称することがあ
る)にも関する。好ましいL/Dペプチドは、前記式(I
I)で表されるペプチドを構成するL-アミノ酸のうちの
1個乃至4個がD-アミノ酸に置換されたペプチドであ
る。これらのL/Dペプチドを具体的に示せば以下のとお
りである。
H−Ser−D-Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Se
r−Arg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (IIIa) H−Ser−D-Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Se
r−Arg−D-Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (IIIb) H−Ser−D-Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Se
r−Arg−Arg−Ser−D-Leu−Trp−Asp−OH (IIIc) H−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Ser
−Arg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (IIId) H−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−D-Se
r−Arg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (IIIe) H−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Ser
−D-Arg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (IIIf) H−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Ser
−Arg−D-Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (IIIg) H−Ser−Lys−Leu−D-Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Se
r−Arg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (IIIh) H−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−Ala−D-Asp−Ser
−Arg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (IIIi) H−Ser−Lys−D-Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Se
r−Arg−Arg−Ser−D-Leu−Trp−Asp−OH (IIIj) H−Ser−D-Lys−Leu−D-Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−
Ser−Arg−D-Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (IIIk) H−Ser−D-Lys−Leu−D-Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−
Ser−Arg−Arg−Ser−D-Leu−Trp−Asp−OH (IIIl) 本発明の一般式(I)のペプチドおよび前記L/Dペプチ
ドは、薬学的に許容される塩の形であることができる。
薬学的に許容される塩は、酸付加塩または金属錯体、例
えば亜鉛、鉄、カルシウム、マグネシウムまたはアルミ
ニウム等との錯体である。酸付加塩としては、塩酸塩、
臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、タンニン酸塩、シュ
ウ酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、アルギン酸塩、マ
レイン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、クエン酸
塩、安息香酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸塩、アスコルビ
ン酸塩、酒石酸塩等を挙げることができる。更に、カル
ボン酸の塩、例えばアルカリ金属との塩(ナトリウム
塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属との塩(カルシ
ウム塩、マグネシウム塩等)、アンモニウム塩であるこ
ともできる。
本発明の一般式(I)のペプチドは、ペプチド合成の常
法により、一般式(I)で示したアミノ酸配列に従っ
て、個々のアミノ酸または低級ペプチドを順次縮合させ
ることによって合成することができる。ペプチド合成の
技術は、例えば、生化学実験講座1、タンパク質の化学
IV、東京化学同人(1978)に記載されている。
ペプチドの合成は、アミノ基またはカルボキシル基を適
当に保護した第1のアミノ酸を不活性固体支持体に結合
させる(固相合成法)か、あるいは適当な溶液に溶解す
る(液相合成法)ことから始める。続いて、第1アミノ
酸の保護基を除去し、同様にアミノ基またはカルボキシ
ル基を適当に保護した第2のアミノ酸を前記の第1アミ
ノ酸に結合させる。以下、同様に全てのアミノ酸を結合
させた後、残留保護基および固体支持体を順にまたは同
時に取り除いて、目的のペプチドを得る。
本発明の一般式(I)のペプチドは、固相合成法(例え
ば、Fmoc法またはBoc法)で調製するのが好ましい。固
相合成法においては、各種の自動合成装置(例えば、米
国バイオサーチ社の9600型または9500型の装置)が市販
されており、公知のプロトルコに従って目的のペプチド
を合成することができる。詳細は、例えば、Solid Phas
e Peptide Synthesis 2nd Ed.、Pierce Chemical Comp
any、1984;またはD.Hudson,J.Org.Chem.Vol.53,pp.617
−624(1988)を参照されたい。
固相合成法では、前駆アミノ酸の反応性部位をブロック
するために、各種の保護基を用いることができる。利用
する保護基は、予想される開裂条件および目的生成物の
性質によって選択する。
Fmoc法は9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)
基でα−アミノ基を保護したアミノ酸を反応させる方法
であり、Boc法はt−ブチルオキシカルボニル(Boc)基
でα−アミノ基を保護したアミノ酸を反応させる方法で
ある。
Fmoc保護基の脱離反応はアンモノリシスで行い、Boc保
護基の脱離反応はアシドリシスで行う。
Fmoc基のアンモノリシスでは、具体的には、例えばジメ
チルホルムアミドとトルエンとの1:1混合液に有機アミ
ン(例えばピペリジン)を加えた溶液を樹脂1g当たり5
〜20mlの量で加え、0〜40℃で1〜10分間反応させる。
この反応中には、不活性ガス(例えば、窒素ガスまたは
アルゴンガス)による撹拌、機械的振とう等による撹
拌、またはポンプなどを使用した送液循環等を行うこと
が好ましい。
Boc基のアシドリシスでは、具体的には、例えばトリフ
ルオロ酢酸のジクロロメタン溶液を樹脂1g当たり5〜20
mlの量で加え、0〜40℃で10〜60分間反応させる。ま
た、副反応を抑制する目的で1〜5%アニソール等を添
加するのが好ましい。反応終了後、0〜40℃で5〜20%
有機アミン(例えば、ジイソプロピルエチルアミン)の
ジクロルメタン溶液を樹脂1g当たり5〜20mlずつ1〜10
回加えて過剰なトリフルオロ酢酸を除去する。これらの
操作を、不活性ガス(例えば、窒素ガスまたはアルゴン
ガス)による撹拌、機械的振とう等による撹拌、または
ポンプなどを使用した送液循環等のもとで行うことが好
ましい。
固相合成法で用いる担体としては、合成樹脂としてクロ
ロメチル樹脂、オキシメチル樹脂、p−アルコキシベン
ジルアルコール樹脂、PAM樹脂またはPAC樹脂等を、また
は複合樹脂としてボリアミド−キーゼルグール樹脂等を
挙げることができる。樹脂へ未端アミノ酸を導入してア
ミノ酸樹脂とする方法として、クロロメチル樹脂の場合
には、有機アミン(例えば、トリエチルアミン)を添加
する方法や、保護アミノ酸の塩(例えば、カリウム塩、
セシウム塩、テトラメチルアンモニウム塩)を用いる方
法を挙げることができる。また、その他の樹脂では、DC
C/DMAP法や活性エステル法または酸化還元法等により末
端アミノ酸を導入する。
反応させるアミノ酸のカルボキシル基活性化体として
は、好ましくは、DIPCDI(またはDCC)、DIPCDI(また
はDCC)/HOBt、BOP/HOBtなどで誘導される対称酸無水
物、あるいはペンタフルオロフェニルエステル、N−ヒ
ドロキシコハク酸イミドエステル、ベンゾトリアゾール
エステル等の活性エステルを例示することができる。
対称酸無水物法としては、Fmoc基の場合にはBOP/HCBt法
またはDIPCDI/HOBt法、Boc基の場合にはDIPCDI法が好ま
しい。いずれの場合においても、アミノ酸樹脂の1〜20
当量、通常は5〜10当量のアミノ酸を用いることが好ま
しい。
BOP/HOBt法では、具体的には、例えば、Fmoc−アミノ酸
量と当量のBOP試薬および同じく当量のHOBtに、0.05〜
0.4MのN−メチルモルホリンのジメチルホルムアミドま
たはN−メチルピロリドン溶液を当量分加え、0〜40℃
で10分間反応させる。この時、アミノ酸や縮合試薬を完
全に溶解させるために、不活性ガス(例えば、窒素ガス
またはアルゴンガス)による撹拌を行うことが好まし
い。反応混合液を直ちに前記のアミノ酸樹脂またはペプ
チド樹脂に加え、0〜40℃で30分〜3時間縮合反応を行
う。反応中は、不活性ガス(例えば、窒素ガスまたはア
ルゴンガス)による撹拌、機械的振とう等による撹拌、
またはポンプ等を使用した送液循環等を行うことが好ま
しい。
DIPCDI/HOBt法では、具体的には、例えば、Fmoc−アミ
ノ酸量と当量のHOBtを濃度が0.2〜0.5Mとなるようにジ
メチルホルムアミドあるいはN−メチルピロリドンに溶
解させた溶液と、当モル濃度のDIPCDIのジクロロメタン
溶液とを、0〜40℃で0.1〜0.5mlずつ等量を交互に加え
混合した後、更に1〜10分間反応させる。反応混合液を
直ちに前記のアミノ酸樹脂またはペプチド樹脂に加え、
0〜40℃で30分〜3時間縮合反応を行う。反応中は、不
活性ガス(例えば、窒素ガスまたはアルゴンガス)によ
る撹拌、機械的振とう等による撹拌、またはポンプ等を
使用した送液循環等を行うことが好ましい。
アスパラギンは上記対称酸無水物法では側鎖アミドの脱
水反応が起こるため、好ましくは活性エステル法で縮合
させる。Fmoc法での活性エステルとしてはOPfpが好まし
い。具体的にはFmoc−Asn−OPfpと1.5当量のHOBtを濃度
が0.1〜0.5Mとなるようにジメチルホルムアミドあるい
はN−メチルピロリドンに溶解させ前記のアミノ酸樹脂
またはペプチド樹脂に加える。以下同じ方法で行う。
DIPCDI法では、具体的には、例えば、Boc−アミノ酸を
濃度が0.2〜0.5Mとなるようにジメチルホルムアミドあ
るいはN−メチルピロリドンに溶解させた溶液と、当モ
ル濃度のDIPCDIのジクロロメタン溶液とを、0〜40℃で
0.1〜0.5mlずつ等量を交互に加え混合した後、更に1〜
10分間反応させる。反応混合液を直ちに前記のアミノ酸
樹脂またはペプチド樹脂に加え、0〜40℃で30分〜3時
間縮合反応を行う。反応中は、不活性ガス(例えば、窒
素ガスまたはアルゴンガス)による撹拌、機械的振とう
等による撹拌、またはポンプを使用した送液循環等を行
うことが好ましい。
Fmoc法では、側鎖の反応性部位の保護基として、例え
ば、t−ブチル基(Ser、Thrについて)、t−ブチルエ
ステル(Aspについて)、t−ブトキシカルボニル(Lys
について)、4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼ
ンスルホニル基(Argについて)または4,4′−メトキシ
ベンズヒドリル基もしくは2,4,6−トリメトキシベンジ
ル基(Asn、Glnについて)を用いることができる。Boc
法で用いる保護基としては、例えば、トシル基(Argに
ついて)、ベンジルエステル基(Aspについて)、O−
ベンジル基(SerまたはThrについて)、またはクロロベ
ンジルオキシカルボニル基(Lysについて)を挙げるこ
とができる。
保護基を除去する方法および、合成されたペプチドを支
持体樹脂から除去する方法も、保護基および合成された
ペプチドの性質に応じて選択される。
Fmoc法の場合には、トリフルオロ酢酸を用いるのが一般
的である。その他の有機酸、例えば、トリフルオロ酢酸
中の70%トリフルオロメタンスルホン酸、および臭化水
素、あるいはトリフルオロメタンスルホン酸とトリフル
オロ酢酸とジクロロメタンとの混合物も用いることがで
きる。トリフルオロ酢酸は、更に掃去剤例えば1,2−エ
タンジチオール、アニソールおよび/またはチオアニソ
ールを含むことができる。また、アルギニン側鎖Mtr基
を完全に除去する目的でトリメチルシリルブロマイドを
添加することもできる。開裂および脱保護基の後で、樹
脂を別し、トリフルオロ酢酸を留去し、エチルエーテ
ルを加えてペプチドを沈殿させる。次に、ペプチドを
過し、通常の分離精製手段、例えばカラムクロマトグラ
フィー、高速液体クロマトグラフィーで分離精製する。
得られたペプチドを凍結乾燥して保存することができ
る。
Boc法では、側鎖保護基の脱離および樹脂からのペプチ
ドの開裂は、例えば、フッ化水素を約−20℃〜0℃で加
えることによって同時に行うことができる。ここで、掃
去剤例えばアニソール、チオアニソール、p−チオクレ
ゾールまたはジメチルスルフィドを同時に用いることも
できる。
また、本発明による前記のL/Dペプチドを調製するに
は、前記一般式(I)のペプチド合成操作において用い
るL-アミノ酸原料を、置換が必要なアミノ酸についてだ
けD-アミノ酸に換えればよく、その他の操作は同じであ
る。
本発明による一般式(I)のペプチドの生理活性を、Le
u3a(抗CD4モノクローナル抗体)とヒトT細胞株(例え
ば、MOLT4細胞、CCRF−CEM細胞)の膜分画とを用いるエ
ンザイムイムノアッセイ(EIA)に対する阻害活性に関
して調べると、活性が認められる。
また、前記L/Dペプチドは、前記の阻害活性を維持した
まま、血中での安定性が増大するので、生理活性剤とし
て有用である。
一般式(I)のペプチド及びL/Dペプチドは生理活性作
用、特に抗自己免疫作用及び移植拒絶に対する抑制作用
が期待される。
[実施例] 以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明する
が、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
阻害活性の測定方法 以下の実施例において、合成ペプチドの阻害活性の測定
は、以下のEIA測定法で実施した。
1mMのEGTA[エチレングリコール・ビス(β−アミノエ
チルエーテル)−N,N,N′,N′−四酢酸]と、1mMのPMSF
(フェニルメチルスルホニルフルオライド)と、1,000K
IU/mlアプロチニンと、150mM塩化ナトリウムとを含む40
mMへペス緩衝液(pH7.4)2mlに、MOLT4細胞2×106個を
懸濁させ、超音波ホモジナイザー(ブランソン・ウルト
ラソニック社;ソニファィアー250)により、ダイアル
出力1で15秒間の処理を2回行う。処理液に50mM重炭酸
緩衝液(pH9.6)5mlを加え、遠心処理(100×g、5分
間)する。上清を取り出して遠心処理(15,000×g、10
分間)し、沈殿物に50mM重炭酸緩衝液1mlを加え、前記
と同じ条件で3回超音波ホモジナイザー処理を行う。得
られた緩衝液に更に50mM重炭酸緩衝液1mlを加え、96穴
のマイクロタイタープレートに、1穴当たり50μ1ずつ
分注する。4℃で一晩インキューベートし、液を除いた
後、0.2%グルタルアルデヒドを含む10mMリン酸緩衝生
理食塩水(PBS)を1穴当たり50μl加え、室温で3分
間放置して固定させる。反応液を除去し、10mMのPBSで
5回洗浄する。2%ウシ血清アルブミン(BSA)を含む1
0mMのPBSを1穴当たり350μl加え、室温で1時間放置
してブロッキングする。反応液を除去し、0.2%BSAを含
む10mMのPBS(BPBS)で5回洗浄する。
次に、各種の濃度の供試ペプチドをBPBSに溶解させ、1
穴当たり50μl加える。同時に、ビチオン標識Leu3aを6
00ng/mlの濃度となるようにBPBSで希釈した溶液を1穴
当たり25μl加え、4℃で一晩インキュベートする。0.
05%ツィーン20を含むBPBSで8回洗浄し、ヴェクタ・ラ
ボラトリーズ社ABCキットの試薬A(アビジンDH)90μ
lと試薬B(ビオチン化ワサビペラオキシダーゼH)90
μlとを0.05%ツィーン20含有BPBS5mlに添加した溶液
を1穴当たり50μl加え、室温で4時間インキュベート
する。0.02%ツィーン20含有20mMイミダゾール緩衝生理
食塩水で8回洗浄し、キルケガード・アンド・ペリー・
ラボラトリーズ社製のハイブリークロナルEIAスクリー
ニングキットの基質溶液A(ABTS試薬)と基質溶液B
(過酸化水素水)の等量混合液を1穴当たり100μl加
え、室温で1時間発色させ、東ソー社のマイクロプレー
トリーダーMPR−A4で405nmでの吸光度を測定する。
吸光度からビオチン標識Leu3aの結合率を求め、結合を5
0%阻害するペプチド量をIC50(μg/well)とする。
実施例1 H−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−Ala−Asp−Ser−A
rg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (II) の合成 バイオサーチ社9600型ペプチド・シンセサイザーの反応
容器R2にFmoc−Asp(OBu)−O−ポリマー(p−アル
コキシベンジルアルコール樹脂;0.62ミリモル/g)500mg
を加えた。第1表に示す量のアミノ酸誘導体、BOP試薬
およびHOBtをそれぞれアミノ酸容器1〜14に加えた。第
2表に示す量の各溶媒をそれぞれ溶媒容器33〜35、50〜
51、および53〜55に加えた。プログラムFMOCBOPで合成
を開始した。なお、プログラム中で使用する各アミノ酸
の脱保護基反応のサブルーチン1、ならびに縮合反応の
サブルーチン2は第1表に示した。表中の記号は、以下
の意味である。
サブルーチン1: FBDBK2M:Fmoc基の脱離および次のアミノ酸の2分間の活
性化。
FBDBK3M:Fmoc基の脱離および次のアミノ酸の3分間の活
性化。
FBDBKARG:Fmoc基の脱離および次のAraの活性化(Arg用
オプション)
FBDBKASN:Fmoc基の脱離および次のAsn活性エステルの溶
解。
サブルーチン2 BOP−1×1:カップリング1時間。
BOP−1×1A:カップリング1時間(Arg用オプション)
BOP−1×2:カップリング2時間。
(※Argは溶解性が悪いので、プログラムに手を加え
た。) 反応終了後、R2からペプチド樹脂を回収し、減圧乾燥さ
せた。ペプチド樹脂500mgにトリフルオロ酢酸4.0ml、チ
オアニソール0.6ml、1,2−エタンジチオール0.3mlおよ
びアニソール0.1mlを加え、室温で1時間撹拌した。次
いで氷冷下にトリメチルシリルブロマイド0.7mlを加
え、氷冷下で2時間撹拌した。樹脂を別した後、トリ
フルオロ酢酸を留去し、無水エチルエーテルを加えて沈
殿させた。沈殿物を取し、乾燥させた後、沈殿物100m
mgに0.1%トリフルオロ酢酸水溶液6mlおよびアセトニト
リル1.5mlを加えて溶解させ、ヤマムラ・ケミカル・ラ
ボラトリーズ社の逆相分配クロマトグラフィー用D−OD
S−5カラム(内径20mm×長さ250mm)で、0.1%トリフ
ルオロ酢酸水溶液と0.1%トリフルオロ酢酸のアセトニ
トリル溶液とのリニア・グラジエント条件(20:80から6
0:40)で分取精製した。溶媒を除去後、残留物10mgを0.
1%トリフルオロ酢酸水溶液5mlに再溶解し、同一カラム
および同一溶媒を用い、グラジエント条件(20:80から4
0:60)のみ変えて再精製を行った。アセトニトリルを留
去し、凍結乾燥することにより目的のペプチド(II)の
トリフルオロ酢酸塩を得た。得られたペプチドの旋光度
▲[α]26 D▼(C=0.2、1M酢酸)、薄層クロマトグラ
フィーによるRf値[1−ブタノール−ピリジン−酢酸
−水(15:3:10:12)]、RfII値[1−プロパノール−ピ
リジン−酢酸−水(10:5:4:4)]、および阻害活性を調
べた。結果を第3表に示す。
更に、前記ペプチド(II)の自動合成方法のプログラム
と同様の合成法で、以下に記載の4種のペプチド(Ia)
および(1)〜(3)のトリフルオロ酢酸塩を合成し、
それらのペプチド(Ia)および(1)〜(3)のトリフ
ルオロ酢酸塩の旋光度、Rf値、RfII値、および阻害活
性も調べた。結果を同じく第3表に示す。
アミノ酸30個からなる本発明のペプチド(Ia): H−Gly−ASn−Gln−Gly−Ser−Phe−Len−Thr−Lys−G
ly−Pro−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−Ala−Asp−S
er−Arg−Arg−Ser−Len−Trp−Asp−Gln−Gln−Gly−A
sn−Phe−OH アミノ酸14個からなる比較用のペプチド(1): H−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−Ala−Asp−Ser−Arg−A
rg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH アミノ酸14個からなる比較用のペプチド(2): H−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−Ala−Asp−Ser−A
rg−Arg−Ser−Leu−Trp−OH アミノ酸19個からなる比較用のペプチド(3): H−Lys−Asn−Ser−Asn−Gln−Ile−Lys−Ile−Leu−G
ly−Asn−Gln−Gly−Ser−Phe−Leu−Thr−Lys−Gly−O
H [ペプチド(3)は、B.A.Jameson等,Science,240,1335
−1339,1988に記載のアミノ酸16個からなる提示のCD4
(32−47)と重複する部分を有するフラグメントペプチ
ドである。] 第3表から明らかとなり、本発明のペプチド(II)から
N−末端のSerを取り除くと阻害活性が低下する。ま
た、C−末端のAspを取り除くと、阻害活性が大幅に低
下するので、15個のアミノ酸からなるペプチドが、活性
を示す最小単位であることがわかる。
実施例2:D-アミノ酸置換ペプチド(L/Dペプチド)の調
製 前記実施例1に記載の方法と同様にして、本発明による
以下の式(IIIa)〜式(IIIi)のL/Dペプチドのトリフ
ルオロ酢酸塩を合成した。
H−Ser−D-Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Se
r−Arg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (IIIa) H−Ser−D-Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Se
r−Arg−D-Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (IIIb) H−Ser−D-Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Se
r−Arg−Arg−Ser−D-Leu−Trp−Asp−OH (IIIc) H−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Ser
−Arg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (IIId) H−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−D-Se
r−Arg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (IIIe) H−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Ser
−D-Arg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (IIIf) H−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Ser
−Arg−D-Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (IIIg) H−Ser−Lys−Leu−D-Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Se
r−Arg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (IIIh) H−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−Ala−D-Asp−Ser
−Arg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (IIIi) これらL/Dペプチドのトリフルオロ酢酸塩の理化学的デ
ータおよび阻害活性を以下の第4表に示す。
実施例3:L/Dペプチドの安定性 (3−1)Fmoc−Ser−D-Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-
Ala−Asp−Ser−Arg−D-Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH
(Fmoc−IIIb)の合成 バイオサーチ社9600社ペプチド・シンセサイザーの反応
容器R2にFmoc−Asp(OBu)−O−ポリマー(p−アル
コキシベンジルアルコール樹脂;0.62ミリモル/g)500mg
を加えた。第1表に示す量のアミノ酸誘導体、BOP試薬
およびHOBtをそれぞれアミノ酸容器1〜14に加えた。但
し、No.4、No.8、およびNo.13のアミノ酸はD-アミノ酸
に変えた。第2表に示す量の各溶媒を溶媒容器33〜35、
50〜51および53〜55にそれぞれ加えた。プログラムFMOC
BOPA(N端アミノ酸のFmoc基の脱保護をカットしたプロ
グラム)で合成を開始した。プログラム中で使用する各
アミノ酸の脱保護基反応のサブルーチン1、ならびに縮
合反応のサブルーチン2も第1表に示したものと同じも
のとした。
反応終了後、R2からペプチド樹脂を回収し、減圧乾燥さ
せた。ペプチド樹脂500mgにトリフルオロ酢酸4ml、チオ
アニソール0.6ml、1,2−エタンジオール0.3mlおよびア
ニソール0.1mlを加え、室温で1.5時間撹拌した。次いで
氷冷下にトリメチルシリルブロマイド0.7mlを加え、氷
冷下で更に2時間撹拌した。樹脂を別した後、トリフ
ルオロ酢酸とトリメチルシリルブロマイドとを留去し、
無水エチルエーテルを加えて沈殿させた。沈殿物を取
し乾燥させた後、実施例1と同様の方法で精製を実施
し、標記のL/Dペプチドのトリフルオロ酢酸塩を得た。
同様の方法により、D-アミノ酸を含まないFmoc−Ser−L
ys−Leu−Asn−Asp−Arg−Ala−Asp−Ser−Arg−Arg−S
er−Leu−Trp−Asp−OH(Fmoc−II)のトリフルオロ酢
酸塩を合成した。
(3−2)血清中での安定性試験 前記(3−1)で調製した、N末端にFmoc基を有するペ
プチド[即ち(Fmoc−II)]またはL/Dペプチド[即ち
(Fmoc−IIIb)]のトリフルオロ酢酸50μg/mlを含むPB
S溶液0.5mlと正常ヒト血清0.5mlとを良く混和させ、37
±1℃で0、1、2、4、6、12、18、および24時間イ
ンキュベートした。反応終了後、ウォーターズ社のセッ
プパックC18カートリッジに吸着させた。PBS2mlで洗浄
した後、0.1%トリフルオロ酢酸を含む50%アセトニト
リル水溶液2mlで溶出した。アセトニトリルを留去し、
凍結乾燥し、0.1%トリフルオロ酢酸水溶液1mlに再溶解
させ、ヤマムラ・ケミカル・ラボラトリーズ社の分析用
ODSカラム(AP−303/S−5:内径4.6mm×長さ250mm)で残
存量を分析した。0時間を100%とし、各時間での残存
率を求め、残存率が50%になる時間を半減期とした。結
果を第5表に示す。
[発明の効果] 本発明のペプチドは、ペプチドとしては比較的低分子量
であるので、投与などの際の取り扱いが容易である。本
発明のL/Dペプチドは、阻害活性を維持しながら、しか
も血液中で安定であるので、生体内においても充分な生
理活性を示すことができる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) R1−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−Ala−Asp−Ser−A
    rg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−R2 (I) (式中、R1は、H−、またはH−Gly−Asn−Gln−Gly−
    Ser−Phe−Leu−Thr−Lys−Gly−Pro−であり、 R2は、−OH、または−Gln−Gly−Asn−Phe−OHである) で表されるペプチドまたはその薬学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】式(II) H−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−Ala−Asp−Ser−A
    rg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH (II) で表される、請求項1記載のペプチドまたはその薬学的
    に許容される塩。
  3. 【請求項3】請求項1記載の一般式(I)で表されるペ
    プチドを構成するアミノ酸のうちの1個以上がD-アミノ
    酸に置換された構造を有するペプチドまたはその薬学的
    に許容される塩。
  4. 【請求項4】請求項2記載の式(II)で表されるペプチ
    ドを構成するアミノ酸のうちの1個以上がD-アミノ酸に
    置換された構造を有するペプチドまたはその薬学的に許
    容される塩。
  5. 【請求項5】ペプチドを構成するアミノ酸のうちの1個
    乃至4個がD-アミノ酸に置換された構造を有する請求項
    4記載のペプチドまたはその薬学的に許容される塩。
  6. 【請求項6】式 H−Ser−D-Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Se
    r−Arg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH で表される、請求項4または5記載のペプチドまたはそ
    の薬学的に許容される塩。
  7. 【請求項7】式 H−Ser−D-Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Se
    r−Arg−D-Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH で表される、請求項4または5記載のペプチドまたはそ
    の薬学的に許容される塩。
  8. 【請求項8】式 H−Ser−D-Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Se
    r−Arg−Arg−Ser−D-Leu−Trp−Asp−OH で表される、請求項4または5記載のペプチドまたはそ
    の薬学的に許容される塩。
  9. 【請求項9】式 H−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Ser
    −Arg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH で表される、請求項4または5記載のペプチドまたはそ
    の薬学的に許容される塩。
  10. 【請求項10】式 H−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−D-Se
    r−Arg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH で表される、請求項4または5記載のペプチドまたはそ
    の薬学的に許容される塩。
  11. 【請求項11】式 H−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Ser
    −D-Arg−Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH で表される、請求項4または5記載のペプチドまたはそ
    の薬学的に許容される塩。
  12. 【請求項12】式 H−Ser−Lys−Leu−Asn−Asp−Arg−D-Ala−Asp−Ser
    −Arg−D-Arg−Ser−Leu−Trp−Asp−OH で表される、請求項4または5記載のペプチドまたはそ
    の薬学的に許容される塩。
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