JP2979974B2 - 冷延鋼板の機械特性制御方法 - Google Patents

冷延鋼板の機械特性制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所望の機械特性を有す
る冷延鋼板を得るべく、冷間圧延工程中の冷間圧延ライ
ンでの圧延率及び/又は連続熱処理ラインでの熱処理条
件を変更制御する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車用又は各種の家電製品用
の外装板として用いられる冷延薄板には、複雑な形状へ
のプレス成形を安定して実現するために、優れた深しぼ
り性が必要となる等、冷間圧延工程を経て製造される冷
延鋼板には、その用途に応じて種々の機械特性を有する
ことが要求される。
【0003】冷延鋼板の機械特性は、その製造のための
冷間圧延工程の操業状態の影響、特に、変形を伴う冷間
圧延ラインでの圧延状態(冷間圧延率)、及び加熱を伴
う連続熱処理ライン(焼鈍ライン及びメッキライン)で
の熱処理状態(加熱温度及び通板速度)の影響を顕著に
受ける。そこで冷間圧延工程においては、従来から、製
品として得られる冷延鋼板に所望の機械特性を得るべ
く、冷間圧延ラインでの圧延率(圧延機の入側板厚に対
する出側板厚の比)、並びに連続熱処理ラインでの加熱
温度及び通板速度の内の一又は複数を制御する機械特性
制御が実施されている。
【0004】この機械特性制御は、例えば、連続焼鈍ラ
インの加熱温度を制御対象とする場合、種々の加熱温度
下での操業実績に基づいて、加熱温度の変化に応じて製
品鋼板に生じる機械特性の変化をオフラインにて調べ、
両者の対応関係を予め把握しておき、目標となる機械特
性が与えられたとき、これを前記対応関係に当てはめて
目標値を定め、この目標値を実現すべく連続焼鈍ライン
の加熱温度を変更制御する手順により行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記対応関
係は一義的なものではなく、緩やかな相関関係として得
られるに過ぎず、前述した制御の実施により得られる製
品鋼板の機械特性は、目標値の前後にばらつきを有する
不均一な特性となり、高精度の機械特性を要求される用
途に適用しようとする場合、製品歩留りの低下が避けら
れないという不都合があった。
【0006】特開平3-79727号公報には、連続焼鈍ライ
ンにおける変態状態に着目し、加熱又は冷却中の鋼板の
温度を温度推定モデルにより推定し、この推定結果に基
づいて適正な変態状態を得るべく、加熱温度又は冷却温
度を変更制御する方法が開示されている。ところが、こ
のような変態が製品鋼板の機械特性に与える影響は実際
には小さく、前述した不都合の解消は困難であった。
【0007】また特開平4−236724号公報には、連続焼
鈍ラインから送出される鋼板の機械特性(深しぼり性)
をオンラインにて測定し、この測定結果に基づくフィー
ドバック制御により加熱又は冷却条件を変更する方法が
開示されている。この方法によれば、目標となる機械特
性を高精度に実現することができる。
【0008】ところが、連続焼鈍ラインは長大なライン
であり、機械特性の測定位置と加熱温度又は冷却条件の
変更位置との間の離隔距離が長いことから、前述したフ
ィードバック制御の有効性は低く、例えば、連続した通
板の中途において制御目標値が変更された場合、測定結
果との偏差に基づく制御が行われるまでの間に多量の不
良品が発生する虞れがあった。
【0009】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、所望の機械特性を有する冷延鋼板を得るべく、
冷間圧延ラインにおける圧延率、並びに、連続熱処理ラ
インにおける加熱温度及び通板速度の内の一又は複数
を、オフラインにて設定された夫々の目標値に基づいて
変更制御する方法を採用し、この際に問題となる機械特
性のばらつきを大幅に低減して、所望の機械特性に可及
的に合致した製品鋼板を得ることができ、製品歩留りの
向上に寄与できる冷延鋼板の機械特性制御方法を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る冷延鋼板の
機械特性制御方法は、熱間圧延工程から送給される熱延
鋼板を用い、冷間圧延ライン及び連続熱処理ラインを含
む冷間圧延工程を経て冷延鋼板を製造するに際し、該冷
延鋼板に要求される機械特性に基づいて予め設定された
各別の制御目標値を実現すべく、前記冷間圧延ラインで
の圧延率、並びに前記連続熱処理ラインでの加熱温度及
び通板速度の内の一又は複数を制御する冷延鋼板の機械
特性制御方法において、前記熱間圧延工程の最終圧延機
の出側における前記熱延鋼板の温度を測定し、この測定
結果に基づいて前記冷延鋼板の機械特性に生じる誤差の
推定値を求め、該推定値により前記制御目標値を補正す
ることを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明においては、冷間圧延ライン及び連続熱
処理ラインを含む冷間圧延工程を経て製造される冷延鋼
板の機械特性のばらつきの要因の一つが、材料として用
いられる熱延鋼板の製造過程(熱間圧延工程)における
熱履歴のばらつきにあることに着目し、この熱履歴を代
表するものとして熱間圧延工程の最終圧延機の出側にお
ける熱延鋼板の温度を測定して、この熱延鋼板を材料と
して得られる冷延鋼板の機械特性に生じる誤差を推定
し、製品鋼板の要求特性に基づいて冷間圧延工程側にて
決定される制御目標値を前記推定の結果により補正し
て、補正後の制御目標値を実現すべく、冷間圧延ライン
での圧延率、並びに連続熱処理ラインでの加熱温度及び
通板速度の内の一又は複数を制御する。
【0012】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図1は、本発明に係る冷延鋼板の機械特性
制御方法(以下本発明方法という)の冷間圧延ラインで
の実施状態を示す模式図である。
【0013】図示の冷間圧延ライン1は、所定の間隔を
隔てて並設された複数の圧延スタンド(図においては5
つの圧延スタンドS1 〜S5 )を備えるタンデムコール
ドミルによるものであり、図示しない熱間圧延工程から
送給される原料鋼板10は、酸洗等によるデスケーリング
を経てアンコイラ11にリコイリングされ、圧延スタンド
1 〜S5 の一側に供給される。
【0014】圧延スタンドS1 〜S5 の他側には、図示
しない回転駆動源に連結されたテンションリール12が配
してあり、アンコイラ11から引き出された原料鋼板10
は、予め所定のロールギャップに設定された圧延スタン
ドS1 〜S5 に順次低速にて噛み込まれ、他側のテンシ
ョンリール12に達して巻き取られ、その後、所定の速度
比を保ちつつ生じる各圧延スタンドS1 〜S5 の加速と
テンションリール12の加速とによる定常圧延に移行し、
各圧延スタンドS1 〜S5 の圧下を受けて所望の厚さを
有する冷延鋼板13としてテンションリール12に高速度に
て巻き取られる。
【0015】圧延スタンドS1 〜S5 は、夫々の圧延ロ
ール間のロールギャップを各別のバックアップロールを
介して増減する圧下装置G1 〜G5 を備えており、これ
らは圧延制御部14からの制御信号に応じた夫々のサーボ
バルブ15,15…の動作により各別に調整されるようにな
してある。
【0016】以上の如き冷間圧延ライン1において、製
品となる冷延鋼板13の機械特性は、出側に得られる冷延
鋼板13の板厚の入側における原料鋼板10の板厚に対する
比、即ち、冷間圧延率(=出側板厚/入側板厚)の影響
を顕著に受ける。
【0017】図2は、深しぼり性の評価指数であるr値
(ランクフォード値)と冷間圧延率との対応関係を示す
グラフである。本図に示す如くr値は、冷間圧延率の増
大に伴って略比例的に増大するが、冷間圧延率が所定値
を超える領域においては、冷間圧延率の増大に伴って逆
に減少する傾向を示す。
【0018】圧延スタンドS1 〜S5 のロールギャップ
は、製品となる冷延鋼板13に要求されるr値に対応して
図2から定まる目標冷間圧延率を全体として実現すべく
予め決定され、前記圧延制御部14からの制御信号に応じ
た圧下装置G1 〜G5 の動作により実現されている。r
値と冷間圧延率との対応は、図2に明らかな如く、上下
にある程度の誤差幅を有する緩やかな相関関係に止まっ
ており、前記目標冷間圧延率の決定は、例えば、図2中
に破線により示す如く、r値の増大領域における誤差幅
の中央値を代表値として用いて行われる。
【0019】一方、図2の相関関係における誤差幅は、
冷延鋼板13の材料となる原料鋼板10の段階において生じ
ている誤差要因によるものである。図3は、熱間圧延工
程の最終圧延機の出側における温度(冷却完了温度)が
種々に異なる原料鋼板10を同一条件下にて圧延して得ら
れる冷延鋼板13のr値を調べた結果を示すグラフであ
り、図示の如く冷延鋼板13のr値は、原料鋼板10の冷却
完了温度が 770℃を下回る範囲においては、冷却完了温
度の上昇に伴って増大し、更に、 700℃を下回る範囲に
おいては、冷却完了温度の上昇に略比例して増大する傾
向を示す。
【0020】実際の熱間圧延工程における冷却完了温度
は、r値の比例増大域内にある場合が多く、冷間圧延率
とr値との相関関係に図2に示す如く現出する誤差幅
は、原料鋼板10の冷却完了温度の高低に応じて、図3に
示す如く生じるr値の大小が主因となって生じる。
【0021】図1に示す如く、圧延スタンドS1 〜S5
のロールギャップ制御のための圧延制御部14には、冷間
圧延ライン1と共に、該冷間圧延ライン1の前工程、即
ち、素材として用いられる原料鋼板10の製造のための熱
間圧延工程の運転制御を併せて行うプロセスコンピュー
タ3からの制御指令が与えられている。
【0022】プロセスコンピュータ3には、原料鋼板10
の冷却完了温度の履歴、即ち、原料鋼板10の各部がその
製造のための熱間圧延工程の最終段階においてどのよう
な温度を有していたかを示すデータが与えられており、
プロセスコンピュータ3は、各部の冷却完了温度下での
r値を図3に従って推定し、これを基準となるr値と比
較して両者の偏差を求め、この結果を冷間圧延ライン1
の出側における冷延鋼板13の機械特性に生じる誤差の推
定値として圧延制御部14に与える。
【0023】前記r値の比較基準値は、標準的な冷却完
了温度下でのr値、例えば、図3において 650℃に対応
して得られるr値であり、圧延制御部14に与えられる誤
差推定値は、原料鋼板10各部の冷却完了温度を標準温度
に平均化するために必要な値として用いられる。即ち、
圧延制御部14は、前述した如く、冷延鋼板13に要求され
るr値を得るべく図2に示す相関関係に従って冷間圧延
率を決定するが、このとき、要求されるr値をそのまま
用いるのではなく、このr値を前記誤差推定値により補
正した値を用いる。
【0024】例えば、原料鋼板10の適宜部位における冷
却完了温度が 600℃であった場合、前記誤差推定値は、
図3中にΔrとして示す如くに得られ、対応部位の圧延
に際し圧延制御部14は、冷延鋼板13に要求されるr値
(=r0 )ではなく、原料鋼板10の冷却完了温度が標準
温度よりも低いことにより発生することが予想される誤
差としての前記Δrを加えた値(=r0 +Δr)に対応
して図2から定まる冷間圧延率を制御目標値として動作
する。この結果、原料鋼板10の冷却完了温度の差異に伴
う誤差要因が排除され、冷間圧延ライン1の出側に得ら
れる冷延鋼板13は、その全長に亘って要求値に可及的に
合致したr値を有することとなる。
【0025】図4は、連続熱処理ラインとしての連続焼
鈍ラインにおける本発明方法の実施状態を示す模式図で
ある。
【0026】連続焼鈍は、図1に示す如き冷間圧延ライ
ン1を経て得られた冷延鋼板13の加工性を、再結晶及び
粒成長により改善すべく行われるものであり、テンショ
ンリール12に巻き取られた冷延鋼板13は、連続焼鈍ライ
ン2の原料鋼板20として、該ラインの一側に配された送
出リール21に装着され、該送出リール21から引き出され
て、上下に所定長隔てて配された下ロール列22と上ロー
ル列23とに交互に巻き掛けられ、これらの他側に配され
た加熱炉24及び冷却炉25の内部を経て、該冷却炉25の出
側に配された下ロール列26と上ロール列27とに交互に巻
き掛けられて、他側に配された巻取りリール28に巻き掛
けられている。
【0027】巻取りリール28は、リールモータMからの
伝動により水平軸回りに回転駆動されており、前述の如
く巻き掛けられた原料鋼板20は、下ロール列21と上ロー
ル列22とによる反転曲げを受けつつ加熱炉24に導入され
て、該加熱炉24の内部を通過する間に所定温度に加熱さ
れ、その後冷却炉25に導入されて、該冷却炉25の内部を
通過する間に徐冷される過程を辿って焼鈍され、焼鈍鋼
板29として冷却炉25から導出されて、下ロール列26と上
ロール列27とによる反転曲げを受けつつ巻取りリール28
に巻き取られる。
【0028】加熱炉24及び冷却炉25には、夫々の内部温
度を調整するための温度調整器31,32が付設されてお
り、これらは、焼鈍制御部30から与えられる制御信号に
応じて動作し、加熱炉24及び冷却炉25の内部を通過する
鋼板の加熱温度が調節されるようになしてある。焼鈍制
御部30からの制御信号はまた、巻取りリール28の駆動源
となるリールモータMにも図示しない駆動回路を介して
与えられており、巻取りリール28の回転による焼鈍鋼板
29の巻取り速度、即ち、加熱炉24及び冷却炉25内部の通
板速度が調節されるようになしてある。
【0029】以上の如き連続焼鈍ライン2において、巻
取りリール28に得られる焼鈍鋼板29の機械特性は、焼鈍
中の加熱状態の影響を顕著に受け、この加熱状態は、焼
鈍制御部30からの制御指令に応じた温度調整器31,32の
動作による加熱炉24及び冷却炉25の内部温度の直接的な
調節、又は、巻取りリール28の回転による焼鈍鋼板29の
巻取り速度の増減に伴う加熱炉24及び冷却炉25内部での
通板速度の調節のいずれか一方により実現される。
【0030】図5は、深しぼり性の評価指数であるr値
(ランクフォード値)と連続焼鈍ライン2での焼鈍温度
との対応関係を示すグラフである。本図に示す如くr値
は、焼鈍温度の上昇に伴って連続的に増大する傾向を示
すが、両者の対応関係は、冷間圧延ライン1での圧延率
とr値との関係と同じく、上下にある程度の誤差幅を有
する緩やかな相関関係に止まっている。
【0031】連続焼鈍ライン2における焼鈍温度は、焼
鈍鋼板29に要求されるr値に対応して図5から定まる目
標焼鈍温度を実現すべく決定され、焼鈍制御部30からの
制御信号に応じた温度調整器31,32の動作、及び巻取り
リール28の回転による通板速度の調節の一方又は両方に
より実現されている。前記目標焼鈍温度の決定は、例え
ば、図5中に破線により示す如く、r値の誤差幅内の中
央値を代表値として用いて行われる。
【0032】図5の相関関係における誤差幅は、図2に
おけるそれと同様、焼鈍鋼板29の材料となる原料鋼板20
に、これの製造のための熱間圧延工程の段階において生
じている誤差要因、即ち、前記図3に示す如く、熱間圧
延工程の最終段階における冷却完了温度の影響を受ける
ためである。
【0033】図4に示す如く、焼鈍制御部30には、連続
焼鈍ライン2において素材として用いられる原料鋼板20
の製造のための熱間圧延工程の運転制御を併せて行う前
記プロセスコンピュータ3からの制御指令が与えられて
おり、該プロセスコンピュータ3には、前述の如く、原
料鋼板20の冷却完了温度の履歴、即ち、原料鋼板20の各
部がその製造のための熱間圧延工程の終端においてどの
ような温度を有していたかを示すデータが与えられてお
り、プロセスコンピュータ3は、各部の冷却完了温度下
でのr値を図3に従って推定し、これを基準となるr値
と比較して両者の偏差を求め、この結果を誤差推定値Δ
rとして焼鈍制御部30に与える動作をなす。
【0034】焼鈍制御部30は、前述した如く、焼鈍鋼板
29に要求されるr値を得るべく、図2に示す相関関係に
従って目標焼鈍温度を決定するが、このとき、要求され
るr値(=r0 )をそのまま用いるのではなく、原料鋼
板20の各部位に対応させてプロセスコンピュータ30から
与えられる誤差推定値Δrにより前記r値を補正した値
(=r+Δr)を用いる。この結果、原料鋼板20の製造
のための熱間圧延工程における冷却完了温度の差異に伴
う誤差要因が排除され、連続焼鈍ライン2の出側に得ら
れる焼鈍鋼板29は、その全長に亘って要求値に可及的に
合致したr値を有することとなる。
【0035】なお本実施例においては、要求される機械
特性が深絞り性であり、これの評価指数であるr値を適
正化する場合について述べたが、本発明方法は、他の機
械特性を対象とする場合にも同様に適用でき、同様の効
果が得られることは言うまでもない。
【0036】また本実施例においては、連続熱処理ライ
ンとして連続焼鈍ラインへの適用例について述べたが、
本発明方法は、連続メッキライン等の他の連続熱処理ラ
インに適用することもできる。
【0037】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明方法において
は、製品鋼板に要求される機械特性を得るべく、冷間圧
延ラインでの圧延率、並びに連続熱処理ラインでの加熱
温度及び通板速度の内の一又は複数を制御する際の制御
目標値を決定する際に、この制御目標値を、材料となる
熱延鋼板に対して熱間圧延工程の最終段階において得ら
れる冷却完了温度の測定結果を用いた誤差推定値により
補正したから、製品鋼板に生じる機械特性のばらつきを
大幅に低減し、所望の機械特性が安定して得られるよう
になり、製品歩留りの大幅な向上が達成される等、本発
明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷間圧延ラインにおける本発明方法の実施状態
を示す模式図である。
【図2】r値と冷間圧延率との対応関係を示すグラフで
ある。
【図3】熱間圧延工程での冷却完了温度が冷延鋼板のr
値に及ぼす影響を示すグラフである。
【図4】連続焼鈍ラインにおける本発明方法の実施状態
を示す模式図である。
【図5】r値と焼鈍温度との対応関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 冷間圧延ライン 2 連続焼鈍ライン 3 プロセスコンピュータ 10 原料鋼板 13 冷延鋼板 14 圧延制御部 20 原料鋼板 24 加熱炉 25 冷却炉 29 焼鈍鋼板 30 焼鈍制御部 31 温度調整器 32 温度調整器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村山 理一 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21D 9/46,9/48,9/56 C21D 11/00 B21B 37/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間圧延工程から送給される熱延鋼板を
    用い、冷間圧延ライン及び連続熱処理ラインを含む冷間
    圧延工程を経て冷延鋼板を製造するに際し、該冷延鋼板
    に要求される機械特性に基づいて予め設定された各別の
    制御目標値を実現すべく、前記冷間圧延ラインでの圧延
    率、並びに前記連続熱処理ラインでの加熱温度及び通板
    速度の内の一又は複数を制御する冷延鋼板の機械特性制
    御方法において、前記熱間圧延工程の最終圧延機の出側
    における前記熱延鋼板の温度を測定し、この測定結果に
    基づいて前記冷延鋼板の機械特性に生じる誤差の推定値
    を求め、該推定値により前記制御目標値を補正すること
    を特徴とする冷延鋼板の機械特性制御方法。
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