JP2979303B2 - ピーナッツコーチング - Google Patents
ピーナッツコーチングInfo
- Publication number
- JP2979303B2 JP2979303B2 JP9352044A JP35204497A JP2979303B2 JP 2979303 B2 JP2979303 B2 JP 2979303B2 JP 9352044 A JP9352044 A JP 9352044A JP 35204497 A JP35204497 A JP 35204497A JP 2979303 B2 JP2979303 B2 JP 2979303B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- peanut
- coating
- flavor
- coaching
- western
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Seeds, Soups, And Other Foods (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はピーナッツコーチン
グに関し、更に詳しくはピーナッツ風味に優れ、且つ例
えばパン、シュークリーム、エクレア等の被覆用途に必
要な機能をも兼ね備えたピーナッツコーチングに関する
ものである。
グに関し、更に詳しくはピーナッツ風味に優れ、且つ例
えばパン、シュークリーム、エクレア等の被覆用途に必
要な機能をも兼ね備えたピーナッツコーチングに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりケーキ、シュークリーム等、洋
菓子類の付加価値を高めた商品として、エクレアと呼ば
れるようなチョコレートを被覆した菓子やフォンダン、
グレーズ等の糖衣が被覆されている菓子などが市販され
ている。これらの被覆材のなかで最も多く使用されてい
るのが、一般にカバーリングチョコレート、コーチング
チョコレート、エンローバーチョコレート、洋生用チョ
コレートあるいは洋生コーチングチョコレートと種々呼
称されているチョコレートや洋生コーチングである。
菓子類の付加価値を高めた商品として、エクレアと呼ば
れるようなチョコレートを被覆した菓子やフォンダン、
グレーズ等の糖衣が被覆されている菓子などが市販され
ている。これらの被覆材のなかで最も多く使用されてい
るのが、一般にカバーリングチョコレート、コーチング
チョコレート、エンローバーチョコレート、洋生用チョ
コレートあるいは洋生コーチングチョコレートと種々呼
称されているチョコレートや洋生コーチングである。
【0003】また、消費者の嗜好の多様化において、カ
カオ分を配合したチョコレート類やカカオ分を配合しな
い洋生コーチングを用いた商品も市場に多く出回ってい
るが、このような洋生コーチングには、フルーツ味を付
加したものや、コーヒー風味を付加したもの等がある。
その中でも、ピーナッツ風味を付加したものは、消費者
の嗜好の多様化にもかかわらず、長い間市場に受け入れ
られており、洋生コーチングチョコレートと同様に、い
わゆる売れ筋商品となっている。
カオ分を配合したチョコレート類やカカオ分を配合しな
い洋生コーチングを用いた商品も市場に多く出回ってい
るが、このような洋生コーチングには、フルーツ味を付
加したものや、コーヒー風味を付加したもの等がある。
その中でも、ピーナッツ風味を付加したものは、消費者
の嗜好の多様化にもかかわらず、長い間市場に受け入れ
られており、洋生コーチングチョコレートと同様に、い
わゆる売れ筋商品となっている。
【0004】ところで、これらの被覆材はシュークリー
ム等の洋菓子類に付加価値を高めることを目的に使用さ
れていることから、被覆することにより商品としての付
加価値を下げることはその使用目的を逸脱することにな
る。よって、これらの被覆材には、色々な機能が要求さ
れるものとなる。
ム等の洋菓子類に付加価値を高めることを目的に使用さ
れていることから、被覆することにより商品としての付
加価値を下げることはその使用目的を逸脱することにな
る。よって、これらの被覆材には、色々な機能が要求さ
れるものとなる。
【0005】即ち、生産性をできるだけ高める為に、被
覆した後に被覆材が素早く乾くこと、また室温の変動に
対して、一度乾いた表面がベタベタする所謂泣き現象が
なく、被覆した製品はチョコレート製品同様に、口溶け
が良好なこと等の機能性が求められる。
覆した後に被覆材が素早く乾くこと、また室温の変動に
対して、一度乾いた表面がベタベタする所謂泣き現象が
なく、被覆した製品はチョコレート製品同様に、口溶け
が良好なこと等の機能性が求められる。
【0006】従来より洋生コーチングは使用する油脂の
種類、品質などを充分に検討した結果、これらの機能を
満足する製品が市場に出回っている。
種類、品質などを充分に検討した結果、これらの機能を
満足する製品が市場に出回っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】洋菓子類自体が更に高
級化、本物志向になってきている現状をみるに、これら
に使用される被覆材もまた本来の風味に富んだ商品が求
められてきている。しかし、ピーナッツ風味の洋生コー
チングについては本来の風味に富み、且つ機能に優れた
製品を商品化するに至っては充分な解決がなされていな
い。通常、洋生コーチングをピーナッツ風味に富んだも
のにする方法として、主原料であるピーナッツバターを
増量する方法が最も効果がある。このピーナッツバター
は生のピーナッツを常法によって焙煎し、粉砕して得ら
れる。またこのピーナッツバターは、原料由来の常温で
液状を示すピーナッツオイルを通常50%前後を含有す
る。この為、ピーナッツバターを増量すると、ピーナッ
ツオイルの割合も増え、乾き、泣き現象抑制の機能性を
満足させることは難しい。洋生コーチングの乾きとは油
脂の固化であり、常温で固形油脂の性質を示すものでな
ければならない。
級化、本物志向になってきている現状をみるに、これら
に使用される被覆材もまた本来の風味に富んだ商品が求
められてきている。しかし、ピーナッツ風味の洋生コー
チングについては本来の風味に富み、且つ機能に優れた
製品を商品化するに至っては充分な解決がなされていな
い。通常、洋生コーチングをピーナッツ風味に富んだも
のにする方法として、主原料であるピーナッツバターを
増量する方法が最も効果がある。このピーナッツバター
は生のピーナッツを常法によって焙煎し、粉砕して得ら
れる。またこのピーナッツバターは、原料由来の常温で
液状を示すピーナッツオイルを通常50%前後を含有す
る。この為、ピーナッツバターを増量すると、ピーナッ
ツオイルの割合も増え、乾き、泣き現象抑制の機能性を
満足させることは難しい。洋生コーチングの乾きとは油
脂の固化であり、常温で固形油脂の性質を示すものでな
ければならない。
【0008】このため、組成上液状油の多い洋生コーチ
ングでは、通常乳化剤や高融点の固形油脂を組み合わせ
ることにより乾きや泣き現象抑制等の機能性を満足させ
ようとするが、この方法では口溶けが悪くなる。
ングでは、通常乳化剤や高融点の固形油脂を組み合わせ
ることにより乾きや泣き現象抑制等の機能性を満足させ
ようとするが、この方法では口溶けが悪くなる。
【0009】また、洋生コーチングをピーナッツ風味に
富んだものにする方法として、香料による風味強調が挙
げられる。この方法においては香料の組成割合がある程
度までは効果はあるが、組成割合を上げていくと全体に
人工的な風味となり、ピーナッツ本来の香ばしい風味と
かけ離れていく。よって、ピーナッツ風味に富んでおり
且つ乾きや口溶け、泣き現象抑制などの機能に優れた洋
生コーチングは商品化出来ないのが現状である。
富んだものにする方法として、香料による風味強調が挙
げられる。この方法においては香料の組成割合がある程
度までは効果はあるが、組成割合を上げていくと全体に
人工的な風味となり、ピーナッツ本来の香ばしい風味と
かけ離れていく。よって、ピーナッツ風味に富んでおり
且つ乾きや口溶け、泣き現象抑制などの機能に優れた洋
生コーチングは商品化出来ないのが現状である。
【0010】本発明者は、ピーナッツ風味に富んだ洋生
コーチングにするために、ピーナッツバターを増量した
ときに原料由来による機能性の低下を解決する手法とし
て脱脂したピーナッツバターを用いることに着目し、鋭
意研究の結果本発明をなすに至ったものである。すなわ
ち、液状油脂の割合を減らした脱脂ピーナッツバターを
用いることで、ピーナッツ風味に優れたピーナッツコー
チングの製造が可能になり、また、従来より用いられて
いる固形脂が使用でき、乳化剤の増量と高融点油脂を使
用することなく洋生コーチングの乾き、泣き現象抑制、
口溶けなどの機能を付加できることを見出した。ここ
で、従来より用いられている固形脂とは常温で流動性を
示さないものを指す。また、ピーナッツバターの油脂の
除去率は高い方が有利ではあるが、完全な脱脂を行うた
めには、公知の方法である圧搾プレス、遠心分離方法で
は難しく、複雑な装置になる抽出方法でないと完全脱脂
はできないが、本発明は、莫大な労力を必要とする完全
な脱脂を行わなくとも、ピーナッツ風味に富み、乾き、
口溶けに優れ、泣き現象抑制効果のあるピーナッツコー
チングを得ることを目的とする。すなわち、本発明は、
上記従来技術の課題に着目して発明されたもので、ピー
ナッツ原料の割合を相対的に増やしながらも、洋生コー
チングと同様な機能性を持つピーナッツ風味に富んだコ
ーチングを提供しようとするものである。
コーチングにするために、ピーナッツバターを増量した
ときに原料由来による機能性の低下を解決する手法とし
て脱脂したピーナッツバターを用いることに着目し、鋭
意研究の結果本発明をなすに至ったものである。すなわ
ち、液状油脂の割合を減らした脱脂ピーナッツバターを
用いることで、ピーナッツ風味に優れたピーナッツコー
チングの製造が可能になり、また、従来より用いられて
いる固形脂が使用でき、乳化剤の増量と高融点油脂を使
用することなく洋生コーチングの乾き、泣き現象抑制、
口溶けなどの機能を付加できることを見出した。ここ
で、従来より用いられている固形脂とは常温で流動性を
示さないものを指す。また、ピーナッツバターの油脂の
除去率は高い方が有利ではあるが、完全な脱脂を行うた
めには、公知の方法である圧搾プレス、遠心分離方法で
は難しく、複雑な装置になる抽出方法でないと完全脱脂
はできないが、本発明は、莫大な労力を必要とする完全
な脱脂を行わなくとも、ピーナッツ風味に富み、乾き、
口溶けに優れ、泣き現象抑制効果のあるピーナッツコー
チングを得ることを目的とする。すなわち、本発明は、
上記従来技術の課題に着目して発明されたもので、ピー
ナッツ原料の割合を相対的に増やしながらも、洋生コー
チングと同様な機能性を持つピーナッツ風味に富んだコ
ーチングを提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のピーナッツコー
チングは、脱脂したピーナッツバターを用い、原料組成
中固形分換算でピーナッツバター30〜50%の割合で
含むことを特徴とする。
チングは、脱脂したピーナッツバターを用い、原料組成
中固形分換算でピーナッツバター30〜50%の割合で
含むことを特徴とする。
【0012】また、本発明は原料由来のピーナッツオイ
ルを原料組成の全油脂分のうちの30%以下となること
を特徴する。
ルを原料組成の全油脂分のうちの30%以下となること
を特徴する。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態における
ピーナッツコーチングについて詳しく説明する。
ピーナッツコーチングについて詳しく説明する。
【0014】先ず、本発明で使用される脱脂ピーナッツ
バターは、公知の製法で製造されるピーナッツバターを
用いることができる。特に使用するピーナッツバターの
製法などは限定しないが、焙煎した落花生をすりつぶし
たものを言い、科学技術庁資源調査会編による4訂日本
食品標準成分表によれば、約50%の脂質を含むもので
ある。
バターは、公知の製法で製造されるピーナッツバターを
用いることができる。特に使用するピーナッツバターの
製法などは限定しないが、焙煎した落花生をすりつぶし
たものを言い、科学技術庁資源調査会編による4訂日本
食品標準成分表によれば、約50%の脂質を含むもので
ある。
【0015】ピーナッツバターの脱脂方法についても、
特に限定はしないが、圧搾プレス方法、遠心分離方法、
圧搾抽出方法、直接抽出方法等公知の方法が挙げられ
る。また、脱脂割合についても限定しないが、脱脂した
ピーナッツバターの利用目的を考慮すると油脂の除去率
は高い方が有利であるが、先に示したように莫大な労力
をかけて完全な脱脂を行う必要はない。脱脂ピーナッツ
バターの油脂含有割合を5〜35%まで除去したものが
好ましい。
特に限定はしないが、圧搾プレス方法、遠心分離方法、
圧搾抽出方法、直接抽出方法等公知の方法が挙げられ
る。また、脱脂割合についても限定しないが、脱脂した
ピーナッツバターの利用目的を考慮すると油脂の除去率
は高い方が有利であるが、先に示したように莫大な労力
をかけて完全な脱脂を行う必要はない。脱脂ピーナッツ
バターの油脂含有割合を5〜35%まで除去したものが
好ましい。
【0016】以上のようにして得られた脱脂ピーナッツ
バターの使用割合は原料中固形分換算でピーナッツバタ
ー30〜50%が適切である。ここで言う固形分換算を
以下のようにする。原料ピーナッツバターの組成は50
%の油脂分と50%の固形分である。例えば脱脂率を8
0%の脱脂ピーナッツバターを用い、ピーナッツコーチ
ングに20%組成割合にした場合を想定する。この脱脂
率80%とはピーナッツバターに含まれる50%の油脂
を10%にまで脱脂することであり、この脱脂ピーナッ
ツバターは50部の固形分と10部の油脂分を含み、固
形含有は合計60部のうちの50部であるから約83.
3%となる。この脱脂ピーナッツバターをピーナッツコ
ーチングに20%もちいると、ピーナッツコーチングに
含まれるピーナッツ固形分は約16.7%となる。これ
を固形分換算すると固形分50%油脂分50%のピーナ
ッツバターでは33.4%の組成割合に相当することに
なる。 ここで原料中固形分換算でピーナッツバター割
合が30%に満たないとピーナッツ風味に富むことが出
来ず、50%を超えるとピーナッツの固形分が多く食感
が重くなる。また、本発明で使用される油脂は種々の植
物性油脂、動物性油脂またはそれらの硬化油脂、分別油
脂、エステル交換油脂等が使用できる。油脂の組成割合
は限定しないが、ピーナッツバター原料由来のピーナッ
ツオイルが、全油脂分のうちの30%以下になるように
組成割合を設定しなければならない。この割合が30%
をこえると乾き、泣き現象の抑制の点で不良となる。
バターの使用割合は原料中固形分換算でピーナッツバタ
ー30〜50%が適切である。ここで言う固形分換算を
以下のようにする。原料ピーナッツバターの組成は50
%の油脂分と50%の固形分である。例えば脱脂率を8
0%の脱脂ピーナッツバターを用い、ピーナッツコーチ
ングに20%組成割合にした場合を想定する。この脱脂
率80%とはピーナッツバターに含まれる50%の油脂
を10%にまで脱脂することであり、この脱脂ピーナッ
ツバターは50部の固形分と10部の油脂分を含み、固
形含有は合計60部のうちの50部であるから約83.
3%となる。この脱脂ピーナッツバターをピーナッツコ
ーチングに20%もちいると、ピーナッツコーチングに
含まれるピーナッツ固形分は約16.7%となる。これ
を固形分換算すると固形分50%油脂分50%のピーナ
ッツバターでは33.4%の組成割合に相当することに
なる。 ここで原料中固形分換算でピーナッツバター割
合が30%に満たないとピーナッツ風味に富むことが出
来ず、50%を超えるとピーナッツの固形分が多く食感
が重くなる。また、本発明で使用される油脂は種々の植
物性油脂、動物性油脂またはそれらの硬化油脂、分別油
脂、エステル交換油脂等が使用できる。油脂の組成割合
は限定しないが、ピーナッツバター原料由来のピーナッ
ツオイルが、全油脂分のうちの30%以下になるように
組成割合を設定しなければならない。この割合が30%
をこえると乾き、泣き現象の抑制の点で不良となる。
【0017】本発明ではその他乳製品、ココア等の呈味
成分や食塩、乳化剤、香料、着色料についても特に限定
しないが、公知のものが使用できる。
成分や食塩、乳化剤、香料、着色料についても特に限定
しないが、公知のものが使用できる。
【0018】次に、本発明のピーナッツコーチングの製
造方法について説明する。すなわち本発明のピーナッツ
コーチングを製造する場合は従来のチョコレート類や洋
生コーチングと同じ公知の工程で製造できる。原料組成
である脱脂ピーナッツバター、糖類、油脂と呈味成分、
乳化剤、香料等を均一になるように混合する。そして、
充分に混合した後に、リファイナーにて微粒化する。こ
の時のリファイナーとしてはロールミルタイプやボール
ミルタイプなどが挙げられる。微粒化する程度として
は、従来からのチョコレート類や洋生コーチングと同じ
粒径にするのが、ザラツキの点で望ましい。リファイナ
ーでの処理を行った原料は公知の製造方法を用い充填、
包装する。以上のように、本発明は従来のピーナッツ風
味の洋生コーチングと比較して、ピーナッツ原料の組成
割合を増やしピーナッツ風味を豊かにして、洋生コーチ
ングと同じ乾き、泣き現象抑制、口溶けなどの機能を持
つピーナッツコーチングである。
造方法について説明する。すなわち本発明のピーナッツ
コーチングを製造する場合は従来のチョコレート類や洋
生コーチングと同じ公知の工程で製造できる。原料組成
である脱脂ピーナッツバター、糖類、油脂と呈味成分、
乳化剤、香料等を均一になるように混合する。そして、
充分に混合した後に、リファイナーにて微粒化する。こ
の時のリファイナーとしてはロールミルタイプやボール
ミルタイプなどが挙げられる。微粒化する程度として
は、従来からのチョコレート類や洋生コーチングと同じ
粒径にするのが、ザラツキの点で望ましい。リファイナ
ーでの処理を行った原料は公知の製造方法を用い充填、
包装する。以上のように、本発明は従来のピーナッツ風
味の洋生コーチングと比較して、ピーナッツ原料の組成
割合を増やしピーナッツ風味を豊かにして、洋生コーチ
ングと同じ乾き、泣き現象抑制、口溶けなどの機能を持
つピーナッツコーチングである。
【0019】次に、本発明によって得られるピーナッツ
コーチングの組成割合の表1に示すように実施例、比較
例を挙げてピーナッツ風味、乾き、泣き現象抑制、口溶
けに優れていることを明らかにする。
コーチングの組成割合の表1に示すように実施例、比較
例を挙げてピーナッツ風味、乾き、泣き現象抑制、口溶
けに優れていることを明らかにする。
【0020】
【表1】
【0021】表1に示す種々の原料組成を用意し、これ
らを均一になるように混合する。このときショートニン
グ等の油脂と粉体原料がよく均一になるようジャケット
装置付混合器を用い50〜60°Cに加温しながら行っ
た。次にリファイナーを用いて微粒化し、従来の洋生コ
ーチングと同じ公知の製造方法でそれぞれピーナッツコ
ーチングを得た。また、表1には固形換算した原料ピー
ナッツバターの組成割合、全油脂の組成割合、ピーナッ
ツオイル組成割合と全油脂量に対してのピーナッツオイ
ルの組成割合も示す。
らを均一になるように混合する。このときショートニン
グ等の油脂と粉体原料がよく均一になるようジャケット
装置付混合器を用い50〜60°Cに加温しながら行っ
た。次にリファイナーを用いて微粒化し、従来の洋生コ
ーチングと同じ公知の製造方法でそれぞれピーナッツコ
ーチングを得た。また、表1には固形換算した原料ピー
ナッツバターの組成割合、全油脂の組成割合、ピーナッ
ツオイル組成割合と全油脂量に対してのピーナッツオイ
ルの組成割合も示す。
【0022】次に、実施例1〜3で得られたピーナッツ
コーチングの特性を表2に示す。
コーチングの特性を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】次に、上記で得られたピーナッツコーチン
グの風味、食感、口溶け、乾き状況、泣き状況の評価を
表3に示す。
グの風味、食感、口溶け、乾き状況、泣き状況の評価を
表3に示す。
【0025】
【表3】
【0026】風味、食感、口溶けの評価は、熟練したパ
ネラー10名の評価の結果を集約した。優れているもの
を◎とし、○、△、Хの4段階評価を示す。風味につい
てはピーナッツ風味に優れたものを◎とし、食感につい
ては軽いものを◎、口溶けについては良いものを◎とし
た。乾きについては、それぞれのピーナッツコーチング
を45°Cまで加温し、市販のバターロールに塗布し、
24°Cの条件で静置した。この時ピーナッツコーチン
グに触れ、コーチングが付着しない時間を測定し、その
時間が、4分以内を◎、4分〜6分を○、6分以上をХ
とした。泣きについては、ピーナッツコーチングを塗布
したバターロールを24°Cの条件で3日間静置し、ピ
ーナッツコーチング表面の状況を表す。ここで、全く変
化のないものを◎、部分的にベタベタしたものを○、全
面にベタベタしたものをΧとした。
ネラー10名の評価の結果を集約した。優れているもの
を◎とし、○、△、Хの4段階評価を示す。風味につい
てはピーナッツ風味に優れたものを◎とし、食感につい
ては軽いものを◎、口溶けについては良いものを◎とし
た。乾きについては、それぞれのピーナッツコーチング
を45°Cまで加温し、市販のバターロールに塗布し、
24°Cの条件で静置した。この時ピーナッツコーチン
グに触れ、コーチングが付着しない時間を測定し、その
時間が、4分以内を◎、4分〜6分を○、6分以上をХ
とした。泣きについては、ピーナッツコーチングを塗布
したバターロールを24°Cの条件で3日間静置し、ピ
ーナッツコーチング表面の状況を表す。ここで、全く変
化のないものを◎、部分的にベタベタしたものを○、全
面にベタベタしたものをΧとした。
【0027】表1、表3より明らかなように比較例1は
風味の点で劣り、比較例2では食感の点で劣る。よって
脱脂ピーナッツバターを用いてもピーナッツバター換算
にして30〜50%を含む本発明は、風味、食感に優れ
ていることは明らかである。また、脱脂しないピーナッ
ツバターを用いた比較例3の場合、ピーナッツオイルの
割合をさげる為に原料のピーナッツバターの組成割合を
下げると風味が劣り、比較例4の風味を富んだものにす
るためにピーナッツバターの割合を増加すると、ピーナ
ッツオイルの割合も増加して、泣き、乾き状況が劣る。
以上のように本発明のピーナッツコーチングは、ピーナ
ッツ風味、口溶け、食感に優れ、且つ乾き、泣き現象抑
制の機能性に優れていることは明らかである。
風味の点で劣り、比較例2では食感の点で劣る。よって
脱脂ピーナッツバターを用いてもピーナッツバター換算
にして30〜50%を含む本発明は、風味、食感に優れ
ていることは明らかである。また、脱脂しないピーナッ
ツバターを用いた比較例3の場合、ピーナッツオイルの
割合をさげる為に原料のピーナッツバターの組成割合を
下げると風味が劣り、比較例4の風味を富んだものにす
るためにピーナッツバターの割合を増加すると、ピーナ
ッツオイルの割合も増加して、泣き、乾き状況が劣る。
以上のように本発明のピーナッツコーチングは、ピーナ
ッツ風味、口溶け、食感に優れ、且つ乾き、泣き現象抑
制の機能性に優れていることは明らかである。
【0028】
【発明の効果】以上の様に本発明によれば、従来のピー
ナッツ風味の洋生コーチングよりピーナッツ風味が富
み、且つ従来と同様な機能性を持つピーナッツコーチン
グを供給できる。このコーチングを使用したパン、シュ
ークリーム、エクレアなどに、原料が本来の持つ自然な
ピーナッツ風味が強く付加され、製品価値を更に高める
ことになり、製パン製菓業界に画期的な技術をもたら
す。
ナッツ風味の洋生コーチングよりピーナッツ風味が富
み、且つ従来と同様な機能性を持つピーナッツコーチン
グを供給できる。このコーチングを使用したパン、シュ
ークリーム、エクレアなどに、原料が本来の持つ自然な
ピーナッツ風味が強く付加され、製品価値を更に高める
ことになり、製パン製菓業界に画期的な技術をもたら
す。
【0029】また、本発明では莫大な労力を必要とする
完全な脱脂を行わなくともピーナッツ風味に富み、乾
き、口溶けに優れ、泣き現象抑制効果のあるピーナッツ
コーチングが製造出来る。
完全な脱脂を行わなくともピーナッツ風味に富み、乾
き、口溶けに優れ、泣き現象抑制効果のあるピーナッツ
コーチングが製造出来る。
Claims (2)
- 【請求項1】脱脂したピーナッツバターを用い、原料組
成中固形分換算でピーナッツバター30〜50%の割合
で含むことを特徴とするピーナッツコーチング。 - 【請求項2】原料由来のピーナッツオイルを原料組成の
全油脂分のうちの30%以下となることを特徴とする請
求項1に記載のピーナッツコーチング。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9352044A JP2979303B2 (ja) | 1997-12-05 | 1997-12-05 | ピーナッツコーチング |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9352044A JP2979303B2 (ja) | 1997-12-05 | 1997-12-05 | ピーナッツコーチング |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11164670A JPH11164670A (ja) | 1999-06-22 |
JP2979303B2 true JP2979303B2 (ja) | 1999-11-15 |
Family
ID=18421402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9352044A Expired - Fee Related JP2979303B2 (ja) | 1997-12-05 | 1997-12-05 | ピーナッツコーチング |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2979303B2 (ja) |
-
1997
- 1997-12-05 JP JP9352044A patent/JP2979303B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11164670A (ja) | 1999-06-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5580490B2 (ja) | チョコレート及び該チョコレートが被覆されたチョコレート被覆食品の製造方法、ならびにチョコレート生地の粘度上昇抑制方法 | |
RU2189755C2 (ru) | Шоколад или жиросодержащий кондитерский материал с пониженным содержанием жира и способ их производства | |
CN103547165A (zh) | 制造热稳定巧克力糖食产品的方法 | |
US5069915A (en) | Cocoa butter fractions | |
JP5928083B2 (ja) | 製菓製パン用上掛け材及びその製造方法 | |
JPWO2019176963A1 (ja) | ココアバター相溶性向上剤およびその製造方法、並びに、ノーテンパリング型チョコレート及びそれを含む食品 | |
JP2979303B2 (ja) | ピーナッツコーチング | |
US20150313253A1 (en) | Process for preparing a confectionery ingredient or product | |
JP6171115B2 (ja) | 油性食品 | |
CN112056441B (zh) | 一种耐烤巧克力豆及其制作方法 | |
WO2013129458A1 (ja) | 焼成菓子およびその製造方法 | |
JP2003310165A (ja) | 焼き菓子を原料としたチョコレート様油脂性菓子食品及びその製造方法及びそれを使用した食品 | |
US2434987A (en) | Chocolate coated edibles | |
EP3504980A1 (en) | Chocolate and similar products containing honey powder and the production method of these products | |
JP7526241B2 (ja) | チョコレート菓子、チョコレート菓子の製造方法、及びチョコレート菓子に含まれる種実類の種子の香ばしさの向上方法 | |
JP6612550B2 (ja) | ファットブルーム試験方法 | |
Manley | Chocolate and cocoa as biscuit ingredients | |
JP6207810B2 (ja) | チョコレートの製造方法 | |
JPH0142660B2 (ja) | ||
JPS6250090B2 (ja) | ||
RU2150844C1 (ru) | Способ производства шоколадной массы | |
JP6022205B2 (ja) | チョコレート | |
RU2121798C1 (ru) | Масса пралине для конфет и способ производства конфет из массы пралине | |
EP3873225A2 (en) | Chocolate consisting of propolis extract and a method for its production | |
JP6198542B2 (ja) | チョコレートの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20170917 Year of fee payment: 18 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |