JP2979286B2 - 現金輸送用防犯ケース及びその防犯方法 - Google Patents

現金輸送用防犯ケース及びその防犯方法

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JP2979286B2
JP2979286B2 JP6207312A JP20731294A JP2979286B2 JP 2979286 B2 JP2979286 B2 JP 2979286B2 JP 6207312 A JP6207312 A JP 6207312A JP 20731294 A JP20731294 A JP 20731294A JP 2979286 B2 JP2979286 B2 JP 2979286B2
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    • E05G1/10Safes or strong-rooms for valuables with alarm, signal or indicator
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙幣束からなる多額の
現金を収納して輸送する場合に用いられる現金輸送用ケ
ースで、詳しくは、輸送中にひったくりや置き引きなど
の被害に遭遇した際、その犯罪の遂行を防止するように
した現金輸送用防犯ケース及びその防犯方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】この種の現金輸送用防犯ケースとして、
従来、特公昭51−39589号公報に開示されている
ような構成のものが知られている。これは、ケース本体
の上部外側に設けられた取手部に押釦を組込むなどケー
スの外部に非常用操作部を設け、この非常用操作部をひ
ったくりなどに遭遇したときに手動操作することによ
り、ケース内に備えられている汚濁液噴出装置を作動さ
せて汚濁液を紙幣束に向けて噴出し紙幣を汚損するよう
に構成されたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な構成の従来の現金輸送用防犯ケースにおいては、ケー
スの携帯者本人の瞬間的な手動操作が汚濁液噴出の条件
となるために、ケースが不意にひったくられたような場
合は、汚濁液噴出のための手動操作機会を失い、そうな
ると、最早、ケースに内蔵している汚濁液貯蔵部や噴出
装置は何の役にもたたず、コストの上昇を招くだけで、
それらが無駄になるばかりでなく、犯人による盗難紙幣
の使用を許容してしまうという問題があり、また、置き
引きに対しては何等の防犯機能も果たし得ないものであ
った。
【0004】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、ケースごと盗難した犯人に対して精神的な動
揺や威嚇を与えて、ひったくりや置き引きなどの犯罪の
遂行を効果的に防ぐことができ、また、ひったくりや置
き引きなどの犯罪が遂行されたとしても、その盗難紙幣
の使用を不可能にすることができる現金輸送用防犯ケー
ス及びその防犯方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明に係る現金輸送用防犯ケースは、ケ
ース本体の取手部に設けられ該取手部の状態が異常にな
ったことを検出するセンサと、上記ケース本体内に形成
され紙幣束を収納する札束収納部と、上記ケース本体に
装着されたブザーと、汚濁液を貯蔵する汚濁液貯蔵部
と、この汚濁液貯蔵部内の汚濁液を上記ケース本体の外
部に向けて噴出させる汚濁液噴出装置と、上記札束収納
部に収納されている紙幣束に向けて汚濁液を噴出させて
該紙幣を使用不能状態に汚損する内部汚濁液噴出装置
、上記センサによる異常検出信号を受けて、上記ブザ
ーを自動的に作動させるとともに、そのブザーの作動か
ら設定時間経過後に上記汚濁液噴出装置を自動的に作動
させて汚濁液をケース本体の外部に向けて噴出させ、か
つ、汚濁液噴出装置の作動から設定時間経過後に上記内
部汚濁液噴出装置を自動的に作動させて汚濁液を札束収
納部に収納されている紙幣束に向けて噴出させるブザー
作動及び汚濁液噴出作動用制御装置とを具備し、さら
に、上記取手部に設けられたセンサを、取手部を握って
ケース本体を持ち上げた状態から該ケース本体を置いた
ときに異常を検出するモードと上記ケース本体が置かれ
ている状態から持ち上げられたときに異常を検出するモ
ードとに切替え選択するモード切替用キースイッチを備
ているものである。
【0006】上記構成の現金輸送用防犯ケースにおい
て、上記ブザーとしては、請求項のように、上記セン
サによる異常検出信号を受けて直ちに鳴動する小音量ブ
ザーとそれから設定時間経過後に鳴動する大音量ブザー
との2つを併設することが好ましい。
【0007】また、上記構成の現金輸送用防犯ケースに
おいて、上記汚濁液噴出装置から噴出される汚濁液とし
、請求項のように、赤、黄、青等の原色インクを
使用することが一層好ましい。
【0008】また、上記目的を達成するために、請求項
の発明に係る現金輸送用防犯ケースの防犯方法は、紙
幣束を収納する札束収納部、汚濁液を貯蔵する汚濁液貯
蔵部その汚濁液貯蔵部内の汚濁液をケース本体の外部
に向けて噴出させる汚濁液噴出装置、汚濁液貯蔵部の汚
濁液を札束収納部に収納されている紙幣束に向けて噴出
させて該紙幣を使用不能状態に汚損する内部汚濁液噴出
装置およびブザーを有するケース本体の取手部に設けら
れたセンサによって該取手部の動きを介して初期の設定
状態から変化した異常状態を検出し、このセンサによる
異常状態の検出信号を受けて、上記ブザーを自動的に作
動させるとともに、そのブザーの作動から設定時間経過
後に上記汚濁液噴出装置を自動的に作動させて汚濁液を
ケース本体の外部に向けて噴出させ、続いて汚濁液噴出
装置の作動から設定時間経過後に上記内部汚濁液噴出装
置を自動的に作動させて汚濁液を札束収納部に収納され
ている紙幣束に向けて噴出させることを特徴とするもの
である。
【0009】
【作用】請求項1及び請求項の発明によれば、札束収
納部に紙幣束を収納したケースを輸送している際に該ケ
ースがひったくりや置き引きなどの犯罪に遭った場合、
ケース本体の取手部が動かされて、初期の設定状態から
変化した異常状態になり、その異常状態が取手部に設け
られたセンサによって検出され、その異常検出信号を受
けて、ブザーが自動的に作動されてその鳴動音が周囲に
放出されるだけに止まらず、続いて汚濁液噴出装置が自
動的に作動されて、汚濁液がケース本体の外部に向けて
噴出されてその噴出された汚濁液が犯人の衣服などに付
着されるために、犯人に二重に精神的な動揺および威嚇
が与えられて犯罪の遂行を途中で放置する可能性が高
い。また、たとえ犯罪が遂行されたとしても、汚濁液の
外部噴出から設定時間後には引き続いて内部汚濁液噴出
装置が自動的に作動されて札束収納部に収納されている
紙幣束に向けて汚濁液が噴出されその盗難紙幣が使用不
能状態に汚損されるために、犯人による盗難紙幣の使用
が不可能となることと、犯人の衣服などに汚濁液が付着
することとの相乗作用によって、犯人に与える精神的動
揺および威嚇効果が非常に大きくなり、また、汚損紙幣
の使用および衣服などへの汚濁液の付着が証拠となり、
犯人逮捕の決め手の要素にもなる。
【0010】特に、請求項1の発明によると、単一のモ
ード切替用スイッチを操作するだけで取手部を握ってケ
ース本体を持ち上げた状態から該ケース本体を置いたと
きに異常を検出するモードと上記ケース本体が置かれて
いる状態から持ち上げられたときに異常を検出するモー
ドとに切替え選択することが可能であり、一つのセンサ
を設けるだけで、ひったくり及び置き引きといった両犯
罪に対応させて、所定の防犯機能を発揮させることが可
能である。
【0011】ここで、請求項のように、上記センサに
よる異常検出信号を受けて直ちに小音量ブザーを鳴動さ
せることに続けて、設定時間経過後は大音量ブザーを鳴
動させることによって、盗難したケースを持つ犯人に与
える精神的な動揺および威嚇効果をより高めることが可
能であり、また、請求項3のように、ケース本体の外部
へ噴出される汚濁液が赤、黄、青等の原色インクである
場合は、犯人の衣服などに付着した原色インクが目立つ
ために、犯人に与える精神的動揺および威嚇効果は非常
に大きい。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。図1は本発明の一実施例による現金輸送用防犯
カバンを扉開放状態で示す斜視図、図2は図1の構成部
材の一部を除去して扉開放状態で示す斜視図、図3は扉
閉塞状態の輸送形態を示す正面図であり、これら各図に
おいて、1はケース本体であり、通常のアタッシュケー
スと同様な外観を呈し、その前側面板1aの中央部に取
手部2を有している。4は上記ケース本体1の他側面側
に蝶番5,5を介して揺動開閉可能に連結された扉であ
って、上記取手部2の両側に相当する箇所にはシリンダ
ー錠3,3が配設されており、これらシリンダー錠3,
3にはそれぞれ錠3,3の施錠・解錠状態を検知する錠
スイッチ6,6(図9参照)が付設されている。
【0013】上記ケース本体1内の両端部には、それぞ
れ逆L字状のカバー11,12が配置されており、これ
ら両カバー11,12間に約3千万円程度の紙幣束を収
納する大きさ(容積)の札束収納部8が形成されてい
る。上記両カバー11,12のうち一方のカバー11の
下部で該カバー11とケース本体1とにより形成される
空間部13内には、図2に示すように、汚濁液として紙
幣への浸透性に優れ、一度付着すると水洗などでは脱色
しない赤、青、黄色等の原色インクIを貯蔵する小径円
筒状のインク収納容器7およびこのインク収納容器7内
の上記インクIを上記ケース本体1の前側面板1aに臨
口させた噴射ノズル9からケース本体1の外部に向けて
噴出させる外部放出用インク噴出装置10(後述する)
と、上記と同様な原色インクIを貯蔵する大径円筒状の
インク収納容器14およびこのインク収納容器14内の
上記インクIを上記カバー11の垂直板部11aに臨口
させた噴射ノズル15から上記札束収納部8に収納され
た紙幣束に向けて噴出させる内部放出用インク噴出装置
16(後述する)とが図4および図5に示すように並設
され、かつ、締付バンド17により相互にがたつきのな
いよう共締め固定されて収容されている。
【0014】また、他方のカバー12の下部で該カバー
12とケース本体1とにより形成される空間部35に
は、後述するインク噴出作動およびブザー作動用制御装
置18を構成するフレキシブルなプリント制御基板19
およびその電源となる電池(図示省略する)が収納され
ている。さらに、上記両カバー11,12の水平板部1
1b,12bの上面には、ケース本体1と扉4との開放
状態を検出する扉スイッチ20が計2個配設されている
とともに、一方のカバー12の水平板部12bの上面の
中央部には小音量ブザー21が取り付けられており、か
つ、ケース本体1の一側面板1bの内面には大音量ブザ
ー22が取り付けられ、また、上記2個の扉スイッチ2
0にそれぞれ対応する扉4の内面にはそれぞれスイッチ
押圧片23が固定されている。
【0015】上記ケース本体1の取手部2は、図6に示
すように、上記ケース本体1の前側面板1aにねじ止め
固着される取手台座2Aと、門形に形成されてその両端
部から内側に向けて突設した軸部2b,2bを上記取手
台座2Aの長手方向の両端部に形成された孔2a,2a
にそれぞれ嵌合させることによって軸部2b,2bの軸
線周りに起倒可能に枢着された取手アーム2Bとから構
成されており、この取手アーム2Bの両端軸部2b,2
bに対応する箇所には、該取手アーム2Bを握ってケー
ス本体1を持ち上げたときの圧縮力によりONとなり、
かつ、ケース本体1の持ち上げ状態から該ケース本体1
を置いたときの圧縮力解除によりOFFとなるセンサ2
4,24が設けられている。これらセンサ24,24は
コード25,25を介して上記プリント制御基板19に
電気的に接続されている。
【0016】また、上記ケース本体1の前側面板1aに
はモード切替用キースイッチ26が設けられている。こ
のキースイッチ26は、上記センサ24,24がONに
ある状態でON操作することによって、ケース本体1が
持ち上げ状態から置かれたときに異常を検出するモード
(ひったくり対応モード)となり、かつ、上記センサ2
4,24がOFFにある状態でON操作することによっ
て、ケース本体1が置かれている状態から持ち上げられ
たときに異常を検出するモード(置き引き対応モード)
となるように両モードを切替え選択するものであり、ま
た、このキースイッチ26のOFF操作によって所定の
防犯作動を停止するようにしている。
【0017】上記外部放出用インク噴出装置10は次の
ように構成されている。即ち、図7において、上記イン
ク収納容器7内の空間部には窒素ガスなどの加圧ガスが
封入蓄圧されており、この加圧ガスの蓄圧力を受けて上
記インクIがインク収納容器7内の底部近くにその一端
が開口する状態に設けられているポリウレタン樹脂製チ
ューブなどからなるフレキシブルなサイホン管27内に
送出されるようになっている。このサイホン管27と上
記噴射ノズル9に接続されたインク放出用チューブ28
との接続部には、上記インクIの流出を阻止する封板2
9a、この封板29aを破封する破封爪29bを先端に
有し、その軸線方向に摺動移動可能な弁軸29cおよび
この弁軸29cを先端の破封爪29bが上記封板29a
から離間する方向に付勢するスプリング29dの付勢力
に抗して軸線方向の一方に移動させるピストン29eな
どからなる弁体29が介在されている。
【0018】30は上記した外部放出用インク噴出装置
10の起動装置を構成するガス発生器であり、このガス
発生器30は、図8に明示するように、ガス発生室30
eを形成するガス発生器本体30aと、このガス発生器
本体30aに螺合される蓋30bと、この蓋30bに一
体に取り付けられた爆薬30cおよび起爆用電熱体30
dからなるカートリッジとから構成されており、起爆用
電熱体30dから蓋30bを通して外部に引き出された
リード線30fを介して起爆用電熱体30dに後述する
インク噴出作動およびブザー作動用制御装置18からの
動作信号が印加された時、爆薬30cからガスを発生し
てガス発生室30e内のガス圧力が増大し、そのガス圧
が上記インク噴出装置10における弁体29のピストン
29eに作用して弁軸29cが図7の矢印a方向に押圧
移動され、これによって、弁軸29c先端の破封爪29
bが封板29aを破封して、インク収納容器7内のイン
クIがサイホン管27、弁体29内の通路29gおよび
インク放出用チューブ28を通してノズル9から噴出さ
せるように構成している。
【0019】また、内部放出用インク噴出装置16は、
上記外部放出用インク噴出装置10と同様に、上記イン
ク収納容器14内の空間部には窒素ガスなどの加圧ガス
が封入蓄圧されており、この加圧ガスの蓄圧力を受けて
上記インクIがインク収納容器14内の底部近くにその
一端が開口する状態に設けられているポリウレタン樹脂
製チューブなどからなるフレキシブルなサイホン管31
内に送出され、噴射ノズル15から札束収納部8に収納
された紙幣束に向けて噴出させるようになっており、該
インク噴出装置16の具体的な構成およびその起動装置
を構成するガス発生器の具体的な構成は、上記外部放出
用インク噴出装置10の上述した構成と同一であるた
め、ここではそれらの説明を省略する。
【0020】図9は上記フレキシブルプリント制御基板
19上に構成されるインク噴射作動およびブザー作動用
制御装置18の構成を示すブロック図であり、同図から
明らかなように、この制御装置18には、上記錠スイッ
チ6,6からの施解錠信号、上記扉スイッチ20による
扉4の開閉信号、上記センサ24,24による取手部2
の状態信号およびキースイッチ26の操作信号がそれぞ
れ入力されるとともに、各作動部の遅延時間を設定する
ためのシステム設定スイッチ32による設定信号が入力
されるようになされている。一方、この制御装置18か
らは、外部放出用インク噴出装置10、内部放出用イン
ク噴出装置16、小音量ブザー21および大音量ブザー
22に対してそれぞれ作動制御信号が出力されるように
なされている。なお、図9において、33は制御用電
池、34は電圧監視及び定電圧回路である。
【0021】つぎに、上記構成の現金輸送用防犯ケース
における防犯動作について、図10および図11のフロ
ーチャートを参照して説明する。ケース本体1に形成さ
れている札束収納部8に紙幣束を収納した上、ケース本
体1と扉4を閉塞して、当該ケースを輸送している際に
遭遇する可能性のある盗難被害としては、取手部2の取
手アーム2Bを握って当該ケースを持ち上げて輸送して
いる際のひったくりと、取手部2の取手アーム2Bを握
らずにケース本体1を床などに置いている際に他のケー
スと取り替えられる置き引きとが想定される。
【0022】そこで、取手部2の取手アーム2Bを握っ
て当該ケースを持ち上げて輸送する場合は、図10に示
すように、ケース本体1を持ち上げたときの圧縮力によ
りセンサ24,24がONになった状態で、キースイッ
チ26をON操作することにより、ひったくり対応モー
ドに設定し、また、取手部2の取手アーム2Bを握らず
にケース本体1を床などに置く場合は、上記圧縮力の解
除によりセンサ24,24がOFFになった状態で、キ
ースイッチ26をON操作することにより、置き引き対
応モードに切り替える(ステップS50)。
【0023】このような各モード設定後に盗難被害に遭
遇すると、それぞれの設定モードに対応した威嚇処理が
行なわれることになる。つまり、ひったくり対応モード
において、犯人がケースをひったくり、そのひったくっ
たケース本体1をどこかの床や机などに置くと、上記セ
ンサ24,24に対する圧縮力が解除されて該センサ2
4,24がOFFになり(ステップS51)、また、置
き引き対応モードにおいて、犯人が置かれているケース
本体1を持ち上げると、上記センサ24,24が圧縮力
を受けてONとなり(ステップS52)、いずれの場合
もセンサ24,24が異常を検出することになって、所
定の威嚇処理が実行されることになる(ステップS5
3)。
【0024】そして、上記ひったくり、置き引きのいず
れの場合にも、その具体的な威嚇処理として、図11に
示すような処理が時系列的に行なわれる。すなわち、上
記センサ24,24による異常検出信号が制御装置18
に入力されて一定時間経過すると(ステップS60)、
まず小音量ブザー21が鳴動される(ステップS6
1)。その小音量ブザー21の鳴動開始から一定時間経
過すると(ステップS62)と、大音量ブザー22が鳴
動する(ステップS63)。犯人は、このようにブザー
21,22が鳴動している状態でケースを持ち運ばなけ
ればならないために、周囲からの衆目が気になるなど精
神的な動揺が与えられ、犯罪の遂行を途中で放置する可
能性が高い。
【0025】さらに、上記大音量ブザー22の鳴動開始
から一定時間経過すると(ステップS64)、外部放出
用インク噴出装置10が自動的に作動されて噴射ノズル
9から外部に向けて原色インクIが噴射され(ステップ
S65)、その噴射されたインクIが犯人の衣服などに
付着し、その衣服などに付着した原色インクが目立つた
めに、犯人に与える精神的動揺および威嚇効果は非常に
大きく、また、その衣服などに付着したインクIが犯人
逮捕の決め手にもなる。
【0026】さらにまた、外部放出用インク噴出装置1
0の作動開始から一定時間を経過すると(ステップS6
6)、内部放出用インク噴出装置16が自動的に作動さ
れて噴射ノズル15から札束収納部8に収納されている
紙幣束に向けて原色インクIが噴射され(ステップS6
7)、その噴射されたインクIによって紙幣が使用不能
状態に汚損されるために、犯人による盗難紙幣の使用が
不可能となる。
【0027】上記のように、ケース輸送中のひったく
り、置き引きのいずれに対しても、ブザー21,22の
鳴動とインクIの外部噴射および内部噴射といった複数
種類、複数段階での威嚇処理が自動的に実行されるによ
って、犯人に強力な精神的な動揺を与えて犯罪の遂行を
防止することができるとともに、そのような威嚇処理に
もかかわらず、ケースを犯人が手放さなかった場合は、
盗難紙幣の使用を不可能とすることが可能である。
【0028】なお、上記実施例では、噴出させるインク
Iとして、原色インクを使用したが、これ以外の着色イ
ンクや透明インクを使用しても、またインクI中に磁性
粉を混入させておき、自動販売機などでの盗難紙幣の使
用を不能にすれば一層効果的である。
【0029】また、噴射する汚濁液としては、インク以
外に、例えば墨汁などであってもよい。さらに、上記実
施例では説明しなかったが、たとえばケース本体1およ
び扉4を破断した場合を検出する線状センサを併設し、
このセンサの検出信号に基づいてブザーの鳴動および/
またはインクの噴出を併用してもよい。
【0030】
【発明の効果】以上のように、請求項1及び請求項
発明によれば、札束収納部に紙幣束を収納したケースを
輸送している際に該ケースがひったくりや置き引きなど
の犯罪に遭った場合のケース本体の取手部の動きを利用
して、初期の設定状態から変化した異常状態をセンサに
よって検出し、その異常検出信号を受けて、ブザーを自
動的に作動させてその鳴動音を周囲に放出させるととも
に、それに続いて汚濁液噴出装置を自動的に作動させ
濁液をケース本体の外部に向けて噴出させその噴出
濁液を犯人の衣服などに付着させるといったように、二
重の威嚇処理を自動的に実行するによって、犯人に強力
精神的な動揺および威嚇を与えて犯罪の遂行を防止
(断念)させることができる。しかも、たとえ犯罪が遂
行されたとしても、引き続いて内部汚濁液噴出装置を自
動的に作動さて札束収納部に収納されている紙幣束へ
の汚濁液の噴出により盗難紙幣を使用不能状態に汚損さ
せることができるために、犯人による盗難紙幣の使用を
未然に防止することができる。それでもなお、盗難紙幣
を使用しようとする場合は、その汚損紙幣の使用および
衣服などへの汚濁液の付着が証拠となり、犯人逮捕の決
め手の要素にもすることができる。
【0031】その上、モード切替用スイッチを操作する
ことで上記取手部を握ってケース本体を持ち上げた状態
から該ケース本体を置いたときに上記センサが異常を検
出するモードと上記ケース本体が置かれている状態から
持ち上げられたときに上記センサが異常を検出するモー
ドとに切替選択することが可能であるから、一つのセン
サとモード切替用スイッチを設けるだけで、ひったくり
及び置き引きといった両犯罪に対応させて、上述した
定の防犯機能を発揮させることができる。
【0032】また、請求項のように、上記センサによ
る異常検出信号を受けて小音量ブザおよび大音量ブザー
を時系列的に鳴動させるようにしておくことによって、
盗難したケースを持つ犯人に与える精神的な動揺および
威嚇効果をより高めることが可能であり、また、請求項
3のように、ケース本体の外部へ噴出される汚濁液を
赤、黄、青等の原色インクとする場合は、犯人の衣服な
どに付着した原色インクが目立たせて、犯人に与える精
神的動揺および威嚇効果を非常に大きくし、防犯効果の
向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による現金輸送用防犯カバン
を扉開放状態で示す斜視図である。
【図2】同上実施例における現金輸送用防犯カバンを、
その構成部材の一部を除去した扉開放状態で示す斜視図
である。
【図3】同上実施例における現金輸送用防犯カバンを、
扉閉塞状態の輸送形態で示す正面図である。
【図4】同上実施例における現金輸送用防犯カバンにお
ける外部放出用および内部放出用インク噴出装置の配置
構成を拡大して示す平面図である。
【図5】図4のX−X線での矢視側面図である。
【図6】同上実施例における現金輸送用防犯カバンにお
ける取手部の構成を拡大して示す正面図である。
【図7】同上実施例における現金輸送用防犯カバンにお
ける外部放出用インク噴出装置の構成を拡大して示す縦
断面図である。
【図8】外部放出用インク噴出装置の起動装置となるガ
ス発生器の拡大断面図である。
【図9】同上実施例における現金輸送用防犯カバンにお
ける制御装置の構成を示すブロック図である。
【図10】同上実施例における現金輸送用防犯ケースに
おける防犯動作のうち、ひったくり対応モードおよび置
き引き対応モードの切替え処理動作を示すフローチャー
トである。
【図11】同上実施例における現金輸送用防犯ケースに
おける防犯動作のうち、具体的な威嚇処理動作を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 ケース本体 2 取手部 7,14 インク収納部(汚濁液貯蔵部) 8 札束収納部 10 外部放出用インク噴出装置(汚濁液噴出装置) 16 内部噴出用インク噴出装置(内部汚濁液噴出装
置) 18 制御装置 21 小音量ブザー 22 大音量ブザー 24 センサ 26 モード切替用キースイッチ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−24177(JP,A) 実開 平2−11438(JP,U) 実開 昭54−113805(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A45C 13/18 - 13/24 G08B 15/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース本体の取手部に設けられ該取手部
    の状態が異常になったことを検出するセンサと、上記ケ
    ース本体内に形成され紙幣束を収納する札束収納部と、
    上記ケース本体に装着されたブザーと、汚濁液を貯蔵す
    る汚濁液貯蔵部と、この汚濁液貯蔵部内の汚濁液を上記
    ケース本体の外部に向けて噴出させる汚濁液噴出装置
    、上記札束収納部に収納されている紙幣束に向けて汚
    濁液を噴出させて該紙幣を使用不能状態に汚損する内部
    汚濁液噴出装置と、上記センサによる異常検出信号を受
    けて、上記ブザーを自動的に作動させるとともに、その
    ブザーの作動から設定時間経過後に上記汚濁液噴出装置
    を自動的に作動させて汚濁液をケース本体の外部に向け
    て噴出させ、かつ、汚濁液噴出装置の作動から設定時間
    経過後に上記内部汚濁液噴出装置を自動的に作動させて
    汚濁液を札束収納部に収納されている紙幣束に向けて噴
    出させるブザー作動及び汚濁液噴出作動用制御装置とを
    具備し、さらに、上記取手部に設けられたセンサを、取
    手部を握ってケース本体を持ち上げた状態から該ケース
    本体を置いたときに異常を検出するモードと上記ケース
    本体が置かれている状態から持ち上げられたときに異常
    を検出するモードとに切替え選択するモード切替用キー
    スイッチを備えていることを特徴とする現金輸送用防犯
    ケース。
  2. 【請求項2】 上記ブザーが、上記センサによる異常検
    出信号を受けて直ちに鳴動する小音量ブザーとそれから
    設定時間経過後に鳴動する大音量ブザーとからなる請求
    の現金輸送用防犯ケース。
  3. 【請求項3】 上記汚濁液噴出装置から噴出される汚濁
    液が、赤、黄、青等の原色インクである請求項1または
    の現金輸送用防犯ケース。
  4. 【請求項4】 紙幣束を収納する札束収納部、汚濁液を
    貯蔵する汚濁液貯蔵部その汚濁液貯蔵部内の汚濁液を
    ケース本体の外部に向けて噴出させる汚濁液噴出装置
    汚濁液貯蔵部の汚濁液を札束収納部に収納されている紙
    幣束に向けて噴出させて該紙幣を使用不能状態に汚損す
    る内部汚濁液噴出装置およびブザーを有するケース本体
    の取手部に設けられたセンサによって該取手部の動きを
    介して初期の設定状態から変化した異常状態を検出し、
    このセンサによる異常状態の検出信号を受けて、上記ブ
    ザーを自動的に作動させるとともに、そのブザーの作動
    から設定時間経過後に上記汚濁液噴出装置を自動的に作
    動させて汚濁液をケース本体の外部に向けて噴出させ
    続いて汚濁液噴出装置の作動から設定時間経過後に上記
    内部汚濁液噴出装置を自動的に作動させて汚濁液を札束
    収納部に収納されている紙幣束に向けて噴出させること
    を特徴とする現金輸送用防犯ケースの防犯方法。
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