JP2979134B2 - 2,4−ジケトオキサゾリジン骨格化合物の製造方法及び2,4−ジケトメタオキサジン骨格化合物の製造方法 - Google Patents
2,4−ジケトオキサゾリジン骨格化合物の製造方法及び2,4−ジケトメタオキサジン骨格化合物の製造方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2,4−ジケトオ
キサゾリジン骨格化合物の製造方法及び2,4−ジケト
メタオキサジン骨格化合物の製造方法に関するものであ
る。
キサゾリジン骨格化合物の製造方法及び2,4−ジケト
メタオキサジン骨格化合物の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】2,4−ジケトオキサゾリジン骨格や
2,4−ジケトメタオキサジン骨格を有する化合物は、
鎮痛剤(C.A.,63,18092C(1965)
や、殺菌剤(C.A.,98,P53871q(198
3)、C.A.,81,37526z(1974)、
C.A.,59,612e(1963)、C.A.,6
8,p105215f(1968))等としての用途を
有する有用な化合物である。このような2,4−ジケト
オキサゾリジン骨格化合物や2,4−ジケトメタオキサ
ジン骨格化合物の製造方法としては、ヒドロキシカルボ
ン酸アミドにクロルギ酸エステルを反応させる方法(O
rg.Synthesis,Vol.III,765(1
955))、ヒドロキシカルボン酸にイソシアネートを
反応させる方法(C.A.,76,46151x(19
72))、ヒドロキシカルボン酸エステルにアニリンと
尿素を反応させる方法(C.A.,98,p538q
(1983))等の方法が知られている。しかしなが
ら、これらの方法は、いずれも、高温と長い反応時間を
必要とするため、得られる化合物の種類も限定され、熱
的に極めて安定な化合物しか得られておらず、しかもそ
の収率も低い。
2,4−ジケトメタオキサジン骨格を有する化合物は、
鎮痛剤(C.A.,63,18092C(1965)
や、殺菌剤(C.A.,98,P53871q(198
3)、C.A.,81,37526z(1974)、
C.A.,59,612e(1963)、C.A.,6
8,p105215f(1968))等としての用途を
有する有用な化合物である。このような2,4−ジケト
オキサゾリジン骨格化合物や2,4−ジケトメタオキサ
ジン骨格化合物の製造方法としては、ヒドロキシカルボ
ン酸アミドにクロルギ酸エステルを反応させる方法(O
rg.Synthesis,Vol.III,765(1
955))、ヒドロキシカルボン酸にイソシアネートを
反応させる方法(C.A.,76,46151x(19
72))、ヒドロキシカルボン酸エステルにアニリンと
尿素を反応させる方法(C.A.,98,p538q
(1983))等の方法が知られている。しかしなが
ら、これらの方法は、いずれも、高温と長い反応時間を
必要とするため、得られる化合物の種類も限定され、熱
的に極めて安定な化合物しか得られておらず、しかもそ
の収率も低い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、2,4−ジ
ケトオキサゾリジン骨格化合物及び2,4−ジケトメタ
オキサジン骨格化合物をそれぞれ穏和な条件下で高収率
で製造する方法を提供することをその課題とする。
ケトオキサゾリジン骨格化合物及び2,4−ジケトメタ
オキサジン骨格化合物をそれぞれ穏和な条件下で高収率
で製造する方法を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、2,4−ジケトオ
キサゾリジン骨格化合物及び2,4−ジケトメタオキサ
ジン骨格化合物を得るための新規な反応方法を見出し、
本発明を完成するに至った。即ち、本発明によれば、
2,4−ジケトオキサゾリジン骨格化合物の製造方法に
おいて、α−ヒドロキシカルボン酸化合物と有機イソチ
オシアネート化合物とを、脱硫剤の存在下、塩基性条件
下で反応させることを特徴とする前記の方法が提供され
る。また、本発明によれば、2,4−ジケトメタオキサ
ジン骨格化合物の製造方法において、β−ヒドロキシカ
ルボン酸化合物と有機イソチオシアネート化合物とを、
脱硫剤の存在下、塩基性条件下で反応させることを特徴
とする前記の方法が提供される。さらに、本発明によれ
ば、一般式
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、2,4−ジケトオ
キサゾリジン骨格化合物及び2,4−ジケトメタオキサ
ジン骨格化合物を得るための新規な反応方法を見出し、
本発明を完成するに至った。即ち、本発明によれば、
2,4−ジケトオキサゾリジン骨格化合物の製造方法に
おいて、α−ヒドロキシカルボン酸化合物と有機イソチ
オシアネート化合物とを、脱硫剤の存在下、塩基性条件
下で反応させることを特徴とする前記の方法が提供され
る。また、本発明によれば、2,4−ジケトメタオキサ
ジン骨格化合物の製造方法において、β−ヒドロキシカ
ルボン酸化合物と有機イソチオシアネート化合物とを、
脱硫剤の存在下、塩基性条件下で反応させることを特徴
とする前記の方法が提供される。さらに、本発明によれ
ば、一般式
【化1】 (式中、R1及びR2は水素又は有機基を示し、Rは有機
基を示し、R1とR2は結合して環を形成していてもよ
い)で表わされる2,4−ジケトオキサゾリジン化合物
の製造方法において、一般式
基を示し、R1とR2は結合して環を形成していてもよ
い)で表わされる2,4−ジケトオキサゾリジン化合物
の製造方法において、一般式
【化2】 (式中、Mは水素又は塩形成性陽イオンを示し、R1及
びR2は前記と同じ意味を有する)で表わされるα−ヒ
ドロキシカルボン酸化合物と、一般式
びR2は前記と同じ意味を有する)で表わされるα−ヒ
ドロキシカルボン酸化合物と、一般式
【化3】 R−NCS (3) (式中、Rは前記と同じ意味を有する)で表わされる有
機イソチオシアネート化合物とを、脱硫剤の存在下、塩
基性条件下で反応させることを特徴とする前記の方法が
提供される。さらにまた、本発明によれば、一般式
機イソチオシアネート化合物とを、脱硫剤の存在下、塩
基性条件下で反応させることを特徴とする前記の方法が
提供される。さらにまた、本発明によれば、一般式
【化4】 (式中、R1、R2、R3及びR4は水素又は有機基を示
し、Rは有機基を示し、隣接するR2とR3とは結合して
環を形成していてもよい)で表わされる2,4−ジケト
メタオキサジン化合物の製造方法において、一般式
し、Rは有機基を示し、隣接するR2とR3とは結合して
環を形成していてもよい)で表わされる2,4−ジケト
メタオキサジン化合物の製造方法において、一般式
【化5】 (式中、Mは水素又は塩形成性陽イオンを示し、R1、
R2、R3及びR4は前記と同じ意味を有する)で表わさ
れるβ−ヒドロキシカルボン酸化合物と、一般式
R2、R3及びR4は前記と同じ意味を有する)で表わさ
れるβ−ヒドロキシカルボン酸化合物と、一般式
【化3】 R−NCS (3) (式中、Rは前記と同じ意味を有する)で表わされる有
機イソチオシアネート化合物とを、脱硫剤の存在下、塩
基性条件下で反応させることを特徴とする前記の方法が
提供される。さらにまた、本発明によれば、一般式
機イソチオシアネート化合物とを、脱硫剤の存在下、塩
基性条件下で反応させることを特徴とする前記の方法が
提供される。さらにまた、本発明によれば、一般式
【化6】 (式中、R1及びR2は水素又は有機基を示し、Rは有機
基を示し、R1とR2は結合して環を形成していてもよ
い)で表わされる2,4−ジケトメタオキサジン化合物
の製造方法において、一般式
基を示し、R1とR2は結合して環を形成していてもよ
い)で表わされる2,4−ジケトメタオキサジン化合物
の製造方法において、一般式
【化7】 (式中、Mは水素又は塩形成性陽イオンを示し、R1及
びR2は前記と同じ意味を有する)で表わされるβ−ヒ
ドロキシ−α,β−不飽和カルボン酸化合物と、一般式
びR2は前記と同じ意味を有する)で表わされるβ−ヒ
ドロキシ−α,β−不飽和カルボン酸化合物と、一般式
【化3】 R−NCS (3) (式中、Rは前記と同じ意味を有する)で表わされる有
機イソチオシアネート化合物とを、脱硫剤の存在下、塩
基性条件下で反応させることを特徴とする前記の方法が
提供される。さらにまた、本発明によれば、一般式
機イソチオシアネート化合物とを、脱硫剤の存在下、塩
基性条件下で反応させることを特徴とする前記の方法が
提供される。さらにまた、本発明によれば、一般式
【化8】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい炭素環又は複
素環を示し、Rは有機基を示す)で表わされるベンゾ−
2,4−ジケトメタオキサジン化合物の製造する方法に
おいて、一般式
素環を示し、Rは有機基を示す)で表わされるベンゾ−
2,4−ジケトメタオキサジン化合物の製造する方法に
おいて、一般式
【化9】 (式中、Mは水素又は塩形成性陽イオンを示し、環Aは
前記と同じ意味を有する)で表わされる環状β−ヒドロ
キシカルボン酸化合物と、一般式
前記と同じ意味を有する)で表わされる環状β−ヒドロ
キシカルボン酸化合物と、一般式
【化3】 R−NCS (3) (式中、Rは前記と同じ意味を有する)で表わされる有
機イソチオシアネート化合物とを、脱硫剤の存在下、塩
基性条件下で反応させることを特徴とする前記の方法が
提供される。
機イソチオシアネート化合物とを、脱硫剤の存在下、塩
基性条件下で反応させることを特徴とする前記の方法が
提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明による2,4−ジケトオキ
サゾリジン骨格化合物の製造方法においては、その反応
原料として、α−ヒドロキシカルボン酸化合物と有機イ
ソチオシアネート化合物が用いられる。α−ヒドロキシ
カルボン酸化合物は、同一炭素原子にヒドロキシ基(−
OH)とカルボキシル基(−COOH)が結合した化合
物で、その種類は特に制約されない。一般的には、次式
で表わされるα−ヒドロキシカルボン酸化合物が用いら
れる。
サゾリジン骨格化合物の製造方法においては、その反応
原料として、α−ヒドロキシカルボン酸化合物と有機イ
ソチオシアネート化合物が用いられる。α−ヒドロキシ
カルボン酸化合物は、同一炭素原子にヒドロキシ基(−
OH)とカルボキシル基(−COOH)が結合した化合
物で、その種類は特に制約されない。一般的には、次式
で表わされるα−ヒドロキシカルボン酸化合物が用いら
れる。
【化2】 (式中、Mは水素又は塩形成性陽イオンを示し、R1及
びR2は水素又は有機基を示し、R1とR2は結合して環
を形成していてもよい)
びR2は水素又は有機基を示し、R1とR2は結合して環
を形成していてもよい)
【0006】本発明による2,4−ジケトメタオキサジ
ン骨格化合物の製造方法においては、その反応原料とし
て、β−ヒドロキシカルボン酸化合物と有機イソチオシ
アネート化合物が用いられる。β−ヒドロキシカルボン
酸化合物は、隣接する2つの炭素原子の一方の炭素原子
にヒドロキシ基が結合し、他方の炭素原子にカルボキシ
ル基が結合した化合物で、その隣接する2つの炭素原子
間の結合は、飽和結合であってもよく、また、不飽和結
合であってもよい。一般的には、次式(5)及び(6)
で示されるβ−ヒドロキシカルボン酸化合物が用いられ
る。
ン骨格化合物の製造方法においては、その反応原料とし
て、β−ヒドロキシカルボン酸化合物と有機イソチオシ
アネート化合物が用いられる。β−ヒドロキシカルボン
酸化合物は、隣接する2つの炭素原子の一方の炭素原子
にヒドロキシ基が結合し、他方の炭素原子にカルボキシ
ル基が結合した化合物で、その隣接する2つの炭素原子
間の結合は、飽和結合であってもよく、また、不飽和結
合であってもよい。一般的には、次式(5)及び(6)
で示されるβ−ヒドロキシカルボン酸化合物が用いられ
る。
【化5】 (式中、Mは水素又は塩形成性陽イオンを示し、R1、
R2、R3及びR4は水素又は有機基を示し、R1とR2、
R2とR3又はR3とR4は結合して環を形成していてもよ
い)
R2、R3及びR4は水素又は有機基を示し、R1とR2、
R2とR3又はR3とR4は結合して環を形成していてもよ
い)
【化7】 (式中、Mは水素又は塩形成性陽イオンを示し、R1及
びR2は水素又は有機基を示し、R1とR2は結合して環
を形成していてもよい)
びR2は水素又は有機基を示し、R1とR2は結合して環
を形成していてもよい)
【0007】前記塩形成性陽イオンを示すMとしては、
ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属や、
カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属の他、
銀、銅、亜鉛、鉄、ニッケル、コバルト等の各種の遷移
金属、及び第3級アミンから誘導された第4級アンモニ
ウムイオン等が挙げられる。
ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属や、
カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属の他、
銀、銅、亜鉛、鉄、ニッケル、コバルト等の各種の遷移
金属、及び第3級アミンから誘導された第4級アンモニ
ウムイオン等が挙げられる。
【0008】前記有機基には、脂肪族基、芳香族基及び
複素環基が包含される。脂肪族基には、飽和もしくは不
飽和の鎖状又は環状のアルキル基が包含される。その炭
素数は1〜12、好ましくは1〜6である。この脂肪族
基は、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルアルキル
オキシ基、メルカプト基、置換アミノ基(ジアルキルア
ミノ基、ジアリールアミノ基、ジアルアルキルアミノ
等)、アシル基、エステル基、シアノ基、ハロゲン、ニ
トロ基等の各種の置換基を1個又は複数個有することが
できる。脂肪族基の具体例としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、アリ
ル基、エトキシエチル基、ジメチルアミノエチル基、メ
チルメルカプト基、クロロエチル基、アセチルエチル
基、メトキシカルボニルエチル基、オクチル基等が挙げ
られる。
複素環基が包含される。脂肪族基には、飽和もしくは不
飽和の鎖状又は環状のアルキル基が包含される。その炭
素数は1〜12、好ましくは1〜6である。この脂肪族
基は、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルアルキル
オキシ基、メルカプト基、置換アミノ基(ジアルキルア
ミノ基、ジアリールアミノ基、ジアルアルキルアミノ
等)、アシル基、エステル基、シアノ基、ハロゲン、ニ
トロ基等の各種の置換基を1個又は複数個有することが
できる。脂肪族基の具体例としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、アリ
ル基、エトキシエチル基、ジメチルアミノエチル基、メ
チルメルカプト基、クロロエチル基、アセチルエチル
基、メトキシカルボニルエチル基、オクチル基等が挙げ
られる。
【0009】芳香族基には、アリール基及びアルアルキ
ル基が包含される。この芳香族基は、アルキル基、アル
ケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルアル
キルオキシ基、メルカプト基、置換アミノ基(ジアルキ
ルアミノ基、ジアリールアミノ基、ジアルアルキルアミ
ノ基等)、アシル基、エステル基、シアノ基、ハロゲ
ン、ニトロ基等の各種置換基を1個又は複数個有するこ
とができる。この芳香族基の具体例としては、フェニル
基、トリル基、ベンジル基、フェネチル基、ナフチル基
及び前記置換基で置換されたこれらの芳香族基等が挙げ
られる。
ル基が包含される。この芳香族基は、アルキル基、アル
ケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルアル
キルオキシ基、メルカプト基、置換アミノ基(ジアルキ
ルアミノ基、ジアリールアミノ基、ジアルアルキルアミ
ノ基等)、アシル基、エステル基、シアノ基、ハロゲ
ン、ニトロ基等の各種置換基を1個又は複数個有するこ
とができる。この芳香族基の具体例としては、フェニル
基、トリル基、ベンジル基、フェネチル基、ナフチル基
及び前記置換基で置換されたこれらの芳香族基等が挙げ
られる。
【0010】複素環基には、環員原子として、酸素、窒
素、硫黄等のヘテロ原子を有する各種の複素環基が包含
される。この複素環基としては、フラン、チオフェン等
の五員環;ピラン、ピロン、ピリジン、ピコリン、ピリ
ダジン、ピリミジン、ピラジン等の六員環;クマリン、
ベンゾピロン、キノリン、キナルジン、イソキノリン、
アクリジン、フタラジン、キナジリン、キノキサリン等
の縮合環等から誘導されるものが挙げられる。この複素
環基は、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、メ
ルカプト基、アリールオキシ基、アルアルキルオキシ
基、置換アミノ基(ジアルキルアミノ基、ジアリールア
ミノ基、ジアルアルキルアミノ基等)、アシル基、エス
テル基、シアノ基、ハロゲン、ニトロ基等の各種置換基
を1個又は複数個有することができる。
素、硫黄等のヘテロ原子を有する各種の複素環基が包含
される。この複素環基としては、フラン、チオフェン等
の五員環;ピラン、ピロン、ピリジン、ピコリン、ピリ
ダジン、ピリミジン、ピラジン等の六員環;クマリン、
ベンゾピロン、キノリン、キナルジン、イソキノリン、
アクリジン、フタラジン、キナジリン、キノキサリン等
の縮合環等から誘導されるものが挙げられる。この複素
環基は、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、メ
ルカプト基、アリールオキシ基、アルアルキルオキシ
基、置換アミノ基(ジアルキルアミノ基、ジアリールア
ミノ基、ジアルアルキルアミノ基等)、アシル基、エス
テル基、シアノ基、ハロゲン、ニトロ基等の各種置換基
を1個又は複数個有することができる。
【0011】一般式(2)において、R1とR2とは結合
して環を形成することができる。この場合の環は、炭素
環の他、窒素原子や酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子
を含む複素環であることができる。一般式(5)におい
て、R2とR3は結合して環を形成することができる。こ
の場合の環は、炭素環の他、窒素原子や酸素原子、硫黄
原子等のヘテロ原子を含む複素環であることができる。
一般式(7)において、R1とR2とは結合して環を形成
することができる。この場合の環は、炭素環の他、窒素
原子や酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を含む複素環
であることができる。
して環を形成することができる。この場合の環は、炭素
環の他、窒素原子や酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子
を含む複素環であることができる。一般式(5)におい
て、R2とR3は結合して環を形成することができる。こ
の場合の環は、炭素環の他、窒素原子や酸素原子、硫黄
原子等のヘテロ原子を含む複素環であることができる。
一般式(7)において、R1とR2とは結合して環を形成
することができる。この場合の環は、炭素環の他、窒素
原子や酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を含む複素環
であることができる。
【0012】本発明のβ−ヒドロキシカルボン酸化合物
は、下記一般式で表わされる環状化合物であることがで
きる。
は、下記一般式で表わされる環状化合物であることがで
きる。
【化9】 前記式中、環Aは炭素環又は複素環を示す。環Aは1つ
又は複数の置換基を有していてもよい。Mは水素又は塩
形成性陽イオンを示す。塩形成性陽イオンとしては、前
記した各種のものが挙げられる。
又は複数の置換基を有していてもよい。Mは水素又は塩
形成性陽イオンを示す。塩形成性陽イオンとしては、前
記した各種のものが挙げられる。
【0013】環Aを示す炭素環としては、ベンゼン環、
ナフタレン環、インデン環、アントラセン環、フェナン
トレン環等が挙げられる。環Aを示す複素環としては、
フラン、チオフェン等の五員環;ピラン、ピロン、ピリ
ジン、ピコリン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン等
の六員環;クマリン、ベンゾピロン、キノリン、キナル
ジン、インキノリン、アクリジン、フタラジン、キナジ
リン、キノキサリン等の縮合環が挙げられる。
ナフタレン環、インデン環、アントラセン環、フェナン
トレン環等が挙げられる。環Aを示す複素環としては、
フラン、チオフェン等の五員環;ピラン、ピロン、ピリ
ジン、ピコリン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン等
の六員環;クマリン、ベンゾピロン、キノリン、キナル
ジン、インキノリン、アクリジン、フタラジン、キナジ
リン、キノキサリン等の縮合環が挙げられる。
【0014】また、環Aに結合することのできる置換基
としては、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、アルアルキルオキシ基、置換アミノ
基(ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、ジアル
アルキルアミノ基等)、メルカプト基、アシル基、シア
ノ基、ハロゲン、ニトロ基等が挙げられる。
としては、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、アルアルキルオキシ基、置換アミノ
基(ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、ジアル
アルキルアミノ基等)、メルカプト基、アシル基、シア
ノ基、ハロゲン、ニトロ基等が挙げられる。
【0015】本発明で反応原料として用いる前記環状β
−ヒドロキシカルボン酸化合物は、下記一般式で示され
るサリチル酸化合物であることができる。
−ヒドロキシカルボン酸化合物は、下記一般式で示され
るサリチル酸化合物であることができる。
【化10】 前記式中、R5〜R8は水素又は置換基を示す。この場合
の置換基としては、前記した各種のものが挙げられる。
Mは水素又は塩形成性陽イオンを示す。塩形成性陽イオ
ンとしては、前記した各種のものが挙げられる。前記サ
リチル酸化合物を用いることにより、下記一般式で表わ
される2,4−ジケトメタオキサジン化合物が得られ
る。
の置換基としては、前記した各種のものが挙げられる。
Mは水素又は塩形成性陽イオンを示す。塩形成性陽イオ
ンとしては、前記した各種のものが挙げられる。前記サ
リチル酸化合物を用いることにより、下記一般式で表わ
される2,4−ジケトメタオキサジン化合物が得られ
る。
【化11】 前記式中、R5〜R8は前記と同じ意味を有し、Rは有機
基を示す。
基を示す。
【0016】本発明で反応原料として用いる前記環状β
−ヒドロキシカルボン酸化合物は、下記一般式で表わさ
れる芳香族化合物であることができる。
−ヒドロキシカルボン酸化合物は、下記一般式で表わさ
れる芳香族化合物であることができる。
【化12】 前記式中、R5〜R10は水素又は置換基を示す。Mは水
素又は塩形成性陽イオンを示す。前記芳香族化合物を用
いることにより、下記一般式で表わされる2,4−ジケ
トメタオキサジン化合物を得ることができる。
素又は塩形成性陽イオンを示す。前記芳香族化合物を用
いることにより、下記一般式で表わされる2,4−ジケ
トメタオキサジン化合物を得ることができる。
【化13】 前記式中、R5〜R10は前記と同じ意味を有し、Rは有
機基を示す。
機基を示す。
【0017】本発明で反応原料として用いる前記環状β
−ヒドロキシカルボン酸化合物は、下記式で表わされる
ピリジン化合物であることができる。
−ヒドロキシカルボン酸化合物は、下記式で表わされる
ピリジン化合物であることができる。
【化14】 (式中、Mは水素又は塩形成性陽イオンを示し、R1は
水素又は置換基を示す)このピリジン化合物を用いるこ
とにより、下記式で表わされる2,4−ジケトメタオキ
サジン化合物を得ることができる。
水素又は置換基を示す)このピリジン化合物を用いるこ
とにより、下記式で表わされる2,4−ジケトメタオキ
サジン化合物を得ることができる。
【化15】 (式中、R1は水素又は置換基を示し、Rは有機基を示
す)
す)
【0018】本発明で他方の原料として用いる有機イソ
チオシアネート化合物は、次式で表わされる。
チオシアネート化合物は、次式で表わされる。
【化3】 R−NCS (3) 式中、Rは有機基を示す。この場合の有機基には、脂肪
族基、芳香族基及び複素環基が包含される。脂肪族基に
は、飽和もしくは不飽和の鎖状又は環状のアルキル基が
包含される。その炭素数は1〜18、好ましくは1〜1
0である。この脂肪族基は、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アルアルキルオキシ基、置換アミノ基(ジアル
キルアミノ基、ジアリールアミノ基、ジアルアルキルア
ミノ基等)、メルカプト基、アシル基、エステル基、シ
アノ基、ハロゲン、ニトロ基等の各種の置換基を有する
ことができる。脂肪族基の具体例としては、メチル基、
エチル基、プロピル基、アリル基、シクロヘキシル基、
オクチル基、デシル基、エトキシエチル基、メチルメル
カプト基、ジメチルアミノエチル基、クロロエチル基、
アセチルエチル基、メトキシカルボニルエチル基等が挙
げられる。
族基、芳香族基及び複素環基が包含される。脂肪族基に
は、飽和もしくは不飽和の鎖状又は環状のアルキル基が
包含される。その炭素数は1〜18、好ましくは1〜1
0である。この脂肪族基は、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アルアルキルオキシ基、置換アミノ基(ジアル
キルアミノ基、ジアリールアミノ基、ジアルアルキルア
ミノ基等)、メルカプト基、アシル基、エステル基、シ
アノ基、ハロゲン、ニトロ基等の各種の置換基を有する
ことができる。脂肪族基の具体例としては、メチル基、
エチル基、プロピル基、アリル基、シクロヘキシル基、
オクチル基、デシル基、エトキシエチル基、メチルメル
カプト基、ジメチルアミノエチル基、クロロエチル基、
アセチルエチル基、メトキシカルボニルエチル基等が挙
げられる。
【0019】芳香族基には、アリール基及びアルアルキ
ル基が包含される。この芳香族基は、アルキル基、アル
ケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルアル
キルオキシ基、置換アミノ基(ジアルキルアミノ基、ジ
アリールアミノ基、ジアルアルキルアミノ基等)、アシ
ル基、エステル基、シアノ基、ハロゲン、ニトロ基等の
各種置換基を1個又は複数個有することができる。この
芳香族基の具体例としては、フェニル基、トリル基、ベ
ンジル基、フェネチル基、ナフチル基及び前記置換基を
1個又は複数個有するこれらの芳香族基等が挙げられ
る。
ル基が包含される。この芳香族基は、アルキル基、アル
ケニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルアル
キルオキシ基、置換アミノ基(ジアルキルアミノ基、ジ
アリールアミノ基、ジアルアルキルアミノ基等)、アシ
ル基、エステル基、シアノ基、ハロゲン、ニトロ基等の
各種置換基を1個又は複数個有することができる。この
芳香族基の具体例としては、フェニル基、トリル基、ベ
ンジル基、フェネチル基、ナフチル基及び前記置換基を
1個又は複数個有するこれらの芳香族基等が挙げられ
る。
【0020】複素環基には、環員原子として、酸素、窒
素、硫黄等のヘテロ原子を有する各種の複素環基が包含
される。この複素環基としては、前記した各種の複素環
から誘導されたものが挙げられる。この複素環基は、ア
ルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、メルカプト
基、アリールオキシ基、アルアルキルオキシ基、置換ア
ミノ基(ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、ジ
アルアルキルアミノ基等)、アシル基、エステル基、シ
アノ基、ハロゲン、ニトロ基等の各種置換基を1個又は
複数個有することができる。
素、硫黄等のヘテロ原子を有する各種の複素環基が包含
される。この複素環基としては、前記した各種の複素環
から誘導されたものが挙げられる。この複素環基は、ア
ルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、メルカプト
基、アリールオキシ基、アルアルキルオキシ基、置換ア
ミノ基(ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、ジ
アルアルキルアミノ基等)、アシル基、エステル基、シ
アノ基、ハロゲン、ニトロ基等の各種置換基を1個又は
複数個有することができる。
【0021】本発明で反応原料として用いるα−ヒドロ
キシカルボン酸化合物及びβ−ヒドロキシカルボン酸化
合物において、そのヒドロキシ基とカルボキシル基が反
応に関与するものである。従って、それらの反応に関与
するヒドロキシ基とカルボキシル基以外の反応性基、例
えば、同一の炭素原子又は2つの隣接炭素原子に結合し
ていないヒドロキシ基やカルボキシル基、未置換のアミ
ノ基、チオール基等の活性水素原子を有する置換基がそ
れらの反応原料に存在していることは好ましくない。ま
た、同様に、他方の反応原料として用いる有機インチオ
シアネート化合物にも、活性水素原子を有する置換基の
存在は好ましくない。
キシカルボン酸化合物及びβ−ヒドロキシカルボン酸化
合物において、そのヒドロキシ基とカルボキシル基が反
応に関与するものである。従って、それらの反応に関与
するヒドロキシ基とカルボキシル基以外の反応性基、例
えば、同一の炭素原子又は2つの隣接炭素原子に結合し
ていないヒドロキシ基やカルボキシル基、未置換のアミ
ノ基、チオール基等の活性水素原子を有する置換基がそ
れらの反応原料に存在していることは好ましくない。ま
た、同様に、他方の反応原料として用いる有機インチオ
シアネート化合物にも、活性水素原子を有する置換基の
存在は好ましくない。
【0022】本発明の方法は、前記α−ヒドロキシカル
ボン酸化合物又はβ−ヒドロキシカルボン酸化合物と、
有機イソチオシアネート化合物とを、脱硫剤の存在下、
塩基性条件下で反応させる。反応温度は0〜200℃、
好ましくは室温〜100℃である。減圧、常圧、加圧の
いずれの反応圧力も採用し得るが、好ましくは常圧であ
る。反応原料の使用割合は、有機インチオシアネート化
合物1モル当り、α−ヒドロオキシカルボン酸化合物又
はβ−ヒドロキシカルボン酸化合物1〜1.5モル、好
ましくは約1.2モルの割合である。
ボン酸化合物又はβ−ヒドロキシカルボン酸化合物と、
有機イソチオシアネート化合物とを、脱硫剤の存在下、
塩基性条件下で反応させる。反応温度は0〜200℃、
好ましくは室温〜100℃である。減圧、常圧、加圧の
いずれの反応圧力も採用し得るが、好ましくは常圧であ
る。反応原料の使用割合は、有機インチオシアネート化
合物1モル当り、α−ヒドロオキシカルボン酸化合物又
はβ−ヒドロキシカルボン酸化合物1〜1.5モル、好
ましくは約1.2モルの割合である。
【0023】本発明で用いる脱硫剤は、硫黄と反応して
硫化物を形成し得る物質であればどのようなものでもよ
い。このような脱硫剤としては、銀、水銀、銅、鉄、亜
鉛、コバルト、ニッケル、パラジウム、白金、スズ、
鉛、タングステン等の各種金属の有機酸塩又は無機酸
塩、それらの金属の酸化物等が挙げられる。本発明にお
いては、反応原料であるα−又はβ−ヒドロキシカルボ
ン酸化合物の前記金属塩を脱硫剤として用いることもで
きる。脱硫剤は、有機イソチオシアネート化合物の硫黄
原子1当量当り、1当量以上、好ましくは1.2〜2当
量の割合で用いられる。
硫化物を形成し得る物質であればどのようなものでもよ
い。このような脱硫剤としては、銀、水銀、銅、鉄、亜
鉛、コバルト、ニッケル、パラジウム、白金、スズ、
鉛、タングステン等の各種金属の有機酸塩又は無機酸
塩、それらの金属の酸化物等が挙げられる。本発明にお
いては、反応原料であるα−又はβ−ヒドロキシカルボ
ン酸化合物の前記金属塩を脱硫剤として用いることもで
きる。脱硫剤は、有機イソチオシアネート化合物の硫黄
原子1当量当り、1当量以上、好ましくは1.2〜2当
量の割合で用いられる。
【0024】本発明における反応は、塩基性条件下で進
行する。この場合の塩基性条件は、無機塩基や有機塩基
を反応系に存在させることによって形成することができ
る。無機塩基としては、ナトリウム、カリウム、リチウ
ム等のアルカリ金属の水酸化物や、炭酸塩及び有機カル
ボン酸塩、カルシウムやマグネシウム等のアルカリ土類
金属の水酸化物、炭酸塩及び有機カルボン酸塩等が挙げ
られる。有機塩基としては、第3級アミンが挙げられ
る。第1級アミンや第2級アミンは、活性水素を有する
ため、反応を阻害し、好ましくない。本発明において
は、反応原料であるα−又はβ−ヒドロキシカルボン酸
化合物のアルカリ金属塩や、アルカリ土類金属塩及び第
3級アミンから誘導された第4級アンモニウム塩等の塩
基性塩を用いることもできる。本発明で用いる塩基は、
反応原料であるα−又はβ−ヒドロキシカルボン酸化合
物からのカルボキシラートアニオンの発生を促進させる
とともに、反応の進行により生じるH+イオンを中和す
る作用を示す。反応系に存在させる塩基の量は、反応原
料であるα−又はβ−ヒドロキシカルボン酸化合物のカ
ルボキシル基1当量当り、2当量以上、好ましくは3〜
4当量である。反応原料としてα−又はβ−ヒドロキシ
カルボン酸アルカリ金属塩を用いる場合には、有機イソ
チオシアネート化合物1モル当り、2モル以上、好まし
くは3〜4モルのそのα−又はβ−ヒドロキシカルボン
酸アルカリ金属塩を用いればよい。
行する。この場合の塩基性条件は、無機塩基や有機塩基
を反応系に存在させることによって形成することができ
る。無機塩基としては、ナトリウム、カリウム、リチウ
ム等のアルカリ金属の水酸化物や、炭酸塩及び有機カル
ボン酸塩、カルシウムやマグネシウム等のアルカリ土類
金属の水酸化物、炭酸塩及び有機カルボン酸塩等が挙げ
られる。有機塩基としては、第3級アミンが挙げられ
る。第1級アミンや第2級アミンは、活性水素を有する
ため、反応を阻害し、好ましくない。本発明において
は、反応原料であるα−又はβ−ヒドロキシカルボン酸
化合物のアルカリ金属塩や、アルカリ土類金属塩及び第
3級アミンから誘導された第4級アンモニウム塩等の塩
基性塩を用いることもできる。本発明で用いる塩基は、
反応原料であるα−又はβ−ヒドロキシカルボン酸化合
物からのカルボキシラートアニオンの発生を促進させる
とともに、反応の進行により生じるH+イオンを中和す
る作用を示す。反応系に存在させる塩基の量は、反応原
料であるα−又はβ−ヒドロキシカルボン酸化合物のカ
ルボキシル基1当量当り、2当量以上、好ましくは3〜
4当量である。反応原料としてα−又はβ−ヒドロキシ
カルボン酸アルカリ金属塩を用いる場合には、有機イソ
チオシアネート化合物1モル当り、2モル以上、好まし
くは3〜4モルのそのα−又はβ−ヒドロキシカルボン
酸アルカリ金属塩を用いればよい。
【0025】本発明における反応は、必要に応じ、有機
溶媒中で実施することができる。有機溶媒としては、ヘ
キサン、ベンゼン、、トルエン等の炭化水素;クロロホ
ルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素;テトラ
ヒドロフラン;ジオキサン、イソプロピルエーテル等の
エーテル;酢酸エチル等のエステルの他、ピリジン、ア
セトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド等の各種のものが挙げられる。本発明の反応にお
いては、反応系に水が存在しても、反応は進行するが、
この場合、その水の量は、反応混合液中、5重量%以
下、好ましくは1重量%以下に規定するのがよい。
溶媒中で実施することができる。有機溶媒としては、ヘ
キサン、ベンゼン、、トルエン等の炭化水素;クロロホ
ルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素;テトラ
ヒドロフラン;ジオキサン、イソプロピルエーテル等の
エーテル;酢酸エチル等のエステルの他、ピリジン、ア
セトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド等の各種のものが挙げられる。本発明の反応にお
いては、反応系に水が存在しても、反応は進行するが、
この場合、その水の量は、反応混合液中、5重量%以
下、好ましくは1重量%以下に規定するのがよい。
【0026】本発明による目的物の生成反応の機構を、
ヒドロキシカルボン酸化合物としてαーヒドロキシイソ
酪酸、有機イソチオシアネート化合物としてフェニルイ
ソチオシアネート、脱硫剤としてトリフルオロ酢酸銀、
及び塩基としてトリエチルアミンを用いた場合について
例示すると、下記式のように示される。
ヒドロキシカルボン酸化合物としてαーヒドロキシイソ
酪酸、有機イソチオシアネート化合物としてフェニルイ
ソチオシアネート、脱硫剤としてトリフルオロ酢酸銀、
及び塩基としてトリエチルアミンを用いた場合について
例示すると、下記式のように示される。
【0027】
【化16】
【化17】
【化18】
【0028】まず、αーヒドロキシイソ酪酸とトリエチ
ルアミンから生じるカルボキシラートアニオンとフェニ
ルイソチオシアネートに銀イオンが付加したカチオンが
結合する。(式16) さらにもう1つの銀イオンが硫黄原子を攻撃し、硫化銀
を形成し、プロトンを放出して、中間体としてイミンカ
ルボキシラートを生成する。(式17) このイミンカルボキシラートは直ちにカルボアミド型へ
転位して2,4−ジケトオキサゾリジンを生成する。
(式18)
ルアミンから生じるカルボキシラートアニオンとフェニ
ルイソチオシアネートに銀イオンが付加したカチオンが
結合する。(式16) さらにもう1つの銀イオンが硫黄原子を攻撃し、硫化銀
を形成し、プロトンを放出して、中間体としてイミンカ
ルボキシラートを生成する。(式17) このイミンカルボキシラートは直ちにカルボアミド型へ
転位して2,4−ジケトオキサゾリジンを生成する。
(式18)
【0029】
【実施例】次に本発明を実施例によって更に具体的に説
明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるも
のではない。なお、以下の実施例において製造された目
的化合物は、元素分析結果と赤外線吸収スペクトル測定
の結果を主要な判定基準としてその構造を確認した。即
ち、生成物の赤外線吸収スペクトルにおいて、3000
cm-1以上に原料のヒドロキシカルボン酸に由来するO
H伸縮振動に帰属される吸収が認められないこと、2,
4−ジケトオキサゾリジン化合物においては、1820
cm-1と1720cm-1付近にC=O伸縮振動に帰属さ
れる吸収が観測されること及び2,4−ジケトメタオキ
サジン化合物においては、1750cm-1と1690c
m-1付近にC=O伸縮振動に帰属される吸収がそれぞれ
観測されることである。また既知の化合物については、
それらの融点と文献値とを比較し、確認した。製造され
た化合物についてのデータは、融点(mp)、赤外吸収
スペクト(IR)、元素分析値の順にそれぞれ記した。
なお、一部の化合物には水素の核磁気共鳴スペクトル(
1HNMR)分析の結果も記した。
明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるも
のではない。なお、以下の実施例において製造された目
的化合物は、元素分析結果と赤外線吸収スペクトル測定
の結果を主要な判定基準としてその構造を確認した。即
ち、生成物の赤外線吸収スペクトルにおいて、3000
cm-1以上に原料のヒドロキシカルボン酸に由来するO
H伸縮振動に帰属される吸収が認められないこと、2,
4−ジケトオキサゾリジン化合物においては、1820
cm-1と1720cm-1付近にC=O伸縮振動に帰属さ
れる吸収が観測されること及び2,4−ジケトメタオキ
サジン化合物においては、1750cm-1と1690c
m-1付近にC=O伸縮振動に帰属される吸収がそれぞれ
観測されることである。また既知の化合物については、
それらの融点と文献値とを比較し、確認した。製造され
た化合物についてのデータは、融点(mp)、赤外吸収
スペクト(IR)、元素分析値の順にそれぞれ記した。
なお、一部の化合物には水素の核磁気共鳴スペクトル(
1HNMR)分析の結果も記した。
【0030】実施例1 α−ヒドロキシイソ酪酸(125mg)とフェニルイソ
チオシアネート(135mg)とトリフルオロ酢酸銀
(500mg)をアセトニトリル(5ml)に溶解し、
この溶液を撹拌しながらトリエチルアミン(360m
g)を滴下した。室温で更に1時間撹拌した後、不溶物
を除去した反応液を減圧濃縮し、さらに水洗した後、メ
タノールで再結晶し、以下に示す式で表わされる化合物
(I)を得た。 収量:195mg(95%); mp:108℃; I
R:1819(C=O)、1742(C=O)、142
3、1286、1236、1176cm-1;1HNM
R:7.49〜7.42(5H)、1.69(6H)p
pm。 元素分析(%) 測定値: C,64.41; H,5.39; N,
6.76 計算値: C,64.38; H,5.40; N,
6.83
チオシアネート(135mg)とトリフルオロ酢酸銀
(500mg)をアセトニトリル(5ml)に溶解し、
この溶液を撹拌しながらトリエチルアミン(360m
g)を滴下した。室温で更に1時間撹拌した後、不溶物
を除去した反応液を減圧濃縮し、さらに水洗した後、メ
タノールで再結晶し、以下に示す式で表わされる化合物
(I)を得た。 収量:195mg(95%); mp:108℃; I
R:1819(C=O)、1742(C=O)、142
3、1286、1236、1176cm-1;1HNM
R:7.49〜7.42(5H)、1.69(6H)p
pm。 元素分析(%) 測定値: C,64.41; H,5.39; N,
6.76 計算値: C,64.38; H,5.40; N,
6.83
【化21】
【0031】実施例2 DL−乳酸銀一水和物(515mg)と、フェニルイソ
チオシアネート(135mg)をクロロホルム(5m
l)に溶解し、溶液を撹拌しながらトリエチルアミン
(360mg)を滴下した後、湯浴上で1時間還流し
た。不溶物を濾去した濾液を減圧濃縮した後、水洗し、
さらにエタノールで再結晶して、以下に示す式で表わさ
れる化合物(II)を得た。 収量 149mg(78%); mp:142℃[文献
値141〜142℃、特開昭40−17581]; I
R:1819(C=O)、1741(C=O)、142
1、 1236、1176cm-1; 1HNMR:7.
49〜7.42(5H)、5.01(1H)、1.70
(3H)。 元素分析(%) 測定値: C,62.83; H,4.69; N,
7.31 計算値: C,62.82; H,4.74; N,
7.33
チオシアネート(135mg)をクロロホルム(5m
l)に溶解し、溶液を撹拌しながらトリエチルアミン
(360mg)を滴下した後、湯浴上で1時間還流し
た。不溶物を濾去した濾液を減圧濃縮した後、水洗し、
さらにエタノールで再結晶して、以下に示す式で表わさ
れる化合物(II)を得た。 収量 149mg(78%); mp:142℃[文献
値141〜142℃、特開昭40−17581]; I
R:1819(C=O)、1741(C=O)、142
1、 1236、1176cm-1; 1HNMR:7.
49〜7.42(5H)、5.01(1H)、1.70
(3H)。 元素分析(%) 測定値: C,62.83; H,4.69; N,
7.31 計算値: C,62.82; H,4.74; N,
7.33
【化22】
【0032】実施例3 4−クロロフェニルイソチオシアネート(171mg)
とDL−乳酸銀一水和物(515mg)とを前記の実施
例2と同様にして反応させたところ、下記式で示される
化合物(III)を得た。 収量:207mg(91.7%); mp:175℃;
IR:1811(C=O)、1734(C=O)、1
502、1421、1186cm-1。 元素分析(%) 測定値: C,53.37; H,3.49 ; N,
6.17 計算値: C,53.23; H,3.57 ; N,
6.21
とDL−乳酸銀一水和物(515mg)とを前記の実施
例2と同様にして反応させたところ、下記式で示される
化合物(III)を得た。 収量:207mg(91.7%); mp:175℃;
IR:1811(C=O)、1734(C=O)、1
502、1421、1186cm-1。 元素分析(%) 測定値: C,53.37; H,3.49 ; N,
6.17 計算値: C,53.23; H,3.57 ; N,
6.21
【化23】
【0033】実施例4 実施例3において、有機イソチオシアネートとして、4
−ジメチルアミノフェニルイソチオシアネート(180
mg)を用いた以外は同様にして、下記式で示される化
合物(IV)を得た。 収量:205mg(87.6%); mp:127℃;
IR:1811(C=O)、1734(C=O)、1
525、1420、1184cm-1。 元素分析(%) 測定値: C,61.45; H,5.95; N,1
2.11 計算値: C,61.53; H,6.02; N,1
1.96。
−ジメチルアミノフェニルイソチオシアネート(180
mg)を用いた以外は同様にして、下記式で示される化
合物(IV)を得た。 収量:205mg(87.6%); mp:127℃;
IR:1811(C=O)、1734(C=O)、1
525、1420、1184cm-1。 元素分析(%) 測定値: C,61.45; H,5.95; N,1
2.11 計算値: C,61.53; H,6.02; N,1
1.96。
【化24】
【0034】実施例5 DL−βーヒドロキシ酪酸(125mg)、フェニルイ
ソチオシアネート(135mg)及びトリエチルアミン
(360mg)をアセトニトリル(5ml)に溶解し、
酸化銀(350mg)を加えて、湯浴上で4時間還流し
た。不溶物を濾別した後に減圧で溶媒を留去して得られ
る粗生成物をエタノールで再結晶して精製し、下記式で
示される化合物(V)を得た。 収量:146mg(71%); mp:174℃; I
R:1763(C=O)、1709(C=O)、140
2、1356、1249cm-1; 1HNMR:7.4
7(3H)、7.43(2H)、4.80(1H)、
2.92(1H)、2.80(1H)、1.55(3
H)ppm。 元素分析(%) 測定値:C,64.85; H,5.40; N,6.
97 計算値:C,64.38; H,5.40; N,6.
83
ソチオシアネート(135mg)及びトリエチルアミン
(360mg)をアセトニトリル(5ml)に溶解し、
酸化銀(350mg)を加えて、湯浴上で4時間還流し
た。不溶物を濾別した後に減圧で溶媒を留去して得られ
る粗生成物をエタノールで再結晶して精製し、下記式で
示される化合物(V)を得た。 収量:146mg(71%); mp:174℃; I
R:1763(C=O)、1709(C=O)、140
2、1356、1249cm-1; 1HNMR:7.4
7(3H)、7.43(2H)、4.80(1H)、
2.92(1H)、2.80(1H)、1.55(3
H)ppm。 元素分析(%) 測定値:C,64.85; H,5.40; N,6.
97 計算値:C,64.38; H,5.40; N,6.
83
【化25】
【0035】実施例6 サリチル酸(165mg)とフェニルイソチオシアネー
ト(135mg)をピリジン(5ml)に溶解し、さら
に酸化銀(350mg)を加えた反応液を60℃に加熱
して、4時間撹拌する。不溶物を濾別した反応液を多量
の水中へ注ぎ出す。析出した粗生成物を吸引濾過して集
め、エタノールで再結晶して精製すると、下記式で示す
化合物(VI)が得られた。 収量:222mg(93%); mp:245℃[文献
値 mp:245℃、C.A.,81,37526z
(1974)]; IR:1768(C=O)、169
1(C=O)、1457、1367、1286cm-1;
1HNMR:8.00(1H)、7.86(1H)、
7.52〜7.45(7H)ppm。 元素分析(%) 測定値: C,70.18; H,3.75; N,
5.79 計算値: C,70.29; H,3.79; N,
5.85
ト(135mg)をピリジン(5ml)に溶解し、さら
に酸化銀(350mg)を加えた反応液を60℃に加熱
して、4時間撹拌する。不溶物を濾別した反応液を多量
の水中へ注ぎ出す。析出した粗生成物を吸引濾過して集
め、エタノールで再結晶して精製すると、下記式で示す
化合物(VI)が得られた。 収量:222mg(93%); mp:245℃[文献
値 mp:245℃、C.A.,81,37526z
(1974)]; IR:1768(C=O)、169
1(C=O)、1457、1367、1286cm-1;
1HNMR:8.00(1H)、7.86(1H)、
7.52〜7.45(7H)ppm。 元素分析(%) 測定値: C,70.18; H,3.75; N,
5.79 計算値: C,70.29; H,3.79; N,
5.85
【化26】 前記実験において、酸化銀の代わりに酸化水銀(II)
(325mg)、塩化銅(I)(300mg)、酸化鉛
(II)(330mg)を用いて上記の操作を行うと、化
合物(VI)がそれぞれ収量112mg(47%)、96
mg(40%)、及び103mg(43%)で得られ
た。
(325mg)、塩化銅(I)(300mg)、酸化鉛
(II)(330mg)を用いて上記の操作を行うと、化
合物(VI)がそれぞれ収量112mg(47%)、96
mg(40%)、及び103mg(43%)で得られ
た。
【0036】実施例7 サリチル酸リチウム(340mg)とフェニルイソチオ
シアネート(135mg)をジメチルホルムアミド(5
ml)に溶解し、さらにトリフルオロ酢酸銀(550m
g)を加えた溶液を湯浴上で約70℃に3時間保持す
る。不溶物を濾別した濾液を多量の水中へ注ぎ出し、析
出した粗生成物を吸引濾過して集め、アセトニトリルで
再結晶すると、収量121mg(50.6%)で化合物
(VI)が得られた。
シアネート(135mg)をジメチルホルムアミド(5
ml)に溶解し、さらにトリフルオロ酢酸銀(550m
g)を加えた溶液を湯浴上で約70℃に3時間保持す
る。不溶物を濾別した濾液を多量の水中へ注ぎ出し、析
出した粗生成物を吸引濾過して集め、アセトニトリルで
再結晶すると、収量121mg(50.6%)で化合物
(VI)が得られた。
【0037】実施例8 サリチル酸(165mg)とベンジルイソチオシアネー
ト(149mg)とトリエチルアミン(360mg)を
クロロホルム(5ml)に溶解し、酸化銀(350m
g)を加えて反応液を3時間還流する。不溶液を濾別し
た反応液を減圧濃縮し、さらに水洗いする。得られた粗
生成物をエタノールで再結晶して精製して下記式で表わ
される化合物(VII)を得た。 収量:233mg(92%); mp:134℃; I
R:1757(C=O)、1689(C=O)、146
7、1386、1234cm-1。 元素分析(%) 測定値: C,71.13; H,4.34; N,
5.49 計算値: C,71.14; H,4.38; N,
5.53
ト(149mg)とトリエチルアミン(360mg)を
クロロホルム(5ml)に溶解し、酸化銀(350m
g)を加えて反応液を3時間還流する。不溶液を濾別し
た反応液を減圧濃縮し、さらに水洗いする。得られた粗
生成物をエタノールで再結晶して精製して下記式で表わ
される化合物(VII)を得た。 収量:233mg(92%); mp:134℃; I
R:1757(C=O)、1689(C=O)、146
7、1386、1234cm-1。 元素分析(%) 測定値: C,71.13; H,4.34; N,
5.49 計算値: C,71.14; H,4.38; N,
5.53
【化27】
【0038】実施例9 3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(226mg)とアリ
ルイソチオシアネート(99mg)をアセトニトリル
(5ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸銀(550m
g)を加え室温下で撹拌しながらトリエチルアミン(3
60mg)を少しずつ滴下した後、さらに一夜撹拌し続
けた。不溶物を濾別した反応液を減圧濃縮、水洗して得
られた粗生成物をアセトニトリルで再結晶して、下記式
で表わされる化合物(VIII)を得た。 収量:109mg(43%); mp:189℃; I
R:1747(C=O)、1684(C=O)、163
5(C=C)、1467、1383、1342、124
2cm-1。 元素分析(%) 測定値: C,71.30; H,4.40; N,
5.25 計算値: C,71.14; H,4.38; N,
5.53
ルイソチオシアネート(99mg)をアセトニトリル
(5ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸銀(550m
g)を加え室温下で撹拌しながらトリエチルアミン(3
60mg)を少しずつ滴下した後、さらに一夜撹拌し続
けた。不溶物を濾別した反応液を減圧濃縮、水洗して得
られた粗生成物をアセトニトリルで再結晶して、下記式
で表わされる化合物(VIII)を得た。 収量:109mg(43%); mp:189℃; I
R:1747(C=O)、1684(C=O)、163
5(C=C)、1467、1383、1342、124
2cm-1。 元素分析(%) 測定値: C,71.30; H,4.40; N,
5.25 計算値: C,71.14; H,4.38; N,
5.53
【化28】
【0039】実施例10 2−ヒドロキシニコチン酸(335mg)とフェニルイ
ソチオシアネート(270mg)をアセトニトリル(6
ml)に溶解し、さらにトリフルオロ酢酸銀(1.00
g)を加えた溶液を撹拌しながら、トリエチルアミン
(700mg)を少しずつ滴下した後60℃で3時間保
持した。反応終了後、不溶分を濾別した反応液を減圧濃
縮し、さらに水洗する。得られた粗生成物を酢酸エチル
で再結晶して精製し、下記式で表される化合物(IX)を
得た。 収量:213mg(44.4%); mp:234℃;
IR:1773(C=O)、1703(C=O)、1
585(ピリジン環)、1437、1371、1298
cm-1。 元素分析(%) 測定値: C,65.06; H,3.33; N,1
1.63 計算値: C,65.00; H,3.36; N,1
1.66
ソチオシアネート(270mg)をアセトニトリル(6
ml)に溶解し、さらにトリフルオロ酢酸銀(1.00
g)を加えた溶液を撹拌しながら、トリエチルアミン
(700mg)を少しずつ滴下した後60℃で3時間保
持した。反応終了後、不溶分を濾別した反応液を減圧濃
縮し、さらに水洗する。得られた粗生成物を酢酸エチル
で再結晶して精製し、下記式で表される化合物(IX)を
得た。 収量:213mg(44.4%); mp:234℃;
IR:1773(C=O)、1703(C=O)、1
585(ピリジン環)、1437、1371、1298
cm-1。 元素分析(%) 測定値: C,65.06; H,3.33; N,1
1.63 計算値: C,65.00; H,3.36; N,1
1.66
【化29】
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、2,4−ジケトオキサ
ゾリジン骨格化合物及び2,4−ジケトメタオキサジン
化合物を穏和な条件下で収率よく製造することができ
る。
ゾリジン骨格化合物及び2,4−ジケトメタオキサジン
化合物を穏和な条件下で収率よく製造することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 洋一 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 大石 晃広 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 後藤 みどり 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−208590(JP,A) Pharm.Ztg.,Vol.128, No.23(1983),p.1242−1245 J.Prakt.Chem.,Vo l.330,No.6(1988),p.859− 865 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 263/00 - 263/62 C07D 265/00 - 265/38 C07D 277/00 - 277/84 C07D 279/00 - 279/36 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (8)
- 【請求項1】 2,4−ジケトオキサゾリジン骨格化合
物の製造方法において、α−ヒドロキシカルボン酸化合
物と有機イソチオシアネート化合物とを、脱硫剤の存在
下、塩基性条件下で反応させることを特徴とする前記の
方法。 - 【請求項2】 2,4−ジケトメタオキサジン骨格化合
物の製造方法において、β−ヒドロキシカルボン酸化合
物と有機イソチオシアネート化合物とを、脱硫剤の存在
下、塩基性条件下で反応させることを特徴とする前記の
方法。 - 【請求項3】 一般式 【化1】 (式中、R1及びR2は水素又は有機基を示し、Rは有機
基を示し、R1とR2は結合して環を形成していてもよ
い)で表わされる2,4−ジケトオキサゾリジン化合物
の製造法において、一般式 【化2】 (式中、Mは水素又は塩形成性陽イオンを示し、R1及
びR2は前記と同じ意味を有する)で表わされるα−ヒ
ドロキシカルボン酸化合物と、一般式 【化3】 R−NCS (3) (式中、Rは前記と同じ意味を有する)で表わされる有
機イソチオシアネート化合物とを、脱硫剤の存在下、塩
基性条件下で反応させることを特徴とする前記の方法。 - 【請求項4】 一般式 【化4】 (式中、R1、R2、R3及びR4は水素又は有機基を示
し、Rは有機基を示し、隣接するR2とR3とは結合して
環を形成していてもよい)で表わされる2,4−ジケト
メタオキサジン化合物の製造方法において、一般式 【化5】 (式中、Mは水素又は塩形成性陽イオンを示し、R1、
R2、R3及びR4は前記と同じ意味を有する)で表わさ
れるβ−ヒドロキシカルボン酸化合物と、一般式 【化3】 R−NCS (3) (式中、Rは前記と同じ意味を有する)で表わされる有
機イソチオシアネート化合物とを、脱硫剤の存在下、塩
基性条件下で反応させることを特徴とする前記の方法。 - 【請求項5】 一般式 【化6】 (式中、R1及びR2は水素又は有機基を示し、Rは有機
基を示し、R1とR2は結合して環を形成していてもよ
い)で表わされる2,4−ジケトメタオキサジン化合物
の製造方法において、一般式 【化7】 (式中、Mは水素又は塩形成性陽イオンを示し、R1及
びR2は前記と同じ意味を有する)で表わされるβ−ヒ
ドロキシ−α,β−不飽和カルボン酸化合物と、一般式 【化3】 R−NCS (3) (式中、Rは前記と同じ意味を有する)で表わされる有
機イソチオシアネート化合物とを、脱硫剤の存在下、塩
基性条件下で反応させることを特徴とする前記の方法。 - 【請求項6】 一般式 【化8】 (式中、環Aは置換基を有していてもよい炭素環又は複
素環を示し、Rは有機基を示す)で表わされる2,4−
ジケトメタオキサジン化合物の製造方法において、一般
式 【化9】 (式中、Mは水素又は塩形成性陽イオンを示し、環Aは
前記と同じ意味を有する)で表わされる環状β−ヒドロ
キシカルボン酸化合物と、一般式 【化3】 R−NCS (3) (式中、Rは前記と同じ意味を有する)で表わされる有
機イソチオシアネート化合物とを、脱硫剤の存在下、塩
基性条件下で反応させることを特徴とする前記の方法。 - 【請求項7】 一般式 【化10】 (式中、Mは水素又は塩形成性陽イオンを示し、R5、
R6、R7及びR8は水素又は置換基を示す)で表される
環状β−ヒドロキシカルボン酸化合物を用いて、一般式 【化11】 (式中、R5、R6、R7及びR8は前基と同じ意味を有
し、Rは有機基を示す)で表わされる2,4−ジケトメ
タオキサジン化合物を得る請求項6の方法。 - 【請求項8】 一般式 【化12】 (式中、Mは水素又は塩形成陽イオンを示し、R5、
R6、R7、R8、R9及びR10は水素又は置換基を示す)
で表わされる環状β−ヒドロキシカルボン酸化合物を用
いて、一般式 【化13】 (式中、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は前記と同
じ意味を有し、Rは有機基を示す)で表わされる2,4
−ジケトメタオキサジン化合物を得る請求項6の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8255724A JP2979134B2 (ja) | 1996-03-06 | 1996-09-27 | 2,4−ジケトオキサゾリジン骨格化合物の製造方法及び2,4−ジケトメタオキサジン骨格化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4848596 | 1996-03-06 | ||
JP8-48485 | 1996-03-06 | ||
JP8255724A JP2979134B2 (ja) | 1996-03-06 | 1996-09-27 | 2,4−ジケトオキサゾリジン骨格化合物の製造方法及び2,4−ジケトメタオキサジン骨格化合物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09295973A JPH09295973A (ja) | 1997-11-18 |
JP2979134B2 true JP2979134B2 (ja) | 1999-11-15 |
Family
ID=26388760
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8255724A Expired - Lifetime JP2979134B2 (ja) | 1996-03-06 | 1996-09-27 | 2,4−ジケトオキサゾリジン骨格化合物の製造方法及び2,4−ジケトメタオキサジン骨格化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2979134B2 (ja) |
-
1996
- 1996-09-27 JP JP8255724A patent/JP2979134B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
J.Prakt.Chem.,Vol.330,No.6(1988),p.859−865 |
Pharm.Ztg.,Vol.128,No.23(1983),p.1242−1245 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09295973A (ja) | 1997-11-18 |
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
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