JP2978908B1 - 静電式インクジェット記録装置におけるインク供給機構 - Google Patents
静電式インクジェット記録装置におけるインク供給機構Info
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Abstract
【要約】
【課題】 常に吐出部インクを定量、定圧に保つことに
より記録品質が安定した静電式インクジェット記録装置
におけるインク供給機構を提供する。 【解決手段】 インク吐出部を備えた印字ヘッド１１と
インクタンク１０とを備えたインク供給機構であって、
前記印字ヘッドとインクタンクとの間に、インクをイン
クタンクから印字ヘッドへ供給するインク流入管路３０
と、インクを印字ヘッドからインクタンクへ回収するイ
ンク流出管路３１とを設け、前記インク流入管路にイン
クの供給をなす流入ポンプ３４を設け、前記インク流出
管路に、インクの回収をなす流出ポンプ３５を設けてな
ることを特徴とする。
より記録品質が安定した静電式インクジェット記録装置
におけるインク供給機構を提供する。 【解決手段】 インク吐出部を備えた印字ヘッド１１と
インクタンク１０とを備えたインク供給機構であって、
前記印字ヘッドとインクタンクとの間に、インクをイン
クタンクから印字ヘッドへ供給するインク流入管路３０
と、インクを印字ヘッドからインクタンクへ回収するイ
ンク流出管路３１とを設け、前記インク流入管路にイン
クの供給をなす流入ポンプ３４を設け、前記インク流出
管路に、インクの回収をなす流出ポンプ３５を設けてな
ることを特徴とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電式インクジェ
ット記録装置におけるインク供給機構に係わり、特に、
シリアル方式の静電式インクジェット記録装置に用いら
れるインク供給機構に関するものである。
ット記録装置におけるインク供給機構に係わり、特に、
シリアル方式の静電式インクジェット記録装置に用いら
れるインク供給機構に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】液状のインクを記録材として用いたイン
クジェット記録装置において、インク室内の圧力調整手
段としては、たとえば、特開平７−７６１０５号公報に
示される技術が提案されている。これはインクタンク
に、弾性部材にスリットを設けた圧力調整弁を取り付け
たもので、インクタンク内外の圧力差が大きくなると、
弾性部材の変形量が大きくなってスリットが開き、イン
クタンクの内部が大気へ連通させられることにより、イ
ンクタンク内の圧力が大気圧へ上昇させられて、インク
タンク内の圧力が調整させられるようになっている。
クジェット記録装置において、インク室内の圧力調整手
段としては、たとえば、特開平７−７６１０５号公報に
示される技術が提案されている。これはインクタンク
に、弾性部材にスリットを設けた圧力調整弁を取り付け
たもので、インクタンク内外の圧力差が大きくなると、
弾性部材の変形量が大きくなってスリットが開き、イン
クタンクの内部が大気へ連通させられることにより、イ
ンクタンク内の圧力が大気圧へ上昇させられて、インク
タンク内の圧力が調整させられるようになっている。
【０００３】また、特開昭６１−１１２６４８号公報に
は、印字ヘッドに、一端がインク室に連通し他端が密閉
され、内部に空気層が密閉された圧力調整流路管を有す
るもので、インク室内の圧力変化を密閉された空気層の
体積変化で吸収するものである。
は、印字ヘッドに、一端がインク室に連通し他端が密閉
され、内部に空気層が密閉された圧力調整流路管を有す
るもので、インク室内の圧力変化を密閉された空気層の
体積変化で吸収するものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれらには以下
のような問題点があった。第１の問題点は、圧力変動を
吸収する効率の問題である。圧力調整部の目的は、イン
ク内に衝撃的圧力変動が生じたときこれを速やかに吸収
し、インク室内の内圧を常に一定に保つものであるが、
インク内に生じる衝撃的圧力変動は、主操作方向への高
速移動において生じるインク室内インク自身の動きによ
る圧力変動と、ポンプ等のインク循環部から生じる圧力
変動があり、前述の密閉された空気室を持つ構造では少
なくとも後者の圧力変動を十分吸収するのは難しい。こ
れはインク室とインク循環部が流体として連続的につな
がっているため流体中を圧力波が伝播するためである。
すなわち、これらの圧力変動を効率よく吸収するために
は、インク室内のインクとインク循環部のインクが常に
循環しつつも流体として連続的につながっていないこと
が望ましい。
のような問題点があった。第１の問題点は、圧力変動を
吸収する効率の問題である。圧力調整部の目的は、イン
ク内に衝撃的圧力変動が生じたときこれを速やかに吸収
し、インク室内の内圧を常に一定に保つものであるが、
インク内に生じる衝撃的圧力変動は、主操作方向への高
速移動において生じるインク室内インク自身の動きによ
る圧力変動と、ポンプ等のインク循環部から生じる圧力
変動があり、前述の密閉された空気室を持つ構造では少
なくとも後者の圧力変動を十分吸収するのは難しい。こ
れはインク室とインク循環部が流体として連続的につな
がっているため流体中を圧力波が伝播するためである。
すなわち、これらの圧力変動を効率よく吸収するために
は、インク室内のインクとインク循環部のインクが常に
循環しつつも流体として連続的につながっていないこと
が望ましい。
【０００５】第２の問題点は、これらの圧力調整手段は
従来のインクがほぼ静止した状態における調整機構であ
るということである。従来のインクジェットプリンタで
はその多くがインク循環を必要とせず、ノズルより吐出
した消耗インク分だけが毛細管力または機械式な力によ
って補充されるというものであったため、このような方
法でも圧力調整が可能であったが、特にインクが循環し
続けるシリアル方式のインクジェットプリンタにおいて
は定圧を保つのが難しいどころか、インクの循環自体に
支障をきたすことがある。
従来のインクがほぼ静止した状態における調整機構であ
るということである。従来のインクジェットプリンタで
はその多くがインク循環を必要とせず、ノズルより吐出
した消耗インク分だけが毛細管力または機械式な力によ
って補充されるというものであったため、このような方
法でも圧力調整が可能であったが、特にインクが循環し
続けるシリアル方式のインクジェットプリンタにおいて
は定圧を保つのが難しいどころか、インクの循環自体に
支障をきたすことがある。
【０００６】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、常に吐出部インクを定量、定圧に保
つことにより記録品質が安定した静電式インクジェット
記録装置におけるインク供給機構を提供することにあ
る。
てなされたもので、常に吐出部インクを定量、定圧に保
つことにより記録品質が安定した静電式インクジェット
記録装置におけるインク供給機構を提供することにあ
る。
【０００７】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明の請求項１に記載の静電式インクジェッ
ト記録装置におけるインク供給機構は、インク吐出部を
備えた印字ヘッドと、この印字ヘッドへインクを供給す
るインクタンクとを備えたインク供給機構であって、前
記印字ヘッドとインクタンクとの間に、インクをインク
タンクから印字ヘッドへ供給するインク流入管路と、イ
ンクを印字ヘッドからインクタンクへ回収するインク流
出管路とを設け、前記インク流入管路にインクの供給を
なす流入ポンプを設け、前記インク流出管路に、インク
の回収をなす流出ポンプを設け、前記印字ヘッドに、前
記インク流入管路から分岐して設けられ、印字ヘッドへ
供給されるインクの圧力変動を吸収する流入圧力調整部
を設け、この前記流入圧力調整部を、前記インク流入管
路に連通させられているとともに大気開放させられた大
気開放口を備えた空間部とによって構成し、この空間部
に、この空間部に流入したインクをその自重によって前
記インクタンクに回収するインク戻り管路を連設してな
ることを特徴とする。本発明の請求項２に記載の静電式
インクジェット記録装置におけるインク供給機構は、請
求項１に記載の前記流入圧力調整部を前記インク吐出部
よりも鉛直方向下方に設けるとともに、大気開放口を前
記空間部の鉛直方向上方に設け、前記インク戻り管路を
前記空間部の鉛直方向下方に連設し、かつ、前記空間部
内に、前記インク流入管路から分岐され、前記空間部の
上端部近傍に開口するインク流入通路を設けてなること
を特徴とする。本発明の請求項３に記載の静電式インク
ジェット記録装置におけるインク供給機構は、請求項１
または請求項２に記載の前記印字ヘッドに、前記インク
吐出部およびインク流出管路とに連通させられ、このイ
ンク流出管路へ戻されるインクの圧力変動を吸収する流
出圧力調整部を設けてなることを特徴とする。本発明の
請求項４に記載の静電式インクジェット記録装置におけ
るインク供給機構は、請求項３に記載の前記流出圧力調
整部を、前記インク吐出部とインク流出管路とに連通さ
せられている空間部によって構成し、この空間部内に、
この空間部を２分割する隔壁を設け、この隔壁に、両空
間部を連通する小孔を形成し、分割された空間部の一方
の空間部を前記インクの流路とし、他方の空間部内に弾
性膜を設けてなることを特徴とする。
ために、本発明の請求項１に記載の静電式インクジェッ
ト記録装置におけるインク供給機構は、インク吐出部を
備えた印字ヘッドと、この印字ヘッドへインクを供給す
るインクタンクとを備えたインク供給機構であって、前
記印字ヘッドとインクタンクとの間に、インクをインク
タンクから印字ヘッドへ供給するインク流入管路と、イ
ンクを印字ヘッドからインクタンクへ回収するインク流
出管路とを設け、前記インク流入管路にインクの供給を
なす流入ポンプを設け、前記インク流出管路に、インク
の回収をなす流出ポンプを設け、前記印字ヘッドに、前
記インク流入管路から分岐して設けられ、印字ヘッドへ
供給されるインクの圧力変動を吸収する流入圧力調整部
を設け、この前記流入圧力調整部を、前記インク流入管
路に連通させられているとともに大気開放させられた大
気開放口を備えた空間部とによって構成し、この空間部
に、この空間部に流入したインクをその自重によって前
記インクタンクに回収するインク戻り管路を連設してな
ることを特徴とする。本発明の請求項２に記載の静電式
インクジェット記録装置におけるインク供給機構は、請
求項１に記載の前記流入圧力調整部を前記インク吐出部
よりも鉛直方向下方に設けるとともに、大気開放口を前
記空間部の鉛直方向上方に設け、前記インク戻り管路を
前記空間部の鉛直方向下方に連設し、かつ、前記空間部
内に、前記インク流入管路から分岐され、前記空間部の
上端部近傍に開口するインク流入通路を設けてなること
を特徴とする。本発明の請求項３に記載の静電式インク
ジェット記録装置におけるインク供給機構は、請求項１
または請求項２に記載の前記印字ヘッドに、前記インク
吐出部およびインク流出管路とに連通させられ、このイ
ンク流出管路へ戻されるインクの圧力変動を吸収する流
出圧力調整部を設けてなることを特徴とする。本発明の
請求項４に記載の静電式インクジェット記録装置におけ
るインク供給機構は、請求項３に記載の前記流出圧力調
整部を、前記インク吐出部とインク流出管路とに連通さ
せられている空間部によって構成し、この空間部内に、
この空間部を２分割する隔壁を設け、この隔壁に、両空
間部を連通する小孔を形成し、分割された空間部の一方
の空間部を前記インクの流路とし、他方の空間部内に弾
性膜を設けてなることを特徴とする。
【０００８】
【発明の実施の形態】図１は本発明の静電式インクジェ
ット記録装置のインク循環系の概略図である。インクタ
ンク１０と印字ヘッドブロック１１（以下、ヘッドブロ
ックと称す）の間は少なくとも３本以上の管路でつなが
っている。インクタンク１０からヘッドブロック１１に
インク４１が流れるインク流入管路３０には、定量ポン
プからなる流入ポンプ３４が設けられ、ヘッドブロック
１１からインクタンク１０にインク４１が流れるインク
流出管路３１には、定量ポンプからなる流出ポンプ３５
が設けられている。また、本実施形態においては、流入
した余剰なインク４１を重力落下でインクタンク１０に
戻すために、ヘッドブロック１１とインクタンク１０を
つなぐインク戻り管路３２が設けられている。
ット記録装置のインク循環系の概略図である。インクタ
ンク１０と印字ヘッドブロック１１（以下、ヘッドブロ
ックと称す）の間は少なくとも３本以上の管路でつなが
っている。インクタンク１０からヘッドブロック１１に
インク４１が流れるインク流入管路３０には、定量ポン
プからなる流入ポンプ３４が設けられ、ヘッドブロック
１１からインクタンク１０にインク４１が流れるインク
流出管路３１には、定量ポンプからなる流出ポンプ３５
が設けられている。また、本実施形態においては、流入
した余剰なインク４１を重力落下でインクタンク１０に
戻すために、ヘッドブロック１１とインクタンク１０を
つなぐインク戻り管路３２が設けられている。
【０００９】図２はヘッドブロック１１の断面図であ
る。インク流入管路３０と通じてヘッドブロック１１内
に構成されたインク流入通路３７は途中で２つに分岐さ
れ、一方はインク室１２へ、他方は流入圧力調整部２６
へ連通させられている。この流入圧力調整部２６は、イ
ンク吐出部（以下、吐出部と称す）１３よりも下方に設
けられており、上部に大気開放口２０を、また下部に、
インク戻り通路３９を有する空間を備えており、インク
流入管路３０から分岐されたインク流入通路２１は流入
圧力調整部２６の空間部内に、上方へ向けて突出させら
れているとともに、その上端部は開放端となっている。
る。インク流入管路３０と通じてヘッドブロック１１内
に構成されたインク流入通路３７は途中で２つに分岐さ
れ、一方はインク室１２へ、他方は流入圧力調整部２６
へ連通させられている。この流入圧力調整部２６は、イ
ンク吐出部（以下、吐出部と称す）１３よりも下方に設
けられており、上部に大気開放口２０を、また下部に、
インク戻り通路３９を有する空間を備えており、インク
流入管路３０から分岐されたインク流入通路２１は流入
圧力調整部２６の空間部内に、上方へ向けて突出させら
れているとともに、その上端部は開放端となっている。
【００１０】インク室１２内のインク４１はヘッドブロ
ック１１内をインク流出通路３８を通じてヘッドブロッ
ク１１外のインク流出管路３１へ通じている。また、イ
ンク流出通路３８途中には、流出圧力調整部２７が設け
られており、この、流出圧力調整部２７はヘッドブロッ
ク１１内に形成された空気室２５を備え、この空気室２
５の内部には隔壁２３があり、この隔壁２３によって空
気室２５が、インク４１が通ずる空間と、弾性膜Ｆを有
する空間に分割され、これらの空間は隔壁２３にある小
孔２４によって連通されている。そして、弾性膜Ｆの表
面は、ヘッドブロック１１の主走査方向４０と平行に設
置されている。
ック１１内をインク流出通路３８を通じてヘッドブロッ
ク１１外のインク流出管路３１へ通じている。また、イ
ンク流出通路３８途中には、流出圧力調整部２７が設け
られており、この、流出圧力調整部２７はヘッドブロッ
ク１１内に形成された空気室２５を備え、この空気室２
５の内部には隔壁２３があり、この隔壁２３によって空
気室２５が、インク４１が通ずる空間と、弾性膜Ｆを有
する空間に分割され、これらの空間は隔壁２３にある小
孔２４によって連通されている。そして、弾性膜Ｆの表
面は、ヘッドブロック１１の主走査方向４０と平行に設
置されている。
【００１１】ついで、本実施形態の動作について図１、
図２を参照して説明する。インク流入管路３０よりヘッ
ドブロック１１内に流れ込んだインク４１はヘッドブロ
ック１１内で２分岐する。一方はヘッドブロック１１内
のインク流入通路３７を通じてインク室１２内に流れ込
み、他方は流入圧力調整部２６内に流れ、インク室に１
２流れ込んだインク４１は吐出部１３である大気開放面
に自由表面を作りながら流れ、インク流出通路３８より
出ていき、流出圧力調整部２７を介してインク流出管路
３１より引きだされインクタンク１０に回収される。イ
ンク４１の流出、流入はどちらも定量ポンプによる強制
循環であるため、ヘッド先端には常に定量のインク４１
が流れるが、実際には印字動作、クリーニング動作、も
れ等による外部へのインク４１の消費やポンプの性能の
ばらつき等により、必要な流入量と流出量は必ずしも一
定ではなく、それらを調整してインク室１２内のインク
４１を常に一定にすることは非常に困難であるため、流
入インク量を流出インク量よりも十分に多くして、かつ
流入圧力調整部２６への管路抵抗をインク室１２への管
路抵抗に比べ十分小さくする。また、流入圧力調整部２
６内に流れ込む水頭高さ４４を調整し、吐出部よりも５
〜１０ｍｍ程度低くする。こうすることでヘッドブロッ
ク１１内に流れ込んだインク４１は、２分岐部でまず流
入圧力調整部２６内に流れ込みインク戻り管路３２との
間で循環が始まる。
図２を参照して説明する。インク流入管路３０よりヘッ
ドブロック１１内に流れ込んだインク４１はヘッドブロ
ック１１内で２分岐する。一方はヘッドブロック１１内
のインク流入通路３７を通じてインク室１２内に流れ込
み、他方は流入圧力調整部２６内に流れ、インク室に１
２流れ込んだインク４１は吐出部１３である大気開放面
に自由表面を作りながら流れ、インク流出通路３８より
出ていき、流出圧力調整部２７を介してインク流出管路
３１より引きだされインクタンク１０に回収される。イ
ンク４１の流出、流入はどちらも定量ポンプによる強制
循環であるため、ヘッド先端には常に定量のインク４１
が流れるが、実際には印字動作、クリーニング動作、も
れ等による外部へのインク４１の消費やポンプの性能の
ばらつき等により、必要な流入量と流出量は必ずしも一
定ではなく、それらを調整してインク室１２内のインク
４１を常に一定にすることは非常に困難であるため、流
入インク量を流出インク量よりも十分に多くして、かつ
流入圧力調整部２６への管路抵抗をインク室１２への管
路抵抗に比べ十分小さくする。また、流入圧力調整部２
６内に流れ込む水頭高さ４４を調整し、吐出部よりも５
〜１０ｍｍ程度低くする。こうすることでヘッドブロッ
ク１１内に流れ込んだインク４１は、２分岐部でまず流
入圧力調整部２６内に流れ込みインク戻り管路３２との
間で循環が始まる。
【００１２】このとき２分岐管の他方のインク流入通路
３７では、水頭圧によりインク室１２近傍までインク４
１が来て、流入圧力調整部２６内に流れ込む水頭高さ４
４と同じ位置で静止している。つぎに、流入圧力調整部
２６への流れを遮断すると、流入インクはインク室１２
に流れ込み、インク流出管路３１内でインク循環が始ま
るので、すぐに流入圧力調整部２６への流れを開放する
と、流入したインク４１はインク流出管路３１とインク
戻り管路３２の２経路によりインクタンク１０に戻るよ
うになり、吐出部１３先端のインク内圧は、流入圧力調
整部２６内に流れ込む水頭高さ４４と吐出部高さ４５の
水頭差４６分の負圧に保たれる。
３７では、水頭圧によりインク室１２近傍までインク４
１が来て、流入圧力調整部２６内に流れ込む水頭高さ４
４と同じ位置で静止している。つぎに、流入圧力調整部
２６への流れを遮断すると、流入インクはインク室１２
に流れ込み、インク流出管路３１内でインク循環が始ま
るので、すぐに流入圧力調整部２６への流れを開放する
と、流入したインク４１はインク流出管路３１とインク
戻り管路３２の２経路によりインクタンク１０に戻るよ
うになり、吐出部１３先端のインク内圧は、流入圧力調
整部２６内に流れ込む水頭高さ４４と吐出部高さ４５の
水頭差４６分の負圧に保たれる。
【００１３】インク室１２から引きだされるインク４１
は、流出ポンプ３４により固定されているため、余剰な
流入インクは全てインク戻り管路３２より回収される。
こうすることで、吐出部１３先端のインク４１を常に定
量、定圧を保ったまま循環する定常状態をつくることが
できる。
は、流出ポンプ３４により固定されているため、余剰な
流入インクは全てインク戻り管路３２より回収される。
こうすることで、吐出部１３先端のインク４１を常に定
量、定圧を保ったまま循環する定常状態をつくることが
できる。
【００１４】そして、この定常状態において振動が発生
した場合を考えると、まず、振動が発生する要因を以下
のように大別する。 （１）スペーシング動作時のインク流入管路３０、また
はインク流出管路３１の動きにより受ける外部からの衝
撃による圧力変動。 （２）スペーシング動作時のインク流入管路３０、また
はインク流出管路３１内インク４１の自身の慣性力によ
る圧力変動。 （３）スペーシング動作時のヘッドブロック１１内イン
ク４１の自身の慣性力による圧力変動。 （４）流入ポンプ３４または流出ポンプ３５動作時の機
械的振動。 これらの中でまず最もその影響が大きいと思われる
（１）については、本実施形態においては、インク流入
管路３０、インク流出管路３１はいずれもそれぞれ流入
ポンプ３４、流出ポンプ３５に直結しているため、ポン
プ接続端において流体は一定流れに固定されスペーシン
グにおける圧力変動によるインク流れは発生しない。ま
た（２）〜（４）については、その振動は比較的小さい
ものと思われるが、これらは流入圧力調整部２６内にお
いては大気開放した空気室内を通過する際にすべて吸収
され、また流出圧力調整部２７内においては、密閉した
空気室２５内の弾性膜Ｆの変形による圧力降下と空気の
体積変化により吸収される。
した場合を考えると、まず、振動が発生する要因を以下
のように大別する。 （１）スペーシング動作時のインク流入管路３０、また
はインク流出管路３１の動きにより受ける外部からの衝
撃による圧力変動。 （２）スペーシング動作時のインク流入管路３０、また
はインク流出管路３１内インク４１の自身の慣性力によ
る圧力変動。 （３）スペーシング動作時のヘッドブロック１１内イン
ク４１の自身の慣性力による圧力変動。 （４）流入ポンプ３４または流出ポンプ３５動作時の機
械的振動。 これらの中でまず最もその影響が大きいと思われる
（１）については、本実施形態においては、インク流入
管路３０、インク流出管路３１はいずれもそれぞれ流入
ポンプ３４、流出ポンプ３５に直結しているため、ポン
プ接続端において流体は一定流れに固定されスペーシン
グにおける圧力変動によるインク流れは発生しない。ま
た（２）〜（４）については、その振動は比較的小さい
ものと思われるが、これらは流入圧力調整部２６内にお
いては大気開放した空気室内を通過する際にすべて吸収
され、また流出圧力調整部２７内においては、密閉した
空気室２５内の弾性膜Ｆの変形による圧力降下と空気の
体積変化により吸収される。
【００１５】
【発明の効果】インク流入管路とインク流出管路を、そ
れぞれ、流入ポンプと流出ポンプに直結して、ポンプ接
続端においてインクを一定流れに保持し、スペーシング
における圧力変動を防止することができる。また、主走
査方向移動時の圧力変動を、圧力調整部において効果的
に減衰させ、吐出部のインクメニスカスを安定させるこ
とができる。したがって、シリアルプリンタにおける記
録品質を向上させることができる。さらに、小型のヘッ
ドブロック内の管路のレイアウトと空気室と弾性膜の組
み合わせのみで圧力調整を可能にし、これによって、小
型の機構で圧力変動を効果的に減衰することができる。
れぞれ、流入ポンプと流出ポンプに直結して、ポンプ接
続端においてインクを一定流れに保持し、スペーシング
における圧力変動を防止することができる。また、主走
査方向移動時の圧力変動を、圧力調整部において効果的
に減衰させ、吐出部のインクメニスカスを安定させるこ
とができる。したがって、シリアルプリンタにおける記
録品質を向上させることができる。さらに、小型のヘッ
ドブロック内の管路のレイアウトと空気室と弾性膜の組
み合わせのみで圧力調整を可能にし、これによって、小
型の機構で圧力変動を効果的に減衰することができる。
【図１】本発明の一実施形態を示す概略構成図である。
【図２】本発明の一実施形態を示すもので、印字ヘッド
部分の拡大縦断面図である。
部分の拡大縦断面図である。
１０ インクタンク １１ ヘッドブロック（印字ヘッド） １２ インク室 １３ 吐出部（インク吐出部） ２０ 大気開放口 ２１ インク流入通路 ２３ 隔壁 ２４ 小孔 ２５ 空気室 ２６ 流入圧力調整部 ２７ 流出圧力調整部 ３０ インク流入管路 ３１ インク流出管路 ３２ インク戻り管路 ３４ 流入ポンプ ３５ 流出ポンプ ３７ インク流入通路 ３８ インク流出通路 ３９ インク戻り通路 ４０主走査方向 ４１ インク ４４ 水頭高さ ４５ 吐出部高さ ４６ 水頭差 Ｆ 弾性膜
Claims (4)
- 【請求項１】 インク吐出部を備えた印字ヘッドと、こ
の印字ヘッドへインクを供給するインクタンクとを備え
たインク供給機構であって、前記印字ヘッドとインクタ
ンクとの間に、インクをインクタンクから印字ヘッドへ
供給するインク流入管路と、インクを印字ヘッドからイ
ンクタンクへ回収するインク流出管路とを設け、前記イ
ンク流入管路にインクの供給をなす流入ポンプを設け、
前記インク流出管路に、インクの回収をなす流出ポンプ
を設け、前記印字ヘッドに、前記インク流入管路から分
岐して設けられ、印字ヘッドへ供給されるインクの圧力
変動を吸収する流入圧力調整部を設け、この前記流入圧
力調整部を、前記インク流入管路に連通させられている
とともに大気開放させられた大気開放口を備えた空間部
とによって構成し、この空間部に、この空間部に流入し
たインクをその自重によって前記インクタンクに回収す
るインク戻り管路を連設してなることを特徴とする静電
式インクジェット記録装置におけるインク供給機構。 - 【請求項２】 前記流入圧力調整部を前記インク吐出部
よりも鉛直方向下方に設けるとともに、大気開放口を前
記空間部の鉛直方向上方に設け、前記インク戻り管路を
前記空間部の鉛直方向下方に連設し、かつ、前記空間部
内に、前記インク流入管路から分岐され、前記空間部の
上端部近傍に開口するインク流入通路を設けてなること
を特徴とする請求項１に記載の静電式インクジェット記
録装置におけるインク供給機構。 - 【請求項３】 前記印字ヘッドに、前記インク吐出部お
よびインク流出管路とに連通させられ、このインク流出
管路へ戻されるインクの圧力変動を吸収する流出圧力調
整部を設けてなることを特徴とする請求項１または請求
項２に記載の静電式インクジェット記録装置におけるイ
ンク供給機構。 - 【請求項４】 前記流出圧力調整部を、前記インク吐出
部とインク流出管路とに連通させられている空間部によ
って構成し、この空間部内に、この空間部を２分割する
隔壁を設け、この隔壁に、両空間部を連通する小孔を形
成し、分割された空間部の一方の空間部を前記インクの
流路とし、他方の空間部内に弾性膜を設けてなることを
特徴とする請求項３に記載の静電式インクジェット記録
装置におけるインク供給機構。
Priority Applications (2)
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|---|---|---|---|
| JP10247755A JP2978908B1 (ja) | 1998-08-19 | 1998-08-19 | 静電式インクジェット記録装置におけるインク供給機構 |
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Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP10247755A JP2978908B1 (ja) | 1998-08-19 | 1998-08-19 | 静電式インクジェット記録装置におけるインク供給機構 |
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| JP2000062204A JP2000062204A (ja) | 2000-02-29 |
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Family Applications (1)
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| JP10247755A Expired - Fee Related JP2978908B1 (ja) | 1998-08-19 | 1998-08-19 | 静電式インクジェット記録装置におけるインク供給機構 |
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| US8544991B2 (en) * | 2010-12-29 | 2013-10-01 | Funai Electric Co., Ltd. | Consumable supply item, fluid reservoir and recirculation system for micro-fluid applications |
| US10558117B2 (en) * | 2015-05-20 | 2020-02-11 | Canon Kabushiki Kaisha | Imprint apparatus and article manufacturing method |
| JP2017007108A (ja) * | 2015-06-17 | 2017-01-12 | 東芝テック株式会社 | インク循環装置及びインクジェット記録装置 |
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| JPH0776105A (ja) * | 1993-06-18 | 1995-03-20 | Fuji Xerox Co Ltd | インクジェットヘッド |
| US5956062A (en) * | 1995-01-11 | 1999-09-21 | Canon Kabushiki Kaisha | Liquid jet recording apparatus and recovery method therefor |
| JP2826527B2 (ja) * | 1996-08-28 | 1998-11-18 | 新潟日本電気株式会社 | 静電式インクジェット記録装置 |
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| JP2859237B2 (ja) * | 1996-12-26 | 1999-02-17 | 新潟日本電気株式会社 | 静電式インクジェット記録装置 |
-
1998
- 1998-08-19 JP JP10247755A patent/JP2978908B1/ja not_active Expired - Fee Related
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1999
- 1999-08-18 US US09/376,807 patent/US6116727A/en not_active Expired - Fee Related
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