JP2978699B2 - バリスタ - Google Patents

バリスタ

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JP2978699B2
JP2978699B2 JP5284711A JP28471193A JP2978699B2 JP 2978699 B2 JP2978699 B2 JP 2978699B2 JP 5284711 A JP5284711 A JP 5284711A JP 28471193 A JP28471193 A JP 28471193A JP 2978699 B2 JP2978699 B2 JP 2978699B2
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艦三 三浦
孝徳 青木
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TAMA DENKI KOGYO KK
NEC Corp
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TAMA DENKI KOGYO KK
Nippon Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、雷サージ、開閉サージ
などの過大なサージ電圧を吸収して各種の電気機器およ
び電子回路をサージ電圧から保護するバリスタに関す
る。
【0002】
【従来の技術】バリスタの基本的構成が、図5に示すよ
うに、バリスタ基体11bを挟んで両側の電極12に外
部リード13a、13bが設けられたもので、印加電圧
により変化するバリスタ基体の抵抗を利用して電気機器
および回路サージ電圧から保護している。
【0003】しかし、過大なサージ電圧が印加されたと
きは、バリスタ基体11bの一部が溶融して外部リード
13a、13b間が短絡破損状態となり、回路保護のた
めの機能を維持できなくなるので、バリスタの破損対策
と、サージ吸収機能の維持とを目的として次のように種
々の案が発表されている。
【0004】図6のバリスタは、図5のバリスタに温度
ヒューズ14t付きの外部リード13tを加えて外部リ
ード13a、13b間の短絡時に外部リード13a、1
3t間をオープン状態とするものである。
【0005】図7に示すバリスタ(特開平3−2240
1号)は、(a)のように、バリスタ基体11b低電圧
バリスタ11Lと高電圧バリスタ11IIの2つの領域か
らなる一体形成とし、高電圧用電極12Hと低電圧用電
極12Lの間にヒューズ用連結部14Fを設けて外部リ
ード高電圧用電極12Hに接続したもので、通常は低電
圧用バリスタ11Lにより、(b)図に示すL特性によ
って動作し、低電圧バリスタ11Lがオープン状態にな
ったときは、高電圧バリスタ11HのH特性によって保
護機能を維持しようとするものである。
【0006】図8の例(特開平1−86202号)は、
バリスタ基体11bと直角に接続されたバイメタル14
Bを介して外部リード13bを引き出すもので、過大な
サージ電圧が印加されたとき温度によって開閉するバイ
メタル14Bがオープン状態となることにより、バリス
タを保護しようとするものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来の
バリスタは、いずれも次のような欠点を有していた。
【0008】すなわち、図6に示す第1の従来例のバリ
スタは、サージ電圧の波形によっては温度ヒューズが溶
断されないため、バリスタ基体に負担がかかり、短絡状
態となる。図7に示す第2の従来例のバリスタは、ヒュ
ーズ用連結部14Fが溶断したとき自己復帰できないの
で、補助的な高電圧用バリスタ11Hに常時負担がかか
る。図8に示す第3の従来例のように、バイメタル14
Bを接続したバリスタは、連続的にサージ電圧が印加さ
れる場合には、バイメタルの形状回復所要時間が長いた
めにサージ吸収機能を回復する前に次のサージ電圧を通
過させてしまい、負荷側に故障を発生する原因となる。
【0009】本発明の目的は、上述の欠点を解消し、過
大なサージ電圧が印加されてもサージ吸収機能を維持
し、かつ、サージ電圧の経過後迅速に正常機能を回復で
きるバリスタを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のバリスタは、低
電圧用の主バリスタと、外部リード端子を有する高電圧
用の補助バリスタとが熱により変形される形状記憶合金
を介して電気的に並列に接続され、形状記憶合金の変形
により前記2つのバリスタ基体の間の電気的接続が開閉
されるバリスタに関する。
【0011】特に、低電圧用バリスタと高電圧用バリス
タの各両端の電極は、それぞれ、弾力性のあるキャップ
付リード端子により保持され、各バリスタの一方の端部
のキャップと形状記憶合金との間が形状記憶合金の伸縮
により開閉され、低電圧用バリスタの電気的接続が開閉
される構成の特徴を有する。
【0012】
【作用】過大なサージ電圧が印加されたときは、形状記
憶合金が熱により変形して低電圧用の主バリスタが解放
されて高電圧用の補助バリスタがサージ吸収機能を維持
し、形状記憶合金の形状が復旧すると低電圧用バリスタ
が接続されて主バリスタとして動作する。
【0013】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0014】図1は本発明のバリスタの第1の実施例を
示す図で、(a)は全体斜視図、(b)は主要部の拡大
断面図を示し、図2は第2の実施例の断面図で、(a)
は通常時の形状記憶合金4が伸びている時の状態を、
(b)は過大なサージ電圧により形状記憶合金4が収縮
した時の状態を、(c)は等価回路を示し、図3は形状
記憶合金とバイメタルによるサージ電圧耐久試験の比較
結果を示す図、図4はサージ電圧印加条件を示す図であ
る。
【0015】第1の実施例のバリスタは、高電圧用バリ
スタ1Hと、低電圧用バリスタ1LからなるZnOを主
体とするチップ型バリスタ基体を有し、各バリスタ1
H、1Lの両端の電極2がそれぞれ弾力性のあるキャッ
プ3Dと一体形成されたリード端子3R、3Lにより保
持されている。一方のリード端子3Rのキャップ3D
は、高電圧用バリスタ1H側と低電圧用バリスタ1L側
との対面部間に形状記憶合金4が溶接されている。低電
圧用バリスタ1Lを保持するキャップ3Dは、形状記憶
合金4の溶接された部分の裏側を除いて低電圧用バリス
タ1Lの電極2と接触する部分が絶縁体5により被覆さ
れている。
【0016】第2の実施例は、それぞれの電極2に弾力
性のあるキャップ3Dが付けられたたバリスタ基体1
L、1Hをエポキシ樹脂6中に密封し、各キャップ3D
から外部リード端子3R、3Lを引き出したもので、キ
ャップ3Dと形状記憶合金4を結合した部分は、その伸
縮による移動動作を防げないように中空モールド7が設
けられている。 低電圧用バリスタ1Lの一方の電極2
に付けられ、形状記憶合金4に結合されるキャップ3D
は、電極2に固着される部分が絶縁体5によって電気的
に絶縁される。この電極2とキャップ3Dの間の電気的
通路は、形状記憶合金4の伸縮に応じて形状記憶合金4
が接着された裏側の部分で開閉される。
【0017】次に、これらの実施例の動作は、いずれも
同じなので併せて説明する。
【0018】電圧保護対象の回路にリード端子3R、3
Lを挿入、接続すると、図7(b)と同様に、サージ電
圧はまず主バリスタの低電圧用バリスタ1LのL特性に
従って低電圧で吸収される。サージ電圧が過大で低電圧
用バリスタ1Lに負荷がかかると、ジュール熱により低
電圧バリスタ1Lが自己発熱し、その熱により開閉スイ
ッチの形状記憶合金4が収縮してキャップ3Dが開き、
低電圧バリスタ1Lがオープン状態となって保護される
とともに、バリスタ動作の機能が補助バリスタの高電圧
バリスタ1Hに移ってH特性による高電圧で回路のサー
ジ電圧保護機能を維持する。低電圧用バリスタ1Lのバ
リスタ基体の温度が下がると、形状記憶合金4が伸びて
弾力性のあるキャップ3Dが閉じ、低電圧用バリスタ1
Lが接続されて主バリスタとしての機能を復旧する。
【0019】形状記憶合金とバイメタルとのサージ電圧
耐久試験の比較結果によると、バイメタルは、形状回復
速度が遅く、図4に示すように、t3 −t1 のような短
時間間隔でサージ電圧が印加された場合には自己復帰が
できず、補助の高電圧用バリスタ1Hに常時負荷がかか
ってしまう。そのために主バリスタの低電圧用バリスタ
1Lのバリスタ電圧変化率BLは小さいが高電圧用バリ
スタ1Hのバリスタ電圧変化率BHが大きくなり、バリ
スタ寿命が短くなる。それに比較すると、形状回復速度
の速い形状記憶合金の場合は、主バリスタの低電圧用バ
リスタ1Lが短時間に自己復帰するため、低電圧用バリ
スタのバリスタ電圧変化率KL、高電圧用バリスタのバ
リスタ電圧変化率KHが小さく、高電圧用バリスタ1H
のバリスタ寿命を長くすることができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、低電圧用
バリスタと、外部リード端子を有する高電圧用バリスタ
とを形状記憶合金を介して並列に接続し、過大なサージ
電圧が印加されたときは形状記憶合金の収縮、伸長によ
り低電圧用バリスタと高電圧用バリスタとを切り替える
ことにより、一時オープン状態とした主バリスタを短時
間で復帰させてバリスタの長寿命化を図るとともに、サ
ージ吸収機能を長く維持して電気回路のサージ電圧に対
する信頼性を向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバリスタの第1の実施例の斜視図と要
部断面図である。
【図2】第2の実施例の断面図である。
【図3】形状記憶合金とバイメタルのサージ電圧耐久試
験結果を示す図である。
【図4】サージ電圧印加条件を示す図である。
【図5】従来の基本的なバリスタの斜視図である。
【図6】従来のバリスタの第1の例の斜視図である。
【図7】従来のバリスタの第2の例の斜視図である。
【図8】従来のバリスタの第3の例の斜視図である。
【符号の説明】
1L、1H、11b バリスタ基体 2、12、12H、12L 電極 3L、3R、13a、13b、13t リード端子、
外部リード 3D キャップ 4 形状記憶合金 5 絶縁体 14T 温度ヒューズ 14F ヒューズ用連結部 14B バイメタル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−48702(JP,A) 実開 昭57−108637(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01C 7/02 - 7/22

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主バリスタである低電圧用バリスタ基体
    と、両端に外部リード端子を有する補助バリスタであり
    高電圧用バリスタ基体とが熱により変形される形状記憶
    合金を介して並列に接続され、前記形状記憶合金の変形
    により前記2つのバリスタ基体の間の電気的接続が開閉
    されるバリスタにおいて、 低電圧用バリスタ基体と高電圧用バリスタ基体とのそれ
    ぞれの両端の各電極が、弾力性のあるキャップ付きリー
    ド端子により保持され、形状記憶合金の変形により前記
    キャップが開閉されることによって、前記低電圧用バリ
    スタ基体の電極と前記リード端子との間の電気的接続が
    開閉されることを特徴とするバリスタ。
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JPH0448702A (ja) * 1990-06-15 1992-02-18 Fuji Electric Co Ltd 電圧非直線抵抗器

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