JP2978362B2 - 整経機等の制動制御装置 - Google Patents

整経機等の制動制御装置

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JP2978362B2 JP5112985A JP11298593A JP2978362B2 JP 2978362 B2 JP2978362 B2 JP 2978362B2 JP 5112985 A JP5112985 A JP 5112985A JP 11298593 A JP11298593 A JP 11298593A JP 2978362 B2 JP2978362 B2 JP 2978362B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、経糸に過大な緊張や
弛緩を生じさせることなく、経糸ビームを正しく適位置
に停止させるための整経機等の制動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】経糸糊付機、整経機、巻返機等の経糸準
備機械(以下、単に整経機等という)は、大きな慣性モ
ーメントを有する経糸ビームを回転させるから、糸切れ
や糸毛羽発生等の際に、経糸ビームを所定の適位置に正
しく停止させるためには、格別な制動制御を加えること
が必要である(たとえば、特開昭51−49370号公
報、特公昭58−46576号公報)。
【0003】すなわち、整経機等の経糸ビームは、それ
を停止させる際、経糸ビームに連結するブレーキに対
し、経糸ビームの巻径や回転数に応じ、所定の最適なブ
レーキトルクを発生するように、適切な制御を加えるこ
とが必要である。なお、従来のブレーキは、エア圧を利
用するメカニカルブレーキが一般的であり、そのブレー
キトルクは、圧力調整弁を介し、ブレーキに供給するエ
ア圧を調節設定することによって制御することができ
る。ただし、最近では、保守点検の所要頻度を少なく
し、保守費用を削減するために、メカニカルブレーキに
代えて電磁ブレーキを採用することも少なくなく、この
場合は、電磁ブレーキに印加する制動電圧を調節するこ
とにより、ブレーキトルクを制御する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術による
ときは、電磁ブレーキは、その所要ブレーキトルクが小
さく、印加する制動電圧が小さいときは、制動板を吸着
させる駆動力が小さくなり、所定のブレーキトルクを発
生するまでの時間遅れが過大になったり、ばらついたり
するために、経糸ビームの適位置停止が不調になること
があり得るという問題があった。
【0005】そこで、この発明の目的は、かかる従来技
術の問題に鑑み、制御回路を介し、制動電圧の印加に先
き立って過励磁電圧を電磁ブレーキに印加することによ
って、制動電圧が小さい場合であっても、経糸ビームを
確実に適位置に停止させることができる整経機等の制動
制御装置を提供することにある。
【0006】また、この発明の他の目的は、電磁ブレー
キが発生するブレーキトルクの過不足を最小にし、経糸
ビームを正しく直線的に減速させて停止させ、減速中に
おける経糸の張力変動を最少に抑え、経糸が過大に緊張
したり緩んだりすることにより糸切れが発生することを
有効に防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの発明の構成は、経糸ビームを適位置に停止させ
るための制動電圧を出力する制動電圧発生器と、停止信
号に従い、制動電圧発生器からの制動電圧を経糸ビーム
の電磁ブレーキに印加する制御回路とを備えてなり、制
御回路は、制動電圧を印加するに先き立ち、制動電圧よ
り大きな過励磁電圧を印加することをその要旨とする。
【0008】なお、制御回路は、制動電圧に基づき、過
励磁電圧の印加時間を規制することができる。
【0009】また、制動電圧に依存する変化率により過
励磁電圧から制動電圧にまで変化する傾斜電圧を出力す
る傾斜電圧発生器を付設し、制御回路は、過励磁電圧と
制動電圧との間に、傾斜電圧発生器からの傾斜電圧を介
在させるようにしてもよい。
【0010】さらに、制御回路は、制動電圧を印加した
後、電磁ブレーキを保持させる保持電圧を印加すること
ができる。
【0011】
【作用】かかる発明の構成によるときは、制御回路は、
制動電圧を印加するに先き立ち、制動電圧より大きな過
励磁電圧を電磁ブレーキに印加するから、電磁ブレーキ
は、制動電圧が小さい場合であっても、過励磁電圧によ
って速やかに作動することができ、したがって、制動電
圧に応じて所定のブレーキトルクを発生するまでの時間
遅れを最小にすることが可能である。
【0012】制御回路が制動電圧によって過励磁電圧の
印加時間を規制するときは、電磁ブレーキのインダクタ
ンスにより、励磁電流の立上りに時間遅れがあっても、
励磁電圧を過励磁電圧から制動電圧に切り替える際に、
励磁電流に発生するピークを最小に抑えることができ、
したがって、電磁ブレーキが発生するブレーキトルクに
不要なピークが生じることを有効に防止することができ
る。すなわち、このときの電磁ブレーキは、制動電圧に
対応する一定のブレーキトルクを発生し、経糸ビームを
直線的に減速させることができるから、減速中におい
て、経糸を過大に緊張させたり弛緩させたりすることが
なく、経糸の張力変動を最少に抑えることができる。
【0013】傾斜電圧発生器を付設するときは、制御回
路は、励磁電圧を過励磁電圧から制動電圧に切り替える
際に、傾斜電圧を介在させることができるから、過励磁
電圧の印加時間を最短に抑えた場合でも、励磁電流が不
足する期間を最小にすることができる。
【0014】制御電圧を印加した後、保持電圧を印加す
れば、保持電圧は、制動電圧よりも一層小さくてよいか
ら、経糸ビームが停止した後、電磁ブレーキに発生する
損失を一層小さくすることが可能である。
【0015】
【実施例】以下、図面を以って実施例を説明する。
【0016】整経機等の制動制御装置は、制動電圧発生
器11と、停止信号St に従い、制動電圧発生器11か
らの制動電圧Vc を含む励磁電圧Vを電磁ブレーキBに
印加する一連の制御回路とを備えてなる(図1)。
【0017】整経機WMは、クリールCRに装架する図
示しない多数のパッケージから経糸W、W…を引き出し
(図2)、ガイドローラGR、GRを介して経糸シート
WSを形成した上、測長ローラMRを介し、経糸ビーム
BMとして巻き取ることができる。経糸ビームBMに
は、駆動モータMと、制動用の電磁ブレーキBとが連結
されている。
【0018】制動電圧発生器11には、直流電源12か
らの直流電圧Vcoが入力されている(図1)。なお、制
動電圧発生器11には、データ信号Sd として、図示し
ない巻径検出器からの経糸ビームBMの巻径R、図示し
ない回転数検出器からの経糸ビームBMの回転数Nが入
力されている。そこで、制動電圧発生器11は、巻径
R、回転数Nを使用し、経糸ビームBMを適位置に停止
させるために必要な電磁ブレーキBのブレーキトルクT
Qを求めた上、そのブレーキトルクTQに対応する制動
電圧Vc <Vcoを算出し、出力することができる。
【0019】ただし、ブレーキトルクTQは、たとえ
ば、 TQ=2(πN)2 JR/L J=Jo +πHρ(R4 −r4 )/2 によって求めることができる。ここで、Jは、経糸ビー
ムBMの慣性モーメント、Lは、経糸ビームBMが減速
して停止するまでに経糸シートWSが走行する走行距
離、Jo は、経糸シートWSを巻かないときの経糸ビー
ムBMの慣性モーメント、Hは、経糸シートWSの巻
幅、ρは、経糸シートWSの密度、rは、経糸ビームB
M上における経糸シートWSの内径である。表面速度v
=2πNRの経糸ビームBMが直線的に減速して、時間
Td の後に停止するとき、必要なブレーキトルクTQ、
経糸シートWSの走行距離Lは、それぞれ、 TQ=2πNJ/Td L=vTd /2=πNRTd で与えられ、これらの式から時間Td を消去することに
より、ブレーキトルクTQを求めることができるからで
ある。
【0020】直流電源12からは、直流電圧Vcoの他
に、過励磁電圧Va ≧Vco>Vc 、保持電圧Vb <Vc
が出力されている。ただし、過励磁電圧Va は、電磁ブ
レーキBを急速に作動させるために、十分大きく設定
し、保持電圧Vb は、電磁ブレーキBを作動状態に保持
するための最小電圧に設定されている。過励磁電圧Va
、制動電圧Vc 、保持電圧Vb は、それぞれ、リレー
R1 、R2 …の常開接点R1a、R2a…、ダイオードD1
、D2 …を介してドライバ増幅器13に入力され、ド
ライバ増幅器13の出力は、電磁ブレーキBに接続され
ている。
【0021】リレーR1 、R2 …は、整経機WMの図示
しない運転制御装置からの停止信号St に従って作動す
る。すなわち、停止信号St は、ワンショットパルス発
生器15a、15c、ドライバ増幅器16bに分岐入力
されており、ワンショットパルス発生器15a、15c
の出力は、それぞれ、ドライバ増幅器16a、16cを
介してリレーR1 、R2 に接続されている。また、ドラ
イバ増幅器16bの出力は、リレーR3 に接続されてい
る。なお、ワンショットパルス発生器15aには、制動
電圧Vc を入力する関数発生器14の出力が併せ接続さ
れている。
【0022】いま、整経機WMが正常に運転していると
きは、駆動モータMにより、経糸ビームBMが駆動さ
れ、経糸ビームBMは、経糸シートWSを巻き取ってい
る。また、このとき、直流電源12は、過励磁電圧Va
、直流電圧Vco、保持電圧Vbを出力しており、制動電
圧発生器11は、経糸ビームBMの巻径R、回転数Nに
基づき、経糸ビームBMが減速して停止するときに経糸
シートWSが所定の走行距離Lだけ走行するように、す
なわち、経糸ビームBMを所定の適位置に停止させるこ
とができるように、制動電圧Vc を演算し、出力してい
る。しかしながら、このときは、リレーR1 、R2 …が
作動していないために、電磁ブレーキBには、励磁電圧
Vは印加されておらず、励磁電流Iは、通電されていな
い(図3の時刻t<0)。
【0023】何らかの停止原因により停止信号St が発
生すると、駆動モータMに対する電源が遮断され、同時
に、ワンショットパルス発生器15a、15cがトリガ
されるから、リレーR1 、R2 …が一斉に投入される。
そこで、電磁ブレーキBには、リレーR1 の常開接点R
1a、ダイオードD1 、ドライバ増幅器13を介し、励磁
電圧V=Va が印加される(図3の時刻t=0)。ダイ
オードD1 、D2 …は、過励磁電圧Va 、制動電圧Vc
、保持電圧Vb のうち、最大の電圧である過励磁電圧
Va をドライバ増幅器13に入力させるからである。そ
こで、電磁ブレーキBに対する励磁電流Iは、電磁ブレ
ーキBの時定数に従って急速に立ち上がり、電磁ブレー
キBは、速やかに作動して、励磁電流Iに比例するブレ
ーキトルクTQを発生することができる。
【0024】一方、ワンショットパルス発生器15a
は、関数発生器14からの出力電圧Vr =f(Vc )に
従い、出力電圧Vr に比例する印加時間Ta の後にリセ
ットされるものとする。たとえば、Vc =Vc1のとき
は、Ta =Ta1となり(図3の実線)、このとき、ワン
ショットパルス発生器15aは、時刻t=t11=Ta1に
おいてリセットされる。そこで、リレーR1 は、時刻t
=t11においてリセットされるから、ドライバ増幅器1
3は、過励磁電圧Va に代えて、制動電圧発生器11か
らの制動電圧Vc を励磁電圧Vとして電磁ブレーキBに
供給することができる。すなわち、電磁ブレーキBの励
磁電圧Vは、時刻t=t11において、過励磁電圧Va か
ら制動電圧Vc =Vc1に切り替えることができる。これ
に対し、Vc=Vc2<Vc1のときは、ワンショットパル
ス発生器15aは、時刻t=t12=Ta2<Ta1において
リセットされ、励磁電圧Vは、時刻t=t12<t11にお
いて制動電圧Vc =Vc2に切り替えることができる(同
図の一点鎖線)。
【0025】そこで、関数発生器14は、過励磁電圧V
a による励磁電流Iが、I≒Vc /Rb にまで立ち上っ
た時点でワンショットパルス発生器15aをリセットさ
せるように、その出力電圧Vr =f(Vc )の関数形を
定めればよい。ただし、Rbは、電磁ブレーキBの直流
抵抗分である。このとき、励磁電流Iは、過大なピーク
を生じることなく、制動電圧Vc による定常的な励磁電
流I=Vc /Rb に移行することができ、したがって、
電磁ブレーキBは、その後、励磁電流I=Vc/Rb に
対応する一定のブレーキトルクTQを発生し、経糸ビー
ムBMを直線的に減速させることができる。
【0026】一般に、電磁ブレーキBの時定数TCとす
ると、電磁ブレーキBの励磁電流Iは、時刻t=0にお
いて過励磁電圧Va が印加されることにより、 I=Va (1−exp (−t/TC))/Rb に従って立ち上がる。よって、励磁電流I=Vc /Rb
となるときの時刻tは、 t=−TCln(1−Vc /Va ) によって与えられるから、このような時刻tにおいてワ
ンショットパルス発生器15aがリセットされるよう
に、関数発生器14の出力電圧Vr =f(Vc )は、そ
の関数形を指数関数とするのが好ましい。
【0027】なお、ワンショットパルス発生器15aが
余りに遅くリセットされると、励磁電流Iに大きなピー
クΔIが発生する(図3の二点鎖線)。これでは、電磁
ブレーキBのブレーキトルクTQにも過大なピークが発
生し、経糸ビームBMの減速の初期に経糸シートWSが
一時的に大きく緩むことになり、糸切れを発生させるお
それがある。
【0028】一方、前述のようにして、適切な励磁電圧
V=Vc が電磁ブレーキBに印加されると、電磁ブレー
キBは、励磁電流I=Vc /Rb に対応して所定の一定
のブレーキトルクTQを発生するから、経糸ビームBM
は、直線的に減速され、適位置に停止することができ
る。そこで、その後、図3の時刻t=t2 においてワン
ショットパルス発生器15cをリセットさせれば、リレ
ーR2 が復帰し、ドライバ増幅器13は、常開接点R3
a、ダイオードD3 を介して供給される保持電圧Vb <
Vc を電磁ブレーキBに印加することができる。すなわ
ち、電磁ブレーキBの励磁電流Iも、保持電圧Vb に対
応して十分に小さくなり、電磁ブレーキBは、経糸ビー
ムBMを停止状態に保持することができる。そこで、ワ
ンショットパルス発生器15cは、経糸ビームBMが停
止するに要する時間よりも十分長い時間Tc =t2 の後
に自動的にリセットすればよい。
【0029】整経機WMを再起動するときは、停止信号
St をリセットすることによってリレーR3 を復帰さ
せ、励磁電圧V=Vb を除去した後、駆動モータMを再
起動する。
【0030】以上の説明において、電磁ブレーキBの時
定数TCが十分に小さく、または、過励磁電圧Va が十
分に大きく、過励磁電圧Va を印加したときの励磁電流
Iの立上り曲線が直線とみなし得るときは、関数発生器
14、ワンショットパルス発生器15aによる過励磁電
圧Va の印加時間Ta は、制動電圧Vc に比例させても
よい。すなわち、このときの関数発生器14は、その出
力電圧Vr =f(Vc)の関数形を直線とすることがで
きる。
【0031】
【他の実施例】制御回路には、傾斜電圧発生器17を付
設することができる(図4)。
【0032】傾斜電圧発生器17には、過励磁電圧Va
、制動電圧Vc が入力されている他、ワンショットパ
ルス発生器15aの出力が併せ接続されている。また、
傾斜電圧発生器17の出力は、ダイオードD4 を介して
ドライバ増幅器13に接続されている。ただし、傾斜電
圧発生器17は、ワンショットパルス発生器15aがリ
セットすることによってトリガされ(図5の時刻t=t
1 )、過励磁電圧Va を始点とし、制動電圧Vc を終点
とする傾斜電圧Vk を出力するものとする。また、傾斜
電圧Vk の変化率kは、たとえば、制動電圧Vc に反比
例するものとし、傾斜電圧Vk は、Vk =Vc となった
ときに消滅するものとする(同図の時刻t=tk )。
【0033】一般に、電磁ブレーキBに対する過励磁電
圧Va の印加時間Ta は、図2のような巻取り系におい
ては、過励磁電圧Va による励磁電流IがI=Vc /R
b にまで立ち上がる時間より短か目に設定するのがよ
い。励磁電流Iに大きなピークΔIが生じると、経糸シ
ートWSが緩み、経糸W、W…が絡むことにより、大量
の経糸W、W…を糸切れさせることがあるからである。
【0034】そこで、いま、短か目の印加時間Ta を設
定し、傾斜電圧発生器17を作動させずに、励磁電圧V
を過励磁電圧Va から制動電圧Vc =Vc1に切り替える
と(図6の時刻t=t1 )、その後の励磁電流Iは、電
磁ブレーキBの時定数TCに従ってI=Vc1/Rb に近
付くから(同図の二点鎖線)、I=Vc1/Rb が達成さ
れるまでには、長い期間Tb を要する。なお、この期間
Tb においては、励磁電流I<Vc1/Rb であるから、
電流ブレーキBのブレーキトルクTQが不足し、経糸シ
ートWSの張力が過大になるおそれがある。
【0035】これに対し、傾斜電圧発生器17を作動さ
せると、傾斜電圧発生器17は、ワンショットパルス発
生器15aがリセットされることによってトリガされ、
傾斜電圧Vk =Vk1を出力し、過励磁電圧Va と制動電
圧Vc =Vc1との間に介在させるから(図6の実線)、
このときの励磁電流Iは、速やかにI=Vc1/Rb に到
達することができる(同)。制動電圧Vc =Vc2<Vc1
のときは、傾斜電圧発生器17は、変化率kが一層大き
な傾斜電圧Vk =Vk2を出力するから(同図の一点鎖
線)、このときの励磁電流Iは、一層速やかに、I=V
c2/Rb に到達することが可能である(同)。すなわ
ち、傾斜電圧発生器17は、過励磁電圧Vaと制動電圧
Vc との間に傾斜電圧Vk を介在させることにより、励
磁電流Iが不足する期間Tb を最小にすることができ
る。ただし、図6において、時刻t=tk1、t=tk2
は、それぞれ、傾斜電圧発生器17からの傾斜電圧Vk
がVk =Vc1、Vk =Vc2となり、傾斜電圧Vk が消滅
する時点を示す。
【0036】なお、この発明は、巻返機における送出ビ
ームや巻取ビーム、経糸糊付機における経糸ビームに対
しても、そのまま適用することができる。ただし、巻返
機の送出ビームにおいては、ブレーキトルクTQの過大
なピークは、経糸シートWSの張力を一時的に過大にす
る方向に表われ、ブレーキトルクTQの不足は、経糸シ
ートWSを緩ませる方向に表われる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、制動電圧発生器と、制動電圧を印加するに先き立
ち、制動電圧より大きな過励磁電圧を印加する制御回路
とを組み合わせることによって、電磁ブレーキは、制動
電圧の大小に拘らず、最初に印加される過励磁電圧によ
り速やかに作動することができ、過大な時間遅れを生じ
ることなく、適切なブレーキトルクを発生することがで
きるから、経糸ビームを確実に適位置に停止させること
ができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全体ブロック系統図
【図2】 制御対象を示す模式説明図
【図3】 動作説明線図
【図4】 他の実施例を示す図1相当図
【図5】 図4の動作説明線図(1)
【図6】 図4の動作説明線図(2)
【符号の説明】
BM…経糸ビーム B…電磁ブレーキ Va …過励磁電圧 Vb …保持電圧 Vc …制動電圧 Vk …傾斜電圧 Ta …印加時間 k…変化率 St …停止信号 11…制動電圧発生器 17…傾斜電圧発生器
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D02H 13/08 B65H 63/00 D02H 3/00 D03D 51/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 経糸ビームを適位置に停止させるための
    制動電圧を出力する制動電圧発生器と、停止信号に従
    い、前記制動電圧発生器からの制動電圧を経糸ビームの
    電磁ブレーキに印加する制御回路とを備えてなり、該制
    御回路は、制動電圧を印加するに先き立ち、制動電圧よ
    り大きな過励磁電圧を印加することを特徴とする整経機
    等の制動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御回路は、制動電圧に基づき、過
    励磁電圧の印加時間を規制することを特徴とする請求項
    1記載の整経機等の制動制御装置。
  3. 【請求項3】 制動電圧に依存する変化率により過励磁
    電圧から制動電圧にまで変化する傾斜電圧を出力する傾
    斜電圧発生器を付設し、前記制御回路は、過励磁電圧と
    制動電圧との間に、前記傾斜電圧発生器からの傾斜電圧
    を介在させることを特徴とする請求項1または請求項2
    記載の整経機等の制動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御回路は、制動電圧を印加した
    後、電磁ブレーキを保持させる保持電圧を印加すること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか記載の
    整経機等の制動制御装置。
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