JP2977734B2 - 皮膚化粧料 - Google Patents

皮膚化粧料

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JP2977734B2 JP7050516A JP5051695A JP2977734B2 JP 2977734 B2 JP2977734 B2 JP 2977734B2 JP 7050516 A JP7050516 A JP 7050516A JP 5051695 A JP5051695 A JP 5051695A JP 2977734 B2 JP2977734 B2 JP 2977734B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、老化皮膚改善効果(荒
れ肌改善効果、角質改善効果、角質層ターンオーバー時
間の促進効果、美肌効果等)の優れた皮膚化粧料に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】老化
皮膚とは、表面では乾燥して滑らかさがなく、荒れ肌や
角質細胞の剥離現象も認められる。また、表皮の細胞数
は減少し、細胞代謝の低下により表皮全体の代謝速度や
角質層のターンオーバー速度が遅くなることが知られて
いる。一方、真皮の結合組織では、コラーゲン線維が細
くなり、線維の間隙が拡大し、ヒアルロン酸等の基質成
分も減少することから、しわやたるみの原因となってい
る。更に、毛細血管密度の減少や、末梢血流の循環不良
が原因となり、栄養補給や老廃物の除去が円滑に出来な
くなっている。以上のような観点から、老化皮膚におけ
る血行不良を改善することにより、老化皮膚の諸症状が
改善されることから、種々の皮膚血行促進物質や細胞賦
活成分が研究されている。
【0003】ビタミンE等を配合した皮膚の治療および
保護薬が、皮膚の湿疹、炎症、しわ等に有効であると提
案されている(特開昭61−40210号公報)。しか
し、実用上に於いてビタミンE単独あるいはビタミンE
と他の成分を配合した外用薬を皮膚に適用しても、組織
機能を修復または改善し、皮膚が元来保有する機能を回
復して皮膚の老化防止効果に著効を示す程度に効果を発
揮するまでには至らなかった。
【0004】本発明者らは、上記の事情に鑑み鋭意研究
した結果、酒石酸ニコチニックアルコールが老化皮膚改
善効果(荒れ肌改善効果、角質改善効果、角質層ターン
オーバー時間の促進効果、美肌効果等)に優れ、更にビ
サボロールの水素添加体である下記構造式で示される化
合物を配合した皮膚化粧料が皮膚に対する浸透性を高
め、前記の老化皮膚改善効果を高めることを確認して、
本発明を完成するに至った。
【0005】
【化2】
【0006】すなわち、本発明の酒石酸ニコチニックア
ルコールと前記構造式で示される化合物を配合してなる
皮膚化粧料は、皮膚に対する浸透性が高く、表皮細胞の
増殖および分化の促進、さらに、末梢血管を拡張して皮
膚機能を亢進し、皮膚が本来備えている機能を修復或い
は改善して皮膚を健常な状態に保持し、特に老化皮膚に
適用する場合、顕著な効果が認められる。
【0007】本発明の目的は、皮膚老化防止効果(荒れ
肌改善効果、角質改善効呆、角質層ターンオーバー時間
の促進効果、美肌効果等)の優れた皮膚化粧料を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、この目的を達
成するため、酒石酸ニコチニックアルコールと、前記構
造式で示される化合物を含有することを特徴とする皮膚
化粧料である。
【0009】以下、本発明の構成を詳細に説明する。本
発明に用いられる酒石酸ニコチニックアルコールは、公
知の物質であり、末梢血流促進作用を有する薬剤とし
て、メニエル病及びメニエル症候群の治療剤、または各
種末梢循環障害の治療剤として使用されている。本化合
物の化学的性質は下記の通りである。 化学名:3−ビリジンメタノール d−タートレイト 分子式:C6 7 NO・C4 6 6 分子量:259.22 融点 :145〜150℃(分解) 酒石酸ニコチニックアルコールは公知の物質であり容易
に入手が可能であるが、以下の方法により容易に調製が
可能である。すなわち、ニコチニックアルコールを1〜
30重量%に、またd−酒石酸を1〜10重量%にそれ
ぞれエチルアルコールに溶解させる。次に、等モル量に
なるように両液を室温で混合し、1時間程度放置する。
その後に、生成した結晶をろ過し、目的の酒石酸ニコチ
ニックアルコールを得ることができる。
【0010】また、本発明に用いられるビサボロールの
水素添加体は、前記構造式で示され、抽出法、製造法は
特に問わない。また、該化合物には立体異性体が存在す
るが、何れか単独または2種以上の混合物でも差し支え
ない。本化合物は、たとえば、α−ビサボロールをZ.
Naturforsch.,C.Biosci.,46
(5−6),349−356(1991)に記載されて
いる、Hashidokoらの方法を用いて調製出来
る。本発明に用いるビサボロールの水素添加体を、以下
水添ビサボロールという。
【0011】前記酒石酸ニコチニックアルコールの配合
量は、皮膚化粧料の総量を基準として0.001〜5.
0重量%が好ましい。また水添ビサボロールの配合量
は、皮膚化粧料の総量を基準として、0.001〜1
0.0重量%が好ましい。この範囲であると、本発明の
目的とする効果が得られる。
【0012】本発明の皮膚化粧料は、たとえばローショ
ン類、乳液類、クリーム類、パック類等に適用すること
ができる。尚、本発明の皮膚化粧料には上記の他に色
素、香料、防腐剤、界面活性剤、顔料、抗酸化剤等を本
発明の目的を達成する範囲内で適宜配合することができ
る。
【0013】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を
詳説する。
【0014】また、本発明に使用した荒れ肌効果試験、
角質改善効果試験、角質層のターンオーバー測定試験、
官能テスト(美肌効果試験)は下記の通りである。
【0015】〔荒れ肌改善効果試験〕下脚部に荒れ肌を
有する中高年被験者10名を対象として4週間連続塗布
し、改善効果を調べた。被験者の左側下脚外側試験部位
に1日1回約0.5g の試料を塗布し、試験開始前およ
び終了後の皮膚の状態を表1の判定基準により判定し
た。右側下脚部は試料を塗布せず対照とした。
【0016】
【表1】
【0017】試験前後の試験部位と対照部位の判定結果
を比較し、皮膚乾燥度が2段階以上改善された場合(例
えば+→−、++→±)を有効、1段階改善された場合
をやや有効、変化がなかった場合を無効とした。試験結
果は有効、やや有効となった被験者の人数で示した。
【0018】〔角質改善(角質細胞の抗剥離性増大)効
果試験〕前述の荒れ肌改善効果試験開始前および終了後
の被験部皮膚にスコッチチープ(ニチバンメンデイング
テープ)を接着し、これを剥離したテープに付着した角
質細胞の状態を走査型電子顕微鏡によって詳細に調ベ、
表2の基準によって皮膚角質細胞抗剥離性を解析し、角
質改善効果を調べた。
【0019】
【表2】
【0020】評価は4週間連続塗布後の試験部位の評価
点と対照部位のそれとの差が2点以上改善された場合を
有効、1点の場合をやや有効、0点の場合を無効とし
た。判定結果は有効、やや有効となった被験者の人数で
示した。
【0021】〔角質層の夕一ンオーバー測定試験〕蛍光
色素のダンシルクロライドを白色ワセリン中に5重量%
配合した軟膏を作り、被験者10名の前腕部の皮膚に2
4時間閉塞貼布し、角質層にダンシルクロライドを浸透
結合させた。その後同じ部位に1日2回(朝・夕)被験
試料を約0.2g 塗布し、毎日1回暗所で紫外線ランプ
を用いて、ダンシルクロライドの蛍光を調ベ、その蛍光
が消滅するまでの日数を皮膚角質層のターンオーバー時
間とした。
【0022】測定結果は各被験者の日数の平均値で示し
た。なお、通常の皮膚角質層のターンオーバー時間は1
3〜16日であるが、老化した皮膚においては18日前
後に伸びる。それに対して老化防止効果が現れると13
日前後にまで短縮される。
【0023】〔官能テスト(美肌効果試験)〕荒れ肌、
小じわ、乾燥肌等を訴える女子被験者(35〜55才)
10人に試料をl日2回(朝・夕)連続4週問塗布して
4週間後の効果を評価した。試験結果は、皮膚の湿潤
性、平滑性、弾力性の各項目に対して、皮膚に潤いが生
じた、皮膚が滑らかになった、皮膚に張りが生じたと回
答した人数で示した。
【0024】実施例1〜9、比較例1〜3 〔スキンロ
ーション〕 表3の組成のスキンローションに、表4に記載通り酒石
酸ニコチニックアルコールと水添ビサボロールを配合し
て、常法によって各々のスキンローションを調製した。
【0025】
【表3】
【0026】前記諸試験を実施した結果を表4に併せて
記載した。
【0027】
【表4】
【0028】実施例1〜9の酒石酸ニコチニックアルコ
ールと水添ビサボロールを配合したスキンローション
は、比較例と比較して、諸試験に於いて良好な結果が認
められた。
【0029】実施例10〜18、比較例4〜6 [スキ
ンクリーム] 表5の組成にて表6に記載の通り酒石酸ニコチニックア
ルコールと水添ビサボロールを配合して各々のスキンク
リームを常法により調製した。
【0030】
【表5】
【0031】諸試験を実施した結果を表6に併せて記載
した。
【0032】
【表6】
【0033】表6に示すごとく、本発明の皮膚化粧料で
ある実施例10〜18のスキンクリームは、それぞれの
比較例と比較して諸特性のすべてに亘って優れているこ
とは明らかであった。
【0034】
【発明の効果】以上記載のごとく、本発明は、皮膚老化
防止効果(荒れ肌改善効果、角質改善効果、角質層ター
ンオーバー時間の促進効果、美肌効果等)の優れた皮膚
化粧料を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 7/00 A61K 7/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酒石酸ニコチニックアルコールと、下記
    構造式 【化1】 で示される化合物を含有することを特徴とする皮膚化粧
    料。
JP7050516A 1995-02-14 1995-02-14 皮膚化粧料 Expired - Fee Related JP2977734B2 (ja)

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