JP2977645B2 - コントロールケーブルの連結構造 - Google Patents

コントロールケーブルの連結構造

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JP2977645B2
JP2977645B2 JP3182870A JP18287091A JP2977645B2 JP 2977645 B2 JP2977645 B2 JP 2977645B2 JP 3182870 A JP3182870 A JP 3182870A JP 18287091 A JP18287091 A JP 18287091A JP 2977645 B2 JP2977645 B2 JP 2977645B2
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勝重 中村
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Nippon Hatsujo KK
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Isuzu Motors Ltd
Nippon Hatsujo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,一方のアウタケ
ーブル端末金具から伸び出したインナケーブルと他方の
アウタケーブル端末金具から伸び出したインナケーブル
とを連結する連結部を備えた自動車等に用いるコントロ
ールケーブルの連結構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に,コントロールケーブルは,自動
車等の遠隔操作部品として用いるものであり,可撓性の
アウタケーブル内に可撓性のインナケーブルを摺動可能
に挿通し,該インナケーブルによって自動車等の機器の
操作部を操作するものである。このようなコントロール
ケーブルは,多くは途中で連結部を備えており,所要の
長さのコントロールケーブルに構成されている。
【0003】従来,所要の長さのコントロールケーブル
を得るため,2本のコントロールケーブルのインナケー
ブル連結部を互いに連結しており,コントロールケーブ
ルの連結構造として図10に示すようなものが開示され
ている。図10は従来のコントロールケーブルの連結構
造の一例を示す概略断面図である。図示のように,2本
のコントロールケーブルにおける各インナケーブル1,
2は,アウタケーブル端末金具5,6を貫通し,アウタ
ケーブル端末金具5,6から伸び出した延出部7,8を
有している。インナケーブル1,2の延出部7,8の各
端部には,連結部3,4がそれぞれ形成されている。連
結部3と連結部4は互いに連結され,一本のコントロー
ルケーブルを構成している。インナケーブル1,2の連
結部3,4を連結した連結構造におけるシールは,アウ
タケーブル端末金具5,6に一端部13,14を取り付
けたダストシール部材11,12によって行われてい
る。ダストシール部材11,12の他端部15,16
は,インナケーブル1,2の連結部3,4側へ伸びてお
り,インナケーブル1,2の延出部7,8に対して摺動
可能に密封状態に取り付けられている。
【0004】また,実開昭61−186824号公報に
は,コントロールケーブルの連結装置が開示されてい
る。該コントロールケーブルの連結装置は,2本のコン
トロールケーブルの端末部を連結して1本のコントロー
ルケーブルとするものであり,接続筒は縦貫通する内孔
の両端部の内孔周壁に環状の凹溝が刻設してあり,該筒
体は縦軸方向に分割して2つ割りにされ,一方の割体部
凹溝にケーシングキャップの鍔を嵌着させて2本のアウ
タケーシングを一体に連結し,別個の2本のインナケー
ブルは端末の連結子を相互に嵌め合わして接続して内孔
に収納させ,他方の割体部は2つの割体部の内孔側を重
ね合わすようにして閉じ合わせて固着させ,アウタケー
シング及びインナケーブルの連結部を内包したものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,図10
に示すコントロールケーブルの連結構造では,インナケ
ーブル1,2の連結部3,4は,可動部に構成され,し
かも外部に露出しているので,連結部3,5に雪,氷等
の付着で凍結して固着状態,或いは塵等の付着で固着状
態になり,コントロールケーブルの操作が不可能になる
ことがある。また,コントロールケーブルをシールする
ためのダストシール部材11,12が,コントロールケ
ーブルの作動によって材質の劣化が生じ,ダストシール
部材11,12に孔が明いたりした場合に,ダストシー
ル部材11,12によるシールが確保できず,該孔から
内部に水,塵等が浸入し,凍結,付着等による固着状態
が発生してコントロールケーブルの操作が不可能になる
ことがある。
【0006】また,上記の問題点を解決する一例とし
て,前掲実開昭61−186824号公報に開示された
コントロールケーブルの連結装置が提案されているが,
接続筒の縦割部或いは接続筒とアウタケーブル端末金具
との組付部からの水浸入により,上記と同様の問題が発
生する恐れがある。更に,連結部周囲に干渉物が存在し
ている場合には,2つ割体部を開いた状態から閉じ合わ
せるため,割体部開閉のスペースが必要となる等の問題
が生じる。
【0007】この発明の目的は,上記の課題を解決する
ことであり,一方のアウタケーブル端末金具から伸び出
したインナケーブルと他方のアウタケーブル端末金具か
ら伸び出したインナケーブルとを連結する連結部を備え
た自動車等に用いるコントロールケーブルの連結構造に
おいて,ダストシール部材とガイド部材から成る筒体に
よって,アウタケーブル端末金具からのインナケーブル
の延出部とインナケーブルの連結部を全て覆う構造に構
成し,又はダストシール部材でインナケーブルの連結部
を覆ったガイド部材と他方の延出部とを全て覆う構造に
構成し,コントロールケーブルのシール性を向上させる
と共に,インナケーブルの連結部の必要スペースを最小
限に小さくして連結部の組付け性即ち連結作業及び解除
作業を簡易化したコントロールケーブルの連結構造を提
供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は,第1アウタ
ケーブル端末金具から伸び出した第1インナケーブルの
延出部と第2アウタケーブル端末金具から伸び出した第
2インナケーブルの延出部との各端部を連結した連結部
を備えたコントロールケーブルの連結構造において,一
端が前記第1アウタケーブル端末金具に取り付けられ且
つ前記第1インナケーブルの前記延出部と前記連結部と
を囲んでいるガイド部材,及び一端が前記ガイド部材に
取り付けられ且つ他端が前記第2アウタケーブル端末金
具に取り付けられたダストシール部材を有し,前記ダス
トシール部材は伸縮可能なベローズ部及び該ベローズ部
と一体構造の筒部から構成され且つ前記第2インナケー
ブルの前記延出部を覆う状態に囲んでいることを特徴と
するコントロールケーブルの連結構造に関する。
【0009】又は,この発明は,第1アウタケーブル端
末金具から伸び出した第1インナケーブルの延出部と第
2アウタケーブル端末金具から伸び出した第2インナケ
ーブルの延出部との各端部を連結した連結部を備えたコ
ントロールケーブルの連結構造において,一端が前記第
1アウタケーブル端末金具に取り付けられ且つ前記第1
インナケーブルの前記延出部と前記連結部とを覆う状態
に囲んだガイド部材,及び一端が前記第1アウタケーブ
ル端末金具に取り付けられ且つ他端が前記第2アウタケ
ーブル端末金具に取り付けられたダストシール部材を有
し,前記ダストシール部材は前記ガイド部材と前記第2
インナケーブルの前記延出部とを覆う状態に囲んでいる
ことを特徴とするコントロールケーブルの連結構造に関
する。
【0010】このコントロールケーブルの連結構造は,
上記のように,一端が第1アウタケーブル端末金具に取
り付けられ且つ第1インナケーブルの延出部と連結部と
を囲んだガイド部材,及び一端が前記ガイド部材に他端
が第2アウタケーブル端末金具に取り付けられ且つ前記
第2インナケーブルの前記延出部を覆う状態に囲んだ伸
縮可能なベローズ部を備えたダストシール部材を有する
ので,ガイド部材を第1アウタケーブル端末金具へ連結
する時には両者はダストシール部材のベローズ部を伸長
させることによって容易に連結でき,また,ダストシー
ル部材とガイド部材とは,ガイド部材の第1アウタケー
ブル端末金具への連結時には固定状態になり,コントロ
ールケーブルの連結部即ち可動部は,伸長した固定状態
の前記ダストシール部材とガイド部材とで覆われた状態
になり,ダストシール部材及びガイド部材の外部には
雪,水等が付着することがあるが,これらの内部に位置
する連結部への雪,水等の浸入,付着等が防止され,連
結部の凍結による作動不良は発生しない。
【0011】又は,このコントロールケーブルの連結構
造は,上記のように,一端が前記第1アウタケーブル端
末金具に取り付けられ且つ前記第1インナケーブルの前
記延出部及び前記連結部を覆う状態に囲んだガイド部
材,及び一端が前記第1アウタケーブル端末金具に他端
が前記第2アウタケーブル端末金具に取り付けられ且つ
前記ガイド部材と前記第2インナケーブルの前記延出部
とを覆う状態に囲んだダストシール部材を有するので,
上記と同様に,コントロールケーブルの連結部と第1イ
ンナケーブルの延出部はガイド部材に覆われ,ガイド部
材と第2インナケーブルの延出部はダストシール部材に
覆われた状態になり,ダストシール部材の外部には雪,
水等が付着することがあるが,ガイド部材の内部の連結
部への雪,水等の浸入,付着等が防止され,連結部の凍
結による作動不良は発生しない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照して,この発明
によるコントロールケーブルの連結構造の実施例を説明
する。この発明によるコントロールケーブルの連結構造
は,図10に示すコントロールケーブルの連結構造と比
較して,ダストシール部材とガイド部材を除いて,ほぼ
同一のインナケーブル連結部を有しているので,各図に
おいて同一の機能を果たす各部品には図10の符号と同
一の符号を付すことにする。
【0013】まず,このコントロールケーブルの連結構
造の一実施例を図1及び図2を参照して説明する。図1
はこのコントロールケーブルの連結構造の一実施例を示
し且つ2本のコントロールケーブルを連結して1本のコ
ントロールケーブルに構成した状態を示す断面図,及び
図2は図1のコントロールケーブルの連結構造において
各コントロールケーブルを分離した状態を断面図であ
る。
【0014】このコントロールケーブルの連結構造は,
2本のコントロールケーブルを連結して1本のコントロ
ールケーブルを構成するものであり,第1アウタケーブ
ル端末金具であるアウタケーブル端末金具6から伸び出
した第1インナケーブルであるインナケーブル2の延出
部8と,第2アウタケーブル端末金具であるアウタケー
ブル端末金具5から伸び出した第2インナケーブルであ
るインナケーブル1の延出部7とを連結したインナケー
ブル連結部を備えたものである。このインナケーブル連
結部は,延出部8のインナケーブル端部に連結した連結
具4と延出部7のインナケーブル端部に連結した連結具
3とを互いに連結したものである。このインナケーブル
連結部は,ねじ止め,ピン止め等の従来の連結部で構成
されているものである。
【0015】この発明によるコントロールケーブルの連
結構造は,特に,2本のコントロールケーブル間のイン
ナケーブル1,2の延出部7,8とインナケーブル連結
部を伸縮可能なベローズ部20を備えたダストシール部
材9によってシールすると共に,インナケーブル連結部
をガイド部材10でガイドすることを特徴とするもので
ある。このコントロールケーブルの連結構造において,
一方のコントロールケーブルのアウタケーブル端末金具
5には,ダストシール部材9のベローズ部20の端部1
7が取り付けられている。他方のコントロールケーブル
のアウタケーブル端末金具6には,ガイド部材10の端
部18を取付け可能にする係止部24が設けられてい
る。
【0016】ダストシール部材9は,その内部に収容し
たものをシールする機能を有するものであり,伸縮可能
な弾性体から成るベローズ部20と,ベローズ部20と
一体構造の筒部19とから構成されている。ベローズ部
20の端部17はアウタケーブル端末金具5の係止部2
3に締付けバンド等で固定されている。また,筒部19
の連結端部21は,ガイド部材10の連結端部22に固
定され,該固定状態を維持できるだけの充分な剛性を有
している。ダストシール部材9は,2本のコントロール
ケーブルを連結する組立時にはベローズ部20を伸長さ
せることができるが,コントロールケーブルを連結した
状態で,コントロールケーブルを操作する時には伸縮さ
せることができないものである。
【0017】ガイド部材10は,インナケーブル1の端
部の連結具3とインナケーブル2の端部の連結具4とを
連結したインナケーブル連結部の軸方向に移動をガイド
し且つ振れ止めをする機能を有しており,剛体で形成さ
れている。ガイド部材10の端部18は,アウタケーブ
ル端末金具6に形成した係止部24に取付け取外し可能
に取り付けられている。この場合に,ガイド部材10の
内周面とアウタケーブル端末金具6の外周面との間には
Oリング49が配置されており,Oリング49は,ガイ
ド部材10とアウタケーブル端末金具6との間のシール
状態を良好にする機能を果たしている。
【0018】このコントロールケーブルの連結構造を適
用して2本のコントロールケーブルを連結するには,例
えば,インナケーブル1の端部に取り付けた連結具3を
ナットに形成し,インナケーブル2の端部に取り付けた
連結具4をねじに構成したとすると,図2に示す各コン
トロールケーブルの分解状態即ち解除状態から連結具3
をナットを回転させて連結具4をねじに螺入し,インナ
ケーブル1の延出部7とインナケーブル2の延出部8と
を連結する。次いで,収縮したダストシール部材9の連
結端部21にガイド部材10の連結端部22を取り付
け,ダストシール部材9をそのベローズ部20を引き延
してガイド部材10の端部18をアウタケーブル端末金
具6の係止部24に嵌め込んで固定すればよい(図1参
照)。
【0019】次に,このコントロールケーブルの連結構
造の別の実施例を図3を参照して説明する。図3はこの
コントロールケーブルの連結構造の別の実施例を示し且
つ2本のコントロールケーブルを連結して1本のコント
ロールケーブルに構成した状態を示す断面図である。図
3では,ダストシール部材とガイド部材を除いては図1
に付した符号と同一の符号を付している。
【0020】このコントロールケーブルの連結構造で
は,第2アウタケーブル端末金具であるアウタケーブル
端末金具5に取り付けたダストシール部材31は,伸縮
可能な弾性体から成るベローズ部33と該ベローズ部3
3と一体構造の筒部32で構成されている。また,ダス
トシール部材31は,図1に示すダストシール部材9よ
りも長く形成し,筒部32にインナケーブル連結部に対
するガイド機能を有するものである。更に,第1アウタ
ケーブル端末金具であるアウタケーブル端末金具6に
は,ガイド部材30の端部が取り付けられている。ダス
トシール部材31の連結端部21とガイド部材30の連
結端部22との連結部は,連結具3と連結具4とのイン
ナケーブル連結部に位置している。この実施例は,コン
トロールケーブルの連結組立時において,ダストシール
部材31内に配置された第2インナケーブルであるイン
ナケーブル1と,ガイド部材30内に配置された第1イ
ンナケーブルであるインナケーブル2とを連結した後に
ダストシール部材31とガイド部材30とを連結する点
で,上記実施例と若干相違する以外は,同一の機能を有
するものである。
【0021】また,このコントロールケーブルの連結構
造の更に別の実施例を図4を参照して説明する。図4は
このコントロールケーブルの連結構造の更に別の実施例
を示し且つ2本のコントロールケーブルを連結して1本
のコントロールケーブルに構成した状態を示す断面図で
ある。図4では,ダストシール部材とガイド部材を除い
ては図1に付した符号と同一の符号を付している。
【0022】このコントロールケーブルの連結構造で
は,第2アウタケーブル端末金具であるアウタケーブル
端末金具5に取り付けたダストシール部材34は,伸縮
可能な弾性体から成るベローズ部35と該ベローズ部3
5と一体構造の筒部36で構成されている。ダストシー
ル部材34は,図1に示すダストシール部材9より長く
形成されており,ダストシール部材34の筒部36の連
結端部45を第1アウタケーブル端末金具であるアウタ
ケーブル端末金具6の係止部24に係合させている。ま
た,ガイド部材37は,アウタケーブル端末金具6に連
結具46によって取り付けられ,第1インナケーブルで
あるインナケーブル2の延出部8とインナケーブル連結
部を覆う状態で囲んでおり,インナケーブル連結部のガ
イドの機能を果たしている。更に,ダストシール部材3
4は,第2インナケーブルであるインナケーブル1の延
出部7とガイド部材37とを覆う状態で囲み,両インナ
ケーブル1,2とインナケーブル連結部に対してシール
機能を果たしている。この実施例は,コントロールケー
ブルの連結組立時において,ダストシール部材34内に
配置されたインナケーブル1とガイド部材37内に配置
されたインナケーブル2とを連結した後に,ダストシー
ル部材34をアウタケーブル端末金具6の係止部24に
連結する点において上記実施例と若干相違する以外は,
同一の機能を有するものである。
【0023】次に,上記各実施例において,インナケー
ブル1の延出部7の端部とインナケーブル2の延出部8
の端部とを連結したインナケーブル連結部の例につい
て,図面を参照して説明する。
【0024】まず,図5と図6を参照してインナケーブ
ル連結部の一例について説明する。図5はインナケーブ
ル連結部の一例を示す断面図,及び図6は図5の連結金
具を示す平面図である。このインナケーブル連結部の実
施例では,一方のアウタケーブル端末金具から伸び出し
たインナケーブル1の延出部7の端部に連結具27を固
定し,他方のアウタケーブル端末金具から伸び出したイ
ンナケーブル2の延出部8の端部に連結具28を固定す
る。一方の連結具27を連結金具25に取り付け,該連
結金具25に形成した挿入孔26に他方の連結具28を
挿入係止することによって,インナケーブル1,2を連
結することができる。
【0025】次に,図7と図8を参照してインナケーブ
ル連結部の別の例について説明する。図7はインナケー
ブル連結部の別の例を示す平面図,及び図8は図7の連
結金具を示す断面図である。このインナケーブル連結部
の実施例では,一方のアウタケーブル端末金具から伸び
出したインナケーブル1の延出部7の端部に連結具40
を固定し,他方のアウタケーブル端末金具から伸び出し
たインナケーブル2の延出部8の端部に連結具39を固
定する。一方の連結具40をフォーク状の連結金具29
に形成した挿入孔に挿入して取り付ける。連結具39に
はピン孔47が形成されており,また連結金具29には
ピン孔48が形成されている。そこで,連結金具29の
フォーク部に連結具39を挿入し,次いで連結金具29
のピン孔48と連結具39のピン孔47にピン38を挿
入し,連結金具29に連結具39を取り付けることによ
って,インナケーブル1,2を連結することができる。
【0026】更に,図9を参照してインナケーブル連結
部の更に別の例について説明する。図9はインナケーブ
ル連結部の更に別の例を示す一部断面の分解図である。
このインナケーブル連結部の実施例は,図1,図3及び
図4を参照して説明したコントロールケーブルの連結構
造に適用したタイプである。即ち,一方のアウタケーブ
ル端末金具から伸び出したインナケーブル1の延出部7
の端部に連結具3を取り付け,他方のアウタケーブル端
末金具から伸び出したインナケーブル2の延出部8の端
部に連結具4を取り付ける。連結具3は,一端にインナ
ケーブル端部を挿入できる挿入孔41が形成され,且つ
他端に雌ねじ44が形成されている。インナケーブル1
の端部を挿入孔41に挿入して係止具43を固定するこ
とによって,延出部7の端部に連結具3を回転自在に取
り付けることができる。また,連結具4の端部には雄ね
じ42が形成されている。そこで,連結具3に形成した
雌ねじ44を連結具4に形成した雄ねじ42に螺入すれ
ば,連結具3と連結具4とは連結され,インナケーブル
1,2は連結される。
【0027】
【発明の効果】この発明によるコントロールケーブルの
連結構造は,上記のように構成されており,次のような
効果を有する。即ち,このコントロールケーブルの連結
構造は,一端が第1アウタケーブル端末金具に取り付け
られ且つ第1インナケーブルの延出部と連結部を囲んだ
ガイド部材,及び一端が前記ガイド部材に他端が第2ア
ウタケーブル端末金具に取り付けられ且つ前記第1イン
ナケーブルの前記延出部を覆う状態に囲んだ伸縮可能な
ベローズ部を備えたダストシール部材を有するので,ガ
イド部材の第1アウタケーブル端末金具への取り付け時
にはダストシール部材のベローズ部を伸長させて容易に
取り付けられ,また,ダストシール部材とガイド部材と
は,ガイド部材の第1アウタケーブル端末金具への連結
時には,内部を密封状態で固定状態になり,連結部と延
出部の全体が伸長状態のダストシール部材とガイド部材
に覆われたシール状態になる。従って,ダストシール部
材とガイド部材との外部には雪,水等が付着することが
あるが,それらの内部の連結部及びアウタケーブル端末
金具とインナケーブルとの摺動部への雪,水等の浸入,
付着等が防止され,連結部の凍結による作動不良は発生
せず,コントロールケーブルを良好に操作できる。
【0028】また,前記ダストシール部材と前記ガイド
部材との連結後は,前記ダストシール部材と前記ガイド
部材とは所定の長さに維持された固定状態である。従っ
て,コントロールケーブルの操作時には,前記ダストシ
ール部材は伸縮運動はしないので,操作による前記ダス
トシール部材の材質の劣化は発生しない。また,コント
ロールケーブルの組付け後は,前記ダストシール部材が
伸縮運動を行わないので,コントロールケーブルの連結
部全体の長さを短縮することができ,スペース上の問題
を解決できる。
【0029】更に,このコントロールケーブルの連結構
造では,2本のコントロールケーブルのアウタケーブル
端末金具の取付け位置にバラツキがあっても,前記ダス
トシール部材の取付け時にベローズ部の伸長程度で十分
に吸収することができ,設計の自由度が大である。ま
た,コントロールケーブルの組付け時に,周囲に干渉物
が存在していても,連結部を軸方向に移動させて組付け
ることができ,周囲のスペースが狭くても連結作業を容
易に行うことができる。
【0030】又は,このコントロールケーブルの連結構
造は,一端が前記第1アウタケーブル端末金具に取り付
けられ且つ前記第1インナケーブルの前記延出部及び前
記連結部を覆う状態に囲んだガイド部材,及び一端が前
記第1アウタケーブル端末金具に他端が前記第2アウタ
ケーブル端末金具に取り付けられたダストシール部材を
有し,前記ダストシール部材が前記ガイド部材と前記第
2インナケーブルの前記延出部とを覆う状態に囲んでい
るので,上記と同様に,連結部はガイド部材に覆われて
内部に位置する状態になり,ダストシール部材の外部に
は雪,水等が付着することがあるが,ガイド部材の内部
に位置する連結部や延出部及びダストシール部材の内部
に位置するガイド部材と第2インナケーブルの延出部へ
の雪,水等の浸入,付着等は防止され,連結部の凍結に
よる作動不良は発生しない。更に,上記と同様の効果を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるコントロールケーブルの連結構
造の一実施例を示し且つ2本のコントロールケーブルを
連結して1本のコントロールケーブルに構成した状態を
示す断面図である。
【図2】図1のコントロールケーブルの連結構造におい
て各コントロールケーブルを分離した状態を断面図であ
る。
【図3】この発明によるコントロールケーブルの連結構
造の別の実施例を示し且つ2本のコントロールケーブル
を連結して1本のコントロールケーブルに構成した状態
を示す断面図である。
【図4】この発明によるコントロールケーブルの連結構
造の更に別の実施例を示し且つ2本のコントロールケー
ブルを連結して1本のコントロールケーブルに構成した
状態を示す断面図である。
【図5】インナケーブル連結部の一例を示す断面図であ
る。
【図6】図5のインナケーブル連結部の連結金具を示す
平面図である。
【図7】インナケーブル連結部の別の例を示す平面図で
ある。
【図8】図7のインナケーブル連結部を示す断面図であ
る。
【図9】インナケーブル連結部の更に別の例を示す一部
断面の分解図である。
【図10】従来のコントロールケーブルの連結構造の一
例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 インナケーブル(第2インナケーブル) 2 インナケーブル(第1インナケーブル) 3,4 連結具 5 アウタケーブル端末金具(第2アウタケーブル端末
金具) 6 アウタケーブル端末金具(第1アウタケーブル端末
金具) 7,8 延出部 9,31,34 ダストシール部材 10,30,37 ガイド部材 17,18 端部 19,32,36 筒部 20,33,35 ベローズ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−265707(JP,A) 実開 昭56−171416(JP,U) 実開 昭59−22320(JP,U) 実開 昭59−66657(JP,U) 実開 昭61−186824(JP,U) 実開 平2−44550(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16C 1/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1アウタケーブル端末金具から伸び出
    した第1インナケーブルの延出部と第2アウタケーブル
    端末金具から伸び出した第2インナケーブルの延出部と
    の各端部を連結した連結部を備えたコントロールケーブ
    ルの連結構造において,一端前記第1アウタケーブル
    端末金具に取付けられ且つ前記第1インナケーブルの
    前記延出部と前記連結部を囲んでいるガイド部材,及
    び一端前記ガイド部材に取り付けられ且つ他端前記
    第2アウタケーブル端末金具に取付けられたダストシ
    ール部材を有し,前記ダストシール部材は伸縮可能なベ
    ローズ部及び該ベローズ部と一体構造の筒部から構成さ
    れ且つ前記第2インナケーブルの前記延出部を覆う状態
    に囲んでいることを特徴とするコントロールケーブルの
    連結構造。
  2. 【請求項2】 第1アウタケーブル端末金具から伸び出
    した第1インナケーブルの延出部と第2アウタケーブル
    端末金具から伸び出した第2インナケーブルの延出部と
    の各端部を連結した連結部を備えたコントロールケーブ
    ルの連結構造において,一端前記第1アウタケーブル
    端末金具に取付けられ且つ前記第1インナケーブルの
    前記延出部前記連結部を覆う状態に囲んだガイド部
    材,及び一端前記第1アウタケーブル端末金具に取り
    付けられ且つ他端前記第2アウタケーブル端末金具に
    付けられたダストシール部材を有し,前記ダストシ
    ール部材は前記ガイド部材と前記第2インナケーブルの
    前記延出部を覆う状態に囲んでいることを特徴とする
    コントロールケーブルの連結構造。
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