JP2975975B2 - 水中移動カメラ撮影装置 - Google Patents

水中移動カメラ撮影装置

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JP2975975B2 JP5279551A JP27955193A JP2975975B2 JP 2975975 B2 JP2975975 B2 JP 2975975B2 JP 5279551 A JP5279551 A JP 5279551A JP 27955193 A JP27955193 A JP 27955193A JP 2975975 B2 JP2975975 B2 JP 2975975B2
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NIPPON SUIEI RENMEI
Victor Company of Japan Ltd
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NIPPON SUIEI RENMEI
Victor Company of Japan Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、競泳プールの底に軌
道レールを敷き、水中カメラを泳者の泳ぎの速さに追従
させて移動させて連続撮影する水中移動カメラ撮影装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】プールの底の水中固定カメラを設置して
選手の側面映像を撮影し、フォームの改善や矯正等に利
用していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水中固
定カメラで撮影できる範囲は限られているので、連続し
た腕のかき、足のけりなどを解析するのは十分でなかっ
た。この発明はこのような課題を解決するためなされた
もので、選手の泳ぎの速さにあわせてカメラを移動さ
せ、選手の動作をすべて撮影することのできる水中移動
カメラ撮影装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
この発明に係る水中移動カメラ撮影装置は、プールの底
に敷設した軌道レール上にビデオカメラを搭載したカメ
ラ台車を走行可能に設置するとともに、このカメラ台車
を牽引するワイヤ等の牽引手段と、ワイヤ等の牽引手段
に牽引力を供給してカメラ台車を牽引走行させるための
水中モータユニットとをプール内に配置し、プールサイ
ドに前記水中モータユニットの運転を制御する走行制御
部を備えたことを特徴とする。なお、カメラ台車は、軌
道レールの上面に接するメイン車輪および軌道レールの
下面に接する浮き上がり防止ローラを備える構成とする
のが望ましい。
【0005】
【作用】水中モータユニットを運転することよりワイヤ
等の牽引手段を介してカメラ台車を軌道レール上で走行
させ、カメラ台車に搭載したビデオカメラで選手の動作
を連続的に撮影することができる。なお、カメラ台車は
メイン車輪ならびに浮き上がり防止ローラを介して軌道
レールに接する構造とすることで、浮力を受けても安定
に走行させることができる。
【0006】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。図1はこの発明に係る水中移動カメラ撮影
装置の全体構成図である。水中移動カメラ撮影装置1
は、プールPの底に敷設された軌道レール2と、この軌
道レール2上を牽引ワイヤ3で牽引されて走行するカメ
ラ台車4と、カメラ台車4を牽引駆動するための水中モ
ータユニット5と、牽引ワイヤ3の張力を調整するため
のテンションユニット6とが水中に設置され、プールサ
イドには水中モータユニット5へ電力を供給するサーボ
アンプユニット7と、カメラ台車4の走行を制御する走
行制御部8と、走行制御部8から供給されるカメラ姿勢
信号に基づいてカメラ台車4に搭載されたビデオカメラ
の姿勢を制御するカメラ制御部9と、ビデオカメラで撮
影した映像を表示するモニタディスプレイ10と、パー
ソナルコンピュータ11と、パーソナルコンピュータ用
のディスプレイ12とからなる。軌道レール2の両端部
には、カメラ台車4がオーバーランした際のストッパ1
3a,13bを設けている。
【0007】図2はカメラ台車の牽引構造を示す説明図
である。軌道レール2は、例えば4コースと5コースと
の間にコースロープ(図示しない)下方のプール底に設
置される。牽引ワイヤ3の一端をカメラ台車4の一端側
に設けたフック4aに掛けて、水中モータユニット5に
設けた原点側の駆動ドラム5aを通し、カメラ台車4の
下部を通してテンションユニット6に設けたテンション
プーリ6aで折り返し、カメラ台車4の他端側に設けた
フック4bに牽引ワイヤ3の他端を取り付ける。
【0008】軌道レール2の両端部近傍には、減速位置
センサ14a,14bと、停止位置センサ15a,15
bを設けている。符号16は位置センサケーブル、17
はモータケーブル、18はカメラケーブルである。カメ
ラケーブル18は、カメラ台車4の走行を妨げないよう
に、十分な余裕長をもってプールPの底に配設し、プー
ルPの縁の略中央部からプールサイドに引き上げてい
る。
【0009】軌道レール2は、水中での敷設、撤去作業
が容易に行なえるよう基本モジュール2aを複数本連結
する構成としている。50メートルプールの場合、幅3
00mm、長さ1500mm、高さ約60mmの基本モ
ジュール2aを31本連結し、折り返し点側のテンショ
ンユニット4に設けられた軌道レール部と合せて、約4
7メートルの走行範囲を得る。25メートルプールの場
合、基本モジュール2aを14本接続して、約21メー
トルの走行範囲を得るようにしている。
【0010】図3は軌道レールの接続構造を示す説明図
で、(a)は平面図、(b)は側面図である。基本モジ
ュール(単位長レール)2aは、ステンレス製の基板2
bにステンレス製の一対のアングル2c,2cを取り付
け、各アングル2cの立ち上がり面の内側に樹脂製で逆
L字型のレール2d,2dの基端部を取り付けている
(図10参照)。そして、各レール2d,2dの一端側
に突起部2e,2eを形成するとともに、各レール2
d,2dの他端側に前記突起部2e,2eが嵌合する凹
部2f,2fを形成して、各基本モジュール2a,2a
が接続された状態でレール軌道基準面Rに段差が生じな
いようにして、上下方向の振れを防止している。これに
よって、プール底面の水勾配に対しても、上下の振れを
最小にしている。また、アングル2cの立ち上がり部の
一端側に突出部2g,2gを設け、各基本モジュール2
a,2aが接続された状態で、前記突出部2g,2gの
内側面がが樹脂製のレール2c,2cの基端部(垂直
部)の側面に接合されて、横方向の振れを防止してい
る。以上の構造をとることによって、水中での各モジュ
ール2aの接続を容易にするとともに、上下振れ、横振
れを防止している。
【0011】図4は水中モータユニットの平面図、図5
は駆動ドラムの縦断面図である。水中モータユニット5
は、ステンレス製の基板5bにモータ取り付け台5cを
介して減速機5dならびに水中モータ5e(図1参照)
を取り付けている。水中モータユニット5の持ち運びを
容易にするために、基板5bの4隅には取手5fを設け
ている。牽引ワイヤ3は一対の幅寄せプーリ5gに挟ま
れる形で駆動ドラム5aに巻き掛けられる。基板5bの
一端側には軌道レール差込用の金具5h,5hを設け、
この金具5h,5hに軌道レール2を構成する基本モジ
ュール2aを接続する構造としている。図5に示すよう
に、駆動ドラム5aのプーリ溝5iには例えばネオプレ
ンゴム製のすべり防止材5jを介設して牽引ワイヤ3に
駆動力が確実に伝達されるようにしている。
【0012】図6はテンションユニットの平面図であ
る。テンションユニット6は、ステンレス製の基板6b
の一端側に例えば900mm程度の軌道レール26を設
けるとともに、他端側にテンション調整機構6cを設け
ている。軌道レール26の終端部には、ストッパ13
b,13bを設けている。また、軌道レール26の先端
部は、図3に示したように、基本モジュール2aと嵌合
接続が可能な構造としている。テンション調整機構6c
は、送りピッチの大きい粗調整用ねじ6dを回すことで
粗調整用ガイド6e,6eに沿って摺動される粗調整用
摺動板6fと、精調整ハンドル6gを備えた送りピッチ
の細かい精調整用ねじ6hを回すことによって、粗調整
用手動板6f上に設けた精調整用ガイド6i,6iに沿
って摺動される精調整用摺動板6jとからなる。テンシ
ョンプーリ6aは精調整用摺動板6jに取り付けてい
る。図2に示したように、牽引ワイヤ3の接続を行なっ
た後に、粗調整用ねじ6dを回して適当なテンションを
与えた後は、精調整ハンドル6gを用いてワイヤテンシ
ョンが例えば50〜60kgf程度になるよう調整す
る。粗調整を設けたのは、水中での調整作業時間を短縮
するためである。
【0013】図7はカメラ台車の側面図、図8は同平面
図、図9はビデオカメラの旋回・傾斜機構を示す模式構
造図である。カメラ台車4は走行用の車輪を備えた流線
形のカプセルカバー41と、防水構造のカメラカプセル
42とからなる。カメラカプセル42は、ステンレスか
らなる箱型のカプセル本体43の上面に防水パッキン4
5を介して透明半球形状のカプセルドーム44を複数の
ボルト46…(図8参照)を用いて取り付けている。カ
メラ台車4は軌道レール2上を往復動するため、カプセ
ルカバー41は前方、後方ともに対称な流線形状として
いる。
【0014】図9に示すように、カメラカプセル42内
にはビデオカメラ50を設けている。ビデオカメラ50
は、回転台51上に設けたコ字状の枠体51aに揺動自
在に取り付けている。旋回用の直流モータ52を正また
は逆回転駆動することでウォームギヤ53とこれに噛合
するギヤ54を回動させて回転台51を水平回動させる
とともに、ウォームギヤ53と同軸上に配置したギヤ5
5とこれに噛合するギヤ56を介して旋回軸用のポテン
ショメータ57を回動させ、このポテンショメータ57
から旋回位置に関する電気信号を取り出すようにしてい
る。
【0015】揺動用の直流モータ58は回転台51上に
取り付けている。この直流モータ58を正または逆回転
駆動することで、減速ギヤ機構59を介してウォームギ
ヤ60とこれに噛合するギヤ61を回動させ、揺動軸6
2に連結されたビデオカメラ50を揺動させるととも
に、揺動軸用のポテンショメータ63から揺動位置に関
する電気信号を取り出すようにしている。なお、この図
はビデオカメラ50の旋回・揺動機構の主要部を示した
もので、各モータ52,58の取り付け構造、各ポテン
ショメータの固定構造、軸受等は図示を省略している。
【0016】ビデオカメラ50の旋回軸と揺動軸の交点
(図示A点)は、透明半球状のカプセルドーム44の球
体中心点に位置させている。カプセルドーム44は、ア
クリル等の複屈折のない材料を加熱真空成形加工等し
て、真球度3/100程度のものを得ている。ビデオカ
メラ50の旋回軸と揺動軸との交点Aを半球の中心点と
し、ビデオカメラ50がどのような姿勢に設定してもビ
デオカメラ50のレンズ光軸とカプセルドーム44の壁
面は直交するようにして、ドーム部材による画像の乱れ
や画質の低下が生じないようにしている。
【0017】図8に示すように、カメラケーブル18と
カメラカプセル42との接続には防水型のコネクタ64
を用いている。カメラケーブル18はカメラカプセル4
2の側面に取り付けられた固定金具65に保持固定され
るとともに、カプセルカバー41の側面に設けたケーブ
ル固定部66の保持固定されて、水中に延出される。
【0018】図10は走行車輪の構造を示す説明図であ
る。軌道レール2のレール軌道基準面(上面)Rに接す
るメイン車輪71は、カプセルカバー41の底板72か
ら垂下されたメイン車輪取り付け足73,73に回転自
在に軸止されている。カメラ台車4を水中で牽引走行さ
せた際にカメラ台車4が軌道レール2から浮き上がらな
いようにするため、レール2dの水平部の下側に接する
浮き上がり防止ローラ74,74を設けている。この浮
き上がり防止ローラ74,74は、カプセルカバー41
の底板72に取り付けられレール軌道幅よりも外方へ延
出された腕部材75を介して回転自在に軸止している。
さらに、カメラ台車4の横振れを防止するための横振れ
防止ローラ76,76を一対のレール2dの垂直部内方
面に接する構造としている。この横振れ防止ローラ7
6,76は、カプセルカバー41の底板72から垂下さ
れた横振れ防止ローラ取り付け足77,77に回転自在
に軸止されている。なお、横振れ防止ローラ取り付け足
77,77と前述の腕部材75,75とを一体的に形成
してもよい。また、メイン車輪取り付け足73,73を
図示よりもさらに下方へ延出して、その延出部(図示し
ない)に横振れ防止ローラ76,76を取り付けるよう
にしてもよい。
【0019】カプセルカバー41の底板72の中央部か
ら遮光板78を垂下している。この遮光板78は、図2
に示した減速位置ならびに停止位置用の各センサ13,
14にカメラ台車4の位置情報を与えるためのものであ
る。各位置センサ13,14は、一端側に投光素子を他
端側に受光素子を設けた光遮断型のセンサを用いてお
り、投光素子から受光素子へ投光されている光を遮光板
78が遮ることでそのセンサ位置にカメラ台車4がある
ことを検出するようにしている。
【0020】図7に示すように、各メイン車輪71,7
1はカメラ台車4の中央よりに配設してカメラカプセル
42の重量を有効に受けるとともに、浮き上がり防止ロ
ーラ74,74はカメラ台車4の端部側にそれぞれ配設
して、カメラ台車4の浮き上がりを防止するようにして
いる。
【0021】カメラ台車4は、基本モジュール2aの連
結作業途中、もしくは、連結された基本モジュール2a
の一箇所を抜いて、各車輪およびローラをレール2dへ
挿入することで、軌道レール上に取り付ける。
【0022】図11は水中移動カメラ撮影装置の電気系
統構成図、図12は走行制御部の操作パネルの説明図で
ある。商用電源(AC100V)は安定化電源19を介
してサーボアンプユニット7へ供給される。サーボアン
プユニット7は、走行制御部8から供給される運転方向
・速度指令信号8aに基づいて水中モータユニット5へ
供給する電流ならびに直流電源の極性を制御するととも
に、水中モータユニット5内に設けたエンコーダ(図示
しない)で検出したモータの回転位置もしくは駆動ドラ
ム2aの回転位置に関する回転位置信号7aを走行制御
部8へ供給するよう構成している。なお、水中モータ5
eは、直流分巻型で水中仕様のギヤードモータを用いて
いる。
【0023】走行制御部8は、原点側の停止位置センサ
15a、復路側(原点側)の減速位置センサ14a、往
路側(折り返し点側)の減速位置センサ15b、ならび
に、折り返し点側の停止位置センサ15bの検出信号に
基づいてカメラ台車4の走行を制御する。走行制御部8
は、各位置センサの異常や位置センサケーブル16の断
線、接続不充分等によって正規の信号が得られずカメラ
台車4がオーバーランすることがないよう、遮蔽型の各
位置センサ14,15のすべての受光出力が得られた場
合に、カメラ台車4の運転を許可するよう構成してい
る。
【0024】いま、カメラ台車4が原点側(水中モータ
ユニット側)の原点位置から折り返し点に向って走行し
(往路運転)、カメラ台車4の下部に設けて遮光板78
が往路側の減速位置センサ15bの投光を遮蔽すると、
この減速位置センサ15bからの信号に基づいて走行制
御部8は減速に係る速度指令8aを発生し、次いで往路
側の停止位置センサ14bによってカメラ台車4が停止
位置に達したことを検知した時点で、停止に係る指令8
aを出力する。そして、運転方向を反転する指令ととも
に極低速での運転指令8aをサーボアンプユニット7へ
供給し、カメラ台車4がわずかに復路運転され、停止位
置センサ14bの遮光が解除された時点で停止指令8a
を出力してカメラ台車4を停止させる。この位置が復路
側の基点位置となる。
【0025】そして、復路運転要求が与えられ、カメラ
台車4が復路運転されて復路側(原点側)の減速位置セ
ンサ14aの位置に達すると、この減速位置センサ14
aの検出出力に基づいてカメラ台車4の減速がなされ、
原点側の停止位置センサ15aが遮光状態となった時点
で、カメラ台車4は一旦停止された後、わずかに往路運
転されて原点側の停止位置センサ15aが受光状態とな
った時点でカメラ台車4は停止される。この位置がカメ
ラ台車4の原点位置となる。
【0026】走行制御部8は、サーボアンプユニット7
からの回転位置情報7aに基づいて、カメラ台車4の原
点位置からの移動距離(カメラ台車の位置)を求めて、
操作パネル80のカメラ位置表示部81に表示する(図
12参照)。また、回転位置情報7aに基づいてカメラ
台車4の移動速度を求めて、操作パネル80のカメラ速
度表示部82に表示する。操作パネル80には、往路運
転ボタン83、復路運転開始ボタン84、ならびに停止
ボタン85が設けられており、運転モード選択スイッチ
86で手動運転を選択した場合は、これらのボタン8
3,84,85による運転が可能となり、カメラ台車4
の移動速度は速度設定つまみ87によって設定すること
ができる。移動速度は最大2.5メートル/秒まで設定
できるようにしている。カメラ台車4が原点位置にある
ときは原点確認ランプ88が点灯し、所定の走行範囲を
オーバーした場合や、原点位置への復帰ができない場合
は位置エラーランプ89が点灯する。
【0027】カメラ台車4に搭載されたビデオカメラ5
0の姿勢は、水平旋回設定つまみ90ならびに傾斜設定
つまみ91を操作することで制御することができる。水
平旋回は±175度、傾斜(揺動)は垂直を0度として
±80度の範囲で設定できるようにしている。これらの
指令制御入力はカメラ姿勢信号8bとしてカメラ制御部
9へ供給され、カメラ制御部9で図9に示した各直流モ
ータ52,58に対する供給電圧信号に変換され、カメ
ラケーブル18を介してカメラカプセル42内の旋回用
および揺動用の直流モータ52,58へ供給されるとと
もに、各ポテンショメータ57,63で検出された位置
信号に基づいてカメラ姿勢のフィードバック制御がなさ
れる。ビデオカメラ50で撮影した画像信号はカメラ制
御部9で増幅等の信号処理が施されてモニタディスプレ
イ10へ供給されて、水中カメラでとらえた選手の映像
等が画像表示される。符号92は電源スイッチである。
【0028】運転モード選択スイッチ86を自動側に切
換えた場合、この走行制御部8とRS−232C等の情
報伝送路20で接続されたパーソナルコンピュータ11
から同様な操作を行なうことができる。したがって、パ
ーソナルコンピュータ11側に各種の自動運転プログラ
ムを準備しておけば、自動運転を行なわせることができ
る。また、ビデオカメラ50でとらえた映像信号9aを
パーソナルコンピュータ11へ供給し、パーソナルコン
ピュータ11内の設けた画像処理手段で選手の識別を行
ない、選手が常に画面の所定の位置となるようカメラ台
車4の運転を自動制御することも可能である。
【0029】往路運転時と復路運転時ではビデオカメラ
50の水平旋回角度を180度変更しないと選手の映像
が上下逆となるので、走行制御部8はカメラ台車4が原
点もしくは折り返し点に達してから所定時間後にビデオ
カメラ50の旋回角度を180度自動変更させる動作モ
ードも備えている。例えば4コースと5コースの境目に
軌道レール2を敷設した場合、ビデオカメラ50の揺動
角度(傾斜角度)を0度に設定した状態で、4コースと
5コースの選手の映像を同時にとらえることが可能であ
る。揺動角度(傾斜角度)を角度を調整することで他の
コースの選手を撮影することも可能となる。また、ビデ
オカメラ50に電動式の変倍レンズ(ズームレンズ)機
構を取り付けて、その倍率を走行制御部8から遠隔制御
することも可能である。
【0030】なお、この実施例では牽引ワイヤ3を用い
てカメラ台車4を牽引する構成を示したが、例えば歯付
きベルト(タイミングベルト)を牽引ワイヤ3と同様に
周設して、カメラ台車4を移動させるようにしてもよ
い。
【0031】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明に係る水中
移動カメラ撮影装置は、プールの底に敷設した軌道レー
ル上を水中モータからの駆動力で牽引されるワイヤ等の
牽引駆動手段によってビデオカメラを搭載したカメラ台
車を移動させる構成としたので、選手の泳ぎの速さにあ
わせてビデオカメラを移動させ、選手の動作のすべてを
連続的に撮影することができる。よって、連続した腕の
かき、足のけり等の解析を効果的に行なうことができ、
フォームの改善や矯正に有効利用できる。また、カメラ
台車はメイン車輪ならびに浮き上がり防止ローラを介し
て軌道レールに接する構造としているので、浮力を受け
ても安定に走行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る水中移動カメラ撮影装置の全体
構成図
【図2】カメラ台車の牽引構造を示す説明図
【図3】軌道レールの接続構造を示す説明図
【図4】水中モータユニットの平面図図5は駆動ドラム
の縦断面図
【図5】駆動ドラムの縦断面図
【図6】テンションユニットの平面図
【図7】カメラ台車の側面図
【図8】カメラ台車の平面図
【図9】ビデオカメラの旋回・傾斜機構を示す模式構造
【図10】走行車輪の構造を示す説明図
【図11】水中移動カメラ撮影装置の電気系統構成図
【図12】走行制御部の操作パネルの説明図
【符号の説明】
1…水中移動カメラ撮影装置、2…軌道レール、3…牽
引ワイヤ、4…カメラ台車、5…水中モータユニット、
6…テンションユニット、7…サーボアンプユニット、
8…走行制御部、9…カメラ制御部、10…モニタディ
スプレイ、11…パーソナルコンピュータ、12…パソ
コン用ディスプレイ、42…カメラカプセル、50…ビ
デオカメラ、71…メイン車輪、74…浮き上がり防止
ローラ、76…横振れ防止ローラ、P…プール、R…レ
ール軌道基準面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲葉 昌盛 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12 番地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 河合 正治 東京都渋谷区神南1丁目1番1号 岸記 念体育館内 財団法人日本水泳連盟内 (72)発明者 中川 寛 東京都墨田区業平2−14−5 株式会社 扶桑工業内 審査官 関谷 隆一 (56)参考文献 実開 平2−141175(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 5/222 H04N 5/225

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プールの底に敷設した軌道レール上にビ
    デオカメラを搭載したカメラ台車を走行可能に設置する
    とともに、このカメラ台車を牽引するワイヤ等の牽引手
    段と、ワイヤ等の牽引手段に牽引力を供給してカメラ台
    車を牽引走行させるための水中モータユニットとをプー
    ル内に配置し、プールサイドに前記水中モータユニット
    の運転を制御する走行制御部を備えたことを特徴とする
    水中移動カメラ撮影装置。
  2. 【請求項2】 前記カメラ台車は、前記軌道レールの上
    面に接するメイン車輪および前記軌道レールの下面に接
    する浮き上がり防止ローラを備えたことを特徴とする請
    求項1記載の水中移動カメラ撮影装置。
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