JP2975556B2 - 焼却炉の燃焼制御装置 - Google Patents

焼却炉の燃焼制御装置

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JP2975556B2
JP2975556B2 JP7306634A JP30663495A JP2975556B2 JP 2975556 B2 JP2975556 B2 JP 2975556B2 JP 7306634 A JP7306634 A JP 7306634A JP 30663495 A JP30663495 A JP 30663495A JP 2975556 B2 JP2975556 B2 JP 2975556B2
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combustion
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furnace
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学 中島
知幸 前田
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P80/00Climate change mitigation technologies for sector-wide applications
    • Y02P80/10Efficient use of energy, e.g. using compressed air or pressurized fluid as energy carrier
    • Y02P80/15On-site combined power, heat or cool generation or distribution, e.g. combined heat and power [CHP] supply

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ、産業廃
棄物等を焼却または熱分解する焼却炉の燃焼制御装置に
関し、特に応答性に優れたものに関する。
【0002】
【従来の技術】近年ますます増大する都市ごみ、産業廃
棄物等に対して効率的に焼却又は熱分解処理するため
に、各種の焼却炉が開発されている。なかでもさまざま
なごみ質にも対処できるように焼却炉内の燃焼温度を制
御する優れた燃焼制御装置が望まれるようになった。
【0003】図7はこのような燃焼制御装置が適用され
る焼却炉の機器構成図である。図7において、炉本体9
に対して所定量のごみ13を投入すべくごみ供給ロータ
12が設けられ、炉本体9内で発生する排ガス21は煙
道22を経て抜き出される。この排ガス21は高温であ
るため、排ガス21の熱エネルギーを回収するために煙
道22の所定箇所に廃熱ボイラ11が接続されている。
効率的に産業廃棄物等を焼却又は熱分解処理するために
は、炉本体9内の燃焼温度を所定に保つ必要がある。そ
のため炉本体9の所定箇所に温度センサとしての温度測
定器1が取り付けられ、この温度測定器1の出力f1が
出力される燃焼制御システム14が設けられる。この燃
焼制御システム14は、供給ロータ12のロータ回転数
f2の入力を受けて供給ロータ12に指令信号を出力す
るフィードバック制御回路を形成している。
【0004】前述した燃焼炉の作動は以下の通りであ
る。まず、定量供給型フィーダであるごみ供給ロータ1
2からごみ13が炉本体9内に投入される。投入された
ごみ13は炉本体9内で焼却または熱分解される。ごみ
13の投入量が変動すると、炉本体9内の燃焼温度も変
動する。そこで燃焼制御システム14では、所定の燃焼
温度の設定を行った後、炉本体9内の燃焼温度が目標温
度になるように、ごみ供給ロータ12からの前記ごみ1
3の投入量で決めるようになっている。そのため温度測
定器1で検出した燃焼温度が目標温度よりも低いと、ご
み供給ロータ12の回転数を上げ、温度測定器1で検出
した燃焼温度が目標温度よりも高いと、ごみ供給ロータ
12の回転数を下げるような制御を燃焼制御システム1
4が行っている。
【0005】このような温度制御システム14での温度
制御を詳しく説明するために、図8の燃焼制御ブロック
図を用いて説明する。所望の目標温度f4を設定して出
力させる設定器6と、比較器2と、操作量演算器3とか
ら構成される。操作量演算器3からの操作量f3がごみ
供給ロータ等の操作手段12に出力され、この操作手段
12の影響を受ける炉本体9の燃焼温度が温度センサと
しての温度測定器1で検出される。
【0006】作動時には目標温度f4を設定器6に入力
する。そうすると目標温度f4が比較器2に入力され、
比較器2から温度センサ(温度測定器)1の出力f1と
の差が操作量演算器3に出力される。この操作量演算器
3は比較器2からの出力に基づき操作手段12の種類に
応じた適性な操作量f3を算出して操作手段12に出力
する。この操作量f3は、例えばごみ13の投入量であ
りこれを変化させることで炉本体9内の燃焼温度を変え
る。炉本体9内の燃焼温度が適性温度であればそのまま
燃焼温度として設定される。温度センサ(温度測定器)
1が検出した燃焼温度f3と設定器6からの目標温度f
4が同じであれば、操作量演算器3からの操作量f3は
一定に保たれる。炉本体9内の燃焼温度は投入されるご
みの発生熱量に応じて随時変動するので目標温度から離
れるようであれば、温度センサ(温度測定器)1の出力
f1と目標温度f4の差分に応じて、操作量演算器3が
操作量f3を増減させ、適性な燃焼温度が保たれるよう
に温度制御を繰り返す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら焼却炉9
内の温度は高温であるため、温度センサ(温度測定器)
1を直接炉内にさらすような形式で取り付けることがで
きない。すなわち温度センサ(温度測定器)は高温が原
因で生じる故障から保護するため、金属管やセラミック
管等で被覆された状態にして炉本体9の壁面に取り付け
られる。このような保護手段により温度センサ(温度測
定器)1の測定値は実際の炉本体9内の温度より相当の
遅れが生じる。この遅れのある測定値により温度制御を
行うため、制御システムの反応も当然遅れることになり
その制御性能に限界が存在するという問題点がある。
【0008】この現象を図9により説明する。図9
(a)は投入カロリーの変化図であり、図9(b)は炉
本体内の温度変化図であり、図9(c)は、温度制御シ
ステムの操作量変化図である。図9(a)のように例え
ば炭素含有量の少ないごみが一時的に供給された場合に
は、投入カロリーに凹部状の変化A1が起きる。すると
図9(b)のように炉内温度の測定値f1の変化A2は
幾分遅れを持った応答になる。したがって図9(c)の
ように、操作量f3の変化A3は炉内温度の測定値f1
を利用した制御なので当然遅れが生じてしまう。
【0009】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点を解決すべく鋭意検討の結果完成したものであ
り、本発明は、廃熱ボイラより発生する蒸気量と温度測
定値のの双方の値を用いることにより炉内の燃焼状態を
遅れなく推定し、安定度の高い燃焼状態の得られる焼却
炉の燃焼制御装置を提供することを目的としたものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載の発明は、都市ご
み等を焼却又は熱分解して排ガスを生じさせる炉本体
と、前記排ガスの熱エネルギーを回収するボイラと、前
記炉本体に取り付けられ炉本体内の燃焼温度を検出する
温度測定器と、前記炉本体内の燃焼状態を制御するため
にごみ供給速度等の操作量を演算して出力する操作量演
算器と、前記ボイラにおける発生エネルギ量を検出する
発生エネルギー量測定器と、この発生エネルギ量検出手
段の出力と前記温度測定器の出力に基づいてフィードバ
ック量を演算するフィードバック量演算器と、前記フィ
ードバック量演算器の出力と設定された目標温度とを比
較し前記操作量演算器に出力する比較器とを備えた焼却
炉の燃焼制御装置である。温度センサ(温度検出手段)
の遅れを回避するために、焼却炉に設置されているボイ
ラより発生する蒸気量を測定値として使用する。蒸気量
は炉内燃焼温度と密接な関係があり、温度センサ(温度
検出手段)のような遅れが介在せずに計測することが可
能である。ただし注意する点として、蒸気量は炉内燃焼
温度だけでなく排ガス、熱交換器周辺の流体の流速から
も影響を受けるため、炉内の燃焼温度と蒸気量との関係
を明確に把握していなければ制御に用いることはできな
い。また、ボイラの管壁に付着しているダストの量や温
度以外の要因は経時的変化により蒸気量のみの安定化を
行っていると、炉内の燃焼温度が適性値からずれて高温
あるいは低温になりすぎて排ガスが公害(CO、NOX
等)の発生要因が存在する。そこで上記の注意点を考慮
しながら、温度計測値と蒸気発生量との関係を随時推定
し、この関係を把握した上で、これを燃焼制御に利用す
る。このようにすることによって、温度計測値と蒸気量
との関係を随時推定できその関係を把握し、これにより
応答性に優れ安定度の高い燃焼状態の得られる。請求項
2記載の発明は、前記温度測定器が、保護手段を介して
前記炉本体に取り付けられているものである。保護手段
で温度測定器が高温から保護されるものの、測定される
温度に遅れを生じるので、前記推定が有効である。請求
項3記載の発明は、前記フィードバック量演算器が、発
生エネルギ量検出手段の出力から前記温度測定器の出力
を補正して推定するものである。前述したように発生エ
ネルギ量も種々の要因で変化するため、温度計測値と蒸
気量との関係を随時推定できその関係にし温度測定器の
出力を補正することで安定した制御を実現する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。図1は、本発明の燃焼制御装置を備
えた焼却炉の概略図であり、図2は本発明の燃焼制御ブ
ロック図である。なお図1及び図2において、図7及び
図8と同じ作動をする部分には同じ符号を付してその説
明を省略する。
【0012】まず本発明の燃焼制御装置を備えた焼却炉
を図1を用いて説明する。図7の機器構成と異なる部分
は、廃熱回収のボイラ11に発生エネルギー量測定器と
しての発生蒸気量測定器10を取り付け、蒸気発生量測
定器10からの出力f5を燃焼制御システム15に入力
する構成にした点である。つぎに図2の制御ブロックに
おいて、図8と異なる点はフィードバック量演算器5を
温度センサ1と比較器2との間に設け、このフィードバ
ック量演算器5に蒸気発生量測定器4を接続した点であ
る。
【0013】以下、この本発明の燃焼制御装置を備えた
焼却炉の作動を説明する。図1において、まず設定器6
により燃焼制御システム15に所望の焼却炉内の温度即
ち目標温度f3を設定する。つぎにごみ供給ロータ12
からごみ13が入り、炉本体9に供給される。ごみ13
の焼却時に発生した排ガス21の廃熱は炉本体9の上部
にある煙道22を通じてボイラ11で回収される。(こ
こまでは従来の燃焼制御装置を備えた焼却炉と同様であ
る)。炉本体9内の燃焼制御は、炉本体9に取り付けら
れている温度センサ出力7で炉本体9内の燃焼温度を測
定し、ボイラ11に設けられている蒸気発生量測定器1
0の出力f5でボイラ11内の蒸気発生量を測定した値
の両方を燃焼制御システム15へ送ることにより行われ
る。燃焼制御システム15で算出された操作量は指令信
号f3としてごみ供給ロータ12に送られ、適切なロー
タ回転数15に操作される。ごみ供給ロータ12はロー
タ回転数f2を随時前記燃焼システム15に送って、指
令信号f3と一致するようにフィードバック制御が行わ
れている。
【0014】なお、操作手段の一つとしてのごみ供給ロ
ータ12は、例えば定量供給型のフィーダであり、ロー
タの回転数に応じた容積のごみを焼却炉本体9に投入で
きる構造になっている。焼却炉の炉本体9は、焼却時に
発生する熱をボイラ11で利用するため炉本体9の上部
を先細にし、熱を集めやすくしている。炉本体9の上部
は排ガスが外部に漏れないように煙道22が接続され、
煙道22の先にボイラ11が接続される。ボイラ11に
は予め水の入った配管が設置されているので、水は排ガ
スと熱交換して蒸気になる。ボイラ11の蒸気発生量を
測定するのが蒸気発生量測定器10である。この蒸気発
生量測定器10はボイラ11から抜き出される蒸気の経
路に設けられ、例えばボイラ11で発生する蒸気量を差
圧計等の圧力変化を測定し、それに基づいて流量を計測
する差圧式流量計である。この差圧流量計からの出力f
5が燃焼制御システム15に出力される。
【0015】炉本体9内には、燃焼温度を制御するため
に用いられる温度測定器1が炉本体9の上部の側壁に埋
め込まれている。温度測定器1には例えば基準点と測温
点の間に温度差が生じるとその差に応じた熱起電力を利
用する熱電対を用いる。熱電対は、構造が簡単でかつ広
範囲で温度測定が可能である利点を持つ。しかし、高温
に耐える金属やセラミック等の保護管の中に熱電対が組
み込まれる構造のために、炉本体内の燃焼温度の測定に
は遅れが生じる。温度センサ(温度測定器)1の出力f
1と蒸気発生量測定器10の出力f5は、逐次信号に変
換され燃焼制御システム15に入力される。燃焼制御シ
ステム15は、温度測定値と蒸気量との関係を随時推定
する。燃焼制御システム15では温度測定器の遅れを含
んだ形でその関係を推定するのが、そのための演算を行
うのが図2のフィードバック量演算器5である。
【0016】以下、図2のフィードバック量演算器5に
おける温度測定値と蒸気量との関係の推定方法を説明す
る。温度測定値Tmと実際の炉内温度Tとの関係は、次
式で表すことができる。 Tm(t)=F(T(t−d)) (1) ここで、Fはロウパスフィルタ、tは時刻、dは温度測
定器の無駄時間である。また、炉内温度と発生蒸気量S
との関係は次式で表せるものとする。 S=a・T(t)+b (2) ここで、a,bはボイラの状態や周辺の状況によって決
まる係数である。これらの係数は常に変化しており、そ
れを全て把握するのは困難である。しかし、これらの係
数のある時間帯での平均値を求めることで、炉内の燃焼
状態が目標温度で安定に保たれているときの蒸気発生量
を推定することができる。これにより、この蒸気発生量
を中心として、蒸気発生量が多ければ燃焼が過負荷状
態、少なければ燃焼が不活発であると推定でき、これに
基づいて制御を行うことが可能となる。係数の推定につ
いては、次のようになる。(1)、(2)式から次式が
得られる。 Tm(t)=F(p・S(t−d)+q) (3) ただし、p,qはパラメータa,bによって次のように
表せる。 p=1/a q=−b/a 無駄時間dを予め測定しておけば、(3)式を最小2乗
法等によって同定することができ、また無駄時間だけ温
度測定値を遅らせた一定期間の平均値を用いることでロ
ウパスフィルタを無視し、計算を簡略化することもでき
る。
【0017】以上の推定方法を用いた本発明の燃焼制御
システム15のブロックが図2に示される。この燃焼制
御システムは、設定器6と、比較器2と、操作量演算器
3と、フィードバック量演算器5と、操作量演算器3か
ら構成されている。フィードバック量演算器5は、上記
の推定方法で演算を行う演算器である。操作量演算器3
は、フィードバック量演算器5で算出したフィードバッ
ク量f6と設定器6で設定される目標温度f4との差分
を比較器2でとり、この差分に応じて適正な操作量f3
を演算する演算器である。フィードバック量f6は、図
8の従来技術の場合は温度測定器1で測定された測定値
そのものであるが、本発明の場合蒸気発生量によって温
度測定器の遅れを修正された値であり、そこが異なって
いる。なお作動時には、目標温度f4とフィードバック
量f6の差を操作量演算器3に入力することで算出され
た操作量f3が操作手段としてのごみ供給ロータ12の
回転数となる。ごみの発熱量の変化等で炉本体内の燃焼
温度が目標温度f4から離れるようになれば、上記の作
動を繰り返し燃焼温度を安定させる。
【0018】前述したように廃熱ボイラの蒸気発生量に
よって温度測定器の遅れを修正された値を用いた燃焼制
御は操作量の変化が素早く反応を示すことを図3で示
す。図3は、燃焼システムの変化図であり、図3(a)
は投入カロリーの変化、図3(b)は蒸気発生量測定値
の変化、図3(c)は本発明の燃焼システムの操作量の
変化を表す図である。図3(a)において、凹部状の変
化点B1で投入カロリーの変化が起きると、図3(b)
のように廃熱ボイラによる蒸気発生量の測定値f5の変
化は変化点B2の如くかなり早い応答を見せることがわ
かる。図3(c)において燃焼システムの操作量f3の
変化は蒸気発生量の測定値f5を利用した制御のため変
化点B3の如く当然素早く変化させることができる。図
9(c)にある従来の燃焼システムの変化図での操作量
の変化と比較すると応答時間の差が顕著に現れている。
【0019】また実際的な燃焼制御装置として、効率的
にごみを焼却し、安定した燃焼状態を得るために、図1
の構成に加えて、ごみ供給ロータ12にごみ供給コンベ
ア18を接続し、燃焼制御システム15の操作量をロー
タ回転数だけでなく一次空気流量19、一次空気温度2
0にまでに広げても良い。図4は制御すべき操作量の対
象を広げた他の焼却炉の温度制御装置の機器ブロック図
である。なお図1と同じ作動をする部分は同じ符号を付
してその説明を省略する。ごみをごみ供給ロータ12に
まで搬送するために、ベルトコンベア等を用いたごみ供
給コンベア18をごみ供給ロータ12に接続する。ま
た、ごみ供給コンベア18は外乱(ごみの載り方の変動
等)の影響を無視できる同定モデルによる制御法を前記
燃焼制御システム15に内蔵し、ベルトコンベアのスピ
ードを制御を行うようになっている。炉本体9の底部に
は一次空気を供給するために配管が接続されている。こ
の配管には空気温度と空気流量を自由に変化させる温度
可変器20と可変弁19を備えつけている。作動時は、
図1の作動に加えて、前記ごみ供給コンベア18からご
みが供給され、焼却炉の底部から空気を吹きだし、ごみ
を浮遊させる。ごみを浮遊させることで効率良く焼却で
きる。このとき空気流量、空気温度が燃焼温度が安定す
るように燃焼制御システム15からの操作量で制御す
る。空気流量、空気温度の値は随時燃焼制御システム1
5に送られている。
【0020】この燃焼制御システム15を詳しく説明す
るのに図5を用いる。なおブロック図に向かっている矢
線はデータの流れを、ブロックを突き抜けている矢線は
そのデータによりブロック内のパラメータが変化するこ
とを示している。このブロック図では、図2での操作量
に一次空気流量と一次空気温度が新たに加わっている。
またごみ供給ベルトのスピードを同定モデルで制御する
ようになっている。この同定モデル16は、外乱(ごみ
の載り方の変動等)の影響を無視して、ベルトコンベア
のスピードを制御するためのもので以下、その制御方法
を説明する。コンベアスピードを入力、温度測定値を出
力とする一次モデルを用いる。 y〔k+1〕+ay〔k〕=bu〔k〕 (1) ここで、y〔k〕は出力、u〔k〕は入力、a,bは未
知のパラメータである。従ってこのa,bを求める。
a,bを求めるために(3)式のような不感帯付きの適
応同定法を用いる。なお、不感帯はm〔k〕である。 θe 〔k〕=θe 〔k−1〕+K〔k〕m〔k〕 (2) m〔k〕=0 :W1 ≦e〔k〕≦Wu =e〔k〕−W1 :e〔k〕<W1 (3) =e〔k〕−Wu :e〔k〕>Wu e〔k〕=y〔k〕−ye 〔k〕 (4) ye 〔k+1〕=θe T 〔k〕φ〔k〕 (5) K〔k〕=P〔k〕φ〔k〕 (6) P〔k〕=(I−K〔k〕φT 〔k〕)P〔k−1〕/λ (7) θe T 〔k〕=〔−ae 〔k〕be 〔k〕〕 (8) φT 〔k〕=〔y〔k〕u〔k〕〕 (9) ae 〔k〕,be 〔k〕はa,bの推定値、e〔k〕は
推定値の誤差、W1 <0、Wu >0はそれぞれの不感帯
の下限、上限、0<λ<1は忘却係数である。ここで、
(3)式の不感帯の計算方法を(10)式のように変換
する。 m〔k〕=0 :W1 ≦e〔k〕≦Wu =e〔k〕 :e〔k〕<W1 、e〔k〕>Wu (10) このようにすることで、外乱の影響を無視した同定モデ
ルとなる。この同定モデルを用いてロータ回転数と温度
測定器の値からコンベアスピードを制御して焼却炉の燃
焼状態を安定させる。
【0021】なお作動時には、同定モデル16が加わっ
たため、図1の作動に加えて、操業中外乱の影響が無視
できるようになっている。ここでは、蒸気発生量と温度
測定値の関係を推定し、双方の値を用いることで炉内の
燃焼状態を遅れなく推定し制御したが、他に蒸気発生量
と温度測定値の関係を、炉内への燃焼空気の吹き込み量
によって補正を加えることにより、より精度の高い関係
推定が行え、制御することが可能となる。
【0022】
【実施例】図1の本発明の燃焼装置を備えた焼却炉と図
7の従来の燃焼装置を備えた焼却炉を実施比較した。そ
の結果を図6に示す。以下、図6を用いて説明する。図
6(a)は本発明の燃焼装置を備えた焼却炉で、目標温
度を860℃に設定し炉内温度を1時間測定したもので
ある。図6(b)は従来の燃焼装置を備えた焼却炉で、
目標温度を850℃に設定し炉内温度を1時間測定した
ものである。測定結果では、どちらも1時間での温度変
動の平均はほとんど目標温度であったが、炉内温度の変
動の大きさは標準偏差が示す通り本発明型の焼却炉の方
が、非常に小さく抑えられ安定度の高い燃焼状態が得ら
れていることがわかる。
【0023】
【発明の効果】以上の説明したように、本発明のうち請
求項1記載の発明は、遅れのある温度測定にもかかわら
ず、蒸気発生量と温度測定値とのに基づいて炉内の燃焼
温度を一定に保持することができ、燃焼の安定化、公害
の削減を可能とする。請求項2記載の発明は、請求項1
記載の効果が保護手段で遅れが出やすい温度測定器を用
いた場合に有効に作動する。請求項3記載の発明は、請
求項1記載の効果が、発生エネルギ量検出手段の出力か
ら前記温度測定器の出力を補正して推定するというフィ
ードバック量演算器を用いた場合に特に有効に作動す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃焼制御装置を備えた焼却炉の概略図
である。
【図2】本発明の燃焼制御ブロック図である。
【図3】本発明の燃焼制御の変化図である。
【図4】本発明の燃焼制御装置を備えた他の焼却炉の概
略図である。
【図5】図4に燃焼制御ブロック図である。
【図6】本発明型の焼却炉と従来型の焼却炉の実施例の
比較図である。
【図7】従来の燃焼制御装置を備えた焼却炉の概略図で
ある。
【図8】従来の燃焼制御ブロック図である。
【図9】従来の燃焼制御の変化図である。
【符号の説明】
1 温度測定器 2 比較器 3 操作量演算器 5 フィードバック量演算器 9 炉本体 10 発生蒸気量測定器(発生エネルギー量測定器) 11 ボイラ 12 ごみ供給ロータ(操作手段) 15 燃焼制御システム f1 測定温度 f3 操作量 f4 目標温度 f5 発生蒸気量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 万希志 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所 神戸総合技術研 究所内 (56)参考文献 特開 昭55−99514(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F23G 5/50 ZAB

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 都市ごみ等を焼却又は熱分解して排ガス
    を生じさせる炉本体と、前記排ガスの熱エネルギーを回
    収するボイラと、前記炉本体に取り付けられ炉本体内の
    燃焼温度を検出する温度測定器と、前記炉本体内の燃焼
    状態を制御するためにごみ供給速度等の操作量を演算し
    て出力する操作量演算器と、前記ボイラにおける発生エ
    ネルギ量を検出する発生エネルギー量測定器と、この発
    生エネルギー量測定器の出力と前記温度測定器の出力に
    基づいてフィードバック量を演算するフィードバック量
    演算器と、前記フィードバック量演算器の出力と設定さ
    れた目標温度とを比較し前記操作量演算器に出力する比
    較器と、を備えた焼却炉の燃焼制御装置。
  2. 【請求項2】 前記温度測定器は、保護手段を介して前
    記炉本体に取り付けられている請求項1記載の燃焼炉の
    燃焼制御装置。
  3. 【請求項3】 前記フィードバック量演算器は、発生エ
    ネルギー量測定器の出力から前記温度測定器の出力を補
    正して推定するものである請求項1記載の燃焼炉の燃焼
    制御装置。
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