JP2974890B2

JP2974890B2 - 自動炒め装置

Info

Publication number: JP2974890B2
Application number: JP5168182A
Authority: JP
Inventors: 恵一三平; 信英柳川; 英材竹島
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1993-07-07
Filing date: 1993-07-07
Publication date: 1999-11-10
Anticipated expiration: 2014-11-10
Also published as: JPH0723866A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、焼き飯、焼きそば等の
炒め物料理の調理に使用される自動炒め装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】調理材料を収容する筒状の調理容器を備
え、この調理容器を加熱しながら軸心廻りに回転させる
ことで、調理容器の内周面で調理材料を炒めるようにし
た自動炒め装置として、各種の装置が提供されている。
この種の炒め装置は、一般に、調理容器は横向きに配置
され、調理容器の後端側は閉塞状とされてシャフトが同
心状に固定され、前端側は調理材料を投入し得るように
開口部とされている。また、前記シャフトは支持体に回
転自在に支持され、支持体は調理容器の開口部が上下動
するように装置フレームに揺動自在に支持されていて、
調理容器が、調理する際には開口部をやや上向きとなる
ように、調理後の炒め物料理を取出す際には開口部をや
や下向きとなるように姿勢変更自在とされ、また、調理
容器の下方にはコンロが配置されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記従来のものにあっ
ては、調理容器はシャフトによって片持ち状に支持され
ているので、調理容器を回転させる際において、調理容
器の前端側がわずかに振れ動き、回転が不安定になると
云う問題があった。また、支持体は調理容器の後方側で
揺動自在に支持されており、このため、モーメント荷重
が大きく、調理容器を揺動させるために比較的大きな動
力が必要とされると共に、調理容器の上下移動量が大
で、開口部が上向きとなるようにした際にコンロとの間
隔が大きくなり、熱効率が悪いと云う問題もあった。

【０００４】そこで、本発明は前記問題点に鑑みて、調
理容器を回転させる際の安定性の向上を企図した自動炒
め装置を提供することを主目的とし、これに加えて、調
理容器を揺動させるための動力の軽減と熱効率の向上を
考慮することをも目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明が、前記目的を達
成するために講じた技術的手段は、筒状の調理容器５を
横向きに配置し、この調理容器５の軸心方向後端側にシ
ャフト９を同心状に固定すると共に、前端側に調理材料
Ａ投入用の開口部８を設け、シャフト９を支持体１０に
回転自在に支持し、調理容器５を加熱しながら前記シャ
フト９を軸心廻りに回転駆動させることで、調理容器５
の内周面で調理材料Ａを炒めるようにした自動炒め装置
において、前記支持体１０に、調理容器５の下部前端側
を支持する支持ローラ２７を設けると共に、調理容器５
の後方側に配置されていてシャフト９を回転駆動するモ
ータ１７を支持し、支持体１０を調理容器５の開口部８
が上下動するように装置フレーム４に揺動自在に支持す
ると共に、この支持体１０の揺動支点を調理容器５の下
部側に設け、調理容器５の後方に支持体１０を上下揺動
させる昇降装置１３を設け、支持体１０の、調理容器５
後方側を上方に付勢するバネ３７を備えた点にある。

【０００６】また、支持体１０を、調理容器５の後方に
配置されていてモータ１７を支持するモータ取付台１１
と、調理容器５の下部左右両側に配置された支持棒１２
と、昇降装置１３とから主構成するのがよい。また、調
理容器５は支持体１０に対して着脱自在とするのが好ま
しい。

【０００７】

【作用】自動炒め装置によって調理するには、先ず調理
容器内に調理材料を入れ、調理容器を加熱しながら軸心
廻りに回転させる。すると、調理材料は調理容器の内周
面で炒められ、調理される。前記調理容器はシャフトに
よって軸心方向後端側が支持されると共に、前端側が支
持ローラによって支持されていて、調理容器の回転が安
定する。また、支持体の揺動支点を調理容器の下部側に
設けることで、調理容器を揺動させるための動力及び調
理容器の上下移動量が小となる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図４及び図５において、１は自動炒め装置で、そ
の装置フレーム４は下部の架台２と上部のケーシング３
等とから構成され、架台２は移動可能とされ、ケーシン
グ３は架台２の後部上に固定されている。架台２の前部
上方には調理容器５が配置され、調理容器５の下方には
ガスコンロ６が配置されて架台２上に固定され、このガ
スコンロ６には、ケーシング３内底部側方に設けたター
ボファン７から強制的に空気が供給されるようになって
いる。

【０００９】図１乃至図３に示すように、調理容器５は
円筒状に形成され、軸心方向一端側が閉塞状で、他端側
が開口状とされ、開口部８が前方を向くように横向きに
配置されている。調理容器５の後方にはシャフト９が同
心状に配置され、このシャフト９は調理容器５の後壁５
ａに後方突出状に取付固定され、シャフト９の後部はケ
ーシング３内に挿入されている。また、調理容器５は支
持体１０によって支持されており、この支持体１０は、
調理容器５の後方のケーシング３内に位置するモータ取
付台１１と、調理容器５の下部左右両側に位置する支持
棒１２と、ねじジャッキ（又は油圧・空圧シリンダ等の
昇降装置）１３とから主構成されている。

【００１０】モータ取付台１１は板材からなり、上部壁
１４と、前部壁１５と、左右側壁１６とから構成されて
いる。上部壁１４上にはモータ１７が載置固定され、前
部壁１５上部の左右方向中央部には軸受１８が取付固定
され、この軸受１８に前記シャフト９の後部が挿脱自在
に挿通されて、シャフト９の後部が軸心廻り回転自在に
支持されている。シャフト９の後端側は軸受１８から後
方に突出され、プーリー（或いはスプロケット）１９及
び抜止め手段２０が外嵌されていて、これらプーリー１
９及び抜止め手段２０を取外し、シャフト９を軸受１８
から抜脱することで調理容器５が簡単に取外せるように
なっており、取外した後はフライパン或いはその他の調
理器具が使用可能である。

【００１１】前記プーリー１９には、モータ１７の出力
軸に取付られたプーリー（或いはスプロケット）２１か
らベルト（或いはチェーン）２２を介して動力が伝達さ
れ、モータ１７によって調理容器５が軸心廻りに回転駆
動されるようになっている。また、前部壁１５下部の左
右両側には左右支持棒１２の後端部が取付固定されてい
る。左右支持棒１２の前部には、図６にも示すように、
左右方向中央側に開放状のコ字形のブラケット２３が固
着され、このブラケット２３の外側方には左右方向の軸
心を有する揺動軸２４が固定されている。この揺動軸２
４は、架台２上に立設されたサポート２５上に軸受部材
２６を介して軸心廻り回動自在に支持されている。この
揺動軸２４は調理容器５下部の前後方向略中央部に位置
しており、この揺動軸２４廻りに、支持体１０とともに
調理容器５が上下揺動するようになっている。

【００１２】また、左右支持棒１２の前端側には支持ロ
ーラ２７が調理容器５の軸心と平行な軸廻りに回動自在
に取付けられており、この支持ローラ２７は調理容器５
の前端側下部に接当してこれを支持する。また、左右支
持棒１２は連結板２８及び取付板２９を介して連結され
ている。前記ねじジャッキ１３の本体部１３Ａ下部は、
架台２上に固定の左右一対の支持板３０に支軸３１を介
して左右軸廻り回動自在に支持され、ロッド部１３Ｂの
先端側がモータ取付台１１の上部壁１４下面側にブラケ
ットを介して枢着されている。また、本体部１３Ａの下
部にはねじジャッキ１３駆動用のモータ３２が一体回動
自在に設けられ、該モータ３２によってねじジャッキ１
３を駆動し、ロッド部１３Ｂを進退させることで、図１
仮想線で示すように、調理容器５が支持体１０ととも
に、揺動軸２４廻りに上下揺動されるようになってい
る。

【００１３】図３及び図７に示すように、モータ取付台
１１の左右両側にはリンク３３が配置されている。これ
らリンク３３の後端側は、ねじジャッキ１３の後方に配
置されていてケーシング３に取付固定された支軸３４に
左右軸廻り回動自在に支持され、前部には長手方向の長
孔３５が形成され、長孔３５にはモータ取付台１１の側
壁１６に固定のピン３６が挿通されている。また、各リ
ンク３３の中途部には夫々引張りコイルバネ３７の下端
側が掛止され、このコイルバネ３７の上端側はケーシン
グ３に固定のピン３８に掛止されており、コイルバネ３
７のばね力によって、リンク３３を介して支持体１０の
モータ取付台１１が上方に付勢されている。

【００１４】そして、例えば、焼き飯を調理する場合、
調理容器５の開口部８をやや上向きにした状態で、開口
部８から調理材料Ａを投入し、コンロ６によって調理容
器５を加熱しながら該調理容器５を軸心廻りに回動す
る。これにより、調理材料Ａは調理容器５の内周面で炒
められ、調理され、調理後は、調理容器５の開口部８を
やや下向きにして焼き飯を取り出す。

【００１５】

【発明の効果】本発明によれば、調理容器の軸心方向後
端側に同心状に固定したシャフトを支持体に回転自在に
支持し、その支持体に、調理容器の下部前端側を支持す
る支持ローラを設けたので、調理容器を回転させる際の
安定性の向上を図ることができる。また、支持体を調理
容器の開口部が上下動するように装置フレームに揺動自
在に支持すると共に、支持体の揺動支点を調理容器の下
部側に設けることで、モーメント荷重が小さくなり、調
理容器を揺動させるための動力の軽減が図れると共に、
調理容器の上下移動量が小さくなって、熱効率の向上が
図れる。

【００１６】また、調理中において、調理容器内の調理
材料に満遍なく熱を通すために、昇降装置によって支持
体を上下揺動して、調理容器を上下揺動させることがあ
るが、本発明の自動炒め装置のように、支持体に、調理
容器の後方側に位置するシャフト駆動用のモータを支持
し、調理容器の後方に支持体を上下揺動させる昇降装置
を設けたものにあっては、モータ等の重量が、支持体の
後部を上昇させる際の負担になるばかりか、支持体の後
部を下降させる際には、モータ等を昇降装置で支えなが
ら下降させなければならず、調理容器の揺動がスムーズ
でなく、安定しないと共に、昇降装置の効率がわるいと
いう問題があるが、支持体の、調理容器後方側を上方に
付勢するバネを備えることにより、調理容器の揺動がス
ムーズで且つ安定すると共に、昇降装置の効率がよいと
いう効果を奏する。

【００１７】また、支持体を、調理容器の後方に配置さ
れていてモータを支持するモータ取付台と、調理容器の
下部左右両側に配置された支持棒と、昇降装置とから主
構成することにより、左右支持棒の間から調理容器の底
部を加熱することができ、支持体側、すなわち揺動する
部材側に加熱用のコンロを支持する必要がない。また、
調理容器を支持体に対して着脱自在とすることによっ
て、調理容器を取り外してフライパン等の他の調理器具
を使用できる。また、支持体を前記のように構成するこ
とにより、調理容器の着脱が容易に行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】自動炒め装置の側面断面図である。

【図２】自動炒め装置の正面図である。

【図３】自動炒め装置の背面図である。

【図４】全体側面図である。

【図５】全体平面図である。

【図６】図１のＢ−Ｂ線矢示断面図である。

【図７】支持体の上方付勢機構の側面図である。

【符号の説明】１自動炒め装置５調理容器９シャフト１０支持体２７支持ローラ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献実開昭59−105426（ＪＰ，Ｕ) 実開昭59−105427（ＪＰ，Ｕ) 実開昭58−115133（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A47J 37/04

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】筒状の調理容器（５）を横向きに配置
し、この調理容器（５）の軸心方向後端側にシャフト
（９）を同心状に固定すると共に、前端側に調理材料
（Ａ）投入用の開口部（８）を設け、シャフト（９）を
支持体（１０）に回転自在に支持し、調理容器（５）を
加熱しながら前記シャフト（９）を軸心廻りに回転駆動
させることで、調理容器（５）の内周面で調理材料
（Ａ）を炒めるようにした自動炒め装置において、前記支持体（１０）に、調理容器（５）の下部前端側を
支持する支持ローラ（２７）を設けると共に、調理容器
（５）の後方側に配置されていてシャフト（９）を回転
駆動するモータ（１７）を支持し、支持体（１０）を調
理容器（５）の開口部（８）が上下動するように装置フ
レーム（４）に揺動自在に支持すると共に、この支持体
（１０）の揺動支点を調理容器（５）の下部側に設け、
調理容器（５）の後方に支持体（１０）を上下揺動させ
る昇降装置（１３）を設け、支持体（１０）の、調理容
器（５）後方側を上方に付勢するバネ（３７）を備えた
ことを特徴とする自動炒め装置。
【請求項２】支持体（１０）を、調理容器（５）の後
方に配置されていてモータ（１７）を支持するモータ取
付台（１１）と、調理容器（５）の下部左右両側に配置
された支持棒（１２）と、昇降装置（１３）とから主構
成したことを特徴とする請求項１記載の自動炒め装置。
【請求項３】調理容器（５）を支持体（１０）に対し
て着脱自在としたことを特徴とする請求項１又は２記載
の自動炒め装置。