JP2974556B2 - 情報記録方法 - Google Patents
情報記録方法Info
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- JP2974556B2 JP2974556B2 JP5227534A JP22753493A JP2974556B2 JP 2974556 B2 JP2974556 B2 JP 2974556B2 JP 5227534 A JP5227534 A JP 5227534A JP 22753493 A JP22753493 A JP 22753493A JP 2974556 B2 JP2974556 B2 JP 2974556B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は情報記録方法及び情報記
録媒体に関する。さらに詳しくは、結晶−アモルファス
相変化を利用した光情報記録方法及び光情報記録媒体に
関する。
録媒体に関する。さらに詳しくは、結晶−アモルファス
相変化を利用した光情報記録方法及び光情報記録媒体に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、情報の記録や読み出しには、主
として光、熱、磁気、電気が利用されている。近年、半
導体レーザー光源の普及に伴い、光により情報を記録
し、情報を読み出す光ディスクの需要が増加している。
一般にコンパクトディスクは、予め微細加工によって記
録されたパターンに、半導体レーザーを照射して情報を
読み出すが、記録(書き込み)はできない。
として光、熱、磁気、電気が利用されている。近年、半
導体レーザー光源の普及に伴い、光により情報を記録
し、情報を読み出す光ディスクの需要が増加している。
一般にコンパクトディスクは、予め微細加工によって記
録されたパターンに、半導体レーザーを照射して情報を
読み出すが、記録(書き込み)はできない。
【0003】一方、最も高密度に情報を記録・再生でき
る光磁気ディスクは、光(ヒートモード)と磁場とを両
方用いることにより、情報を高密度に記録・消去でき、
記録媒体特有の磁気カー効果を用いて偏光による情報の
読み出しができる。この媒体は記録、消去、再記録(繰
り返し可能)ができるのが大きな特徴である。更に半導
体レーザーの短波長化技術の進歩とともに、光記録媒体
の高密度記録化が進んでいる。他方で、合金薄膜の結晶
−アモルファス相転移を用いた光記録媒体、有機物薄膜
の吸収波長帯に極めて狭い波長幅の無吸収領域を形成さ
せ情報を高密度に記録する光化学ホールバーニング法を
利用した記録媒体、分子レベルでの光学異性化反応を用
いて情報を記録するフォトクロミズム記録媒体の利用が
試みられている。
る光磁気ディスクは、光(ヒートモード)と磁場とを両
方用いることにより、情報を高密度に記録・消去でき、
記録媒体特有の磁気カー効果を用いて偏光による情報の
読み出しができる。この媒体は記録、消去、再記録(繰
り返し可能)ができるのが大きな特徴である。更に半導
体レーザーの短波長化技術の進歩とともに、光記録媒体
の高密度記録化が進んでいる。他方で、合金薄膜の結晶
−アモルファス相転移を用いた光記録媒体、有機物薄膜
の吸収波長帯に極めて狭い波長幅の無吸収領域を形成さ
せ情報を高密度に記録する光化学ホールバーニング法を
利用した記録媒体、分子レベルでの光学異性化反応を用
いて情報を記録するフォトクロミズム記録媒体の利用が
試みられている。
【0004】これらの記録媒体の中で、結晶−アモルフ
ァス相転移を用いた無機合金系の記録媒体が、他の記録
媒体に比べ熱的に安定で、しかも書き込み消去繰り替し
可能であり、記録レベルでのS/N比が大きくとれるの
で、最も有望な媒体として注目されている。このような
記録媒体は、例えば特開昭第60-34897号公報、同第60-1
24037号公報、同第61-110349号公報、同第61-156546号
公報、同第61-195943号公報、同第61-195949号公報及び
同第62-89252号公報に開示されている。
ァス相転移を用いた無機合金系の記録媒体が、他の記録
媒体に比べ熱的に安定で、しかも書き込み消去繰り替し
可能であり、記録レベルでのS/N比が大きくとれるの
で、最も有望な媒体として注目されている。このような
記録媒体は、例えば特開昭第60-34897号公報、同第60-1
24037号公報、同第61-110349号公報、同第61-156546号
公報、同第61-195943号公報、同第61-195949号公報及び
同第62-89252号公報に開示されている。
【0005】記録・消去は、図2のように結晶性合金膜
の極小領域を光で加熱し、図1の光照射部分すなわちス
ポット部分1aにおいて、アモルファス相を形成させ記
録を行う。また、1bのように長円形状のスポット部分
を加熱し、アモルファス状態にある記録部分の温度を、
ガラス転移点以上の結晶化しやすい温度にまで上げて、
所定の時間保つことにより結晶化させて消去を行う。1
aは記録再生用スポット、1bは消去用スポットであ
る。ここで、照射スポットの形状が、円形あるいは楕円
形の場合、レーザー照射中のパワーダウンによる照射部
の急冷効果もしくは徐冷効果を引き起こす元になる。こ
のような急冷効果もしくは徐冷効果は、レーザー照射部
の温度変化に影響を与えることが知られている。記録・
消去用のレーザのパワー密度を各々2a及び2bに示
す。2a及び2bに示したパワー密度の違いが温度変化
となり、記録部分と消去部分を区別している。
の極小領域を光で加熱し、図1の光照射部分すなわちス
ポット部分1aにおいて、アモルファス相を形成させ記
録を行う。また、1bのように長円形状のスポット部分
を加熱し、アモルファス状態にある記録部分の温度を、
ガラス転移点以上の結晶化しやすい温度にまで上げて、
所定の時間保つことにより結晶化させて消去を行う。1
aは記録再生用スポット、1bは消去用スポットであ
る。ここで、照射スポットの形状が、円形あるいは楕円
形の場合、レーザー照射中のパワーダウンによる照射部
の急冷効果もしくは徐冷効果を引き起こす元になる。こ
のような急冷効果もしくは徐冷効果は、レーザー照射部
の温度変化に影響を与えることが知られている。記録・
消去用のレーザのパワー密度を各々2a及び2bに示
す。2a及び2bに示したパワー密度の違いが温度変化
となり、記録部分と消去部分を区別している。
【0006】記録方法も読み出し方法も(図2)のよう
に光を用いている。読み出し方法は主に記録部分の反射
率変化を用いている。ただし、現在のところでは記録す
るために必要なレーザーのパワー密度が大きくなり過
ぎ、逆に極小領域での記録が重要になってきている。ま
た、記録や消去の応答速度が遅いので、情報の読み出し
が可能なほどのコントラスト比がとりにくいといった問
題がある。
に光を用いている。読み出し方法は主に記録部分の反射
率変化を用いている。ただし、現在のところでは記録す
るために必要なレーザーのパワー密度が大きくなり過
ぎ、逆に極小領域での記録が重要になってきている。ま
た、記録や消去の応答速度が遅いので、情報の読み出し
が可能なほどのコントラスト比がとりにくいといった問
題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】結晶−アモルファス相
転移を用いて情報を記録する場合、記録媒体中に2つの
相状態を形成させ、それを読み取ることにより、デジタ
ル化された情報記録ならびに読み出しが可能となる。そ
の光記録媒体は、レーザによる光熱変換とアニール速度
の違いを使って、2つの相状態のいずれかを形成させる
ことにより、記録・消去・再記録を行っている。一般に
使用される合金はこの2状態しか取り得ない。アモルフ
ァス相は、レーザでガラス転移点に至るまで加熱し、高
速でアニールすることにより形成可能である。しかし、
結晶状態の形成には時間がかかっている。またもし結晶
に格子欠陥がある場合、結晶相とアモルファス相の両者
の判別は難しくなる。この判別は、記録領域が小さくな
るにつれ更に困難になる。これは、コントラスト比が小
さくなり情報記録が難しくなることを示している。
転移を用いて情報を記録する場合、記録媒体中に2つの
相状態を形成させ、それを読み取ることにより、デジタ
ル化された情報記録ならびに読み出しが可能となる。そ
の光記録媒体は、レーザによる光熱変換とアニール速度
の違いを使って、2つの相状態のいずれかを形成させる
ことにより、記録・消去・再記録を行っている。一般に
使用される合金はこの2状態しか取り得ない。アモルフ
ァス相は、レーザでガラス転移点に至るまで加熱し、高
速でアニールすることにより形成可能である。しかし、
結晶状態の形成には時間がかかっている。またもし結晶
に格子欠陥がある場合、結晶相とアモルファス相の両者
の判別は難しくなる。この判別は、記録領域が小さくな
るにつれ更に困難になる。これは、コントラスト比が小
さくなり情報記録が難しくなることを示している。
【0008】更に、記録部分の合金結晶をアモルファス
にする応答速度は、逆にアモルファスを結晶にするのに
比べて比較的早かった。このことは、たとえ記録は速く
ても、消去は遅いという問題をも提示している。更にこ
の欠点は、媒体を光ディスクに用いたとき、ディスク移
動方向に3a及び3bのようなパワー密度のずれを生じ
させるので、記録低下を引き起こしている。そこで、こ
のような問題点を克服するために、できるだけ早く相変
化をする媒体を見つけることが望まれている。
にする応答速度は、逆にアモルファスを結晶にするのに
比べて比較的早かった。このことは、たとえ記録は速く
ても、消去は遅いという問題をも提示している。更にこ
の欠点は、媒体を光ディスクに用いたとき、ディスク移
動方向に3a及び3bのようなパワー密度のずれを生じ
させるので、記録低下を引き起こしている。そこで、こ
のような問題点を克服するために、できるだけ早く相変
化をする媒体を見つけることが望まれている。
【0009】更に、記録方式はレーザアニール法により
可能であるが、読み出しは光では難しい。このため電気
的、磁気的、あるいは別の読み出し方式の開発が望まれ
ている。また、Phys.Rev.Lett.55(1985)1587(D.A.Lilie
nfeld,M.Nastasi,H.H.Johnson,D.G.Ast 及びJ.W.Mayer)
及びPhys.Stat.Sol.(a)91(1985)411(K.Urban,N.Moser及
びH.Kronmuller)には、アモルファス合金に光を照射し
て、準結晶相を形成する方法が開示されている。しかし
ながら準結晶相を有する合金を、情報記録媒体に使用す
ることは従来報告されていなかった。
可能であるが、読み出しは光では難しい。このため電気
的、磁気的、あるいは別の読み出し方式の開発が望まれ
ている。また、Phys.Rev.Lett.55(1985)1587(D.A.Lilie
nfeld,M.Nastasi,H.H.Johnson,D.G.Ast 及びJ.W.Mayer)
及びPhys.Stat.Sol.(a)91(1985)411(K.Urban,N.Moser及
びH.Kronmuller)には、アモルファス合金に光を照射し
て、準結晶相を形成する方法が開示されている。しかし
ながら準結晶相を有する合金を、情報記録媒体に使用す
ることは従来報告されていなかった。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上の課題を鑑み、本発
明の発明者らは、結晶相よりも比較的早く形成できる準
結晶相を有する記録媒体を用いることにより、従来より
も早く記録できることを見いだし本発明にいたった。本
発明によれば、結晶相−準結晶相−アモルファス相を有
する合金に、光を照射することにより加熱及びアニール
処理し前記合金を相転移させて電子状態を変換すること
により情報の記録及び消去を行い、電子線回折手段によ
り前記電子状態を識別することで情報を読み出すことを
特徴とする情報記録方法が提供される。
明の発明者らは、結晶相よりも比較的早く形成できる準
結晶相を有する記録媒体を用いることにより、従来より
も早く記録できることを見いだし本発明にいたった。本
発明によれば、結晶相−準結晶相−アモルファス相を有
する合金に、光を照射することにより加熱及びアニール
処理し前記合金を相転移させて電子状態を変換すること
により情報の記録及び消去を行い、電子線回折手段によ
り前記電子状態を識別することで情報を読み出すことを
特徴とする情報記録方法が提供される。
【0011】本発明に使用される準結晶相とは、特殊な
数学的周期構造を有するが、長距離秩序の結晶格子構造
を作らない相或いは、金属クラスター相のような準結晶
相に類似した相を意味する。この準結晶相を利用するこ
とにより、応答速度の高速化、記録時間の短縮化を図る
ことができる。上記のような準結晶相を形成することの
できる、記録媒体の材料としては、AlSiRuMn,
AlMn,AlLiCu,AlCuFe等からなる膜厚
10〜30μmの合金薄膜が挙げられる。具体的には、Al
68Si4 Ru8 Mn20,Al79Mn21,Al60Li30C
u10,Al65Cu20Fe15等のように組成中にアルミニ
ウムを少なくとも含む合金が良好な準結晶相を示すので
好ましい。このうち、Al68Si4 Ru8 Mn20を使用
することが更に好ましい。
数学的周期構造を有するが、長距離秩序の結晶格子構造
を作らない相或いは、金属クラスター相のような準結晶
相に類似した相を意味する。この準結晶相を利用するこ
とにより、応答速度の高速化、記録時間の短縮化を図る
ことができる。上記のような準結晶相を形成することの
できる、記録媒体の材料としては、AlSiRuMn,
AlMn,AlLiCu,AlCuFe等からなる膜厚
10〜30μmの合金薄膜が挙げられる。具体的には、Al
68Si4 Ru8 Mn20,Al79Mn21,Al60Li30C
u10,Al65Cu20Fe15等のように組成中にアルミニ
ウムを少なくとも含む合金が良好な準結晶相を示すので
好ましい。このうち、Al68Si4 Ru8 Mn20を使用
することが更に好ましい。
【0012】本発明の情報記録方法において、記録方法
及び消去方法には、記録媒体の準結晶相とアモルファス
相或いは準結晶相と結晶相を互いに相転移させて電子状
態を変換することによって行われる。また記録された情
報を読み出すには、各相の電子状態を電子線回折で測定
することによって行うことができる。このような記録及
び消去のための相転移には、従来の光加熱アニール方式
を使用することができる。光源には、半導体レーザー等
の公知のレーザー光を使用することが好ましい。ここで
加熱とは、レーザー照射開始から最大パワーに至り、照
射されている間の工程を意味し、アニールとは、レーザ
ーパワーを最大から徐々に下げて行く工程を意味してい
る。
及び消去方法には、記録媒体の準結晶相とアモルファス
相或いは準結晶相と結晶相を互いに相転移させて電子状
態を変換することによって行われる。また記録された情
報を読み出すには、各相の電子状態を電子線回折で測定
することによって行うことができる。このような記録及
び消去のための相転移には、従来の光加熱アニール方式
を使用することができる。光源には、半導体レーザー等
の公知のレーザー光を使用することが好ましい。ここで
加熱とは、レーザー照射開始から最大パワーに至り、照
射されている間の工程を意味し、アニールとは、レーザ
ーパワーを最大から徐々に下げて行く工程を意味してい
る。
【0013】次に、本発明の記録媒体の作成方法を説明
する。まず、基板上に予め結晶相、準結晶相あるいはア
モルファス相を公知の方法によって形成する。結晶相薄
膜は、液体冷却法等によって形成することができる。準
結晶相薄膜は、液体急冷単ロール法等によって形成する
ことができる。アモルファス相薄膜は、液体冷却法等に
よって形成することができるが、準結晶相薄膜とは異な
る度合いで冷却される。
する。まず、基板上に予め結晶相、準結晶相あるいはア
モルファス相を公知の方法によって形成する。結晶相薄
膜は、液体冷却法等によって形成することができる。準
結晶相薄膜は、液体急冷単ロール法等によって形成する
ことができる。アモルファス相薄膜は、液体冷却法等に
よって形成することができるが、準結晶相薄膜とは異な
る度合いで冷却される。
【0014】基板には、熱伝導率が小さく、透過性の高
いものを使用することが好ましく、そのような基板とし
て、ポリメチルメタクリレート等のような合成樹脂が挙
げられる。ここで、使用する記録媒体材料によって相違
するが、記録及び消去のための相転移の条件を示す。準
結晶相からアモルファス相へは、照射パワー10〜20kW
/cm2のレーザーを100 〜200 msec照射すること
によってガラス転移温度に達するまで加熱し、10mse
c以上かけて急速アニールすることによって転移させる
ことができる。次にアモルファス相から準結晶相へは、
照射パワー10〜20kW/cm2のレーザーを100 〜200
msec照射することによってガラス転移温度に達する
まで加熱し、10〜50msecかけてアニールすることに
よって転移させることができる。準結晶相から結晶相へ
は、照射パワー10〜20kW/cm2のレーザーを100 〜2
00 msec照射することによってガラス転移温度に達
するまで加熱し、50msec以上かけてアニールするこ
とによって転移させることができる。結晶相から準結晶
相へは、照射パワー10〜20kW/cm2のレーザーを100
〜200 msec照射することによってガラス転移温度に
達するまで加熱し、10〜50msecかけてアニールする
ことによって転移させることができる。このような加熱
温度、アニール時間等は、使用する記録媒体の材料によ
って所望の値に調節することができる。
いものを使用することが好ましく、そのような基板とし
て、ポリメチルメタクリレート等のような合成樹脂が挙
げられる。ここで、使用する記録媒体材料によって相違
するが、記録及び消去のための相転移の条件を示す。準
結晶相からアモルファス相へは、照射パワー10〜20kW
/cm2のレーザーを100 〜200 msec照射すること
によってガラス転移温度に達するまで加熱し、10mse
c以上かけて急速アニールすることによって転移させる
ことができる。次にアモルファス相から準結晶相へは、
照射パワー10〜20kW/cm2のレーザーを100 〜200
msec照射することによってガラス転移温度に達する
まで加熱し、10〜50msecかけてアニールすることに
よって転移させることができる。準結晶相から結晶相へ
は、照射パワー10〜20kW/cm2のレーザーを100 〜2
00 msec照射することによってガラス転移温度に達
するまで加熱し、50msec以上かけてアニールするこ
とによって転移させることができる。結晶相から準結晶
相へは、照射パワー10〜20kW/cm2のレーザーを100
〜200 msec照射することによってガラス転移温度に
達するまで加熱し、10〜50msecかけてアニールする
ことによって転移させることができる。このような加熱
温度、アニール時間等は、使用する記録媒体の材料によ
って所望の値に調節することができる。
【0015】本発明のように、結晶よりも比較的早く形
成することが可能な準結晶相を有する記録媒体を用い
て、3相(結晶相−準結晶相−アモルファス相)を相変
化させれば、従来よりも早く記録できることになる。こ
こで準結晶は電気的にはアモルファスとの区別がしにく
いが、電子線やX線により判別することができ、その回
折像から3相を区別することで直接高解像度のパターン
記録ならびにホログラム記録の読み出しが十分可能であ
る。
成することが可能な準結晶相を有する記録媒体を用い
て、3相(結晶相−準結晶相−アモルファス相)を相変
化させれば、従来よりも早く記録できることになる。こ
こで準結晶は電気的にはアモルファスとの区別がしにく
いが、電子線やX線により判別することができ、その回
折像から3相を区別することで直接高解像度のパターン
記録ならびにホログラム記録の読み出しが十分可能であ
る。
【0016】このような、3相を有する情報記録媒体に
より、従来の2値論理記録のみならず、3値論理による
記録法により情報を記録することができる。
より、従来の2値論理記録のみならず、3値論理による
記録法により情報を記録することができる。
【0017】
【作用】準結晶相を有する記録媒体を用いることによ
り、光もしくは熱による加熱工程の後、記録部分のレー
ザーアニール時間を変えるだけで通常の相変化型記録媒
体より記録密度が高く、早く情報を記録できる。更に形
成された準結晶相とアモルファス相の回折比が結晶相と
アモルファス相に比べて大きいので、記録状態のコント
ラスト比が記録密度が向上する。
り、光もしくは熱による加熱工程の後、記録部分のレー
ザーアニール時間を変えるだけで通常の相変化型記録媒
体より記録密度が高く、早く情報を記録できる。更に形
成された準結晶相とアモルファス相の回折比が結晶相と
アモルファス相に比べて大きいので、記録状態のコント
ラスト比が記録密度が向上する。
【0018】
【実施例】情報記録媒体に使用する記録膜の試料の作成
法について述べる。従来知られている結晶−アモルファ
ス相変化を利用した記録合金膜にはゲルマニウム、錫、
テルルの合金が用いられているが、準結晶相を持ち得る
合金薄膜で知られているもののほとんどがアルミニウム
合金である。
法について述べる。従来知られている結晶−アモルファ
ス相変化を利用した記録合金膜にはゲルマニウム、錫、
テルルの合金が用いられているが、準結晶相を持ち得る
合金薄膜で知られているもののほとんどがアルミニウム
合金である。
【0019】しかし、良好な準結晶を形成させるにはそ
れとは別の種類の金属を混合させた合金を用いる必要が
ある。本実施例では、準結晶を形成する金属であるアル
ミニウムとシリコンとルテニウムとマンガンを用いた。
準結晶すなわち正20面体格子構造の形成はこの特殊な
金属の組成比に依存しているので、本実施例では組成比
68:4:8:20を採用した。
れとは別の種類の金属を混合させた合金を用いる必要が
ある。本実施例では、準結晶を形成する金属であるアル
ミニウムとシリコンとルテニウムとマンガンを用いた。
準結晶すなわち正20面体格子構造の形成はこの特殊な
金属の組成比に依存しているので、本実施例では組成比
68:4:8:20を採用した。
【0020】記録媒体層の作成は、アーク溶解により母
材となる合金を作成し、更に液体急冷単ロール法によ
り、正20面体対称性とその自己相似構造を持った特殊
な結晶相を形成することにより行った(図4)。この準
結晶薄膜4は位相欠陥という特殊な欠陥を持つが、アニ
ールすることにより欠陥を少なくすることができる。ま
た、準結晶薄膜の下地基板5には、熱伝導率が小さく光
の透過性が高い合成樹脂(ポリメチルメタクレート)を
使用した。
材となる合金を作成し、更に液体急冷単ロール法によ
り、正20面体対称性とその自己相似構造を持った特殊
な結晶相を形成することにより行った(図4)。この準
結晶薄膜4は位相欠陥という特殊な欠陥を持つが、アニ
ールすることにより欠陥を少なくすることができる。ま
た、準結晶薄膜の下地基板5には、熱伝導率が小さく光
の透過性が高い合成樹脂(ポリメチルメタクレート)を
使用した。
【0021】上記組成合金薄膜を用いて、レーザ照射実
験を行った。使用したレーザはレーザ熔融等で汎用性の
あるアルゴンレーザ(出力18W)である。相変化の判
別は電子線回折装置で行い、回折スポットの相違を画像
処理で判別させた。以下に情報記録媒体に情報の記録及
び消去を行った実施例を示す。 実施例1 図2に示すレーザ照射工程を行った。つまり、液体急冷
単ロール法によって形成した膜厚10〜30μmの準結
晶薄膜のスポット直径100μmの極小な照射領域6
に、パワー10kW/cm2のレーザーを集光させ、ガラス転
移点(該媒体は約500℃)を越えるまで加熱した。次
に、レーザアニールで常温まで1msecで急速アニールさ
せたところ、準結晶相は壊れ、アモルファス相に変わっ
た。次に、同照射部分に再度前記パワーのレーザを照射
し、レーザアニール時間を数10msecにしたところ元の
準結晶相に戻った。これは、光によるヒートモードでの
記録消去が可能となることを示している。
験を行った。使用したレーザはレーザ熔融等で汎用性の
あるアルゴンレーザ(出力18W)である。相変化の判
別は電子線回折装置で行い、回折スポットの相違を画像
処理で判別させた。以下に情報記録媒体に情報の記録及
び消去を行った実施例を示す。 実施例1 図2に示すレーザ照射工程を行った。つまり、液体急冷
単ロール法によって形成した膜厚10〜30μmの準結
晶薄膜のスポット直径100μmの極小な照射領域6
に、パワー10kW/cm2のレーザーを集光させ、ガラス転
移点(該媒体は約500℃)を越えるまで加熱した。次
に、レーザアニールで常温まで1msecで急速アニールさ
せたところ、準結晶相は壊れ、アモルファス相に変わっ
た。次に、同照射部分に再度前記パワーのレーザを照射
し、レーザアニール時間を数10msecにしたところ元の
準結晶相に戻った。これは、光によるヒートモードでの
記録消去が可能となることを示している。
【0022】更に、準結晶相の極小領域を前記パワーの
レーザで加熱し、アニールしたところ、アニール時間1
00msecで多結晶相に変わった。 実施例2 上記の組成比の結晶相からなる膜厚10〜30μmの合
金薄膜を液体冷却することによって作製し、結晶相の極
小領域にレーザーを集光させてガラス転移点付近まで加
熱し、20msecのレーザアニールで冷却させたところ、
極小領域に準結晶相が形成された。電子線回折により回
折パターンを見ると、レーザー照射部分の結晶成長方向
のC軸が5回対称軸となっている(図3参照)。更に詳
細に調べると正20面体格子上に鋭い電子スポットが見
られる。これは照射領域9が準結晶構造を持つためであ
る。
レーザで加熱し、アニールしたところ、アニール時間1
00msecで多結晶相に変わった。 実施例2 上記の組成比の結晶相からなる膜厚10〜30μmの合
金薄膜を液体冷却することによって作製し、結晶相の極
小領域にレーザーを集光させてガラス転移点付近まで加
熱し、20msecのレーザアニールで冷却させたところ、
極小領域に準結晶相が形成された。電子線回折により回
折パターンを見ると、レーザー照射部分の結晶成長方向
のC軸が5回対称軸となっている(図3参照)。更に詳
細に調べると正20面体格子上に鋭い電子スポットが見
られる。これは照射領域9が準結晶構造を持つためであ
る。
【0023】実施例3 上記組成比の膜厚10〜30μmのアモルファス合金薄
膜13を液体冷却することによって作製し、レーザーで
その照射領域を加熱熔融させた後、レーザアニールして
固化させたところ、図5及び図6の2つの違った相が得
られた。レーザのパワーはどちらも同じ初期値10kW/c
m2で、この場合、図5の準結晶相12の方が、図6の結
晶相15より早く結晶できた。準結晶相への相転移のた
めのレーザアニール時間は20msec、結晶相への相転移
のためのレーザアニール時間は100msecであった。記
録の消去工程としてレーザ加熱を行い、元のアモルファ
スに戻ためのレーザアニール時間は、短ければ短いほど
良い(1msec以下)ので、準結晶を利用することにより
達成できることが判る。
膜13を液体冷却することによって作製し、レーザーで
その照射領域を加熱熔融させた後、レーザアニールして
固化させたところ、図5及び図6の2つの違った相が得
られた。レーザのパワーはどちらも同じ初期値10kW/c
m2で、この場合、図5の準結晶相12の方が、図6の結
晶相15より早く結晶できた。準結晶相への相転移のた
めのレーザアニール時間は20msec、結晶相への相転移
のためのレーザアニール時間は100msecであった。記
録の消去工程としてレーザ加熱を行い、元のアモルファ
スに戻ためのレーザアニール時間は、短ければ短いほど
良い(1msec以下)ので、準結晶を利用することにより
達成できることが判る。
【0024】実施例4 上記アモルファス合金薄膜の膜厚を10μm以下にする
ことにより、低パワーの書き込み光で加熱することもで
きる。図2のシリンドリカルレンズ7で集光した照射部
分6を、20msecのレーザアニールで急冷すると、金属
原子が並進対称性を持ったり、金属結合が長距離秩序を
持つ前に、金属原子が凝集し金属クラスターからなる準
結晶相を形成する。これら異種金属である特殊な割合で
混ざっている場合、金属クラスター間にも対称性が生じ
る場合がある。これはアモルファスにはない特性であ
り、この領域ではスケールに依存しなくなる。すなわち
原理的に金属クラスターレベル以上の極小領域で、記録
が可能な媒体であることが予想される。この金属クラス
ター凝集相さえ形成できる合金媒体であれば、ガラス転
移点付近までの光照射加熱工程により原理的に所望の記
録密度が得られる。ここでは準結晶相を含む3相の相転
移が記録−消去工程に関わっており、いずれも該組成の
合金薄膜で可能であることがわかる。
ことにより、低パワーの書き込み光で加熱することもで
きる。図2のシリンドリカルレンズ7で集光した照射部
分6を、20msecのレーザアニールで急冷すると、金属
原子が並進対称性を持ったり、金属結合が長距離秩序を
持つ前に、金属原子が凝集し金属クラスターからなる準
結晶相を形成する。これら異種金属である特殊な割合で
混ざっている場合、金属クラスター間にも対称性が生じ
る場合がある。これはアモルファスにはない特性であ
り、この領域ではスケールに依存しなくなる。すなわち
原理的に金属クラスターレベル以上の極小領域で、記録
が可能な媒体であることが予想される。この金属クラス
ター凝集相さえ形成できる合金媒体であれば、ガラス転
移点付近までの光照射加熱工程により原理的に所望の記
録密度が得られる。ここでは準結晶相を含む3相の相転
移が記録−消去工程に関わっており、いずれも該組成の
合金薄膜で可能であることがわかる。
【0025】以上の実施例より情報を光で記録可能な準
結晶薄膜が形成できること、合金薄膜(アモルファスも
しくは結晶相)に光を照射することにより準結晶相を形
成できることがわかる。他の準結晶相を有するAl合金
薄膜もガラス転移点が異なることが知られているがこの
レーザアニールでは上記のAlSiRuMn合金とほぼ
同じ特性を有することが予測できる。
結晶薄膜が形成できること、合金薄膜(アモルファスも
しくは結晶相)に光を照射することにより準結晶相を形
成できることがわかる。他の準結晶相を有するAl合金
薄膜もガラス転移点が異なることが知られているがこの
レーザアニールでは上記のAlSiRuMn合金とほぼ
同じ特性を有することが予測できる。
【0026】
【発明の効果】従来の結晶−アモルファス相変化型光記
録媒体に準結晶相を含ませることにより記録状態のコン
トラスト比が上がり、記録密度が向上し、また記録速度
もしくは消去速度が向上する。また、該相変化型記録媒
体を正確に読み出すのに有効な方法として光反射率変化
あるいは光透過率変化に限らず、電子線による回折パタ
ーンの違いを用いることができる。
録媒体に準結晶相を含ませることにより記録状態のコン
トラスト比が上がり、記録密度が向上し、また記録速度
もしくは消去速度が向上する。また、該相変化型記録媒
体を正確に読み出すのに有効な方法として光反射率変化
あるいは光透過率変化に限らず、電子線による回折パタ
ーンの違いを用いることができる。
【0027】また、光学的加熱ならびにアニールで3種
類の相の変化を制御して3値論理(異なった記録状態が
3つ)の記録媒体を提供することができる。
類の相の変化を制御して3値論理(異なった記録状態が
3つ)の記録媒体を提供することができる。
【図1】記録媒体への情報の記録、消去ための光の照射
領域、レーザーのパワー密度及び温度変化をしめす概略
図である。
領域、レーザーのパワー密度及び温度変化をしめす概略
図である。
【図2】記録媒体への情報の記録方法を示す概略図であ
る。
る。
【図3】準結晶相の平面図である。
【図4】準結晶の結晶構造を示す図である。
【図5】加熱、アニールにより準結晶相が形成された情
報記録媒体を示す平面図及び断面図である。
報記録媒体を示す平面図及び断面図である。
【図6】加熱、アニールにより結晶相が形成された情報
記録媒体を示す平面図及び断面図である。
記録媒体を示す平面図及び断面図である。
1a 記録再生用スポット 1b 消去用スポット 2a 記録再生用スポットのパワー密度 2b 消去用スポットのパワー密度 3a 記録再生用スポットのパワー密度 3b 消去用スポットのパワー密度 4 準結晶薄膜 5 下地基板 6 照射部分 7 シリンドリカルレンズ 8 非照射領域 9 照射領域 11 照射領域 12 準結晶相 13 アモルファス薄膜 14 下地基板 15 結晶相
Claims (6)
- 【請求項1】 結晶相−準結晶相−アモルファス相を有
する合金に、光を照射することにより加熱及びアニール
処理し前記合金を相転移させて電子状態を変換すること
により情報の記録及び消去を行い、電子線回折手段によ
り前記電子状態を識別することで情報を読み出すことを
特徴とする情報記録方法。 - 【請求項2】 結晶相−準結晶相−アモルファス相を有
する合金の各相を記録状態として、情報を3値理論及び
2値理論のいずれかで記録することからなる請求項1に
記載の情報記録方法。 - 【請求項3】 情報の記録方法が、記録媒体の準結晶相
に光を照射することにより加熱及び急速アニールしてア
モルファス相を形成し情報を記録することからなる請求
項1記載の情報記録方法。 - 【請求項4】 情報の記録方法が、記録媒体の結晶相も
しくはアモルファス相を光を照射することにより加熱及
びアニール処理して準結晶相を形成し情報を記録するこ
とからなる請求項1の情報記録方法。 - 【請求項5】 情報の記録方法が、記録媒体の準結晶相
を光または熱により加熱及びアニール処理して結晶相を
形成し情報を記録することからなる請求項1の情報記録
方法。 - 【請求項6】 情報の記録方法が、記録媒体のアモルフ
ァス相を光により加熱及びアニール処理して準結晶相を
形成し情報を記録することからなる請求項1の情報記録
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5227534A JP2974556B2 (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 情報記録方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5227534A JP2974556B2 (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 情報記録方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0785528A JPH0785528A (ja) | 1995-03-31 |
JP2974556B2 true JP2974556B2 (ja) | 1999-11-10 |
Family
ID=16862416
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5227534A Expired - Fee Related JP2974556B2 (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 情報記録方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2974556B2 (ja) |
-
1993
- 1993-09-13 JP JP5227534A patent/JP2974556B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0785528A (ja) | 1995-03-31 |
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