JP2973197B1 - Cnc研削盤による研削方法 - Google Patents

Cnc研削盤による研削方法

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JP2973197B1 JP20364398A JP20364398A JP2973197B1 JP 2973197 B1 JP2973197 B1 JP 2973197B1 JP 20364398 A JP20364398 A JP 20364398A JP 20364398 A JP20364398 A JP 20364398A JP 2973197 B1 JP2973197 B1 JP 2973197B1
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 同一形状となされる複数の被研削部c1〜c
11を有するワークwを、研削条件の経時的変化による
影響をできるだけ回避した状態の下で能率的に且つ正確
な寸法に研削する。 【解決手段】 CNC研削盤で研削するさい、最初の一
つの被研削部c1については直接定寸方式により研削
し、この研削ではワークwが仕上寸法近傍の特定寸法に
なるまで砥石台を前進させ、この後のスパークアウトに
より仕上げ寸法となるように実施し、このさいスパーク
アウトでの主軸回転量を記憶させると共に、スパークア
ウト終了時の砥石台の前進位置を基準とした砥石送り用
の座標を形成させ、一方他の各被研削部c2〜c11に
ついては間接定寸方式により研削し、この研削では砥石
台を前記座標上の前記特定寸法数値位置まで移動させ、
この後、スパークアウトを実施させ、このスパークアウ
トは先に計測された主軸回転量と同じだけ主軸が回転す
る期間或いは、この期間を研削条件に対応して補正した
ものとした補正後期間の間、継続させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の同一形状の
被研削部(カム部など)を有するワークの研削加工に於
いて実施されるCNC研削盤による研削方法に関する。
【0002】
【従来の技術】同一形状となされる複数のカム部を有す
るカムシャフトの各カム部を研削する場合、一般に、C
NCカム研削盤の主軸台センタと芯押し台センタとの間
にカムシャフトを固定し、以後は自動的な作動により、
このカムシャフトを主軸で適時に回転させる一方で、各
カム部を砥石台の回転砥石で順に研削するように実施し
ている(特公平8−5005号公報参照)。
【0003】この種の研削加工では、各カム部について
粗研、中粗研、精研そしてスパークアウトによる処理が
連続的に実施される。この複数のカム部の研削では、最
初に研削するカム部については、研削過程で直接工作物
の特定位置の直径を主軸を停止させて定寸装置で測定し
て、その測定情報で工作物の寸法を決めるような方式で
研削したり或いは研削中定寸装置で測定を行う直接定寸
方式で研削し、他の各カム部については、砥石台の送り
位置を基準にして間接的に工作物の寸法を決めるように
行われる間接定寸方式で研削することが行われている。
【0004】このような研削を行うと、直接定寸方式等
による研削に於いて、実際の研削条件下での研削情報を
入手できるため、次の間接定寸方式による研削に於い
て、この研削情報を加味した研削が行えるのであり、こ
れにより、間接定寸方式により研削される各カム部の研
削が、要求される精度を維持して能率的に行えるのであ
る。
【0005】ところで、このような従来の研削加工に於
いて、直接定寸方式等での研削に於いて行われる最後の
スパークアウトと、間接定寸方式での各カム部の研削に
於いて行われる最後のスパークアウトとは、予めプログ
ラムされた間接的尺度による一定条件の下で行われてい
るのであり、例えば、何れの方式の場合もワークが同じ
一定回数だけ回転される間、継続されるようになされて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の研削手
法に於いては、ワークの剛性や硬度などの物性とか、研
削加工時の環境などの相違にも拘わらず、スパークアウ
トが前記したようにワークの回転回数などのような間接
的尺度の下で画一的に行われるため、実際の研削に於い
てスパークアウトによる研削取り代が予定された通りの
ものとならないことが生じるのである。
【0007】このようなことが生じても、多くの場合、
その誤差は許容範囲内のものとなって問題とならないの
であるが、極めて高い精度が要求されるようになると、
その誤差がもはや許容範囲内のものと言えない場合が生
じるようになるのである。本発明はこのような実情の
下、同一形状となされる複数の被研削部を有するワーク
を、極めて高い精度で、しかも能率的に研削加工するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、同一形状となされる複数の被研削部
(例えば、カム部など)を具備したワークを円筒やカム
などの研削に使用されるCNC研削盤で研削するさい、
最初の一つの被研削部については直接定寸方式により研
削し、この研削ではワークが仕上寸法近傍の特定寸法に
なるまで砥石台を前進させ、この後のスパークアウトに
より仕上げ寸法となるように実施し、このさいスパーク
アウトでの主軸回転量を記憶させると共に、スパークア
ウト終了時の砥石台の前進位置を基準とした砥石送り用
の座標を形成させ、一方他の各被研削部については間接
定寸方式により研削し、この研削では砥石台を前記座標
上で前記特定寸法の数値位置まで移動させ、この後、ス
パークアウトを実施させ、このスパークアウトは先に計
測された主軸回転量と同じだけ主軸が回転する期間或い
は、この期間を研削条件に対応して補正したものとした
補正後期間の間、継続させるようになす。
【0009】これによれば、座標が直接定寸方式による
研削の最終時点で形成され、後の間接定寸方式による研
削はこの座標上で砥石台位置が特定されるように実施さ
れる。従って、後の間接定寸方式の研削に於いて、先の
直接定寸方式に於いて実施された研削が正確に再現され
るものとなり、砥石台はスパークアウト終了時の砥石台
の前進位置或いは、この位置に関連して補正された一層
適切な位置に正確に移動される傾向となる。これによ
り、間接定寸方式で研削されるカム部は、研削条件の経
時的変化による影響をできるだけ回避した状態の下で正
確な仕上がり寸法となされる。
【0010】この発明に於いて、スパークアウト終了時
の砥石台の前進位置を基準にして座標を形成させること
に代えて、スパークアウト開始時の砥石台の前進位置を
基準にして座標を形成させるようになし、間接定寸方式
による研削に於いて、砥石台をこの座標上で前記特定寸
法の数値位置に前進させるように実施することも差し支
えない。
【0011】上記発明は具体的には次のように実施す
る。即ち、最初の一つの被研削部の研削で、精研切込開
始時からスパークアウト開始時までの主軸回転数又は、
精研切込の開始時の砥石台の位置を記憶させ、他の各被
研削部の研削で先に記憶した主軸回転数又は、精研切込
の開始時の砥石台の位置に基づいて砥石台をスパークア
ウト開始位置まで移動させる。
【0012】或いは、最初の一つの被研削部の研削で、
中粗研切込開始時から精研切込開始時までの主軸回転数
又は、中粗研切込の開始時の砥石台の位置を記憶させ、
他の各被研削部の研削で、先に記憶した主軸回転数又
は、中粗研切込の開始時の砥石台の位置に基づいて砥石
台を精研切込開始位置まで移動させる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る研削方法の実施例を
図1〜図8を参照して説明する。図1は円筒体やカムな
どを研削するために使用される公知の一般的なCNC研
削盤を示し、1はベッド、2はベッド1上に左右方向f
1の移動自在に設けられたワーク支持テーブル、3はベ
ッド1上に前後方向f2の移動自在に設けられた砥石台
である。
【0014】4はベッド1と同体部位に設けられたワー
ク支持テーブル2送り用のサーボモータで、ワーク支持
テーブル2を図示しないネジ送り機構を介して左右方向
f1へ送り移動させるようになされている。5はベッド
1と同体部位に設けられた砥石台3送り用のサーボモー
タで、砥石台3を図示しないネジ送り機構を介して前後
方向f2へ送り移動させるようになされている。
【0015】ワーク支持テーブル2上には主軸台6と芯
押し台7が設けられている。このさい、8は主軸台6上
に設けられた主軸9駆動用のサーボモータであり、砥石
台3上には回転砥石10及びこれを回転させるためのモ
ータ11が設けられている。
【0016】上記したCNC研削盤の図示しない数値制
御装置には、以下に説明する処理を実行させるためのプ
ログラムを記憶させる。また図2に示すように主軸台セ
ンタ6aと芯押し台センタ7aとの間にワークであるカ
ムシャフトwを固定させる。
【0017】この後、自動的な研削を開始させる。これ
により、図3から図7に示す処理が順に実施されるので
あって、カム部c1については直接定寸方式による研削
が実施され、その他のカム部c2〜c11については間
接定寸方式の研削が実施されるのである。
【0018】以下順に説明すると、先ず、図3のステッ
プs1ではワーク支持テーブル2を作動させるサーボモ
ータ4が回転され、これによりワークwが主軸台6など
と共に左右方向f1へ移動され、最初に研削すべきカム
部c1と前後方向f2で対向した位置に設定される。こ
のとき、砥石台3はこれの位置を特定すべき初期座標上
で、予めプログラムで特定された座標位置p1に位置さ
れる。
【0019】次に砥石台3送り用のサーボモータ5が速
い速度で回転され、これにより砥石台急前進が開始さ
れ、サーボモータ5が一定数回転することにより、砥石
台3は前記初期座標上で予めプログラムで特定された図
4に示す座標位置p2に達し、砥石台急前進は終了す
る。
【0020】ステップs2ではサーボモータ5及びサー
ボモータ8が一定相対速度で回転され、これによりワー
クw(主軸9)の一回転当たりの切込が一定となされた
粗研切込が開始され、一定回転量だけサーボモータ5が
回転したとき、砥石台3は初期座標上で、予めプログラ
ムで特定された図4に示す座標位置p3に達し、粗研切
込は終了する。
【0021】ステップs3では、図2及び図5に示すよ
うに定寸装置12がその退避位置からカム部c1の最長
径を測定できる位置に移動される。この一方では、サー
ボモータ5が粗研切込のときのサーボモータ8に対する
相対速度よりも小さい切込速度となるように回転され、
これによりワークwの一回転当たりの切込が粗研切込の
場合より小さくなされた中粗研切込が開始される。
【0022】そして、ステップs4では、カム部c1の
最長径が定寸装置12の制御部に予め設定された第一の
寸法に達したか否かをその制御部で判別し、達していな
いときは中粗研切込が継続され、一方達しているときは
定寸装置12が第一の信号1pを発して前記数値制御装
置に伝達し、次のステップs5に移行する。この移行の
とき、砥石台3は初期座標上で図4中の座標位置p4に
達する。この座標位置p4は部材の撓みや研削条件の経
時的変化などにより第一の寸法に対応する数値とはなら
ないのが通常である。
【0023】ステップs5では、サーボモータ5が中粗
研切込のときのサーボモータ8に対する相対速度よりも
小さい切込速度となるように回転され、これによりワー
クwの一回転当たりの切込が中粗研切込の場合より小さ
くなされた精研切込が開始される。そして、ステップs
6では、カム部c1の最長径が定寸装置12の制御部に
予め設定された第二の寸法に達したか否かをその制御部
で判別し、達していないときは精研切込が継続され、一
方達しているときは定寸装置12が第二の信号2pを発
して前記数値制御装置に伝達し、次のステップs7に移
行する。ここに、第二の寸法は仕上げ寸法近傍の特定寸
法になすのであり、一般には仕上げ寸法よりも直径で凡
そ5μ〜10μ程度大きいものとする。
【0024】ステップs7では、回転砥石10及び主軸
9の回転が継続されている状態の下で、精研切込が停止
される。この切込停止状態がスパークアウトの状況であ
り、従ってこのスパークアウトは切込の停止時から開始
されるものとなる。
【0025】ステップs8では、上記スパークアウトが
開始された時からのワークwの回転回数を計測するので
あり、ここでは図6に示す処理流れが実施される。図6
に於いて、先ずステップs21では前記数値制御装置の
回転回数記憶部の内容Nを0にする。ステップs22で
は、カム部c1の回転位相が前記ステップ7のスパーク
アウト開始時のカム部c1の回転位相の位置(原位置)
に達したか否かを判別し、達していないときはこの判別
を繰り返し、一方、達したときは次のステップs23に
移行する。
【0026】ステップs23では前記回転回数記憶部の
内容Nを先の内容である0に1を加えた数字に更新す
る。ステップs24では、カム部c1の最長径が前記定
寸装置12の制御部に予め設定された第三の寸法(仕上
げ寸法)に達したか否かをその制御部で判別し、達して
いないときはステップ22に戻ってワークwは継続して
回転され、次の一回転が行われたときステップ23に移
行し、前記回転回数記憶部の内容Nを先の数字にさらに
1を加えた数字に更新し、以後これを繰り返すようにな
し、一方、仕上げ寸法に達しているときは定寸装置12
が第三の信号3pを発して前記数値制御装置に伝達し、
このさいワークwの回転は前記原位置で停止された状態
となり、図3に示すステップ7で開始されたスパークア
ウトの期間中のワークの回転回数の計測は終了し、図3
中のステップs9に移行する。この時点t1(図4参
照)に於ける初期座標上での砥石台3の座標位置p5は
部材の撓みや研削条件の経時的変化などにより第二の寸
法に対応する数値とはならないのが通常である。
【0027】ステップs9では、このときの砥石台3の
前進位置が前記第二の寸法と同じ数値の座標位置となる
ように新規座標を設定する。この設定により、砥石台3
は定寸装置を使用することなく、カム部c1が第二の寸
法になったときの砥石台位置に再移動させることが可能
となるのであり、従って前記第二の寸法に対応する砥石
台位置は記憶された状態となる。ステップs10では、
サーボモータ10がこれまでの逆向きへ速い速度で回転
されて、砥石台3は急後退され、新規座標上で、初期座
標上の砥石台位置p1と同一数値位置に復帰される。
【0028】この後、サーボモータ4が回転され、これ
によりワークwが主軸台6などと共に左方向へ移動さ
れ、回転砥石10は次に研削すべきカム部c2と前後方
向f2で対向した位置に設定される。続いて、図7に示
す処理流れが実施され、カム部c2は間接定寸方式によ
り研削される。
【0029】先ずステップs31では、回転砥石10が
継続して回転されており、またサーボモータ5がステッ
プs1の場合と同一の大きな速度で回転され、砥石台3
は新規座標上で、予めプログラムされた前記砥石位置p
2と同一数値位置まで急前進される。
【0030】ステップs32ではサーボモータ8がステ
ップs2の場合と同一の速度で回転され、これにより粗
研切込が開始され、砥石台3は新規座標上で、予めプロ
グラムで特定された前記砥石台位置p3と同一数値位置
に送り移動され、粗研切込は終了する。
【0031】ステップs33では、粗研切込の終了に続
いて中粗研切込が開始され、砥石台3が新規座標上で、
予めプログラムで特定された前記砥石台位置p4と同一
数値位置(前記第一の寸法)に送り移動されたとき、終
了する。
【0032】ステップs34では、中粗研切込の終了に
続いて精研切込が開始され、砥石台3が新規座標上で、
予めプログラムで特定された前記砥石台位置p5と同一
数値位置(前記第二の寸法)に送り移動されたとき、終
了する。そして、回転砥石10及び主軸9の回転が継続
された状態の下で、ステップs35の切込停止が行わ
れ、スパークアウトが開始される。
【0033】ステップs36では、主軸9が、ステップ
35で開始されたスパークアウトに於いてステップs8
で測定された主軸回転回数(回転回数記憶部の内容N)
と同じだけ回転される。この回転が終了すると、ステッ
プs37に移行し、先と同様な砥石台急後退が行われ
る。その他のカム部c3〜c11についても、このカム
部c2の研削加工と同様な間接定寸方式による処理が実
施されるのである。
【0034】次に上記実施例の第一変形例を説明する。
最初のカム部c1の研削に於いて、図3に示すステップ
s5の精研切込の開始からステップs7の切込停止まで
のワーク回転回数を、図6に示す回転回数の測定の場合
に準じて測定する。
【0035】そして間接定寸方式による研削に於ける他
のカム部c2の精研切込は、図7に示すステップs35
の切込停止の新規座標上での砥石台位置(前記第二の寸
法と同一数値位置)から、ここで測定したワーク回転回
数に対応する砥石台前進距離(精研切込に於ける総切込
量)だけ後退した砥石台位置から開始させる。
【0036】このようにすると、最初のカム部c1の研
削に於ける精研切込及びこれに続くスパークアウトの処
理が、他のカム部c2などの研削に於いて正確に再現さ
れるものとなる。
【0037】さらには最初のカム部c1の研削に於い
て、図3に示すステップs3の中粗研切込の開始からス
テップs5の精研切込開始までのワーク回転回数を、図
6に示す回転回数の測定の場合に準じて測定する。
【0038】そして間接定寸方式による研削に於ける他
のカム部c2の中粗研切込は、図7に示すステップs3
5の切込停止の新規座標上での砥石台位置(前記第二の
寸法と同一数値位置)から、前に測定した精研切込に於
けるワーク回転回数に対応する砥石台前進距離(精研切
込に於ける総切込量)と、ここで測定した中粗研切込に
於けるワーク回転回数に対応する砥石台前進距離(中粗
研切込に於ける総切込量)とを加算した距離だけ後退し
た砥石台位置から開始させる。このようにすると、最初
のカム部c1の研削に於ける中粗研切込、精研切込及び
スパークアウトの処理が、他のカム部c2〜c11の研
削に於いて正確に再現されるものとなる。
【0039】次に上記実施例の第二変形例を説明する。
図2に示すように、主軸台センタ6aと芯押し台センタ
7aとでワークwであるカムシャフトを支持し、これの
カム部に回転砥石10を押し当てると、ワークwは撓み
を生じるが、この撓みの量は回転砥石10の押し当てら
れたカム部により相違するのであって、即ち、ワークw
長さ中央のカム部では大きくなり、逆に両端のカム部で
は小さくなる。
【0040】従って、間接定寸方式で各カム部を研削す
るさい、その最後に行われるスパークアウトは先に計測
された回転回数Nである主軸回転量と同じだけ主軸9が
回転するに要する期間を、研削条件に対応して補正した
ものとした補正後期間の間、継続させるようにする。こ
の例では、被研削部がカムとなされるものであるから、
補正される量はワークwの一回転に要する期間の整数倍
となすべきであり、また直接定寸方式により最初に研削
されるカム部が何れであるかにより、正負に変化するも
のである。
【0041】上記した各例では、カム部の研削について
のものであるが、本発明はこれらに限定するものではな
く、例えば同じ寸法となされる複数の円形体を有するワ
ークの各円形体を研削するさいにも適用し得るのであ
る。
【0042】
【発明の効果】上記した本発明(請求項1)によれば、
間接定寸方式による加工を採用したことからワークを能
率的に研削することができるほか、次のような特有の利
益がある。即ち、間接定寸方式の研削に於いて、先の直
接定寸方式に於けるスパークアウト終了時の座標上でこ
の時の砥石台の前進位置或いは、この位置に関連して補
正された一層適切な位置に、砥石台が移動されるように
研削が実施され、しかも最後に行われるスパークアウト
に於いて先の直接定寸方式に於けるスパークアウトでの
ワークの回転回数だけワークが回転されるようになり、
従って間接定寸方式で研削されるカム部を、研削条件の
経時的変化による影響をできるだけ回避した状態の下で
正確な寸法に仕上げることができるようになる。
【0043】請求項2及び請求項3によれば、直接定寸
方式に於ける最初のカム部の研削処理態様を、他の被研
削部の間接定寸方式による研削において一層正確に再現
させることができ、研削精度の一層の向上が図られるの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用されるカム研削盤を示す平面図で
ある。
【図2】上記研削盤によりカムシャフトを研削する状況
を示す平面図である。
【図3】本発明に於ける直接定寸方式による研削処理の
流れを示すフローチャートである。
【図4】上記研削盤の砥石台位置と研削時間との関係を
示すグラフである。
【図5】図2のx1−x1部を示す図であって、定寸装
置でカム部の最長径を測定する状態を示すものである。
【図6】上記フローチャートの主軸回転回数計測処理の
流れを示すフローチャートである。
【図7】本発明に於ける間接定寸方式による研削処理の
流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 砥石台 9 主軸 c1〜c11 カム部(被研削部) w ワーク
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−68350(JP,A) 特開 平1−171743(JP,A) 特開 昭53−37975(JP,A) 特開 昭61−214966(JP,A) 特開 平8−276354(JP,A) 実開 平4−152063(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B24B 19/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一形状となされる複数の被研削部を具
    備したワークを円筒体やカムなどの研削に使用されるC
    NC研削盤で研削するさい、最初の一つの被研削部につ
    いては直接定寸方式により研削し、この研削ではワーク
    が仕上寸法近傍の特定寸法になるまで砥石台を前進さ
    せ、この後のスパークアウトにより仕上げ寸法となるよ
    うに実施し、このさいスパークアウトでの主軸回転量を
    記憶させると共に、スパークアウト終了時の砥石台の前
    進位置を基準とした砥石送り用の座標を形成させ、一方
    他の各被研削部については間接定寸方式により研削し、
    この研削では砥石台を前記座標上の前記特定寸法数値位
    置まで移動させ、この後、スパークアウトを実施させ、
    このスパークアウトは先に計測された主軸回転量と同じ
    だけ主軸が回転する期間或いは、この期間を研削条件に
    対応して補正したものとした補正後期間の間、継続させ
    ることを特徴とするCNC研削盤による研削方法。
  2. 【請求項2】 最初の一つの被研削部の研削で、精研切
    込開始時からスパークアウト開始時までの主軸回転数又
    は、精研切込の開始時の砥石台の位置を記憶させ、他の
    各被研削部の研削で先に記憶した主軸回転数又は、精研
    切込の開始時の砥石台の位置に基づいて砥石台をスパー
    クアウト開始位置まで移動させることを特徴とする請求
    項1記載のCNC研削盤による研削方法。
  3. 【請求項3】 最初の一つの被研削部の研削で、中粗研
    切込開始時から精研切込開始時までの主軸回転数又は、
    中粗研切込の開始時の砥石台の位置を記憶させ、他の各
    被研削部の研削で、先に記憶した主軸回転数又は、中粗
    研切込の開始時の砥石台の位置に基づいて砥石台を精研
    切込開始位置まで移動させることを特徴とする請求項1
    又は2記載のCNC研削盤による研削方法。
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