JP2973169B2 - 固型化ポタージュスープおよびその製造法 - Google Patents

固型化ポタージュスープおよびその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱湯を注ぐのみで、粉
末臭のない良好な風味が得られる固型化ポタージュスー
プおよびその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばコーンスープ,コーンクリームス
ープなどに代表される即席のポタージュスープは、熱湯
を注ぎ攪拌するのみで速やかに喫食状態となり、とろ
み、つまり粘液状の口当たりと良好な風味が得られるこ
とから、近時その需要がますます増大しているところで
ある。
【0003】この即席のポタージュスープは、熱湯によ
る瞬時に喫食状態となる(通常1分間以内)が求められ
るため、原料を粉末状化してアルミニウム製の袋に密封
しているものが多い。これは、従来のポタージュスープ
の原材料組成が、スイートコーン,でん粉,乳糖,粉
乳,デキストリン,食用植物油脂,食塩,砂糖,増粘剤
その他からなり、特に、とろみをもたらす要素となる原
材料がでん粉であることから、上記した従来の原料組成
からなるスープの素を、例えば凍結真空乾燥などにより
固型化させた場合は、熱湯を注いだ際、でん粉自体がア
ルファ化して糊状を呈し、アルファ化層が表面をくる
み、水が内部にまで浸透せず、固型状態のまま溶けない
ことによる。とろみをもたらす要素となる原材料とし
て、コーンのみを用いた場合でも、同様である。このこ
とから、即席のポタージュスープとしては、粉末状を呈
したものが主流となっているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
粉末状化した即席のポタージュスープは、原材料をすべ
て粉末状に加工して混合するため、外気に触れる表面積
が固型化物に比較してきわめて大きくなり、コーンのも
っている油分や乳成分が酸化しやすい。これに起因し
て、熱湯を注ぎ喫食状態としたときに、いわゆる粉末臭
が残って風味をそこなう欠点があった。
【0005】そこで、本発明は、とろみをもたらす要素
となる原材料として、でん粉に代えて他の原料を用いた
配合組成とすることにより、粉末臭のない良好な風味が
得られる固型化ポタージュスープおよびその製造法を提
供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの具体的手段として、本発明は、微細化した網状構造
を有する微小繊維状セルロースとこの微小繊維状セルロ
ースの網状構造の間隙に介在させるための多糖類又は多
糖類を含む原材料を主体とし、これに補助材料および水
を混合して得た濃縮液状のスープの素を、凍結し、凍結
真空乾燥して製造されたことを特徴とする固型化ポター
ジュスープを構成した。また、(A)微細化した網状構
造を有する微小繊維状セルロースとこの微小繊維状セル
ロースの網状構造の間隙に介在させるための多糖類又は
多糖類を含む原材料を主体とし、これに補助材料および
水を混合して濃縮液状のスープの素を得る工程と、
(B)この濃縮液状のスープの素を容器に入れ凍結する
工程と、(C)凍結されたスープの素をそのまま又は所
要の形状に切断した後、凍結真空乾燥する工程を、その
順序で行うことを特徴とする固型化ポタージュスープの
製造法を構成した。
【0007】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面について説明
する。図1は、本発明に係る固型化ポタージュスープお
よびその製造法を説明するための固型化の作業手順を示
す工程図である。
【0008】工程(A)を参照して説明するに、ポター
ジュスープのとろみをもたらす要素となる原料物質とし
て、本発明では、微小繊維状セルロースと多糖類又は多
糖類を含む原材料を使用している。微小繊維状セルロー
スは、高度に精製した純植物繊維を原料とし、超高圧ホ
モジナイザー処理による強力な機械的剪断力によりミク
ロフィブリル化して、繊維を数万本に引き裂き微細化し
た三次元網状構造を形成しているものである。微細化に
よりセルロース本来の特性である親水性が著しく強調さ
れるとともに、微細な網目構造とあいまって水等をその
中に抱え込むことにより優れた保水性、増粘安定性、分
散安定性を示す。この微小繊維状セルロース自体は、公
知の食品改良剤であって、例えばダイセル化学工業株式
会社より登録商標「セリッシュ」として市販されてい
る。一方、多糖類は、小麦,米,コーンの種子や馬鈴薯
の根茎に含まれるデンプン、あるいは、グリコゲン,イ
ヌリン,リケニンなどの貯蔵物質を挙げることができ
る。また、ポリサッカライド系の多糖類としてのカラギ
ーナン,アルギン酸ナトリウム,ペクチン,グアガム,
カードラン,ポリデキストローズなどが混合されてもよ
い。
【0009】とろみをもたらす要素となる原材料に加
え、スープの素を構成するその他の原材料組成として、
生クリーム,粉乳,コーン,デキストリン,調味材料な
どからなる補助材料を挙げることができる。補助材料
は、上記のものから1種又は2種以上を選択して使用さ
れる。微小繊維状セルロースと多糖類又は多糖類を含む
原材料には、この補助材料および水が添加混合され、必
要により加熱調理を行うことにより、濃縮液状のスープ
の素が得られる。この工程において、多糖類又は多糖類
を含む原材料が、微小繊維状セルロースの微細な網状の
間隙に介在し、後述するように喫食状態としたときに粘
性を与える。
【0010】工程(B)は、工程(A)において得た濃
縮液状のスープの素を容器に入れ凍結する工程である。
濃縮液状のスープの素は、金属製のトレーにプラスチッ
クシートを介して数百食分まとめて注がれ、あるいはま
た必要に応じた各食分となるようにスチロール製の如き
剥離性にすぐれた容器又は成型器内に分注され、凍結さ
れる。
【0011】数百食分まとめて凍結されたスープの素
は、トレーからはがれ易くなるように敷いておいたプラ
スチックシートとともに、取り外し、各食分となるよう
に凍結バンドソーにより立方体,直方体など所要の形状
に切断した後、一食分ずつ容器に移し、急速凍結真空乾
燥をする。各食分に分注されて凍結されたスープの素は
そのまま、急速凍結真空乾燥をする。この際、固型化ポ
タージュスープの酸化を防止するため、凍結真空乾燥を
窒素ガス雰囲気中で行うとより効果的である。上記によ
り得た固型化ポタージュスープは、各々を防湿性を有す
るラミネートフィルムで密封包装して製品とする。
【0012】次に、本発明の具体例を、従来例と対比さ
せて説明する。コーンスープの素の配合組成は下記に示
すとおりである。 記 〔本発明の具体例〕 〔従来例〕 微小繊維状セルロース 8.0重量部 スイートコーン 21.0重量部 コーンペースト 22.5重量部 粉乳 42.0重量部 生クリーム 5.5重量部 砂糖 14.7重量部 粉乳 5.0重量部 でん粉 6.3重量部 コーン 2.5重量部 食塩 5.0重量部 デキストリン 1.0重量部 調味料 3.4重量部 調味料※ 5.5重量部 粉末野菜 1.7重量部 (※コーンスープシーズニング使用) 増粘剤 0.9重量部 水 50.0重量部 粉末鶏肉 4.2重量部 −−−−−−−−−−−−−−−−−− 香料 0.4重量部 総量 100.0重量部 着色料 0.4重量部 −−−−−−−−−−−−−− 総量 100.0重量部
【0013】上記の配合組成からなる原材料を混合し図
1に示す固型化の作業手順により、固型化ポタージュス
ープを製造した。そして、その一食分をカップに採取
し、熱湯を注ぐ。本発明の配合組成による固型化ポター
ジュスープは、微小繊維状セルロースの網状構造の間隙
にコーンペーストのデンプン質が介在しており、微小繊
維状セルロースが沈殿防止剤として機能するので、注湯
30秒後にはほぼ溶解し、攪拌を伴った同1分後には完全
に喫食状態のものが得られた。そして、これを喫食した
ところ、とろみは十分であり、かつ、粉末状化した即席
のポタージュスープが有する独特の粉末臭は認められ
ず、良好な風味が得られた。これに対して、従来の配合
組成による固型化ポタージュスープは、注湯後数時間経
過しても固型状態のままで溶解せず、スープ状とするこ
とは不可能であった。
【0014】なお、本発明の配合組成中、微小繊維状セ
ルロースの全体に占める割合は、 3〜15重量部の範囲が
効果の実現に有効に作用し、 3重量部より少ないとき
は、喫食状態でのポタージュスープのとろみが不十分と
なり、また、15重量部より多いと、逆にどろどろとした
濃い感じとなって風味を失う。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る固型
化ポタージュスープおよびその製造法によれば、スープ
の素を構成する成分が微小繊維状セルロースと多糖類又
は多糖類を含む原材料を主体とし、これと補助材料とか
らなるので、微細化されたセルロースの網状構造の間隙
に多糖類又は多糖類を含む原材料が介在する形となり、
注湯時に固型化ポタージュスープの表面から水分が浸透
し、瞬時に喫食状態となる。そして、微小繊維状セルロ
ースが沈殿防止剤として機能するので、保水性、増粘安
定性、分散安定性を示し、とろみとともに従来の粉末状
化した即席のポタージュスープのような粉末臭のない良
好な風味を呈する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固型化ポタージュスープおよびそ
の製造法を説明するための固型化の作業手順を示す工程
図である。
【符号の説明】
A …濃縮液状のスープの素を得る工程 B …容器に入れ凍結する工程 C …凍結真空乾燥する工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 1/40 JAFIC(JOIS) WPI(DIALOG)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細化した網状構造を有する微小繊維状
    セルロースとこの微小繊維状セルロースの網状構造の間
    隙に介在させるための多糖類又は多糖類を含む原材料を
    主体とし、これに補助材料および水を混合して得た濃縮
    液状のスープの素を、凍結し、凍結真空乾燥して製造さ
    れたことを特徴とする固型化ポタージュスープ。
  2. 【請求項2】 補助材料は、生クリーム,粉乳,コーン
    およびデキストリンから選択される1種又は2種以上の
    混合物からなる請求項1に記載の固型化ポタージュスー
    プ。
  3. 【請求項3】 微小繊維状セルロースの全配合組成中に
    占める割合は、 3〜15重量部の範囲である請求項1又は
    請求項2に記載の固型化ポタージュスープ。
  4. 【請求項4】 (A)微細化した網状構造を有する微小
    繊維状セルロースとこの微小繊維状セルロースの網状構
    造の間隙に介在させるための多糖類又は多糖類を含む原
    材料を主体とし、これに補助材料および水を混合して濃
    縮液状のスープの素を得る工程と、(B)この濃縮液状
    のスープの素を容器に入れ凍結する工程と、(C)凍結
    されたスープの素をそのまま又は所要の形状に切断した
    後、凍結真空乾燥する工程を、その順序で行うことを特
    徴とする固型化ポタージュスープの製造法。
  5. 【請求項5】 補助材料は、生クリーム,粉乳,コーン
    およびデキストリンから選択される1種又は2種以上の
    混合物からなる請求項4に記載の固型化ポタージュスー
    プの製造法。
  6. 【請求項6】 凍結真空乾燥は、窒素ガス雰囲気中で行
    うことを特徴とする請求項4に記載の固型化ポタージュ
    スープの製造法。
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