JP2973072B2 - ゲル化抑制剤及びそれを用いるゲル化抑制方法 - Google Patents
ゲル化抑制剤及びそれを用いるゲル化抑制方法Info
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Description
及びそれを用いるゲル化抑制方法に関し、さらに詳しく
は洗浄液のゲル化を顕著に抑制し、長時間にわたる洗浄
装置の安定稼働を可能にするゲル化抑制剤及びゲル化抑
制方法に関する。
もに鋼板を洗浄する方法としては、従来、例えば冷間圧
延後の鋼板の洗浄では、浸漬、スプレー、ブラッシン
グ、電解洗浄等の工程を組み合わせて行う方法が使用さ
れており、これにより鋼板表面に付着した圧延油、鉄粉
またはこれらの反応生成物等が除去される。
1に示すような装置を用いて洗浄液を循環使用する方法
が一般的に用いられている。この装置では、洗浄槽1と
循環槽2の間で洗浄液3を循環させながら、鋼板4を洗
浄槽1内の洗浄液3中を通過させ(浸漬洗浄)、あるい
は洗浄槽1内を通過する鋼板4に接近させて電極を設け
る(電解洗浄)等して鋼板の洗浄を行う。しかしなが
ら、この方法によると洗浄液の循環流動中に空気の巻き
込み等により洗浄液が発泡し、気泡が系外に流出するこ
とにより、洗浄液原単位、排水処理性、さらに作業環境
性等が悪化するなど、種々の問題が生じる。また電解洗
浄工程を有する場合、発生した気泡により電解電流密度
の低下が生じる場合もある。
含まれる界面活性剤、洗浄後蓄積する圧延油等が分解さ
れてできる脂肪酸石鹸によるものであるが、中でも、脂
肪酸石鹸による発泡が非常に大きく寄与している。これ
らの問題の対策として、洗浄槽もしくは循環槽の洗浄液
に継続的または定期的に、あるいはスポット的に一定量
の高級アルコール等の消泡剤を直接添加する方法が提案
されている(特公昭60−56439号公報)。
未鹸化分、脂肪酸石鹸のような鹸化分、さらには消泡剤
として従来用いられてきた高級アルコール等が存在する
と、消泡性は良好であるものの、しばしば洗浄液がゲル
化してしまう。このゲル化は、上記不鹸化分の脂肪酸石
鹸によるミセルが高級アルコールの存在により膨大化す
ることに起因する。
属上に付着したり、電解電流密度が低下したりすること
により洗浄性が低下し、さらには洗浄液の増粘、固化等
により装置内での洗浄液循環が不能となり操業停止に陥
いることとなる。
浄性を低下させることなく、装置を長時間にわたり安定
して稼動させ得る方法の開発が望まれていた。
情に鑑み鋭意検討した結果、金属洗浄液中に後述する特
定の水溶性高分子を含有させれば、洗浄液のゲル化を抑
制し、装置の安定稼動を可能にすることを見出し、本発
明を完成するに至った。
キシドを含むアルキレンオキシド繰返し単位を有する数
平均分子量が2000以上の水溶性高分子を含有することを
特徴とする、消泡剤として高級アルコールを含有する金
属洗浄液用のゲル化抑制剤を提供するものである。
コールを含有する洗浄液中に金属を浸漬する工程を有す
る金属洗浄方法において、該工程中に洗浄液に請求項1
記載のゲル化抑制剤を添加することを特徴とするゲル化
抑制方法を提供するものである。
ンオキシドを含むアルキレンオキシド繰返し単位を有す
る水溶性高分子の数平均分子量は2000以上、とくに
4000以上が好ましい。分子量の上限はとくに限定さ
れないが、それ自体がゲル化しない範囲で選択すること
が好ましい。上記水溶性高分子は、下記一般式(1)
って、水素原子、水酸基を有してもよいアルキル基、ア
ラルキル基またはアルケニル基を示し、A.Oはエチレ
ンオキシド又はエチレンオキシド−プロピレンオキシド
を示し、nはA.Oの付加モル数を示す)で表わされる
化合物であることが好ましい。上記R1 及びR2 はとも
に水素原子であることがとくに好ましい。
子のみからなるものであってもよいが、水溶液として
も、公知のアルカリ性金属洗浄液に含有させても、ま
た、高級アルコール等の消泡剤に含有させたものでもよ
い。
量は、上記水溶性高分子が、消泡剤である高級アルコー
ルに対し1重量%(以下、単に「%」という)以上30%
以下、好ましくは10%以上、とくに好ましくは20%以上
添加されるよう設定することが好ましい。30%を超える
と洗浄液の粘度が上昇し好ましくない。
に示すような洗浄装置において搬送可能な金属板、とく
に鋼板であることが好ましい。
カリ剤または、アルカリ剤とキレート剤、界面活性剤と
の混合液が挙げられる。アルカリ剤としては、例えば水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたはケイ酸ナトリウ
ム、リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等のナトリウム
塩等が一般的に用いられる。また、キレート剤として
は、例えばオキシカルボン酸、アルカノールアミン、ア
ミノカルボン酸等が用いられ、界面活性剤としては、ア
ニオン型及びノニオン型界面活性剤が一般的に用いられ
る。使用されるアルカリ水溶液のアルカリ濃度は、洗浄
液中通常0.5〜10%である。
アルコールとしては、炭素数8〜24のアルコールが好ま
しい。該消泡剤は洗浄液中に0.05%以上、好ましくは0.
1%以上10%以下添加される。
図1に示すような洗浄液の循環使用が可能な装置を用
い、洗浄液3中に金属4を浸漬する工程に際し、洗浄液
3中に本発明のゲル化抑制剤を添加する。該ゲル化抑制
剤は、洗浄槽1中の洗浄液及び/又は循環槽2中の洗浄
液に添加することができる。なお、ゲル化抑制剤は、前
記水溶性高分子そのものをフレーク状物として添加して
もよいが、水溶液として添加することが洗浄液の均一性
を保つうえで好ましい。
金属洗浄方法により、洗浄液のゲル化が顕著に抑制さ
れ、洗浄性を低下させることなく、長時間にわたり安定
して装置を稼動させることができる。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 図1に示す装置を用い、表1に記載の被験物の水溶液を
洗浄液中に添加した。試験条件を下記に示す。
するまでの時間を測定した。結果を併せて表1に示す。
ン−ポリオキシプロピレン共重合体〔EO/PO=5
(モル比)〕 *2 旭電化(株)製、ポリオキシエチレン−ポリオキ
シプロピレン共重合体〔EO/PO=5(モル比)〕 *3 旭電化(株)製、ポリオキシエチレン−ポリオキ
シプロピレン共重合体〔EO/PO=5(モノ比)〕
明品を洗浄液中に添加した場合には、ゲル化までの時間
が著しく長くなることがわかる。また、分子量の大きい
もの(4000以上)のものは、少量の添加でもゲル化
が顕著に抑制された。
を浸漬し、洗浄操作を行ったところ、長時間にわたりゲ
ル化が抑制され、洗浄性の低下をきたすことなく安定し
て装置を稼動させることができた。
られる装置の概略を示す断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 分子中にエチレンオキシドを含むアルキ
レンオキシド繰返し単位を有する数平均分子量が2000以
上の水溶性高分子を含有することを特徴とする、消泡剤
として高級アルコールを含有する金属洗浄液用のゲル化
抑制剤。 - 【請求項2】 消泡剤として高級アルコールを含有する
洗浄液中に金属を浸漬する工程を有する金属洗浄方法に
おいて、該工程中に洗浄液に請求項1記載のゲル化抑制
剤を添加することを特徴とするゲル化抑制方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5313536A JP2973072B2 (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | ゲル化抑制剤及びそれを用いるゲル化抑制方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP5313536A JP2973072B2 (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | ゲル化抑制剤及びそれを用いるゲル化抑制方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07166384A JPH07166384A (ja) | 1995-06-27 |
JP2973072B2 true JP2973072B2 (ja) | 1999-11-08 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP5313536A Expired - Fee Related JP2973072B2 (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | ゲル化抑制剤及びそれを用いるゲル化抑制方法 |
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JP (1) | JP2973072B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3361939B2 (ja) * | 1996-09-30 | 2003-01-07 | トヨタ自動車株式会社 | 水溶性洗浄剤 |
-
1993
- 1993-12-14 JP JP5313536A patent/JP2973072B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07166384A (ja) | 1995-06-27 |
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