JP2969918B2 - ドライエッチング装置 - Google Patents

ドライエッチング装置

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JP2969918B2 JP2301173A JP30117390A JP2969918B2 JP 2969918 B2 JP2969918 B2 JP 2969918B2 JP 2301173 A JP2301173 A JP 2301173A JP 30117390 A JP30117390 A JP 30117390A JP 2969918 B2 JP2969918 B2 JP 2969918B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はドライエッチング装置に関し、特に1台の装
置の単一の処理室内で複数種類の処理に対応でき、信頼
性,経済性,生産性等の向上を図ることが可能なドライ
エッチング装置に関する。
〔発明の概要〕
本発明は、マグネトロンRIE(反応性イオン・エッチ
ング)装置等のドライエッチング装置において、ウェハ
載置電極を冷却手段内蔵の固定電極と加熱手段内蔵の可
動電極との2重構造とし、該可動電極の昇降によりウェ
ハと上部電極との間の距離を可変とし、かつ高周波電極
(以下、RF電源と称する。)を切り換え手段を介して上
部電極とウェハ載置電極のいずれか一方へ選択的に接続
可能な構成とし、該装置をアノード・カップリング型と
してもカソード・カップリング型としても使用可能とす
ることにより、通常のエッチングもしくは低温エッチン
グによる等方性加工および異方性加工、エッチング・ダ
メージを除去するためのプラズマ後処理(ライトエッ
チ)、低温エッチング後における結露防止のためのウェ
ハ加熱等を1台の装置のしかも単一の処理室内で実現
し、信頼性,経済性,生産性等の向上を図るものであ
る。
〔従来の技術〕
近年のVLSI,ULSI等にみられるように高度に微細化さ
れたデザイン・ルールを有する半導体装置の製造分野に
おいては、二次元方向の微細化はもちろん、極めて浅い
接合や極めて薄い膜形成といった三次元方向の微細化が
進行しており、低温かつ低損傷の微細加工技術が必須と
されている。また、デバイスの集積度の向上に伴ってデ
バイス・チップの面積が拡大しウェハが大口径化してい
るため、ウェハ面内における加工の均一性も重要な要件
となっている。このため、ドライエッチング装置の主流
は従来のバッチ式から枚葉式に移行しようとしており、
これと同時に従来と同等の生産性を確保することにエッ
チング速度の大幅な向上が求められている。
枚葉式のドライエッチング装置としては、マグネトロ
ンRIE装置やECR(電子サイクロトロン共鳴)放電を利用
する右磁場マイクロ波プラズマ・エッチング装置が主流
となりつつある。それは、これらのエッチング装置が磁
場の作用により比較的低ガス圧でも高密度のプラズマを
形成でき、枚葉式であっても高いエッチング速度を実現
できるからである。しかしその一方で、高密度のプラズ
マにより、単結晶シリコン基板内における結晶欠陥の発
生、酸化膜内における固定電荷や中性トラップの発生等
の種々のダメージが顕在化してきている。
また半導体装置の製造分野では、パターンの微細化に
よるプロセスの複雑化に伴って、生産性の低下、パーテ
ィクル汚染の増大、装置の大型化等も問題となってい
る。たとえば、層間絶縁膜に開孔されるコンタクト・ホ
ールやビア・ホール等の接続孔のアスペクト比は、半導
体装置の三次元方向の微細化に限度があることから年々
増大する傾向にあり、その微細加工に関する研究が各所
で進められている。しかし、仮に高アスペクト比の接続
孔が優れた異方性形状をもって形成されたとしても、こ
の接続孔を良好なステップ・カバレージをもって配線材
料で埋めることができなければ実用的なプロセスとは言
えない。
そこで、この埋め込みを容易とするために、接続孔の
開口端付近を等方性加工によりテーパー状に形成し、残
る深さ部分を異方性加工により垂直壁となるように形成
し、接続孔の底部のエッチング・ダメージ層を後処理に
より除去するという3段階プロセスを採用することが検
討されている。従来かかる3段階プロセスを実施するた
めには、等方性加工を行うためのアノード・カップリン
グ型プラズマ・エッチング装置、異方性加工を行うため
のカソード・カップリング型RIE装置、および後処理を
行うためのケミカル・ドライエッチング装置もしくは湿
式洗浄装置の3台もの装置が必要である。しかしこれ
は、装置間のウェハ搬送による生産性の低下、その間に
発生するパーティクル汚染、クリーン・ルーム内で3台
分の装置が占めるクリーン・ゾーンの維持費の増大等の
犠牲を払った上で初めて成り立っている。
これらの問題を解決するために、本発明者は先に特願
平2−105733号明細書において、ウェハ載置電極が昇降
可能とされ、RF電界を印加するRF電源が上部電極かウェ
ハ載置電極のいずれか一方へ選択的に接続可能とされ、
さらに極性の反転した2系統の磁界印加手段によりウェ
ハ表面における磁界強度をゼロとし得るドライエッチン
グ装置を提案している。この装置において、まずウェハ
載置電極の昇降を行えば、ウェハをプラズマ密度の高い
領域に近づけたり、またはそこから遠ざけたりすること
が可能となる。また、RF電源の接続切り換えを行えば、
ウェハへ照射されるイオンのエネルギーを制御すること
ができる。さらにウェハ表面における磁界強度をゼロと
することにより、ウェハをプラズマ中の荷電粒子の衝突
から回避させることができる。したがって、これら3点
の工夫を組み合わせることにより、プラズマ照射による
ダメージの発生を防止することができ、また1台の装置
でエッチングとダメージ層の除去(ライトエッチ)とを
連続して行うことも可能とされている。
一方、被エッチング・ウェハの低温化により高選択比
と低ダメージ性を目指すアプローチもなされている。こ
れは、近年改めて注目を集めているいわゆる低温ドライ
エッチング技術であり、ウェハ載置電極を有機溶媒や液
体窒素等の冷媒を用いて0℃以下に冷却しながらエッチ
ングを行うものである。この技術によれば、ラジカル反
応が凍結されるので、低イオン・エネルギーおよび低ダ
メージにて異方性加工が達成される。しかも、異方性加
工を達成するために堆積性ガスが必要とされるプロセス
では、蒸気圧の低い反応生成物が効率良く堆積するため
に堆積性ガスの添加量を低減することができ、パーティ
クル汚染が回避できるというメリットも生ずる。
ただし、この低温エッチングの実用化にあたっては、
未だ解決すべき問題も多い。
そのひとつに、温度安定化の所要時間の長さがある。
すなわち、常温で保存されているウェハを搬送して冷却
された試料台上に載置しても、該ウェハが所要の温度ま
で冷却されるは相当の時間を要する。また、処理後に搬
出して大気開放する際には、結露を防止する意味で予め
ウェハを常温に戻すことが必要になるが、自然放置によ
る昇温ではやはり相当の時間を要する。これらの冷却・
昇温に要する時間は、実際にはウェハの処理時間以上に
長くなることも十分に考えられ、スループットの低下が
重大な問題になる虞れがある。
そこで、従来、かかる問題を解決するための技術が検
討されており、たとえば特開昭64−21926号公報には、
基板カセットと冷却台を収容した冷却容器、および基板
カセットと加熱台を収容した加熱容器とが真空室にそれ
ぞれ接続されてなる低温ドライエッチング装置が開示さ
れている。この装置によれば、基板は冷却容器内の冷却
台上で予備冷却された後に真空室へ搬送され、該真空室
にて所定の処理を施され、しかる後に加熱容器へ搬送さ
れて加熱台上で加熱されるので、スループットが向上す
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、今後のなお一層の高集積化,高密度化
の進行に伴い、従来では軽微と考えられる程度のエッチ
ング・ダメージでもその悪影響が顕在化される可能性が
高い。たとえば、酸化シリコン等のようにエッチング反
応がイオン(CF3 +等)によるスパッタリングを主体とし
て物理的過程により進行する場合には、たとえ低温化に
よりラジカル反応が抑制されてシリコン下地層に対する
選択比が向上されたとしても、上述のような悪影響は免
れない。
また、低温エッチングを実施するにあたり、装置につ
いても課題が残されている。すなわち、従来提案されて
いる低温ドライエッチング装置は、その構成が概して複
雑で大規模であり、グレードの高い高価なクリーン・ル
ーム内への設置は省コスト、省スペース等の観点から実
用性が高いことは言えないからである。たとえば、上記
特開昭64−21926号公報に開示されている低温ドライエ
ッチング装置は、真空室の前後に接続された冷却容器お
よび加熱容器の内部にそれぞれ冷却台および加熱台を収
容しており、装置の占有空間が大きい。
そこで本発明は、スループットと低ダメージ性に優
れ、かつ低温エッチングに適用される場合にも装置の大
型化を招かないドライエッチング装置を提供することを
目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のドライエッチング装置は上述の目的を達成す
るために提案されるものであり、処理室内に配設された
ウェハ載置電極と該ウェハ載置電極に対向配置される上
部電極との間にRF電源からRF電界を印加することにより
生成されるプラズマを用いて該ウェハ載置電極上に設置
されたウェハに対する処理を行う装置であって、前記ウ
ェハ載置電極は、冷却手段を内蔵する固定電極と、加熱
手段を内蔵し前記ウェハを前記上部電極の方向へ上昇さ
せることが可能な可動電極とから構成され、前記RF電源
は切り換え手段により前記ウェハ載置電極と前記上部電
極のいずれか一方へ選択的に接続可能となされているこ
とを特徴とするものである。
〔作用〕
本発明のドライエッチング装置では、まずウェハ載置
電極が冷却手段内蔵の固定電極と加熱手段内蔵の可動電
極との2重構造とされている。これらの電極のうち、可
動電極はウェハを上部電極方向へ上昇させることが可能
である。低温エッチング終了後には可動電極を上昇させ
て加熱手段を作動させれば、固定電極の冷却状態は維持
したままでもウェハ加熱して室温域に戻すことができる
ようになるので、枚葉式で繰り返し低温エッチングを行
うにあたってもスループットをそれほど低下させずに済
む。また、可動電極の上昇または下降により電極間距離
を変化させることができるので、後述のRF電源の接続切
り換えと連動させることにより、ウェハ,イオン,シー
ス,高密度プラズマ領域の相対位置関係を変化させるこ
とができ、等方性加工,異方性加工,およびライトエッ
チに適した環境が効果的に作り出される。
なお、従来のドライエッチング装置には、ロードロッ
ク室と処理室との間でウェハを搬送する搬送機構のロー
ド/アンロード動作を円滑化する目的で、ウェハ載置電
極からウェハを支持上昇させるピン様の部材が設置され
ているものがある。しかし、この部材によるウェハの上
昇距離は極めて小さいものであり、ウェハとイオン・シ
ースもしくは高密度プラズマ領域の相対位置を変化させ
るには至らない。まして、上記部材自身を電極として機
能せしめ、ウェハを上昇させた状態で所定の処理を行う
ことを意図するものではない。したがって、本発明中の
可能電極と上記部材とは目的も作用も本質的に異なるも
のである。
本発明のドライエッチングのもうひとつの特徴は、RF
電源を切り換え手段を介して上部電極とウェハ載置電極
のいずれか一方へ選択的に接続可能とした点である。
RF電源がウェハ載置電極側へ接続され上部電極が接地
された場合にはいわゆるカソード・カップリング型のド
ライエッチング装置となる。通常はウェハ載置電極の面
積より上部電極の面積の方が大きいので、ウェハ載置電
極(カソード)には大きな負電位の自己バイアスが誘起
され、その近傍には厚いイオン・シースが形成される。
この場合のイオン照射エネルギーはプラズマ電位と自己
バイアスの和となるので、RF電源のRF周波数がイオンが
追従し得る程度に選ばれていれば、この大きなイオン照
射エネルギーにより異方性加工を行うことが可能とな
る。
これとは逆に、RF電源が上部電極側へ持続されウェハ
載置電極が接地された場合にはいわゆるアノード・カッ
プリング型のドライエッチング装置となる。このときの
イオン・シースは、上部電極の近傍で厚く、ウェハ載置
電極の近傍で薄くなり、ウェハへのイオン照射エネルギ
ーはプラズマ電位に等しくなる。したがって、この場合
にはウェハに大きなエネルギーにてイオンが照射される
ことはなく、むしろラジカルを主体とする等方性加工を
行う環境が整う。
したがって、本発明の装置において可動電極の昇降、
可動電極に内蔵される加熱手段の作動、電極間における
RF電源の接続切り換えを適宜組み合わせれば、異方性加
工、等方性加工、プラズマ後処理、低温エッチング後の
ウェハ昇温等の処理が1台の装置で、しかも単一の処理
室内で実現される。かかるアプローチは、1台の装置を
マルチ・チャンバ化するよりもさらに効果的に装置の占
有面積の減少、ランニング・コストの低減、およびスル
ープットの向上を推進するものである。
〔実施例〕
以下、本発明の好適な実施例について説明する。
まず、本発明を適用したマグネトロンRIE装置の一構
成例について、第1図(A)および第1図(B)を参照
しながら説明する。
この装置は、処理室(1)の蓋部を構成する上部電極
(3)とウェハ載置電極(9)との間にRF電源(20)か
らRF電界を印加し、低ガス圧下に維持された上記処理室
(1)の内部で放電により生成されるプラズマ(14
a),(14b)を用いて上記ウェハ載置電極(9)上に載
置されるウェハ(10)に対して所定の処理を行うように
なされたものである。
上部電極(3)は処理室(1)の壁の一部を構成する
部材であり、側壁部(1a)とは絶縁体(2)により電気
的に絶縁されている。処理室(1)には図中矢印A方向
からエッチング・ガスを供給するためのガス導入口
(4)、および処理に伴って発生する反応生成物やパー
ティクル等を除去するために系内のガスを図中矢印B方
向に排気するための排気口(5)が開口されている。処
理室(1)の内部には、前述の上部電極(3)と対向し
てウェハ(10)を保持するためのウェハ載置電極(9)
が配設されている。このウェハ載置電極(9)はさら
に、冷媒を流通させるための冷却配管(12)を内蔵し導
電性の支柱(21)と共に絶縁体(6)を介して上記処理
室(1)内に固定保持される固定電極(7)と、該固定
電極(7)と同軸的に配設されヒーター(11)を内蔵す
る可動電極(8)とから構成されている。上記可動電極
(8)はウェハ(10)が実質的に載置される部材であ
り、図示されない駆動手段に接続されることにより、第
1図(B)の矢印Dで示される方向に昇降可能とされて
いる。また、処理室(1)の外部において上部電極
(3)と対向する部位にはマグネット(13)が配設さ
れ、処理室(1)内部で生成されるプラズマ(14a),
(14b)の密度を均一化させるために、たとえば図中矢
印C方向へ偏心回転等の運動を行っている。
さらにこのドライエッチング装置では、RF電源(20)
の接続が切り換えスイッチ(16),(17)の操作により
上部電極(3)とウェハ載置電極(9)との間で切り換
え可能とされている。ここで、上記切り換えスイッチ
(16)の接点(16a)は上部電極(3)に、また上記切
り換えスイッチ(17)の接点(17a)は導電性の支柱(2
1)を介してウェハ載置電極(9)にそれぞれ接続され
ている。これら各切り換えスイッチ(16),(17)にお
いて接点(16b),(17b)が選択されれば、直流成分を
遮断するためのブロッキング・コンデンサ(18)および
電源側と装置本体側とのインピーダンスを整合させるた
めの整合回路(19)を介して何れかの電極にRF電源(2
0)が接続される。また、接点(16c),(17c)が選択
された場合には何れかの電極が接地される。第1図
(A)に示されるようにウェハ載置電極(9)にRF電源
(20)が接続され上部電極(3)が接地されれば、いわ
ゆるカソード・カップリング型の装置となり、逆に第1
図(B)に示されるようにウェハ載置電極(9)が接地
され上部電極(3)にRF電源(20)が接続されればいわ
ゆるアノード・カップリング型の装置となる。したがっ
て、単一の処理室(1)内において、プラズマ(14
a),(14b)やイオン・シース(15a),(15b)の形成
領域、およびウェハ(10)へのイオン照射エネルギーを
変化させることが可能とされている。
以上が、本発明のドライエッチング装置の構成の概略
である。この装置を実際のプロセスに適用する際には、
上記ヒーター(11)のオン/オフ(ON/OFF)、可動電極
(8)の昇降、RF電源(20)の接続切り換えの3動作が
互いに関連して行われるので、以下に本装置を使用した
実験例について説明する。
実験例1 本実験例では、本発明のドライエッチング装置を使用
してシリコン基板上の酸化シリコン層間絶縁膜の低温エ
ッチングを行った後、プラズマ後処理を行った。
まず、上述のドライエッチング装置を第1図(A)に
示される状態にセットした。すなわち固定電極(7)と
可動電極(8)は冷却配管(12)中を流通する冷媒によ
り同時に効率的に冷却されるよう接触一体化させ、可動
電極(8)に内蔵されるヒーターはオフ(OFF)状態と
した。さらに、切り換えスイッチ(16)の操作によりウ
ェハ載置電極(9)には該ウェハ載置電極(9)と電気
的に接続される支柱(21)を介してRF電極(20)を接続
し、上部電極(3)は切り換えスイッチ(17)の操作に
より接地して、カソード・カップリング状態とした。こ
こで、シリコン基板上に酸化シリコン層間絶縁膜および
所定の形状を有するレジスト・パターンが順次形成され
たウェハ(10)を上述の装置のウェハ載置電極(9)に
セットし、外部に設置されるチラー(図示せず。)から
供給されるエタノール冷媒を冷却配管(12)内に流通さ
せることにより該ウェハ載置電極(9)を約−50℃に冷
却した。
この状態で、C3F8流量50SCCM,C2H4流量3SCCM,ガス圧2
Pa(≒15mTorr),RFパワー密度2.0W/cm2(MHz),磁場
強度100Gaussの条件にて上記レジスト・パターンをマス
クとする酸化シリコン層間絶縁膜のエッチングを行っ
た。このエッチング・ガス系は、本願出願人か先に特願
平2−75828号明細書において提案したものであり、炭
素数2以上の高次フルオロカーボンを使用することによ
り1分子からのCFx +イオンの生成量を増大させて酸化シ
リコン材料層のエッチング速度を高めると共に、ハイド
ロカーボン系のガスを共存させることにより炭素系ポリ
マーの堆積を促進してシリコン下地に対する選択比の向
上を意図したものである。ここでは、ウェハ(10)が低
温下に保持されているので、堆積性ガス(ここではC
2H4)の流量は少なく設定されている。
かかるエッチング過程では、ウェハ(10)に面して形
成されるイオン・シース(15a)からCF3 +等のイオンが
高エネルギーにて入射し、そのスパッタリング作用によ
り、良好な異方性形状が高速に達成された。
次に、第1図(B)に示されるように、固定電極
(7)の冷却状態は維持したまま可動電極(8)を上部
電極(3)側に向かって上昇させ、内蔵されるヒーター
(11)に通電してオン(ON)状態とした。これに伴っ
て、可能電極(8)上のウェハ(10)の温度は室温付近
にまで昇温された。また、切り換えスイッチ(16)の操
作により上部電極(3)にRF電源(20)を接続し、切り
換えスイッチ(17)の操作によりウェハ載置電極(9)
を接地して、アノード・カップリング状態とした。この
状態で、処理条件をNF3流量6SCCM,Ar流量65SCCM,ガス圧
2Pa(≒15mTorr),RFパワー密度0.5W/cm2(13.56MH
z),磁場強度100Gaussに設定した。
この過程では、上部電極(3)とウェハ載置電極
(9)との電極間距離が部分的に狭くなっており、しか
も装置がアノード・カップリング型とされていることか
ら、ウェハ(10)の近傍に形成されるイオン・シースは
極めて薄く、そのすぐ上は高密度のプラズマ(14b)が
存在する領域となっている。つまり、ウェハ(10)の置
かれている環境はイオン性よりもプラズマ性が強い。し
たがって、この場合の処理の高エネルギーのAr+イオン
によるスパッタリングではなく、むしろFを主体とす
る等方的なエッチング(ライトエッチ)となる。これに
より、前段階のエッチングでシリコン基板の表層部に形
成されたダメージ層が新たにダメージを惹起させること
なく除去された。また、この間にウェハ(10)の昇温も
同時に行われているので、ライトエッチ後のウェハ(1
0)を大気開放する前に結露防止を目的として行わてる
昇温の所要時間が短縮された、しかもウェハ載置電極
(9)の体積多くの部分を占める固定電極(7)は冷却
下に保持されているので、複数のウェハ(10)に対して
枚葉処理を行った場合にも加熱・冷却に要する時間が従
来よりも大幅に短縮され、スループットの低下を防止す
ることができた。
実験例2 本実験例では、本発明のドライエッチング装置を使用
して層間絶縁膜に開口端付近がテーパー化された接続孔
を形成するための低温エッチングを行い、さらにプラズ
マ後処理を行った。
本実験例において形成すべき接続孔の形状は、たとえ
ば第2図(D)に示されるようなものである。すなわ
ち、シリコン基板(30)上に酸化シリコンからなる層間
絶縁膜(31)が形成され、該層間絶縁膜(31)に接続孔
(32)が開口されており、この接続孔(32)の開口端付
近には等方性加工によりテーパー壁(32a)が形成さ
れ、残る深さ部分には異方性加工により垂直壁(32b)
が形成されている。
まず、第1図(B)に示されるように、前述のドライ
エッチング装置の可動電極(8)を上部電極(3)側へ
上昇させ、RF電源(20)を上部電極(3)へ接続してア
ノード・カップリング状態とした。ただし、ここでは上
記可動電極(8)に内蔵されるヒーター(11)はオフ
(OFF)とし、固定電極(7)と共に−50℃に冷却され
るようにした。ここで、第2図(A)に示されるように
シリコン基板(30)上に層間絶縁膜(31)、および開孔
部(33a)を有するレジスト・パターン(33)が形成さ
れてなるウェハ(10)を、上記可動電極(8)上にセッ
トした。この状態で、CF4流量200SCCM,O2流量50SCCM,ガ
ス圧150Pa(≒1.1Torr),RFパワー密度2.0W/cm2(13.56
MHz),磁場強度100Gaussの条件にて上記レジスト・パ
ターン(33)をマスクとして層間絶縁膜(31)のエッチ
ングを行った。この過程では上記開孔部(33a)内にお
いて等方的なエッチング反応が進行し、レジスト・パタ
ーン(33)の下にアンダカットが形成された。これが、
前述のテーパー壁(32a)となる。
次に、CF4およびO2の供給を停止し、可動電極(8)
を固定電極(7)の位置まで下降させ、RF電源(20)の
接続をウェハ載置電極(9)側へ切り換えた。この状態
で、C3F8流量50SCCM,C2H4流量3SCCM,ガス圧2Pa(≒15mT
orr),RFパワー密度2.5W/cm2(13.56MHz),磁場強度10
0Gaussの条件にてさらに層間絶縁膜(31)のエッチング
を行った。この過程では異方的なエッチング反応が進行
し、第2図(C)に示されるように、上記テーパー壁
(32a)の下方に引き続いて垂直壁(32b)を有する接続
孔(32)が形成された。このとき、下地のシリコン基板
(30)の表層部に若干のダメージ層(30a)が形成され
た。
次に、C3F8およびC2H4の供給を停止し、可動電極
(8)を再び上部電極(3)側へ上昇させ、固定電極の
冷却状態は維持したまま該可動電極(8)に内蔵される
ヒーター(11)をオン(ON)状態とし、RF電源(20)の
持続を再び上部電極(3)側へ切り換えた。この状態
で、NF3流量150SCCM,O2流量50SCCM,ガス圧150Pa(≒1.1
Torr),RFパワー密度1.5W/cm2(13.56MHz),磁場強度1
00Gaussの条件にてプラズマ後処理(ライトエッチ)を
行い、上記ダメージ層(30a)を除去した。このとき、
この工程により新たなダメージが惹起されることはなか
った。最後に、レジスト・パターン(33)除去すると、
前述の第2図(D)に示される状態の基体が得られた。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明のドライエ
ッチング装置は1台の装置、しかも単一の処理室で等方
性加工,異方性加工,低ダメージのプラズマ後処理に対
応でき、かつこれらの処理を連続に行うことができる。
このことは、スループットの向上はもちろん、装置間の
ウェハ搬送が不要となることによるパーティクル汚染の
低減、装置台数の低減によるランニング・コストの削
減、装置の小型化によるクリーンルーム内の省スペース
化等を可能とするものである。したがって本発明は、半
導体装置の高品質化,高信頼化,低コスト化等を実現す
るものであり、その産業上の利用価値は極めて大であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)および第1図(B)は本発明を適用したマ
グネトロンRIE装置の一構成例を示す概略断面図であ
り、第1図(A)はカソード・カップリング型で低温エ
ッチングを行う場合、第1図(B)はアノード・カップ
リング型で常温プラズマ後処理を行う場合の使用状態を
それぞれ表す。 第2図(A)ないし第2図(D)は本発明のドライエッ
チング装置を使用して層間絶縁膜に接続孔を開孔するプ
ロセスの一例をその工程順にしたがって示す概略断面図
であり、第2図(A)はレジスト・パターンの形成工
程、第2図(B)は等方性条件によるエッチング工程、
第2図(C)異方性条件によるエッチング工程、第2図
(D)はライトエッチおよびレジスト・パターンの除去
工程をそれぞれ表す。 1……処理室 3……上部電極 7……固定電極 8……可動電極 9……ウェハ載置電極 10……ウェハ 11……ヒーター 12……冷却配管 14a,14b……プラズマ 15a,15b……イオン・シース 16,17……切り換えスイッチ 20……RF電源

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処理室内に配設されたウェハ載置電極と該
    ウェハ載置電極に対向配置される上部電極との間に高周
    波電源から高周波電界を印加することにより生成される
    プラズマを用いて該ウェハ載置電極上に設置されたウェ
    ハに対する処理を行うドライエッチング装置において、 前記ウェハ載置電極は、冷却手段を内蔵する固定電極
    と、加熱手段を内蔵し前記ウェハを前記上部電極の方向
    へ上昇させることが可能な可動電極とから構成され、 前記高周波電源は切り換え手段により前記ウェハ載置電
    極と前記上部電極のいずれか一方へ選択的に接続可能と
    なされていることを特徴とするドライエッチング装置。
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