JP2968934B2 - 半導体封止用樹脂タブレットの製造方法 - Google Patents

半導体封止用樹脂タブレットの製造方法

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JP2968934B2 JP20784795A JP20784795A JP2968934B2 JP 2968934 B2 JP2968934 B2 JP 2968934B2 JP 20784795 A JP20784795 A JP 20784795A JP 20784795 A JP20784795 A JP 20784795A JP 2968934 B2 JP2968934 B2 JP 2968934B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体チップの封止
に使用する樹脂タブレットの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体チップの樹脂封止(パッケ−ジ)
には、通常、トランスファ−成形法が使用されている。
このトランスファ−成形法においては、トランスファ−
成形機の金型キャビティに半導体チップをセットし、熱
硬化性樹脂組成物タブレットをトランスファ−成形機の
ポットに入れ、このタブレットを加熱により可塑化する
と共にプランジャ−で加圧し、スプ−ル、ランナ−並び
にゲ−ト等を経てその可塑化樹脂を金型キャビティに導
入し、賦形並びに硬化を完了させている。更に、最近で
はマルチプランジャ−方式と称してこのトランスファ−
成形法の範疇に属する、スモ−ルタブレットにより封止
する方法も提案されている。
【0003】旧来、この種のタブレットには、冷間圧縮
成形法(原料を熱ロ−ル又は熱押出し機で可塑化・混練
し、この混練物を冷却後、粉砕機で粉末化し、次いで、
この粉末の所定量を金型に定量供給し、この金型内粉末
を上部プランジャ−と下部プランジャ−とで常温にてタ
ブレットに圧縮成形する方法)により製造したものが使
用されているが、かかるタブレットにおいては、空隙を
多く含み、かつ、含水率も高いために(空隙が大きいた
めに、水分吸着面積が大きい)、半導体チップを封止す
る際、その空隙内の空気並びにトランスファ−成形温度
(150℃〜180℃)下で蒸発した水分を完全に脱気
し得ずに、ボイドが発生し易く、このボイドが、半導体
装置自体の強度を弱め、信頼性を損ない、不良品の発生
原因となり、半導体装置の歩溜の低下が余儀なくされて
いる。
【0004】本出願人においては、タブレットの製造方
法として、混練押出機におけるスクリュ−収容シリンダ
−の先端に樹脂供給通路部材を連結し、該シリンダ−内
の硬化剤配合の混練溶融樹脂を樹脂供給通路部材を経て
タブレット成形金型に押出圧力で注入し、加圧しながら
成形する方法(以下、可塑化加圧法という)を既に提案
済みである(PCT/JP92/00345、平成4年
特許願第275281号)。
【0005】上記ボイドの排除には、タブレット内の空
隙の排除、含水率の低減が有効であることはよく知られ
ている。上記の塑化加圧法によって得られるタブレット
においては、圧縮率〔タブレットの見掛け比重とタブレ
ット内の空隙を零にした場合の比重(真比重)との比〕
を98%以上にして空隙を実質上零にでき、かつ含水率
も、0.02重量%以下にできるので、上記した半導体
チップ封止時でのボイドの発生量を上記の旧来のタブレ
ットに較べ著しく少なくできる。また、樹脂を粉砕しな
いので、実質上、金属微粉末含有量、付着微粉末量を零
にできる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近来の高度に集積化さ
れた半導体装置の樹脂封止においては、単位面積当たり
の発熱量の増大のために高熱伝導化が要求されており、
かかるもとでは、タブレットへのフィラ−の配合量の一
層の増加が必要である。周知の通り、フィラ−混合樹脂
においては、フィラ−配合量が多くなるに従って溶融粘
度が増大していく。而るに、上記の可塑化加圧法におい
て、押出器を出た樹脂供給通路部材内及びタブレット成
形金型内の溶融樹脂は押出背で移送・流動されるが、溶
融樹脂の粘度が高くなると高い押出背圧を必要とする。
また、溶融樹脂の粘度が高くなると、粘性係数が大とな
って樹脂の流動速度が低速化する。上記の可塑化加圧法
においては、押出機のシリンダ−の先端に取付けた樹脂
供給通路部材の出口とタブレット成形金型の樹脂注入口
とが一致しているときに金型への樹脂注入を行ってお
り、次の樹脂注入までは樹脂供給通路部材内での樹脂流
れが一時的に停止させるので、樹脂供給通路部材内での
樹脂の流れが間歇的となる。而して、かかる樹脂流れの
間歇化や上記樹脂流速の低速化のもとでは、溶融樹脂組
成物(硬化剤配合)のゲル化粒子の成長が促され易く、
上記トランスファ−成形時、このゲル粒子がゲ−トの厚
さよりも大であると、ゲ−ト詰まりが惹起されることに
なる。
【0007】本発明の目的は、半導体封止用樹脂タブレ
ットを上記の可塑化加圧法で製造する場合、ゲル化粒子
の発生の抑制、ボイドレス、混練押出機の過負荷の防止
を容易に達成できる半導体封止用樹脂タブレットの製造
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体封止
用樹脂タブレットの製造方法は、混練押出機のスクリュ
−収容シリンダ−の先端に樹脂供給通路部材を連結し、
上記シリンダ−内の熱硬化性樹脂組成物溶融体を上記樹
脂供給通路部材を経てタブレット成形金型内に押出圧力
で注入する方法において、上記樹脂供給通路部材または
タブレット成形金型に振動を加えることを特徴とする構
成である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において用いる熱硬化性樹
脂組成物は、熱硬化性樹脂としての主剤(例えば、エポ
キシ樹脂、シリコ−ン系樹脂、ポリイミド系樹脂等)、
硬化剤、硬化促進剤、充填剤、表面処理剤(充填剤の表
面を処理して充填剤と樹脂との結合強度を高めるために
使用され、カップリング剤とも称されている)を一般的
な構成成分とするが、これ以外に、離型剤、顔料、難燃
剤、難燃助剤等を配合できる。その配合比は、例えば、
主剤:100重量部,難燃助剤:10〜30重量部,硬
化剤:40〜80重量部,充填剤:200〜1900重
量部,難燃剤:10〜20重量部,離型剤:1〜3重量
部,顔料:1〜3重量部,硬化促進剤:1〜3重量部,
表面処理剤:1〜3重量部とされる。
【0010】図1は本発明において使用する混練押出機
とタブレット成形金型の一例を示している。図1におい
て、1は混練押出機であり、11は混練押出機1のシリ
ンダ−であり、スクリュ−が収納されている。シリンダ
−11には、シリンダ−内を減圧するための脱気口10
0を設けることができる。3は軌道レ−ル9により左右
に移動する金型ホルダ−であり、冷却ジャケット8を備
えている。4はタブレット成形金型であり、上方プラン
ジャ−5と下方プランジャ−6とにより閉型される。2
は混練押出機1のシリンダ−11の先端に取り付けた樹
脂供給通路部材であり、吐出口21を金型上面に摺動的
に接触させてある。12は樹脂供給通路部材2に取り付
けた1kHZ〜10MHZ加振器であり、電気式、圧搾空
気式、超音波振動器(10kHZ〜100kHZ)等が使
用される。10はタブレット送出し機である。
【0011】図1に示す装置を使用して本発明によりエ
ポキシ樹脂組成物製タブレットを製造するには、エポキ
シ樹脂組成物を混練押出機1のホッパ−に供給し、混練
押出機1のスクリュ−回転によりそのホッパ−内の樹脂
組成物を混練押出機1の加熱シリンダ−11内に送り込
み、好ましくは、脱気口100より減圧吸引しつつ通
常、60〜150℃程度で加熱溶融・混練し、この溶融
樹脂組成物を加振器12で振動させつつスクリュ−の押
出力で樹脂供給通路部材2を経てタブレット成形金型4
に注入していく。
【0012】下方プランジャ−6にロ−ドセル等の圧力
検出装置を設ける等により、溶融樹脂の注入圧力を検出
し、樹脂充填完了の信号を発生させる。この充填完了信
号を受信し、金型ホルダ−3が右に(又は左に)移動
し、左(又は右)のタブレット成形金型4が樹脂供給通
路部材2の吐出口21の位置に至ると該金型ホルダ−3
が停止する。右(又は左)に移動したタブレット成形金
型に充填された樹脂は上方プランジャ−5と下方プラン
ジャ−6とにより50〜300kg/cm2程度で加圧されつ
つ成形される。このとき金型ホルダ−3の冷却ジャケッ
ト8に5℃〜50℃に温度調節した冷却水を循環させ
る。
【0013】冷却した樹脂(室温〜60℃程度)を下方
プランジャ−6により上方に突き出し、この突き出した
樹脂体、すなわち、タブレット7をタブレット送出し機
10により前方に向け排出する。その後、左(又は右)
の成形金型への樹脂の充填が完了すれば、金型ホルダ−
を右(左)に移動させ、上記した作動を繰り返してい
く。上記において、左(又は右)のタブレット成形金型
への樹脂充填が終了し、次の右(又は左)のタブレット
成形金型への樹脂充填が開始されるまでの間、樹脂供給
通路部材2の吐出口21が金型ホルダ−3に摺動接触さ
れて樹脂の吐出が一時的に停止(通常1秒以下)される
が、この間、スクリュ−は回転されたままである。上記
加振器12は金型ホルダ−3に取付け、タブレット成形
金型4を振動させることもできる。また、加振器12の
駆動は連続駆動の外、間歇的駆動とすることもできる。
【0014】上記において、一般的には、成形金型4へ
の樹脂組成物の供給温度は80℃〜120℃程度であ
り、成形金型温度は室温〜50℃位である。金型ホルダ
−3には、通常、冷媒(通常は温水)を流通し、タブレ
ットを表面から内部に向かって冷却し、このようにして
冷却されたタブレットにおいては、トランスファ−成形
時のゲル化時間がタブレット表面から内部に至るに従い
弱干短くなるのが一般的である。金型より取り出される
ときのタブレットの表面温度は、通常50℃以下であ
る。また、タブレット製造時の加圧は一般的には、50
kg/cm2〜300kg/cm2好ましくは、80〜120kg/cm2
とされる。
【0015】上記において、組成物の構成成分であるエ
ポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、充填剤、表面処理剤
等は個別に、或いは混合して前もって加熱混合(例え
ば、150℃で30分位)しながら減圧し、含有或いは
発生する揮発性成分を除去しておくことが好ましい。例
えば、ヘンシェルミキサ−で充填剤と表面処理剤を予備
混合し、更にこの混合物を加熱乾燥機により加熱乾燥
(120℃、3時間)して、充填剤と表面処理剤との反
応で生じた揮発性成分(有機低分子化合物等)を予め除
去し、また、別に硬化剤と硬化促進剤を減圧混合釜で加
熱混合(150℃、30分)し、反応で発生する揮発性
成分(有機低分子化合物等)を予め除去し、次いで、揮
発性成分の除去された上記2つの混合物を、エポキシ樹
脂、離型剤、顔料、難燃剤、難燃助剤等の残余材料と共
にヘンシェルミキサ−で均一に混合(ドライブレンド)
してエポキシ樹脂組成物を得、このエポキシ樹脂組成物
を混練押出機1に供給することが好ましい。
【0016】図2は本発明に係る半導体封止用タブレッ
トの製造方法において使用する混練押出機並びにタブレ
ット成形金型の別例を示している。図2において、1は
混練押出機、2は加振器12を取付けた樹脂供給通路部
材であり、図1に示したものと同一構造のものを使用し
てある。押出機11のシリンダ−には脱気口100を設
けることが好ましい。3はタ−ンテ−ブルであり、同一
円周上に複数箇のタブレット成形金型4,…を一定の間
隔を隔てて配設してある。8は冷却ジャケット、5は上
方プランジャ−、6は下方プランジャ−、10はタブレ
ット送り出し用のスクレィパ−である。
【0017】上記図2に示す装置を使用して本発明によ
りエポキシ樹脂組成物製半導体封止用タブレットを製造
するには、前述と同様の要領で、一般的には、硬化剤と
硬化促進剤、充填剤と表面処理剤を予備混合し、揮発成
分を除去したのち、残余材料を混合して得たエポキシ樹
脂組成物を混練押出機1に供給し、好ましくは脱気口1
00より減圧吸引しつつ、この組成物を混練押出機によ
り混練し、混練押出機1から溶融樹脂組成物(80〜1
20℃)を加振器12で振動させつつ樹脂供給通路部材
2を経て混練押出機1のスクリュ−押出力により一のタ
ブレット成形金型4(約40℃)に供給し、一のタブレ
ット成形金型4への溶融樹脂組成物の充填が完了する
と、前記と同様、ロ−ドセル等の圧力検出装置により樹
脂充填終了の発生させ、タ−ンテ−ブル3を矢印方向に
回転させて次ぎのタブレット成形金型4が樹脂供給通路
部材2の吐出口21に達するとタ−ンテ−ブル3を停止
させ、このタブレット成形金型4への溶融樹脂組成物の
供給を開始する。
【0018】他方、上記溶融樹脂組成物の充填を終了し
たタブレット成形金型4に対しては、当該金型が樹脂供
給通路部材2の吐出口21から離れた直後に上方プラン
ジャ−5を当該金型4内に導入し、以後上下プランジャ
−5,6をタ−ンテ−ブル3と同調移動させ、この上下
プランジャ−5,6でタブレット成形金型4内の樹脂組
成物を50〜300kg/cm2程度で加圧しつつ冷却してい
き(タ−ンテ−ブル3の冷却ジャケット8に5℃〜50
℃に温度調節した冷却水を循環させる)、スクレィパ−
10の手前において冷却固化した半導体封止用タブレッ
トを下方プランジャ−6の突き上げにより離型し、これ
をスクレィパ−10によりタ−ンテ−ブル3外に移行さ
せる。
【0019】上記上下プランジャ−5,6の対の数は複
数であり、溶融樹脂組成物が次々に充填されていく各タ
ブレット成形金型3に対し、これらの各上下プランジャ
−5,6を上記のように動作させてタ−ンテ−ブル方式
により半導体封止用タブレットを連続生産していく。図
2に示す装置を使用する場合も、一のタブレット成形金
型への樹脂充填が終了し、次ののタブレット成形金型へ
の樹脂充填が開始されるまでの間、樹脂供給通路部材2
の吐出口21が金型ホルダ−3に摺動接触されて樹脂の
吐出が一時的に停止(通常、1秒以下)されるが、この
間、スクリュ−は回転されたままである。また、上記加
振器12は金型ホルダ−3に取付けてタブレット成形金
型4を振動させることもでき、加振器の駆動は連続駆動
の外、間歇的駆動とすることもできる。
【0020】上記図1または図2に示す装置を使用する
場合、更に、生産の高速化には、金型ホルダ−またはタ
−ンテ−ブル3の移動速度を高速化し、またはタ−ンテ
−ブル3上のタブレット成形金型4の配設個数を増大す
ると共にタブレット成形金型4への樹脂組成物の供給速
度を高速化することが有効である。
【0021】本発明により製造されたタブレットにおい
ては、半導体チップをトランスファ−成形により封止す
る場合に使用される。すなわち、半導体チップをトラン
スファ−成形機を金型キャビティにセットし、当該タブ
レットをトランスファ−成形機のポットに入れ、このタ
ブレットを加熱により可塑化すると共にプランジャ−で
加圧し、スプ−ル、ランナ−並びにゲ−ト等を経てその
可塑化樹脂を金型キャビティに導入し、賦形並びに硬化
させ、半導体装置とする。この場合、タブレットを高周
波誘電加熱により予備加熱したうえで、ポットに入れる
こともできる。また、前記した半導体装置は、一般的に
は165℃〜185℃で5時間〜10時間アフタ−キュ
ア−される。
【0022】本発明に係るタブレットの製造方法におい
ては、樹脂供給通路部材11内及びタブレット成形金型
4内での溶融樹脂が押出背圧で移送・流動される。この
場合、溶融樹脂に無機質フィラ−(シリカ粉末)が多量
配合されていても、振動によりフィラ−粉末間が分離さ
れ、溶融樹脂の粘度をせん断低下によって充分に低く保
つことができるから、その押出背圧を低くでき、スム−
ズな移送・流動が保証される。本発明に係るタブレット
の製造方法においては、樹脂供給通路部材11の出口と
タブレット成形金型4の樹脂注入口とが一致していると
きに金型4への樹脂供給が行なわれ、次の樹脂供給まで
は樹脂供給が一時的に停止されるが、この樹脂供給停止
時でも樹脂供給通路部材11内の樹脂が振動されて剪断
力を受けているために、ゲル化進行がよく抑制されると
共にゲル化粒子の発生もよく抑制できる(ゲル化粒子の
含有量を60メッシュオンが0であり、100メッシュ
オンが10ppm以下にできる)。従って、半導体チップ
のトランスファ−成形パッケ−ジにおいて、ゲ−トが浅
くてもゲ−ト詰まりを排除してトランスファ−成形をス
ム−ズに行うことができる。
【0023】本発明に係るタブレットの製造方法におい
ては、タブレット成形用金型4内に樹脂組成物を軟化状
態で注入して加圧しているから、内部までよく加圧で
き、圧縮率が高く(98%以上)実質的にボイドレス
で、かつ、長手方向の圧縮率の分布の偏差が僅小(±1
%以下)のタブレットを製造できる。また、その加圧を
金型を冷却しつつ行なっており、加圧による金型内面と
成形中の樹脂との間での面圧の作用にもかかわらず、冷
却によりその間の接着力が小さくなると共に膨張係数の
大きい樹脂の方が金型よりも冷却による収縮率が大であ
るため、成形したタブレットを金型から比較的低い離型
力でスム−ズに取り出すことができる。また、冷間圧縮
成形法とは異なり、粉砕工程を必要としないので、金属
粉の発生をよく防止でき、金属性不純物含有量を容易に
僅小(50ppm未満)になし得る。
【0024】本発明に係るタブレットの製造方法におい
ては、離型のための金型内面のテ−パを実質的に零にで
き(1/200以下)、その結果、トランスファ−成形
機のポットを高精度に設計でき、これに伴いタブレット
とポット内面とのクリアランスも極めて小さくでき、か
かる面からも、樹脂パッケ−ジのボイドを効果的に排除
できる。
【0025】本発明に係るタブレットの製造方法におい
ては、金型内において外面より内部に向かって冷却が進
行していくから、内部ほど長い時間高温に曝されてゲル
化時間の弱干短い物性となるのが一般的である。他方、
タブレットを使用しての半導体チップのトランスファ−
モ−ルド成形時においては、タブレットの外面側が中心
部よりも早く流動されてそれだけ早くキャビティに流入
され、中心部分の方が時間的に遅くキャビティ内に流入
される傾向がある。従って、タブレットの中心部のゲル
化時間がやや短い場合、トランスファ−モ−ルド成形後
のカル部分の反応もよく進み、所謂、”カル残り”の成
形上の不具合の防止に有利である。本発明に係るタブレ
ットの製造方法においては、原材料相互の熱混練時に生
成する揮発性成分(例えば、硬化剤と硬化促進剤との接
触段階並びに充填剤と表面処理剤との接触段階で発生す
る揮発性成分)を、予め除去した後、全組成物を混練工
程に供することにより、揮発分含有量を僅少(水分で
0.02重量%以下、有機低分子化合物で0.03重量
%以下)にできる。
【0026】
【実施例】
〔実施例〕熱硬化性樹脂組成物には、エポキシ主剤50
重量部、難燃助剤10重量部、硬化剤40重量部、フィ
ラ−(シリカ粉末)250重量部、難燃剤5重量部、離
型剤1重量部、顔料1重量部、硬化促進剤1重量部、表
面処理剤1重量部を使用した。装置には図2に示すもの
を使用し、タブレット成形金型の寸法は内径13mm
φ、高さ20mmとした。上記の組成物中、充填剤と表
面処理剤とをヘンシェルミキサ−により30分混合し、
反応により生成した揮発成分(メタノ−ル等)を150
℃×2時間の加熱処理で除去した。別に、硬化剤と硬化
促進剤を減圧混合釜に入れ、150℃,30分間,減圧
度500ト−ルの条件で、その反応により発生する揮発
性成分〔芳香族系炭化水素(ベンゼン等)等〕を予め除
去した。
【0027】次いで、上記の表面処理剤添加充填剤並び
に硬化剤・硬化促進剤反応物と他の残余成分(エポキシ
樹脂等)をヘンシェルミキサ−で30分間ドライブレン
ドしたうえで、このブレンドしたエポキシ樹脂組成物を
シリンダ−内径50mmφ、吐出量(平均値)10kg
/時間の混練押出機に供給し、超音波振動子で10kHz
〜100kHzの振動を加えつつ樹脂供給通路部材を経て
タブレット成形金型内に押出圧力で注入し、この注入樹
脂組成物を上下プランジャ−の成形圧力100kg/c
2、タ−ンテ−ブルの循環冷却水温度20℃のもとで
加圧冷却成形し、次いで、成形物を下プランジャ−によ
る突き上げでタブレット成形金型から取出した。 〔比較例〕実施例に対し、振動を加えない以外は、実施
例に同じとした。
【0028】これら実施例並びに比較例の押出圧力を測
定したところ、実施例での押出圧力は比較例での押出圧
力の80%以下であつた。また、得られたダブレットの
ゲル化粒子を測定したところ、実施例品では、タブレッ
ト中の60メッシュオンのゲル化粒子含有量が0で、1
00メッシュオンのゲル化粒子含有量が2ppm未満で
あったのに対し、比較例品では、タブレット中の60メ
ッシュオンのゲル化粒子含有量が200ppmにも達し
ていた。なお、ゲル化粒子含有量は、次ぎの方法で測定
した。まず、樹脂タブレット100gを撹拌下でアセト
ン300ccに溶解し、その溶液を60メッシュと10
0メッシュの2段のスクリ−ンで漉し、60メッシュオ
ンのゲル化粒子(アセトン不溶分)量と100メッシュ
オンのゲル化粒子(アセトン不溶分)量を測定し(2段
スクリ−ンは、例えば、ASTM E−58Tによるこ
とができる)、次いで、これらアセトン不溶分中には、
無機の充填剤が含まれていることが多いので、得られた
前記のゲル化粒子を、”るつぼ”に入れて400℃で2
時間加熱して有機成分(即ち、真のゲル化粒子含有量)
を焼却して無機充填剤量を測定し、次式によりゲル化粒
子含有量を求めた。 ゲル化粒子含有量(X)=アセトン不溶分−無機充填剤
量 ゲル化粒子含有量(ppm)=〔ゲル化粒子含有量(X)
g/100g〕×106
【0029】
【発明の効果】本発明に係る半導体封止用樹脂タブレツ
トの製造方法によれば、無機質フィラ−の多量配合のも
とでも、ゲル化粒子を実質的に排除してトランスファ−
成形による半導体チップの封止をゲ−ト詰まりを排除し
つつスム−ズに行うことができるタブレツトを、混練押
出機の過負荷を防止して容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体封止用樹脂タブレットの製造方
法に使用する製造装置の一例を示す説明図である。
【図2】本発明の半導体封止用樹脂タブレットの製造方
法に使用する製造装置の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
11 スクリュ−収容シリンダ− 12 加振器 2 樹脂供給通路部材 3 金型ホルダ−またはタ−ンテ−ブル 4 タブレット成形金型 5 上方プランジャ− 6 下方プランジャ− 7 半導体封止用樹脂タブレット 8 冷却ジヤケット 9 軌道レ−ル 10 タブレット送出し機またはスクレィパ−

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】混練押出機のスクリュ−収容シリンダ−の
    先端に樹脂供給通路部材を連結し、上記シリンダ−内の
    熱硬化性樹脂組成物溶融体を上記樹脂供給通路部材を経
    てタブレット成形金型内に押出圧力で注入する方法にお
    いて、上記樹脂供給通路部材またはタブレット成形金型
    に振動を加えることを特徴とする半導体封止用樹脂タブ
    レットの製造方法。
JP20784795A 1995-07-22 1995-07-22 半導体封止用樹脂タブレットの製造方法 Expired - Fee Related JP2968934B2 (ja)

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