JP2968863B2 - エマルション燃料組成物 - Google Patents

エマルション燃料組成物

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JP2968863B2 JP3137562A JP13756291A JP2968863B2 JP 2968863 B2 JP2968863 B2 JP 2968863B2 JP 3137562 A JP3137562 A JP 3137562A JP 13756291 A JP13756291 A JP 13756291A JP 2968863 B2 JP2968863 B2 JP 2968863B2
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康伸 水野
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラスチックス粉末を含
有するエマルション燃料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、我国のプラスチックス生産量は年
間1200万トンを超えようとしており、プラスチック
ス廃棄物として排出される量は500万トン以上と言わ
れている。プラスチックス廃棄物は一般に、家庭ごみと
して排出される一般プラスチックス廃棄物と各種の生産
または加工工場や流通過程より排出される産業系プラス
チックス廃棄物に大別され、排出比率は一般廃棄物がや
や高い。
【0003】一般プラスチックス廃棄物中のプラスチッ
クスは種類が多く、形状も変化に富んでいる。一般に食
品包装に使用されるフイルム状のポリエチレンやポリプ
ロピレン、皿状のポリスチレンを主体としたプラスチッ
クスが多い。しかしながら、これらのプラスチックスは
一般ごみからの選別が困難であったり経費がかかるため
各自治体で再利用しているところは殆どなく、そのまま
焼却または埋立しているのが現状である。
【0004】一方、産業系プラスチックス廃棄物は排出
源で分別し性状が明らかなものは単純再生したり、同類
のプラスチックス混入物は杭やパネルなどの土木建築用
資材等に複合再生加工されている。また分別し難いもの
は燃料に利用またはそのまま焼却されている。
【0005】燃料に利用されている産業系プラスチック
ス廃棄物はポリオレフィン系樹脂(PE,PP)、ポリス
チレン樹脂、PET樹脂などである。これらのプラスチ
ックスが混合して排出されたり、紙や繊維と複合化して
いる場合に再生原料に利用できないので、これらの廃棄
物が燃料として用いられている。これらのプラスチック
ス廃棄物は熱可塑性樹脂が多く、加熱溶解してブリケッ
トやペレット状の固形燃料として利用されている。
【0006】しかしながら、従来のプラスチックス廃棄
物からなる固形燃料は、高発熱量を有すること及び燃焼
速度が過大であるため、高熱によって燃焼炉の損耗を速
めたり、部分的な酸素不足により不完全燃焼をまねくこ
とが多かった。また燃焼中にプラスチックス自体が溶融
して、炉壁に固着したり、溶融したプラスチックスが流
動して燃焼を阻害する欠点があった。さらに固形燃料で
は通常粒径が大きいためストーカなどの固定炉床で燃焼
され、バーナによる噴霧燃焼ができないので燃料として
取扱いにくいものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、流動性が良
好で、液体燃料として取扱うことができ、また長期間に
わたって安定な乳化分散性を維持できるプラスチックス
粉末含有エマルション燃料組成物を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、プラスチ
ックス粉末、燃料油、水および下記の一般式(I): B[(AO)y(C24O)zxH (I) (式中、Aは炭素原子数3〜8のアルキレン基を示し、
Bは活性水素含有化合物残基を示し、xは1〜200の
数を示し、yは0または1〜50の数を示し、zは3〜
500の数を示す。)で表される化合物を含有する油中
水滴型エマルション燃料組成物に関する。
【0009】一般式(I)において、Aは炭素原子数3〜
8、好ましくは3〜4のアルキレン基を示し、Bは活性
水素含有化合物残基を示し、xは1〜200、好ましく
は2〜50の数を示し、yは0または1〜50、好まし
くは2〜30の数を示し、zは3〜500、好ましくは
10〜200の数を示す。
【0010】上記一般式(I)で示される化合物は、分子
中に活性水素を1個以上有する化合物と酸化アルキレン
とを付加重合させることによって得ることができる。
【0011】一般式(I)で表わされる化合物のうち、特
に好適なものとしては下記の(A)〜(F)から成る群から
選択される化合物が例示される。 (A)一般式(1) R1[O(C36O)m1(C24O)n1H] (1) (式中、R1はアルコール性水酸基またはフェノール性水
酸基を1個有する化合物の水酸基を除いた残基、m1は0
〜20の数、n1は3〜50の数を示す)で表わされるア
ルキレンオキシド付加物、 (B)一般式(2) R2N[(C36O)m2(C24O)n2]pH (2) (式中、R2は炭素数2〜30のアルキルまたはアルキレ
ン基、m2は0〜20の数、n2は3〜50の数、pは1ま
たは2の数を示す)で表わされる脂肪族アミンのアルキ
レンオキシド付加物、 (C)一般式(3) HO(C24O)a(XO)b(C24O)cH (3) (式中、Xはプロピレンオキシドまたはテトラヒドロフ
ランから選ばれる少なくとも1種のグリコール鎖単位の
アルキレン基、a+cは20〜150の数、bは10〜1
00の数を示す)で表わされるブロック共重合体、 (D)多価アルコールと炭素数8〜22の脂肪酸エステル
のエチレンオキシド付加物または多価アルコールのエチ
レンオキシド付加物の脂肪酸エステル、 (E)ポリアミンのエチレンオキシドを必須とするアルキ
レンオキシド付加共重合体および (F)アルキルフェノールホルマリン縮合物のエチレンオ
キシドを必須とするアルキレンオキシド付加物。
【0012】上記の一般式(1)で表わされるアルキレン
オキシド付加物としては高級アルコールのエチレンオキ
シド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキシド付
加物、アルコール類のプロピレンオキシド−エチレンオ
キシド付加物、フェノール類のプロピレンオキシド−エ
チレンオキシド付加物等が例示される。
【0013】アルコール類のエチレンオキシド付加物と
しては、例えばラウリルアルコール、ステアリルアルコ
ール、オレイルアルコール、ヤシ油還元アルコール、牛
油還元アルコール、2−ウンデシルペンタデカノールな
どの炭素数10〜30の脂肪族アルコールや1級の分岐
高級アルコールや2級アルコール、またラノリンアルコ
ールにエチレンオキシドを付加した化合物が挙げられ
る。
【0014】フェノール類のエチレンオキシド付加重合
体としては、例えばオクチルフェノール、ノニルフェノ
ール、ドデシルフェノール、ジノニルフェノール、クミ
ルフェノールなどの炭素数12〜30のアルキルフェノ
ールにエチレンオキシドを付加した化合物が挙げられ
る。
【0015】またアルコール類やフェノール類のプロピ
レンオキシド−エチレンオキシド付加物としては、例え
ばメタノール、エタノール、ブタノール、オクタノー
ル、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、フェノ
ール、クレゾール、ブチルフェノールなどのプロピレン
オキシドおよびエチレンオキシドを付加した化合物など
が挙げられる。この中でプロピレンオキシドの代わりに
ブチレンオキシドまたはスチレンオキシドも使用でき
る。
【0016】これらの中特に好ましい乳化分散剤は炭素
数12〜26の脂肪族アルコール、例えばラウリルアル
コール、ステアリルアルコールのエチレンオキシド付加
物;ノニルフェノール、ジノニルフェノールのエチレン
オキシド付加物;ブタノール、フェノールのプロピレン
オキシド−エチレンオキシド付加物が挙げられる。
【0017】前記一般式(2)で表わされる脂肪族アミン
のアルキレンオキシド付加物としては、例えばラウリル
アミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、ヤシ油ア
ミン、牛油アミン、ジオクチルアミンなどの炭素数10
〜30の脂肪族アミンにエチレンオキシドを付加した化
合物やモノメチルアミン、ジメチルアミン、モノエチル
アミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、モノオク
チルアミンなどの炭素数1〜20の脂肪族アミンにプロ
ピレンオキシドおよびエチレンオキシドを付加した化合
物などが挙げられる。この中でプロピレンオキシドの代
わりにブチレンオキシドまたはスチレンオキシドも使用
できる。
【0018】これらの中特に好ましい乳化分散剤はステ
アリルアミン、牛油アミンのエチレンオキシド付加物;
モノエチルアミン、モノブチルアミンのプロピレンオキ
シド−エチレンオキシド付加物が挙げられる。
【0019】前記一般式(3)で表わされるブロック共重
合体としては、例えばポリプロピレングリコールまたは
ポリテトラメチレングリコールなる疎水基にエチレンオ
キシドを付加した化合物が挙げられる。本発明に使用で
きるポリプロピレングリコールまたはポリテトラメチレ
ングリコール鎖の重合度は10〜50が望ましく、分子
量は1500〜6000が好ましい。
【0020】これらの中特に好ましい乳化分散剤はポリ
プロピレングリコール(分子量:1500〜3000)に
エチレンオキシドを30〜50重量%付加した物やポリ
テトラメチレングリコール(分子量:1000〜300
0)にエチレンオキシドを30〜50重量%付加した物
が挙げられる。
【0021】多価アルコールと炭素数8〜22の脂肪酸
エステルのエチレンオキシド付加物または多価アルコー
ルのエチレンオキシド付加物の脂肪酸エステルとして
は、例えばグリセリン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、ソルビット、ソルビタン、シューク
ロース、ジグリセリンなどの多価アルコールとデカン酸
ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪
酸、牛油脂肪酸などの炭素数8〜22の脂肪酸との部分
エステルにエチレンオキシドを付加したもの、または上
記多価アルコールのエチレンオキシド付加物と脂肪酸の
部分エステル化物やヒマシ油のように脂肪酸に水酸基を
もちこれにエチレンオキシドを付加したものなどが挙げ
られる。これらの中特に好ましい乳化分散剤はオレイン
酸モノグリセライドのエチレンオキシド付加物、ステア
リン酸ジグリセライドのエチレンオキシド付加物、ポリ
オキシエチレンソルビタンモノステアレートなどが挙げ
られる。
【0022】ポリアミンのエチレンオキシドを必須とす
るアルキレンオキシド付加共重合体またはこれと炭素数
8〜22の脂肪酸との部分エステル化物としては、例え
ばエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチ
レンテトラミンなどの活性水素にプロピレンオキシドお
よびエチレンオキシドを付加した化合物が挙げられる。
これらの中特に好ましい乳化分散剤はエチレンジアミン
のプロピレンオキシド付加物(分子量:2000〜800
0)にエチレンオキシドを30〜50重量%付加した物
が挙げられる。
【0023】アルキルフェノールホルマリン縮合物のエ
チレンオキシドを必須とするアルキレンオキシド付加物
としては、例えばノニルフェノールホルマリン縮合物の
エチレンオキシド付加物、t−ブチルフェノールホルマ
リン縮合物のプロピレンオキシドおよびエチレンオキシ
ド付加物など挙げられる。これらの中特に好ましい乳化
分散剤はノニルフェノールホルマリン縮合物(2〜5核
体)のエチレンオキシドを30〜50重量%付加した物
が挙げられる。
【0024】また上記の非イオン系乳化分散剤はその末
端を炭素数2〜8のカルボン酸でエステル化してもよ
く、一部スルホン酸、リン酸等でエステル化塩としても
よい。
【0025】本発明に用いられる乳化分散剤は上記のほ
か、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、ラウリル硫酸
ソーダ、ジアルキルスルホコハク酸ソーダ、ポリオキシ
エチレンオレイルエーテルのリン酸エステル塩などのア
ニオン界面活性剤が併用できる。これらの配合剤の量は
乳化分散剤の総量の30重量%以下、好ましくは20重
量%以下にとどめるのがよい。
【0026】本発明に使用する非イオン界面活性剤はエ
マルション燃料組成物を油中水滴型にするものが好まし
く、通常そのHLBは5〜12であり、この値が5より
も小さい場合には、十分な乳化作用が得難く、また、1
2よりも大きくなると、乳化が困難になるばかりでな
く、エマルション燃料組成物としては好ましくない水中
油滴型エマルションを形成し易くなる。
【0027】上述の非イオン界面活性剤の配合量は特に
限定的ではないが通常は0.1〜3.0重量%であり、
0.1重量%よりも少ないと十分な乳化分散効果が得難
く、3.0重量%よりも多くしても作用効果の増大は得
られず無駄である。
【0028】エマルションは熱力学的に不安定な系であ
るが、本発明における乳化分散剤はプラスチックス粉末
の存在のもとでは安定な油中水滴型エマルションを長期
間維持し、プラスチックス粉末の凝集を抑制することが
できる。乳化分散剤を使用しないと乳化できないし、不
適切な乳化分散剤では微粒化できない。また長期間安定
なエマルションを維持できない。
【0029】本発明に使用できるプラスチックスは可燃
性のものであれば熱可塑性のものでも熱硬化性のもので
もよいが、水に溶解したり膨潤しない樹脂が好適であ
り、例えば(a)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイ
ソブチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体などのオレフ
ィン系重合体、ポリスチレンなどのエチレン系付加重合
体、(b)アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重
合体(ABS樹脂)、アクリルニトリル−スチレン共重合
体(AS樹脂)、ポリ(メタ)アクリル酸(エステル)などの
アクリル系樹脂、(c)ポリブタジエン、ポリイソプレ
ン、ブタジエン−スチレン共重合体などの合成ゴムまた
は天然ゴム、(d)ポリアセタール、ポリエステル、ポリ
アミド(ナイロン−6,ナイロン−6,6)などの縮合系重
合体および(e)塩化ビニル、塩化ビニリデンなどの塩化
ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂、並びに(f)フェノー
ル樹脂および(g)ユリア樹脂、メラミン樹脂などの熱硬
化性樹脂を挙げることができる。特に産業系プラスチッ
クス廃棄物中に多く排出されるポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどのポリオレフィン系廃プラスチックスやポリ
スチレンの他、塩化ビニル系廃プラスチックスや廃タイ
ヤがよく適用される。これらのプラスチックスは単独で
用いても混合して用いてもよい。
【0030】本発明に用いるプラスチックスは、種々の
プラスチックス成型体が一時的または長期間使用された
後に廃棄された廃プラスチックス、あるいは種々のプラ
スチックス成型時に発生するオフ成型品、バリ部分、裁
断残部または耳部分などであればよい。また一般ごみか
ら分別されたプラスチックスの減容固化物(ブリケット
やペレットなど)なども使用できる。
【0031】そしてこれらのプラスチックスは破砕また
は粉砕により粒径2,000μm以下、好ましくは1,0
00μm以下、さらに好ましくは500μm以下の粉末に
して使用される。プラスチックス粉末の粒径が2,00
0μmを超えると流動性の良好なスラリーが得られず、
バーナによる噴霧燃焼ができなくなる。
【0032】プラスチックス粉末の形状は球状、楕円
状、キュービック状が望ましく、長径と短径の比が10
以上の棒状または短冊状の粒子は本発明にとって好まし
くない。
【0033】プラスチックス粉末は、通常破砕したプラ
スチックスを粉砕することにより得られるが、フイルム
や発泡スチロールなどの軟質な熱可塑性廃プラスチック
スは圧縮溶融固化やロータリーキルン方式により減容固
化したペレット状のものを粉砕する。粉砕方法として
は、乾式粉砕法としてハンマーミル、ビンミルおよびジ
ェットミルなどが、湿式粉砕法としてボールミル、振動
ボールミルおよび遠心ボールミルなどの方法が挙げられ
る。特に微粉末を得る方法としてはジェットミルや振動
ボールミルの方法が好適である。
【0034】プラスチックス粉末の配合量は、使用する
プラスチックスや非イオン界面活性剤の種類等によって
左右され、特に限定的ではないが、通常は10〜60重
量%であり、10重量%よりも少ない場合には、大量の
プラスチックス廃棄物の再利用効率が悪く、また、60
重量%よりも多くなると、エマルション燃料組成物の乳
化分散安定性および流動性等が悪化するようになる。
【0035】本発明で用いられる燃料油は通常90℃以
下で液体の中、重質油が望ましいが、例えば灯油、軽
油、重油、原油、タール油、クレオソート油、石炭液化
油、動植物油、廃油などが使用できる。
【0036】エマルジョンの燃料油、水および非イオン
界面活性剤の組成比は特に限定的ではないが、通常は燃
料油20〜98重量部、水2〜80重量部および非イオ
ン界面活性剤0.1〜3.0重量部からなるエマルショ
ンである。上記組成中、水が80重量部以上では油中水
滴エマルションが得られ難く、プラスチックス粉末を混
合しても水分量が高いので発熱量が低く効率的な燃焼が
できない。
【0037】また水が2重量部以下では、エマルション
燃料組成物中の水分が少ないので、No抑制効果が十
分得られない。
【0038】本発明によるプラスチックス粉末含有エマ
ルション燃料組成物は通常油中水滴型エマルション燃料
をホモジェナイザー、ホモミキサー、超音波乳化機など
によって予め調製した後、これにプラスチックス粉末を
混合して得られるが、それぞれを別々にニーダー、ミキ
サーなどの混合分散機やボールミル、サンドミル、アト
ライターなどの粉砕混合機に投入して混合しても得られ
る。油中水滴型エマルション燃料を調製後プラスチック
ス粉末を混合する場合、予め界面活性剤を燃料油または
水に溶解したうえでラインミキサーやホモミキサーなど
の乳化分散機で混合して得られる。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。実施例1〜25および比較例1〜7 A重油895gと水100gおよび乳化分散剤5gをホ
モミキサーで撹拌し油中水滴型のエマルションを調製し
た。このエマルション165gに平均粒径50ミクロン
に粉砕したポリエチレンとポリプロピレンが約3:2の
混合廃プラスチックス145gを撹拌しながら投入後、
さらにホモミキサーでミキシングし、微粉末重量濃度4
5%の廃プラ微粉末含有エマルション燃料を得た。この
エマルション燃料250gを300mlのシリンダーに入
れ室温にて放置し、2週間後の乳化状態を観察した。ま
たシリンダーを逆様にし、16メッシュの篩を通過する
5分後の流出量を測定した。結果を以下の表1および表
2に示す。乳化状態はつぎのように判定した。 :よく乳化しており、初期の状態とかわらない :水滴粒子の合一がガラス壁に部分的見られる :水滴粒子の合一がガラス壁一面にある :水が下層に若干分離していることがわかる :水が下層に5mm以上分離している
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】実施例26〜48および比較例8〜14 C重油140g、水36g、乳化分散剤1gおよび平均
粒径40ミクロンに粉砕したフェノール樹脂廃プラスチ
ックスをプレミキシング後、ホモミキサーで撹はんしプ
ラスチックス粉末濃度41%の油中水滴型エマルション
燃料を得た。このエマルション燃料250gを300ml
のシリンダーに入れ60℃にて放置し、2週間後の乳化
状態を観察した。またシリンダーを逆様にし、16メッ
シュの篩を通過する5分後の流出量を測定した。乳化状
態は実施例1〜25と同様に判定した。結果を以下の表
3および表4に示す。
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【発明の効果】本発明により得られたプラスチックス粉
末を含有する油中水滴型エマルション燃料組成物は長期
間にわたって安定な乳化分散性を維持でき、輸送や貯蔵
において液体として取扱うことができるばかりでなく、
燃焼においてもバーナにより噴霧できる。さらにプラス
チックスのみでは燃焼速度が大き過ぎて酸素不足にな
り、不完全燃焼を起こし易いことや炉内が過温になり燃
焼炉の劣化を早めたりするが、本発明のプラスチックス
粉末を含有する油中水滴型エマルション燃料は適量の水
により炉内の過温を防止して燃焼炉の寿命を延長すると
ともに、水滴が爆発的に蒸発することにより燃料油を微
粒化して不完全燃焼や排ガス中のNOx濃度を低減する
ことができる。また本発明のプラスチックス粉末を含有
する油中水滴型エマルション燃料は他の燃料油と混合し
て燃焼できるし、重油、微粉炭、石炭−水スラリー(C
WM)、石炭−油スラリー(COM)などの燃料と混焼す
ることができる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10L 1/32 - 1/32 C10L 5/00 - 5/48

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックス粉末、燃料油、水および
    下記の一般式(I): B[(AO)y(C24O)zxH (I) (式中、Aは炭素原子数3〜8のアルキレン基を示し、
    Bは活性水素含有化合物残基を示し、xは1〜200の
    数を示し、yは0または1〜50の数を示し、zは3〜
    500の数を示す。)で表される化合物を含有する油中
    水滴型エマルション燃料組成物。
  2. 【請求項2】 一般式(I)で表わされる化合物が下記の
    (A)〜(F)から成る群から選択される化合物である請求
    項1記載のエマルション燃料組成物: (A)一般式(1) R1[O(C36O)m1(C24O)n1H] (1) (式中、R1はアルコール性水酸基またはフェノール性
    水酸基を1個有する化合物の水酸基を除いた残基、m1
    0〜20の数、n1は3〜50の数を示す)で表わされる
    アルキレンオキシド付加物、 (B)一般式(2) R2N[(C36O)m2(C24O)n2]pH (2) (式中、R2は炭素数2〜30のアルキルまたはアルキレ
    ン基、m2は0〜20の数、n2は3〜50の数、pは1ま
    たは2の数を示す)で表わされる脂肪族アミンのアルキ
    レンオキシド付加物、 (C)一般式(3) HO(C24O)a(XO)b(C24O)cH (3) (式中、Xはプロピレンオキシドまたはテトラヒドロフ
    ランから選択される少なくとも1種のグリコール鎖単位
    のアルキレン基、a+cは20〜100の数、bは10〜
    50の数を示す)で表わされるブロック共重合体、 (D)多価アルコールと炭素数8〜22の脂肪酸エステル
    のエチレンオキシド付加物または多価アルコールのエチ
    レンオキシド付加物の脂肪酸エステル、 (E)ポリアミンのエチレンオキシドを必須とするアルキ
    レンオキシド付加共重合体および (F)アルキルフェノールホルマリン縮合物のエチレンオ
    キシドを必須とするアルキレンオキシド付加物。
  3. 【請求項3】 プラスチックス粉末が次の(a)〜(g)から
    成る群から選択された少なくとも1種以上の樹脂である
    請求項1記載のエマルション燃料組成物:(a)ポリエチレ
    ン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、エチレン酢酸
    ビニル共重合体などのオレフィン系重合体、ポリスチレ
    ン等のエチレン系付加重合体、(b)アクリルニトリル−
    ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリル
    ニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ポリ(メタ)ア
    クリル酸(エステル)等のアクリル系樹脂、(c)ポリブタ
    ジエン、ポリイソプレン、ブタジエン−スチレン共重合
    体等の合成ゴムまたは天然ゴム、(d)ポリアセタール、
    ポリエステル、ポリアミド(ナイロン−6,ナイロン−
    6,6)等の縮合系重合体、(e)塩化ビニル、塩化ビニリ
    デン等の塩化ビニル系樹脂、(f)フェノール樹脂および
    (g)ユリア樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂。
  4. 【請求項4】 プラスチックス粉末の粒径が2,000
    ミクロン以下である請求項1項記載のエマルション燃料
    組成物。
  5. 【請求項5】 燃料油20〜98重量部、水2〜80重
    量部および非イオン界面活性剤0.1〜3.0重量部か
    ら成るエマルション40〜90重量%およびブラスチッ
    クス粉末10〜60重量%から成る請求項1〜4いずれ
    かに記載のエマルション燃料組成物。
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