JP2968123B2 - ステージ材 - Google Patents

ステージ材

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JP2968123B2
JP2968123B2 JP4078717A JP7871792A JP2968123B2 JP 2968123 B2 JP2968123 B2 JP 2968123B2 JP 4078717 A JP4078717 A JP 4078717A JP 7871792 A JP7871792 A JP 7871792A JP 2968123 B2 JP2968123 B2 JP 2968123B2
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JP
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plate
stage material
music
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grain
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邦彦 荒木
敏郎 松本
千絵 上垣
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Takenaka Komuten Co Ltd
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Takenaka Komuten Co Ltd
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  • Finished Plywoods (AREA)
  • Floor Finish (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、演奏用の置き台とか演
奏用ステージの床材といったステージ材に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のステージ材としては、特開昭6
3−224901号公報および特開昭63−22490
2号公報に記載されているものが知られている。
【0003】これらの公知例によれば、繊維方向が互い
に直交するベニヤ板の場合では、振動の伝播が極端に変
わって「かたい」感じの音質になるという考察のもと
に、複数の木材を、積層方向で隣合う木材の繊維方向が
互いに直交しない状態で積層して接着するように構成し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述従
来構成のステージ材では、例えば、積層方向で隣合う板
材それぞれにおいて、その木材の繊維方向を45°づつず
らせたような場合でも、経時的に反りを生じやすい欠点
があった。
【0005】そこで、その反りに対して、安価なベニヤ
板でもって補強しようとしても、前述したような音質低
下という固定観念から使用できず、接着強度の高い接着
剤で接着するとか、別途、特殊な補強を施さなければな
らないなど、全体として高価になる欠点があった。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、聴感上重要な中音域での響きに優れる
とともに反り等の変形が少なくて耐久性に富んだものを
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るステージ材
は、上述のような目的を達成するために、複数の板材を
積層方向で隣合う板材の木目が互いに直交する状態で積
層して接着するとともに、最下部の板材にベニヤ板を接
着して構成する。
【0008】
【作用】本発明に係るステージ材の構成によれば、各種
の実験の結果、板材の木目を直交して積層することによ
り、聴感上好適な 500〜1000Hzという中音域において好
適な音響効果が得られることを見出すに至った。
【0009】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳述
する。
【0010】図1は、ステージ材の一例としての演奏台
の一部省略斜視図、図2は平面図、図3は断面図であ
り、3層構成のベニヤ板1に、その面に沿って並ぶよう
に細幅の第1板材2…が接着固定され、その第1板材2
…上に、その並び方向と直交する方向に並ぶように細幅
の第2板材3…が接着固定されている。
【0011】第1および第2板材2…,3…それぞれに
おいて、その木目の方向Aが長手方向と一致するように
製作されている。
【0012】前記第1および第2の板材2…,3…それ
ぞれとしては、楢、檜、樺、タモ、山毛欅、桜、楓、
松、杉、桧葉、樅、チークなど各種の木材を使用でき、
それらを組合わせたり、同一のものを用いたりして構成
すれば良い。
【0013】次に、実験結果について説明する。
【0014】第1実施例 第1板材として檜を、そして、第2板材としてタモをそ
れぞれ使用し、第1および第2板材の木目を互いに直交
させて接着するとともに、その第1板材の下部にベニヤ
板を接着して演奏台を構成した。
【0015】第2実施例 上記第1実施例における第2板材としてタモに代えて樺
材を使用して演奏台を構成した。
【0016】第3実施例 上記第1実施例における第2板材としてタモに代えて楢
材を使用して演奏台を構成した。
【0017】第1比較例 上記第1実施例と同じ材料構成で、第1板材と第2板材
とを、その木目の方向が互いに同方向を向く状態で接着
して演奏台を構成した。
【0018】第2比較例 上記第1比較例における第2板材としてタモに代えて樺
材を使用して演奏台を構成した。
【0019】第3比較例 上記第1比較例における第2板材としてタモに代えて楢
材を使用して演奏台を構成した。
【0020】第4比較例 中間板材として檜を使用し、その表裏両面にカバザクラ
による板材を、互いの木目方向が30°づつ順に異なるよ
うに接着して演奏台を構成した。
【0021】上記第1ないし第3実施例、ならびに、第
1ないし第4比較例それぞれの演奏台を用い、演奏台の
所定の端部に音圧測定用のピックアップを取り付け、演
奏台の中央部をインパクトハンマーにより、常に一定の
衝撃力で叩き、その基準音圧からの差をとったところ、
図4および図5それぞれの周波数と音圧との相関を示す
グラフに示す結果を得た。
【0022】この実験の結果、第1実施例[図4の
(a)]、第2実施例[図4の(b)]、および、第3
実施例[図4の(c)]では、いずれも、周波数が 500
〜1000Hzという中音域において、高い安定した音圧が得
られているのに対し、第1比較例[図5の(a)]、第
2比較例[図5の(b)]、第3比較例[図5の
(c)]、および、第4比較例[図5の(d)]では、
同質の板材で構成しながらも、その音圧が全体として低
い上に変化が大きく、本発明の実施例の演奏台におい
て、中音域において優れた音響効果を発揮できることが
明らかであった。
【0023】また、上記演奏台それぞれを用い、音楽関
係者による実演奏状態での効果試験を行ったところ、第
1ないし第4比較例の演奏台を使用した場合に比べ、第
1、第2および第3実施例の演奏台を使用した場合に、
響きの詳細が際立って聴感上優れているとの回答が得ら
れた。
【0024】本発明のステージ材は、殊に、チェロ、コ
ントラバス、ピアノ、ハープ、チェンバロといった演奏
台上に直接支持させて用いる楽器による演奏の場合に一
層顕著な効果を発揮できるが、他の楽器による演奏や演
劇においても効果的に適用できる。
【0025】本発明は、上述のような演奏台に限らず、
ステージの床そのものとしても構成できる。
【0026】
【発明の効果】本発明に係る発明のステージ材によれ
ば、従来の固定観念を脱却し、積層方向で隣合う板材ど
うしの木目を互いに直交させ、ステージ材を介して伝播
する中音域の音に厚みを出すことができ、優れた音響効
果を持たらすことができるようになった。
【0027】しかも、積層方向で隣合う板材どうしの木
目を互いに直交させるから、その反りの中心方向も直交
して、互いに反りを止める機能を発揮させることがで
き、更に、ベニヤ板を最下部の板材に接着するから、反
り発生を良好かつ安価に防止でき、耐久性を向上できる
ようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】ステージ材の一例としての演奏台の一部省略斜
視図である。
【図2】平面図である。
【図3】断面図である。
【図4】実施例のステージ材の周波数と音圧との相関を
示すグラフである。
【図5】比較例のステージ材の周波数と音圧との相関を
示すグラフである。
【符号の説明】
1…ベニヤ板 2…第1板材 3…第2板材 A…木目の方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上垣 千絵 大阪府南河内郡美原町木材通3丁目1番 8号 株式会社 竹中工務店 技術研究 所大阪支所内 (56)参考文献 特開 昭63−224901(JP,A) 特開 昭63−224902(JP,A) 実開 平4−77405(JP,U) 実開 昭63−144204(JP,U) 実開 昭61−31810(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B27M 3/04 B27D 5/00 E04F 15/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の板材を積層方向で隣合う板材の木
    目が互いに直交する状態で積層して接着するとともに、
    最下部の板材にベニヤ板を接着して構成したことを特徴
    とするステージ材。
JP4078717A 1992-02-27 1992-02-27 ステージ材 Expired - Fee Related JP2968123B2 (ja)

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