JP2967526B2 - 製紙用ベルトの寿命の延長法 - Google Patents

製紙用ベルトの寿命の延長法

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、一般に、強い柔軟な吸収性紙製品の製法に
関する。本発明は、この方法で使用する製紙用ベルト、
およびかかる製紙用ベルトの製法にも関する。より詳細
には、本発明は、感光性高分子樹脂被覆製紙用ベルトを
使用する製紙法および製紙操作時の樹脂被覆ベルトの化
学処理法に関する。
背景技術 現代の工業化された社会における日常生活の1つの普
及している特徴は、使い捨て製品、特に紙製の使い捨て
製品の使用である。ペーパータオル、フェイシャルティ
ッシュ、衛生薄葉紙などは、ほとんど一定に使用されて
いる。当然、かかる大きい需要のある品目の製品は、20
世紀において、工業的に発達した国で最大の工業の1つ
になってきた。使い捨ておむつ製品の一般的な需要は、
当然にも、製品の改良品およびそれらの製法の改良法の
需要を生じてきた。製紙における長足の進歩にも拘ら
ず、研究および開発の努力は、製品とそれらの製法との
両方を改良する目的で続いている。
ペーパータオル、フェイシャルティッシュ、衛生薄葉
紙などの使い捨て製品は、ティッシュペーパーの1以上
のウェブから形成している。製品がそれらの所期の仕事
を果たし且つ広い許容性を見出すべきであるならば、製
品、および原料であるティッシュペーパーウェブは、或
る物理的特性を示さなければならない。これらの特性の
より重要なもののうちには、強度、柔軟性、および吸収
性がある。
強度は、使用時に物理的一体性を保持するペーパーウ
ェブの能力である。
柔軟性は、消費者がペーパーを手の中でくしゃくしゃ
にする時およびペーパーを所期の目的で使用する時に消
費者が知覚する心地よい触覚である。
吸収性は、流体、特に水および水溶液および水性懸濁
液を取り上げさせ且つ保持ささせるペーパーの特性であ
る。ペーパーの吸収性を評価する際には、所定量のペー
パーが保持するであろう流体の絶対量が有意であるだけ
ではなく、ペーパーが流体を吸収するであろう速度も、
重要である。加えて、ペーパーをタオル、ワイプなどの
ものに成形する時には、流体をペーパーに取り上げさ
せ、それによって乾燥拭き取り表面をそのままにしてお
くペーパーの能力も、重要である。
ティッシュ、タオル類および衛生製品で使用するため
の使い捨て紙製品の製法は、一般に、紙繊維の水性スラ
リーを調製し、次いで、その後に繊維をスラリーに同時
に再配置しながら水をスラリーから除去して紙ウェブを
形成することを包含する。各種の機械類は、脱水プロセ
スを助長するために使用できる。現在は、大抵の製法
は、長網抄紙機として知られている機械または2枚(長
網)ワイヤー抄紙機として知られている機械を使用して
いる。長網抄紙機においては、紙スラリーは、移動エン
ドレスベルトの上面上に供給しており、この移動エンド
レスベルトは抄紙機の初期製紙表面として役立つ。2枚
ワイヤー抄紙機においては、スラリーは、一対の収斂長
網間にデポジットし、これらの長網において製紙法にお
ける初期脱水および再配置を行っている。1以上の長網
上の紙ウェブの初期フォーミング後、両方の種類の機械
は、一般に、紙ウェブを1以上の乾燥プロセスを通し
て、しばしば1以上の長網とは異なるエンドレスベルト
の形の別のファブリック上に運ぶ。この他のファブリッ
クは、時々、乾燥ファブリックと称している。1以上の
長網および1以上の乾燥ファブリックの多数の配置並び
に1以上の乾燥プロセスは、成功裡に使用され、そして
多少余り成功裡ではなく使用されてきた。1以上の乾燥
プロセスは、紙ウェブの機械的圧密、真空脱水、加熱空
気を紙ウェブを通して吹くことによる乾燥、および他の
種類の乾燥プロセスを包含することができる。
前記のことからわかるように、製紙用ベルトまたはフ
ァブリックは、初期の用途に応じて各種の名前を有す
る。長網ベルト、フォーミングワイヤーまたはフォーミ
ングファブリックとしても既知の長網は、抄紙機の初期
フォーミング帯で使用されるものである。前記のような
乾燥機ファブリックは、紙ウェブを抄紙機の乾燥操作を
通して運ぶものである。各種の他の種類のベルトまたは
ファブリックも、可能である。過去に使用された大抵の
製紙用ベルトは、所定長さの織ファブリックから形成
し、それらの末端はシームで一緒に接合してエンドレス
ベルトを形成している。製紙用織ファブリックは、一般
に、特定の織パターンで一緒に織られた複数の離間縦方
向たて糸と複数の離間横方向よこ糸からなる。従来のベ
ルトは、単層(たて糸およびよこ糸)ファブリック、多
層ファブリック、および織り交ぜられたたて糸とよこ糸
との数層を有するファブリックを包含した。最初に、製
紙用ファブリックの糸は、材料、例えば、青銅、ステン
レス鋼、黄銅、またはそれらの組み合わせからなるワイ
ヤーから作った。しばしば、各種の材料は、脱水プロセ
スをより効率的にさせようとする試みにおいてファブリ
ック上に置き、貼着した。最近、製紙分野においては、
合成物質は、品質が金属糸製のフォーミングワイヤーよ
りも優れているであろう下に設けられるワイヤー構造物
を製造するために全部または一部分使用してもよいこと
が見出された。かかる合成物質は、ナイロン、ポリエス
テル、アクリル繊維および共重合体を包含した。多くの
異なる方法、ファブリック、およびこれらのファブリッ
クの配置が使用されてきたが、これらの方法、ファブリ
ック、およびこれらのファブリックの配置の或るものだ
けが、商業上成功な紙製品を生じた。
消費社会で広く許容されている紙ウェブの一例は、19
67年1月31日発行のサンフォードおよびシッソンの米国
特許第3,301,746号明細書に記載の方法によって作られ
たウェブである。他の広く許容されている紙製品は、19
76年11月30日発行のモルガンおよびリッチの米国特許第
3,994,771号明細書に記載の方法によって作っている。
しかしながら、これらの2つの方法によって作られた製
品の高品質にも拘らず、なお改良された製品のサーチ
が、前記のように、続いてきた。
別の商業上有意の改良は、1985年7月16日発行のトロ
クハンの米国特許第4,529,480号明細書に記載の方法に
よる前記紙ウェブについてなされた。改良は、硬化感光
製性脂骨組によって囲まれた有孔織部材からなる製紙用
ベルト(「偏向部材」と呼ばれる)を利用することを包
含した。樹脂骨組には「偏向導管」として既知の複数の
個別の隔離チャンネルを設けた。この偏向部材を使用す
る方法は、とりわけ、製紙用繊維の初期のウェブを偏向
部材の上面と関連させ、真空または他の流体差圧を偏向
部材のバックサイド(機械接触側)からウェブに適用す
ることを包含した。製紙用繊維が流体差圧の適用時に硬
化樹脂骨組の偏向導管内に偏向し、再配置するであろう
ので、この方法で使用した製紙用ベルトは、「偏向部
材」と呼ばれた。偏向部材は、1985年4月30日発行のジ
ョンソン等の米国特許第4,514,345号明細書に記載の方
法に従って作った。この方法は、1)有孔織エレメント
を感光性樹脂で被覆し、2)感光性樹脂の厚さを所定の
値に制御し、3)樹脂を、不透明領域と透明領域とを有
するマスクを通して活性化波長を有する光に露光し、
4)未硬化樹脂を除去する工程を包含した。前記改良製
紙法を利用することによって、或る所望の所定の特性を
有する紙を作ることが最後に可能であった。米国特許第
4,529,480号明細書に開示の方法を使用して製造された
紙は、表面を横切って分布された2種の物理的に別個の
領域を有することによって特徴づけられ;一方は比較的
高い密度および高い固有強度を有する連続網状領域であ
り、他方は網状領域によって完全に包囲されている比較
的低い密度および比較的低い固有強度(網状領域と比較
した時に)を有する複数のドームからなる領域である。
前記方法によって製造された紙は、数個の因子の結果
として前の方法によって製造された紙よりも実際に強
く、柔軟であり且り吸収性であった。製造された紙の強
度は、網状領域によって与えられる比較的高い固有強度
の結果として増大した。製造された紙の柔軟性は、紙の
表面を横切っての複数の低密度ドームの提供の結果とし
て増大した。紙の吸収性は、紙が一般に低い密度を有す
るという事実のため増大する一方、網目が吸収された液
体を規則的な方式で吸収性低密度ドームに分布すること
ができるので吸収速度が増大した。
前記改良法は全くよく作動したが、製紙用ベルトに含
有される硬化感光性高分子樹脂は、時間とともに迅速に
劣化してベルトを早期に破損させることが見出された。
これらの偏向部材(製紙用ベルト)の主要劣化機構は、
フォトポリマー樹脂の酸化である。このことを遅延する
ために、活性化波長の光(例えば、紫外線)による最終
重合前に高分子量ヒンダードフェノール類などの酸化防
止剤化学薬品を液体フォトポリマー樹脂に加えることが
必要である。しかしながら、液体樹脂に配合できるこれ
らの化学薬品の量には3つの理由で上限がある:(a)
これらの化学薬品は樹脂の光速度(反応速度)に悪影響
を有し、(b)樹脂中の化学薬品の溶解度限界、および
(c)樹脂構造が重合体の置換によって弱くなる。抄紙
機上を走行しながら、これらの物質は、酸化に対して保
護する時に消費され且つ/または除去される。酸化防止
剤含量が低下または排除すると、樹脂は、劣化を受けや
すくなり且つベルトはすぐに破壊される。かくして、製
紙操作時にベルトから枯渇される化学化合物を補充する
方法のニーズが存在する。
本発明は、製紙操作時の化学化合物の固体高分子樹脂
含有ベルトへの連続適用によってベルトの有効寿命を改
良するための方法に関する。特に、適当な酸化防止剤化
学薬品を製紙操作時にベルトに加えることによって、ベ
ルト寿命は、大幅に延長できる。この技術は、未重合液
体樹脂に添加できる酸化防止剤の量につての現在の限界
を克服する。また、それは、通常の製紙操作時の樹脂中
の酸化防止剤の自然な枯渇を消す。
本発明の目的は、製紙操作時の有効量の化学化合物の
製紙用ベルトへの連続適用によって固体高分子感光性樹
脂を含有する製紙用ベルトの操作寿命を延長するための
方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、少量の酸化防止剤化学薬品をこ
れらの樹脂含有製紙用ベルトの紙接触表面に使用時に連
続的に適用し、それによって樹脂を酸化に対して保護す
る方法を提供することにある。
これらの目的および他の目的は、下記開示からわかる
であろうように、本発明を使用して達成される。
発明の開示 本発明は、固定感光性高分子樹脂を含有する製紙用ベ
ルトのベルト寿命の改良法;およびこれらの種類の製紙
用ベルトを使用しての紙の改良製法を包含する。一般
に、ベルト寿命の改良は、製紙操作時の有効量の1以上
の化学化合物のベルトへの連続適用から生ずる。好まし
くは、化学化合物は、高分子樹脂の酸化およびその結果
として生ずる劣化効果を抑制または遅延できる酸化防止
剤である。
製紙用ベルトは、好ましい形において、2つの主要部
品:(1)液体感光性樹脂を活性化波長の光に露光する
ことによって固体にされており且つ脱水すべき繊維ウェ
ブと接触するための第一表面と、脱水操作で使用する脱
水機と接触するための第一表面と反対の第二表面とを有
する固体高分子樹脂骨組;および(2)骨組の第一表面
と骨組の第二表面の少なくとも一部分との間に配置され
ている樹脂骨組を補強するための、隙間を有する補強構
造物(有孔織成部材であることができる)からなる。好
ましくは、樹脂骨組は、水を第一表面から樹脂骨組を通
して第二表面に流すための複数の導管をその中に有す
る。
好適な感光性樹脂は、市販の多くのものから容易に選
ぶことができる。感光性高分子樹脂の例としては、ウレ
タンアクリレート(例えば、メタクリル化ウレタン)、
スチレンブタジエン共重合体、アクリルエステル、エポ
キシアクリレート、アクリル化芳香族ウレタン、および
アクリル化ポリブタジエンが挙げられる。特に好ましい
液体感光性樹脂は、デラウェア州ウィルミングトンのハ
ーキュレス・インコーポレーテッド製のメタクリル化ウ
レタン樹脂のメリグラフ(Merigraph)系列に包含され
る。最も好ましい樹脂は、メリグラフ樹脂EPD1616Bであ
る。
本発明の好ましい実施法においては、酸化防止剤は、
製紙操作時に製紙用ベルトに連続的に適用して、製紙用
ベルトを酸化から保護し且つ製紙用ベルトの寿命を延長
する。驚異的なことに、酸化防止剤は、使用中であるベ
ルトに適用する時に製紙用ベルトによって吸収されるで
あろうことが見出された。このことは、高速製紙用ベル
トが約3秒で1回の完全な回転を行い、ベルトが回転毎
にクリーニングシャワーを通過し流体除去真空ボックス
上を通過するので予想外である。かくして、典型的に
は、酸化防止剤化学薬品は、樹脂によって吸収されるか
樹脂の表面に接着されるのに3秒未満を有し(クリーニ
ングシャワーによって洗い落とされ且つ/または真空ボ
ックスウによって除去される前に)且つベルトをより耐
酸化性にさせる。
好適な酸化防止剤は、市販の多くのものから容易に選
ぶことができる。好ましい酸化防止剤は、遊離基を捕捉
し且つ酸化的連鎖反応を中断することできるヒンダード
フェノール類などの一次酸化防止剤である。本発明で使
用するのに好適な酸化防止剤の種類のより詳細な説明
は、以下に与える。
また、本発明は、本発明の製紙用ベルトを使用しての
紙の製法に関する。本発明に係る紙ウェブの製法は、 (a)製紙用繊維の水性分散液を準備し、 (b)製紙用繊維の初期ウェブを有孔部材上で水性分散
液から形成し、 (c)初期ウェブを、紙接触第一表面、第一表面と反対
の第二表面および第一表面から第二表面まで延出する導
管を有する骨組;および骨組の第一表面と骨組の第二表
面の少なくとも一部分との間に配置されている、骨組を
補強するための補強構造物(補強構造物はその中に隙間
を有する補強部品を有する)を具備する製紙用ベルトと
接触し、 (d)前記偏向が前記水除去の開始前に開始されるよう
な条件下で初期ウェブ中の製紙用繊維の少なくとも一部
分を導管内に偏向し、且つ水を初期ウェブから導管を通
して除去し、且つ製紙用繊維を再配置して、中間ウェブ
を形成し、 (e)製紙用ベルトと関連した中間ウェブを約25%〜約
98%のコンシステンシーに予備乾燥して製紙用繊維の予
備乾燥ウェブを形成する ことからなる。
前記製紙法と協力して、有効量の化学化合物、好まし
くは溶存酸化防止剤化学薬品を含有する乳濁液は、製紙
操作時にベルトに連続的に適用する。化学化合物は使用
中にある製紙用ベルトに連続的に加えるこの方法は、以
下でより詳細に記載するであろう。
ここですべての%、比率および割合は、特に断らない
限り、重量単位である。
図面の簡単な説明 第1図は、化学薬品を製紙用ベルトに加える本発明の
方法を図示する連続抄紙機の1態様の概略図である。
第1A図は、製紙用ベルトの導管への偏向前の製紙用繊
維の部分成形初期ウェブを示す断面の単純化概略図であ
る。
第1B図は、初期ウェブの繊維が製紙用ベルトの導管の
1つに偏向された後の第1A図に示す初期ウェブの部分の
断面の単純化された図である。
第1C図は、本発明の方法によって作られた紙ウェブの
一部分の単純化平面図である。
第1D図は、線1D−1Dに沿って取った時の第1C図に示す
紙ウェブの部分の機械方向断面図である。
第1E図は、線1E−1Eに沿って取った時の第1C図に示す
紙ウェブの部分の交差機械方向断面図である。
第2図は、補強構造物なしに示す製紙用ベルトの一部
分の平面図である。
第3図は、線3−3に沿って取った時の第2図に示す
製紙用ベルトの部分の断面図である。
第4図は、製紙用ベルトの1つの完全に組み立てられ
た態様の平面図である。
第5図は、線5−5に沿って取った時の第4図に示す
製紙用ベルトの態様の断面図である(裏面にはポジ特性
のテクスチャーが設けられている)。
第6図は、1つの好ましい導管開口部幾何学的形状の
拡大概略図である。
第7図は、製紙用ベルトで使用できる1つの好ましい
織多層補強構造物を示す平面図である。
第8図は、第7図の線8−8に沿って取った延長断面
図である。
第9図は、第7図の織補強構造物の端面断面図であ
る。
第10図は、第7図の線10−10に沿って取った断面図で
ある。
第11図は、第7図の線11−11に沿って取った断面図で
ある。
第12図は、第7図の線12−12に沿って取った断面図で
ある。
第13図は、本発明の実施で使用する製紙用ベルトを作
るための基本装置の概略図である。
発明を実施するための最良の形態 本明細書は発明とみなされることを特に指摘し且つ明
確に請求している請求の範囲で結論づけられるが、本発
明は、添付図面および添付例の研究との組み合わせで本
発明の下記の詳細な説明に精読によってより容易に理解
できると信じられる。
明細書は、4つのセクションに分ける: (1)製紙および化学化合物の本発明の製紙用ベルトへ
の連続適用の方法の詳細な説明; (2)製紙法を使用して製造された紙ウェブの説明; (3)好ましい製紙用ベルトの説明; (4)好ましい製紙用ベルトを作るために使用する方法
の説明。
1. 紙を作り且つ化学化合物をベルトに加える方法 他の方法も使用してもよいことが意図されるが、固体
感光性高分子樹脂を含有する製紙用ベルトのベルト寿命
を改良するための本発明の方法およびこれらの種類の樹
脂被覆ベルトを使用しての紙の製法の詳細な説明は、以
下に与える。本発明の感光性樹脂被覆製紙用ベルトを使
用しての紙の好ましい製法は、1985年7月9日にポール
・ディー・トロクハンに発行の米国特許第4,528,239号
明細書「偏向部材」および1985年7月16日にポール・デ
ィー・トロクハンに発行の米国特許第4,529,480号明細
書「ティッシュペーパー」(両方ともここに参考文献と
して編入)に詳細に記載されている。
樹脂被覆ベルトを化学的に処理するための本発明の方
法を含めて全製紙法は、後述のような時間順序で生ずる
多数の工程または操作からなる。しかしながら、後述の
工程は読者が本発明の方法を理解するのを助長しようと
すること、および本発明は或る多数または配置の工程の
みを有する方法に限定されないことを理解すべきであ
る。各工程は、第1図を参照して下記パラグラフで詳細
に論ずるであろう。
第1図は、本発明の実施で有用な連続抄紙機の1態様
の単純化概略図であろう。第1図に図示の特定の抄紙機
は、ベルトの形状および配置が1967年1月31日にサンフ
ォードおよびシッソンに発行の米国特許第3,301,746号
明細書(ここに参考文献として編入)に開示の抄紙機に
一般に類似である長網抄紙機である。また、1978年7月
25日にモルトンに発行の米国特許第4,102,737号明細書
(この特許もここに参考文献として編入)の第1図に図
示の2枚ワイヤー抄紙機械は、本発明を実施するために
使用できることが意図される。
第一工程 製紙法の実施における第一工程は、製紙用繊維の水性
分散液14の準備である。有用な製紙用繊維としては、木
材パルプ繊維として通常既知のセルロース繊維が挙げら
れる。軟材(裸子植物または針葉樹)および硬材(被子
植物またば落葉樹)に由来する繊維は、本発明で使用す
ることが意図される。繊維の原料である木の特定の種
は、重要ではない。
綿リンター繊維、エスパルト草からの繊維、バガス、
大麻、ピートモス、および亜麻を含めて各種の天然起源
のセルロース繊維も、使用してもよい。再循環セルロー
ス繊維状物質(例えば、木材パルプ繊維)は、利用で
き、本発明の範囲内であることが意図される。加えて、
レーヨン、ポリエチレン、ポリプロピレン繊維などの合
成繊維も、天然セルロースとの組み合わせで利用しても
よい。利用してもよい1つの例示のポリエチレン繊維
は、ハーキュレス・インコーポレーテッド(デラウェア
州ウィルミングトン)から入手できるパルペックス(Pu
lpexTM)である。
木材パルプ繊維は、いかなる好都合なパルプ化法によ
っても天然木材から製造できる。亜硫酸法、硫酸塩法
(クラフトを含めて)、ソーダ法などの化学的方法は、
好適である。サーモメカニカル(またはアスプルンド)
法などの機械的方法も、好適である。加えて、各種のセ
ミケミカルおよびケミ−メカニカル法は、使用できる。
漂白繊維並びに未漂白繊維は、使用することが意図され
る。本発明の紙ウェブをペーパータオルなどの吸収性製
品で使用しようとする時には、漂白ナザーン軟材クラフ
トパルス繊維が、好ましい。
製紙用繊維の水性分散液を調製するためには、繊維を
分散するために技術上常用されているいかなる装置も、
使用できる。製紙用繊維の水性分散液14は、図示しない
装置で調製し、いかなる好都合なデザインも有すること
ができるヘッドボックス13に与える。ヘッドボックス13
から、製紙用繊維の水性分散液14は、製紙法の第二工程
を行うためのフォーミング表面またはフォーミングベル
ト(典型的には15として示す長網である)に配送する。
長網15は、ブレストロール16および17および17aと示さ
れる複数のリターンロールによって支持されている。長
網15は、第1図に示さない通常の駆動装置によって方向
矢印Aによって示す方向に進ませる。抄紙機および長網
と通常関連づけられる任意の補助ユニットおよびデバイ
ス、例えば、地合い構成板、ハイドロフォイル、真空ボ
ックス、張りロール、支持ロール、ワイヤークリーニン
グシャワーなども、第1図に図示しない。
通常、水性分散液中の繊維は、第一工程の終わりに約
0.1%〜約0.3%のコンシステンシーで分散する 製紙用繊維に加えて、水性分散液は、製紙で常用され
ている各種の添加剤を包含できる。1985年7月16日発行
の米国特許第4,529,480号明細書の第4欄第24行〜第59
行に含まれる可能な添加剤のリストは、ここに参考資料
として編入する。
本明細書で使用する各種の分散液、ウェブなどの含水
量は、コンシステンシー%によって表現する。コンシス
テンシー%は、議論下のシステム内の乾燥繊維の重量を
システムの合計重量で割った時に得られる商の100倍と
定義される。ここで使用する繊維重量は、常時、絶乾繊
維に対して表現する。
第二工程 製紙法における第二工程は、第一工程で供給された水
性分散液14から製紙用繊維の初期ウェブ18を有孔表面
(長網15など)上で形成することである。
本明細書で使用する初期ウェブ18は、製紙法のコース
時に、後述のような製紙用ベルト10上での再配置に付す
繊維のウェブである。
初期ウェブ18は、その分散液を有孔表面上にデポジッ
トし、水性分散媒の一部分を当業者に周知の技術により
除去することによって製紙用繊維の水性分散液14から形
成する。真空ボックス、地合い構成板、ハイドロフォイ
ルなどは、水除去を行う際に有用である。初期ウェブ18
中の繊維は、通常、それらと関連づけられた比較的多量
の水を有し、約5%〜約25%の範囲内のコンシステンシ
ーが普通である。通常、初期ウェブ18は、余りに弱いの
で、長網15などの外来のエレメントの支持なしには存在
することができない。初期ウェブ18の製造技術に無関係
に、製紙用ベルト10上での再配置に付す時点で、初期ウ
ェブは、後述の力の作用下で繊維の再配置を可能にする
のに十分な程弱い結合によって一緒に保持しなければな
らない。
製紙技術の当業者に周知の多数の技術のいずれも、初
期ウェブを形成するために使用できる。初期ウェブ18の
正確な製法は、初期ウェブ18が前記特性を有する限り、
本発明の実施に重要ではない。手すき紙製法などのバッ
チ法が使用できるとしても、実際上、連続製紙法が好ま
しい。この工程の実施で役に立つ方法は、多くの文献、
例えば、1974年1月31日にサンフォードおよびシッソン
に発行の米国特許第3,301,746号明細書および1976年11
月30日にモルガンおよびリッチに発行の米国特許第3,99
4,771号明細書(両方ともここに参考文献として編入)
に記載されている。
初期ウェブ18を形成した後、初期ウェブは、長網15で
リターンロール17の回りを移動し、第二製紙用ベルト、
製紙用ベルト10に接近して引き上げる。
第三工程 製紙法における第三工程は、初期ウェブ18をここに編
入の前記特許において、その機能のため「偏向部材」と
時々称する製紙用ベルト10と関連づけることである。こ
の第三工程の目的は、初期ウェブ18を製紙用ベルト10と
接触させることであり、この製紙用ベルト10上で初期ウ
ェブはその後に偏向し、再配置し、更に脱水するであろ
う。製紙用ベルト10の特性は、本明細書の下記セクショ
ンでより詳細に記載する。しかしながら、この時点で
は、製紙用ベルト10は、多数の導管(この中に初期ウェ
ブ18の繊維が偏向し、再配置する)を有することが認め
られる。
第1図に図示の態様においては、本発明の製紙用ベル
ト10は、方向矢印Bによって示す方向に移動する。製紙
用ベルト10は、19aおよび19bと示される製紙用ベルトリ
ターンロール、インプレッションニップロール20、製紙
用ベルトリターンロール19c、19d、19eおよび19f、およ
び乳濁液分布ロール(乳濁液22を乳濁液浴23から製紙用
ベルト10上に分布する)の回りを通過する。製紙用ベル
トリターンロール19c、19d間に、そしてまた製紙用ベル
トリターンロール19d、19e間に、それぞれベルトクリー
ニングシャワー102および102aがある。ベルトクリーニ
ングシャワー102および102aの目的は、製紙法における
最終工程後の問題の製紙用ベルト10のセクションに結合
したままである紙繊維、接着剤、強度添加剤などを製紙
用ベルト10から浄化することである。本発明の製紙用ベ
ルト10が移動するループは、流体差圧を紙ウェブに適用
するための装置(本発明の好ましい態様においては、真
空ピックアップシュー24aおよび多スロット真空ボック
ス24などの真空ボックスからなる)も包含する。抄紙機
で常用されている各種の追加の支持ロール、リターンロ
ール、クリーニング装置、駆動装置などおよび当業者に
周知のすべては、本発明の製紙用ベルト10と関連づけら
れ且つ第1図には図示しない。
初期ウェブ18は、長網15を真空ピックアップシュー24
aの付近で本発明の製紙用ベルト10の近くにさせる時に
長網15によって本発明の製紙用ベルト10と接触させる。
第三工程と協力して、本発明の方法、即ち、製紙操作
時の有効量の化学化合物のベルトへの連続適用は、論ず
るであろう。化学化合物を適用してベルト寿命を延長す
るこの方法は、製紙法における特定の工程には無関係で
あることを理解すべきであるが、便宜上第三工程と協力
してだけ論ずる。化学薬品は、ベルトが紙ウェブを運ん
でいないベルトの回転中の特定の点でベルトの紙接触表
面に加えることが好ましいが、事実、化学化合物は、製
紙操作時のいかなる点でも製紙用ベルトに適用できる。
このことは、通常、予備乾燥紙ウェブ27が製紙用ベルト
10から移動し去ってヤンキードライヤードラム28の表面
に達し且つベルトがクリーニングシャワー102および102
aを通過した後であるがベルトが返送して別の初期ウェ
ブ18と接触する前であろう(例えば、乳濁液分布ロール
21付近)。
ここで使用する「有効量の化学化合物」なる用語は、
感光性高分子樹脂が時間とともに劣化する速度を遅くす
るであろう量の化学化合物を意味する。即ち、有効量の
化学化合物は、化学化合物で処理されていない製紙用ベ
ルトと比較して高分子樹脂被覆製紙用ベルトの有効寿命
を延長することができるであろう量の特定の化合物であ
る。勿論、有効量の化学化合物は、大いに、使用する特
定の化合物および製紙用ベルトをさらすプロセスに依存
するであろう。
ここで使用する「連続適用」なる用語は、ベルトの各
回転時の1以上の点での化学化合物の樹脂被覆製紙用ベ
ルト表面への添加を意味する。好ましくは、化学化合物
は、ベルトの実質上全部の紙接触表面が化学処理から利
益を得るようにベルト上面に均一に適用する。
ここで使用する「化学化合物」なる用語は、高分子樹
脂被覆製紙用ベルトに連続的に適用する時に、ベルトの
有効寿命を延長するであろういかなる化学薬品も意味す
る。本発明の方法で使用するのに好適な種類の化学化合
物の例としては、酸化防止剤(以下に詳細に論ずるであ
ろう)、還元剤、キレート化剤、防腐剤、剥離剤、紫外
線安定剤、および可塑剤が挙げられる。還元剤は、高分
子樹脂中の弱い結合(例えば、エーテル結合)よりも容
易に酸化するであろう化学化合物である。これらとして
は、例えば、亜硫酸塩イオン、メルカプタン、および塩
化第一スズが挙げられる。キレート化剤は、酸化触媒
(例えば、遷移金属)を錯化するEDTAなどの化学化合物
である。防腐剤ば、高分子樹脂を損傷することがある微
生物の成長を防止または遅延する化学化合物である。こ
れらとしては、例えば、殺真菌剤および抗菌剤が挙げら
れる。剥離剤は、高分子樹脂被覆ベルトの表面エネルギ
ーを修正して砕片がベルト表面に粘着しないようにし且
つベルトから乾燥機へのウェブの効率的な移動を考慮に
入れる化学化合物である。普通の剥離剤の例としては、
油(炭素水素またはシリコーン)、フルオロプラスチッ
ク、およびロウが挙げられる。紫外線安定剤は、高分子
被覆ベルトを光劣化から保護する2−ヒドロキシフェニ
ルベンゾトリアゾールなどの化学化合物である。可塑剤
は、製紙用ベルトの可撓性を改善する化学化合物であ
る。これらとしては、例えば、グリセリン、フタル酸ジ
−2−エチルヘキシル、およびジプロピレングリコール
ジベンゾエートが挙げられる。化学化合物の前記リスト
は、例示の目的のためのみであり、包括的であることを
意図しない。高分子樹脂被覆製紙用ベルトの寿命を延長
することができることが重合体または製紙技術の当業者
に既知である他の種類の化学化合物は、本発明の範囲内
であることが意図される。
本発明を実施する好ましい態様においては、化学化合
物は、好適な酸化防止剤から選ばれる。ここで使用する
「酸化防止剤」なる用語は、製紙用ベルトの硬化樹脂骨
組の酸化およびその結果として生ずる劣化効果を抑制ま
たは遅延するために低濃度で配合できる有機化合物を意
味する。劣化は、開始、伝搬および停止段階で包含する
逐次プロセスである。遊離基の形成は、重合体酸化を開
始する。遊離基発生に寄与する因子としては、重合時の
反応性過酸化物またはケトン並びに製紙操作時にベルト
表面上に蓄積する化学/セルロース破片の存在が挙げら
れる。このことは、製紙操作時にベルトによって経験さ
れる熱的応力および機械的応力と相まって、最後に酸化
によってベルト破損するに至る。酸化に対して保護する
ためには、硬化樹脂骨組中の酸化防止剤濃度は、約0.00
1〜約5.0重量%(樹脂骨組の重量に対して)、好ましく
は約0.05〜約1.5重量%であるべきである。勿論、最適
の濃度は、使用する特定の酸化防止剤およびベルトをさ
らすプロセス条件に依存するであろう。
2種類の酸化防止剤、即ち、一次酸化防止剤および二
次酸化防止剤がある。ヒンダードフェノール類、第二級
アミンなどの一次酸化防止剤は、遊離基を捕捉し且つ酸
化的連鎖反応を中断する。高分子樹脂の酸化は、しばし
ば、ヒドロペルオキシド中間体の生成を包含する。準安
定なヒドロペルオキシドが分解する時に、重合体主鎖を
開裂し且つ多くの遊離基を製造することができる。ホス
フェート、ホスファイト、硫黄含有化合物(チオエステ
ルなど)、第二級スルフィドなどの二次酸化防止剤は、
ヒドロペルオキシド中間体を安定な副生物(例えば、ア
ルコール)に安全に拡散する。このことは、過酸化物が
遊離基に分解し且つ高分子樹脂を酸化するのを防止す
る。2種類の酸化防止剤の組み合わせは、相乗効果を生
ずることができる。
本発明に好ましい酸化防止剤型は、一次酸化防止剤で
あり、ヒンダードフェノール類が最も好ましい。ヒンダ
ードフェノール類は、ヒドロキシル基からの不安定な酸
素の移動によって遊離基を捕捉する。ヒンダードフェノ
ール性酸化防止剤は、各種の分子量および価格で入手で
きる。高分子量ヒンダードフェノール類は、通常、対応
して高い価格で、より長い長期安定性を与える。逆に、
低分子量酸化防止剤の若干はFDA許容性を有するという
利点を有するが、低分子量ヒンダードフェノール類は、
高揮発性のため余り長期安定性を与えない。本発明で使
用するのに好適な市販のヒンダードフェノール類の例と
しては、テトラキス〔メチレン(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)〕メタン〔チバ
・ガイギーによって市販されているイルガノックス(Ir
ganox)1010〕、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェ
ノール(BHT)、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−
ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリア
ジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン〔アミリカン・
シアナミド・カンパニーによって市販されているシアノ
ックス(Cyanox)1790〕、および2,2′−メチレンビス
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)(アミリカ
ン・シアナミド・カンパニーによって市販されているシ
アノックス2246)が挙げられる。ヒンダードフェノール
性酸化防止剤の混合物は、本発明の実施で使用してもよ
い。ヒンダードフェノール性酸化防止剤についての多く
の情報を含む文献としては、ジョンソンの「Antioxidan
ts Syntheses and Applications」、pp.3−58(1975)
およびカポルポおよびチュクタの「Antioxidants」、モ
ダーン・プラスチックス・エンサイクロペディア、pp.1
27−128(1988)(これらの両方ともここに参考文献と
して編入)が挙げられる。
本発明の実施で使用できる別の種類の一次酸化防止剤
は、第二級アミンである。第二級アミンは、−NH基から
水素の移動によってラジカルを捕捉し且つ高温安定化に
関してヒンダードフェノール類よりも優れている。しか
しながら、アミンは、汚し且つ変色する傾向があり且つ
暗色が許容または遮蔽することができる場合にのみ使用
できる。加えて、アミンは、限定されたFDA許容性を有
する。第二級アミン酸化防止剤の一例は、(4,4′−ビ
ス(a,a−ジメチルベンジル)−ジフェニルアミン〔ユ
ニローヤル・インコーポレーテッドからのナウガード
(Naugard)445〕である。第二級アミン酸化防止剤は、
ジョンソンの「Antioxidants Syntheses and Applicati
ons」、pp.60−79(1975)(ここに参考文献として編
入)により詳細に記載されている。第二級アミンとヒン
ダードフェノール類との混合物は、製紙用ベルトを酸化
に対して保護するために使用してもよい。
二次酸化防止剤は、過酸化物を分解して安定な副生物
(例えば、アルコール)とする。それらは、より高価な
1以上の一次酸化防止剤の一部分の代わりに使用でき且
つ等価の性能を与えるので、コスト上有効であるとみな
される。しかしながら、1つの欠点は、加水分解の傾向
である。本発明で使用するのに好ましい種類の二次酸化
防止剤は、フォトファイト、チオエステルおよびそれら
の混合物である。市販のフォスファイトの例としては、
トリス(モノ−ノニルフェニル)フォスファイト(ユニ
ローヤル・インコーポレーテッドによって市販されてい
るナウガードP)およびトリス(2,4−ジ−t−ブチル
フェニル)フォスファイト(ユニローヤル・インコーポ
レーテッドによって市販されているナウガード524)が
挙げられる。市販のチオエステルの一例は、ジラウリル
チオジプロピオネート(アミリカン・シアナミドによっ
て市販されているシアノックスLDTP)である。フォスフ
ァイトおよびチオエステルを含めての二次酸化防止剤化
合物のより詳細な説明は、ジョンソンの「Antioxidants
Syntheses and Applications」、pp.106−147(1975)
(ここに参考文献として編入)に記載されている。
一次酸化防止剤と二次酸化防止剤との組み合わせが、
ここで使用するのに特に好ましい。ヒンダードフェノー
ル類とチオエステルとの組み合わせが、最も好ましい。
化学化合物(例えば、酸化防止剤)は、好ましくは、
水溶液、乳濁液または懸濁液で高分子樹脂被覆製紙用ベ
ルトに適用する。化学化合物を含有する乳濁液が本発明
の実施で使用するのに好ましいが、化学化合物は、好適
な非水性溶媒(この中で化学化合物は混和性である)を
含有する溶液で適用することもできる。好ましくは、化
学化合物は、実質上全部の紙接触表面が化学処理から利
益を得るように樹脂被覆ベルトのトップサイドに均一に
適用する。
驚異的なことに、化学化合物(例えば、酸化防止剤)
は、製紙操作時に製紙用ベルトに適用する時に有効であ
ることが見出された。このことは、ベルトが高速、典型
的には約250rpm(3秒毎に1回の完全な回転に換算)で
移動しているので特に予想外である。加えて、好ましい
態様においては、ベルトは、回転毎にベルトクリーニン
グシャワー102および102aを通して移動し且つ流体除去
真空ボックス24aおよび24上を移動する。かくして、化
学化合物は、樹脂によって吸収されるか保護表面被覆物
を形成し且つベルトの有効寿命を増大するのに非常に短
い時間(即ち、典型的には、3秒未満)を有する。
化学化合物を所望の速度で製紙用ベルト10上に一様に
分布する技術上既知のいかなる適用技術も、使用しても
よい。化学化合物をベルトに連続的に適用するこれらを
適用技術としては、トランスファーロール被覆法、噴霧
およびグラビア印刷が挙げられる。トランスファーロー
ル被覆法は、経済的であり且つ化合物の量および分布の
正確な制御を受けやすいことが見出され、それゆえ最も
好ましい。抄紙機で常用されているいかなる種類の円筒
状分布または被覆ロールも、使用してもよい。化学化合
物を製紙用ベルト上に噴霧するのに好適な装置として
は、外部ミックス、空気微粒化ノズル、例えば、ジョー
ジア州タッカーのV.I.B.システムズ・インコーポレーテ
ッドから入手できる2mmノズルが挙げられる。溶存化学
化合物を含有する溶液または乳濁液を製紙用ベルト上に
印刷するのに好適な装置としては、グラビアプリンター
が挙げられる。
化学化合物を製紙用ベルトに連続的に適用する特に好
ましい方法は、第1図に図示の乳濁液分布ロール21およ
び乳濁液浴23を介してである。他の化合物または追加の
好適な化合物を使用できることが意図されるが、この好
ましい方法においては、化学化合物は、3種の主要化合
物、即ち、水と油と界面活性剤とからなる乳濁液22の少
なくとも1相に溶解する。溶存化学化合物(例えば、酸
化防止剤)を含有する乳濁液22は、前記乳濁液分布ロー
ル23を介して製紙用ベルト10に適用する。乳濁液22は、
クリーニングシャワー102および102aを通して製紙用ベ
ルト10に適用することもできる。
特に好ましい乳濁液組成物の一例は、水、「リーガル
・オイル(Regal Oil)」として既知の高速タービン
油、塩化ジメチルジステアリアンモニウム、セチルアル
コール、およびアメリカン・シアナミドによって市販さ
れている「シアノックス1790」として既知のヒンダード
フェノール酸化防止剤を含有する。ここで使用する「リ
ーガル・オイル」なる用語は、テキサス州ヒューストン
のテキサコ・オイル・カンパニーによって製品No.R&06
8コード702として製造されている飽和炭化水素約87%お
よび芳香族炭化水素約12.6%(痕跡は添加剤)からなる
コンパウンドを意味する。前記組成物中のリーガル油の
目的は、「剥離乳濁液」として役立つことである。「剥
離乳濁液」とは、本発明の工程が紙ウェブに施された後
に形成された紙が製紙用ベルトから剥離する(または粘
着しない)ように乳濁液が被覆物を製紙用ベルト10上に
与えることを意味する。
塩化ジメチルジステアリルアンモニウムは、イリノイ
州ローリング・メドーズのシェレックス・ケミカル・カ
ンパニー・インコーポレテッドによって商品名アロサー
フ(AROSURF)TA100で販売されている。以下で、塩化ジ
メチルジステアリルアンモニウムは、便宜上アロサーフ
と称するであろう。アロサーフは、油粒子(例えば、リ
ーガル・オイル)を水中に乳化するか安定化するために
乳濁液で界面活性剤として使用される。ここで称する
「界面活性剤」なる用語は、1つの部分が親水性であり
且つ別の部分が疎水性であり、親水性物質と疎水性物質
との間の界面に移行して2つの物質を安定化する界面活
性剤を意味する。
ここで使用する「セチルアルコール」は、C16線状脂
肪アルコールを意味する。セチルアルコールは、オハイ
オ州シンシナティーのザ・プロクター・アンド・ギャン
ブル・カンパニーによって製造されている。セチルアル
コールは、アロサーフように、本発明の好ましい態様で
利用する乳濁液で界面活性剤として使用される。
乳濁液の好ましい態様における乳濁液の組成の相対%
は、下記表に示す。
第四工程 製紙法における第四工程は、例えば流体差圧の初期ウ
ェブへの適用によって、初期ウェブ18中の繊維を製紙用
ベルト10の導管36内に偏向し且つ水を初期ウェブ18から
除去して製紙用繊維の中間ウェブ25を形成することであ
る。流体差圧の1つの好ましい適用法は、ウェブが例え
ば底面12と示される側で真空の製紙用ベルト10への適用
によって導管36を通して真空にさらされるような方式
で、初期ウェブ18を真空にさらす方法である。第1図
中、この好ましい方法は、真空ピックアップシュー24a
および多スロット真空ボックス24の使用によって図示す
る。場合によって、空気圧またはスチーム圧力の形の正
圧は、長網15を通してピックアップシュー24aまたは真
空ボックス24の付近で初期ウェブ18に適用できる。この
任意の圧力適用の通常の装置は、第1図に図示しない。
繊維の導管36内への偏向は、第1A図および第1B図に図
示する。第1A図は、初期ウェブ18を製紙用ベルト10と関
連づけた後であるが流体差圧の適用による繊維の導管36
への偏向前の製紙用ベルト10および初期ウェブ18の一部
分の断面の単純化図である。第1A図でわかるように、初
期ウェブ18は、長網15とまだ接触している。第1A図中、
1つの導管36のみを示す。初期ウェブ18は、製紙用ベル
ト10の第一側網状表面34aと関連づける。第一側網状表
面34aは、製紙用ベルトを扱う本明細書のセクションで
より詳細に記載するであろう。
第1B図は、第1A図と同様に、製紙用ベルト10の一部分
の単純化断面図である。しかしながら、この図は、繊維
が流体差圧の適用によって導管36内に偏向された後の初
期ウェブ18を図示する。初期ウェブ18中の繊維の実質的
な部分、かくして初期ウェブ18自体は、第一側網状表面
34a以下に且つ導管36内に変位して中間ウェブ25を形成
することが観察されるべきである。繊維の初期ウェブ18
への再配置(図示せず)は、偏向時に生じ且つ水は、以
下により十分に論ずるように導管36を通して除去する。
繊維を導管内に偏向する時点またはかかる偏向後に、
初期ウェブ18から、そして導管36を通しての水除去が、
開始することが認められなければならない。水除去は、
例えば、流体差圧の作用下で生ずる。しかしながら、繊
維の導管36内への偏向前には初期ウェブ18からの水除去
が本質上ないことが重要である。この条件を達成する際
の助けとして、導管36は、互いに比較的隔てられてい
る。導管36のこの隔離または区画化は、偏向を生ずる
力、例えば、適用真空が比較的突然且つ繊維の偏向を生
じさせるのに十分な量で適用されることを保証するため
に重要性を有する。
第1図に図示の抄紙機においては、水除去は、最初
に、ピックアップシュー24aおよび真空ボックス24で生
ずる。導管が製紙用ベルト10の厚さを通して開口してい
るので、初期ウェブ18から排出される水は、例えば、製
紙用ベルト10の底面に適用する真空の影響下で、導管を
通して且つシステムから通過する。水除去は、導管36と
関連づけられるウェブのコンシステンシーが約20%〜約
35%に増大されるまで続く。
真空圧力の適用後、初期ウェブ18は、真空圧力に付さ
れているが十分には脱水されていない状態であり、かく
して、今や「中間ウェブ25」と称する。
第五工程 製紙法における第五工程は、本発明の紙ウェブを形成
するための中間ウェブ25の乾燥である。製紙技術上通常
既知のいかなる好都合な装置も、中間ウェブ25を乾燥す
るために使用できる。例えば、ブロースルー乾燥機およ
びヤンキードライヤーは、単独または組み合わせで満足
である。
中間ウェブ25の好ましい乾燥法は、第1図に図示す
る。真空ボックス24の付近を去った後、製紙用ベルト10
と関連づけられる中間ウェブ25は、製紙用ベルト10リタ
ーンロール19aの回りを通過し、方向矢印Bによって示
される方向に移動する。中間ウェブ25は、先ず、任意の
予備乾燥機26を通過する。この予備乾燥機26は、当業者
に周知の通常のブロースルー乾燥機(熱風乾燥機)であ
ることができる。
予備乾燥機26での水の除去量は、予備乾燥機26を出る
予備乾燥ウェブ27が約30%〜約98%のコンシステンシー
を有するように制御する。製紙用ベルト10とまだ関連づ
けられている予備乾燥ウェブ27は、製紙用ベルト10リタ
ーンロール19bの回りを通過し、インプレッションニッ
プロール20の領域に移動する。
予備乾燥ウェブ27がインプレッションニップロール20
とヤンキードライヤードラム28との間に形成されたニッ
プを通過すると、製紙用ベルト10の上面平面上に形成さ
れた網状パターン(以下により詳細に記載するであろ
う)は、予備乾燥ウェブ27内に刻印して捺印ウェブ29を
形成する。次いで、捺印ウェブ29は、ヤンキードライヤ
ードラム28の表面に接着し、そこで少なくとも約95%の
コンシステンシーに乾燥する。
ウェブを運んだベルト10のセクションは、製紙用ベル
ト10リターンロール19c、19d、19eおよび19fの回りを通
過し且つそれらの間に配置されたクリーニングシャワー
102および102aを通過し、そこで浄化する。シャワーか
ら、ベルトのセクションは、乳濁液ロール21上に移動
し、そこで別の初期ウェブ18との接触前に乳濁液22の別
の適用を受ける。
第六工程 製紙法における第六工程は、乾燥ウェブ(捺印ウェブ
29)の短縮である。この第六工程は、任意であるが高度
に好ましい工程である。
ここで使用する短縮は、ウェブの長さが減少され且つ
ウェブ中の繊維が繊維−繊維結合の分裂を伴いながら再
配置されような方式でエネルギーを乾燥ウェブに適用す
る時に生ずる乾燥紙ウェブの長さの減少を意味する。短
縮は、数種の周知の方法のいずれでも達成できる。最も
普通の好ましい方法は、しぼ寄せである。
しぼ寄せ操作において、乾燥ウェブ29は、表面に接着
し、次いで、その表面からドクターブレード30で取り外
す。通常、ウェブが接着されている表面も、乾燥表面と
して機能し且つ典型的にはヤンキードライヤーの表面で
ある。かかる配置は、第1図に図示する。
捺印ウェブ29のヤンキードライヤードラム28の表面へ
の接着は、しぼ寄せ接着剤の使用によって容易になる。
典型的なしぼ寄せ接着剤としては、ポリビニルアルコー
ルをベースとするものが挙げられる。好適な接着剤の特
定例は、1975年12月16日にベーツに発行の米国特許第3,
926,716号明細書(ここに参考文献として編入)に示さ
れている。接着剤は、前記ニップ通過直前に予備乾燥ウ
ェブ27に適用するか、より好ましくはウェブをインプレ
ッションニップロール20によってヤンキードライヤード
ラム28の表面に対してプレスする時点前にヤンキードラ
イヤードラム28の表面に適用する(接着剤適用手段は第
2図に示しておらず;当業者に周知の噴霧などのいかな
る技術も使用できる)。一般に、製紙用ベルト10の上面
平面11と関連づけられているウェブの非偏向部分のみ
が、ヤンキードライヤードラム28の表面に直接接着す
る。ヤンキードラム28の表面に接着された紙ウェブは、
少なくとも約95%のコンシステンシーに乾燥し、ドクタ
ーブレード30によって表面から取り外す(即ち、しぼ寄
せする)。エネルギーは、かくしてウェブに適用し、ウ
ェブは短縮する。網状表面の正確なパターンおよびドク
ターブレード30に対しての配向は、ウェブに付与される
しぼ寄せの程度および特性を大部分指令するであろう。
本法の製品である紙ウェブ31は、場合によってカレン
ダー掛けすることができ、第1図に図示しない装置によ
って巻返し(差速巻返しの有無)、または切断し、すべ
て積み重ねる。次いで、紙ウェブ31は、使用の準備がで
きている。
2. 改良紙 時々商業にティッシュペーパーウェブとして既知の改
良紙ウェブは、前記方法によって作る。第1C図および第
1D図でわかるように、改良紙ウェブ31は、2種の別個の
領域を有することとして特徴づけられる。
第一のものは、連続であり且つ所定のパターンを形成
する網状領域100である。それは、ネットのファブリッ
クのように交わり、織り交ぜ且つ交差する本質上均一な
物理的特性の線のシステムからなるので、「網状領域」
と呼ばれる。網状領域の線がウェブの表面を横切って本
質上非中断であるので、それは、「連続」と記載される
(当然、まさに性状のため、紙は、例えば、微視的スケ
ールで、決して完全には均一ではない。本質上均一な特
性の線は、実際的な意味で均一であり且つ同様に実際的
な意味で非中断である)。線が反復(ランダムに対立し
て)パターンで1つの特定の形状(または複数の形状)
を規定する(または概説する)ので、網状領域は、所定
のパターンを形成すると記載される。
第1C図は、改良紙ウェブ31の一部分を平面図で図示す
る。他の所定のパターンが本発明で有用であることを理
解すべきであるが、網状領域100は、修正ダイヤモンド
を規定すると図示する。第1D図は、第1C図の線1D−1Dに
沿って取られた紙ウェブ31の断面図である。
改良ティッシュペーパーウェブの第二領域は、網状領
域100全体にわたって分散された複数のドーム101からな
る。第1C図からわかるように、ドームは、網状領域100
全体にわたって分散されており且つ本質上各々は、網状
領域100によって包囲されている。ドームの形状(紙ウ
ェブの平面において)は、網状領域100によって規定さ
れる。第1D図は、紙ウェブの第二領域が複数の「ドー
ム」と呼ばれる理由を図示する。ドーム101は、網状領
域100によって形成される平面から、矢印Z1の方向に見
る想像観察者に向けて延出する(平面から突出する)ら
しい。第1D図中で矢印Z2によって示す方向に見る想像観
察者によって見る時に、第二領域は、アーチ状キャビテ
ィーまたはディンプルからなる。紙ウェブの第二領域
は、かくして便宜上複数の「ドーム」と呼ばれている。
第1E図は、第1C図の線1E−1Eに沿って取られた紙ウェ
ブ31の断面図である(機械方向断面)。第1E図は、しぼ
寄せプロセスによって紙ウェブ31に形成されるリッジ10
4を図示する。ドーム101を形成する紙構造物は、そのま
まであることができ;または第1D図でわかるように、そ
れには紙ウェブ31の構造を通して本質上延出する1個以
上の穴または開口部、例えば、穴103も設けることがで
きる。
改良紙の1態様においては、ドーム101および網状領
域100の坪量は、本質上等しいが、網状涼気100の密度
(単位体積当たりの重量)は、ドーム101の密度と比較
して高い。
第二態様においては、改良紙は、ドーム101の坪量と
比較して比較的低い網状領域100坪量を有する。即ち、
網状領域100の紙ウェブ31の平面上に投影する(project
ed)所定の面積における繊維の重量は、ドーム101で取
られる相当投影面積における繊維の重量よりも低い。更
に、網状領域100の密度(単位体積当たりの重量)は、
ドーム101の密度と比較して高い。
本発明の好ましい紙ウェブは、見掛け(または嵩また
は総)密度約0.020〜約0.150g/立方センチメートル、最
も好ましくは約0.040〜約0.100g/ccを有する。網状領域
の密度は、好ましくは約0.200〜約0.800g/cc、最も好ま
しくは約0.500〜約0.600g/ccである。ドーム101の平均
密度は、好ましくは約0.040〜約0.150g/cc、最も好まし
くは約0.060〜約0.100g/ccである。紙ウェブの全体の好
ましい坪量は、約9〜約95g/m2である。考慮下のウェブ
の部分上に投影する単位面積の下にある繊維の数を考慮
すると、網状領域の坪量対ドームの平均坪量の比率は、
約0.8〜約1.0である。
本発明の紙ウェブは、柔軟な吸収性ティッシュペーパ
ーウェブが必要とされるいかなる応用でも使用できる。
本発明の紙ウェブの1つの特に有利な用途は、ペーパー
タオル製品においてである。例えば、本発明の2つの紙
ウェブは、1968年12月3日にウェルズに発行され且つこ
こに参考文献として編入する米国特許第3,414,459号明
細書に教示のように面と向かった関係で一緒に接着的に
固定して2プライペーパータオルを形成することができ
る。
3. 製紙用ベルト 前記のように、前記の所望の特性を有する改良紙を製
造することが望ましい。かかる紙を製造するためには、
製紙法において、所望の特性を紙ウェブに移すであろう
或る品質を有する製紙用ベルト10を利用することが必要
である。製紙用ベルト10の望ましい品質は、後述する。
他の構造物も改良紙を作るのに使用してもよいが、こ
こに開示の改良なしの製紙用ベルトの詳細な説明は、19
85年7月9日にポール・ディー・トロクハンに発行の米
国特許第4,528,239号明細書「偏向部材」(ここに参考
文献として編入)に記載されている。従来の製紙用ベル
トの長大な議論に関しては特にトロクハンの特許の第6
欄第20行〜第10欄第60行を参照。
前記のように、第1図に図示の態様においては、製紙
用ベルトは、エンドレスベルト、製紙用ベルト10の形を
とる。本発明で使用する製紙用ベルト10の好ましい態様
は、エンドレスベルトの形であるが、本発明は、例え
ば、手すき紙を作る際に使用するための固定プレートま
たは他の種類の連続法の場合に使用するための回転ドラ
ムを包含する多数の他の形に組み込むことができる。製
紙用ベルト10がとる物理的形に無関係に、それは、一般
に、或る物理的特性を有する。
製紙用ベルト10は、一般に、ここで紙接触表面11およ
び機械接触表面12と称するであろう2つの対向表面を有
する。紙接触表面11は、脱水し再配置すべき紙ウェブと
接触する製紙用ベルト10の表面であるので、ここで、そ
してここに編入の文献で「上部表面」、「上面」、「作
動表面」、「初期ウェブ接触表面」、「紙側」、または
「表側」とも称する。反対表面(即ち、機械接触表面1
2)は、移動し且つ製紙法で使用する製紙用ベルトリタ
ーン−ロール19a、19b、19c、真空ボックス24などの製
紙用機械類と接触している表面であるので、ここで、そ
してここに参考文献として編入の特許で、「下面」、
「底面」、「機械接触側」、または単純に製紙用ベルト
10の「バックサイド」とも称する。製紙用ベルトの紙接
触表面は時々ベルトの上面と称するが、紙接触表面の配
向は、エンドレスベルトの形状であるので抄紙機中のリ
ターン路で下方に面するようなものであってもよいこと
を理解すべきである。同様に、製紙用ベルトの機械接触
表面は時々ベルトの底面と称するが、機械接触表面の配
向は、抄紙機中のリターン路で上方に面するようなもの
であってもよいことを理解すべきである。
製紙用ベルト10は、一般に、2つの主要エレメント:
固体高分子樹脂骨組32および補強構造物33からなる(こ
れらの両方とも先ず第4図で一緒に見られる)。樹脂骨
組32は、脱水すべき繊維ウェブと接触するための第一表
面34、脱水操作で使用する脱水機械類(真空ボックス2
4、製紙用ベルトリターンロール19a、19b、19cなど)と
接触するための第一表面34と反対の第二表面35、および
水を第一表面34上に載っている繊維ウェブから第二表面
35まで流し且つ繊維ウェブの繊維を偏向し再配置できる
面積を与えるための第一表面34と第二表面35との間に延
出する導管36を有する。補強構造物33は、骨組32の第一
表面34と製紙用ベルト10の骨組32の第二表面35の少なく
とも1部分との間に配置されている。
好ましい態様においては、補強構造物33は、その中に
隙間39を有する。隙間39を除外した補強構造物33の部分
(即ち、中実部分)は、ここで補強構造物部品40と称す
るか、単純に補強部品と称する。補強構造物は、隙間に
よって規定される面積の投影(projection)によって規
定される投影開口面積、および補強部品の投影によって
規定される投影補強部品面積を有する。
加えて、好ましい態様においては、製紙用ベルト10の
骨組32の第二表面35は、導管36とは異なる一般に38と示
される表面テクスチャーでこぼこを与える通路37をその
中に有する(先ず第5図でわかる)。通路は、真空圧力
を真空ボックス24などの脱水装置から製紙用ベルト10の
機械接触側12を横切って少なくとも部分的に逃げさせる
一様ではない表面を与える。表面テクスチャーでこぼこ
38は、製紙操作で使用する機械類と接触するための一様
ではない表面を与える。
骨組32の第一表面34および製紙用ベルト10の紙接触表
面11は、一般に、1つであり且つ同じエレメントであ
る。補強構造物33が骨組の第一表面34と骨組32の第二表
面35の少なくとも一部分との間に配置されている(即
ち、骨組32の第一表面は、一般に、補強構造物33の1サ
イドを覆う)ので、このことは、通常、本発明の大抵の
態様において真実であろう。しかしながら、製紙用ファ
ブリック10の骨組32の第二表面35および製紙用ベルト10
の機械接触表面12は、必ずしも1つではなく且つ同じエ
レメントではない。前記のように、補強構造物33は、第
一表面34と骨組32の第二表面35の少なくとも一部分との
間にある。かくして、第二表面35は、補強構造物33を完
全に覆うことができるか、第二表面35の一部分のみが補
強構造物33を覆うであろう。前者の場合には、骨組32の
第二表面35および製紙用ベルト10の機械接触表面12は、
同じであろう。後者の場合には、製紙用ベルト10の機械
接触表面12は、部分的に骨組32の第二表面35からなり且
つ部分的に補強構造物33の露出部分からなるであろう。
下記説明においては、製紙用ベルト10の骨組32および
骨組32を通過する導管36の特性は、先ず、調べるであろ
うし、次いで、補強構造物33および補強構造物33の別の
変形の特性は、調べるであろう。骨組、特に骨組の第一
表面34の全特性は、第2図で最良にわかる。第2図中、
製紙において、方向は、通常、機械方向(MD)または交
差機械方向(CD)に対して述べることが先ず認められ
る。機械方向は、装置を通しての紙ウェブ流に平行であ
る方向を意味する。交差機械方向は、機械方向に垂直で
ある。これらの方向は、第2図および他の図面図のいく
つかで矢印によって示す。
第2図は、樹脂骨組32の特性の議論を単純化するため
に補強構造物33なしで見られるような樹脂骨組32の第一
表面34の平面図である。製紙用ベルトは、かかる補強構
造物なしに作ることができるが、本発明の製紙法で使用
するのに最も実際的な製紙用ベルトは、安定性のために
或る種類の補強構造物を組み込む。以下でより詳細に論
ずるように、樹脂骨組32を形成する際に使用するのに好
ましい材料は、活性化波長の光(例えば、紫外線)に露
光することによって固体にさせることができる液体感光
性樹脂である。感光性樹脂の活性化波長の光への露光を
制御することによって、得られる固体高分子樹脂骨組特
性は、制御できる。
製紙用ベルト10の上面上で露光され且つ骨組32の第一
表面34の中実部分を構成する骨組32の部分は、外観がネ
ットに似ており且つ「トップサイド網状表面」と称する
であろう。一方、製紙用ベルト10のバックサイド上で露
光される骨組32の部分は、「バックサイド網状表面」と
称するであろう。第2図および第4図でわかるように、
トップサイド網状表面34aは、巨視的に単平面であり(m
onoplanar)、パターン化しており且つ連続である。ト
ップサイド網状表面(即ち、「巨視的に単平面であり、
パターン化しており且つ連続である」)を説明するため
に上で使用する用語の定義は、米国特許第4,514,345号
明細書、第4,528,239号明細書、第4,529,480号明細書、
および第4,637,859号明細書(ここに参考文献として編
入)に含まれるものと同じである。それゆえ、「巨視的
に単平面」とは、製紙用ベルト10の製紙接触側の一部分
を平面形状に置いた時に、網状表面が本質上1平面にあ
ることを意味する。偏差が製紙用ベルト上に形成される
製品の性能に悪影響を及ぼすのに十分な程実質的ではな
い限り、網状表面は、絶対平面性からの偏差が許容でき
るが好ましくないという事実を認識するために「本質
上」単平面であると言われる。網状表面によって形成さ
れる線が少なくとも1つの本質上非破壊のネット状パタ
ーンを形成しなければならないので、網状表面は、「連
続」であると言われる。中断が製紙用ベルト上に作る製
品の性能に悪影響を及ぼすのに十分な程実質的ではない
限り、パターンは、パターン中の中断が許容できるが好
ましくないとい事実を認識するために「本質上」連続で
あると言われる。
第2図に示す図中、製紙用ベルト10の紙接触表面11
は、骨組32を通して第二表面35に通過する複数の導管36
をその中に含むことがわかる。各導管36は、一般に41と
示されるチャンネル部分または穴;骨組32の第一表面34
に沿って形成された第一導管開口部42などの口または導
管開口部;骨組32の第二表面35に沿って形成された第二
導管開口部43などの口または導管開口部;および骨組の
内部部分(即ち、第一表面34と第二表面35との間にある
部分)中の導管の寸法を規定する一般に44と示される導
管壁を包含する或る特徴を規定する。
導管36の開口部は、ランダムな形状を有し且つランダ
ムな分布であることができるが、好ましくは、均一な形
状であり且つ所定の反復パターンで分布されている。実
用的な形状としては、円、卵形、および6以下の辺の多
角形が挙げられる。導管の開口部が正多角形であるとい
う要件、または開口部の辺が直線であるという要件はな
い。トリローバル(trilobal)数字などの曲線状辺を有
する開口部は、使用できる。網状表面および導管の開口
部の無限の各種の可能な幾何学的形状があるが、特定の
幾何学的形状を選ぶための或る広いガイドラインは、述
べることができる。理論によって限定せずに、規則的な
形状で規則的に組織化された導管は、最終紙ウェブの物
性を制御する際に重要であると信じられる。組織化がラ
ンダムであり且つ導管の幾何学的形状が複雑になればな
る程、ウェブの外観属性に対する効果は大きい。導管の
最大の可能な千鳥足(staggering)は、等方性紙ウェブ
(即ち、すべての方向ですべての軸に沿って測定した時
に同じ値を有する性質を示す紙ウェブ)を製造する傾向
がある。異方性紙ウェブが望ましいならば、導管の千鳥
足度は、減少すべきである。
第2図に示す導管36の形状および配置は、特に好まし
い形である。第2図に示す導管開口部の形状および配置
は、ここで「線形アイダホ」パターンと称する。特に、
導管開口部の好ましい形状および配置は、ここで「35%
ナックル面積を有する300線形アイダホ」パターンと呼
ぶ。前記呼称の第一の数は、骨組に存在する導管の数/
平方インチを表わす。第二の数(即ち、35%ナックル面
積)は、トップサイド網状表面の投影面積を意味する。
「線形アイダホ」なる名前は、このパターンを与える導
管の断面がポテトの形状に最初似ていたという事実に基
づく。しかしながら、4辺の導管の壁は、一般に直線に
よって形成されており、かくしてパターンは、単純にア
イダホパターンよりもむしろ「線形」アイダホであると
称する。第2図でわかるように、導管の形状は、大体、
断面が修正平行四辺形の形である。この平面図中、各導
管が4辺を有し、各対の対向辺が平行であり、隣接辺間
の角度が直角ではなく、隣接辺間で形成されるコーナー
が丸いので、導管の形状は、修正平行四辺形に似ている
と記載される。
このパターンの関連寸法は、第6図で最良にわかる。
第6図中、参照文字「a」は、図示のように機械方向
(MD)長さ、または単純に開口部の「長さ」、「b」は
交差機械方向(CD)に測定した時の開口部の長さまたは
開口部の「幅」、「c」はMDとCDとの間の方向の2個の
隣接開口部間の間隔、「d」は隣接開口部間のCD間隔、
「e」は隣接開口部間のMD間隔を表わす。ナザーン軟材
クラフト完成紙料の場合に使用するのに特に好ましい態
様においては、「a」は1.6892mmであり、「b」は1.23
79mmであり、「c」は0.28153mmであり、「d」は0.920
55mmであり、「e」は0.30500mmである。この幾何学的
形状に作られた製紙用ベルト10は、約65%のトップサイ
ド網状開口面積を有する。これらの寸法は、他の完成紙
料の場合に使用するために比例して変更できる。
第2図、追加的に第3図を参照すると、導管の内側を
構成する壁44は、骨組32の上面34から底面35まで内方に
テーパー状であることがわかる。壁のテーパーは、感光
性樹脂を硬化するために使用する光を平行にすることに
よって制御する(製紙用ベルト10の製法を扱う本明細書
の部分でわかるであろうように)。理想的には、壁は、
網目の表面積が製紙用ベルトの上面の合計投影表面積約
35%および製紙用ベルト10の底面の合計投影表面積65%
(ここに更に記載のようにバックサイドテクスチャー化
前)であるようにテーパー化する。導管の壁がかかる比
率35/65を与えるようにテーパー化する理由は、樹脂を
補強構造物33に十分に機械的に結合するために多量の樹
脂が製紙用ベルト10のバックサイド近くの領域で必要と
されることである。図でわかるように、そして以下によ
り十分に論ずるであろうように、本発明の好ましい態様
においては、補強構造物は、製紙用ベルトのトップサイ
ドよりもバックサイドに近く配置されている。補強構造
物33が製紙用ベルト10のバックサイドにより近い1つの
理由は、補強構造物33上にある樹脂網目の部分(以下
「被り(overburden)」)が、繊維が再配置できるよう
に導管が紙中の繊維を偏向できる面積を与えるという目
的に適切に役立つように所望のパターンおよび深さの導
管を形成するのに必要とされることである。
補強構造物33が製紙用ベルトのバックサイドにより近
く配置されると言われる時には、包含される特定の寸法
は、変化できる。製紙用ベルト10の好ましい態様におい
ては、積み重ねられたたて糸ストランドを有する典型的
な織エレメントは、厚さ10〜37ミルを有する。樹脂被り
(即ち、補強構造物の上部の水準以上にある樹脂網目の
部分)の厚さは、典型的には、1〜30ミルである。この
ことは、約11〜67ミル厚の製紙用ベルト10を形成する。
導管によって形成される開口部またはチャンネルは、
製紙用ベルト10の全厚を通して延出し且つ前記のような
2表面を連続する必要な連続通路を与える。第2図〜第
5図に図示のように、導入管36は、バックサイドテクス
チャー化が存在する底(以下に論ずるように)以外は個
別である(discrete)と示される。即ち、それらは、骨
組に形成される網目のために選ばれるパターンに依存し
且つ互いに分離されている有限の形状を有する。換言す
れば、導管は、網状表面によって個別に周辺的に囲まれ
ている。この分離は、平面図(第2図)で特に明らかで
ある。また、それらは、1つの導管と別の導管との間の
製紙用ベルト10の本体内の連続がないので隔離して示さ
れる。互いのこの隔離は、断面図(第3図)で特に明ら
かである。かくして、材料を1つの導管から別の導管に
移動すること(例えば、水を紙ウェブから除去)は、移
動が製紙用ファブリックの本体外または以下でわかるよ
うに製紙用ベルトのバックサイドに沿って行われない限
り、可能ではない。
第4図および第5図は、第2図および第3図と類似で
あるが、骨組32を強化するために補強構造物33を包含す
るより実質的な好ましい製紙用ベルト10を図示する。第
4図は、製紙用ベルト10の一部分を平面図で図示する。
第5図は、線5−5に沿って取った時の第4図に示す製
紙用ベルト10の部分の断面図を図示する。補強構造物33
は、それを説明する際に単純化の目的でモノフィラメン
ト織エレメントとして第4図および第5図に示す。本発
明は、補強構造物33としてモノフィラメント織エレメン
トを使用して実施できるが、多層織エレメント(機械方
向または交差機械方向のいずれかに走行する1組よりも
多いストランド)が、好ましい。第4図および第5図
は、一般に、補強構造物が織エレメントからなる時に、
構造部品40aが一般に53と示される機械方向たて糸補強
ストランドおよび一般に54と示される交差機械方向よこ
糸補強ストランドからなることを図示する。示すよう
に、補強ストランド53および54は、丸く且つ平織ベルト
(その回りに骨組32が作られている)として与える。導
管を通しての流れがウェブ加工時に有意に妨害しない限
り且つ全体としての製紙用ベルト10の一体性が維持され
る限りは、いかなる好都合な組織におけるいかなる好都
合なフィラメントサイズおよび形状も、使用できる。フ
ィラメントの製造材料は臨界的ではないが、ポリエステ
ルが好ましい。フィラメントの原料である他の好適な材
料としては、ポリプロピレン、ナイロン、および製紙用
ファブリックで使用することが既知の他の材料が挙げら
れる。
図示の本発明の好ましい態様においては、構造物は、
有孔織エレメントであるが、構造物は、多数の異なる形
をとることができる。樹脂骨組を適切に補強することが
できるならば、そして真空脱水機械類がその目的を適切
に達成することを可能にするために好適な投影開口面積
を有するならば、そして紙ウェブから除去された水を隙
間に通過させるならば、それは、一連の穴が打ち抜かれ
るか穿孔されている不織エレメント、バンドまたはプレ
ート(金属またはプラスチック製)であることができ
る。
第4図および第5図に示す有孔織エレメントの特性を
説明する際に、数種の技術用語を使用した。補強構造物
33が織エレメントからなる時には、補強構造物33の構造
部品40aは、一般に、ヤーン、ストライド、フィラメン
ト、繊維、または糸と称するであろうことがわかる。ヤ
ーン、ストライド、フィラメント、繊維および糸なる用
語は、同意語であることを理解すべきである。加えて、
補強構造物33を構成するヤーンの若干は、たて糸53と称
しており且つ他のものは、よこ糸54と称している。ここ
で使用する「たて糸」なる用語は、製紙用ベルト10を抄
紙機に設置する時に機械方向に一般に配向されたヤーン
を意味するであろう。ここで使用する「よこ糸」なる用
語は、製紙用ベルト10を抄紙機に設置する時に交差機械
方向に一般に配向されたヤーンを意味するであろう。
前記のように、モノフィラメント織エレメントは、本
発明の実施で補強構造物33として使用できるが、多層織
エレメントが好ましい。機械方向でのローラー上での製
紙用ベルトの反復移動の結果、ベルトがエンドレス移動
および製紙法で使用する乾燥機構によって伝達される熱
のため機械方向にかなりの応力下にくるので、多重たて
糸または機械方向ストランドを有する多層ファブリック
が、最も好ましい。かかる熱および応力は、製紙用ベル
ト10に伸長する傾向を与える。万一製紙用ベルト10が伸
長してこわれるならば、所要の機能に役立つ能力は、無
用点まで減少するようになる。
好ましい補強構造物33は、一般に互いに上に直接垂直
に積み重ねられたたて糸ストランドによって特徴づけら
れる多層織ベルトである。垂直に積み重ねられたたて糸
は、機械方向またはプロセス方向にベルトに増大された
安定性を与えるのと同時に、ベルトをブロースルー乾式
製紙法で使用することを可能にするために必要とされる
ベルトの投影開口面積を減少しない。
第7図〜第12図は、本発明で使用するのに好適な1つ
のかかる好ましい多織ベルトを図示する。第7図〜第12
図に図示の補強構造物33は、製紙用ファブリックにおい
て、または機械方向に増大されたファブリック安定性を
有する製紙用ファブリックとして単独で使用するための
高浸透性の織多層補強構造物である。第8図および第9
図で最良にわかるように、この好ましいファブリック
は、紙支持側51および機械方向にエンドレスベルトとし
ての移動を容易にするローラー接触側52を包含する。
第7図〜第12図に図示のファブリックは、ファブリッ
クのローラー接触側52上を機械方向に延出してファブリ
ックを横切って53a、53b、53cおよび53dと繰り返して番
号を付けた第一荷重支承たて糸の第一たて糸層C、およ
びファブリックを横切って53e、53f、53gおよび53hと繰
り返して番号を付けた第二荷重支承たて糸の第二層Dか
らなる。第9図〜第12図で最良にわかるように、第一た
て糸層Cおよび第二たて糸層D中の個々のヤーンは、一
方が他の上に一般に垂直に積み重ねられた重ね合わされ
た位置で配置されている積み重ねられたたて糸対E、
F、GおよびHを規定する。より詳細には、たて糸53a
および53eは、積み重ねられたたて糸対Eを規定し;た
て糸53bおよび53fは、積み重ねられたたて糸対Fを規定
し;たて糸53cおよび53gは、積み重ねられたたて糸対G
を規定し;たて糸53dおよび53hは、積み重ねられたたて
糸対Hを規定することがわかる。隣接の積み重ねられた
たて糸対は、交差機械方向に離間していて所望のファブ
リック開口面積を与える。たて糸釣り合いよこ糸、第9
図中の53a、第10図中の54b、第11図中の54c、第12図中
の54dは、第一および第二たて糸層と織り交ぜて、積み
重ねられた対で第一および第二たて糸層中のそれぞれの
個々のたて糸を結合する。これらのたて糸釣り合いよこ
糸も、ファブリックを横切って繰り返し番号を付ける。
たて糸釣り合いよこ糸は、互いに且つ一般に織目で垂直
整列で積み重ねられたたて糸を維持するたて糸の積み重
ね対と、たて糸釣り合い織目で織り交ぜる。かくして形
成されたファブリックは、機械方向における増大された
ファブリック安定性および高い開口度および浸透性を有
する。
加えて、補強構造物33のヤーンおよびナックルは、骨
組32の第二表面35上の表面テクスチャーでこぼこ38の位
置および特性を記載する際に興味があるであろう数個の
平面を規定する。製紙用ベルト10の好ましい態様に存在
する表面テクスチャーでこぼこ38(またはバックサイド
テクスチャー)は、先ず、第5図に図示する。「バック
サイドテクスチャー」とは、導管とは異なり且つ補強構
造物33の本体の位置に必ずしも依存しないか無関係であ
る位置にある製紙用ベルト10の第二表面12中の高さの変
化する部分を意味する。「必ずしも依存しない」とは、
バックサイドテクスチャー化の位置が補強構造物33の位
置に対していかなる方式でも必ずしも関係づけられない
ことを意味する。
表面テクスチャーでこぼこ38は、骨組32と同じ材料か
らなり、かくして表面テクスチャーは、第二表面網目35
aまた樹脂が除去されたバックサイド網状表面のいかな
る部分も構成する樹脂状材料中のいかなるでこぼこ不連
続部または破壊部であることができる。
4. 製紙用ベルトの製法 前記のように、製紙用ベルト10は、各種の形をとるこ
とができる。製紙用ベルト10が前記特性を有する限り、
製紙用ベルト10の製法は、重要ではないが、下記方法
は、有用であることが発見された。ここに開示の改良な
しの製紙用ベルト10の製法の説明は、1985年4月30日に
ジョンソン等に発行の米国特許第4,514,345号明細書
「有孔部材の製法」(ここに参考文献として編入)に記
載されている。製紙用ベルト10の1つの製法は、後述す
る。
エンドレスベルトの形の本発明の製紙用ベルト10を作
るために本発明の実施で使用できる装置の好ましい態様
は、第13図に概略概説で示す。本発明に従って製紙用ベ
ルトを作るための全装置の全体の図を示すために、第13
図は、プロセスの詳細の若干に関して或る程度単純化し
た。第13図に示す全プロセスは、一般に、補強構造物33
が、フォーミングユニット71の作動表面72が樹脂で汚染
されるのを防止する(とりわけ)、バッキングフィルム
76によって覆われたフォーミングユニットまたはテーブ
ル71上を移動している時に、補強構造物33を感光性樹脂
70で被覆し;感光性樹脂70の厚さを所定の値に制御し;
制御70を不透明領域74aと透明領域74bとを有するマスク
74を通して活性化波長の光(光源73から)に露光し;未
硬化樹脂75を除去することを包含する。
第13図中、フォーミングユニット71は、作動表面72を
有し、円形エレメントであると示される。それは、好ま
しくはドラムである。ドラムの直径およびその長さは、
便宜上選ばれる。その直径は、バッキングフィルム76お
よび補強構造物33がプロセス時に不当に湾曲しないよう
に十分な程大きくあるべきである。また、それは、ドラ
ムが回転している時に必要な工程が達成できるように表
面の回りの移動の十分な距離があるように直径が十分な
程大きくなければならない。ドラムの長さは、作るべき
製紙用ベルト10の幅に応じて選ばれる。フォーミングユ
ニット71は、図示しない駆動装置によって回転する。場
合によって、そして好ましくは、作動表面72は、活性化
波長の光を吸収する。
前記のように、フォーミングユニット71は、フォーミ
ングユニット71の作動表面72が樹脂で汚染されるのを防
止するバッキングフィルム76によって覆われている。バ
ッキングフィルム76の別の目的は、フォーミングユニッ
トからの部分的に完成された製紙用ベルト10の取り外し
を容易にすることである。一般に、バッキングフィルム
は、可撓性の平滑な平らな材料、例えば、ポリエチレン
またはポリエステルシート材料であることができる。好
ましくは、バッキングフィルムは、ポリプロピレンから
作り且つ厚さ約0.01〜約0.1ミリメートル(mm)であ
る。好ましくは、バッキングフィルム76も、活性化波長
の光を吸収する。
第13図に示す装置においては、バッキングフィルム76
は、バッキングフィルムを巻き戻し、方向矢印D2によっ
て示す方向に移動させることによってバッキングフィル
ム供給ロール77からシステムに導入する。巻き戻し後、
バッキングフィルム76は、フォーミングユニット71の作
動表面72と接触し、作動表面72に対して一時的に束縛す
る(後述の装置により)。次いで、フォーミングユニッ
ト71が回転する時に、バッキングフィルム76は、フォー
ミングユニット71と共に移動する。バッキングフィルム
76は、結局、作動表面72から分離し、バッキングフィル
ム巻取ロールに移動し、そこで巻き直す。第13図に図示
のプロセスの態様においては、バッキングフィルムは、
1回使用のために設計し、その後に捨てる。別の態様に
おいては、バッキングフィルムは、一連のリターンロー
ルの回りを移動するエンドレスベルトの形をとり、そこ
で適宜浄化し再使用する。必要な駆動装置、ガイドロー
ルなどは、第13図に図示しない。
好ましくは、フォーミングユニット71は、バッキング
フィルム76が作動表面72との密着状態に維持されること
を保証するための装置を備えている。バッキングフィル
ム76は、例えば、作動表面72に接着的に固着でき、また
はフォーミングユニット71は、フォーミングユニット71
の作動表面72を横切って分布された複数の近く離間した
小さいオリフィスを通して適用される真空の影響によっ
てバッキングフィルム76を作動表面72に固着するための
装置を備えることができる。好ましくは、バッキングフ
ィルム76は、第13図に図示しない通常の張力付与装置に
よって作動表面72に対して保持する。
本発明の方法の第二工程は、製紙用ベルトへの組み込
みのための補強構造物の準備である。前記のように、補
強構造物33は、その回りで製紙用ベルト10を作る材料で
ある。第7図〜第12図に示す好ましい補強構造物33は、
互いに上に直接垂直に積み重ねられるたて糸ストランド
によって特徴づけられる織多層ファブリックである。垂
直に積み重ねられたたて糸は、機械またはプロセス方向
でファブリックに増大された安定性を与えるのと同時
に、ファブリックをブロースルー乾式製紙法で使用する
ことを可能にするのに必要とされるファブリックの投影
開口面積を減少しない。
第13図に図示の装置によって作られる製紙用ベルト10
がエンドレスベルトの形であるので、補強構造物33も、
エンドレスベルトであるべきである。図示のように、補
強構造物33は、方向矢印D1によって示される方向にリタ
ーンロール78aの回り、フォーミングユニット71上、そ
してその回り、リターンロール78aおよび78bの回りを移
動する。他のガイドロール、リターンロール、駆動装
置、支持ロールなどは、第13図に示さない。
本発明の方法の第三工程は、補強構造物33をフォーミ
ングユニット71の作動表面72上に置くことである(また
はより詳細には、図示の態様の場合には、補強構造物33
をフォーミングユニット71の作動表面72上に移動するこ
とである)。前記のように、好ましくはバッキングフィ
ルム76は、フォーミングユニット71の作動表面72が樹脂
70を含まないように保つために使用される。この場合に
は、第三工程は、バッキングフィルム76が補強構造物33
とフォーミングユニット72との間に介在するような方式
で補強構造物33をバッキングフィルムに隣接して置くこ
とを包含するであろう。
製紙用ベルト10に望ましい特定のデザインは、補強構
造物33がフォーミングユニット71の作動表面72またはバ
ッキングフィルム76のいずれかに対して配置する正確な
方式を指令するであろう。本発明の1態様においては、
補強構造物33は、バッキングフィルム76との直接接触関
係に置かれている。本発明の別の態様においては、補強
構造物33は、いかなる好都合な装置によってもバッキン
グフィルム76から若干の有限の距離離間できる。補強構
造物33がフォーミングユニット71の作動表面72から(ま
たはバッキングフィルムを使用するならば、バッキング
フィルム76から)離間されている1状況は、以下でわか
るように、感光性液体樹脂70を補強構造物33のバックサ
イド52に適用する時に、生ずる。
本法における第三工程は、液体感光性樹脂70の被覆物
を補強構造物33に適用することである。液体物質を補強
構造物33に適用できるいかなる技術も、好適である。し
かしながら、好ましい方法においては、液体感光性樹脂
は、2段階で補強構造物33に適用する。樹脂を適用する
第一段階は、押出ヘッダー79によって示される場所にお
いてである。押出ヘッダー79による樹脂の適用は、ノズ
ル80による第二段階での樹脂の適用と併用する。第一段
階においては、押出ヘッダー79は、補強構造物33中の隙
間をバックサイドから充填するために使用される。この
ことは、以下に記載するであろう工程において補強構造
物33にバックサイドでテクスチャーを付与できるように
適量の感光性樹脂を補強構造物33のバックサイドに接着
させる。液体感光性樹脂70を補強構造物33の幅を横切っ
て一様に適用すること、および製紙用ベルト10のデザイ
ンが必要とするので必要量の材料を隙間39を通して作動
させ且つ補強構造物33のすべての有効ボイド容量内に作
動させることが、必要である。
補強構造物33を被覆するためには、好適な感光性樹脂
は、市販の多くのものから容易に選ぶことができる。使
用できる感光性樹脂は、放射線、通常、紫外線(UV)線
の影響下で硬化または架橋する材料、通常、重合体であ
る。感光性高分子樹脂の例としては、アクリル化ウレタ
ン(例えば、メタクリル化ウレタン)、スチレンブタジ
エン共重合体、アクリルエステル、エポキシアクリレー
ト、アクリル化芳香族ウレタン、アクリル化ポリブタジ
エン、およびメタクリル化ウレタンが挙げられる。好適
な液体感光性樹脂のより完全な開示を含む文献として
は、グリーン等の「photocross−linkable Resin Syste
ms」,J.Macro−Sci.Revs.Macro Chem.C21(2),187−2
73(1981−82);ベイヤーの「A Review of Ultraviole
t Curing Technology」,Tappi Paper Synthetics Conf.
Proc.,1978年9月25〜27日、pp.167−172;およびシュミ
ドルの「Ultraviolet Curable Flexible Coatings」,J.
of Coated Fabrics,8,10−20(1978年7月)が挙げられ
る。すべての前記の3つの文献は、ここに参考文献とし
て編入する。特に好ましい液体感光性樹脂は、デラウェ
ア州ウィルミングトンのハーキュレス・インコーポレー
テッド製のメリグラフ系列のメタクリル化ウレタン樹脂
に包含される。最も好ましいメタクリル化樹脂は、メリ
グラフ樹脂EPD1616Bである。
本発明の好ましい実施法において、酸化防止剤は、完
成製紙用ベルト10を酸化から保護し且つ製紙用ベルトの
寿命を増大するために樹脂に加える。いかなる好適な酸
化防止剤も、樹脂に添加できる。好ましい酸化防止剤
は、ニュージャージー州ウェイン(07470)のアメリカ
ン・シアナミドから入手できるシアノックス1790および
ニューヨーク州アルドスリー(10502)のチバ・ガイギ
ー製のイルガノックス1010である。製紙用ベルト10の好
ましい製法においては、両方の酸化防止剤は、樹脂に加
える。酸化防止剤は、下記のそれぞれの量、シアノック
ス1790 1/10 10%およびイルガノックス1010 4/10
1%で加える。両方の酸化防止剤は、製紙用ベルト10が
数種の異なる種類の酸化剤から保護されるように加え
る。
本法における次の工程(即ち、第五工程)は、被覆物
の厚さを所定の値に制御することである。所定の値は、
製紙用ベルト10に望まれる厚さに対応する。この厚さ
は、また当然、製紙用ベルトの予想の用途に従う。製紙
用ベルト10を後述の製紙法で使用すべき時には、厚さ
は、約0.01mm〜約3.0mmであることが好ましい。勿論、
他の応用は、3cm以上であることができるより厚い製紙
用ファブリックを必要とすることがある。厚さを制御す
るためのいかなる好適な装置も、使用できる。マスクガ
イドロールとしも役立つニップロール81の使用が、第13
図に図示される。ニップロール81とフォーミングユニッ
ト71との間のクリアランスは、図示しない通常の装置に
よって機械的に制御できる。ニップロール81は、マスク
74およびマスクガイドロール82と協力して、液体感光性
樹脂70の表面を平滑化し且つその厚さを制御する傾向が
ある。
本法における第六工程は、マスク74を液体感光性樹脂
70との接触関係に配置することからなる。マスク74の目
的は、液体感光性樹脂の或る面積を露光から遮蔽するこ
とである。当然、或る面積を遮蔽するならば、当然の帰
結として或る面積は遮蔽されないことになり且つ未遮蔽
面積における液体感光性樹脂70はその後に活性化光に露
光するであろうし、硬化するであろうことになる。陰影
部は、通常、硬化樹脂骨組32中の導管36によって形成さ
れる所定のパターンからなる。
マスク74は、不透明領域74aと透明領域74bとを設ける
ことができるいかなる好適な材料であることもできる。
可撓性写真フィルムの性状の材料が、好適である。可撓
性フィルムは、ポリエステル、ポリエチレン、またはセ
ルロースまたはいかなる他の好適な材料であることもで
きる。不透明領域74aは、好都合な手段、例えば、写真
またはグラビア、フレキソ、またはロータリースクリー
ン印刷によってマスク74に適用できる。マスク74は、エ
ンドレスループであることができ、または1つの供給ロ
ールから供給し、システムを巻取ロールに横断すること
ができる(それらのいずれも図示しない)。マスク74
は、方向矢印D3によって示される方向に移動し、ニップ
ロール81下で回転し、そこで液体感光性樹脂70の表面と
接触させ、次いで、マスクガイドロール82に移動し、そ
して付近で樹脂70との接触から解除する。その特定の態
様においては、樹脂の厚さの制御およびマスクの位置決
めは、同時に生ずる。
本法の第七工程は、液体感光性樹脂をマスクを通して
活性化波長の光に露光し、それによってマスクでの透明
領域74bとの見当合わせである領域中の樹脂の硬化を誘
起することからなる。第13図に図示の態様においては、
バッキングフィルム76、補強構造物33、液体感光性樹脂
70、およびマスク74は、すべてニップロール81からマス
クガイドロール82の付近まで一緒に移動するユニットを
構成する。中間ニップロール81およびマスクガイドロー
ル82は、バッキングフィルム76および補強構造物33がフ
ォーミングユニット71にまだ隣接している位置に配置さ
れ、液体感光性樹脂70は露光ランプ73によって供給され
る活性化波長の光に露光する。露光ランプ73は、一般
に、主として液体感光性樹脂70の硬化を生ずる波長内の
照明を与えるように選ばれる。その波長は、液体感光性
樹脂70の特性である。水銀アーク灯、パルス化キセノン
ランプ、無電極ランプ、蛍光灯などのいかなる好適な照
明源も、使用できる。前記のように、液体感光性樹脂70
を適用な波長の光に露光する時には、硬化は、樹脂70の
露光部で誘起される。硬化は、一般に、露光部中の樹脂
の凝固によって明示される。逆に、未露光部は、流体の
ままである。
照明の強さおよび期間は、露光部で必要される硬化度
に依存する。露光強度および時間の絶対値は、樹脂の化
学的性質、その光特性、樹脂被覆物の厚さ、および選ば
れるパターンに依存する。更に、露光の強さおよび光の
入射角は、導管36の所定のパターンの壁中のテーパーの
有無に対して重要な効果を有することがある。
本発明の好ましい態様においては、光の入射角は、平
行にして、所望面積中の感光性樹脂をより良く硬化し且
つ完成製紙用ファブリックの壁中の所望のテーパー角を
得る。硬化性放射線の方向および強さの他の制御装置と
しては、屈折装置(即ち、レンズ)および反射装置(即
ち、鏡)を使用する装置が挙げられる。本発明の好まし
い態様は、減色法コリメーター(即ち、望まれる方向以
外の方向の紫外線を濾過する遮断する角分布フィルター
またはコリメーター)を使用する。いかなる好適な装置
も、減色法コリメーターとして使用できる。所望の方向
に向けられた光が通過できる一連のチャンネルの形状で
形成された暗色の、好ましくは黒色の、金属装置が、好
ましい。本発明の好ましい態様においては、コリメータ
ーは、樹脂網目が硬化時に製紙用ベルトのトップサイド
上で35%の投影表面積およびバックサイド上で65%の投
影表面積を有するように光を透過するような寸法を有す
る。
本法における第八の最後の工程は、補強構造物33から
未硬化液体感光性樹脂の実質上すべてを除去することで
ある。換言すれば、露光から遮蔽された樹脂は、システ
ムから除去する。
第13図に示す態様においては、マスクガイドロール82
の付近における点で、マスク74およびバッキングフィル
ム76は、補強構造体33と今や部分的に硬化された樹脂70
aとからなる複合体から物理的に分離する。補強構造体3
3と部分的に硬化された樹脂70aとの複合体は、第一樹脂
除去シュー83a付近に移動する。真空は、実質的な量の
液体(未硬化)感光性樹脂が複合体から除去されるよう
に第一樹脂除去シュー83aにおいて複合体の1面上に適
用する。
複合体がより遠く移動すると、樹脂洗浄シャワー84お
よび樹脂洗浄ステーションドレン85の付近になり、その
点で複合体は水および他の好適な液体で十分に洗浄して
残りの液体(未硬化)感光性樹脂75aの本質上すべてを
除去し、そして液体(未硬化)感光性樹脂75aは樹脂洗
浄ステーションドレン85によってシステムから排出す
る。第二樹脂除去シュー83bにおいて、残留洗浄液体お
よび液体樹脂は、真空の適用によって複合体から除去す
る。この点で、複合体は、今や本質上補強構造物33と、
関連づけられた骨組32とからなり且つ本法の製品である
製紙用ベルト10を表わす。場合によって、そして好まし
くは、第13図に示すように、樹脂の硬化を完了し且つ硬
化樹脂骨組の硬さおよび耐久性を増大するために樹脂の
活性化光への第二露光があることができる。
プロセスは、補強構造物33の全長が処理され且つ製紙
用ベルト10に変換されるような時間まで続く。
万一互いに重ねられた異なるパターンを有するか異な
る厚さのパターンを有する部材を作ることを希望するな
らば、部材は、多回プロセス通過に付すことができる。
前記多回プロセス通過は、比較的厚い厚さの製紙用ファ
ブリックを作るためにも使用できる。
テクスチャー化バックサイドを有する改良製紙用ベル
ト10の好ましい製法は、異なる紫外線透過特性を有する
ストランドから作られる織エレメント(または不織エレ
メント)の使用を包含する。この方法は、「示差透過キ
ャスティング」と称するであろう。示差透過キャスティ
ングにおいては、有孔織エレメントは、有孔織エレメン
ト上のストランドが紫外線を高度に透過する一方、底ま
たはバックサイド上のストランドが透過しないが、その
代わりに紫外線を吸収するような方式で作る。このこと
は、底ストンランドの下にある網目の部分以外は、紫外
線を感光性樹脂網目全体にわたって透過させる。そこ結
果、底ストランドの下にある感光性樹脂は、硬化せず且
つ前記の最終工程時に除去できて、吸収性ストランドの
下に製紙用ベルト10のバックサイドに一連のくぼみを残
す。
製紙操作時に化学薬品を樹脂被覆製紙用ベルトに加え
てベルトの有効寿命を延長する本発明の方法は、前記の
詳細な説明から理解されるであろうと信じられる。しか
しながら、本発明の精神および範囲から逸脱せずに、ま
たは重大な利点のすべてを犠牲にせずに、部品の形、構
造および配置について各種の変更を施してもよいことが
明らかであろう(前記形は単に好ましいか例示の態様で
ある)。
例示として、限定せずに、下記例を提示する。
例I パイロット規模長網抄紙機を本発明の実施で使用す
る。ヘッドボックスは、固定屋根サクションブレストロ
ールフォーマーである。完成紙料は、絶乾繊維1,000kg
当たり約10kgのキメネ(KymeneTM)557H湿潤強度樹脂添
加剤を有するナザーン軟材クラフトパルプ繊維100%か
らなる(キメネTM557Hはデラウェア州ウィルミングトン
のハーキュレス・インコーポレーテッドによって生産さ
れている)。約0.15%の繊維コンシステンシーを有する
水性繊維状スラリーを長網上にテポジットする。脱水
は、長網によって生じ、デフレクターおよび真空ボック
スによって助長する。長網は、1cm当たりそれぞれ33本
の機械方向モノフィラメントと30本の交差機械方向モノ
フィラメントとを有する5ヒ口の朱子織形状を有する。
初期湿潤ウェブを長網から移動点で約18%の繊維コンシ
ステンシーで第二製紙用ベルトに移す。第二製紙用ベル
トは、前記第2図および第6図と協力して記載した好ま
しい網状表面および偏向導管を有するエンドレスベルト
である。製紙用ベルトは、米国特許第4,514,345号明細
書に開示の方法に従って、ポリエステルから作られ且つ
4ヒ口2層デザイン(第7図〜第12図に図示のような)
で14(MD)×12(CD)フィラメント/cmを有する有孔織
エレメントの回りに形成する。フィラメントは、機械方
向直径が約0.22mm、交差機械方向直径が約0.28mmであ
る。製紙法で使用する感光性樹脂は、メリグラフ樹脂EP
D1616B、デラウェア州ウィルミングトンのハーキュレス
・インコーポレーテッドによって市販されているメタク
リル化ウレタン樹脂である。製紙用ベルトは、厚さ約1.
1mmである。
初期ウェブを製紙用ベルト上に真空脱水ボックスを過
ぎブロースルー予備乾燥機を通して運び、その後、ウェ
ブをヤンキードライヤー上に移す。他のプロセスおよび
機械条件を以下に示す。繊維コンシステンシーは、真空
脱水ボックス後に27%であり、予備乾燥機の作用によっ
て、ヤンキードライヤー上への移送前に約65%であり;
ポリビニルアルコールの0.25%水溶液からなるしぼ寄せ
溶液を、アプリケーターによって噴霧適用し;繊維コン
システンシーは、ウェブをドクターブレードによって乾
式しぼ寄せする前に概算99%に増大する。ドクターブレ
ードは、約24゜のベベル角を有し且つ約83゜の衝撃角を
与えるようにヤンキードライヤーに関して配置されてお
り;ヤンキードライヤーを約350゜F(177℃)で操作
し;ヤンキードライヤーを約800fpm(フィート/分)
(約244m/分)で操作する。次いで、乾燥しぼ寄せウェ
ブを2個のカレンダーロール間に通過する。2個のカレ
ンダーロールをロール重量で一緒に偏倚し、660fpm(約
201m/分)の表面速度で操作する。カレンダー掛けされ
たウェブをリール(これも660fpmの表面速度で操作)上
に巻き、次いで、使用の準備ができている。
酸化防止乳濁液を含有する水溶液は、製紙用ベルトが
初期ウェブと接触する前に(例えば、第1図中の乳濁液
分布ロール23の位置参照)乳濁液分布ロールによって製
紙用ベルトの紙接触表面上に連続的に適用する。分布ロ
ールによって偏向部材上に適用された水性乳濁液は、5
成分:水、リーガル・オイル(テキサコ・オイル・カン
パニーによって市販されている高速タービン油)、アロ
サーフTA100(シェレックス・ケミカル・カンパニーに
よって市販されている塩化ジメチルジステアリルアンモ
ニウム界面活性剤)、セチルアルコール(ザ・プロクタ
ー・アンド・ギャンブル・カンパニーによって市販され
ているC16線状脂肪アルコール)、およびシアノックス1
790、アメリカン・シアナミド・カンパニーからのヒン
ダードフェノール型一次酸化防止剤を含有する。5成分
の相対割合は、次の通りである:リーガル・オイル10重
量%、アロサーフ1重量%、セチルアルコール0.9重量
%、油状シアノックス1790 1.25重量%、および水残
部。乳濁液の調製において、油を165゜Fに5分間加熱す
ることによって、シアノックス1790を先ずリーガル・オ
イルに溶解する。次いで、乳濁液の油相を前記界面活性
剤と混合し、最後に水と混合する。製紙用ベルトに適用
する水溶液の容量流量は、約0.50ガロン/hr−交差方向
フィート(約6.21/hr−m)である。
酸化防止乳濁液を含有する水溶液を、全耐用年数にわ
たってベルトの紙接触表面に連続的に適用する。このこ
とは、製紙用ベルトの酸化防止剤含量が樹脂含有製紙用
ベルトを酸化に対して保護するのに十分であることを保
証する〔酸化防止剤の濃度約0.1%は最適であることが
決定された〕。重要なことに、製紙用ベルトは、本法の
結果として改良された有効寿命を有する。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体感光性樹脂を活性化波長の光に露光す
    ることによって固体にさせられた固体高分子樹脂を含有
    する製紙用ベルトの寿命の延長法であって、 a)液体感光性樹脂を活性化波長の光に露光することに
    よって固定にさせられた固体高分子樹脂を含有する製紙
    用ベルトを準備し、 b)水と、油と、界面活性剤と、前記固体高分子樹脂の
    酸化速度を抑制または遅延することができる有効量の酸
    化防止剤化学化合物とを含む剥離乳濁液を製紙用ベルト
    に連続的に適用する工程を有し、前記剥離乳濁液は、ベ
    ルトが抄紙機中で使用されている際に、ベルトが紙ウェ
    ブと接触していない点で、製紙用ベルトに連続的に適用
    され、前記酸化防止剤化学化合物はヒンダードフェノー
    ル類、第二級アミン、およびそれらの混合物からなる群
    から選ばれる一次酸化防止剤を含み、且つ前記酸化防止
    剤化学化合物を剥離乳濁液の油相に溶解する ことを特徴とする製紙用ベルトの寿命の延長法。
  2. 【請求項2】前記酸化防止剤化学化合物が、ヒンダード
    フェノールである、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記製紙用ベルトが、 紙接触第一表面、該第一表面と反対の第二表面、および
    前記第一表面、該第一表面と反対の第二表面、および前
    記第一表面と前記第二表面との間を延出する導管を有
    し、前記固体高分子樹脂からなる骨組;および 前記骨組の前記第一表面と前記骨組の前記第二表面の少
    くとも一部分との間に配置されている、前記骨組を補強
    するための補強構造物 からなる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記補強構造物が、有孔織エレメントであ
    る、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記酸化防止剤化学化合物を前記製紙用ベ
    ルトの紙接触表面に適用する、請求項2ないし4のいず
    れか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記固体高分子樹脂が、アクリル化ウレタ
    ンである、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】前記酸化防止剤化学化合物が、フォスファ
    イト、チオエステルおよびそれらの混合物から選ばれる
    二次酸化防止剤を更に含む、請求項2ないし6のいずれ
    か1項に記載の方法。
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