JP2967502B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents

ファクシミリ装置

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JP2967502B2 JP1305092A JP1305092A JP2967502B2 JP 2967502 B2 JP2967502 B2 JP 2967502B2 JP 1305092 A JP1305092 A JP 1305092A JP 1305092 A JP1305092 A JP 1305092A JP 2967502 B2 JP2967502 B2 JP 2967502B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は読み取った画信号を一旦
メモリに蓄積してから送信開始するメモリ蓄積送信方式
のファクシミリ装置に係り、詳しくは、上記メモリの容
量を超える過大情報量原稿を含む複数枚の原稿の円滑な
送信に有用な送信制御方式の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、G3ファクシミリ装置の中に
は、スキャナ部で読み取った画信号を一旦メモリに蓄積
した後に送信開始するメモリ蓄積送信方式を採用したも
のが知られている。このメモリ蓄積送信方式を用いた装
置では、送信終了時まで画信号がメモリに残っているた
め、相手ファクシミリからの再送要求信号に対してペー
ジ単位の再送ができ、通信の正確性を高めるうえで極め
て有用な装置であると言うことができる。
【0003】この種のメモリ蓄積送信方式の当初のG3
機は、原稿台の原稿を順次読み取りながらその画信号を
メモリに蓄積していき、全ての原稿の画信号が上記メモ
リに蓄積完了した時点から送信を開始するのが一般的で
あった。しかしながら、この制御方式では、原稿を全部
読み込むまで送信が開始できないため、伝送時間が長く
かかるという不都合があった。
【0004】そこで、従来、この点を改善したG3機と
して、原稿を1ページでもメモリに入力し始めたら発呼
し、当該メモリに対する全ての原稿の画データの蓄積完
了前に順次読み出して送信開始するようにしたものがあ
った。しかも、この従来のG3機においては、上記メモ
リ内には最低1ページ分の画信号が滞溜するようにし、
その時の通信手順により相手端末から当該ページの送信
完了の確認がとれてから当該ページを消去すべく制御し
ていた。
【0005】従って、この方式を用いた従来のG3機に
よれば、相手端末から再送要求信号が到来した時に当該
ページを再送するという機能を損なうことなく、更に、 a.送信の開始が速くなる b.メモリは最低1ページ分あれば良い という利点を付加することができた。
【0006】ところで、近年のファクシミリ通信におい
ては、高速モデムの採用により高解像度の画像であって
も適切な伝送時間で送ることが可能になりつつある。反
面、高解像度の画像は画像データ量が多いことから、こ
れまでのG3通信を基本とする記憶容量を持つメモリを
用いた場合に、当該メモリに原稿の1ページ分が入りき
らない事態も生じるようになってきている。通常、メモ
リに入力する際は冗長度圧縮処理を行うが、擬似中間調
画像等の伝送に際しては、圧縮率も悪く、1ページ分が
入りきらないケースを完全に解消することは困難であっ
た。
【0007】従って、この種の従来のG3機において
は、メモリ容量を超えるデータ量を持つ原稿があった場
合に、他のメモリ容量内のデータ量を持つ原稿と混在し
てこれら複数の原稿の円滑な送信が行えないことがあっ
た。
【0008】例えば、10枚組みの原稿の5枚目がメモ
リに入りきらないデータ量を持つものであった場合、上
記従来のG3機では、最初の4枚目を送った後に5枚目
でメモリが満杯となり、通信を中断しなければならなか
った。そして、その後も伝送を継続するには、オペレー
タが一旦送信を中断してメモリを使わないモードに変更
したうえで、5枚目以降を再度送信しなおすといった操
作が必要であった。
【0009】この場合、送信操作の手間を考えれば、上
記モードの復旧が逐次なされるとは考え難く、5枚目以
降の全てのページに関してメモリを使わないモードが適
用されることになる。従って、この場合には、たとえ7
枚目がメモリに入りきるデータ量であったとしても、相
手端末から再送要求信号が到来した時に、この7枚目の
ページの再送に行えないことになった。
【0010】係る状況下でも、メモリに入りきるデータ
量のページに関しては相手端末からの要求に対して確実
に再送に応じられるようにするためには、オペレータが
各ページ毎にその画像の圧縮率を考えたうえでメモリを
使う送信モードとメモリを使わない送信モードを頻繁に
切り替え設定する必要があり、伝送時間を短縮するとい
う当初の目的に反して伝送時間が長くかかりかつ送信操
作の煩雑化を免れないことになった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように、メモリ蓄
積送信方式に対応した従来のファクシミリ装置では、メ
モリの容量を超えるデータ量を持った過大原稿に関して
は、メモリを使わないモードに変更後、送信しなおす以
外になく、この過大原稿が混在する複数の原稿の連続送
信を円滑に行うことができなかった。しかも、このよう
なケースで、せめてメモリに入りきるデータ量の原稿の
再送要求にだけは対処できるようにしようとした場合に
は、オペレータがそれぞれの送信原稿の画像量とその圧
縮率を考慮してメモリを使うモードと使わないモードと
を頻繁に切り替える必要があり、操作性が悪くかつ伝送
時間も長くかかるという問題点があった。
【0012】本発明は上記問題点を除去し、メモリの容
量を超えるデータ量の過大原稿が含まれている場合に
も、この過大原稿と他の通常情報量の原稿の混在した状
態での連続送信に対処でき、しかもその際に少なくとも
通常情報量の原稿に関する再送機能をオペレータの煩雑
な操作を要せずに保持し得るファクシミリ装置を提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、スキャナ部で
読み取った画信号を順次メモリ部に蓄積すると共に、所
定量の画信号を蓄積し終えた時点で前記メモリ部から画
信号を読み出して送信するファクシミリ装置において、
読み取り中の原稿の1ページ分の画信号を蓄積し終える
前に前記メモリ部が満杯になった時、当該メモリ部内の
読み出し済みのエリアを空にして以降に入力する画信号
を蓄積する書き込み制御手段と、前記メモリ部の読出し
済のエリアを用いて画信号を蓄積したページの送信処理
に際し、相手端末から再送要求を受けた場合にも、当該
ページの再送を禁止して次ページの送信処理へと移行さ
せる送信制御手段とを具備することを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明では、1ページ分がメモリに入り切らな
い過大原稿の送信に際しては、その再送を行わないとい
う条件で、メモリをFIFO(ファーストインファース
トアウト)メモリとして活用するようにしたものであ
る。
【0015】すなわち、書き込み制御手段はメモリが1
ページ分の蓄積前に満杯となった時に送信制御手段の送
信制御により生じた読出し済エリアを探し、そのエリア
に新たな画信号を書き込んでいく。ここでもし、読み出
し済みエリアがなければスキャンを一時停止し、読出し
済エリアが発生するまで待機する。
【0016】一方、送信制御手段はメモリからデータを
読出しながら送信するが、1枚のページを送信し終えた
後に相手端末から再送要求信号を受け取った場合、それ
までの当該ページの蓄積条件に従って以下のいずれかの
制御で対処する。
【0017】1.読出し済エリアにデータが新たに書か
れた時は、上記再送要求信号に対してそのページの再送
を行わず、次のページの送信へと移行する。
【0018】2.読出し済エリアにデータが書かれなか
った時には、その再送要求信号に対して当該ページの再
送を行う。
【0019】以上の制御により、本発明では、1ページ
分がメモリに入り切らない過大原稿が含まれている場合
にも、その原稿の再送だけは行わないという条件の下で
その後の送信は通常通りに継続でき、しかも、当該送信
中に、上記再送不可の原稿以外の原稿に関しては確実に
その再送に応じることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
詳細に説明する。図1は本発明の一実施例に係るファク
シミリ装置の中の送信制御系の構成を示すブロック図で
ある。この装置の送信制御系の構成要素として、1はG
3ファクシミリ送信手順を実行するG3送信部、2はそ
の送信用原稿を読み取るスキャナ部、3はスキャナ部2
の読み取り動作を制御するスキャナ制御部、4はスキャ
ナ制御部3の制御により得られた画信号を蓄積するメモ
リ4である。
【0021】このファクシミリ装置の概略動作は以下の
如くである。まず、G3送信部1は相手ファクシミリ装
置(以下、相手端末という)との伝送制御プロトコルを
実施し、この相手端末の受信準備が完了するのに伴っ
て、ページ読出コマンドS1 によりスキャナ制御部2に
対してページの読出しを指示する。これに対し、スキャ
ナ制御部2はページ読出コマンドS1 を受けると、スキ
ャナ部2による送信原稿の読取りを開始し、読み取られ
た画信号を順次メモリ4に格納していく。
【0022】その後、G3制御部1では、上記メモリ4
に一定量の画信号が格納された時点から、その読み出し
を開始し、相手端末に対する送信を開始する。一方、ス
キャナ制御部3では、スキャナ部2による上記送信原稿
の1ページ分全部の読み取りが終了したことを認識する
と、その旨をページ終了コマンドS2 によりG3送信部
1に通知する。このページ終了コマンドS2 には、パラ
メータとして再送許可/不可、最終ページであるか否か
等の指示情報が付加されている。
【0023】G3送信部1では、そのパラメータによる
設定条件を相手端末との間のG3伝送制御に反映させ、
現在実行している1ページ分の画データの送信終了後
に、当該ページの画データを再送するかしないか、次の
ページの送信に移るかあるいは送信を終了するか等の制
御条件を決定する。
【0024】以上の如く、このファクシミリ装置におい
ては、画データをメモリ4の蓄積を経てページ単位に送
信するが、その際、疑似中間調画像等のように、1ペー
ジ分のデータ量としてメモリ4に入りきらないページ
(過大ページ)に遭遇する場合がある。
【0025】この場合、本発明装置においては、スキャ
ナ制御部3は、当該メモリ4の既に送信済み(読み出し
済み)のエリアを空にし、この空エリアに上記過大ペー
ジの超過部分に相当する画データを格納するように制御
する。これにより、G3送信部1はこの過大ページを他
の過大でないページと混在した状態で連続送信できるよ
うになる。その際、上記過大ページの1ページ分全ての
画データがメモリ4内に存在することができないことか
ら、当該ページの送信終了後の相手端末からの再送要求
に対して当該過大ページの再送には応じることはできな
い。
【0026】しかしながら、他の過大でないページの再
送には応じられることと、これら各ページを過大ページ
と共に連続送信できることは、この種のファクシミリ装
置において考え得る最大限の再送機能を保持しながらオ
ペレータの最小限の操作でしかも複数原稿を短時間送信
するうえで極めて大きな貢献を果たすことになる。
【0027】以上の要点を踏まえ、以下に、このファク
シミリ装置の送信動作の詳細な実施例を図2及び図3に
示すフローチャートを参照して詳述する。
【0028】まず、図2は図1におけるファクシミリ装
置のG3送信部1の処理動作の一例を示すフローチャー
トである。このフローチャートは、複数の送信原稿中に
上述した過大ページに相当する原稿が含まれる場合にも
原稿モード(メモリ4を使用するモードまたは使用しな
いモード)の変更無しの送信を可能とする理想的な送信
動作に対応したものである。
【0029】このファクシミリ装置において、所定操作
により相手端末に発呼した後、G3送信部1は当該相手
端末からのDIS信号(ディジタル識別信号)の応答状
況を監視する(S101)。ここで、DIS信号を受信
した場合、次いでG3送信部1はスキャナ制御部2にペ
ージ読出コマンドS1 を送出する(S102)。このペ
ージ読出コマンドS1 によって、スキャナ制御部3は後
述する方法により送信原稿の読み出し制御を実施し、こ
の制御により得られた画データをメモリ4に順次格納す
る処理を行う。
【0030】一方、G3送信部1は、上記読出コマンド
S1 を送信した後、相手端末に対してDCS信号(ディ
ジタル命令信号)・トレーニング信号を送出し(S10
3)、その応答を待つ(S104)。ここで、相手端末
からCFR信号(受信準備確認信号)を受信した場合、
次にG3送信部1は上記処理を経てそれまでにメモリ4
に格納されている画データを当該メモリ4から読み出
し、その送信を開始する(S105)。その際、メモリ
4の既に読み出したメモリ領域に関してはこれを読み出
し済の状態に設定する。
【0031】引き続き、G3送信部1はメモリ4にまだ
読み出されていない画データがあるかどうかをチェック
し(S106)、読み出されていない画データがある間
(S106NO)、その送信を継続する(S105)。
これに対して、メモリ4から全ての画データの読み出し
が行われたことが検出されると(S106YES)、ス
キャナ制御部2からページ終了コマンドS2 が送られて
くるのを待つ(S107)。ここで、スキャナ制御部2
からページ終了コマンドS2 を受信すると(S107Y
ES)、次いでG3送信部1はそのコマンドのパラメー
タから再送許可/不可のいずれかの状態を判断し、その
結果を記憶しておく(S108)。
【0032】引き続き、G3送信部1はページ終了コマ
ンドS2 のパラメータが最終ページを示しているかどう
かを判断する(S109)。ここで、最終ページでなか
った場合(S109NO)、次の送信処理に備えて相手
端末に対してMPS信号(マルチページ信号)を送信し
(S110)、その応答を待つ(S111)。ここで、
相手端末からの応答がMCF信号(メッセージ確認信
号)であった場合、再送の必要がないものと判断し、メ
モリ4を空にすると共に(S112)、スキャナ制御部
2に対して再度ページ読出信号S1 を送出した後(S1
13)、S105以降の処理に戻って、次のページの送
信を上記同様に繰り返す。
【0033】一方、S110でMPS信号を送信した
後、相手端末からRTN信号(リトレーニング否定信
号)を受信した場合、G3送信部1は、S108でのセ
ット内容が再送許可/不可のいずれの状態かを判断する
(S114)。ここで、再送許可と判定された場合、次
いでG3送信部1は今のページの再送を行う動作状態を
設定した後(S115)、S103以降の処理に戻っ
て、その再送を行う。
【0034】これに対して、再送不可と判定された場
合、次いでG3送信部1は今のページの再送ができない
ことを認識し、この時の相手端末からの再送要求を無視
して次のページの送信に備える。この送信の準備とし
て、G3送信部1はまずメモリ4を空にした後(S11
6)、スキャナ制御部3に対して次のページを対象とし
たページ読出コマンドS1 を送出する(S117)。以
後、このコマンドによりS103以降の処理を経て次の
ページの送信動作が上記同様に実行される。
【0035】また、G3送信部1は、S108で再送許
可/不可の状態設定を行った後、スキャナ制御部3から
受信したページ終了コマンドS2 に基づいて、今回送信
を行った画データが最終ページに相当するものであると
の認識が得られた場合(S109YES)、切断処理へ
と移行すべく相手端末に対してEOP信号(手順終了信
号)を送信した後(S118)、その応答を待つ(S1
19)。ここで、相手端末からMCF信号を受信した場
合、次いでG3送信部1は相手端末に対してDCN信号
(切断命令信号)を送出し(S120)、送信手順を終
了する。
【0036】これに対して、相手端末からRTN信号を
受信した場合、次いでG3送信部1はS114と同様に
それまでの送信処理において再送許可/不可のいずれの
状態が設定されているのか判定する(S121)。ここ
で、再送許可が設定されていれば、S115の処理を経
由して今のページ(最終ページ)の再送を行い、再送不
可が設定されていれば、この最終ページの再送は行わ
ず、相手端末にDCN信号を送出した後(S120)、
全ての送信手順を終了する。
【0037】次に、上記G3送信部1側の送信動作に対
応するスキャナ制御部3側の処理動作を図3のフローチ
ャートを参照して説明する。
【0038】まず、上記送信動作に際し、スキャナ制御
部3はG3送信部1からページ読出コマンドS1 が送ら
れてきたかどうかを監視している(S201)。ここ
で、G3送信部1からのページ読出コマンドS1 の受付
が確認された場合(S201YES)、次いでスキャナ
制御部3は再送許可/不可の設定内容に関してとりあえ
ず再送許可の状態をセットしておく(S202)。
【0039】その後、スキャナ制御部3はスキャナ部2
を制御して送信原稿の読み取りを開始させ、これにより
得られる画データを順次メモリ4に書き込んでいく(S
S203)。この時、スキャナ制御部3は上記画データ
の書き込みと同時に送信原稿が終端まで読み取られたか
どうかもチェックする(S204)。
【0040】そして、送信原稿が終端まで読み取られて
いないと認識されている間(S204NO)、スキャナ
制御部3はメモリ4の記憶エリアに空きがあるかどうか
のチェックを行う(S205)。ここで、空きがあると
判定される間は、送信原稿の読み取りが終了したかどう
かを判定しながらスキャナ部2からの画データをメモリ
4に書き込む処理を継続する(S203,S204)。
【0041】もし、この処理の途中にS205でメモリ
4に空きがなくなったことが認識された場合、次いでス
キャナ制御部3はメモリ4に関して上記G3送信部1に
よる読出し済エリアがあるかどうかをチェックする(S
206)。ここで、読出し済エリアが存在しなければ、
ループ処理に移行し、G3送信部1の送信制御に伴って
読出し済エリアが発生するまで待機状態を維持する。
【0042】これに対して、S206でメモリ4に読み
出し済みエリアの存在が認められた場合、スキャナ制御
部3はこの読み出し済みエリアを空の状態に設定する
(S207)。この時には、当該ページの全ての画デー
タを送信終了時まで保持することができず、その再送に
は応じられないことから、スキャナ制御部3はS202
でセットされていた再送許可の状態を再送不可の状態に
リセットする(S208)。この状態で、S203以降
の処理に戻り、尚もスキャナ部2から送られてくる画デ
ータをメモリ4内の上記空きにしたエリアへ書き込む処
理を継続する。
【0043】この処理の継続中、原稿の読み取り終了が
認識された場合(S204YES)、次いでスキャナ制
御部3は次のページの原稿があるかどうかを判定し(S
209)、次のページの存在が認識された場合にはペー
ジ終了コマンドS2 のパラメータの1つである最終ペー
ジを「最終ページ=YES」に設定し(S210)、次
のページに存在が認められなかった場合には「最終ペー
ジ=NO」に設定する(S211)。
【0044】引き続き、スキャナ制御部3は当該ページ
を対象とした上記一連の読み取り処理に係るメモリ4の
使用状態をG3送信部1に通知すべく、再送許可がセッ
トされているかリセットされているかを判断する(S2
12)。ここで、再送許可がセットされているというこ
とは、メモリ4がその記憶容量内のデータ量のページを
対象として通常メモリとして用いられたことを意味し、
再送不可がセットされているということはメモリ4がそ
の記憶容量を超えるデータ量のページを対象としてFI
FOメモリとして用いられたことを意味している。
【0045】ここで、スキャナ制御部3は再送許可がリ
セットされている場合には、ページ終了コマンドS2 の
パラメータを再送不可とし(S213)、逆にセットさ
れている場合には同パラメータを再送許可とする(S2
14)。その後、スキャナ制御部3は、このS213,
S214で処理された再送許可/不可のパラメータを乗
せたページ終了コマンドS2 を作成してG3送信部1に
送り(S215)、このG3送信部1からのページ読出
コマンドS1 の応答を待つ(S201)。
【0046】図2に示したG3送信部1の処理動作から
も分かるように、スキャナ制御部3から再送許可を通知
した時には、G3制御部1はそのページの送信終了時に
相手端末から再送要求を受けた時に、その要求に答える
ことができることから、ページ読出コマンドS1 として
今送ったページを対象とする再読み出しを指示してくる
(S113に対応する)。
【0047】一方、スキャナ制御部3から再送不可を通
知した時には、G3制御部1ではそのページの送信終了
時に相手端末から再送要求を受けた時にも、その要求に
答えることができないため、ページ読出コマンドS1 と
して次のページを対象とする読み出しを指示してくる
(S117に対応する)。
【0048】このようにして、本発明では、メモリ容量
を超えるデータ量を持つ過大原稿の再送を行わないとい
う前提の下に、この過大原稿を含む複数枚の原稿の連続
送信を実現できる。
【0049】この本発明のファクシミリ装置に係る送信
制御シーケンスの一例として、図4には、上記過大原稿
を含まない複数枚原稿の具体的送信例を示している。同
図によれば、スキャナ制御部3から与えられる先頭ペー
ジの6ブロックの画データはメモリ4に入りきるデータ
量であって、このページの読み取り終了時には「再送許
可」のフラグが立つことになる。従って、この場合に
は、上記先頭ページの送信終了時に相手端末からRTN
信号により再送要求があっても、当該ページを問題なく
再送できることになる。
【0050】また、図5には、本発明のファクシミリ装
置に係る送信制御シーケンスの他の例として、上記過大
原稿を含む複数枚原稿の具体的送信例を示している。同
図によれば、スキャナ制御部3から与えられる先頭ペー
ジの13ブロックの画データは一括してはメモリ4に入
ることができないデータ量ではなく、まず最初の9ブロ
ックまでを格納してメモリ4を満杯の状態にした後、1
0ブロック目以降に関しては、G3送信部1により上記
格納済みデータを1ブロックづつ送信して読み出し済み
にする毎にそのエリアを空きエリアに設定して以降の1
ブロックを順次入力するようになっている。
【0051】この例の場合には、1ページ分13ブロッ
クが一括してメモリ4に滞留することができないため
に、このページの読み取り終了時には「再送不可」のフ
ラグが立つことになる。従って、この場合には、図4に
示した例とは異なり、上記先頭ページの送信終了時に相
手端末から再送要求(RTN信号)があっても、当該ペ
ージの再送はなされないことになる。しかしながら、こ
こでは、上記先頭ページ(過大原稿)の送信終了時にそ
の再送には応じないものの、引き続き、次のページの読
み出しに移行しており、この過大原稿を含む複数枚の原
稿の連続送信だけは維持できることになる。
【0052】以上の実施例では、理解を容易にするため
に、G3送信部1とスキャナ制御部2とが1ページ単位
で同期をとる場合を例示しているが、実際の機構に関し
ては、メモリ4に複数ページ分を滞留させることによっ
て、送信と読み取りとを非同期に処理する構成とするこ
ともできる。この場合には、対象となるページの読み取
り画データがメモリ4に入りさえすれば、当該ページの
送信終了を待たずにその読取りを終了することができ
る。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のファクシ
ミリ装置によれば、1ページ分がメモリが入らない原稿
の再送を行わず、メモリに入る原稿のみを再送するとい
う処理をページ単位で自動的に切り分けて実行するよう
にしたため、オペレータが画像の圧縮率を考えて、いち
いちメモリを使うか使わないかを判断しなくても良く、
オペレータによる操作の煩雑化を避けながら、原稿の再
送機能を極端に低下させることなく高速なG3ファクシ
ミリ通信を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るファクシミリ装置の要
部構成を示すブロック図。
【図2】本発明のファクシミリ装置におけるG3送信部
の処理動作を示すフローチャート。
【図3】本発明のファクシミリ装置におけるスキャナ制
御部の処理動作を示すフローチャート。
【図4】本発明のファクシミリ装置における原稿再送許
可設定時の送信制御シーケンスの一例を示す図。
【図5】本発明のファクシミリ装置における原稿再送不
可設定時の送信制御シーケンスの一例を示す図。
【符号の説明】
1 G3送信部 2 スキャナ部 3 スキャナ制御部 4 メモリ S1 ページ読出コマンド S2 ページ終了コマンド

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スキャナ部で読み取った画信号を順次メ
    モリ部に蓄積すると共に、所定量の画信号を蓄積し終え
    た時点で前記メモリ部から画信号を読み出して送信する
    ファクシミリ装置において、 読み取り中の原稿の1ページ分の画信号を蓄積し終える
    前に前記メモリ部が満杯になった時、当該メモリ部内の
    読み出し済みのエリアを空にして以降に入力する画信号
    を蓄積する書き込み制御手段と、 前記メモリ部の読出し済のエリアを用いて画信号を蓄積
    したページの送信処理に際し、相手端末から再送要求を
    受けた場合にも、当該ページの再送を禁止して次ページ
    の送信処理へと移行させる送信制御手段とを具備するこ
    とを特徴とするファクシミリ装置。
  2. 【請求項2】 書き込み制御手段は、前記メモリ部が満
    杯でかつ読み出し済みのエリアが無い場合、前記送信制
    御手段の送信制御に伴って前記メモリ部に読み出し済み
    のエリアが発生するまで前記スキャナ部による読み取り
    動作を待機させるように制御することを特徴とする請求
    項1記載のファクシミリ装置。
  3. 【請求項3】 送信制御手段は、G3ファクシミリ通信
    手順を実行するものから構成されることを特徴とする請
    求項1または2記載のファクシミリ装置。
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