JP2966307B2 - ドアクロージャ - Google Patents

ドアクロージャ

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JP2966307B2
JP2966307B2 JP712295A JP712295A JP2966307B2 JP 2966307 B2 JP2966307 B2 JP 2966307B2 JP 712295 A JP712295 A JP 712295A JP 712295 A JP712295 A JP 712295A JP 2966307 B2 JP2966307 B2 JP 2966307B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドアロック装置に備わ
るドアクロージャに係り、さらに詳しくは、ドアロック
装置のラッチ部材をハーフラッチ位置からフルラッチ位
置まで強制的に移動させるためのドアクロージャに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のドアクロージャとして
は、例えば、実開平3−76983号公報に記載のもの
が知られている。
【0003】かかるドアクロージャは、自動車用スライ
ドドアのドアロック装置に備わるものであり、ドアロッ
ク装置のラッチ部材がスライドドアの閉じ操作によって
ハーフラッチ位置まで回動したときに、モータを正転起
動させ、その駆動力によってラッチ部材を強制的にフル
ラッチ位置まで回動させるようになっている。また、そ
のようなクローズ動作中におけるラッチ部材の駆動系の
異常、例えば、モータの駆動力をラッチ部材に伝達する
ワイヤの断線等の異常を検出して、対処する構成が備え
られている。
【0004】すなわち、ラッチ部材のハーフラッチ位置
までの回動が検出されたときに1つのタイマーをセット
し、そのタイマーがタイムアップする所定の経過時間内
に、そのラッチ部材のフルラッチ位置までの回動が検出
されなかったときに、異常が発生したと判定してモータ
を逆転させて、ラッチ部材を逆転させる構成となってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ドアクロージャは、ラッチ部材がハーフラッチ位置から
フルラッチ位置まで回動する間においては、上記タイマ
ーがタイムアップするまで駆動系の異常を検出すること
ができなかった。また、ラッチ部材をフルラッチ位置に
て機械的にロックさせる場合、その構成上、フルラッチ
位置を若干越えた位置までラッチ部材を回動(以下、
「オーバートラベル」という)させる必要があるもの
の、そのオーバートラベル時には、駆動系の異常を検出
することができなかった。
【0006】本発明の目的は、ラッチ部材の駆動系の異
常をより早期にかつ確実に検出することができるドアク
ロージャを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のドアクロージャは、ドアの閉じ動作によってドアロッ
ク装置のラッチ部材がハーフラッチ位置まで移動したと
きに、電動モータによって駆動される移動体を介して前
記ラッチ部材をフルラッチ位置の方向に移動させ、前記
ラッチ部材がフルラッチ位置を通過して移動限位置まで
移動したときに、前記電動モータによって前記移動体を
待機位置まで復帰させるドアクロージャにおいて、前記
ラッチ部材がドアの閉じ動作によってハーフラッチ位置
まで移動したことを検出する第1の検出手段と、前記ラ
ッチ部材がハーフラッチ位置からフルラッチ位置まで移
動したことを検出する第2の検出手段と、前記ラッチ部
材のハーフラッチ位置からフルラッチ位置までの移動範
囲を複数の分割範囲に分ける少なくとも1つの中間位置
まで前記ラッチ部材が移動したことを検出する少なくと
も1つの中間位置検出手段と、前記複数の分割範囲毎に
おいて、前記第1の検出手段または前記中間位置検出手
段による前記ラッチ部材の分割範囲起点位置への到達検
出時点から、該分割範囲毎の所定の経過時間内に、前記
中間位置検出手段または前記第2の検出手段によって前
記ラッチ部材の分割範囲終点位置への到達が検出されな
かったときに異常検出信号を出力する複数の判定手段
と、前記判定手段が異常検出信号を出力したときに前記
電動モータを停止させる制御手段とを備えたことを特徴
とする。
【0008】本発明の請求項2に記載のドアクロージャ
は、ドアの閉じ動作によってドアロック装置のラッチ部
材がハーフラッチ位置まで移動したときに、電動モータ
によって駆動される移動体を介して前記ラッチ部材をフ
ルラッチ位置の方向に移動させ、前記ラッチ部材がフル
ラッチ位置を通過して移動限位置まで移動したときに、
前記電動モータによって前記移動体を待機位置まで復帰
させるドアクロージャにおいて、前記ラッチ部材がハー
フラッチ位置からフルラッチ位置まで移動したことを検
出する検出手段と、前記検出手段による検出時点から所
定の経過時間内に前記ラッチ部材が移動限位置まで移動
しなかったときに異常検出信号を出力するオーバートラ
ベル後の判定手段と、前記オーバートラベル後の判定手
段が異常検出信号を出力したときに前記電動モータを停
止させる制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】本発明の請求項3に記載のドアクロージャ
は、ドアの閉じ動作によってドアロック装置のラッチ部
材がハーフラッチ位置まで移動したときに、電動モータ
によって駆動される移動体を介して前記ラッチ部材をフ
ルラッチ位置の方向に移動させ、前記ラッチ部材がフル
ラッチ位置を通過して移動限位置まで移動したときに、
前記電動モータによって前記移動体を待機位置まで復帰
させるドアクロージャにおいて、前記ラッチ部材がドア
の閉じ動作によってハーフラッチ位置まで移動したこと
を検出する第1の検出手段と、前記ラッチ部材がハーフ
ラッチ位置からフルラッチ位置まで移動したことを検出
する第2の検出手段と、前記ラッチ部材のハーフラッチ
位置からフルラッチ位置までの移動範囲を複数の分割範
囲に分ける少なくとも1つの中間位置まで前記ラッチ部
材が移動したことを検出する少なくとも1つの中間位置
検出手段と、前記複数の分割範囲毎において、前記第1
の検出手段または前記中間位置検出手段による前記ラッ
チ部材の分割範囲起点位置への到達検出時点から、該分
割範囲毎の所定の経過時間内に、前記中間位置検出手段
または前記第2の検出手段によって前記ラッチ部材の分
割範囲終点位置への到達が検出されなかったときに異常
検出信号を出力する複数のオーバートラベル前の判定手
段と、前記第2の検出手段による検出時点から所定の経
過時間内に前記ラッチ部材が移動限位置まで移動しなか
ったときに異常検出信号を出力するオーバートラベル後
の判定手段と、前記オーバートラベル前またはオーバー
トラベル後の判定手段が異常検出信号を出力したときに
前記電動モータを停止させる制御手段とを備えたことを
特徴とする。
【0010】
【作用】本発明のドアクロージャは、ラッチ部材のハー
フラッチ位置からフルラッチ位置までの移動範囲を複数
の分割範囲に分けて、それらの分割範囲毎、および/ま
たはラッチ部材のフルラッチ位置からロック位置までの
移動範囲に関して経過時間を監視し、それが所定の経過
時間以上となったときに、ラッチ部材の駆動系に異常が
生じたと判断してラッチ部材の駆動用モータを少なくと
も停止させることにより、ラッチ部材の駆動系の異常を
早期にかつ確実に検出して対処する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0012】(第1実施例)本実施例は、自動車用スラ
イドドア1のドアロック装置10に備わるドアクロージ
ャ20としての適用例である。以下、本実施例のドアク
ロージャ20をA.「機械的な構成」、B.「制御系の
構成」、C.「動作」に分けて説明する。
【0013】A.「機械的な構成」 図1から図3は、ドアクロージャ20の機械的な構成を
説明するための図である。
【0014】まず、ドアロック装置10のベース部材1
1には、車体側の図示しないストライカと係合可能なラ
ッチ部材12が軸線O1を中心として回動自在に備えら
れている。そして、スライドドア1が矢印A方向に閉じ
られて、ストライカとラッチ部材12とが完全に係合す
るフルラッチの状態となったときに、図示しないロッキ
ングプレートがラッチ部材12を回動不能にロックす
る。ロッキングプレートは、機械的にラッチ部材12を
ロックする機構上、ラッチ部材12がストライカと完全
に係合するフルラッチ位置を若干越えて回動(以下、
「オーバートラベル」という)した時に、そのラッチ部
材12と機械的に係合してロックすることになる。した
がって、ラッチ部材12がオーバートラベル分だけ余分
に回動することを条件として、ラッチ部材12がフルラ
ッチ位置にてストライカをロックして、スライドドア1
が閉成状態にロックされることになる。また、ラッチ部
材12のオーバートラベル時にもドア1は矢印A方向に
わずかながら閉動することになる。ロッキングプレート
は、スライドドア1に備わるロック解除レバーの操作に
より、ラッチ部材12のロックを解除する。
【0015】ドアクロージャ20には、軸線O2を中心
として回動可能なクローズレバー21が備えられてい
る。このクローズレバー21が図3における位置を待機
位置として矢印B1方向に回動して、それがラッチ部材
12の突起部12Aと当接することにより、ラッチ部材
12を矢印C1方向に回動させて、それをストライカと
の係合開始のハーフラッチ位置から、ストライカと完全
に係合するフルラッチ位置にまで強制的に回動させ、さ
らにラッチ部材12のロックに必要なオーバートラベル
分だけ余分に回動させることになる。クローズレバー2
1は、ケーブル22、ケーブルジョイント23、扇状の
出力ギア24、およびピニオンギア25を介して、可逆
転のギアドモータ26に接続されている。27はドアク
ロージャ20の取り付けブラケットである。
【0016】そして、モータ26の正転によってピニオ
ンギア25が矢印D1方向に回動することにより、クロ
ーズレバー21がケーブル22に引かれて矢印B1方向
に回動する。その後、モータ26の逆転によってピニオ
ンギア25が矢印D2方向に回動することにより、クロ
ーズレバー21がスプリング28の付勢力によって矢印
B2方向に回動復帰する。
【0017】ラッチ部材12がハーフラッチ位置に移動
したことの検出は、ラッチ部材12に連動するオープン
レバー13がハーフラッチ検出スイッチ29をスイッチ
動作させることにより行う。ハーフラッチ検出スイッチ
29は、機械的な接点部を備えた簡易なリミットスイッ
チである。オープンレバー13は、ラッチ部材12がハ
ーフラッチ位置に移動したときに、ハーフラッチ検出ス
イッチ29の操作部に当接してそれをONとし、そして
ラッチ部材12がハーフラッチ位置からフルラッチ位置
に向かって矢印C1方向に回動して、それが所定の中間
位置まで回動したときに、ハーフラッチ検出スイッチ2
9の操作部から離間してそれをOFFとし、さらにラッ
チ部材12がフルラッチ位置に達したときに、再びハー
フラッチ検出スイッチ29の操作部に当接してそれをO
Nとするようになっている。したがって、ハーフラッチ
検出スイッチ29は、1回目のONによってラッチ部材
12がハーフラッチ位置に移動したことを検出すること
になり、また、その後のOFFによってラッチ部材12
が所定の中間位置まで移動したことを検出することにな
り、さらに、その後の2回目のONによってラッチ部材
12がフルラッチ位置まで移動したことを検出すること
になる。つまり、ハーフラッチ検出スイッチ29は、ラ
ッチ部材12がハーフラッチ位置、中間位置、フルラッ
チ位置のそれぞれに移動したことを検出する第1の検出
手段、中間位置検出手段、第2の検出手段としての機能
を果たすことになる。
【0018】また、ラッチ部材12がフルラッチ位置を
通過して前述したオーバートラベル分だけさらに移動し
たときは、そのラッチ部材12の回動が第1の拘束手段
としての図示しない機構、例えばラッチ部材12の回動
範囲の規制部材によって拘束され、そのラッチ部材12
とクローズレバー21を介して間接的にモータ26の正
転が強制的に阻止される。以下においては、このように
第1の拘束手段によって拘束されるラッチ部材12の移
動限位置を「ロック位置」という。また、クローズレバ
ー21が待機位置まで回動したときは、第2の拘束手段
を構成する出力ギア24と取り付けブラケット27とが
当接し、クローズレバー21を介してモータ26の逆転
が強制的に阻止される。そして、ラッチ部材12がロッ
ク位置に移動したことの検出、およびクローズレバー2
1が待機位置まで移動したことの検出は、後述するよう
に、コントローラ50内の中央処理部51がモータ26
の負荷の変化に基づいて行う。なお、第1、第2の拘束
手段は、ラッチ部材12がロック位置に移動したとき、
およびクローズレバー21が待機位置に移動したとき
に、モータ26の回転を直接的に止める構成であっても
よい。
【0019】ドアクロージャ20は、コントローラ(駆
動制御手段)50によって駆動制御され、ラッチ部材1
2のハーフラッチ位置までの回動がハーフラッチ検出ス
イッチ29によって検出されたときに、モータ26の正
転によってクローズレバー21が矢印B1方向に回動さ
れて、ラッチ部材12が強制的に矢印C1方向のフルラ
ッチ位置、さらにロック位置まで回動される。以下、こ
のようにラッチ部材12を強制的にロック位置まで回動
させる動作を「クローズ動作」という。その後、後述す
るようにラッチ部材12のロック位置までの回動が検出
されたときに、モータ26が逆転し、クローズレバー2
1がスプリング28の力によって矢印B2方向に戻さ
れ、そして後述するようにクローズレバー21の待機位
置までの復帰が検出されたときに、モータ26が停止し
て一連の動作を終了する。以下、このようにクローズレ
バー21が待機位置まで復帰する動作を「中立復帰動
作」という。
【0020】また、ドアクロージャ20は、スライドド
ア1側と車体2側との対向部に位置する対の給電部(閉
じ位置検出手段)32、33(図1参照)を通して、車
体2側の車載バッテリー3(図4参照)に電気的に接続
される。したがって、これらの給電部32、33を介し
て、コントローラ50の電源回路が形成されることにな
る。給電部32、33は、スライドドア1の開きの度合
いが所定以下に小さくなったときに電気的に接触し、ス
ライドドア1の閉操作によってラッチ部材12がハーフ
ラッチ位置まで回動する以前に、電気的な接触状態が得
られるようになっている。
【0021】また、コントローラ50は、ドアクロージ
ャ20のクローズ動作中にスライドドア1のアウトサイ
ドハンドルが操作されたときに、ドアクロージャ20の
クローズ動作を中断して元の待機状態に戻す。アウトサ
イドハンドルが操作されたことの検出は、そのアウトサ
イドハンドルに連動するハンドルレバー30がハンドル
スイッチ(リミットスイッチ)31をスイッチ動作させ
ることによって行う。
【0022】B.「制御系の構成」 図4は、ドアクロージャ20の制御系を説明するための
ブロック構成図である。
【0023】コントローラ50には、中央処理部51、
車載バッテリー3の電圧を監視する電圧監視部52、定
電圧回路53、車載バッテリー3とモータ26との間の
駆動回路中に備わるリレー制御部54、モータ26の駆
動電流を検出する電流検出部55、その電流検出部55
の検出信号をA/D変換するA/D変換部56が備えら
れている。中央処理部51の第1,第2の判定部(オー
バートレベル前の判定手段)57,58と、第3の判定
部(オーバートレベル後の判定手段)59は、後述する
ようにクローズ動作中におけるラッチ部材12の駆動系
の異常の有無を検出し、その異常が検出されたときに、
後述するように制御部(制御手段)60がリレー制御部
54を制御してモータ26を停止させる。
【0024】また、ロック位置検出部61は、後述する
ようにラッチ部材12がロック位置まで回動したことを
検出する。また、待機位置検出部61は、後述するよう
に、クローズレバー21が待機位置まで移動したことを
検出する。そして中央処理部51は、後述するように、
リレー制御部54の正転リレーおよび逆転リレーを制御
してモータ26を正転および逆転させる。なお、ハーフ
ラッチ検出スイッチ29とハンドルスイッチ31は、そ
れらが機械的な接点部を備えたマイクロスイッチである
ことを考慮し、それらのON,OFFの状態が所定時間
以上継続したことを条件として正規なスイッチ状態であ
ると確認するように、回路を構成することが望ましい。
【0025】さらに、中央処理部51にはフルラッチ確
認部(フルラッチ確認手段)と駆動制限部(駆動制限手
段)が構成されており、これらは、後述するように、ラ
ッチ部材12が既にフルラッチ位置にてロックされてい
るか否かを検出し、それが既にフルラッチ位置にロック
されているときにモータ26の駆動を制限するためのも
のである。
【0026】C.「動作」 図10は、コントローラ50の動作手順を説明するため
のメインルーチンである。
【0027】図10のメインルーチンにおいては、ま
ず、初期設定(ステップS1)において、後述する各種
のフラグをリセットすると共に、後述するタイムカウン
トCとエラーカウントEをクリアする。この初期設定の
時期は、給電部32、33の接触によりコントローラ5
0の電源回路が形成されてコントローラ50の電源が投
入されたとき、つまりドア1がラッチ部材12をハーフ
ラッチ位置に回動させる前の所定位置まで、そのドア1
が閉じられたときである。以下においては、このように
ドア1が所定位置まで閉じられることによる給電部3
2、33の接続を「通常時の接続」という。また、この
初期設定は、ドア1が完全に閉じられているときにも実
行されることがある。つまり、接触状態にあるべきはず
の給電部32、33が自動車の走行中の振動などによっ
て一時的に非接触状態となった場合に、それらが再び接
触して、コントローラ50の電源が再投入されることに
なるからである。以下においては、このような不本意な
非接触状態後における給電部32、33の接続を「異常
時の接続」という。
【0028】このような初期設定の後は、図17のフル
ラッチ確認動作を実行し(ステップS8)、動作完了フ
ラグがセットされたときは、モータ26を動作させるこ
となくドアクロージャ20の制御を終了する(ステップ
S9)。動作完了フラグがセットされなかったときは、
図11のクローズ開始動作のサブルーチンを実行してか
ら(ステップS2)、クローズ動作フラグがセットされ
たことを条件として、図12のクローズ監視動作のサブ
ルーチンを実行し(ステップS3,4)、また中立復帰
フラグがセットされたことを条件として、図14の中立
復帰監視動作のサブルーチンを実行する(ステップS
5,6)。
【0029】フルラッチ確認動作は、図4の中央処理部
51に構成されたフルラッチ確認部と駆動制限部の動作
に相当する。また、中立復帰動作では図14のモータロ
ック判定のサブルーチンが実行される。クローズ監視動
作中におけるモータロック判定動作が図4中のロック位
置検出部61の動作に相当し、また中立復帰動作中にお
けるそのモータロック判定の動作が図4中の待機位置検
出部62の動作に相当する。そして、動作完了フラグが
セットされたことを条件として、一連のドアクロージャ
20の動作を終了する(ステップS7)。
【0030】以下においては、ドアクロージャ20の動
作をC−1.「フルラッチ確認動作」、C−2.「クロ
ーズ動作」、およびC−3.「中立復帰動作」に分けて
説明する。
【0031】C−1.「フルラッチ確認動作」 フルラッチ確認動作(図17参照)は、まず、給電部3
2、33の接触によるコントローラ50の電源投入後の
所定の確認時間内において、ハーフラッチ検出スイッチ
29がONとなっているか否かを判定する(ステップS
81、82、83)。本例の場合は、電源投入後、5m
secから15msec経過するまでの間において、ハ
ーフラッチ検出スイッチ29がONとなっているか否か
を判定する。そして、その電源投入後の確認時間内にお
いて、ハーフラッチ検出スイッチ29がONとなってい
るときは、ラッチ部材12が既にフルラッチ位置にてロ
ックされているものと判定して、動作完了フラグをセッ
トする(ステップS84) ここで、ハーフラッチ検出スイッチ29は、前述したよ
うに、ドア1の閉じ動作によってラッチ部材12がハー
フラッチ位置まで回動されたときにONとなり、その
後、一旦OFFとなってから、ラッチ部材12がフルラ
ッチ位置にまで回動している間は継続的にONとなって
いる。したがって前述した「通常時の接続」の場合に
は、図16中の左欄のように、その接続による電源の投
入後、ラッチ部材12がハーフラッチ位置に回動するま
での所定時間を待ってからハーフラッチ検出スイッチ2
9がONとなり、一方、前述した「異常時の接続」の場
合には、図16中の右欄のように、その接続による電源
の投入時には既にハーフラッチ検出スイッチ29がON
状態となっている。
【0032】そこで、電源投入後の確認時間は、ドア1
の通常の閉じ動作時における電源投入開始からハーフラ
ッチ検出スイッチ29のONまでの経過時間を考慮して
定める。本例の場合は、ドア1を通常に閉じたときに、
給電部32、33が接触して電源が投入されてからハー
フラッチ検出スイッチ29がONとなるまでに20ms
ec以上かかることから、確認時間を5msecから1
5msecの間に定め、その確認時間内にハーフラッチ
検出スイッチ29のONが認識できたときは、既にラッ
チ部材12がフルラッチ位置にてロックされていると判
定して、動作完了フラグをセットする(ステップS8
4)。なお、ステップS81を省略し、5msecの経
過を待たなくてもよい。このように、動作完了フラグを
セットすることにより、モータ26を駆動させることな
くドアクロージャ20の制御が終了し(ステップS
9)、結果的に、無駄なクローズ動作をなくして、電力
の消費、および利用者に不快感を与えること未然に回避
できることになる。
【0033】C−2.「クローズ動作」 図5は、クローズ動作中におけるハーフラッチ検出スイ
ッチ29のスイッチ状態とモータ26の駆動方向の変化
を示し、同図中のt11は検出スイッチ29の1回目の
ONの時点、t12は検出スチチ29がOFFとなる時
点、t13は検出スイッチ29の2回目のONの時点で
ある。つまり、t11はハーフラッチ位置の検出時点、
t12は中間位置の検出時点、t13はフルラッチ位置
の検出時点である。また、図5中のT14は、後述する
ロック位置の検出時点である。
【0034】クローズ動作は、まず、図11のクローズ
開始動作のサブルーチンのステップS11において、ハ
ーフラッチ検出スイッチ29の1回目のONを認識する
ことによって開始する。すなわち、その検出スイッチ2
9が1回目のONとなることを待って、リレー制御部5
4(図4参照)の正転リレーがONとされ(ステップS
12)、クローズ動作フラグがセットされる(ステップ
S13)。そして、正転リレーがONとなることによ
り、モータ26の正転駆動回路が形成され、それが正転
を開始し、クローズレバー21が図3中の矢印B1方向
に回動してクローズ動作を開始する。
【0035】その後、クローズ動作フラグがセットされ
たことにより、図12のクローズ監視動作のサブルーチ
ンが実行される。
【0036】まず、正転リレーがONとなってからの所
定の異常時間以上経過するまでは、ハンドルスイッチ3
1がONとなっていないことを条件として(ステップS
21,S22)、図15のモータロック判定のサブルー
チンを実行する(ステップS23)。ステップS21に
おいて、正転リレーがONとなってから所定の異常時間
以上経過しているときは異常が生じたと判断し、またス
テップS22において、ハンドルスイッチ31のONが
認識できたときはスライドドア1が開き操作されたと判
断し、これらの判断がされたときは、正転リレーのOF
F(ステップS27)と逆転リレーのON(ステップS
28)によって、モータ26を逆転させると共に、クロ
ーズ動作フラグのリセット(ステップS29)、中立復
帰フラグのセット(ステップS30)、モータロックフ
ラグのリセット(ステップS32)をする。
【0037】図15のモータロック判定のサブルーチン
においては、まず、正転リレーまたは逆転リレーがON
してからモータ26の駆動電流が安定するまでの電流安
定時間t0の経過を待て(ステップS51)、電流検出
部55によって検出されたモータ26の駆動電流Iを現
時点の駆動電流I(n)として読み込み(ステップS5
2)、クローズ動作フラグがリセットされていることを
条件として(ステップS53)、駆動電流I(n)と、
比較電流{I(n−1)+△I}とを比較する(ステッ
プS54)。比較電流{I(n−1)+△I}におい
て、I(n−1)は前回の読み込んだ駆動電流Iであ
り、その値I(n−1)よりも△I以上に駆動電流I
(n)が大いくなったときに、モータ26が過負荷状態
にあると判断して、エラーカウントE1の値を「1」だ
けカウントアップする(ステップS60)。そして、そ
のエラーカウントE1が所定の値E1maxとなったと
きに、ラッチ部材12がロック位置に拘束されてクロー
ズレバー21の図3中矢印B1方向の回動が阻止された
と判断して(ステップS62)、モータロックフラグを
セットし(ステップS63)、エラーカウントE1をク
リアする(ステップS64)。
【0038】一方、駆動電流I(n)が比較電流{I
(n−1)+△I}よりも小さいときは、その駆動電流
I(n)を前回の駆動電流I(n−1)として格納し
て、次回の比較電流とする(ステップS55)。また、
ステップS54において駆動電流I(n)と比較電流
{I(n−1)+△I}とを比較する当初においては、
ステップS59にて電流I(n−1)の値を最大値に設
定する。
【0039】そして、ステップS33にてモータロック
フラグがセットされることにより、図12のステップS
24からステップS27〜S32に進み、モータ26を
逆転させて後述する中立復帰動作を開始する。
【0040】ここで、モータ26の駆動電流Iについて
説明する。
【0041】駆動電流I(n)は、図7に示すように、
モータ26の回転開始後、所定の安定時間t0が経過す
ることによって安定し、モータ26の回転が拘束された
時点t1から急上昇する。したがって、その駆動電流I
の現時点の検出値I(n)と前回の検出値I(n−1)
との差が所定の値△I以上となったとき、つまり単位時
間当たりにおける駆動電流Iの上昇が△I以上となった
ときに、モータ26が拘束されたと判断できる。本実施
例では、モータ26の負荷か一時的に増大した場合を考
慮し、モータ26が連続して所定時間以上拘束されてエ
ラーカウンタE1がE1maxとなったときに、ラッチ
部材12がロック位置に達したためにモータ26の回転
が拘束されたと判断して、モータロックフラグをセット
する。なお、図8に示すように、モータ26の無負荷状
態における駆動電流I(0)と駆動電流Iとを比較し、
それらの差が△Bよりも小さくなったときをモータ26
の回転が拘束されたときとして検出することもできる。
また、駆動電流Iの微分値やモータ26の回転速度の変
化から、モータ26が拘束されたことを検出することも
できる。要は、モータ26の負荷の変化が検出できれば
よい。
【0042】また、本実施例では電源電圧の変動を考慮
し、電源電圧に応じたロック電流IRとモータ26の駆
動電流Iとの比較からもモータ26の回転が拘束された
ことを検出する。
【0043】すなわち、図15のステップS55におい
て、電源電圧監視部29(図4参照)が検出した電源電
圧を読み込み、その電源電圧に対応するロック電流IR
をロック電流テーブルから読み出す(ステップS5
7)。そのテーブルには、図9に示すように電源電圧と
ロック電流IRとが対応付けられている。そして、読み
出したロック電流IR以上に駆動電流I(n)が大きく
なったときに、モータ26が過負荷状態にあると判断し
て(ステップS58)、エラーカウントE2の値を
「1」だけカウントアップする(ステップS65)。そ
して、そのエラーカウントE2が所定の値E2maxと
なったときに、ラッチ部材12がロック位置に拘束され
たためにクローズレバー21の図3中矢印B1方向の回
動が阻止されたと判断して(ステップS66)、モータ
ロックフラグをセットし(ステップS63)、エラーカ
ウントE2をクリアする(ステップS64)。つまり、
モータ26の負荷か一時的に増大した場合を考慮し、モ
ータ26が連続して所定時間以上拘束されてエラーカウ
ンタE2がE2maxとなったときに、ラッチ部材12
がロック位置に達したためにモータ26の回転が拘束さ
れたと判断する。
【0044】図12のステップS24にて、モータロッ
クフラグがセットされていないときは、図13の異常判
定動作のサブルーチンが実行される(ステップS2
5)。
【0045】まず、2度叩きフラグがセットされている
か否かを判定する(ステップS101)。この2度叩き
フラグは、図10の初期設定(ステップS1)にてリセ
ットされ、ハーフラッチ検出スイッチ29がOFFとな
った時点t12(図5参照)にてセットされる(ステッ
プS102,S106)。
【0046】その2度叩きフラグが未だセットされてい
ない図5中のt11の時点からは、第1の判定部57
(図4参照)内の第1のタイムカウンタのカウント値C
1が逐次インクリメントされ(ステップS102,S1
03)、その値C1が所定の上限値D1を越えたときに
後述する異常判定フラグをセットする(ステップS10
4,S105)。また、2度叩きフラグがセットされた
図5中のt12の時点からは、第2の判定部58(図4
参照)内の第2のタイムカウンタのカウント値C2が逐
次インクリメントされ(ステップS107,S10
8)、その値C2が所定の上限値D2を越えたときに後
述する異常判定フラグをセットする(ステップS10
9,S110)。さらに、ハーフラッチ検出スイッチ2
9が2回目のONとなった図5中のt13の時点から
は、第3の判定部59(図4参照)内の第3のタイムカ
ウンタのカウント値C3が逐次インクリメントされ(ス
テップS107,S111)、その値C3が所定の上限
値D3を越えたときに後述する異常判定フラグをセット
する(ステップS112,S113)。
【0047】図12のステップS26において、異常判
定フラグがセットされているときは、ステップS27〜
S32に進み、制御部60(図4参照)がモータ26を
逆転させて後述する中立復帰動作を開始する。
【0048】したがって、第1の判定部57は、ラッチ
部材12がハーフラッチ位置に到達した時点t11を起
点としてカウントを開始するタイマーとして機能し、そ
して上限値D1に相当する経過時間T1内にラッチ部材
12が中間位置に到達しなかったときに、モータ26を
停止させ、さらに逆転させるべく異常判定フラグをセッ
トすることになる。また、第2の判定部58は、ラッチ
部材12が中間位置に到達した時点t12を起点として
カウントを開始するタイマーとして機能し、そして上限
値D2に相当する経過時間T2内にラッチ部材12がフ
ルラッチ位置に到達しなかったときに、モータ26を停
止させ、さらに逆転させるべく異常判定フラグをセット
することになる。さらに、第3の判定部59は、ラッチ
部材12がフルラッチ位置に到達した時点t13を起点
としてカウントを開始するタイマーとして機能し、そし
て上限値D3に相当する経過時間T3内にラッチ部材1
2がロック位置に到達しなかったときに、モータ26を
停止させ、さらに逆転させるべく異常判定フラグをセッ
トすることになる。
【0049】これらの結果、ハーフラッチ到達時点t1
1、中間位置到達時点t12、フルラッチ位置到達時点
t13、ロック位置到達時点t14のそれぞれの間にお
ける経過時間t21,t22,t23が監視され、それ
らが個別の経過時間T1,T2,T3を越えたときに、
ラッチ部材12の駆動系に異常が生じたと判断して、モ
ータ26を停止させさらに逆転されることになる。その
際、モータ26は少なくとも停止させるだけでもよい。
また、本実施例では、図6に示すように、モータ26の
駆動電圧に応じて時間T1,T2,T3を調整すること
により、電源電圧の伴うモータD26の回転速度の変動
に拘らず、常に最適な時間T1,T2,T3を設定す
る。なお、時間T1,T2,T3は、環境温度等の諸条
件に応じて変更するようにしてもよい。
【0050】C−3.「中立復帰動作」 前述したようにモータ26が逆転されることにより中立
復帰動作が開始し、また、そのときに中立復帰フラグが
セットされることにより、図10のステップS5からス
テップS6に進み、図14の中立復帰監視動作を実行す
る。
【0051】まず、逆転リレーがONとなってからの経
過時間が所定の異常時間以上経過するまでは、前述した
図15のモータロック判定のサブルーチンを実行する
(ステップS72)。ステップS71において、逆転リ
レーがONとなってから所定の異常時間以上経過してい
るときは異常が生じたと判断して、動作完了フラグをセ
ットし(ステップS74)、また逆転リレーをOFFに
して(ステップS75)モータ26の逆転を停止させる
と共に、モータロックフラグをリセットする(ステップ
S76)。
【0052】図15のモータロック判定のサブルーチン
においては、前述したクローズ動作中の場合と同様にモ
ータ26の駆動電流Iの変化を監視する。そして、その
監視結果に基づき、クローズレバー21が待機位置まで
回動したこと、つまり出力ギア24が取り付けブラケッ
ト27の内面に当接してモータ26の逆転が拘束された
ことを検出して、モータロックフラグをセットする。そ
のモータロックフラグがセットされることにより、図1
4のステップS73からステップS74〜S76に進
み、動作完了フラグのセットし、また逆転リレーをOF
Fにしてモータ26の逆転を停止させると共に、モータ
ロックフラグをリセットする。
【0053】ところで、本実施例の場合は、ラッチ部材
12がロック位置に移動したとき、およびクローズレバ
ー21が待機位置に復帰したときに、モータ26の動き
を強制的に止め、そのときのモータ26の負荷の変化か
ら、ラッチ部材12がロック位置に移動したこと、およ
びクローズレバー21が待機位置に移動したことを検出
するため、ドアクロージャ20の動作タイミングを決定
するための検出手段を簡易に構成して、ドアクロジャ2
0自体の構成の簡素化、小型化、低価格化が実現できる
ことになる。
【0054】(その他)上記実施例では、ラッチ部材1
2のハーフラッチ位置からフルラッチ位置までの移動範
囲を2つの分割範囲に分けるべく1つの中間位置を設定
して、それらの分割範囲の起点位置の到達時点t11,
t12(図5参照)から所定の経過時間T1,T2内
に、それらの分割範囲の終点位置の到達つまり中間位置
およびフルラッチ位置の到達が検出されなかったとき
に、異常検出信号を出力するようになっている。しか
し、ラッチ部材12のハーフラッチ位置からフルラッチ
位置までの移動範囲の分割数は何ら2つに限定されず、
それを2つ以上の分割範囲に分けて、それらの分割範囲
毎についての経過時間を監視するようにしてもよい。そ
の分割範囲を数多く設定することにより、より早く異常
の検出ができることになる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のドアクロ
ージャは、ラッチ部材のハーフラッチ位置からフルラッ
チ位置までの移動範囲を複数の分割範囲に分けて、それ
らの分割範囲毎、および/またはラッチ部材のフルラッ
チ位置からロック位置までの移動範囲に関して経過時間
を監視し、それが所定の経過時間以上となったときに、
ラッチ部材の駆動系に異常が生じたと判断してラッチ部
材の駆動用モータを少なくとも停止させる構成であるか
ら、ラッチ部材の駆動系の異常を早期にかつ確実に検出
して対処することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のドアクロージャを備えた
車両用スライドドアの側面図である。
【図2】図1に示すドアクロージャの斜視図である。
【図3】図2のIII 矢視図である。
【図4】本発明の第1実施例の制御系のブロック構成図
である。
【図5】本発明の第1実施例における駆動系の異常の検
出方法の説明図である。
【図6】本発明の第1実施例における異常検出用の経過
時間と電源電圧との関係の説明図である。
【図7】図1に示すモータの駆動電流の変化に基づくモ
ータロックの判定方法の説明図である。
【図8】図1に示すモータの駆動電流の変化に基づくモ
ータロックの他の判定方法の説明図である。
【図9】図1に示すモータのロック電流と電源電圧との
関係の説明図である。
【図10】本発明の第1実施例のドアクロージャの動作
を説明するためのフローチャートである。
【図11】図10におけるクローズ開始動作を説明する
ためのフローチャートである。
【図12】図10におけるクローズ監視動作を説明する
ためのフローチャートである。
【図13】図12における異常判定動作を説明するため
のフローチャートである。
【図14】図10における中立復帰監視動作を説明する
ためのフローチャートである。
【図15】図14におけるモータロック判定の動作を説
明するためのフローチャートである。
【図16】本発明の第1実施例のドアクロージャにおけ
るハーフラッチ検出スイッチの動作タイミングの説明図
である。
【図17】本発明の第1実施例におけるフルラッチ確認
動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 スライドドア 10 ドアロック装置 11 ベース部材 12 ラッチ部材 20 ドアクロージャ 21 クローズレバー 26 モータ 29 ハーフラッチ検出スイッチ(第1,第2の検出手
段、中間位置検出手段) 57 第1の判定部(オーバートラベル前の判定手段) 58 第2の判定部(オーバートラベル前の判定手段) 59 第3の判定部(オーバートラベル後の判定手段) 60 制御部(制御手段)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドアの閉じ動作によってドアロック装置
    のラッチ部材がハーフラッチ位置まで移動したときに、
    電動モータによって駆動される移動体を介して前記ラッ
    チ部材をフルラッチ位置の方向に移動させ、前記ラッチ
    部材がフルラッチ位置を通過して移動限位置まで移動し
    たときに、前記電動モータによって前記移動体を待機位
    置まで復帰させるドアクロージャにおいて、 前記ラッチ部材がドアの閉じ動作によってハーフラッチ
    位置まで移動したことを検出する第1の検出手段と、 前記ラッチ部材がハーフラッチ位置からフルラッチ位置
    まで移動したことを検出する第2の検出手段と、 前記ラッチ部材のハーフラッチ位置からフルラッチ位置
    までの移動範囲を複数の分割範囲に分ける少なくとも1
    つの中間位置まで前記ラッチ部材が移動したことを検出
    する少なくとも1つの中間位置検出手段と、 前記複数の分割範囲毎において、前記第1の検出手段ま
    たは前記中間位置検出手段による前記ラッチ部材の分割
    範囲起点位置への到達検出時点から、該分割範囲毎の所
    定の経過時間内に、前記中間位置検出手段または前記第
    2の検出手段によって前記ラッチ部材の分割範囲終点位
    置への到達が検出されなかったときに異常検出信号を出
    力する複数の判定手段と、 前記判定手段が異常検出信号を出力したときに前記電動
    モータを停止させる制御手段とを備えたことを特徴とす
    るドアクロージャ。
  2. 【請求項2】 ドアの閉じ動作によってドアロック装置
    のラッチ部材がハーフラッチ位置まで移動したときに、
    電動モータによって駆動される移動体を介して前記ラッ
    チ部材をフルラッチ位置の方向に移動させ、前記ラッチ
    部材がフルラッチ位置を通過して移動限位置まで移動し
    たときに、前記電動モータによって前記移動体を待機位
    置まで復帰させるドアクロージャにおいて、 前記ラッチ部材がハーフラッチ位置からフルラッチ位置
    まで移動したことを検出する検出手段と、 前記検出手段による検出時点から所定の経過時間内に前
    記ラッチ部材が移動限位置まで移動しなかったときに異
    常検出信号を出力するオーバートラベル後の判定手段
    と、 前記オーバートラベル後の判定手段が異常検出信号を出
    力したときに前記電動モータを停止させる制御手段とを
    備えたことを特徴とするドアクロージャ。
  3. 【請求項3】 ドアの閉じ動作によってドアロック装置
    のラッチ部材がハーフラッチ位置まで移動したときに、
    電動モータによって駆動される移動体を介して前記ラッ
    チ部材をフルラッチ位置の方向に移動させ、前記ラッチ
    部材がフルラッチ位置を通過して移動限位置まで移動し
    たときに、前記電動モータによって前記移動体を待機位
    置まで復帰させるドアクロージャにおいて、 前記ラッチ部材がドアの閉じ動作によってハーフラッチ
    位置まで移動したことを検出する第1の検出手段と、 前記ラッチ部材がハーフラッチ位置からフルラッチ位置
    まで移動したことを検出する第2の検出手段と、 前記ラッチ部材のハーフラッチ位置からフルラッチ位置
    までの移動範囲を複数の分割範囲に分ける少なくとも1
    つの中間位置まで前記ラッチ部材が移動したことを検出
    する少なくとも1つの中間位置検出手段と、 前記複数の分割範囲毎において、前記第1の検出手段ま
    たは前記中間位置検出手段による前記ラッチ部材の分割
    範囲起点位置への到達検出時点から、該分割範囲毎の所
    定の経過時間内に、前記中間位置検出手段または前記第
    2の検出手段によって前記ラッチ部材の分割範囲終点位
    置への到達が検出されなかったときに異常検出信号を出
    力する複数のオーバートラベル前の判定手段と、 前記第2の検出手段による検出時点から所定の経過時間
    内に前記ラッチ部材が移動限位置まで移動しなかったと
    きに異常検出信号を出力するオーバートラベル後の判定
    手段と、 前記オーバートラベル前またはオーバートラベル後の判
    定手段が異常検出信号を出力したときに前記電動モータ
    を停止させる制御手段とを備えたことを特徴とするドア
    クロージャ。
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