JP2965469B2 - エアバッグ装置およびエアバッグ装置の製造方法 - Google Patents

エアバッグ装置およびエアバッグ装置の製造方法

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JP2965469B2
JP2965469B2 JP6264183A JP26418394A JP2965469B2 JP 2965469 B2 JP2965469 B2 JP 2965469B2 JP 6264183 A JP6264183 A JP 6264183A JP 26418394 A JP26418394 A JP 26418394A JP 2965469 B2 JP2965469 B2 JP 2965469B2
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inflator
retainer
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光崇 渡辺
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、自動車のイン
ストルメントパネルに装着される助手席乗員用のエアバ
ッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、特開平6−24285号
公報に記載されたエアバッグ装置が知られている。
【0003】このエアバッグ装置は、自動車の助手席の
乗員を保護するためにインストルメントパネルなどに装
着されるもので、ガスを噴射するインフレータと、この
ガスにより膨脹展開する袋状のエアバッグとを備えてい
る。そして、インフレータは、上側を開口した圧力容器
となるロアリテーナに収納されており、エアバッグは、
上下側を開口したアッパーリテーナに折り畳まれた状態
で収納されている。さらに、これらアッパーリテーナお
よびロアリテーナの間には、ガスが挿通する通孔を形成
したミッドリテーナが取り付けられ、これらアッパーリ
テーナ、ミッドリテーナおよびロアリテーナが、ボルト
により互いに接続されている。
【0004】そして、自動車の衝突の際などには、イン
フレータから高温高圧のガスが噴射され、このガスがミ
ッドリテーナの通孔を介してエアバッグの内部に流入さ
れて、このエアバッグが膨脹展開し、助手席の乗員を保
護するようになっている。
【0005】しかしながら、この特開平6−24285
号公報に記載のエアバッグ装置では、アッパーリテーナ
およびロアリテーナなどが必要で部品点数が多くなると
ともに、これらアッパーリテーナ、ミッドリテーナ、お
よびロアリテーナを接続する作業工程などが必要で、製
造コストが上昇するとの問題を有している。
【0006】また、例えば、特開平6−8784号公報
に記載されているように、上側を開口したいわゆる深絞
りの一体型のケースを備え、このケース内部の底部側に
インフレータを収納するとともに、このケース内部の開
口部側に、折り畳んだエアバッグを収納したエアバッグ
装置が知られている。
【0007】しかしながら、このようなエアバッグ装置
においては、インフレータとエアバッグとの間にミッド
リテーナを設けない場合には、高温高圧のガスを噴射す
るインフレータからエアバッグを所定寸法だけ離間した
適切な位置に保持することが困難であるとの問題を有し
ている。また、インフレータとエアバッグとの間にミッ
ドリテーナを設ける場合には、ケース内部の中間位置に
ミッドリテーナをボルトにより固定する煩雑な作業が必
要で、エアバッグ装置の製造コストが上昇するなどの問
題を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のように、イ
ンフレータとエアバッグとを別個のケースに収納する構
成では、部品点数および作業工程が多くなり、製造コス
トが上昇するとの問題を有している。また、インフレー
タとエアバッグとを収納する一体型のケースを備えた構
成では、これらのインフレータとエアバッグとの間に設
けるミッドリテーナの組み付け作業などが煩雑であると
の問題を有している。
【0009】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、組み立てが容易で製造コストを低減できるエアバ
ッグ装置およびエアバッグ装置の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のエアバッ
グ装置は、ガスを噴射するインフレータと、このインフ
レータが噴射するガスにより膨脹展開するエアバッグ
と、開口形成されたケース開口部を介して外部に連通し
前記インフレータを収納するインフレータ収納室、およ
び連通部を介して前記インフレータ収納室に連通し前記
エアバッグを収納するエアバッグ収納室が形成された一
体型のケースと、前記インフレータと前記エアバッグと
の間に配設される隔壁体とを具備し、前記ケースには、
前記連通部を介して互いに相対向する対をなす段部が前
記インフレータ収納室側に拡径して形成され、前記隔壁
は、前記連通部を通過して前記インフレータ収納室に
収納され、前記エアバッグを取り付けるエアバッグ取付
部、および前記ケースの段部に当接する対をなす当接部
が形成されたものである。
【0011】請求項記載のエアバッグ装置は、請求項
記載のエアバッグ装置において、ケースには、インフ
レータ収納室内に突出して部に対向し、かつエアバッ
グ収納室側に拡径する第2の段部が形成され、隔壁体に
は、前記第2の段部に当接する第2の当接部が形成され
たものである。
【0012】請求項記載のエアバッグ装置は、請求項
または記載のエアバッグ装置において、隔壁体のエ
アバッグ取付部は、エアバッグに形成された挿通部を挿
通して係止する係止爪部を備えたものである。
【0013】請求項記載のエアバッグ装置の製造方法
は、ガスを噴射するインフレータと、このインフレータ
が噴射するガスにより膨脹展開するエアバッグと、開口
形成されたケース開口部を介して外部に連通し前記イン
フレータを収納するインフレータ収納室、連通部を介し
て前記インフレータ収納室に連通し前記エアバッグを収
納するエアバッグ収納室、および前記連通部を介して互
いに相対向する対をなす段部が形成された一体型のケー
スと、前記インフレータと前記エアバッグとの間に配設
される隔壁体とを用い、前記隔壁体に前記エアバッグを
取り付けた状態で、この隔壁体を、ケース開口部を介し
てケース内に挿入し、次いで、この隔壁体を、前記連通
部に対して傾斜させた状態で、前記対をなす段部間を挿
通させ、次いで、この隔壁体を、回動して前記連通部に
対して平行状とし、前記各段部に当接するものである。
【0014】
【作用】請求項1記載のエアバッグ装置では、インフレ
ータとエアバッグとを一体型のケースに収納したので、
部品点数および組み立て工程数が削減され、製造コスト
が低減される。そして、インフレータとエアバッグとの
間に配置される隔壁体により、収納されたエアバッグが
インフレータから離間した適切な位置に保持される。ま
た、エアバッグを取り付けた隔壁体は、連通部を通過し
てインフレータ収納室に収納され、インフレータ側に拡
径してケースに形成された対をなす段部に当接して保持
され、エアバッグ側への移動が阻止される。
【0015】請求項記載のエアバッグ装置では、請求
記載の作用に加え、ケースに、インフレータ収納室
内に突出して部に対向し、かつエアバッグ収納室側に
拡径する第2の段部を形成したので、隔壁体は、これら
段部間に嵌合して保持される。
【0016】請求項記載のエアバッグ装置では、請求
または記載の作用に加え、隔壁体のエアバッグ取
付部は、エアバッグに形成された挿通部を挿通して係止
する係止爪部を備えたので、エアバッグが隔壁体に係止
して取り付けられる。
【0017】請求項記載のエアバッグ装置の製造方法
では、インフレータとエアバッグとの間に配置される隔
壁体は、エアバッグを取り付けた状態で、ケース開口部
からケース内に挿入され、次いで、連通部に対して傾斜
させた状態で、対をなす段部間を挿通させ、次いで、こ
の隔壁体を、回動して連通部に対して平行状とし、各段
部に当接させることにより、抜け止めして保持される。
【0018】
【実施例】以下、本発明のエアバッグ装置の一実施例の
構成を図面を参照して説明する。
【0019】図1および図2において、11はエアバッグ
装置で、このエアバッグ装置11は、自動車の助手席の前
側に位置する図示しないインストルメントパネルの内側
にほぼ上方に向かって装着されている。
【0020】そして、このエアバッグ装置11は、ケース
としてのリテーナ14と、このリテーナ14にそれぞれ収納
された、インフレータ15、隔壁体としてのミッドリテー
ナ16、およびエアバッグ17などを備えている。
【0021】そして、このリテーナ14は、図1ないし図
3に示すように、例えば、断面略U字状をなす側板21
と、この側板21の両端部を覆う一対の図示しない端板と
をスポット溶接などして、上側にケース開口部22を形成
したいわゆる深絞り形状に形成されている。
【0022】また、このリテーナ14の側板21には、高さ
方向(深さ方向)の中間位置に、内側に向かって凹設さ
れた前後一対の凹設部24が形成され、この凹設部24間に
位置して、リテーナ14の内部に連通部25が形成されてい
る。そして、この連通部25の上側にエアバッグ収納室26
が形成され、連通部25の下側にインフレータ収納室27が
形成されている。
【0023】そして、この凹設部24の下面側は、下側す
なわちインフレータ収納室27側に水平状をなして拡開し
た段部31が前後に相対向して形成されている。さらに、
これら段部31の下方に位置して、リテーナ14の側板21の
両端部近傍には、各段部31よりも突出寸法の小さい第2
の段部33が内側に向かって突設され、各段部31と第2の
段部33とが上下に相対向するようになっている。
【0024】さらに、前後の段部31には、長手方向に沿
って所定の間隔で、それぞれ溝状の係合受部34が複数形
成されている。
【0025】また、リテーナ14の一端側の端板の下部に
は、図示しないインフレータ挿入孔が形成され、このイ
ンフレータ挿入孔から、インフレータ収納室27にインフ
レータ15を挿入できるようになっている。
【0026】なお、このインフレータ15は、略円柱状を
なし、内部に点火器および推進薬などが収納されてい
る。そして、このインフレータ15は、車体の各部に設け
られた衝撃センサに接続され、この衝撃センサからの信
号に基き推進薬を燃焼させて、周面に複数形成したガス
噴射口から高温高圧の窒素ガスを噴射するようになって
いる。
【0027】また、このリテーナ14の側板21の底部に
は、固定ボルト36が取り付けられ、この固定ボルト36に
より、リテーナ14が自動車の車体に固定されるととも
に、リテーナ14の側板21の前後の上端部近傍には、それ
ぞれ複数の取付ボルト37が取り付けられている。
【0028】そして、これら取付ボルト37を用いて、リ
テーナ14の上側に、樹脂製のカバー体41が取り付けら
れ、ケース開口部22が覆われている。また、図1および
図2に示すように、このカバー体41には、インストルメ
ントパネルとほぼ面一に設けられる上板部42と、この上
板部42の下面側から突設された前後の脚片部43とが一体
に形成されている。そして、上板部42の裏面側には、平
面略コの字状をなす肉薄な破断線(ティアライン)44が
形成されている。また、前後の脚片部43は、それぞれリ
テーナ14の外側に嵌合するとともに、通孔45が形成され
ている。そして、これら通孔45にそれぞれリテーナ14の
取付ボルト37が挿入され、補強プレート47とともにナッ
ト48により締め付け固定されている。
【0029】また、図4に示すようにミッドリテーナ16
は、例えば、金属板を打ち抜き屈曲などして一体に形成
されている。そして、このミッドリテーナ16には、略円
筒面状をなして上側に膨出する基板部51が形成され、こ
の基板部51には、略楕円状をなすガス通孔52が複数所定
間隔で形成されているとともに、基板部51の長手方向の
両端部近傍が下方に屈曲して突設され、インフレータ15
の上部に当接する位置決め突部53が下側に向かって突設
されている。
【0030】また、基板部51の周囲には、略平板状をな
す枠部55が形成されている。そして、この枠部55の長手
方向に沿った両側部には、下方に向かって拡開状に傾斜
した補助板部57と、上側に向かって断面略L字状に屈曲
されたエアバッグ取付部を構成する係合片部58とが交互
に突設されている。また、中央に位置する補助板部57か
らは、枠部55と平行状に係止爪部59が切り起こし形成さ
れている。
【0031】さらに、枠部55の長手方向の両端部から
は、上方に屈曲された後下方に向かって略U字状に屈曲
された端部係止爪60が形成されているとともに、枠部55
の両側部の両端部近傍には、それぞれ下方に向かって断
面略L字状に屈曲された嵌合片部61が突設され、この嵌
合片部61の上端部が当接部63になり、嵌合片部61の下端
部が第2の当接部64になっている。
【0032】そして、このミッドリテーナ16は、各係合
片部58をリテーナ14の係合受部34に挿入するとともに、
当接部63を段部31の下面に当接し、第2の当接部64を第
2の段部33の上面に当接して、嵌合片部61を凹設部24に
嵌合した状態で、リテーナ14の内部に固定されている。
さらに、この状態で、ミッドリテーナ16の位置決め突部
53は、インフレータ15の上面に当接し、あるいはわずか
な間隔を介して対向し、下方への移動が阻止されてい
る。
【0033】一方、エアバッグ17は、図5および図6に
示すように、ミッドリテーナ16に嵌合可能な略四角状の
開口部66を有した袋状をなし、例えば、波状に折り畳ま
れたのちに一方向に巻き付けられた状態で、リテーナ14
内側のミッドリテーナ16の上側に位置してエアバッグ収
納室26に収納されている。そして、このエアバッグ17の
開口部66の周辺部は、外側に折り返された状態で縫製ラ
イン67に沿って縫い合わされ、ミッドリテーナ16の長辺
に嵌合可能な相対向する補強長辺部68と、ミッドリテー
ナ16の短辺に嵌合可能な相対向する補強短辺部69とが形
成されている。
【0034】そして、各補強長辺部68および補強短辺部
69には、それぞれ挿通部としての係止スリット71,72が
端縁と平行状に所定数形成されている。そして、このエ
アバッグ17は、開口部66をミッドリテーナ16の上側に被
せた状態で、ミッドリテーナ16の係合片部58および係止
爪部59を各補強長辺部68の係止スリット71に挿入して係
止し、ミッドリテーナ16の端部係止爪60を各補強短辺部
69の係止スリット72に挿入して係止することにより、ミ
ッドリテーナ16に取り付けられている。また、この状態
で、エアバッグ17の各補強長辺部68の近傍は、ミッドリ
テーナ16の補助板部57の上側に位置し、インフレータ15
に接触しないようになっている。
【0035】また、このエアバッグ17には、開口部66の
近傍に、補助布74が設けられているとともに、ガス抜き
用の円孔75が形成されている。
【0036】そして、このようにして構成されたエアバ
ッグ装置11は、自動車の衝突などの際に、図示しない衝
撃センサがこの衝撃を検出してインフレータ15の点火器
を作動させ、このインフレータ15から高温高圧の窒素ガ
スを噴射させる。この窒素ガスは、ミッドリテーナ16の
ガス通孔52を介してエアバッグ17を押し上げる。する
と、巻き込まれたエアバッグ17は回転しながらカバー体
41に衝突し、このカバー体41を破断線44に沿って開裂さ
せ、エアバッグ17の突出口を形成する。続いてエアバッ
グ17の内部に窒素ガスが吹き込まれると、このエアバッ
グ17は、フロントガラスに沿って膨脹し、助手席の乗員
の前面に展開して、この乗員を衝撃から保護するように
なっている。
【0037】次に、図7を参照して、このエアバッグ装
置11の組み立て方法を説明する。
【0038】まず、図7(a)に示すように、ミッドリ
テーナ16にエアバッグ17を係止して取り付け、このミッ
ドリテーナ16を、インフレータ15などを取り付けていな
い空のリテーナ14に、傾斜した状態で、ケース開口部22
から挿入する。
【0039】そして、図7(b)に示すように、このミ
ッドリテーナ16を傾けたまま、連通部25を通過させ、イ
ンフレータ収納室27に挿入する。
【0040】次いで、図7(c)および図7(d)に示
すように、このミッドリテーナ16を回動させ、リテーナ
14の連通部25に対して平行状にする。
【0041】さらに、図7(e)に示すように、このミ
ッドリテーナ16を引き上げあるいは押し上げて上側に平
行移動させる。すると、ミッドリテーナ16の両側に形成
された嵌合片部61が、リテーナ14の第2の段部33に当接
し、これらミッドリテーナ16およびリテーナ14の少なく
とも一方が弾性変形しながら、この嵌合片部61が第2の
段部33を乗り越える。
【0042】この状態で、ミッドリテーナ16は、各係合
片部58をリテーナ14の係合受部34に挿入するとともに、
当接部63を段部31の下面に当接し、第2の当接部64を第
2の段部33の上面に当接して、嵌合片部61を凹設部24に
嵌合した状態で、リテーナ14の内部に固定される。
【0043】次いで、エアバッグ17を折り畳んでエアバ
ッグ収納室26に収納し、上側にカバー体41を取り付けて
ケース開口部22を覆い、最後に、リテーナ14のインフレ
ータ収納室27にインフレータ15を収納することにより、
エアバッグ装置11の組み立て作業が完了する。この状態
で、ミッドリテーナ16の位置決め突部53は、インフレー
タ15の上面に当接し、あるいはわずかな間隔を介して対
向し、下方への移動が阻止される。
【0044】そして、本実施例のエアバッグ装置11によ
れば、インフレータ15、ミッドリテーナ16、およびエア
バッグ17を一体型のリテーナ14に収納したため、部品点
数および組み立て工程数を削減し、製造コストを低減す
ることができる。
【0045】また、インフレータ15とエアバッグ17との
間に配置されるミッドリテーナ16により、折り畳んで収
納されたエアバッグ17をインフレータ15から離間した適
切な位置に保持し、インフレータ15との接触を防止し
て、このインフレータ15から発生される高熱などからエ
アバッグ17を保護することができる。そこで、エアバッ
グ17を厚さ寸法の小さい材料にて形成でき、エアバッグ
装置11を小形化、軽量化することができる。特に、上記
の実施例では、ミッドリテーナ16の補助板部57により、
エアバッグ17の端末部が傾斜した状態で保持されるた
め、エアバッグ17の端末部とインフレータ15との接触を
確実に防止することができる。
【0046】そして、エアバッグ17を取り付けたミッド
リテーナ16は、ボルトやリベットなどの部品を用いる必
要なく、ワンタッチでリテーナ14に嵌合して取り付ける
ことができるため、部品点数および組み立て工程数を削
減し、製造コストを低減することができる。
【0047】また、エアバッグ17も、ボルトやリベット
などの部品を用いる必要なく、ミッドリテーナ16に係止
して取り付けできるため、部品点数および組み立て工程
数を削減し、製造コストを低減することができる。
【0048】そして、リテーナ14は、インフレータ15の
固定、ミッドリテーナ16の固定、エアバッグ17の収納、
インフレータ15の圧力容器、カバー体41の固定などの機
能を兼ねる構造のため、部品点数および組み立て工程数
を削減し、製造コストを低減することができる。
【0049】また、リテーナ14には、ミッドリテーナ16
に当接してエアバッグ17側への移動を阻止する段部31を
設けたため、簡略な構造で、インフレータ15からガスが
噴射された際にも、このガスの圧力に抗してミッドリテ
ーナ16およびエアバッグ17を確実に保持して信頼性を向
上することができる。
【0050】さらに、ミッドリテーナ16に形成した各係
合片部58をリテーナ14の係合受部34に挿入することによ
り、ミッドリテーナ16の長手方向のがたを防止すること
ができる。
【0051】そして、エアバッグ17の各補強長辺部68の
近傍は、ミッドリテーナ16の補助板部57の上側に保持さ
れるため、エアバッグ17がインフレータ15に直接接触す
ることを防止できるとともに、インフレータ15から噴射
されたガスの逃げを防止して、効率良くエアバッグ17に
ガスを導入することができる。
【0052】また、ミッドリテーナ16に位置決め突部53
を突設してインフレータ15の外周面の上部に当接あるい
はわずかな間隔を介して対向させたため、ミッドリテー
ナ16を安定的に固定することができる。
【0053】このようにして、本実施例のエアバッグ装
置11は、リベットなどの締結部品が不要になり、部品点
数を削減し、組み立てがワンタッチでできるため、組み
立ての設備費用も削減でき、安価に製造することができ
るとともに、構造を簡略化しつつ、信頼性を向上するこ
とができる。
【0054】なお、上記の実施例では、リテーナ14に取
付ボルト37を取り付け、この取付ボルト37を用いて、リ
テーナ14の上側に樹脂製のカバー体41を取り付けたが、
例えば、図8に示すように、リテーナ14に、補強プレー
ト81をスポット溶接などにより固着し、この補強プレー
ト81に断面略U字状をなして形成した係止部82に、カバ
ー体41の脚片部43の通孔45を係止して、カバー体41をリ
テーナ14に固定することもできる。そして、このような
構成により、部品点数を削減し、組み立て作業を容易に
できるとともに、リテーナ14を補強して、エアバッグ17
展開時のリテーナ14の変形を防止することができる。
【0055】さらに、図9および図10に示すように、
ミッドリテーナ16の係止爪部59を上側に立ち上げ、この
係止爪部59の先端部に略U字状に屈曲形成した引掛部59
a に、エアバッグ17の係止スリット71を係止することも
できる。なお、この実施例では、ミッドリテーナ16の基
板部51は平板状に形成され、位置決め突部53は3か所に
形成されている。さらに、ミッドリテーナ16の長手方向
に沿った両側部には、所定間隔で複数の嵌合片部61が形
成されているとともに、各嵌合片部61から、上側に向か
って、係合片部58が切り起こし形成されている。
【0056】なお、上記の実施例は、エアバッグ装置11
をインストルメントパネルの上面に設けた実施例につい
て説明したが、リテーナ14のケース開口部22を乗員側に
対向して設置してもよく、また、後部座席用のエアバッ
グ装置11などに適用することもできる。
【0057】
【発明の効果】請求項1記載のエアバッグ装置によれ
ば、インフレータとエアバッグとを一体型のケースに収
納したため、部品点数および組み立て工程数を削減し、
製造コストを低減することができる。そして、インフレ
ータとエアバッグとの間に配置される隔壁体により、収
納されたエアバッグをインフレータから離間した適切な
位置に保持することができる。また、エアバッグを取り
付けた隔壁体は、連通部を通過してインフレータ収納室
に収納され、インフレータ側に拡径してケースに形成さ
れた対をなす段部に当接して保持され、エアバッグ側へ
の移動が阻止されるため、隔壁体を固定する構造を簡略
化して製造コストを低減できるとともに、この隔壁体を
介してエアバッグを容易かつ確実に保持することができ
る。
【0058】請求項記載のエアバッグ装置によれば、
請求項記載の効果に加え、ケースに、インフレータ収
納室内に突出して部に対向し、かつエアバッグ収納室
側に拡径する第2の段部を形成したため、ボルトなどを
用いなくとも、隔壁体をこれら段部間に嵌合して容易に
固定することができる。
【0059】請求項記載のエアバッグ装置によれば、
請求項または記載の効果に加え、隔壁体のエアバッ
グ取付部は、エアバッグに形成された挿通部を挿通して
係止する係止爪部を備えたため、ボルトなどを用いなく
とも、エアバッグを隔壁体に係止により容易に取り付け
ることができる。
【0060】請求項記載のエアバッグ装置の製造方法
によれば、インフレータとエアバッグとを一体型のケー
スに収納したため、部品点数および組み立て工程数を削
減し、製造コストを低減することができる。そして、イ
ンフレータとエアバッグとの間に配置される隔壁体は、
エアバッグを取り付けた状態で、ケース開口部からケー
ス内に挿入し、次いで、連通部に対して傾斜させた状態
で、対をなす段部間を挿通させ、次いで、この隔壁体
を、回動して連通部に対して平行状とし、各段部に当接
させることにより、抜け止め保持することができる。そ
こで、ボルトなどにより隔壁体およびエアバッグを固定
する必要がなく、部品点数および組み立て工程数を削減
し、製造コストを低減することができるとともに、イン
フレータからガスを噴射してエアバッグに強い力が加わ
ったときにも、エアバッグを確実に保持することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアバッグ装置の一実施例を示す断面
図である。
【図2】同上エアバッグ装置の断面図である。
【図3】同上エアバッグ装置のリテーナの断面図であ
る。
【図4】同上エアバッグ装置のミッドリテーナの斜視図
である。
【図5】同上エアバッグ装置のエアバッグの一部の斜視
図である。
【図6】同上エアバッグ装置のエアバッグの展開状態の
斜視図である。
【図7】同上エアバッグ装置の組み立て工程を示す説明
図である。
【図8】本発明のエアバッグ装置の他の実施例を示す断
面図である。
【図9】本発明のエアバッグ装置の他の実施例を示すミ
ッドリテーナの斜視図である。
【図10】同上エアバッグ装置の一部の断面図である。
【符号の説明】
11 エアバッグ装置 14 ケースとしてのリテーナ 15 インフレータ 16 隔壁体としてのミッドリテーナ 17 エアバッグ 22 ケース開口部 25 連通部 26 エアバッグ収納室 27 インフレータ収納室 31 段部 33 第2の段部 58 エアバッグ取付部を構成する係合片部 59 係止爪部 63 当接部 64 第2の当接部 71 挿通部としての係止スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60R 21/16 - 21/32

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスを噴射するインフレータと、 このインフレータが噴射するガスにより膨脹展開するエ
    アバッグと、 開口形成されたケース開口部を介して外部に連通し前記
    インフレータを収納するインフレータ収納室、および連
    通部を介して前記インフレータ収納室に連通し前記エア
    バッグを収納するエアバッグ収納室が形成された一体型
    のケースと、 前記インフレータと前記エアバッグとの間に配設される
    隔壁体とを具備し、 前記ケースには、前記連通部を介して互いに相対向する
    対をなす段部が前記インフレータ収納室側に拡径して形
    成され、 前記隔壁体は、前記連通部を通過して前記インフレータ
    収納室に収納され、前記エアバッグを取り付けるエアバ
    ッグ取付部、および前記ケースの段部に当接する対をな
    す当接部が形成されたことを特徴とするエアバッグ装
    置。
  2. 【請求項2】 ケースには、インフレータ収納室内に突
    出して段部に対向し、かつエアバッグ収納室側に拡径す
    る第2の段部が形成され、 隔壁体には、前記第2の段部に当接する第2の当接部が
    形成されたことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ
    装置。
  3. 【請求項3】 隔壁体のエアバッグ取付部は、エアバッ
    グに形成された挿通部を挿通して係止する係止爪部を備
    えたことを特徴とする請求項1または2記載のエアバッ
    グ装置。
  4. 【請求項4】 ガスを噴射するインフレータと、このイ
    ンフレータが噴射するガスにより膨脹展開するエアバッ
    グと、開口形成されたケース開口部を介して外部に連通
    し前記インフレータを収納するインフレータ収納室、連
    通部を介して前記インフレータ収納室に連通し前記エア
    バッグを収納するエアバッグ収納室、および前記連通部
    を介して互いに相対向する対をなす段部が形成された一
    体型のケースと、前記インフレータと前記エアバッグと
    の間に配設される隔壁体とを用い、 前記隔壁体に前記エアバッグを取り付けた状態で、この
    隔壁体を、ケース開口部を介してケース内に挿入し、 次いで、この隔壁体を、前記連通部に対して傾斜させた
    状態で、前記対をなす段部間を挿通させ、 次いで、この隔壁体を、回動して前記連通部に対して平
    行状とし、前記各段部に当接することを特徴とするエア
    バッグ装置の製造方法。
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