JP2964496B2 - 矩形セグメントリングおよびシールドトンネル - Google Patents

矩形セグメントリングおよびシールドトンネル

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JP2964496B2 JP1248612A JP24861289A JP2964496B2 JP 2964496 B2 JP2964496 B2 JP 2964496B2 JP 1248612 A JP1248612 A JP 1248612A JP 24861289 A JP24861289 A JP 24861289A JP 2964496 B2 JP2964496 B2 JP 2964496B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はシールド工法等におけるシールドトンネルに
用いられる矩形セグメントリングおよびシールドトンネ
ルに関する。
(従来の技術) シールドトンネルの断面形状には円形、楕円形、馬蹄
形、長方形等の各種が使用されている。
従来、地下鉄等の建設を行う場合、複線区間や地下駅
部分を従来の円形断面のシールド工法により建設してい
たが、最近では地下空間の有効利用を目的に長方形、馬
蹄形等異形断面のトンネルの開発も進められている。
第12図は従来の長方形シールドトンネルの断面図であ
る。この長方形シールドトンネル101はシールド掘削機
(図示せず)により掘削された横坑内に、底面側の例え
ば左隅部分に直角部分を有する隅部セグメント103を配
設し、次に長方体の直線セグメント102を並設し、所定
位置には前記セグメントの一方側に傾斜部分を有するB
セグメント105を設けておく。次に底面側の右隅部分に
隅部セグメント103を設け、この隅部セグメント103と前
記Bセグメント105の傾斜部分に嵌入されるキーセグメ
ント104を挿入して底面側を形成する。以下、左右隅部
の隅部セグメント103上に直線セグメント102を設け、こ
の上辺側に隅部セグメント103を設け、天井部分に直線
セグメント102、Bセグメント105を配設してキーセグメ
ント104で固定し、1つのセグメントリング101′を形成
していた。そして、掘削の進行にしたがいこのセグメン
ト101′の奥側に次のセグメントリングを配設し、これ
らのセグメントリングは互いにセグメントに設けられた
リング継手106を介してボルト等に締着していた。
このような矩形セグメントからなる長方形シールドト
ンネル101において、構造軸の横幅7m、高さ5m、セグメ
ントの断面厚0.55m、同断面2次モーメント0.01857m4
ラング係数3.6×106t/m3とし、 上記第1表に示した土中に配設すると、第13図に示す
ような圧力が加わる。この条件で「トンネル標準示方書
(シールド編)」に基づき慣用計算法で断面力を算定す
ると、図の節点番号3′,4′の部分においては最大31.3
t−mの曲げモーメントが発生し、節点番号3′〜4′
間の曲げモーメントは中央で最大27.0t−mの正の曲げ
モーメントが発生することになる。これを図に示すと第
14図のように表わされる。
また、剪断力図は第15図に示すように節点番号3′,
4′の部分において最大33.3tが発生し、軸力図は第16図
に示すように縦部材で33.3tの圧縮軸力が発生し横部材
では27.0tの圧縮軸力が発生する。
(発明が解決しようとする課題) 上述したように、従来の矩形セグメントからなる長方
形シールドトンネルにおいては隅部に曲げモーメントが
大きく作用するため、隅部には第12図に示すハンチ10
3′を設けて大きな強度をもたせるように考慮されてお
り、例えば鉄筋コンクリートセグメントを用いるには、
前記ハンチ部に背筋量を多くして大きな強度を得るよう
になっていた。このため、鉄筋量およびコンクリート量
も多くなり不経済であるばかりか、自重も増大するとい
う課題があった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、隅部への集中応力を減少させ、経済
的な矩形セグメントリング、シールドトンネルを提供し
ようとするものである。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため本発明の矩形セグメントリン
グは、地中に構築した弧状の隅部をもつ矩形の形状をな
す矩形セグメントリングであって、前記隅部を構成する
セグメントは内側および外側とも弧状形の湾曲部を形成
し、かつ前記隅部を構成するセグメントはほぼ等厚であ
り、前記湾曲部の曲率半径をrとし、矩形断面の一辺を
Bとすると、rとBの関係がr/B≒0.14または0.2である
ことを要旨としている。
また、本発明のシールドトンネルは地中に構築した弧
状の隅部をもつ矩形の形状をなす矩形セグメントリング
で構築されたシールドトンネルにおいて、前記矩形セグ
メントリングの隅部を構成するセグメントは内側および
外側とも弧状形の湾曲部を形成し、かつ前記隅部を含め
た長辺方向のセグメントの厚さは、長辺方向側が短辺方
向側より厚さを大として不等厚とし、かつ各セグメント
の継手部を千鳥状に配置して構築したことを要旨として
いる。
(作用) 本発明は、上記構成の隅部の一部に設けた弧状形の湾
曲部により、隅部に加わる集中応力を分散させることが
可能となり、隅部において曲げモーメント、剪断力が小
さくなり鉄筋量およびコンクリート量を減少させること
ができる。
(実施例1) 以下本発明の実施例1を第1図ないし第9図により詳
細に説明する。
第1図は本発明の矩形セグメントリングを用いてなる
シールドトンネルの断面図で、第2図は同側面図、第3
図は同上面図であり、図中A1,A2,A3はそれぞれ第1,第2,
第3のセグメントリングである。第1のセグメントリン
グA1は厚さの等しい平板状の直線セグメント2と、少な
くとも一部に内側および外径に同曲率をもたせた厚みの
等しい湾曲部と直線部分からなる隅部セグメント3とを
備え、かつセグメントリングを組合わせるにあたり片側
に傾斜部をもつキーセグメント4、このキーセグメント
4と形合する傾斜部をもつBセグメント5等により構成
されている。
このセグメントリングA1を組合わせるには、底面側の
直線部を構成する直線セグメント2およびBセグメント
5を配設し、また、両隅部にそれぞれ隅部セグメント3
を組み、次に左右側板となる直線セグメント2、上部の
隅部セグメント3をそれぞれ配設し、上面側に直線セグ
メント2、Bセグメント5を配して最後にキーセグメン
ト4を嵌入してセグメントリングA1を閉合形成し、矩形
のセグメントリングを構成している。
次に掘進状態に応じて第2図および第3図に示すよう
にセグメントリングA1に密接し、かつ略同様にそれぞれ
セグメントリングA2およびA3を順次組立てていく。この
場合、第2のセグメントリングA2は第1のセグメントリ
ングA1の各セグメントの接合位置がズレるように配設す
るほうが強度的にも望ましい。したがって、第3のセグ
メントリングA3は第1のセグメントリングA1と同じよう
に組合わされ、各セグメントの接合位置は千鳥状に配設
される。そして、このトンネル方向への千鳥状の配設に
より応力の分散を図ることができる。上述した各セグメ
ントには隣接して突合される端面部と隣接する各セグメ
ントリングの接合面とには、それぞれ鋼板が埋設してあ
って、この鋼板に設けられたボルト孔を介して隣接する
セグメント同士および隣接するセグメントリング同士は
互いに締着される構造になっている。以下その状態を第
4図および第5図によって説明する。
第4図は直線セグメント2で、(a)は平面図、
(b)は右側面図、(c)は上面図である。第4図
(a)において直方体にて構成された直線セグメント2
は内部に鉄筋を長手方向及び短手方向に複数本通し、こ
の鉄筋の周囲をコンクリート等で固築したもので、内周
面2aの両外側となる図の上下面2bで、前記内周面2aと交
わる稜線近傍には所定間隔で配置されたポケット状の箱
抜部6aが設けてある。この箱抜部6aの上面2b側には鋼板
6bがそれぞれ埋設してあり、この鋼板6bの中心にはボル
ト孔6cが設けてあって、隣接されるセグメントリングを
組合せるトンネル方向継手金具7を構成してある。この
トンネル方向継手金具7は第4図(a)の裏側面にも同
様に設けてある。
この直線セグメント2の長手方向の端面2c上で内周面
2a近傍にも箱抜部6a、孔板6b、ボルト孔6cからなるセグ
メント継手金具8が複数箇所設けてあって、この上面2b
に突合される他のセグメントとのボルト等による締着が
行われる構造になっている。したがって直線セグメント
2を内周面2a側から見ると第4図(c)に示す形状にな
る。すなわち、直線セグメント2の長手方向左右面には
トンネル方向継手金具7が所定間隔で配設され、直線セ
グメント2の短手方向面にはセグメント継手金具8が配
設されてある。そして、これらのトンネル方向継手金具
7およびセグメント継手金具8の数,位置等はトンネル
の大きさや地盤等によって適宜増減することが可能であ
る。
なお、第4図(b)に示す直線セグメント2の中央に
示した小孔9は、裏込め材注入孔であり、運搬時の吊り
手としても使用できる。
第5図は隅部セグメント3で、(a)は平面図、
(b)は右側面図、(c)は下面図である。第5図
(a)において、隅部セグメント3は互いに直交する2
つの直線セグメントの交点を、所定半径(トンネルの大
きさにより設定する)の円弧で接続し、少なくとも一部
の内外面に弧状形の湾曲部を有する一本のセグメントに
形成したものである。したがって隅部セグメントの内側
と外側とは互いに平行曲線で形成されてあって、平面図
上の幅は全てが一定となっている。この隅部セグメント
の内部には鉄筋が数本挿通されており、この鉄筋を内蔵
して外周部はセメント等により固築されてある。
このような隅部セグメント3の内周面に沿った上面3a
(下面も同様)には、前記直線セグメント2に設けたも
のと同様の箱抜部6aが所定間隔に配設され、この箱抜部
6aの上面側に埋設された鋼板6bと、この鋼板6bに設けら
れたボルト孔6cとによってトンネル方向継手金具7が形
成されてある。そして隅部セグメント3の上方右側の端
面3bおよび下方の端面3cには上記と同じ構成になるセグ
メント継手金具8が複数個設けてある(第5図(b),
(c)参照)。
また、図中9に示された小孔は裏込め材注入孔であ
り、運搬時の吊り手として使用することもできる。
以下、図には示していないがBセグメント5およびキ
ーセグメント4は直線セグメント2と同様の構成であり
詳細は省略する。このBセグメント5とキーセグメント
4とには一方の端面が互いに重なり合う傾斜部があっ
て、セグメントリングA1を組合せるとき最後にキーセグ
メント4によって嵌閉合するようになっている。
上記構成になる直線セグメント2、隅部セグメント
3、キーセグメント4、Bセグメント5は次のように組
合される。トンネルの外径よりわずかに大きな内径をも
った強固な鋼製の筒(シールド)を地中に推進させ、シ
ールドの切羽(前端)で掘削を行い、シールド後部のテ
ール内で覆工を行うが、このテール内での覆工築造の際
床面上に必要な直線セグメント2をトンネルの掘削方向
に対して直角方向に配設する。そして各直線セグメント
2の隣接部分は互いにセグメント継手金具8を介してボ
ルト等により締着する。この締着された直線セグメント
2の一方の端に隅部セグメント3を固定し、他端側はB
セグメント5を取り付け、キーセグメント4の取り付け
分を明けて隅部セグメント3を配設し、キーセグメント
4によって隅部セグメント3とBセグメント5とを結び
締着する。
次に床面上に配された左右両端の隅部セグメント3の
上方端面上に直線セグメント2をそれぞれ立設し締着す
る。この立設された直線セグメント2上にはそれぞれ隅
部セグメント3を取り付け締着する。そして、この隅部
セグメント3の一方側より直線セグメント2を取り付
け、以下、床面作業と同様にBセグメント5およびキー
セグメント4により第1のセグメントリングA1が組み上
がる。
このようにして第1のセグメントリングA1が組み上が
ると、トンネル方向の隣接部へ第2のセグメントリング
A2を組立てる。この第2のセグメントリングA2は第1の
場合と同様であるが、第2の場合は各セグメントの突合
せ位置が第1のものの突合せ位置とズレるように組合
せ、組立った第2のセグメントリングA2は第1のものと
も接触面に設けられたトンネル方向継手金具7を介して
締着される。
次に第3のセグメントリングA3は前記第1の場合と全
く同様に組立られ、第4は第2と同様にすることから以
下シールドトンネル1の内外周面には継手部が千鳥状に
なり、各セグメントリングへの集中応力は分散される。
このようにして組立てられたシールドトンネル1への圧
力分布は第6図に示されるものとなる。図において、
1′〜16′はセグメントリングの節点番号を表す。ま
た、rは曲率半径であり、この場合、r=1.0mとしてい
る。このような圧力分布において、前述した従来例と同
様の大きさ(幅、つまり長辺が7.0m、高さ、つまり短辺
が5.0m)を想定し、このシールドトンネル1の設置位置
は前記した第1表に示した地中とし、「トンネル標準示
方書」に基づく慣用計算法により曲げモーメント、剪断
力、軸力等を求めると次のようであった。また、セグメ
ントの断面諸量は従来例のものと同一条件のものを用い
た。(1)曲げモーメントにおいては、従来例の節点番
号3′,4′において最大31.3t−mの負の曲げモーメン
トが、本発明のシールドトンネルにおいて、節点番号
7′,12′の隅部において最大17.9t−mの負の曲げモー
メントとなり、約43%の低減がみられた。また、直線部
においては従来例の節点番号3′〜4′間が中央で最大
27.0t−mの正の曲げモーメントであったのに対し、本
発明の節点番号9′〜10′の中央で最大23.4t−mの正
の曲げモーメントとなり、約13%低減される。これを図
に表すと第7図のようになる。
(2)剪断力は従来例が節点番号3′,4′において最大
33.3tであったのに対し、本発明のものでは第8図に示
すような形態となり、節点番号1′,2′,9′,10′で最
大が23.8tで約29%程剪断力が低減される。
(3)軸力は隅部において比較すると、従来例が縦部材
で最大33.3tの圧縮軸力であったのに対し、本発明のも
のは第9図に示すように節点番号6′,13′で最大41.0t
となり約23%増大することが分かる。また直線部では節
点番号3′〜4′で27.0tであるのに対し、本発明では
節点番号9′〜10′間において34.0tとなり約26%増大
することが判明した。
以上の結果から本発明の矩形セグメントリングからな
るシールドトンネル1は第12図に示した従来例の長方形
シールドトンネル101に比較し、湾曲部の曲率半径をr
とし、矩形断面の長辺をB1とすると、r(1.0m)/B
1(7.0m)≒0.142857…であり、また、短辺をB2とする
と、r(1.0m)/B2(5.0m)=0.2である。このようなこ
とから本発明では隅部を構成するセグメントは内側およ
び外側とも弧状形の湾曲部を形成し、かつ前記隅部を構
成するセグメントはほぼ等厚の場合、前記湾曲部の曲率
半径をrとし、矩形断面の一辺をBとすると、rとBの
関係がr/B≒0.14または0.2のものにおいて、隅部におけ
る曲げモーメントや剪断力が減少し、逆に軸力が増大す
ることから設計上で鉄筋量を少なくすることができ、さ
らにセグメントの厚さも薄くすることが可能となり、よ
り経済的な断面が得られる。以下、上述の考慮に基づく
シールドトンネルの各種実施例を説明する。実施例2は
縦方向のセグメントを細くしたものである。
(実施例2) 本発明の実施例2を第10図および第11図によって説明
する。第10図は変断面シールドトンネルの矩形セグメン
トリングで、第11図は同隅部セグメントの(a)は平面
図、(b)の右側面図、(c)は下面図である。
この変断面シールドトンネル10のセグメントリング1
0′は、隅部セグメント11の一端が巾狭の変断面形をし
ているものである。この変断面隅部セグメント11は第11
図に示すように、直交する2つの直線セグメントの一方
側を太くし他方側を細くしたもので、つまり長辺方向側
を短辺方向側より厚さを大として不等厚としたもので、
内周側の半径と外周側の半径とをそれぞれ変えるととも
に、その中心位置を偏心させて弧状形に湾曲させたもの
である。そしてこの太い端面側をシールドトンネルの天
井側と床面側とに配設し、縦方向の縦直線セグメント12
を実施例1に示した直線セグメント2より細く形成した
ものである。したがって第10図に示したセグメントリン
グ10′においては、直線セグメント2、Bセグメント
5、キーセグメント4にて天井側および床面側を組合
せ、縦直線セグメント12によって側面部を接続したもの
である。このように、矩形セグメントリングの隅部を構
成するセグメントは内側および外側とも弧状形の湾曲部
を形成し、かつ前記隅部を含めた長辺方向のセグメント
の厚さは、長辺方向側が短辺方向側より厚さを大として
不等厚とした構造によりシールドトンネルの重量を軽減
させることができるとともに、構造解析上からも安全性
をもってシールドトンネルを形成することができる。
なお、図中7は前述したトンネル方向継手金具、8は
セグメント継手金具、9は裏込め材注入孔である。この
変断面シールドトンネル10のセグメントリング10′の組
立ては実施例1と略同様で直線セグメント2と変断面隅
部セグメント11とを組合せて床面側の一方の隅部に配設
し、Bセグメント5と変断面隅部セグメント11とを組合
せて床面側の他の隅部に配設して、この両部分をキーセ
グメント4で接続して床面側を形成する。次に縦直線セ
グメント12を取付け天井側の各種セグメントを組合わせ
ることにより組立てられる。
この組立てられた第1のセグメントリング10′に対し
てトンネル方向側(図の奥側)に第2,第3・・・・のセ
グメントリングを組立てることにより変断面シールドト
ンネル10が形成されるが、第2のセグメントリングは第
1のセグメントリング10′を紙面の裏側から見た状態で
組立ることにより、変断面シールドトンネル10の外周面
は千鳥形に形成され、構造解析上からも十分に安全性は
期待できる。
上述した各実施例のセグメントは継手が4個以上ある
複数分割のセグメントであり、この継手はボルト継手が
主であり、曲げモーメントに対して抵抗するいわゆる回
転バネを持つものである。そして、部材に発生する曲げ
モーメントは、セグメント継手の回転バネとリング間継
手の剪断バネによって抵抗されることとなる。
また、セグメントは複数分割のセグメントでキーセグ
メントを有するため、狭いシールド内での組立が可能と
なっている。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、矩形セグメントリングで
あって隅部を構成するセグメントの内側、外側とも弧状
形の湾曲部とし、かつ等厚とし湾曲部の曲率半径rと矩
形断面の一辺Bとの関係が、r/B≒0.14または0.2とした
本発明によれば、多角形のシールドトンネルの隅部に発
生する応力集中を緩和させることが可能となり、鉄筋
量、コンクリート量を減少させ経済的なシールドトンネ
ルを造ることができる。
また、複数分割のセグメントで、かつキーセグメント
を有するので、曲げモーメントに対しても強く、シール
ド内の狭い空間でも組立が可能である。
また、弧状の隅部をもつ矩形の形状をなす矩形セグメ
ントリングで構築されたシールドトンネルにおいて、該
矩形セグメントリングの隅部を構成するセグメントは内
側および外側とも弧状形の湾曲部を形成し、かつ前記隅
部を含めた長辺方向のセグメントの厚さは、長辺方向側
が短辺方向側より厚さを大として不等厚とし、かつ各セ
グメントの継手部を千鳥状に配置して構築したシールド
トンネルとすることにより、重量の軽減化を図りつつ十
分な安全性を確保し得る利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第9図は本発明の実施例1で、第1図はシ
ールドトンネルの矩形セグメントリングの断面方向の平
面図、第2図は同側面図、第3図は同上面図、第4図は
矩形セグメントリングを構成する直線セグメントで、
(a)は平面図、(b)は右側面図,(c)は上面図、
第5図は隅部セグメントで(a)は平面図、(b)は右
側面図,(c)は下面図、第6図はセグメントに加わる
荷重分布図、第7図はセグメントリングの曲げモーメン
ト図、第8図はセグメントリングの剪断力図、第9図は
セグメントリングの軸力図。 第10図および第11図は本発明の実施例2で、第10図は変
形断面シールドトンネルのセグメントリングの断面方向
の平面図、第11図は変断面形隅部セグメントで、(a)
は平面図、(b)は右側面図,(c)は下面図。 第12図ないし第16図は従来例で、第12図は長方形シール
ドトンネルのセグメントリングの平面図、第13図は同セ
グメントリングへの荷重分布図、第14図は同セグメント
リングの曲げモーメント図、第15図は同セグメントリン
グの剪断力図、第16図は同セグメントリングの軸力図で
ある。 1……シールドトンネル A1……第1のセグメントリング 3……隅部セグメント 11……変断面隅部セグメント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富沢 勉 東京都中央区新川1丁目24番4号 大豊 建設株式会社内 (56)参考文献 実開 昭62−55700(JP,U) 実開 昭61−84797(JP,U) 実開 昭64−24198(JP,U) 実公 昭62−41120(JP,Y2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地中に構築した弧状の隅部をもつ矩形の形
    状をなす矩形セグメントリングであって、 前記隅部を構成するセグメントは内側および外側とも弧
    状形の湾曲部を形成し、かつ前記隅部を構成するセグメ
    ントはほぼ等厚であり、前記湾曲部の曲率半径をrと
    し、矩形断面の一辺をBとすると、rとBの関係がr/B
    ≒0.14または0.2であることを特徴とした矩形セグメン
    トリング。
  2. 【請求項2】地中に構築した弧状の隅部をもつ矩形の形
    状をなす矩形セグメントリングで構築されたシールドト
    ンネルにおいて、 前記矩形セグメントリングの隅部を構成するセグメント
    は内側および外側とも弧状形の湾曲部を形成し、かつ前
    記隅部を含めた長辺方向のセグメントの厚さは、長辺方
    向側が短辺方向側より厚さを大として不等厚とし、かつ
    各セグメントの継手部を千鳥状に配置して構築したこと
    を特徴とするシールドトンネル。
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