JP2964265B2 - 圧電性磁器組成物 - Google Patents

圧電性磁器組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、郡遅延時間平坦型広帯域フィルタに適し、
且つ焼結性の高い圧電性磁器組成物に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
近年、映像信号や音声信号など通信情報量の大容量化
に伴い伝播周波数が広帯域化している。このように伝播
周波数広帯域化により、遅延時間が少なく、入力出力の
位相差が少ない郡遅延時間平坦型広帯域フィルタが求め
られ、該フィルタに適した圧電性磁器組成物の開発が強
く要求されている。
従来、この種の圧電性磁器組成物として、PbZrO3とPb
TiO3とから成る圧電性磁器組成物(以下、PZTと記す)
に機械的品質係数を高く、共振周波数の温度特性の変化
を小さくするために、第3成分としてSn、Nbを添加した
組成物が既に知られていた(特公昭54−34920号公
報)。また、誘電率圧電定数を改善し、電気機械結合係
数を高めるために、PZTに第3成分としてSn、Sbを添加
した圧電性磁器組成物が既に知られていた(特公昭54−
36756号公報)。しかし、上述のPZTに第3成分としてS
n、Nbを添加した圧電性磁器組成物については、機械的
品質係数を高めることについては記載されているもの
の、電気機械結合係数の改善については何ら記載されて
おらず、また、第3成分としてSn、Sbを添加した圧電性
磁器組成物については、機器的品質係数の改善について
は何ら記載されていない。さらに、両先行技術には、実
用上に重要な信頼性の一つである温度サイクルの前後に
共振周波数の変化が発生してしまうという問題点があっ
た。
この温度特性の問題を解決するために、本発明者ら
は、先に複合酸化物PbZrO3、PbTiO3、Pb(SnNbSb)O3
ら成る圧電性磁器組成物において、xPbZrO3+yPbTiO3
zPb(Sn1/3、Nb2d/3、Sb2(1−d)/3)O3と表した
時、 0.2 ≦d≦0.8 0.450≦x≦0.505 0.455≦y≦0.510 0.02 ≦z≦0.06 (ただし、x+y+z=1) の組成物から成る圧電性磁器組成物を提案した。
これにより、郡遅延時間平坦型広帯域フィルタを構成
するに適した圧電特性、即ち機械的品質係数が低く、且
つ電気機械結合係数が高く、更に、過酷な温度サイクル
の激しい状態においても、共振周波数が安定した圧電性
磁器組成物となり、この圧電性磁器組成物をフィルタと
して用いると、例えば、環境の変化が著しい車載用通信
装置などに使用しても設定した送受信周波数が車内の温
度変化によって変動することがなく、送受信の混乱が解
決できることになる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上述の圧電性磁器組成物の焼結磁器に
機械的な外部応力を与え破断させ、破断面の組織を観察
すると、組成比によって破断面が粒界であるものや粒内
であるものなどが発生する。破断状態で粒界であるもの
は、磁器の緻密性が低く、抗折強度が低く、湿中負荷試
験より絶縁抵抗が劣化してしまう。
そこで、本発明者らが破断モードを検討した結果、ペ
ロブスカイト構造(ABO3)を呈している上述の圧電性磁
器組成物のAサイトの量比を特定することにより、粒界
破断が発生することのない磁器を得ることを知見した。
本発明は上述に知見に基づき案出されたものであり、
その目的は、先に提案した圧電性磁器組成物が有する特
性に加え、さらに磁器の強度が高い圧電性磁器組成物を
提供するものである。
〔課題を解決するための具体的手段〕
上述の知見に基づき、本発明が提供する具体的手段
は、複合酸化物PbZrO3、PbTiO3、Pb(SnNbSb)O3から成
る圧電性磁器組成物において、PbA(Sn1/3、Nb2d/3、Sb
2(1−d)/3ZZrXTiYO3と表した時、 0.96 ≦A<1.00 0.2 ≦d≦0.8 0.450≦x≦0.505 0.455≦y≦0.510 0.02 ≦z≦0.06 (ただし、x+y+z=1) の組成物から成ることを特徴とする圧電性磁器組成物で
ある。
〔作用〕
以上のように本発明によれば、PZTの組成物に、第3
成分として、複合ペロブスカイト酸化物Pb(Sn1/3、Nb
2d/3、Sb2(1−d)/3)O3を添加することで、機械的
品質係数(Qm)を約200以下,電気機械結合係数(Kp)
を約70%以上にすることができ、さらにPZTのZr/Tiの比
率を適性化することによって約45〜75%の高い値を得る
ことができる。
また、電気機械結合係数(Kp)は第3成分であるSb、
Nbの比率によっても変動するが、この比率を規定するこ
とにより、温度サイクル前後における共振周波数の変動
(ドリフト)が大きく改善される。
さらに、ペロブスカイト構造(ABO3)のAサイトであ
るPbの量比を特定することにより、破断状態が粒内で発
生する緻密な磁器が得られ、抗折強度が高く、湿中負荷
試験よる絶縁抵抗不良が発生しなくなる。
PbA(Sn1/3、Nb2d/3、Sb2(1−d)/3ZZrXTiYO3
と表した時、A値が0.96未満では、電気機械結合係数
(Kp)が小さくなりすぎ、目的に合わないものとなる。
またA値が1.00以上になると、焼結が充分でなく、破断
モードが粒界破断となったり、充分な抗折強度が低下す
る傾向があり、信頼性が低下してしまう。
尚、湿中負荷試験は温度+60℃、湿度90〜95%におい
て圧電性磁器組成物からなる磁器を100V/mmの直流電圧
を印加し、1000時間放置したのち、絶縁抵抗を測定し、
比抵抗が109Ω・cm以上のものを良品とした。
d値が0.2〜0.8では、上述のx値、y値、z値にも若
干関係するものの、特に温度サイクル前後の共振周波数
fOの変動(ドリフト)が0.3%未満となり、フィルタと
して使用した場合、温度変化による通過帯域の変動がほ
とんどない。
また、第3成分(Sn1/3、Nb2d/3、S
b2(1−d)/3)のz値が0.06を越えると、電気機械
結合係数(Kp)は45%以下になってしまい、z値が0.02
未満では、第3成分(Sn1/3、Nb2d/3、Sb
2(1−d)/3)を添加した効果が充分に得ることがで
きず、機械的品質係数(Qm)が500以上となってしま
う。
x値、y値によってPZTのZr/Tiの比率を決定するが、
x値が0.450未満の場合、y値が0.510を越える場合に
は、電気機械結合係数(Kp)が低下する。
逆にx値が0.505を越える場合、y値が0.455未満の場
合には、温度サイクル前後の共振周波数fOの変動(ドリ
フト)が0.3%以上となってしまう。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
出発材料として純度99.0%以上のPb3O4、ZrO2、Ti
O2、SnO2、Nb2O5、Sb2O3の各粉末をA、d、x、y及び
zを第1及び2表に示す比率となるように秤量し、ボー
ルミルにて湿式混合後乾燥して、これを900〜1000℃で
3時間仮焼した。得られた仮焼焼結体をボールミルにて
24時間湿式粉砕した後、有機系粘結剤を添加し、しかる
後20×30mm、厚さ1.5mmの板状に加圧成型した。この成
型体を大気雰囲気で1260〜1340℃、6時間焼成した。さ
らにこの焼結体を厚さ1mmに研磨加工し、両端面に銀ペ
ーストによる電極を焼きつけ、80℃の絶縁油中に浸漬し
て、電極間に約3kV/mmの直流電圧を印加して分極処理し
た。さらに素子加工として5×5mm、厚さ1mmの板状に素
子を作成し、試料とした。
このように形成された複合酸化物PbZrO3、PbTiO3、Pb
(SnNbSb)O3から成る圧電性磁器を分極後48時間以上、
素子加工後24時間以上経過した後の試料をインピーダン
スアナライザー等の測定器を用いて、機械的品質係数
(Qm)、電気機械結合係数(Kp)、温度サイクル前後の
共振周波数の振動f0(ドリフト)を夫々測定した。温度
サイクルは−55℃〜+85℃、20サイクルを印加した。そ
の結果を表1に示す。
尚、評価として、機械的品質係数(Qm)は500未満を
良品とし、電気機械結合係数(Kp)は45%以上を良品と
した。
また、温度サイクル前後の共振周波数の振動f0(ドリ
フト)は0.3%以下を良品とした。即ち、温度サイクル
前後の共振周波数の変動f0(ドリフト)が0.3%以上と
なると、例えば過酷な温度サイクルの激しい状態におい
て、共振周波数が不安定となり、上述の圧電性磁器組成
物を使用したフィルタにおいては、フィルタの中心周波
数及び通過帯域が変動してしまい、信頼性の高いフィル
タが達成できなくなる。
表1は、先に本発明者らが提案した複合酸化物PbZr
O3、PbTiO3、Pb(SnNbSb)O3から成る圧電性磁器組成物
において、Pb(Sn1/3、Nb2d/3、Sb2(1−d)/3ZZr
XTiXO3における、d値、x値、y値、z値について特定
するために行った実験結果である。
試料番号1、2はPbZrO3、PbTiO3に第3成分が添加さ
れていない圧電性磁器組成物である。これらは、圧電性
磁器組成物としての基本特性である機械的品質係数(Q
m)が500以上になり、電気機械結合係数(Kp)は45%未
満となってしまう。
試料番号3〜10は、PbZrO3、PbTiO3に第3成分として
Sn、Sbを添加したものであり、従来技術(特公昭54−36
756)の組成系に相当するものである。Sn、Sbを添加す
ることにより、機械的品質係数(Qm)が500以下とな
り、且つ電気機械結合係数(Kp)は45%以上となるもの
の、温度サイクル前後の共振周波数の変動(ドリフト)
が0.43〜1.12%と、評価基準の0.3%を大きく上回って
いる。
試料番号11〜17は、PbZrO3、PbTiO3に第3成分として
Sn、Nbを添加したものであり、従来技術(特公昭54−34
290)の組成系に相当するものである。Sn、Nbを添加す
ることにより、機械的品質係数(Qm)が500以下とな
り、電気機械結合係数(Kp)は45%以上となり、さらに
温度サイクル前後の共振周波数の変動(ドリフト)が0.
26〜0.44%と改良の方向を示唆しているが、良品の域に
達していない。即ち、第3成分として、Sn、Sbを組み合
わせ、又はSn、Nbの組み合わせのみで添加したとしても
充分のドリフトの改善にはならない。
次に、Pb(Sn1/3、Nb2d/3、Sb2(1−d)/3)O3
d値を検討した。
試料番号18〜23は、PbZrO3、PbTiO3に添加する第3成
分をSn、Nb、Sbとして、焼結されるPb(Sn1/3、N
b2d/3、Sb2(1−d)/3)O3のd値を0.2〜0.8に変化
させた。
上述の結果と試料番号6及び13を対比させると、xPbZ
rO3+yPbTiO3+zPb(Sn1/3、Nb2d/3、S
b2(1−d)/3)O3のx、y、z値にも一応関係する
が、d値が0.2〜0.8の範囲においては、特に温度サイク
ル前後の共振周波数の変動(ドリフト)が0.07〜0.28%
と0.3%以下の圧電性磁器が得らけ、機械的品質係数(Q
m)が500以下となり、且つ電気機械結合係数(Kp)は45
%以上となる。
次に、第3成分のPb(Sn1/3、Nb2d/3、Sb
2(1−d)/3)O3のd値を0.5に固定して、即ち、xPb
ZrO3+yPbTiO3+zPb(Sn1/3、Nb1/3、Sb1/3)O3におい
て、第3成分の添加量z値について考察する。
試料番号24、25は、xPbZrO3+yPbTiO3+zPb(Sn1/3
Nb1/3、Sb1/3)O3のz値を0.02、試料番号20、21はz値
を0.04、試料番号26、27はz値を0.06、試料番号28、29
はzを0.08とした。
試料番号24、25、26及び27は機械的品質係数(Qm)が
75〜143と500以下となり、且つ電気機械結合係数(Kp)
は48.0〜67.5%と何れも45%以上となり、さらに温度サ
イクル前後の共振周波数の変動(ドリフト)が0.07〜0.
11%と0.3以下と全ての特性で満足できる圧電性磁器が
得られた。これに対して、試料番号28及び29のz値が0.
08となると、電気機械結合係数(Kp)は44.3〜53.1%と
評価基準の45%前後になってしまい、温度サイクル前後
の共振周波数の変動(ドリフト)においては、0.31〜0.
33%と評価基準の0.3以上となってしまう。
この結果と、試料番号20及び21とを考慮すると、xPbZ
rO3+yPbTiO3+zPb(Sn1/3、Nb1/3、Sb1/3)O3のz値は
0.02〜0.06の範囲においては機械的品質係数(Qm)が50
0以下となり、且つ電気機械結合係数(Kp)は45%以上
となり、さらに温度サイクル前後の共振周波数の変動
(ドリフト)が0.3%以下と何れもの特性も満足した圧
電性磁器が得られた。
次にxPbZrO3+yPbTiO3+zPb(Sn1/3、Nb2d/3、Sb
2(1−d)/3)O3のx、yについて考察する。尚、z
値を上述の結果から0.04とした。即ち、x値とy値との
和は、1からz値の0.04を引いた9.69である。そこで、
xを0.445〜0.51(yを0.515〜0.45)に変化させた。
試料番号30はxPbZrO3+yPbTiO3+0.04Pb(Sn1/3、Nb
2d/3、Sb2(1−d)/3)O3において、xが0.445、y
が0.515であるが、PbZrO3の相対的に少なくて電気機械
結合係数(Kp)が43.2%と低い値となってしまう。
また試料番号31は、xが0.510、yが0.450であるが、
電気機械結合係数(Kp)が75.0%という結果が得られる
ものの、本発明の目的である温度サイクル前後の共振周
波数の変動(ドリフト)が0.38%と大きくなってしま
う。
この結果と試料番号23及び18と対比させると、xPbZrO
3+yPbTiO3+0.04Pb(Sn1/3、Nb2d/3、Sb
2(1−d)/3)O3のxが0.450〜0.505の範囲、yが0.
455〜0.510の範囲では機械的品質係数(Qm)が500以下
となり、且つ電気機械結合係数(Kp)は45%以上とな
り、さらに温度サイクル前後の共振周波数の変動(ドリ
フト)が0.3%未満の安定した圧電性磁器が得られた。
以上の試料番号1〜31から、ペロブスカイト複合酸化
物Pb(Sn1/3、Nb2d/3、Sb2(1−d)/3ZZrXTiYO3
表した時、 0.2 ≦d≦0.8 0.450≦x≦0.505 0.455≦y≦0.510 0.02 ≦z≦0.06 (ただし、x+y+z=1) の組成物から成ることを特徴とする圧電性磁器組成物が
いずれの特性において極めて良い結果が得られる。
そこで、上述の範囲の中心的な値を有する2試料(試
料番号21、22)及び試料番号31について、ペロブスカイ
ト複合酸化物(ABO3)のAサイトの量比、即ち、PbA(S
n1/3、Nb2d/3、Sb2(1−d)/3ZZrXTiYO3のA値を
検討した。
尚、測定項目として、機械的品質係数(Qm)、電気機
械結合係数(Kp)、温度サイクル前後の共振周波数の変
動(fOドリフト)に加え、抗折4強度、湿中負荷試験及
び抗折強度と関係のある破断モードである。その結果を
第2表に示す。
抗折強度(3点曲げ試験)について11.0kg/mm2を越え
るものを良品とした。表中には、試料数20ケの平均値を
しめす。
また、絶縁抵抗は、湿中負荷試練で、比抵抗が109Ω
・cm以上のものを良品とした。表記は、試料数20ケ中の
不良数を示す。尚、湿中負荷試料は上述のように、温度
+60℃、湿度90〜95%において圧電性磁器組成物からな
る磁器を100V/mmの直流電圧を印加し、1000時間放置し
たのち、絶縁抵抗を測定する。
破断モードは、抗折強度と密接な関係があり、試料数
20ケすべてが粒内破断のものを良品とした。
試料番号21、211〜215(いずれもd値0.5、x値を0.4
50、y値を0.510、z値を0.04に設定)、試料番号22、2
21〜225(いずれもd値を0.8、x値を0.505、y値を0.4
55、z値を0.04に設定)について考察した。
A値が1.00以上の試料(試料番号21、214、215、22、
224、225)に関しては、抗折強度が11.0kg/mm2以下で、
破断モードが粒界破断の良品となる。
しかしながら、A値が0.96未満の試料(試料番号21
2、221)に関しては、絶縁抵抗不良が発生し、電気機械
結合係数(Kp)が低下する。
また、A値が0.96以上、1.00未満の試料では、抗折強
度が11.0Kg/mm2以上であり、破断モードが粒内破断とな
り、絶縁抵抗不良が発生しない。また機械的品質係数
(Qm)、電気機械結合係数(Kp)、fOドリフトが全て良
品の範囲となる。
A値が1.00未満の試料(試料番号211、212、213、22
1、222、223)に関して抗折強度が11.0kg/mm2を越え、
破断モードが粒内破断となり、さらに絶縁抵抗不良とな
る傾向がある。
したがって、Aサイトの量比であるA値が0.96以上、
1.00未満で、機械的品質係数(Qm)、電気機械結合係数
(Kp)、fOドリフト、抗折強度、湿中負荷試験及び破断
モードのいずれも良好な結果となる。
試料番号31、311〜315(d値を0.2、x値を0.510、y
値を0.2450)は、前述したように、本発明の範囲外であ
るものの、Aサイトの量比のみに着目すると、抵折強
度、湿中負荷試験及び破断モードの組成依存性は、先の
試料番号21、211〜215、22、221〜225と同様な傾向を示
すことになる。
尚、上述の実施例について、第4成分としてxPbZrO3
+yPbTiO3+zPb(Sn1/3、Nb2d/3、Sb2(1−d)/3)O
3100重量部に対して酸化マグネシウム(MgO)、酸化ク
ロム(Cr2O3)、酸化マンガン(MnO2)を0.05〜0.2重量
部添加してもよく、この場合、熱可塑性樹脂エージング
による電気機械結合係数(Kp)の低下を軽減させる効果
がある。
〔発明の効果〕
以上のように、圧電性磁器組成物PbA(Sn1/3、N
b2d/3、Sb2(1−d)/3ZZrXTiYO3と表した時、 0.96 ≦A<1.00 0.2 ≦d≦0.8 0.450≦x≦0.505 0.455≦y≦0.510 0.02 ≦z≦0.06 (ただし、x+y+z=1) は、機械的品質係数(Qm)が500以下となり、且つ電気
機械結合係数(Kp)は45%以上となり、さらに温度サイ
クル前後の共振周波数の変動(ドリフト)が0.3%未満
の安定した圧電性磁器が得られる。
さらに、抗折強度が、絶縁抵抗値が向上し、信頼性が
向上する。
これにより、郡遅延時間の平坦な広帯域の圧電フィル
タに適した圧電性磁器組成物となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−182272(JP,A) 特開 平4−89354(JP,A) 特開 平3−35574(JP,A) 特公 昭54−36756(JP,B2) 特公 昭54−34920(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/46 C04B 35/49 H01L 41/18 - 41/187 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複合酸化物PbZrO3、PbTiO3、Pb(SnNbSb)
    O3から成る圧電性磁器組成物において、 PbA(Sn1/3、Nb2d/3、Sb2(1−d)/3ZZrXTiYO3
    表した時、 0.96 ≦A<1.00 0.2 ≦d≦0.8 0.450≦x≦0.505 0.455≦y≦0.510 0.02 ≦z≦0.06 (ただし、x+y+z=1) の組成物から成ることを特徴とする圧電性磁器組成物。
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