JP2964024B2 - 廃プラスチックの熱分解油化における原料供給装置および原料供給方法 - Google Patents

廃プラスチックの熱分解油化における原料供給装置および原料供給方法

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JP2964024B2
JP2964024B2 JP6279240A JP27924094A JP2964024B2 JP 2964024 B2 JP2964024 B2 JP 2964024B2 JP 6279240 A JP6279240 A JP 6279240A JP 27924094 A JP27924094 A JP 27924094A JP 2964024 B2 JP2964024 B2 JP 2964024B2
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pusher
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱可塑性プラスチッ
ク廃棄物などの廃プラスチックを加熱溶融して熱分解油
化する廃プラスチックの連続油化に関し、より詳細に
は、該油化において廃プラスチックを熱分解釜へ投入す
る原料供給装置および原料供給方法に関する。
【0002】
【従来の技術】使用済み熱可塑性プラスチックなどの廃
プラスチックは、通常、金属その他の異物を含んでお
り、一般廃棄物もしくは産業廃棄物として埋立や焼却に
より処理されている。また、産業廃棄物の一部は、これ
を破砕し、破砕物を熱分解し、分解ガスを接触改質して
燃料として有用な油(灯油、ガソリンなど)を製造する
ことにより、再利用されている。
【0003】廃プラスチックの熱分解油化においては、
従来、原料の廃プラスチックは、スクリューフィーダー
を用いて熱分解釜に供給するか、または図21に示すよ
うに、垂直供給路に設けられた上下2段の球状の切替え
バルブ(51)(52)の開閉によって熱分解釜(53)に投入して
いた(後者は、いわゆるダブルバルブ方式である)。ダ
ブルバルブ方式による原料供給について詳述すると、ホ
ッパー(54)に入れた1回分供給量の原料廃プラスチック
(P) を上段の切替えバルブ(51)を開くことにより、上段
の切替えバルブ(51)と下段の切替えバルブ(52)との間に
下降させ、上段の切替えバルブ(51)を閉じる。つぎに、
下段の切替えバルブ(52)を開け、原料廃プラスチック
(P) を熱分解釜(53)に落し込む。全量落ちた時間を見計
らって下段の切替えバルブ(52)を閉め、1回分の原料供
給が終了することになる。このダブルバルブ方式では上
段の切替えバルブ(51)と下段の切替えバルブ(52)の間
に、一時的に原料廃プラスチック(P) を貯留する短管部
(55)があり、水冷ジャケットで水冷されている。また、
下段の切替えバルブ(52)と熱分解釜(53)との間にも短管
部(56)があり、やはり水冷ジャケットで水冷されてい
る。これらの短管部(55)および(56)における水冷は、下
段の切替えバルブ(52)においてプラスチック(P) が溶融
してブリッジを形成し、これが導管を閉塞して廃プラス
チック(P) の供給を妨げるというトラブルが生じるのを
防止するために施される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スクリューフ
ィーダーを用いる場合は、廃プラスチック中に含まれる
金属などの異物がスクリューフィーダーに噛み込まれ、
その結果廃プラスチックの供給を中断せざるを得なくな
る場合がある。
【0005】また、図21に示すように、上下の切替え
バルブ(51)(52)を用いる場合は、つぎのような問題があ
る。すなわち、上記短管部(55)および(56)には水冷によ
って原料廃プラスチック(P) の付着防止対策が施されて
いるが、下段の切替えバルブ(52)において球面を持った
弁体自体は冷却することができない。そのため、この弁
体は常時熱分解ガスに晒されて高温となり、これに廃プ
ラスチック(P) の微粉やペレットが弁体上面に付着し易
くなる。ここに付着したプラスチック(P) は半溶融状態
になり、下段の切替えバルブ(52)の開閉の都度短管部(5
5)の下端部内面に移り、大きく成長する。このような状
況になると短管部を水冷していることが却って災いし、
プラスチックの半溶融物が短管部の内面に付着し冷却固
化して短管部の閉塞を起こすことになる。また、この付
着物は固くて容易には除去できず、装置全体の停止を余
儀なくされる。
【0006】現在は、このようなトラブルを回避するた
め、処理すべき廃プラスチックをまず減容機(プラスチ
ック押出機)に通し、溶融固化した後、粉砕機に掛け、
さらに、篩に掛けて微粉を除き、供給原料としている。
【0007】この発明は、このような原料廃プラスチッ
クの減容、溶融、固化、粉砕、篩分といった面倒な前処
理を省き、廃プラスチックを熱分解釜へ直接供給するこ
とができる原料供給装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明による第1の廃
プラスチックの熱分解油化における原料供給装置は、ホ
ッパー(1) の下端に連通し、かつ前端が熱分解釜(4) の
頂部に開口したプッシャーシリンダー(2) と、同シリン
ダー(2) 内を往復動するプッシャーラム(3)と、同シリ
ンダー(2) の前端面に設けられ、かつ先端に刃部(6) を
有したゲートバルブ(5) とを具備してなるものである。
【0009】この発明による第2の廃プラスチックの熱
分解油化における原料供給装置は、ホッパー(1) の下端
に連通し、かつ前端が熱分解釜(4) の頂部に設けられた
上方膨出部(20)に開口したプッシャーシリンダー(2)
と、同シリンダー(2) 内を往復動するプッシャーラム
(3) と、同シリンダー(2) の前端面に設けられ、かつ先
端に刃部(6) を有した第1ゲートバルブ(5) と、上方膨
出部(20)におけるプッシャーシリンダー(2) よりも下方
の部分に設けられた第2ゲートバルブとを具備してなる
ものである。
【0010】上記第2の廃プラスチックの熱分解油化に
おける原料供給装置において、上方膨出部(20)内におけ
る第2ゲートバルブよりも上方の部分と、熱分解釜(4)
内とを連通させる配管が設けられ、配管に弁が設けられ
ていることがある。
【0011】また、上記第2の廃プラスチックの熱分解
油化における原料供給装置において、上方膨出部(20)
に、上方膨出部(20)内における第2ゲートバルブよりも
上方の部分に不活性ガスを供給する不活性ガス供給管が
接続されていることがある。
【0012】さらに、上記第2の廃プラスチックの熱分
解油化における原料供給装置において、上方膨出部(20)
内における第2ゲートバルブよりも上方の部分と、熱分
解釜(4) 内とを連通させる配管が設けられ、配管に弁が
設けられ、上方膨出部(20)に、上方膨出部(20)内におけ
る第2ゲートバルブよりも上方の部分に不活性ガスを供
給する不活性ガス供給管が接続されていることがある。
【0013】この発明による第3の廃プラスチックの熱
分解油化における原料供給装置は、ホッパー(1) の下端
に連通した第1プッシャーシリンダー(2) と、同シリン
ダー(2) 内を往復動する第1プッシャーラム(3) と、同
シリンダー(2) の前端面に設けられ、かつ先端に刃部
(6) を有した第1ゲートバルブ(5) と、第1プッシャー
シリンダー(2) の前端に連通し、かつ下端が熱分解釜
(4) に開口した第2プッシヤーシリンダー(25)と、同シ
リンダー(25)内を往復動する第2プッシャーラム(27)
と、同シリンダー(25)の下端面に設けられ、かつ先端に
刃部(32)を有した第2ゲートバルブ(31)とを具備してな
るものである。
【0014】上記第3の廃プラスチックの熱分解油化に
おける原料供給装置において、第2プッシャーシリンダ
ー(25)内と、熱分解釜(4) 内とを連通させる配管(43)が
設けられ、配管(43)に弁(44)(46)が設けられていること
がある。
【0015】また、上記第3の廃プラスチックの熱分解
油化における原料供給装置において、第2プッシャーシ
リンダー(25)に、第2プッシャーシリンダー(25)内に不
活性ガスを供給する不活性ガス供給管が接続されている
ことがある。
【0016】さらに、上記第3の廃プラスチックの熱分
解油化における原料供給装置において、第2プッシャー
シリンダー(25)内と、熱分解釜(4) 内とを連通させる配
管(43)が設けられ、配管(43)に弁(44)(46)が設けられ、
第2プッシャーシリンダー(25)に、第2プッシャーシリ
ンダー(25)内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給管
(47)が接続されていることがある。
【0017】上記すべての原料供給装置において、ホッ
パー(1) の下端に連通したプッシャーシリンダー(2) 内
におけるプッシャーラム(3) の最前進位置に対応する部
分と、ホッパ(1) 内とを連通させる配管(40)が設けら
れ、配管(40)の途中に弁(41)(45)が設けられていること
がある。
【0018】上記すべての原料供給装置において、原料
廃プラスチックは微粉やペレット状、フイルムの単片状
などいかなる形態のものであっても構わない。また、プ
ッシャーシリンダー(2) 内に入る大きさの塊でもこれを
プッシャーラム(3) の力で崩して熱分解釜(4) へ供給で
きる。
【0019】この発明による廃プラスチックの熱分解油
化における原料供給方法は、ホッパー(1) の下端に連通
し、かつ前端が熱分解釜(4) の頂部に開口したプッシャ
ーシリンダー(2) と、同シリンダー(2) 内を往復動する
とともに周面がプッシャーシリンダー(2) 内周面にお
けるホッパー(1) の下端開口よりも前方の部分に密接状
に摺接するプッシャーラム(3) と、同シリンダー(2) の
前端面に設けられ、かつ先端に刃部(6) を有したゲート
バルブ(5) とを具備してなる装置を使用する原料供給方
法であって、プッシャーシリンダー(2) の前端をゲート
バルブ(5) で閉じておくとともにプッシャーラム(3) を
所定位置まで後退させておき、ホッパー(1) からプッシ
ャーシリンダー(2) 内へ廃プラスチック(P) を導入した
後、プッシャーラム(3) を所定位置まで前進させること
により、プッシャーシリンダー(2) 内の廃プラスチック
をプッシャーシリンダー(2) の前端部へ押し固めてマテ
リアルシール(S) を形成する第1工程と、プッシャーシ
リンダー(2) の前端をゲートバルブ(5) で閉じたまま、
プッシャーラム(3) を所定位置まで後退させてホッパー
(1) からプッシャーシリンダー(2) 内へ新たな廃プラス
チック(P)を導入する第2工程と、プッシャーラム(3)
を前進させプッシャーラム(3) がホッパー(1) の下端開
口を通過した後ゲートバルブ(5) を開く第3工程と、プ
ッシャーラム(3) を所定位置まで前進させ、プッシャー
シリンダー(2) の前端部内のマテリアルシール(S) をプ
ッシャーシリンダー(2) の前端から突き出させるととも
に、上記新たな廃プラスチック(P) をプッシャーシリン
ダー(2) の前端部へ押し固めてマテリアルシール(S) を
形成する第4工程と、ゲートバルブ(5) を閉じるととも
に、ゲートバルブ(6) の刃部(6) によってマテリアルシ
ール(S) の突出部を切り落とす第5工程とを含んでお
り、第1工程終了後、第2工程〜第5工程をこの順序で
繰返して行うことを特徴とするものである。
【0020】
【作用】この発明による第1の原料供給装置を用いて熱
分解釜(4) へ廃プラスチック(P) を供給するには、ま
ず、プッシャーシリンダー(2) の前端をゲートバルブ
(5)で閉じ、プッシャーラム(3) を後退させ、ホッパー
(1) からプッシャーシリンダー(2) 内へ廃プラスチック
(P) を導入する。ついで、プッシャーシリンダー(2)の
前端をゲートバルブ(5) で閉じたまま、プッシャーラム
(3) を前進させ、プッシャーシリンダー(2) 内の廃プラ
スチック(P) をプッシャーシリンダー(2) の前端部へ押
し固めて、マテリアルシール(S) を形成する。ついで、
プッシャーシリンダー(2) の前端をゲートバルブ(5) で
閉じたまま、プッシャーラム(3) を後退させてホッパー
(1) からプッシャーシリンダー(2) 内へ新たな廃プラス
チック(P) を導入する。ついで、プッシャーシリンダー
(2) の前端を開き、プッシャーラム(3) を前進させ、プ
ッシャーシリンダー(2) 内のマテリアルシール(S) を熱
分解釜(4) の頂部内へ突き出させるとともに、上記新た
な廃プラスチック(P) をプッシャーシリンダー(2) の前
端部へ押し固めてマテリアルシール(S) とする。その
後、プッシャーシリンダー(2) の前端をゲートバルブ
(5) で閉じるとともに、ゲートバルブ(5) の刃部(6) に
よってマテリアルシール(S) の突出部を熱分解釜(4) 内
へ切り落とす。
【0021】したがって、プッシャーシリンダー(2) の
前端内部には常にマテリアルシール(S) が存在するの
で、プッシャーラムの前端からマテリアルシールを押出
すさいの熱分解釜(4) 内で発生した熱分解ガスのプッシ
ャーシリンダー(2) 内へのリークは、マテリアルシール
(S) によって阻止される。
【0022】この発明による第2の原料供給装置を用い
て熱分解釜(4) へ廃プラスチック(P) を供給するさいに
は、上方膨出部(20)を第2ゲートバルブで閉じておき、
この状態で、上記第1の原料供給装置による熱分解釜
(4) への廃プラスチック(P) の供給と同様にしてプッシ
ャーシリンダー(2) 内のマテリアルシール(S) を上方膨
出部(20)内の第2ゲートバルブよりも上方の部分へ突き
出させるとともに、上記新たな廃プラスチック(P) をプ
ッシャーシリンダー(2) の前端部へ押し固めてマテリア
ルシール(S) とする。ついで、プッシャーシリンダー
(2) の前端を第1ゲートバルブ(5) で閉じるとともに、
ゲートバルブ(5) の刃部(6) によってマテリアルシール
(S) の突出部を上方膨出部(20)内へ切り落とす。その
後、第2ゲートバルブを開いて切り落とされた原料を上
方膨出部(20)を通して熱分解釜(4) 内に落下させる。
【0023】したがって、プッシャーシリンダー(2) の
前端内部には常にマテリアルシール(S) が存在するとと
もに、上方膨出部(20)に第2ゲートバルブが存在するの
で、プッシャーシリンダー(2) の前端からマテリアルシ
ール(S) を押出すさいの熱分解釜(4) 内で発生した熱分
解ガスのプッシャーシリンダー(2) 内へのリークは、マ
テリアルシール(S) および第2ゲートバルブによって完
全に阻止される。
【0024】上記第2の原料供給装置において、プッシ
ャーシリンダー(2) 内のマテリアルシール(S) を上方膨
出部(20)内の第2ゲートバルブよりも上方の部分へ突き
出させると、上方膨出部(20)内の第2ゲートバルブより
も上方の部分に存在する気体は圧縮されて加圧状態とな
る。この圧縮された気体は、第1ゲートバルブ(5) が閉
じるまでの間、マテリアルシール(S) とプッシャーシリ
ンダー(2) の内周面との間を通ってプッシャーシリンダ
ー(2) 内に侵入し、さらにホッパー(1) を通って大気中
に逃げ出すことがある。ところで、上記の圧縮された気
体は、第2ゲートバルブを開いたさいに熱分解釜(4) か
ら流出してきた可燃性のプラスチックの熱分解ガスであ
るため、絶対に外部に逃がしてはならない。ところが、
上記第2の原料供給装置において、上方膨出部(20)内に
おける第2ゲートバルブよりも上方の部分と、熱分解釜
(4) 内とを連通させる配管が設けられ、配管に弁が設け
られていると、プッシャーシリンダー(2) のプッシヤー
ラム(3) が前進を開始した時点から第1ゲートバルブ
(5) が閉じるまでの間のみ弁を開状態とすることによ
り、上方膨出部(20)内の第2ゲートバルブよりも上方の
部分において圧縮された可燃性の熱分解ガスは配管を通
って熱分解釜(4) 内に戻される。なお、上記弁は、第2
ゲートバルブを開く前に閉じられる。
【0025】また、上記第2の原料供給装置において、
上方膨出部(20)に、上方膨出部(20)内における第2ゲー
トバルブよりも上方の部分に不活性ガスを供給する不活
性ガス供給管が接続されていると、不活性ガス供給管に
より上方膨出部(20)における第2ゲートバルブよりも上
方の部分に不活性ガスを供給して不活性ガス雰囲気また
は大部分が不活性ガスであり残部が熱分解ガスである混
合気体雰囲気としておくことができる。したがって、上
方膨出部(20)内における第2ゲートバルブよりも上方の
部分内の圧力が高くなった場合に、不活性ガスまたは大
部分が不活性ガスである不活性ガスと熱分解ガスとの混
合気体がマテリアルシール(S) とプッシャーシリンダー
(2) の内周面との間を通ってプッシャーシリンダー(2)
内に侵入し、さらにホッパー(1) を通って大気中に逃げ
出すことになる。
【0026】上記第2の原料供給装置において、上方膨
出部(20)内における第2ゲートバルブよりも上方の部分
と、熱分解釜(4) 内とを連通させる配管が設けられ、配
管に弁が設けられ、上方膨出部(20)に、上方膨出部(20)
内における第2ゲートバルブよりも上方の部分に不活性
ガスを供給する不活性ガス供給管が接続されていると、
不活性ガス供給管により上方膨出部(20)における第2ゲ
ートバルブよりも上方の部分に不活性ガスを供給して不
活性ガス雰囲気または大部分が不活性ガスであり残部が
熱分解ガスである混合気体雰囲気としておくことができ
る。したがって、配管に設けられている弁が開いている
場合に、何等かの理由により熱分解釜(4) 内の圧力が上
方膨出部(20)内における第2ゲートバルブよりも上方の
部分内の圧力よりも高くなると、熱分解釜(4) 内の熱分
解ガスが配管を逆流して上方膨出部(20)における第2ゲ
ートバルブよりも上方の部分に流れ込むが、この場合に
は、不活性ガスまたは大部分が不活性ガスである不活性
ガスと熱分解ガスとの混合気体がマテリアルシール(S)
とプッシャーシリンダー(2) の内周面との間を通ってプ
ッシャーシリンダー(2) 内に侵入し、さらにホッパー
(1) を通って大気中に逃げ出すことになる。
【0027】この発明による第3の原料供給装置を用い
て熱分解釜(4) へ廃プラスチック(P) を供給するには、
第2プッシャーシリンダー(25)の下端を第2ゲートバル
ブ(31)で閉じておくとともに第2プッシャーラム(27)を
上昇させておき、この状態で、上記第1の原料供給装置
による熱分解釜(4) への廃プラスチック(P) の供給と同
様にして第1プッシャーシリンダー(2) 内のマテリアル
シール(S) を第2プッシャーシリンダー(25)内へ突き出
させるとともに、上記新たな廃プラスチック(P) を第1
プッシャーシリンダー(2) の前端部へ押し固めてマテリ
アルシール(S)とする。ついで、第1プッシャーシリン
ダー(2) の前端を第1ゲートバルブ(5)で閉じるととも
に、第1ゲートバルブ(5) の刃部(6) によってマテリア
ルシール(S) の突出部を第2プッシャーシリンダー(25)
内へ切り落とす。その後、第2ゲートバルブ(31)を開い
て切り落とされた原料を第2プッシャーシリンダー(25)
を通して熱分解釜(4) 内に落下させる。
【0028】したがって、第1プッシャーシリンダー
(2) の前端内部には常にマテリアルシール(S) が存在す
るとともに、第2プッシャーシリンダー(25)に第2ゲー
トバルブ(31)が存在するので、第1プッシャーシリンダ
ー(2) の前端からマテリアルシール(S) を押出すさいの
熱分解釜(4) 内で発生した熱分解ガスの第1プッシャー
シリンダー(2) 内へのリークは、マテリアルシール(S)
および第2ゲートバルブ(31)によって完全に阻止され
る。また、原料を熱分解釜(4) 内に供給した後、第2プ
ッシャーシリンダ(25)内に熱分解ガスが入り込み、この
ガスが凝縮して第2プッシャーシリンダー(25)の内周面
が濡れ、その結果その後の連続操作のさいに第2プッシ
ヤーシリンダー(25)の内周面に原料が付着するが、この
付着物は、第2プッシャーラム(27)により掻き落とされ
る。
【0029】上記第3の原料供給装置において、第1プ
ッシャーシリンダー(2) 内のマテリアルシール(S) を第
2プッシャーシリンダー(25)内へ突き出させると、第2
プッシャーシリンダー(25)内に存在する気体は圧縮され
て加圧状態となる。この圧縮された気体は、第1ゲート
バルブ(5) が閉じるまでの間、マテリアルシール(S)と
第1プッシャーシリンダー(2) の内周面との間を通って
第1プッシャーシリンダー(2) 内に侵入し、さらにホッ
パー(1) を通って大気中に逃げ出すことがある。ところ
で、上記の圧縮された気体は第2ゲートバルブ(31)を開
いたさいに熱分解釜(4) から流出してきた可燃性のプラ
スチックの熱分解ガスであるため、絶対に外部に逃がし
てはならない。ところが、上記第3の原料供給装置にお
いて、第2プッシャーシリンダー(25)内と、熱分解釜
(4) 内とを連通させる配管(43)が設けられ、配管(43)に
弁(44)(46)が設けられていると、第1プッシャーシリン
ダー(2) の第1プッシヤーラム(3) が前進を開始した時
点から第1ゲートバルブ(5)が閉じるまでの間のみ弁(4
4)(46)を開状態とすることにより、第2プッシャーシリ
ンダー(25)内において圧縮された可燃性の熱分解ガスは
熱分解釜(4) 内に戻される。なお、上記弁(44)(46)は、
第2ゲートバルブ(31)を開く前に閉じられる。
【0030】また、上記第3の原料供給装置において、
第2プッシャーシリンダー(25)内に不活性ガスを供給す
る不活性ガス供給管(47)が接続されていると、不活性ガ
ス供給管(47)により第2プッシャーシリンダー(25)内に
不活性ガスを供給して不活性ガス雰囲気または大部分が
不活性ガスであり残部が熱分解ガスである混合気体雰囲
気としておくことができる。したがって、第2プッシャ
ーシリンダー(25)内の圧力が高くなった場合に、不活性
ガスまたは大部分が不活性ガスである不活性ガスと熱分
解ガスとの混合気体がマテリアルシール(S) とプッシャ
ーシリンダー(2) の内周面との間を通ってプッシャーシ
リンダー(2) 内に侵入し、さらにホッパー(1) を通って
大気中に逃げ出すことになる。
【0031】さらに、上記第3の原料供給装置におい
て、第2プッシャーシリンダー(25)内と、熱分解釜(4)
内とを連通させる配管(43)が設けられ、配管(43)に弁(4
4)(46)が設けられている場合に、第2プッシャーシリン
ダー(25)に、第2プッシャーシリンダー(25)内に不活性
ガスを供給する不活性ガス供給管(47)が接続されている
と、不活性ガス供給管(47)により第2プッシャーシリン
ダー(25)内に不活性ガスを供給して不活性ガス雰囲気ま
たは大部分が不活性ガスであり残部が熱分解ガスである
混合気体雰囲気としておくことができる。したがって、
配管(43)に設けられている弁(44)(46)が開いている場合
に、何等かの理由により熱分解釜(4) 内の圧力が第2プ
ッシャーシリンダー(25)内の圧力よりも高くなると、熱
分解釜(4)内の熱分解ガスが配管(43)を逆流して第2プ
ッシャーシリンダー(25)内に流れ込むが、この場合に
は、不活性ガスまたは大部分が不活性ガスである不活性
ガスと熱分解ガスとの混合気体がマテリアルシール(S)
とプッシャーシリンダー(2) の内周面との間を通ってプ
ッシャーシリンダー(2) 内に侵入し、さらにホッパー
(1) を通って大気中に逃げ出すことになる。
【0032】また、上記すべての原料供給装置におい
て、ホッパー(1) 内の廃プラスチック(P) は、ホッパー
(1) の下端に連通したプッシャーシリンダー(2) のプッ
シャーラム(3) を後退させることにより形成されたプッ
シャーシリンダー(2) 内の空間(42)に導入される。この
とき、プッシャーラム(3) を後退させることにより形成
されたプッシャーシリンダー(2) 内の空間(42)の後部は
廃プラスチック(P) で埋められるが、その前部は廃プラ
スチック(P) で埋められない。しかも、上記空間に導入
された廃プラスチック(P) の空隙率は非常に大きい。し
たがって、上記空間内に多くの空気が存在することにな
る。この状態で、プッシャーシリンダー(2) の前端を開
いてプッシャーラム(3) を前進させることにより、プッ
シャーシリンダー(2) 内のマテリアルシール(S) をプッ
シャーシリンダー(2) の外部へ突き出させるとともに、
上記新たな廃プラスチック(P) をプッシャーシリンダー
(2)の前端部へ押し固めてマテリアルシール(S) とする
のであるが、プッシヤーラム(3) を前進させるさいに、
上記空間(42)内の空気の行き場がないため、マテリアル
シール(S) を前方に勢い良く押出したり、あるいは上記
空気がマテリアルシール(S) とプッシャーシリンダー
(2) 内周面との間を通って前方に漏洩したりする。その
結果、いずれの場合も空気が熱分解釜(4) 内に侵入する
ことになる。そして、侵入した空気の量が多いと、熱分
解釜(4) で気化した油の炭化を促進したり、熱分解釜
(4) 内での発火の原因となる。ところが、上記すべての
原料供給装置において、ホッパー(1) の下端に連通した
プッシャーシリンダー(2) 内におけるプッシャーラム
(3) の最前進位置に対応する部分とホッパ(1) 内とを連
通させる配管(40)が設けられ、配管(40)の途中に弁(41)
(45)が設けられていると、プッシャーラム(3) の前進時
に弁(41)(45)を開状態とすることにより、上記空間(42)
内に存在する空気が配管(40)を通ってホッパー(1) 内に
逃げ、この空気の熱分解釜(4) への侵入が防止される。
【0033】さらに、上記すべての原料供給装置によれ
ば、原料廃プラスチック(P) はプッシャーラム(3) によ
ってプッシャーシリンダー(2) の前端部へ押し固められ
るため、空隙率が下げられた状態で熱分解釜(4) 内に供
給され、そのため釜(4) 内に入る空気の量が減少し、操
作上の安全性が向上する。
【0034】この発明による原料供給方法によれば、プ
ッシャーシリンダー(2) 内を往復動するとともに外周面
がプッシャーシリンダー(2) 内周面におけるホッパー
(1) の下端開口よりも前方の部分に密接状に摺接するプ
ッシャーラム(3) を備えている装置を使用し、プッシャ
ーラム(3) を前進させプッシャーラム(3) がホッパー
(1) の下端開口を通過した後ゲートバルブ(5) を開く第
3工程を含んでいるので、プッシャーシリンダー(2) の
前端部内には常にマテリアルシール(S) が存在するとと
もに、プッシャーラム(3) の外周面がプッシャーシリン
ダー(2) 内周面におけるホッパー(1) の下端開口(1a)よ
りも前方の部分に密接しているので、プッシャーシリン
ダー(2) の前端からマテリアルシール(S) を押出すさい
の熱分解釜(4) 内で発生した熱分解ガスのプッシャーシ
リンダー(2) 内を通ってのホッパー(1) 内へのリーク
は、マテリアルシール(S) およびプッシャーラム(3) に
より阻止される。
【0035】
【実施例】この発明の実施例につき図面に基づいて具体
的に説明する。なお、以下の説明において、全図面を通
じて実質的同一物および同一部分には同一符号を付す。
【0036】実施例1 この実施例は図1〜図3に示すものである。
【0037】図1および図2において、逆コーン状のホ
ッパー(1) の内部には、スクリュー状のアーチブレーカ
ー(7) が配され、これが自転するとともにホッパー(1)
内面に沿って公転することにより、ホッパー(1) の廃プ
ラスチック(P) のアーチが壊されて、廃プラスチック
(P) が支障なく下端出口(1a)へ案内される。ホッパー
(1) の下にはプッシャーシリンダー(2) が水平に配さ
れ、その長さの中間部の上壁にホッパー(1) の下端出口
(1a)が開口している。プッシャーシリンダー(2) の前端
は熱分解釜(4) の頂部に上方突出状に設けられた原料落
下通路(20)(上方膨出部)に開口している。
【0038】プッシャーシリンダー(2) 内には同内部を
一定ストローク距離(D) で往復動するプッシャーラム
(3) が配されている。プッシャーシリンダー(2) の前端
部はプッシャーラム(3) の最前進位置より、後述するマ
テリアルシールの長さだけ前方に伸びている。プッシャ
ーラム(3) はその後方に設けられたプッシャー駆動用の
油圧シリンダー(9) によってそのロッド(8) を介して前
後に往復動させられる。ホッパー(1) の下端出口(1a)よ
り後側において、プッシャーシリンダー(2) とプッシャ
ーラム(3) の間に、プッシャーシリンダー(2) に固着さ
れたダストシール(12)が介在されている。
【0039】プッシャーシリンダー(2) の前端面には、
下端に刃部(6) を有した垂直平板状のゲートバルブ(5)
が設けられている。ゲートバルブ(5) はその上方に設け
られたゲートバルブ駆動用の油圧シリンダー(11)によっ
てそのロッド(10)を介して上下動させられる。刃部(6)
はゲートバルブ(5) の下縁を刃状に加工して形成したも
のである。ゲートバルブ(5) およびロッド(10)を収める
収容室(13)の上下部にもダストシール(14)(15)がそれぞ
れ設けられている。
【0040】原料落下通路(20)の頂部において、プッシ
ャーシリンダー(2) の前端が臨む対向部(20a) は湾曲内
面を有している。この部分は傾斜内面を有するものであ
ってもよい。また、プッシャーシリンダー(2) の前端開
口の下では、原料落下通路(20)は後方に膨らませてあ
り、マテリアルシール(S) の切断後に切断片がここに接
触して付着することが防止されている。
【0041】上記構成の原料供給装置において、熱分解
釜(4) への廃プラスチック(P) の供給は、つぎのように
行われる。
【0042】まず、図3(a) に示すように、プッシャー
シリンダー(2) の前端をゲートバルブ(5) で閉じ、プッ
シャーラム(3) を所定位置まで後退させ、ホッパー(1)
からプッシャーシリンダー(2) 内へ廃プラスチック(P)
を導入する。廃プラスチック(P) の導入は、上記のよう
にアーチブレーカー(7) の働きにより支障なく行われ
る。
【0043】ついで、図3(b) に示すように、プッシャ
ーシリンダー(2) の前端をゲートバルブ(5) で閉じたま
ま、プッシャーラム(3) を所定位置まで前進させ、プッ
シャーシリンダー(2) 内の廃プラスチックをプッシャー
シリンダー(2) の前端部へ押し固めて、マテリアルシー
ル(S) を形成する。この状態では、熱分解釜(4) 内で発
生した熱分解ガスのプッシャーシリンダー(2) 内へのリ
ークは、ゲートバルブ(5) とマテリアルシール(S) とに
よって二重に阻止されている。また、ホッパー(1) 内の
原料廃プラスチック(P) もマテリアルシール効果を持つ
とともに、これは温度が低いため熱分解ガスを凝縮付着
させ、この点でもガスのリークが阻止せられる。
【0044】ついで、図3(c) に示すように、プッシャ
ーシリンダー(2) の前端をゲートバルブ(5) で閉じたま
ま、プッシャーラム(3) を所定位置まで後退させてホッ
パー(1) からプッシャーシリンダー(2) 内へ新たな廃プ
ラスチック(P) を導入する。アーチブレーカー(7) は上
記と同様に作動する。
【0045】ついで、図3(d) に示すように、プッシャ
ーシリンダー(2) の前端を開き、プッシャーラム(3) を
所定位置まで前進させる。その結果、プッシャーシリン
ダー(2) の前端部内のマテリアルシール(S) は原料落下
通路(20)の頂部内へ突き出される。また、プッシャーシ
リンダー(2) の内面とマテリアルシール(S) の間には大
きな摩擦があるので、上記新たな廃プラスチック(P) は
プッシャーラム(3) の前進によってプッシャーシリンダ
ー(2) の前端部へ押し固められ、上記と同じくマテリア
ルシール(S) となる。
【0046】ついで、図1に示すように、ゲートバルブ
(5) を下降させて、プッシャーシリンダー(2) の前端を
ゲートバルブ(5) で閉じるとともに、ゲートバルブ(5)
の刃部(6) によってマテリアルシール(S) の突出部を原
料落下通路(20)内へ切り落とし、この通路(20)を通して
熱分解釜(4) 内に落下させる。この状態は、図3(b)に
示す状態と同じである。
【0047】以下、上記と同様に、図3(c) →図3(d)
→図1の各工程をこの順序で繰り返し、連続操作を行
う。
【0048】なお、原料落下通路(20)の頂部内へ突き出
されたマテリアルシール(S) が、切断されずに連続的に
押し出された場合には、その先端が原料落下通路(20)の
湾曲状の対向部(20a) に当たって下方に曲げられて原料
落下通路(20)を経て熱分解釜(4) 内に落ち込むようにな
されている。
【0049】熱分解釜(4) 内に供給された廃プラスチッ
ク(P) は、燃焼炉(16)のオイルバーナー(17)による燃焼
ガスで加熱され、発生した熱分解ガスは複数の触媒層(1
8)およびノックアウトポット(19)を経て凝縮器へ送られ
る。
【0050】実施例2 この実施例は図4に示すものである。
【0051】図4において、ホッパー(1) の下端に連通
したプッシャーシリンダー(2) 内におけるホッパー(1)
の下端開口(1a)よりも前方のプッシャーラム(3) の最前
進位置に対応する部分と、ホッパ(1) 内とを連通させる
配管(40)が設けられ、配管(40)の途中に逆止弁(41)が設
けられている。
【0052】このような構成において、熱分解釜(4) へ
の原料供給は、実施例1の場合と同様にして行われる。
【0053】この実施例において、図3(c) の工程のさ
いに、ホッパー(1) 内の廃プラスチック(P) は、プッシ
ャーラム(3) を後退させることにより形成されたプッシ
ャーシリンダー(2) 内の空間(42)に導入される。このと
き、プッシャーラム(3) を後退させることにより形成さ
れたプッシャーシリンダー(2) 内の空間(42)の後部は廃
プラスチック(P) で埋められるが、その前部は廃プラス
チック(P) で埋められない。しかも、上記空間(42)に導
入された廃プラスチック(P) の空隙率は非常に大きい。
したがって、上記空間(42)内に多くの空気が存在するこ
とになる。そして、上記空間(42)内の空気は、図3(d)
の工程のさいには行き場がないため、マテリアルシール
(S) を前方に勢い良く押出したり、あるいは上記空気が
マテリアルシール(S) とプッシャーシリンダー(2) 内周
面との間を通って前方に漏洩したりする。その結果、い
ずれの場合も空気が熱分解釜(4) 内に侵入することにな
る。そして、侵入した空気の量が多いと、熱分解釜(4)
で気化した油の炭化を促進したり、熱分解釜(4) 内での
発火の原因となる。ところが、プッシャーシリンダー
(2) 内におけるホッパー(1) の下端開口(1a)よりも前方
のプッシャーラム(3)の最前進位置に対応する部分と、
ホッパ(1) 内とを連通させる配管(40)が設けられ、配管
(40)の途中に逆止弁(41)が設けられているので、図3
(d) の工程のさいには逆止弁(41)が開き、上記空間(42)
内の空気は、配管(40)を通ってホッパー(1) 内に逃げ、
この空気の熱分解釜(4) への侵入が防止される。
【0054】上記実施例において、配管(40)の途中に
は、逆止弁(41)に代えて手動操作式や遠隔操作式の弁が
設けられていてもよい。
【0055】実施例3 この実施例は図5〜図7に示すものである。
【0056】図5において、プッシャーシリンダー(2)
のホッパー(1) の下端開口(1a)よりも前方の部分が、実
施例1および2に比べて長くなっている。また、プッシ
ャーシリンダー(2) 内周面におけるホッパー(1) の下端
開口(1a)よりも前方の部分は、プッシャーラム(3) の外
周面に密接状に摺接するようになっている。
【0057】上記構成の原料供給装置において、熱分解
釜(4) への廃プラスチック(P) の供給は、つぎのように
行なわれる。
【0058】まず、図6(a) に示すように、プッシャー
シリンダー(2) の前端をゲートバルブ(5) で閉じ、プッ
シャーラム(3) を所定位置まで後退させ、ホッパー(1)
からその下端開口(1a)を通してプッシャーシリンダー
(2) 内へ廃プラスチック(P) を導入する。廃プラスチッ
ク(P) の導入はアーチブレーカー(7) の働きにより支障
なく行なわれる。このとき、プッシャーラム(3) を後退
させることにより形成されたプッシャーシリンダー(2)
内の空間(42)の後部は廃プラスチック(P) で埋められる
が、その前部は廃プラスチック(P) で埋められない。し
かも、上記空間(42)に導入された廃プラスチック(P) の
空隙率は非常に大きい。したがって、上記空間(42)内に
多くの空気が存在することになる。
【0059】ついで、図6(b) に示すように、プッシャ
ーシリンダー(2) の前端をゲートバルブ(5) で閉じたま
ま、プッシャーラム(3) を所定位置まで前進させること
により、プッシャーシリンダー(2) 内の廃プラスチック
(P) をプッシャーシリンダー(2) の前端部へ押し固めて
マテリアルシール(S) を形成する。このとき、逆止弁(4
1)が開き、上記空間(42)内の空気は、配管(40)を通って
ホッパー(1) 内へ逃げる。この状態では、熱分解釜(4)
内で発生した熱分解ガスのプッシャーシリンダー(2) 内
を通ってのホッパー(1) 内へのリークは、ゲートバルブ
(5) とマテリアルシール(S) とプッシャーシリンダー
(2) 内周面に密接したプッシャーラム(3)とによって三
重に阻止されている。
【0060】ついで、図6(c) に示すように、プッシャ
ーシリンダー(2) の前端をゲートバルブ(5) で閉じたま
ま、プッシャーラム(3) を所定位置まで後退させてホッ
パー(1) からプッシャーシリンダー(2) 内へ新たな廃プ
ラスチック(P) を導入する。このとき、新たに導入され
た廃プラスチック(P) は、マテリアルシール(S) までは
届かない。
【0061】ついで、図7(d) に示すように、プッシャ
ーラム(3) を前進させ、プッシャーラム(3) がホッパー
(1) の下端開口(1a)を通過した後ゲートバルブ(5) を開
く。このとき、熱分解釜(4) 内で発生した熱分解ガスの
プッシャーシリンダー(2) 内部へのリークは、マテリア
ルシール(S) とプッシャーシリンダー(2) 内周面に密接
したプッシャーラム(3) とによって二重に阻止されてい
る。
【0062】ついで、図7(e) に示すように、プッシャ
ーラム(3) を所定位置まで前進させ、プッシャーシリン
ダー(2) の前端部内のマテリアルシール(S) をプッシャ
ーシリンダー(2) の前端から原料落下通路(20)内に突き
出させるとともに、上記新たな廃プラスチック(P) をプ
ッシャーシリンダー(2) の前端部へ押し固めてマテリア
ルシール(S) を形成する。
【0063】ついで、図5に示すように、ゲートバルブ
(5) を下降させてプッシャーシリンダー(2) の前端をゲ
ートバルブ(5) で閉じるとともに、ゲートバルブ(5) の
刃部(6) によってマテリアルシール(S) の突出部を原料
落下通路(20)内に切り落とし、この通路(20)を通して熱
分解釜(4) 内に落下させる。この状態は、図6(b) に示
す状態と同じである。
【0064】以下、上記と同様に、図6(c) →図7(d)
→図7(e) →図5の各工程をこの順序で繰返し、連続操
作を行なう。
【0065】図示は省略したが、実施例1〜実施例3の
原料供給装置において、原料落下通路(20)におけるプッ
シャーシリンダー(2) よりも下方の部分にも第2のゲー
トバルブが設けられていてもよい。この場合、図3(b)
および図6(b) の工程のさいに第2のゲートバルブによ
り原料落下通路(20)を閉じるようにしておけば、熱分解
釜(4) 内で発生した熱分解ガスのプッシャーシリンダー
(2) 内部へのリークは、2つのゲートバルブとマテリア
ルシールとによって三重に阻止されることになる。特
に、図6(b) の工程では、上記リークは、さらにプッシ
ャーシリンダー(2) におけるホッパー(1) の下端開口よ
りも前方の部分の内周面に密接しているプッシャーラム
(3) によっても阻止される。また、図3(d) および図7
(e) の工程のさいに第2のゲートバルブにより原料落下
通路(20)を閉じるようにしておけば、熱分解釜(4) 内で
発生した熱分解ガスのプッシャーシリンダー(2) 内部へ
のリークは、第2のゲートバルブとマテリアルシールと
によって二重に阻止されることになる。特に、図7(e)
の工程では、上記リークは、さらにプッシャーシリンダ
ー(2) におけるホッパー(1) の下端開口よりも前方の部
分の内周面に密接しているプッシャーラム(3) によって
も阻止される。ところで、廃プラスチックが10〜30
mm程度の大きさの破砕物のみからなる場合、プッシャ
ーラム(3) によって突き固めてもその空隙率の低下は少
なく、マテリアルシールの効果が十分に発揮できないこ
とがあるが、この場合にも上記第2ゲートバルブによ
り、熱分解釜(4) 内で発生した熱分解ガスのプッシャー
シリンダー(2) 内部へのリークが阻止されることにな
る。
【0066】また、図示は省略したが、実施例1〜実施
例3の原料供給装置において、原料落下通路(20)におけ
るプッシャーシリンダー(2) よりも下方の部分にも第2
のゲートバルブが設けられ、原料落下通路(20)内におけ
る第2ゲートバルブよりも上方の部分と、熱分解釜(4)
内とを連通させる配管が設けられ、配管に逆止弁、また
は手動操作式や遠隔操作式の弁が設けられていてもよ
い。図3(d) および図7(e) の工程のさいに、プッシャ
ーシリンダー(2) 内のマテリアルシール(S) を原料落下
通路(20)内の第2ゲートバルブよりも上方の部分へ突き
出させると、原料落下通路(20)内の第2ゲートバルブよ
りも上方の部分に存在する気体は圧縮されて加圧状態と
なる。この圧縮された気体は、第1ゲートバルブ(5) が
閉じるまでの間、マテリアルシール(S) とプッシャーシ
リンダー(2) の内周面との間を通ってプッシャーシリン
ダー(2) 内に侵入し、さらにホッパー(1) を通って大気
中に逃げ出すことがある。ところで、上記の圧縮された
気体は、第2ゲートバルブを開いたさいに熱分解釜(4)
から流出してきた可燃性のプラスチックの熱分解ガスで
あるため、絶対に外部に逃がしてはならない。ところ
が、原料落下通路(20)内における第2ゲートバルブより
も上方の部分と、熱分解釜(4) 内とを連通させる配管が
設けられ、配管に弁が設けられていると、プッシャーシ
リンダー(2) のプッシヤーラム(3) が前進を開始した時
点から第1ゲートバルブ(5) が閉じるまでの間のみ弁を
開状態とすることにより、原料落下通路(20)内の第2ゲ
ートバルブよりも上方の部分において圧縮された可燃性
の熱分解ガスは配管を通って熱分解釜(4) 内に戻され
る。なお、上記弁は、第2ゲートバルブを開く前に閉じ
られる。
【0067】また、図示は省略したが、実施例1〜実施
例3の原料供給装置において、原料落下通路(20)におけ
るプッシャーシリンダー(2) よりも下方の部分にも第2
のゲートバルブが設けられ、原料落下通路(20)に、原料
落下通路(20)内における第2ゲートバルブよりも上方の
部分に不活性ガスを供給する不活性ガス供給管が接続さ
れていると、不活性ガス供給管により原料落下通路(20)
における第2ゲートバルブよりも上方の部分に不活性ガ
スを供給して不活性ガス雰囲気または大部分が不活性ガ
スであり残部が熱分解ガスである混合気体雰囲気として
おくことができる。したがって、図3(d) および図7
(e) の工程のさいに、原料落下通路(20)内における第2
ゲートバルブよりも上方の部分内の圧力が高くなった場
合に、不活性ガスまたは大部分が不活性ガスである不活
性ガスと熱分解ガスとの混合気体がマテリアルシール
(S) とプッシャーシリンダー(2) の内周面との間を通っ
てプッシャーシリンダー(2) 内に侵入し、さらにホッパ
ー(1) を通って大気中に逃げ出すことになる。
【0068】さらに、図示は省略したが、実施例1〜実
施例3の原料供給装置において原料落下通路(20)におけ
るプッシャーシリンダー(2) よりも下方の部分にも第2
のゲートバルブが設けられ、原料落下通路(20)内におけ
る第2ゲートバルブよりも上方の部分と、熱分解釜(4)
内とを連通させる配管が設けられ、配管に弁が設けら
れ、原料落下通路(20)に、原料落下通路(20)内における
第2ゲートバルブよりも上方の部分に不活性ガスを供給
する不活性ガス供給管が接続されていてもよい。この場
合、不活性ガス供給管により原料落下通路(20)における
第2ゲートバルブよりも上方の部分に不活性ガスを供給
して不活性ガス雰囲気または大部分が不活性ガスであり
残部が熱分解ガスである混合気体雰囲気としておくこと
ができる。したがって、配管に設けられている弁が開い
ている場合に、何等かの理由により熱分解釜(4) 内の圧
力が原料落下通路(20)内における第2ゲートバルブより
も上方の部分内の圧力よりも高くなると、熱分解釜(4)
内の熱分解ガスが配管を逆流して原料落下通路(20)にお
ける第2ゲートバルブよりも上方の部分に流れ込むが、
この場合にも、不活性ガスまたは大部分が不活性ガスで
ある不活性ガスと熱分解ガスとの混合気体がマテリアル
シール(S) とプッシャーシリンダー(2) の内周面との間
を通ってプッシャーシリンダー(2) 内に侵入し、さらに
ホッパー(1) を通って大気中に逃げ出すことになる。
【0069】実施例4 この実施例は図8〜図14に示すものである。
【0070】図8〜図11において、逆コーン状のホッ
パー(1) の内部には、アーチブレーカー(21)が配されて
いる。アーチブレーカー(21)は、ホッパー(1) のコーン
状部分の内面に沿って配された2枚の羽根板(21a) と、
羽根板(21a) をモーター(22)により回転させられる垂直
回転軸(23)に連結するアーム(21b) とよりなる。各羽根
板(21a) におけるホッパー(1) のコーン状部分の内面に
触れる部分には刃部(24)が形成されている。そして、ア
ーチブレーカー(21)が回転することにより、ホッパー
(1) 内の廃プラスチック(P) のアーチが壊されて、廃プ
ラスチック(P) が支障なく下端出口(1a)へ案内される。
【0071】プッシャーシリンダー(2) (以下、第1プ
ッシャーシリンダという)の前には角筒状の第2プッシ
ャーシリンダー(25)が垂直に配され、その高さの中間部
の後壁に第1プッシャーシリンダー(2) の前端が開口し
ている。第1プッシャーシリンダー(2) の前端面におけ
る開口の周囲には、ゲートバルブ(5) (以下、第1ゲー
トバルブという)が閉状態になったときに第1プッシャ
ーシリンダー(2) 内と第2プッシャーシリンダー(25)内
との間を密封するダストシール(26)が設けられている。
【0072】第2プッシャーシリンダー(25)の下端は、
熱分解釜(4) の頂部に上方突出状に設けられた原料落下
通路(20)の頂壁に開口している。第2プッシャーシリン
ダー(25)内には同内部を一定ストローク距離で往復動す
る第2プッシャーラム(27)が配されている。第2プッシ
ャーラム(27)は角形で格子状となされている。第2プッ
シャーラム(27)はその上方に設けられたプッシャー駆動
用の油圧シリンダー(29)によってそのロッド(28)を介し
て上下に往復動させられる。油圧シリンダー(29)のロッ
ド(28)と第2プッシャーシリンダー(25)の上壁との間に
もダストシール(30)が設けられている。
【0073】第2プッシャーシリンダー(25)の下端面に
は、前端に刃部(32)を有した水平平板状の第2ゲートバ
ルブ(31)が設けられている。第2ゲートバルブ(31)はそ
の後方に設けられたゲートバルブ駆動用の油圧シリンダ
ー(34)によってそのロッド(33)を介して前後動させられ
る。刃部(32)は第2ゲートバルブ(31)の前縁を刃状に加
工して形成したものである。第2ゲートバルブ(31)およ
びロッド(33)を収める収容室(35)の後部にダストシール
(36)が設けられている。図10に示すように、第2プッ
シャーシリンダー(25)の後側壁の内面下端部に、第2ゲ
ートバルブ(31)の上面に付着した廃プラスチックを掻き
落とす掻き落とし部材(37)が設けられている。
【0074】上記構成の原料供給装置において、熱分解
釜(4) への廃プラスチック(P) の供給は、つぎのように
行われる。
【0075】まず、図12(a) に示すように、第1プッ
シャーシリンダー(2) の前端開口を第1ゲートバルブ
(5) で閉じ、プッシヤーラム(3) (以下、第1プッシャ
ーラムという)を所定位置まで後退させ、ホッパー(1)
から第1プッシャーシリンダー(2) 内へ廃プラスチック
(P) を導入する。廃プラスチック(P) の導入は、上記の
ようにアーチブレーカー(21)の働きにより支障なく行わ
れる。このとき、第2プッシャーシリンダー(25)の下端
開口を第2ゲートバルブ(31)で閉じておくとともに、第
2プッシャーラム(27)を上昇させておく。
【0076】ついで、図12(b) に示すように、第1プ
ッシャーシリンダー(2) の前端を第1ゲートバルブ(5)
で閉じたまま、第1プッシャーラム(3) を所定位置まで
前進させ、第1プッシャーシリンダー(2) 内の廃プラス
チックを第1プッシャーシリンダー(2) の前端部へ押し
固めて、マテリアルシール(S) を形成する。この状態で
は、熱分解釜(4) 内で発生した熱分解ガスの第1プッシ
ャーシリンダー(2) 内へのリークは、2つのゲートバル
ブ(31)(5) とマテリアルシール(S) とによって三重に阻
止されている。また、ホッパー(1) 内の原料廃プラスチ
ック(P) もマテリアルシール効果を持つとともに、これ
は温度が低いため熱分解ガスを凝縮付着させ、この点で
もガスのリークが阻止せられる。
【0077】ついで、図12(c) に示すように、第1プ
ッシャーシリンダー(2) の前端を第1ゲートバルブ(5)
で閉じたまま、第1プッシャーラム(3) を所定位置まで
後退させてホッパー(1) から第1プッシャーシリンダー
(2) 内へ新たな廃プラスチック(P) を導入する。アーチ
ブレーカー(21)は上記と同様に作動する。
【0078】ついで、図13(d) に示すように、第1ゲ
ートバルブ(5) を上昇させて第1プッシャーシリンダー
(2) の前端開口を開き、第1プッシャーラム(3) を所定
位置まで前進させる。その結果、第1プッシャーシリン
ダー(2) の前端部内のマテリアルシール(S) は第2プッ
シャーシリンダー(25)内へ突き出される。また、第1プ
ッシャーシリンダー(2) の内面とマテリアルシール(S)
の間には大きな摩擦があるので、上記新たな廃プラスチ
ック(P) はプッシャーラム(3) の前進によって第1プッ
シャーシリンダー(2) の前端部へ押し固められ、上記と
同じくマテリアルシール(S) となる。また、図13(d)
の工程のさいに、第2ゲートバルブ(31)により第2プッ
シャーシリンダー(25)の下端開口が閉じられているの
で、熱分解釜(4) 内で発生した熱分解ガスの第1プッシ
ャーシリンダー(2) 内部へのリークは、第2ゲートバル
ブ(31)とマテリアルシール(S) とによって二重に阻止さ
れることになる。ところで、廃プラスチックが10〜3
0mm程度の大きさの破砕物のみからなる場合、第1プ
ッシャーラム(3) によって突き固めてもその空隙率の低
下は少なく、マテリアルシールの効果が十分に発揮でき
ないことがあるが、この場合にも第2ゲートバルブ(31)
により、熱分解釜(4) 内で発生した熱分解ガスの第1プ
ッシャーシリンダー(2) 内部へのリークが阻止されるこ
とになる。
【0079】ついで、図13(e) に示すように、第1ゲ
ートバルブ(5) を下降させて、第1プッシャーシリンダ
ー(2) の前端を第1ゲートバルブ(5) で閉じるととも
に、第1ゲートバルブ(5) の刃部(6) によってマテリア
ルシール(S) の突出部を第2プッシャーシリンダー(25)
内へ切り落とす。このとき、切り落とされた原料は第2
ゲートバルブ(31)上に載る。この状態は、図12(b) に
示す状態と同じである。
【0080】ついで、図13(f) に示すように、第2ゲ
ートバルブ(31)を後方に移動させて第2プッシャーシリ
ンダー(25)の下端開口を開く。すると、切り落とされた
原料は原料落下通路(20)を通って熱分解釜(4) 内に落下
する。このとき、掻き落とし部材(37)により、第2ゲー
トバルブ(31)の上面に付着していた廃プラスチックが掻
き落とされる。
【0081】ついで、図14(g) に示すように、第2プ
ッシャーシリンダー(25)の第2プッシャーラム(27)を下
降させて、第2プッシャーシリンダー(25)の内周面およ
び第1ゲートバルブ(5) の前面に付着していた廃プラス
チックを掻き落とす。
【0082】ついで、図14(h) に示すように、第2ゲ
ートバルブ(31)を前進させて第2プッシャーラム(27)の
下面に付着していた廃プラスチックを掻き落とす。その
後、第2プッシャーラム(27)を上昇させる。この状態
は、図12(b) と同じ状態である。
【0083】以下、上記と同様に、図12(c) →図13
(d) →図13(e) →図13(f) →図14(g) →図14
(h) の各工程をこの順序で繰り返し、連続操作を行う。
なお、第2回目以降の図13(d) に示す工程のさいに
は、掻き落とし部材(37)に付着した廃プラスチックが、
第1ゲートバルブ(5) により掻き落とされる。
【0084】上記において、第2ゲートバルブ(31)は、
高温の熱分解ガスに常に晒されていることと、図13
(f) および図14(g) に示す工程において原料を原料落
下通路(20)を通して熱分解釜(4) 内に供給した後、第2
プッシャーシリンダー(25)内に熱分解ガスが入り込み、
このガスが凝縮して第2プッシャーシリンダー(25)の内
周面が濡れることによって、図13(d) および(e) に示
す工程において、第2プッシャーシリンダー(25)の内周
面、第1ゲートバルブ(5) の前面、および第2ゲートバ
ルブ(31)の上面に原料が付着するが、第2ゲートバルブ
(31)の上面の付着物は、図13(f) に示す工程において
第2ゲートバルブ(31)が後退するさいに掻き落とし部材
(37)により掻き落とされる。第2プッシャーシリンダー
(25)の内周面および第1ゲートバルブ(5) の前面の付着
物は、図14(g) に示す工程の下降する第2プッシャー
ラム(27)により掻き落とされる。
【0085】実施例5 この実施例は図15に示すものである。
【0086】図15において、ホッパー(1) の下端に連
通した第1プッシャーシリンダー(2) 内におけるホッパ
ー(1) の下端開口(1a)よりも前方の第1プッシャーラム
(3)の最前進位置に対応する部分と、ホッパ(1) 内とを
連通させる配管(40)が設けられ、配管(40)の途中に逆止
弁(41)が設けられている。
【0087】また、第2プッシャーシリンダー(25)内
と、熱分解釜(4) 内とを連通させる配管(43)が設けら
れ、配管(43)に逆止弁(44)が設けられている。
【0088】このような構成において、熱分解釜(4) 内
への原料の供給は実施例4の場合と同様にして行われ
る。
【0089】この実施例において、配管(40)と逆止弁(4
1)の作用は、実施例2および3の場合と同様であり、図
12(b) および図13(d) の工程のさいには逆止弁(41)
が開き、第1プッシャーラム(3) を後退させることによ
り第1プッシャーシリンダー(2) 内に形成された空間(4
2)内の空気は、配管(40)を通ってホッパー(1) 内に逃
げ、この空気の熱分解釜(4) への侵入が防止される。
【0090】また、この実施例において、図13(d) の
工程のさいに、第2プッシャーシリンダー(25)内に存在
する気体は圧縮されて加圧状態となる。この圧縮された
気体は、第1ゲートバルブ(5) が閉じるまでの間、マテ
リアルシール(S) と第1プッシャーシリンダー(2) の内
周面との間を通って第1プッシャーシリンダー(2) 内に
侵入し、さらにホッパー(1) を通って大気中に逃げ出す
ことがある。ところで、上記の圧縮された気体は、第2
ゲートバルブ(31)を開いたさいに熱分解釜(4)から流出
してきた可燃性のプラスチックの熱分解ガスであるた
め、絶対に外部に逃がしてはならない。ところが、第2
プッシャーシリンダー(25)内と、熱分解釜(4) 内とを連
通させる配管(43)が設けられ、配管(43)に逆止弁(44)が
設けられていると、第1プッシャーシリンダー(2) の第
1プッシヤーラム(3) が前進を開始した時点から第1ゲ
ートバルブ(5) が閉じるまでの間のみ逆止弁(44)が開
き、これにより、第2プッシャーシリンダー(25)内にお
いて圧縮された可燃性の熱分解ガスは配管を通って熱分
解釜(4) 内に戻される。なお、上記逆止弁(44)は、第2
ゲートバルブ(31)を開く前に閉じる。
【0091】上記実施例5において、配管(40)(43)には
逆止弁(41)(44)に代えて手動操作式や遠隔操作式の弁が
設けられていてもよい。
【0092】実施例6 この実施例は、図16〜図19に示すものである。
【0093】図16において、第1プッシャーシリンダ
ー(2) のホッパー(1) の下端開口(1a)よりも前方の部分
が、実施例4および実施例5に比べて長くなっている。
また、第1プッシャーシリンダー(2) 内周面におけるホ
ッパー(1) の下端開口(1a)よりも前方の部分は第1プッ
シャーラム(3) の外周面に密接状に摺接するようになっ
ている。そして、第1プッシャーシリンダー(2) 内にお
けるホッパー(1) の下端開口よりも前方の第1プッシャ
ーラム(3) の最前進位置に対応する部分と、ホッパ(1)
内とを連通させる配管(40)が設けられ、配管(40)の途中
に手動操作式または遠隔操作式の弁(45)が設けられてい
る。また、第2プッシャーシリンダー(25)内と、熱分解
釜(4) 内とを連通させる配管(43)が設けられ、配管(43)
に手動操作式または遠隔操作式の弁(46)が設けられてい
る。
【0094】上記構成の原料供給装置において、熱分解
釜(4) への廃プラスチック(P) の供給は、つぎのように
行なわれる。
【0095】まず、図17(a) に示すように、第1プッ
シャーシリンダー(2) の前端をゲートバルブ(5) で閉
じ、第1プッシャーラム(3) を所定位置まで後退させ、
ホッパー(1) からその下端開口(1a)を通して第1プッシ
ャーシリンダー(2) 内へ廃プラスチック(P) を導入す
る。廃プラスチック(P) の導入はアーチブレーカー(21)
の働きにより支障なく行なわれる。このとき、第2プッ
シャーシリンダー(25)の下端開口を第2ゲートバルブ(3
1)で閉じておくとともに、第2プッシャーラム(27)を上
昇させておく。
【0096】ついで、図17(b) に示すように、第1プ
ッシャーシリンダー(2) の前端を第1ゲートバルブ(5)
で閉じたまま、第1プッシャーラム(3) を所定位置まで
前進させることにより、第1プッシャーシリンダー(2)
内の廃プラスチック(P) を第1プッシャーシリンダー
(2) の前端部へ押し固めてマテリアルシール(S) を形成
する。この状態では、熱分解釜(4) 内で発生した熱分解
ガスのプッシャーシリンダー(2) 内を通ってのホッパー
(1) 内へのリークは、2つのゲートバルブ(31)(5) とマ
テリアルシール(S) と第1プッシャーシリンダー(2) 内
周面に密接した第1プッシャーラム(3) とによって四重
に阻止されている。なお、第1プッシャーラム(3) の前
進を開始した後、アーチブレーカー(21)を停止させると
ともに、配管(40)の弁(45)を開き、空間(42)内の空気を
配管(40)を通してホッパー(1) 内に戻すようにしてお
く。
【0097】ついで、図17(c) に示すように、弁(45)
を閉じた後、第1プッシャーシリンダー(2) の前端を第
1ゲートバルブ(5) で閉じたまま、第1プッシャーラム
(3)を所定位置まで後退させ、アーチブレーカー(21)を
作動させてホッパー(1) から第1プッシャーシリンダー
(2) 内へ新たな廃プラスチック(P) を導入する。このと
き、新たに導入された廃プラスチック(P) は、マテリア
ルシール(S) までは届かない。
【0098】ついで、図18(d) に示すように、第1プ
ッシャーラム(3) の前進を開始した後、アーチブレーカ
ー(21)を停止させるとともに弁(45)を開く。そして、第
1プッシャーラム(3) がホッパー(1) の下端開口(1a)を
通過した後第1ゲートバルブ(5) を開く。
【0099】ついで、図18(e) に示すように、配管(4
3)の弁(46)を開くとともに、第1プッシャーラム(3) を
所定位置まで前進させ、第1プッシャーシリンダー(2)
の前端部内のマテリアルシール(S) を第1プッシャーシ
リンダー(2) の前端から第2プッシャーシリンダー(25)
内に突き出させるとともに、上記新たな廃プラスチック
(P) を第1プッシャーシリンダー(2) の前端部へ押し固
めてマテリアルシール(S) を形成する。
【0100】ついで、図18(f) に示すように、第1ゲ
ートバルブ(5) を下降させて、第1プッシャーシリンダ
ー(2) の前端を第1ゲートバルブ(5) で閉じるととも
に、第1ゲートバルブ(5) の刃部(6) によってマテリア
ルシール(S) の突出部を第2プッシャーシリンダー(25)
内へ切り落とす。このとき、切り落とされた原料は第2
ゲートバルブ(31)上に載る。また、第1ゲートバルブ
(5) を加工させた後、弁(45)および弁(46)を順々に閉じ
ておく。この状態は、図17(b) に示す状態と同じであ
る。
【0101】ついで、図19(g) に示すように、第2ゲ
ートバルブ(31)を後方に移動させて第2プッシャーシリ
ンダー(25)の下端開口を開く。すると、切り落とされた
原料は原料落下通路(20)を通って熱分解釜(4) 内に落下
する。このとき、掻き落とし部材(37)により、第2ゲー
トバルブ(31)の上面に付着していた廃プラスチックが掻
き落とされる。
【0102】ついで、図19(h) に示すように、第2プ
ッシャーシリンダー(25)の第2プッシャーラム(27)を下
降させて、第2プッシャーシリンダー(25)の内周面およ
び第1ゲートバルブ(5) の前面に付着していた廃プラス
チックを掻き落とす。
【0103】ついで、図19(i) に示すように、第2ゲ
ートバルブ(31)を前進させて第2プッシャーラム(27)の
下面に付着していた廃プラスチックを掻き落とす。その
後、第2プッシャーラム(27)を上昇させる。この状態
は、図17(b) と同じ状態である。
【0104】以下、上記と同様に、図17(c) →図18
(d) →図18(e) →図18(f) →図19(g) →図19
(h) →図19(i) の各工程をこの順序で繰り返し、連続
操作を行う。なお、第2回目以降の図18(f) に示す工
程のさいには、掻き落とし部材(37)に付着した廃プラス
チックが、第1ゲートバルブ(5) により掻き落とされ
る。
【0105】実施例7 この実施例は、図20に示すものである。
【0106】図20において、配管(43)における弁(46)
よりも第2プッシャーシリンダー(25)側の部分に、不活
性ガス供給管(47)が接続され、不活性ガス供給管(47)の
途中に手動操作式または遠隔操作式の弁(48)が設けられ
ている。不活性ガス供給管(47)は配管(43)を介して第2
プッシャーシリンダー(25)に接続されている。
【0107】このような構成において、熱分解釜(4) へ
の原料の供給は、実施例6の場合と同様にして行なわれ
る。
【0108】この実施例において、不活性ガス供給管(4
7)により第2プッシャシリンダー(25)に不活性ガスを供
給して不活性ガス雰囲気または大部分が不活性ガスであ
り残部が熱分解ガスである混合気体雰囲気としておく
と、図18(e) の工程のさいに、第2プッシャーシリン
ダ(25)内の圧力が高くなった場合に、不活性ガスまたは
大部分が不活性ガスである不活性ガスと熱分解ガスとの
混合気体がマテリアルシール(S) とプッシャーシリンダ
ー(2) の内周面との間を通ってプッシャーシリンダー
(2) 内に侵入し、さらにホッパー(1) を通って大気中に
逃げ出すことになる。
【0109】また、不活性ガス供給管(47)により第2プ
ッシャシリンダー(25)に不活性ガスを供給して不活性ガ
ス雰囲気または大部分が不活性ガスであり残部が熱分解
ガスである混合気体雰囲気としておくと、配管(43)に設
けられている弁(46)が開いている場合に、何等かの理由
により熱分解釜(4) 内の圧力が第2プッシャーシリンダ
ー(25)内の圧力よりも高くなれば、熱分解釜(4) 内の熱
分解ガスが配管(43)を逆流して第2プッシャーシリンダ
ー(25)内に流れ込むが、この場合にも、不活性ガスまた
は大部分が不活性ガスである不活性ガスと熱分解ガスと
の混合気体がマテリアルシール(S) と第2プッシャーシ
リンダー(2) の内周面との間を通ってプッシャーシリン
ダー(2) 内に侵入し、さらにホッパー(1) を通って大気
中に逃げ出すことになる。
【0110】
【発明の効果】この発明によるすべての原料供給装置は
上述の通り構成されているので、上下2段の切替えバル
ブを用いる図21の従来技術の場合のように、原料廃プ
ラスチックの減容、溶融、固化、粉砕、篩分といった面
倒な前処理が必要でなく、廃プラスチックを熱分解釜へ
支障なく連続的に供給することができる。
【0111】また、この発明によるすべての原料供給装
置はスクリューフィーダーを使用しないので、廃プラス
チック中に含まれる金属などの異物がスクリューフィー
ダーに噛み込まれるというトラブルを起こすおそれもな
い。
【0112】さらに、この発明のすべての原料供給装置
によれば、原料廃プラスチックはプッシャーによってプ
ッシャーシリンダーの前端部へ押し固められるため、空
隙率が下げられた状態で熱分解釜内に供給され、そのた
め釜内に空気が入る量が減少し、操作上の安全性が向上
する。
【0113】この発明の第1の原料供給装置によれば、
上述のように、プッシャーラムの前端からマテリアルシ
ールを押出すさいの熱分解釜内で発生した熱分解ガスの
プッシャーシリンダー内へのリークは、マテリアルシー
ルによって阻止される。
【0114】この発明の第2の原料供給装置によれば、
上述のように、プッシャーラムの前端からマテリアルシ
ールを押出すさいの熱分解釜内で発生した熱分解ガスの
プッシャーシリンダー内へのリークは、マテリアルシー
ルおよび第2ゲートバルブによって完全に阻止される。
【0115】この発明の第2の原料供給装置において、
上方膨出部内における第2ゲートバルブよりも上方の部
分と、熱分解釜内とを連通させる配管が設けられ、配管
に弁が設けられていると、可燃性のプラスチックの熱分
解ガスが大気中に漏洩するのが防止される。
【0116】この発明の第2の原料供給装置において、
上方膨出部に、上方膨出部内における第2ゲートバルブ
よりも上方の部分に不活性ガスを供給する不活性ガス供
給管が接続されていると、可燃性のプラスチックの熱分
解ガスが大気中に漏洩するのが一層確実に防止される。
【0117】この発明の第2の原料供給装置において、
上方膨出部内における第2ゲートバルブよりも上方の部
分と、熱分解釜内とを連通させる配管が設けられ、配管
に弁が設けられ、上方膨出部に、上方膨出部内における
第2ゲートバルブよりも上方の部分に不活性ガスを供給
する不活性ガス供給管が接続されていると、可燃性のプ
ラスチックの熱分解ガスが大気中に漏洩するのがより一
層確実に防止される。
【0118】この発明の第3の原料供給装置によれば、
上述のように、プッシャーラムの前端からマテリアルシ
ールを押出すさいの熱分解釜内で発生した熱分解ガスの
プッシャーシリンダー内へのリークは、マテリアルシー
ルおよび第2ゲートバルブによって完全に阻止される。
また、原料を熱分解釜内に供給した後、第2プッシャー
シリンダ内に熱分解ガスが入り込み、このガスが凝縮し
て第2プッシャーシリンダーの内周面が濡れ、その結果
第2プッシヤーシリンダーの内周面に原料が付着する
が、この付着物は、第2プッシャーラムにより掻き落と
される。
【0119】この発明の第3の原料供給装置において、
第2プッシャーシリンダー内と、熱分解釜内とを連通さ
せる配管が設けられ、配管に弁が設けられていると、可
燃性のプラスチックの熱分解ガスが大気中に漏洩するの
が防止される。
【0120】この発明の第3の原料供給装置において、
第2プッシャーシリンダーに、第2プッシャーシリンダ
ー内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給管が接続さ
れていると、可燃性のプラスチックの熱分解ガスが大気
中に漏洩するのが一層確実に防止される。
【0121】この発明の第3の原料供給装置において、
第2プッシャーシリンダー内と、熱分解釜内とを連通さ
せる配管が設けられ、配管に弁が設けられ、第2プッシ
ャーシリンダーに、第2プッシャーシリンダー内に不活
性ガスを供給する不活性ガス供給管が接続されている
と、可燃性のプラスチックの熱分解ガスが大気中に漏洩
するのがより一層確実に防止される。
【0122】この発明のすべての原料供給装置におい
て、ホッパーの下端に連通したプッシャーシリンダー内
におけるプッシャーラムの前進位置に対応する部分と、
ホッパ内とを連通させる配管が設けられ、配管に弁が設
けられていると、プッシャーシリンダー内に形成された
空間内の空気はホッパー内に戻され、これによりこの空
気の熱分解釜内への侵入が防止される。したがって、熱
分解釜内で気化した油の炭化を促進したり、発火の原因
となったりすることが防止される。しかも、上記空気は
ホッパー内に戻されるので、廃プラスチックの微粉もホ
ッパー内に戻されることになり、大気中に放出する場合
のような大気汚染を防止できる。
【0123】この発明の原料供給方法によれば、プッシ
ャーシリンダーの前端部内には常にマテリアルシールが
存在するとともに、プッシャーラムの外周面がプッシャ
ーシリンダー内周面におけるホッパーの下端開口よりも
前方の部分に密接しているので、プッシャーシリンダー
の前端からマテリアルシールを押出すさいの熱分解釜内
で発生した熱分解ガスのプッシャーシリンダー内を通っ
てのホッパー内へのリークは、マテリアルシールおよび
プッシャーラムにより阻止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の廃プラスチックの供給装置を示す概
略図である。
【図2】実施例1の廃プラスチックの供給装置を備えた
熱分解装置を示す概略図である。
【図3】実施例1の廃プラスチックの供給装置の各工程
を示す図1相当の概略図である。
【図4】実施例2の廃プラスチックの供給装置を示す図
3(c) に相当する状態の部分拡大図である。
【図5】実施例3の廃プラスチックの供給装置を示す図
3(c) に相当する状態の部分拡大図である。
【図6】実施例3の廃プラスチックの供給装置の各工程
の前半部を示す図5相当の概略図である。
【図7】実施例3の廃プラスチックの供給装置の各工程
の後半部を示す図5相当の概略図である。
【図8】実施例4の廃プラスチックの供給装置を示す概
略図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】図8の部分拡大図である。
【図11】第2プッシャーラムを示す斜視図である。
【図12】実施例4の廃プラスチックの供給装置の各工
程の前半部を示す図8相当の概略図である。
【図13】実施例4の廃プラスチックの供給装置の各工
程の中間部を示す図8相当の概略図である。
【図14】実施例4の廃プラスチックの供給装置の各工
程の後半部を示す図8相当の概略図である。
【図15】実施例5の廃プラスチックの供給装置を示す
図12(c) に相当する状態の部分拡大図である。
【図16】実施例6の廃プラスチックの供給装置を示す
概略図である。
【図17】実施例6の廃プラスチックの供給装置の各工
程の前半部を示す図16相当の概略図である。
【図18】実施例6の廃プラスチックの供給装置の各工
程の中間部を示す図16相当の概略図である。
【図19】実施例6の廃プラスチックの供給装置の各工
程の後半部を示す図16相当の概略図である。
【図20】実施例7の廃プラスチックの供給装置を示す
図17('c)に相当する状態の部分拡大図である。
【図21】従来の廃プラスチックの投入装置を示す概略
図である。
【符号の説明】
1:ホッパー 2:プッシャーシリンダー 3:プッシャーラム 4:熱分解釜 5:ゲートバルブ 6:刃部 20:原料落下通路(上方膨出部) 25:第2プッシャーシリンダー 27:第2プッシャーラム 31:第2ゲートバルブ 32:刃部 40:配管 41:逆止弁 43:配管 44:逆止弁 45:弁 46:弁 47:不活性ガス供給管

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホッパー(1) の下端に連通し、かつ前端
    が熱分解釜(4) の頂部に開口したプッシャーシリンダー
    (2) と、同シリンダー(2) 内を往復動するプッシャーラ
    ム(3) と、同シリンダー(2) の前端面に設けられ、かつ
    先端に刃部(6) を有したゲートバルブ(5) とを具備して
    なる、廃プラスチックの熱分解油化における原料供給装
    置。
  2. 【請求項2】 ホッパー(1) の下端に連通し、かつ前端
    が熱分解釜(4) の頂部に設けられた上方膨出部(20)に開
    口したプッシャーシリンダー(2) と、同シリンダー(2)
    内を往復動するプッシャーラム(3) と、同シリンダー
    (2) の前端面に設けられ、かつ先端に刃部(6) を有した
    第1ゲートバルブ(5) と、上方膨出部(20)におけるプッ
    シャーシリンダー(2) よりも下方の部分に設けられた第
    2ゲートバルブとを具備してなる、廃プラスチックの熱
    分解油化における原料供給装置。
  3. 【請求項3】 上方膨出部(20)内における第2ゲートバ
    ルブよりも上方の部分と、熱分解釜(4) 内とを連通させ
    る配管が設けられ、配管に弁が設けられている請求項2
    記載の廃プラスチックの熱分解油化における原料供給装
    置。
  4. 【請求項4】 上方膨出部(20)に、上方膨出部(20)内に
    おける第2ゲートバルブよりも上方の部分に不活性ガス
    を供給する不活性ガス供給管が接続されている請求項2
    または3記載の廃プラスチックの熱分解油化における原
    料供給装置。
  5. 【請求項5】 ホッパー(1) の下端に連通した第1プッ
    シャーシリンダー(2) と、同シリンダー(2) 内を往復動
    する第1プッシャーラム(3) と、同シリンダー(2) の前
    端面に設けられ、かつ先端に刃部(6) を有した第1ゲー
    トバルブ(5)と、第1プッシャーシリンダー(2) の前端
    に連通し、かつ下端が熱分解釜(4) に開口した第2プッ
    シヤーシリンダー(25)と、同シリンダー(25)内を往復動
    する第2プッシャーラム(27)と、同シリンダー(25)の下
    端面に設けられ、かつ先端に刃部(32)を有した第2ゲー
    トバルブ(31)とを具備してなる、廃プラスチックの熱分
    解油化における原料供給装置。
  6. 【請求項6】 第2プッシャーシリンダー(25)内と、熱
    分解釜(4) 内とを連通させる配管(43)が設けられ、配管
    (43)に弁(44)(46)が設けられている請求項5記載の廃プ
    ラスチックの熱分解油化における原料供給装置。
  7. 【請求項7】 第2プッシャーシリンダー(25)に、第2
    プッシャーシリンダー(25)内に不活性ガスを供給する不
    活性ガス供給管(47)が接続されている請求項5または6
    記載の廃プラスチックの熱分解油化における原料供給装
    置。
  8. 【請求項8】 ホッパー(1) の下端に連通したプッシャ
    ーシリンダー(2) 内におけるプッシャーラム(3) の最前
    進位置に対応する部分と、ホッパ(1) 内とを連通させる
    配管(40)が設けられ、配管(40)に弁(41)(45)が設けられ
    ている請求項1〜7のうちのいずれか1つに記載の廃プ
    ラスチックの熱分解油化における原料供給装置。
  9. 【請求項9】 ホッパー(1) の下端に連通し、かつ前端
    が熱分解釜(4) の頂部に開口したプッシャーシリンダー
    (2) と、同シリンダー(2) 内を往復動するとともに外周
    面がプッシャーシリンダー(2) 内周面におけるホッパー
    (1) の下端開口よりも前方の部分に密接状に摺接するプ
    ッシャーラム(3) と、同シリンダー(2) の前端面に設け
    られ、かつ先端に刃部(6) を有したゲートバルブ(5) と
    を具備してなる装置を使用する原料供給方法であって、
    プッシャーシリンダー(2) の前端をゲートバルブ(5) で
    閉じておくとともにプッシャーラム(3) を所定位置まで
    後退させておき、ホッパー(1) からプッシャーシリンダ
    ー(2) 内へ廃プラスチック(P) を導入した後、プッシャ
    ーラム(3) を所定位置まで前進させることにより、プッ
    シャーシリンダー(2) 内の廃プラスチックをプッシャー
    シリンダー(2) の前端部へ押し固めてマテリアルシール
    (S) を形成する第1工程と、プッシャーシリンダー(2)
    の前端をゲートバルブ(5) で閉じたまま、プッシャーラ
    ム(3) を所定位置まで後退させてホッパー(1) からプッ
    シャーシリンダー(2) 内へ新たな廃プラスチック(P) を
    導入する第2工程と、プッシャーラム(3) を前進させプ
    ッシャーラム(3) がホッパー(1) の下端開口を通過した
    後ゲートバルブ(5) を開く第3工程と、プッシャーラム
    (3) を所定位置まで前進させ、プッシャーシリンダー
    (2) の前端部内のマテリアルシール(S) をプッシャーシ
    リンダー(2) の前端から突き出させるとともに、上記新
    たな廃プラスチック(P) をプッシャーシリンダー(2) の
    前端部へ押し固めてマテリアルシール(S) を形成する第
    4工程と、ゲートバルブ(5) を閉じるとともに、ゲート
    バルブ(6) の刃部(6) によってマテリアルシール(S) の
    突出部を切り落とす第5工程とを含んでおり、第1工程
    終了後、第2工程〜第5工程をこの順序で繰返して行う
    ことを特徴とする、廃プラスチックの熱分解油化におけ
    る原料供給方法。
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