JP2961736B2 - 四輪操舵装置 - Google Patents

四輪操舵装置

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JP2961736B2
JP2961736B2 JP63250921A JP25092188A JP2961736B2 JP 2961736 B2 JP2961736 B2 JP 2961736B2 JP 63250921 A JP63250921 A JP 63250921A JP 25092188 A JP25092188 A JP 25092188A JP 2961736 B2 JP2961736 B2 JP 2961736B2
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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D7/00Steering linkage; Stub axles or their mountings
    • B62D7/06Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins
    • B62D7/14Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering
    • B62D7/148Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering provided with safety devices

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明に係る四輪操舵装置は、自動車の操舵装置と
して利用し、自動車の進路を変更する場合に前輪だけで
なく後輪の向きも変える様にする事で、回転半径を小さ
くしたり、或は走行安定性を保持するものである。
(従来の技術) 狭い道での進路変更を容易に行なえる様にすべく自動
車の回転半径を小さくする為、或は、高速走行時に於け
る進路変更でも車両の安定性を保持する為、ステアリン
グホイールを操作した場合に前輪だけでなく後輪も動か
す四輪操舵装置が、近年使用される様になって来てい
る。
この様な四輪操舵装置の構造として従来から、次の
(a)〜(d)に示す4種類のものが、一般的に使用さ
れている。
(a)前輪用の操舵装置と後輪用の操舵装置とを機械的
に結合し、前輪の動きに応じて後輪を、一定の関係で動
かすもの。
(b)前輪用の操舵装置と後輪用の操舵装置とを油圧回
路により結合し、前輪の動きに応じて後輪を、一定の関
係で動かすもの。
(c)前輪用の操舵装置と後輪用の操舵装置とを油圧機
構により結合してはいるが、後輪が前輪とは独立に動き
得るもの。
(d)前輪用の操舵装置と後輪用の操舵装置とを電気的
にのみ結合しており、後輪が前輪とは独立に動き得るも
の。
これら従来から知られている4種類の四輪操舵装置の
うち、回転半径を小さくする為、後輪の舵角も大きくす
る必要がある場合は、(a)(b)の何れかを採用し、
後輪の舵角を大きくする必要のない場合は、一般的に
(c)(d)の何れかを採用する。
これは、(c)(d)2種類の四輪操舵装置の場合に
は、後輪を前輪と独立して制御する為、故障に伴なっ
て、高速走行時等に後輪が大きく操舵された場合に危険
であるのに対し、(a)(b)2種類の四輪操舵装置の
場合には、運転者の意志により操舵される前輪と後輪と
が互いに関連してのみ動き、上述の様な危険がない為で
ある。
(発明が解決しようとする課題) 従来から使用されている様な、上述した(a)(b)
2種類の四輪操舵装置の場合には、後輪が、運転者の意
志により操舵される前輪と関連してのみ動く為、高速走
行時等に於ける安定性の向上を、必ずしも十分に図る事
ができない。
即ち、前輪の動きと後輪の動きとを互いに関連させる
場合、前輪の舵角が小さい場合には前後輪の位相を同じ
にして(前後輪を同方向に回転させ)、高速走行時に於
けるレーンチェンジ等を安定して行なえる様にする。こ
れに対して、前輪の舵角が大きくなった場合には、前後
輪の位相を逆にして(前後輪を逆方向に回転させ)、車
両の回転半径を小さくし、車庫入れ等を容易に行なえる
様にする。ところが、高速走行時に、予め組み入れてお
く事のできない要因が加わった場合、(従来の二輪操舵
装置の場合よりは格段に安定してはいるが)必ずしも十
分に車両の安定性を確保できなくなる。
例えば、高速走行時に横風を受けたり、或は高速コー
ナリング時に後輪が横滑りを起こした場合、或は飛び出
し等により予期しない急な操舵(急ハンドル)が行なわ
れた場合等でも、後輪を微妙に操舵する事により、車両
の安定性を確保する事ができるが、この場合は、後輪を
前輪とは独立して操舵する事が必要である。ところが、
前記(a)(b)2種類の四輪操舵装置の場合、後輪を
前輪と独立しては操舵できない為、この様な場合に対処
する事ができない。
前記(c)(d)2種類の四輪操舵装置の場合は、こ
の様な場合にも対処できるが、安定性の面から、後輪の
舵角を大きくできず、車両の回転半径をあまり小さくで
きない事は、前述の通りである。
本発明の四輪操舵装置は、この様な不都合を解消する
為に考えたもので、後輪の舵角を大きくする事は、前輪
の舵角との関連のみで行なえ、後輪を小さく操舵する事
は、前輪の操舵とは独立して行なえる様にしたものであ
る。
(課題を解決する為の手段) 本発明の四輪操舵装置は、ステアリングホイールの動
きに応じ、前輪の舵角に対応するだけ変位する入力側ロ
ッドと、後輪を操舵する出力側ロッドと、入力側ロッド
の変位に応じて出力側ロッドを動かす連結手段と、入力
側ロッドの変位に関わりなく、出力側ロッドを動かす駆
動手段と、ステアリングホイールの回転角度、ステアリ
ングホイールの回転角速度、前輪の操舵装置に発生する
反力の大きさ、車体の横方向に加わる加速度、車体に加
わる応力のうちから選択される1乃至は複数の要素を検
出するセンサと、このセンサの検出信号に応じて、車両
を安定させるべく後輪に所定の舵角を付与する方向に上
記駆動手段を動かす制御器とから構成する。
そして、請求項2に記載したものは、ステアリングホ
イールの動きに応じ、前輪の舵角に対応する長さだけ軸
方向に移動する入力側ロッドと、軸方向に亙る移動によ
り、後輪を操舵する出力側ロッドと、両端部を入力側ロ
ッドと出力側ロッドとにそれぞれ枢支した連結ロッド
と、シリンダ筒にスプールを内蔵して成り、このスプー
ルとシリンダ筒との軸方向に亙る相対的変位により、圧
油供給ポート及び排出ポートと第一のポート及び第二の
ポートとの連通を切り換える油圧切換弁と、上記スプー
ルと共に軸方向に移動する部分と上記連結ロッドの中間
部とを揺動自在に結合する枢支部材と、上記出力側ロッ
ドを囲む位置に設けられ、この出力側ロッドの中間部外
周面に固定したピストンを、油密に且つ軸方向に亙る移
動自在に嵌装した油圧シリンダと、この油圧シリンダ内
の、ピストンの両側に位置する第一、第二の室と上記油
圧切換弁の第一、第二のポートとを結ぶ、第一、第二の
油圧通路と、上記油圧切換弁のシリンダ筒を軸方向に亙
って移動させる駆動手段と、ステアリングホイールの回
転角度、ステアリングホイールの回転角速度、前輪の操
舵装置に発生する反力の大きさ、車体の横方向に加わる
加速度、車体に加わる応力のうちから選択される1乃至
は複数の要素を検出するセンサと、このセンサの検出信
号に応じて、車両を安定させるべく後輪に所定の舵角を
付与する方向に上記駆動手段を動かす制御器とから構成
する。
(作 用) 上述の様に構成する本発明の四輪操舵装置の場合、前
輪と後輪とを関連させて操舵する際には、後輪の舵角を
大きくする事が可能となり、後輪の舵角が小さくても良
い場合には、後輪を前輪とは独立して操舵する事が可能
となる。
例えば、請求項2に記載した発明の場合、前輪と後輪
とを関連させて操舵する際には、前輪の操舵操作に伴な
って入力側ロッドが軸方向に移動し、この入力側ロッド
に一端を、出力側ロッドに他端を、それぞれ枢支した連
結ロッドが、中間に設けた枢支部材を中心として揺動
し、上記出力側ロッドを軸方向に移動させる。この結
果、出力側ロッドにより後輪が、前輪と関連しつつ操舵
される。
但し、この場合実際には、先ず連結ロッドが出力側ロ
ッドとの枢支部を中心として揺動し、連結ロッド中間の
枢支部材と共に軸方向に移動するスプールが、連結ロッ
ドに加わるトルクによって軸方向に変位し、油圧切換弁
のポートが切り換えられる。この瞬間には、未だ出力側
ロッドは動いていない。
第一、第二の油圧通路を介して油圧シリンダへの圧油
の給排が行なわれると、初めてピストンを介して出力側
ロッドが軸方向に移動するが、この移動方向と移動量と
は、上記連結ロッドとスプールとを結合している枢支部
材の変位を解消するものになる。即ち、油圧切換弁を通
じて油圧シリンダに圧油を給排する事により、連結ロッ
ドに加わったトルクに基づく枢支部材の変位が補正(解
消)される。
この変位補正は、実際には瞬時に行なわれる為、あた
かも連結ロッドが位置固定の枢支部材を中心として回動
した如く、入力側ロッドの動きが出力側ロッドにそのま
ま伝えられ、後輪の操舵が、前輪の操舵と関連させつつ
行なわれる。従って、この場合の後輪の舵角は、安全性
を考慮しても、十分に大きくする事が可能となる。
次に、後輪を前輪とは独立して操舵する{後輪に付与
する舵角と前輪に付与する舵角との間に比例関係(逆比
例関係を含む)を持たせる事なく、後輪への舵角付与を
行なう}場合、センサからの信号に基づいて制御器が駆
動手段に信号を送り、この駆動手段が油圧切換弁のシリ
ンダ筒を、センサが検出した外乱の方向と大きさとに応
じ、車両を安定させるべく後輪に所定の舵角を付与する
方向に、適当な方向に適当な長さだけ移動させる。
この結果、シリンダ筒或はスプールの動きに伴なって
油圧切換弁のポートが切り換えられ、第一、第二の油圧
通路を介して油圧シリンダへの圧油の給排が行なわれ、
ピストンを介して出力側ロッドが軸方向に移動させられ
る為、後輪の操舵が、前輪とは独立して行なわれる。
出力側ロッドが、後輪を適切に操舵するのに必要且つ
十分な量だけ軸方向に移動すると、連結ロッドの中間に
設けた枢支部材を介して軸方向に移動するスプールとシ
リンダ筒との相対的変位に基づいて、油圧切換弁のポー
トが切り換わり、油圧シリンダへの圧油の給排が停止し
て、後輪の舵角が固定される。
(実施例) 第1〜5図は、本発明の実施例を示している。入力側
ロッド1は、図示しないステアリングホイールの動きに
応じ、前輪の舵角に対応する長さ(バリアブルレシオギ
アの採用等により、必ずしも比例しない。)だけ、軸方
向(第1図の左右方向)に移動する。又、出力側ロッド
2は、軸方向(同左右方向)に亙る移動により、図示し
ない後輪を操舵する。
これら入力側、出力側、両ロッド1、2は、互いにほ
ぼ平行に配置しているが、次に述べる連結ロッド3との
相対的変位を自在とする為、少なくとも一方のロッド1
(又は2)は、若干の揺動を自在として車体に支持して
いる。但し、連結ロッド3を、十分な剛性を保持しつ
つ、若干の伸縮が自在な構造としたり、連結ロッド3の
両端部と入力側、出力側、両ロッド1、2との枢支部
A、Bを、長孔とピンとの係合等により、連結ロッド3
の軸方向に亙り若干の変位自在な構造とすれば、入力
側、出力側、両ロッド1、2を車体に対して揺動自在に
支持する必要はなくなる。
上述の様な入力側ロッド1と出力側ロッド2とに、両
端部をそれぞれ枢支した連結ロッド3の中間部には、枢
支部材4を介して油圧切換弁5のスプール6を結合して
いる。この油圧切換弁5のシリンダ筒8は、ケーシング
7内に、軸方向に亙る移動のみ自在に保持しており、更
にこのシリンダ筒8内にスプール6を、軸方向に亙る変
位を自在として内蔵している。上記シリンダ筒8には、
圧油ポンプ9の吐出口に通じる圧油供給ポート10と、油
タンク11に通じる排出ポート12と、後述する油圧シリン
ダ13の第一、第二の室14、15に通じる第一、第二のポー
ト16、17とを、それぞれ形成している。そして、上記シ
リンダ筒8とスプール6との、軸方向に亙る相対的変位
に基づき、圧油供給ポート10及び排出ポート12と、第一
のポート16及び第二のポート17との連通を切り換える様
にしている。
又、スプール6の一端面に突設した突出杆31の基端部
と先端部とに、それぞれ軸方向に亙る摺動自在に外嵌し
た止め輪18、18の外周縁部を、シリンダ筒8の内周面に
形成した段部19、19に対向させると共に、両止め輪18、
18の間に圧縮ばね20を設けている。そして、この構成に
より、外力が加わらない限り上記スプール6を中立位置
(第1〜2図に示す位置)に保持する、第一のセンタリ
ング機構を構成している。そして、上記中立位置では、
圧油供給ポート10と排出ポート12とが直接連通して、油
圧シリンダ13の何れの室14、15にも、圧油の給排が行な
われない様にしている。
又、前記出力側ロッド2の中間部周囲にも、同様の止
め輪28、28と圧縮ばね29とを設け、各止め輪28、28の外
周縁を、次述する油圧シリンダ13の内周面に形成した段
部30、30に対向させる事により、第二のセンタリング機
構を構成している。そして、この第二のセンタリング機
構により、外力が加わらない限り、出力側ロッド2を中
立位置に保持し、後輪に舵角を付与しない様にしてい
る。
上記出力側ロッド2の中間部を囲む位置には、油圧シ
リンダ13を設けており、この油圧シリンダ13に、出力側
ロッド2の中間部外周面に固定したピストン21を、油密
に且つ軸方向に亙る移動自在に嵌装している。そして、
上記油圧シリンダ13内でピストン21の両側に位置する、
第一、第二の室14、15と、上記油圧切換弁5の第一、第
二のポート16、17とを、第一、第二の油圧通路22、23に
より、互いに接続している。
又、前記ケーシング7の端部には、ステッピングモー
タ24を固定しており、このステッピングモータ24の出力
軸に固定したナット片25と、シリンダ筒8の端面から突
出させた雄螺子部26とを互いに螺合させている。そし
て、この構成により、上記ステッピングモータ24の回転
に伴ない、シリンダ筒8を軸方向に移動自在としてい
る。
このステッピングモータ24は、制御器27からの指令信
号により、適当な方向に適当な角度(回転数)だけ回転
させられる。即ち、マイクロコンピュータを内蔵した制
御器27は、ステアリングホイールの回転角度、ステアリ
ングホイールの回転角速度、前輪の操舵装置に発生する
反力の大きさ、車体の横方向に加わる加速度(G)、横
風や傾斜地走行に伴なって車体に加わる応力等、車体の
運行に影響を及ぼすもののうちから選択された1乃至は
複数の要素を検出する、1乃至複数個のセンサからの信
号に応じて求められる、自動車の運行状況に応じ、車両
を安定させるべく後輪に所定の舵角を付与する方向に上
記ステッピングモータ24を、適当な方向に、適当な角度
(回転数)だけ回転させ、シリンダ筒8をその軸方向に
亙って変位させる。
次に、上述の様に構成する本発明の四輪操舵装置を使
用して、車両の操舵を行なう場合の作用に就いて説明す
る。
先ず、前輪と後輪とを関連させて操舵する場合には、
前輪の操舵操作に伴なって、入力側ロッド1が軸方向に
移動する。そして、この入力側ロッド1と連結ロッド3
の一端と枢支部Aが、第4図のA0位置から、同図のA1
置に迄移動する。これに伴ない、連結ロッド3が、出力
側ロッド2との枢支部Bを中心として揺動し、それ迄第
4図に実線で示す状態であった連結ロッド3が、同図に
破線で示す様に変位する。そして、連結ロッド3の中間
部とスプール6とを結合している枢支部材4が、第4図
のC0位置から同図のC1位置に迄移動する。
この結果、それ迄第2図に示す状態であったスプール
6とシリンダ筒8との関係が、第3図に示した状態に迄
変化する。そして、油圧切換弁5の各ポート10、12、1
6、17が切り換えられて、圧油供給ポート10と第一のポ
ート16(或は第二のポート17)とが、排出ポート12と第
二のポート17(或は第一のポート16)とが、それぞれ連
通する。そして、油圧シリンダ13の第一の室14(或は第
二の室15)に圧油が、第一の油圧通路22(或は第二の油
圧通路23)を通じて送り込まれ、第二の室15(或は第一
の室14)から油が、第二の油圧通路23(或は第一の油圧
通路22)を通じて排出される。この様に油圧切換弁5が
切り換えられた瞬間には、未だ出力側ロッド2は動いて
おらず、連結ロッド3と出力側ロッド2との枢支部B
は、第4図のB0位置に存在する。
上述の様に、連結ロッド3の揺動に基づくスプール6
の移動に伴なって、油圧切換弁5の各ポート10、12、1
6、17が切り換えられ、第一、第二の油圧通路22、23を
介して油圧シリンダ13への圧油の給排が行なわれると、
この油圧シリンダ13に嵌装したピストン21を介して出力
側ロッド2が軸方向に移動し、後輪が操舵される。
出力側ロッド2の移動に伴って、連結ロッド3と出力
側ロッド2との枢支部Bが、第4図のB0位置からB1位置
に迄移動し、この連結ロッド3が同図の鎖線で示す状態
になると、連結ロッド3の中間部とスプール6とを結合
している枢支部材4が、同図のC1位置からC0位置に移動
し(戻り)、連結ロッド3とスプール6とを結合してい
る枢支部材4の変位が解消される。
この変位補正、即ち、入力側ロッド1と出力側ロッド
2との軸方向に亙る移動により、枢支部材4の位置がC0
→C1→C0と移動する操作は、瞬時に行なわれる。この
為、実際には、連結ロッド3があたかもC0位置に固定の
枢支部材4を中心として、第4図に実線で示した状態か
ら同図に鎖線で示した状態に迄回動した如く、入力側ロ
ッド1の動きが出力側ロッド2にそのまま伝えられ、後
輪の操舵が、前輪の操舵と関連させつつ行なわれる。
従って、この場合の後輪の舵角は、安全性を考慮して
も、十分に大きくする事が可能となり、車両の回転半径
を小さくする事ができる。
次に、後輪を前輪とは独立して操舵する場合には、車
両の状態や操舵状態を検知するセンサからの信号に基づ
いて、制御器27がステッピングモータ24に信号を送る。
そして、このステッピングモータ24が、ナット片25、雄
螺子部26を介して、油圧切換弁5のシリンダ筒8を、セ
ンサが検出した外乱の方向と大きさとに応じ、所定の方
向に、所定長さだけ移動させる。
このシリンダ筒8の動きに伴なって、油圧切換弁5の
各ポート10、12、16、17が切り換えられると、第一、第
二の油圧通路22、23を介して、油圧シリンダ13への圧油
の給排が行なわれ、ピストン21を介して出力側ロッド2
が軸方向に移動させられる。この結果、それ迄第5図の
B2位置に存在していた出力側ロッド2と連結ロッド3と
の枢支部Bが、同図のB3位置に迄移動し、後輪の操舵が
入力側ロッド1の動き量とは直接は関係なく、前輪とは
独立して行なわれる。即ち、上述した様に、前輪と後輪
とを関連させて操舵する場合には、後輪の操舵量が入力
側ロッド1の動き量と比例若しくは逆比例するのに対し
て、後輪を前輪とは独立して操舵する場合には、後輪の
操舵量が入力側ロッド1の動き量とは関係なく設定され
る。
上述の様にして、後輪を前輪とは独立して操舵する事
は、運転者がステアリングホイールを操作しない場合で
も行なわれる。例えば、横風が強い時に高速道路を走行
し、トンネル或は切り通しの様に横風を受けない場所か
ら、横風を強く受ける場所に出た場合の様に、前輪が直
線方向を向いているにも拘らず車両が不安定になる様な
場合には、入力側ロッド1が全く変化しなくても、後輪
への舵角の付与を行なう。この様に入力側ロッド1が変
位しない為、この入力側ロッド1と連結ロッド3の一端
との枢支部Aは不動である。勿論、この様な後輪を前輪
と独立して操舵する事と、前述した様な前輪を後輪と関
連させて操舵する事とが同時に行われる場合もある。こ
の場合には、前述した第4図の様な動きと上述した第5
図の様な動きとが合成される。
何れにしても、後輪を前輪とは独立して操舵する場合
には、上述の様にして、出力側ロッド2が、後輪を適切
に操舵するのに必要且つ十分な量だけ軸方向に移動する
と、連結ロッド3の中間部とスプール6とを結合してい
る枢支部材4が、第5図のC2位置から同図のC3位置に迄
移動する。そして、枢支部材4に引っ張られ(或は押さ
れ)てスプール6が、シリンダ筒8内で軸方向に移動す
る。この為、それ迄第3図に示す様な状態であったスプ
ール6とシリンダ筒8との相対位置関係が、第2図に示
す様になり、圧油供給ポート10と排出ポート12とが直接
連通する。この結果、油圧シリンダ13への圧油の給排が
停止し、出力側ロッド2がそれ以上は動かなくなって、
後輪の舵角が固定される。外乱がなくなった場合には、
制御器27はステッピングモータ24を逆方向に回転させ
て、シリンダ筒8を元の位置に戻し、後輪の舵角を無く
す。この場合に於ける圧油の給排は、舵角付与の場合と
逆方向に行なわれる。
尚、必要に応じ、ステアリングホイールの操作によっ
て軸方向に移動する入力側ロッド1の動きはセンサ33に
より、ステッピングモータ24の動きはセンサ32により、
それぞれ検出する。そして、各センサ33、32からの信号
を制御器27に入力して、急激なステアリングホイール操
作等に対するフェールセーフ機能を持たせる。
尚、本発明の四輪操舵装置は、図示の実施例の場合の
様に、入力側ロッド1と出力側ロッド2とを結ぶ連結ロ
ッド3により切り換えられるスプール弁を使用しなくて
も、センサからの信号により切り換えられる電磁弁を使
用して、油圧シリンダへの圧油の給排を切り換えたり、
或は油圧シリンダを省略して、センサからの信号によっ
て直接駆動される電動式アクチュエータにより、出力側
ロッドを直接駆動する事で、構成する事もできる。
(発明の効果) 本発明の四輪操舵装置は、以上に述べた通り構成され
作用し、後輪の舵角を大きくする事は、前輪の舵角との
関連のみで行ない、後輪を小さく操舵する事は、前輪の
操舵とは独立して行なえる。この為、安全性を確保しつ
つ車両の回転半径を小さくできる様にしたまま、高速走
行時に予期しない外乱が加わった場合等に於いても、後
輪を微妙に操舵し、車両の安定性を確保する事ができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1〜5図は本発明の実施例を示しており、第1図は後
輪の操舵機構を示す断面図、第2図は油圧切換弁の中立
状態を、第3図は切り換えられた状態を、それぞれ示
す、第1図のX部拡大断面図、第4図は、前輪と後輪と
を関連させつつ操舵する場合の、第5図は、後輪を前輪
と独立して操舵する場合の、各部の動きを示すそれぞれ
略図である。 1:入力側ロッド、2:出力側ロッド、3:連結ロッド、4:枢
支部材、5:油圧切換弁、6:スプール、7:ケーシング、8:
シリンダ筒、9:圧油ポンプ、10:圧油供給ポート、11:油
タンク、12:排出ポート、13:油圧シリンダ、14:第一の
室、15:第二の室、16:第一のポート、17:第二のポー
ト、18:止め輪、19:段部、20:圧縮ばね、21:ピストン、
22:第一の油圧通路、23:第二の油圧通路、24:ステッピ
ングモータ、25:ナット片、26:雄螺子部、27:制御器、2
8:止め輪、29:圧縮ばね、30:段部、31:突出杆、32、33:
センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−37283(JP,A) 特開 昭63−64879(JP,A) 特開 昭62−18367(JP,A) 特開 昭60−166565(JP,A) 特開 昭63−57374(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングホイールの動きに応じ、前輪
    の舵角に対応するだけ変位する入力側ロッドと、後輪を
    操舵する出力側ロッドと、入力側ロッドの変位に応じて
    出力側ロッドを動かす連結手段と、入力側ロッドの変位
    に関わりなく、出力側ロッドを動かす駆動手段と、ステ
    アリングホイールの回転角度、ステアリングホイールの
    回転角速度、前輪の操舵装置に発生する反力の大きさ、
    車体の横方向に加わる加速度、車体に加わる応力のうち
    から選択される1乃至は複数の要素を検出するセンサ
    と、このセンサの検出信号に応じて、車両を安定させる
    べく後輪に所定の舵角を付与する方向に上記駆動手段を
    動かす制御器とから成る四輪操舵装置。
  2. 【請求項2】ステアリングホイールの動きに応じ、前輪
    の舵角に対応する長さだけ軸方向に移動する入力側ロッ
    ドと、軸方向に亙る移動により、後輪を操舵する出力側
    ロッドと、両端部を入力側ロッドと出力側ロッドとにそ
    れぞれ枢支した連結ロッドと、シリンダ筒にスプールを
    内蔵して成り、このスプールとシリンダ筒との軸方向に
    亙る相対的変位により、圧油供給ポート及び排出ポート
    と第一のポート及び第二のポートとの連通を切り換える
    油圧切換弁と、上記スプールと共に軸方向に移動する部
    分と上記連結ロッドの中間部とを揺動自在に結合する枢
    支部材と、上記出力側ロッドを囲む位置に設けられ、こ
    の出力側ロッドの中間部外周面に固定したピストンを、
    油密に且つ軸方向に亙る移動自在に嵌装した油圧シリン
    ダと、この油圧シリンダ内の、ピストンの両側に位置す
    る第一、第二の室と上記油圧切換弁の第一、第二のポー
    トとを結ぶ、第一、第二の油圧通路と、上記油圧切換弁
    のシリンダ筒を軸方向に亙って移動させる駆動手段と、
    ステアリングホイールの回転角度、ステアリングホイー
    ルの回転角速度、前輪の操舵装置に発生する反力の大き
    さ、車体の横方向に加わる加速度、車体に加わる応力の
    うちから選択される1乃至は複数の要素を検出するセン
    サと、このセンサの検出信号に応じて、車両を安定させ
    るべく後輪に所定の舵角を付与する方向に上記駆動手段
    を動かす制御器とから成る四輪操舵装置。
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