JP2961335B2 - 光ファイバジャイロ - Google Patents
光ファイバジャイロInfo
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Description
船舶、自動車等の回転角速度及びそれ等の回転角度を測
定する光ファイバジャイロに関する。
高信頼性化を達成するものとして、近年光のサグナック
効果を利用した光ファイバジャイロが開発され、実用化
が進んでいる。この光ファイバジャイロの中で長尺の光
ファイバループ内を伝播する右回りと左回りの伝播光の
位相差から回転角速度を求めるものを干渉型光ファイバ
ジャイロと言い、その中でも特に位相変調方式と、セロ
ダイン方式の開発が進められている。
レーザ、発光ダイオード等の光源1から出力されるレー
ザなどの光がカプラ5で分岐され、その一方が偏光子4
に入射され、この偏光子4よりの光がカプラ6で右回り
光と左回り光とに分割され、これらの光が1本の光ファ
イバを複数回巻回して形成した光ファイバループ3の両
端からそれぞれ入射され、それぞれ光ファイバループ3
を通った後、他方の端より出射光として出射され、再び
カプラ6で合成され、偏光子4を経て光−電流変換する
受光器2に入り、電流−電圧変換器7でその出力が電圧
として出力される。この構成に於て、光ファイバループ
3に角速度Ωが印加されると、光ファイバループ3を互
いに逆方向に進む光にサグナック効果が生じ、出射光間
に角速度Ωに比例した位相差が生じる。この位相差Δθ
は、
プ3の半径、Lは光ファイバループ3の長さ、λは光源
1から出る光の波長、Cは光速を示す。さらに、この位
相変調方式では、光ファイバループの一端に位相変調器
8が設けられており、信号発振器9からの信号でこの位
相変調器8が駆動され互いに逆方向に進む光に位相変調
が加えられる。この位相変調器8に印加する信号、つま
り、信号発生器9からの信号の角周波数をωpとする
と、電流−電圧変換器7の出力Iは、
J1 ,J2 ,‥‥はベッセル関数、Kは比例定数、tは
時間である。出力Iの角周波数成分の内、角周波数ωp
の成分を、同期検波器10で、信号発生器9よりの角周
波数ωpの信号を基準として同期検波することにより、
sinΔθに比例する出力2KJ1 (x)sinΔθを
得ることが出来る。
らに広いダイナミックレンジの達成を目的としてセロダ
イン方式も開発されている。このセロダイン方式の具体
的構成を図7に示す。前述の位相変調方式に加えて互い
に逆方向に進む光に鋸歯状波(セロダイン波)を重畳さ
せるセロダイン変調器16を光ファイバループ3の一端
に設けるとともに、受光器2、電流−電圧変換器7、同
期検波器10により右回り光と左回り光との位相差を検
出してそれを積分する積分器11、さらに積分器11の
出力を積分する積分器12と、2π基準信号を発生する
2π基準器15と、この基準信号と積分器12の出力を
比較し、リセット信号を発生することにより積分器12
の出力を鋸波とするリセット回路14及びこのセロダイ
ン波をカウントするカウンタ13を備えている。
ロダイン変調器16は、光ファイバループ3の一端に設
けられているので、左及び右回りの光は異なるタイミン
グで位相が変化する。この左右両光間の位相差をθS と
するとθS は、
の周期、τはファイバ長で決まる時間差である。この
時、電流−電圧変換器7の出力Iは数2のΔθが(Δθ
+θS )に置き換わったものとなり同期検波器10の干
渉出力は2KJ1 (x)sin(Δθ+θS )となる。
これを積分器11,12で積分し、これをセロダイン変
調器16にフィードバックすることにより出射光間の位
相が一致するように、即ちsin(Δθ+θS )=0
(Δθ=−θS )になるようにセロダイン波の周期を変
化させる。θS はセロダイン周期に比例するため、Δθ
もセロダイン周期に比例することになりカウンタ13で
このセロダイン波の周波数を数えることにより回転角速
度Ωを出力することができる。つまり、セロダイン波の
周波数をfS =1/TS とすると
な従来の干渉型光ファイバジャイロにおいて、入力角速
度が小さい場合には、数2において検出される基本波成
分2KJ1 (x)sinΔθは非常に小さい。このた
め、この信号を高精度に検出するには、同期検波前の全
体の信号ゲインを大きくとる必要があるが全体の信号は
主として直流分(1+J0 )及び2倍波2J2 成分等の
高調波成分によって占められているため、これらの信号
成分によって全体のダイナミックレンジが制限されてし
まうという問題点がある。本発明は上記問題点に鑑み、
直流分及び高調波成分を消去し、これらのダイナミック
レンジの制限を受けることのない光ファイバジャイロを
提供することを目的とする。
ジャイロは、例えば図1に示す如く光源1と、光ファイ
バループ3と、この光源1からの光を第1の伝播光と第
2の伝播光とに分配し両者をこの光ファイバループ3に
それぞれ互いに逆方向に伝播させる光分配器6と、この
第1の伝播光と第2の伝播光に基本周波数で位相偏移を
生じさせる位相変調器8と、この光ファイバループ3を
伝播した第1の伝播光と第2の伝播光とを同一の導波路
に導いた後これを検出する光検出器2,7と、この光検
出器2,7の出力をこの位相変調器8の基本周波数によ
って同期検波する同期検波器10とを有し、この第1の
伝播光と第2の伝播光との位相差から回転角速度を求め
る光ファイバジャイロにおいて、この光検出器2,7か
らの出力から直流成分を除去する直流除去器17と、こ
の位相変調器8の基本周波数より高調波の成分を除去す
る高調波除去器18とを設ける。
調波除去器18により高調波成分をカットする。このよ
うにすることによって、入力角速度が小さい場合でもゲ
インを大きくとることができ、必要な基本波成分を高精
度で得ることができる。
ャイロの一実施例を説明しよう。この図1において図
6,図7と対応する部分には同一符号を付しその詳細説
明を省略する。本例では図7例に加えて電流−電圧変換
器7と同期検波器10との間に新たに直流成分を除去す
る直流除去器17と、2倍波成分を除去する2倍波除去
器18とを設けている。
ィルタ等で構成される。また、2倍波除去器18の構成
例を図2に示す。図2において、17aは直流除去器1
7よりの信号が供給される入力端子、21は減算器、2
2は位相検出器、23,27は補償アンプ、24は電圧
制御移相器、25は乗算器、26は同期検波器、28は
2ωpの信号を発生する信号発生器である。位相差検出
器22、補償アンプ23、電圧制御移相器24及び乗算
器25は第1の閉ループを構成しており、乗算器25か
らの出力が電流−電圧変換器7からの除去すべき2倍波
成分と同位相になるよう制御される。
器7からの2倍波成分と乗算器25からの出力の位相差
を検出しその位相差に対応した電圧を出力する。補償ア
ンプ23では位相差検出器22からの出力電圧を適当な
増幅率で増幅して電圧制御移相器24に制御電圧Vcと
して出力する。電圧制御移相器24で、信号発生器28
より発生される信号の周波数2ωpと同じ周波数をも
ち、かつ制御電圧Vcに比例した分だけ移相された信号
を出力する。そして乗算器25で電圧制御移相器24か
らの信号と補償アンプ27からの信号が乗算され減算器
21へと出力される。
乗算器25及び減算器21で第2の閉ループを構成して
おり、乗算器25からの出力が電流−電圧変換器7から
の除去すべき2倍波成分の振幅と同レベルになり、減算
器21の出力から2倍波成分が除去されるように制御さ
れる。即ち、同期検波器26は減算器21からの出力を
周波数2ωpで同期検波し、2倍波成分の振幅信号を抽
出する。補償アンプ27では同期検波器26からの出力
電圧を適当な増幅率で増幅して乗算器25に送出する。
乗算器25では、補償アンプ27からの振幅信号と前述
の電圧制御移相器24からの除去すべき2倍波成分と同
位相の信号との乗算が行われ、減算器21へと送出され
る。減算器21には、電流−電圧変換器7からの2倍波
成分を含んだ信号が入力され、減算器21で乗算器25
からの出力との差が演算され出力される。このように、
構成することにより電流−電圧変換器7からの2倍波成
分を除去することができる。図1においてその他は図7
と同様に構成する。
ので、光検出器2,7の出力信号から直流除去器17に
より直流成分を除去すると共に2倍波除去器18により
位相変調器の周波数の2倍波成分を除去するので入力角
速度か小さい場合でもゲインを大きくとることができ必
要な基本波成分を高精度で得ることができ、ダイナミッ
クレンジの制限を得ることのない光ファイバジャイロを
得ることができる。
ロック図を図3に示す。図3において、28aは信号発
生器28からの信号が供給される入力端子、23aは補
償アンプ23からの制御電圧Vcが供給される入力端
子、31,35は減算器、32は積分器、33は除算
器、34,36は乗算器、37は90°移相器である。
入力端子28aに供給される信号発生器28からの入力
信号exp(2jωpt)は減算器31を通り積分時定
数Tを有する積分器32で積分され、次に除算器33で
補償アンプ23からの制御電圧Vcの割り算演算が行わ
れ、その結果は減算器31に帰還され、信号発生器28
からの入力との減算が行われる。除算器33の出力は乗
算器34で2倍に増幅され、減算器35で信号発生器2
8からの入力信号との減算が行われる。さらに、乗算器
36で符号を反転させる。信号発生器28からの入力信
号と乗算器36からの出力信号との間の伝達関数を求め
ると、
°まで連続的に変化するオールパスフィルタであること
がわかる。従って、Vcを制御することにより適当な移
相を与えることができる。尚、数6で与えられる位相差
φはVcが0から無限大に変化するに連れて0°から−
180°まで変化することになるが、移相制御のために
は、90°から−90°まで変化するようにしたほうが
好ましい。そのため、90°移相器37を乗算器36の
後段に設け、90°分偏移させている。従って、Vcを
0から増幅させていくに従い、90°から−90°まで
変化させることができる。
例の機能ブロック図を示す。図4において、41,50
は減算器、45は加算器、42,46は積分器、43,
47は除算器、44,49,51は乗算器である。入力
端子28aに得られる信号発生器28からの入力信号e
xp(2jωpt)は減算器41を通り積分時定数Tを
有する積分器42で積分され、つぎに除算器43で補償
アンプ23からの制御電圧Vcの割り算演算が行われ、
その結果は乗算器44と除算器47へと出力される。除
算器47では再び制御電圧Vcの割り算演算が行われ、
さらに、積分時定数Tを有する積分器46で積分され
る。乗算器44では2ξの乗算がなされる。積分器46
と乗算器44からの出力は加算器45で加算され、その
結果は減算器41に帰還され、信号発生器28からの入
力信号との減算が行われる。また、乗算器44の出力は
乗算器49で2倍に増幅され、減算器50で信号発生器
28からの入力信号との減算が行われ、乗算器51で符
号を反転させる。信号発生器28からの入力信号と減算
器50からの出力信号との間の伝達関数を求めると、
連続的に変化するオールパスフィルタであることがわか
る。従って、Vcを制御することにより適当な移相を与
えることができる。乗算器51を減算器50の後段に設
け符号を反転させることで、Vcを0から増加させてい
くに従い、180°から−180°まで移相変化させる
ことができるようにしている。以上の図3または図4で
示した電圧制御移相器を用いて図2の閉ループを構成す
ることにより、簡単な構成で2倍波成分を除去すること
ができる。
5に示す。図5において、61は減算器、62,65は
同期検波器、63,66は演算器、64,67は補償ア
ンプ、68は電圧制御移相器、69は乗算器、70は信
号発生器、71は90°移相器である。減算器61、同
期検波器62と同期検波器65、演算器63、補償アン
プ64及び乗算器69は第1の閉ループを構成してお
り、乗算器69からの出力が電流−電圧変換器7からの
除去すべき2倍波成分の振幅と同レベルになるように制
御される。
検波器65、演算器66、補償アンプ67、電圧制御移
相器68及び乗算器69は第2の閉ループを構成してお
り、乗算器69からの出力が電流−電圧変換器7からの
除去すべき2倍波成分と同位相となるように制御され
る。この第1の閉ループと第2の閉ループによって以下
に示すように演算器61からの出力信号から2倍波成分
が除去されるように制御される。いま、減算器61から
出力される除去すべき2倍波成分がAcos(2ωpt
+φ)であるとする。
されるsin2ωptの信号によって減算器61からの
出力信号を同期検波することにより、減算器61からの
信号のうちAsinφに相当する信号αを抽出する。ま
た、同期検波器65は信号発生器70から発生される信
号からさらに90°位相器71で90°位相がずれた信
号cos2ωptによって減算器61からの出力信号を
同期検波することにより、減算器61からの信号のうち
Acosφに相当する信号βを抽出する。次に、信号α
とβは演算器63と演算器66に送られる。演算器63
では(α2 +β2)1/2 の演算が行われて2倍波成分の振
幅Aに相当する値が演算され、補償アンプ64で適当な
増幅率で増幅され、乗算器69へと送られる。
β)の演算が行われて2倍波成分の位相φに相当する値
が演算され、補償アンプ67で適当な増幅率で増幅さ
れ、電圧制御移相器68に制御電圧Vcを出力する。電
圧制御移相器68は図2で説明したものと同じもので、
信号発生器70より発生される信号の周波数2ωpと同
じ周波数をもち、かつ制御電圧Vcに比例した分だけ移
相された信号を乗算器69へ出力する。そして、乗算器
69では、補償アンプ64と電圧制御移相器68からの
信号が乗算され減算器61へと出力される。演算器61
で電流−電圧変換器7からの2倍波成分を含んだ信号と
乗算器69からの出力が減算され、その出力から2倍波
成分が0になるよう第1の閉ループと第2の閉ループに
よって制御される。このように図5の構成によっても電
流−電圧変換器7からの2倍波成分を除去することがで
きる。
調波成分は係数Jn(n>2)が小さいため除去すべき
高調波成分信号としては2倍波成分だけについて説明を
したが、2倍波成分ばかりでなく、必要に応じその他の
高調波成分についても除去するようにしても良い。この
場合信号発生器28,70の周波数を除去すべき周波数
に対応するようにすれば良い。また、電圧制御移相器、
高調波除去器、直流除去器の構成は図2乃至図5に示し
た構成例に限らず同等の作用を行うものであれば置き換
えは可能である。更にまた本発明は上述実施例に限るこ
となく本発明の要旨を逸脱することなく、その他種々の
構成が採り得ることは勿論である。
成分を除去する直流除去器と、移相変調器の周波数の高
調波成分を除去する高調波除去器とを設ける構成とした
ので、入力角速度が小さい場合でもゲインを大きくとる
ことができ、必要な基本波成分を高精度で得ることがで
き、ダイナミックレンジの制限を受けることのない光フ
ァイバジャイロを得ることができる利益がある。
成図である。
を示す構成図である。
例を示す構成図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 光源と、光ファイバループと、前記光源
からの光を第1の伝播光と第2の伝播光とに分配し両者
を前記光ファイバループにそれぞれ互いに逆方向に伝播
させる光分配器と、前記第1の伝播光と第2の伝播光に
基本周波数で位相偏移を生じさせる位相変調器と、前記
光ファイバループを伝播した第1の伝播光と第2の伝播
光とを同一の導波路に導いた後にこれを検出する光検出
器と、前記光検出器の出力を前記位相変調器の基本周波
数によって同期検波する同期検波器と、を有し、前記第
1の伝播光と第2の伝播光との位相差から回転角速度を
求める光ファイバジャイロにおいて、 前記光検出器の出力から直流成分を除去する直流除去器
と、前記直流除去器の出力から高調波成分を除去する高
調波除去器とを設け、前記高調波除去器は前記直流除去
器の出力より前記位相変調器の基本周波数の2倍の周波
数の位相差を検出する位相差検出器と電圧制御移相器と
乗算器とを含む第1の閉ループと前記直流除去器の出力
より前記位相変調器の基本周波数の2倍の周波数の振幅
を検出する同期検波器と前記乗算器と減算器とを含む第
2の閉ループとを有し、前記乗算器の出力は前記直流除
去器の出力より除去すべき高調波成分と同位相且つ同振
幅になるように構成されていることを特徴とする光ファ
イバジャイロ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13299191A JP2961335B2 (ja) | 1991-06-04 | 1991-06-04 | 光ファイバジャイロ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13299191A JP2961335B2 (ja) | 1991-06-04 | 1991-06-04 | 光ファイバジャイロ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04369423A JPH04369423A (ja) | 1992-12-22 |
JP2961335B2 true JP2961335B2 (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=15094232
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13299191A Expired - Lifetime JP2961335B2 (ja) | 1991-06-04 | 1991-06-04 | 光ファイバジャイロ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2961335B2 (ja) |
-
1991
- 1991-06-04 JP JP13299191A patent/JP2961335B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04369423A (ja) | 1992-12-22 |
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