JP2960521B2 - プラスチック成形機用シリンダ及びその製造方法 - Google Patents

プラスチック成形機用シリンダ及びその製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、プラスチック押出し成形機用又はプラスチ
ック射出成形機用のシリンダ、及びその製造方法に関す
る。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
近年、樹脂製品の機械的強度の向上のため、ガラス繊
維等の各種充填材が、樹脂中に多量に添加される傾向に
ある。そのような合成樹脂を対象とする押出し成形機あ
るいは射出成形機用のシリンダは、樹脂により摩耗を受
ける。また、フッ素含有樹脂等を使用する場合、腐食性
ガスの発生があるので、シリンダに耐食性が求められ
る。
そこでこのようなプラスチックの成形には、シリンダ
内壁面に耐摩耗性(及び必要に応じて耐食性)合金を遠
心鋳造法によって被着させたバイメタル製シリンダが用
いられている。
例えば、第7図に示すように、従来のシリンダにおい
ては、シリンダ母材10の内面に耐摩耗(耐食性)合金層
7が遠心鋳造法により被着されており、かつシリンダ母
材にホッパー孔3が形成されている。
このような遠心鋳造法により耐摩耗性合金内層を形成
したシリンダとは別に、熱間静水圧プレス(以下「HI
P」と記述する)法によりシリンダ内周面に耐摩耗性合
金層を形成した耐摩耗性(耐食性)シリンダも提案され
ている(特開昭62−180005号)。
しかし、従来のシリンダでは、ホッパー孔の内面に耐
摩耗性合金層が形成されていないので、樹脂を注入する
際に、特に前方内壁側に、大きな摩耗が発生することが
多かった。そのためプラスチック成形機用シリンダにお
いて、よりいっそうの耐摩耗性(および必要に応じて耐
食性)の向上が求められている。
従って本発明の目的は、樹脂に対する耐摩耗性(及び
必要に応じて耐食性)の高いプラスチック成形機用シリ
ンダ、及びその製造法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、プラス
チック成形機用シリンダの、ホッパー孔内面に相当する
位置に耐摩耗性合金の部材をHIP処理により焼結合金層
を介して固着させ、シリンダの内面に耐摩耗性合金をHI
P処理により被着させ、最後に機械加工により所定の位
置にホッパー孔を穿削して形成することによって、シリ
ンダ内面とホッパー孔の双方に耐摩耗性合金層を形成す
ることができることを発見し、本発明を完成した。
すなわち本発明のプラスチック成形機用シリンダは、
シリンダ内面及びホッパー孔の少なくとも前方内面に耐
摩耗性合金層を有するもので、前記ホッパー孔の少なく
とも前方内面における前記耐摩耗性合金層は、前記ホッ
パー孔に相当する位置に形成された孔に前記合金の部材
をHIP処理により焼結合金層を介して固着し、次いで機
械加工によりホッパー孔を形成することにより得られた
ものであることを特徴とする。
また、シリンダ内面及びホッパー孔の少なくとも前方
内面に耐摩耗性合金層を有するプラスチック成形機用シ
リンダを製造する本発明の方法は、 (a)前記ホッパー孔の少なくとも前記内面となる部分
に相当する位置において、シリンダ母材の壁に貫通孔を
設け、 (b)前記貫通孔に前記合金の部材を隙間を設けて挿入
し、 (c)前記シリンダ母材内の中空部に中子を挿入するこ
とによって両者間に環状中空部を形成し、 (d)前記隙間及び環状中空部に前記耐摩耗性合金の粉
末を充填し、 (e)密封後、HIP処理により、前記合金粉末の焼結体
を前記シリンダ母材の内周面に拡散接合させるととも
に、前記貫通孔に前記合金の部材を焼結合金層を介して
固着させ、 (f)機械加工によりホッパー孔を穿設する ことを特徴とする。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。
第1図及び第2図に本発明の一実施例によるプラスチ
ック成形機用シリンダを示す。第1図は本発明のシリン
ダの要部断面図であり、第2図は上記シリンダの要部平
面図である。
シリンダ1は、その内部にスクリュー孔5を有する。
シリンダ1の母材10は、SCM材、SUS材等の高強度鋼材か
らなる。スクリュー孔5の内周面には、Ni基合金、Co基
合金等の耐摩耗性又は耐食性を有する合金層7が形成さ
れている。
シリンダ壁には、樹脂を供給するためのホッパー孔3
が設けられている。さらにホッパー孔3の内面には、少
なくとも樹脂の射出方向あるいは押出し方向前方にあた
る側に、耐摩耗性合金の層13が設けられている。この耐
摩耗性合金の層13はあらかじめ焼結や鋳造等によって調
製し挿入しておいた前記部材の部分を機械加工により穿
設して形成されたものである。また合金層13と母材10と
の間には焼結合金層14が形成されており、母材10及び合
金層13とそれぞれ拡散接合することによって、合金層13
が母材10に強固に固着されている。
合金層7、13の材質としては、Ni基合金、Co基合金等
の耐摩耗性(および必要に応じて耐食性)を有するもの
を用いるのがよい。また、これらの合金にさらに周期表
のIV a族、V a族あるいはVI a族の元素の炭化物、すな
わちTi、V、Cr、Mn、Nb、Mo、W等の元素の炭化物を含
有するものを用いるのが好ましく、それによって耐摩耗
性がいっそう向上する。なお、これら両合金層の材質は
同一であってもよいし、目的に応じて異なる材質でもよ
い。また合金層14の材質は、合金層7、13の材質と同一
であってもよいし、異なってもよい。要はHIP処理によ
り合金層13を母材10に強固に固着できればよい。
次に、このようなシリンダ1の製造方法を説明する。
まず、第3図に示すように、シリンダ母材10の壁に、
貫通孔16を設け、そこにあらかじめ調製しておいた耐摩
耗性合金のHIP焼結成形品又は鋳造形成後の加工品等の
部材15を挿入する。この際、貫通孔16と焼結体15との間
に隙間18を設けておく。この隙間18の隙間は0.3〜1mm程
度に狭いほうが好ましく、要は上記耐摩耗合金と同一か
近似した成分の合金粉末を充填できればよい。これによ
り、後述するHIP処理の際に、焼結されるとともに拡散
接合されて部材15をシリンダ母材10に良好に固着させる
ことができる。なお、本実施例においては、隙間18に合
金粉末を充填する例で述べたが、部材15の表面に合金粉
末を塗布して隙間該当部を合金粉末で充満させても、同
様に部材15をシリンダ10に固着させることができる。
次に、シリンダ母材10の中空部に中子として、切削性
の良い金属からなる中空または中実の棒材17を同心状に
挿入し、固定する。
次いで、隙間18及び環状中空部19に合金粉末20及び23
を充填する。合金粉末23の充填粉末層の厚さは、最終的
に3〜5mm程度の耐摩耗性合金層が得られるような厚さ
とするのがよい。充填完了後、第4図に示すように、貫
通孔16の上部を、軟鋼等の切削性の良い材料からなる蓋
21で密封する。そして真空引きし、隙間及び環状中空部
内を完全に脱気した後、真空状態で密封する。
このようにして準備が完了したら、HIP装置内で900〜
1100℃の温度、1000〜1400atmの圧力で、1〜10時間HIP
処理する。これにより、合金粉末23は焼結されるととも
に、シリンダ母材10の内周面に拡散接合して固着し、合
金層7となる。また同時に、部材15も合金粉末20が焼結
し拡散接合するのでシリンダ母材10に固着する。
次いで、棒材17を切削除去してスクリュー孔5を形成
し、蓋21も切削除去する。さらに、第5図に示すよう
に、一点鎖線の位置、すなわち部材15とシリンダ母材10
の両者にまたがる位置にホッパー孔3を機械加工により
穿設し、第1図に示すようなシリンダ1を完成する。
第6図に本発明の別の実施例によるシリンダのホッパ
ー孔部分を示す。この場合、ホッパー孔3の内面全体
に、合金層13を設けている。すなわち、上述したシリン
ダ製造工程において、シリンダ母材10に埋め込んだ耐摩
耗性合金の部材15を比較的大きいものとし、最終工程
で、部材15の内側にホッパー孔3を穿設したものであ
る。その際、部材15としては、全体を耐摩耗性合金とす
る代わりに、ホッパー孔3を設ける部分に切削性のよい
SCM材等の鋼材を嵌め込んだ複合部材を用い、その鋼材
部分を切削除去すれば、加工が容易となる。
なお、耐摩耗性合金の部材を用いないで、HIP処理す
る前にホッパー孔部を形成しておいて、スクリュー孔内
面のHIP処理のときに同時にホッパー孔内面に全体を合
金粉末層にしてHIP処理する方法も挙げられる。しか
し、この方法の場合は、HIP処理を行うことにより、ホ
ッパー孔部を中心にして折れるようにしてシリンダ全体
が曲がるという問題点があり、好ましくない。
〔発明の効果〕
以上説明した通り、本発明のプラスチック成形機用シ
リンダは、ホッパー孔の少なくとも前方内面に耐摩耗性
合金層を設けている。従って、樹脂に対するホッパー孔
の耐摩耗性あるいは耐食性が向上しているので、シリン
ダの寿命を長くすることができる。また本発明の方法に
より、簡便にホッパー孔内面に耐摩耗性合金を形成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例によるシリンダを示す要部断
面図であり、 第2図は第1図に示すシリンダの要部平面図であり、 第3図乃至第5図は本発明のシリンダの製造工程を示す
断面図であり、 第6図は本発明の別の実施例によるシリンダを示す要部
平面図であり、 第7図は従来のシリンダを示す要部断面図である。 1……プラスチック成形機用シリンダ 3……ホッパー孔 5……スクリュー孔 7……耐摩耗性合金層 10……シリンダ母材 13……耐摩耗性合金層 14……焼結合金層 15……耐摩耗性合金の部材 16……貫通孔 17……中子 18……隙間 19……環状中空部 20……耐摩耗性合金粉末 21……蓋 23……耐摩耗性合金粉末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−147906(JP,A) 特開 昭62−235402(JP,A) 特開 平1−191701(JP,A) 特開 昭61−216846(JP,A) 特開 昭62−180005(JP,A) 実開 昭61−117813(JP,U) 実開 昭51−152064(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 47/66,47/10 B29C 45/62,45/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダ内面及びホッパー孔の少なくとも
    前方内面に耐摩耗性合金層を有するプラスチック成形機
    用シリンダにおいて、前記ホッパー孔の少なくとも前方
    内面における前記耐摩耗性合金層は、前記ホッパー孔に
    相当する位置に形成された孔に前記合金の部材を熱間静
    水圧プレス処理により焼結合金層を介して固着し、次い
    で機械加工によりホッパー孔を形成することにより得ら
    れたものであることを特徴とするプラスチック成形機用
    シリンダ。
  2. 【請求項2】シリンダ内面及びホッパー孔の少なくとも
    前方内面に耐摩耗性合金層を有するプラスチック成形機
    用シリンダを製造する方法であって、 (a)前記ホッパー孔の少なくとも前記内面となる部分
    に相当する位置において、シリンダ母材の壁に貫通孔を
    設け、 (b)前記貫通孔に前記合金の部材を隙間を設けて挿入
    し、 (c)前記シリンダ母材内の中空部に中子を挿入するこ
    とによって両者間に環状中空部を形成し、 (d)前記隙間及び環状中空部に前記耐摩耗性合金の粉
    末を充填し、 (e)密封後、熱間静水圧プレス処理により、前記合金
    粉末の焼結体を前記シリンダ母材の内周面に拡散接合さ
    せるとともに、前記貫通孔に前記合金の部材を焼結合金
    層を介して固着させ、 (f)機械加工によりホッパー孔を穿設する ことを特徴とする方法。
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