JP2958552B2 - 余剰汚泥の最終処理方法及びその処理装置 - Google Patents

余剰汚泥の最終処理方法及びその処理装置

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JP2958552B2 JP6285893A JP28589394A JP2958552B2 JP 2958552 B2 JP2958552 B2 JP 2958552B2 JP 6285893 A JP6285893 A JP 6285893A JP 28589394 A JP28589394 A JP 28589394A JP 2958552 B2 JP2958552 B2 JP 2958552B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生活汚水・雑排水が一
次的に処理されて発生した余剰汚泥を最終的に処理する
方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】生活汚水・雑排水の汚水処理技術におい
て、現在の技術ではいかに処理しようとしても余剰汚泥
が必ず発生する。その一次的な処理で発生する余剰汚泥
は、通常、水に高分子化合物を含む有機化合物が約3%
混濁状態で処理場から放出されている。その放出された
余剰汚泥は、さらに処理されて廃棄物として乾燥焼却さ
れたり、埋立処理場に廃棄によって最終的な処理がなさ
れている。それらの乾燥焼却や埋立廃棄のいずれの方法
においても、処理コストは高額なもので、その上、処理
した結果は埋立廃棄すると土壌汚染に、乾燥焼却すると
大気汚染を引き起こすになる虞がある。一方、農村集落
においては、乾燥焼却や埋立廃棄すらなされずに余剰汚
泥をそのまま農業用水や河川に排出しているのが実態で
ある。その量は、普通1人につき生活排水が7m3/月
程度発生する。例えば人口700人/175戸の農村集
落の例をとると、4900m3/月となり、これは小学
校の25mプ−ル(300m3)に換算すると16杯分
/月となる。この排水処理は一次的に浄化槽で処理され
たとしても、余剰汚泥(水分約97%、汚泥分約3%)
が汚水として処理できず発生するのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる実情に
鑑みてなされたもので、生活汚水・雑排水を一次的に処
理しても必ず発生する余剰汚泥を生物学的に殆ど分解消
化させることによって乾燥焼却や埋立廃棄を必要としな
い最終的な処理方法とその方法を実施するための装置を
提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の余剰汚泥の最終的な処理方法は、生活汚水
・雑排水を一次的に処理して発生した余剰汚泥を、凝集
剤を用いて脱水機により含水率を63〜70%に脱水処
理する。他方、含水率調節手段、PH調節手段、温度調
節手段を備えた攪拌容器中に、粒径0.1〜25mmの
オガクズ担体と有用微生物群とを予め投入混合して、有
用微生物群の増殖活動最適条件である含水率60〜65
%、PH6〜8、温度35〜45℃の雰囲気に保つ。そ
してこの攪拌容器中に前記脱水処理した汚泥を投入し
て、連続又は間欠的に遅速攪拌混合させつつ前記オガク
ズ担体の均一換気を図る。
【0005】そして、前記脱水汚泥が微生物による分解
消化作用の促進に伴い体積が減少した分づつ随時又は一
定間隔に脱水汚泥の追加投入を繰り返すと共にオガクズ
担体自体の分解消化による減少により混合攪拌すると汚
泥が団子状態となって生物学的処理不能に至る以前に前
記オガクズ担体を随時追加投入する。そして、その結果
処理汚泥の排出を一切せずに半永続的な生物学的汚泥処
理を可能とする方法である。
【0006】また前記余剰汚泥の最終処理方法を実施す
るための装置は、攪拌容器1の側壁1aに軸承された水
平回転軸12の中間部位に、間隔をおいて放射状に放射
攪拌棒13を突設し、前記水平回転軸12を駆動モータ
ー14で回転可能にして成り、前記放射攪拌棒13に
は、前記水平回転軸12と平行に水平攪拌棒15をその
中央で固着し、水平攪拌棒15の両側に各々金属リング
16を数個フリーに挿通させ、前記水平攪拌棒15の両
端15a,15aには前記金属リング16の脱落防止片
17を固着して成り連続又は間欠的且つ遅速的に作動す
る均一攪拌手段2を備えた攪拌容器1に付帯させて、
【0007】含水率調節手段3、ホッパー10内に木炭
粒子11を備蓄し、電気的指令によって攪拌容器1内に
供給可能とするPH調節手段4、温度調節手段5及びホ
ッパー9内にオガクズを備蓄し、電気的指令によって攪
拌容器1内に供給可能とするオガクズ供給手段6とホッ
パー8内に脱水汚泥を備蓄し、電気的指令によって攪拌
容器1内に供給可能とする脱水汚泥供給手段7を設けて
構成する。
【0008】そして前記攪拌容器1内を有用微生物群の
増殖活動最適条件である含水率60〜65%、PH6〜
8、温度35〜45℃の雰囲気に保持可能とするもので
ある。
【0009】
【作用】本発明は以上の構成なので、処理方法によれ
ば、生活汚水・雑排水を一次的に処理して発生した汚泥
分がカチオン及びポリ鉄から成る凝集剤によって効率よ
く脱水処理される。そしてその高分子化合物を含む有機
化合物を含んだ脱水汚泥が、含水率60〜65%、PH
6〜8、温度35〜45℃の雰囲気に保たれてオガクズ
担体と遅速攪拌されて空気を呼吸し、有用微生物群が汚
泥分(蛋白質、炭水化物、脂肪、繊維質等)を餌にして
活発に繁殖分解消化を繰返し、その汚泥分を低分子化合
物に分解して水蒸気、炭酸ガス等の気体や熱エネルギ−
として攪拌容器の外に放出して攪拌容器内の固形分の殆
どが分解消化されて減少して行く。気体化されない微量
物質は微生物の体内やオガクズの細胞内に吸着されて蓄
積される。また、余剰汚泥の処理装置は、金属リング1
6付水平攪拌棒15によって、適度に均一に攪拌され、
空気が容器内に満遍なく供給されると同時に汚泥分が分
解されて発生する水蒸気、炭酸ガス等の気体や熱エネル
ギ−を攪拌容器の外に排出される。さらに含水率調節手
段3、PH調節手段4、温度調節手段5及びオガクズ供
給手段6と脱水汚泥供給手段7によって、攪拌容器1内
を有用微生物群の増殖活動最適条件である含水率60〜
65%、PH6〜8、温度35〜45℃の雰囲気に保持
することができる。
【0010】
【実施例】本発明の実施例を以下図で説明する。まず、
余剰汚泥の最終処理方法について説明すると、図1のフ
ロ−図に示すように、生活汚水・雑排水を一次的に処理
して発生する余剰汚泥は約99.7%が水であり、残り
約3%の固形分を含む汚水として排出される。この余剰
汚泥の水分を、カチオン及びポリ鉄から成る凝集剤を用
いて含水率65%程度まで脱水機で効率良く脱水処理す
る。汚泥の含水率が65%以下になると汚泥分を指で掏
い上げたとき自然滴下が起こらない状態となる。前記凝
集剤を用いない場合には、水と汚泥分とが殆ど分離せ
ず、スクリュ−式脱水機等によっては脱水することがで
きず含水65%程度までに落とすのに極めて時間がかか
り効率が落ちる。その脱水処理した汚泥(脱水汚泥)を
有用微生物群を混合したオガクズ(粒径が0.1〜0.
25mm)を入れた容器中に投入して間欠的に遅速攪拌
混合しつつ空気を均一に供給し発生したガスや水蒸気を
排出する。
【0011】用いるオガクズは針葉樹が最適で、95〜
97%が仮導管によって占められ、その仮導管には相互
間の水分や養分の通路となる有縁壁孔があり、多孔質を
形成する仮導管に吸水性及び通気性を備え、且つその多
孔質表面に微生物の餌となる汚泥を付着させ、酸素と水
分と栄養(汚泥分)を必要とする微生物にとってきわめ
て有効な生物担体として作用する。針葉樹のなかでも杉
材が仮導管が発達していて最も好ましい。その細胞壁は
セルロ−ス、ヘミセルロ−ス、ニグニンを主成分とし、
微生物による分解が比較的難しいので長持ちする優れた
担体となる。
【0012】また、木材は結合水に量の変化により収縮
と膨張が起こる。膨張すると有縁壁孔を通して空気を取
込み、収縮するとガスを排出する。この木材の呼吸は空
気を供給し炭酸ガス等を排出するので微生物にとって好
ましい。さらにオガクズは各粒子同士が固着せず常にサ
ラサラに分離状態を維持できて、攪拌に好都合である。
杉材等が大きな木片の場合は、木片芯の活用がなされ
ず、且つ微生物の活着できる表面積が小さいので効率が
よくない。また粉体の場合は、多孔質状の細胞まで破壊
されてしまい、吸水性及び通気性の確保ができない。上
記の吸水性及び通気性を有するオガクズを遅速攪拌混合
することによって多孔質に空気を供給し、微生物が汚泥
分解して発生した水蒸気や炭酸ガス等を排気する。
【0013】有用微生物群は、積極的な植付けをしない
で自然繁殖を待っても稼働が可能であるが、繁殖には時
間がかかるため、予めオガクズに混合植付けておけば、
特に立上がり時から効果的に稼働することができる。こ
れに用いる有用な有用微生物群には、光合成菌、乳酸
菌、酵母菌、放線菌等多数の菌種を含む救世EM−1
((財)自然農法国際研究開発センタ−の商標名)、ミ
ノラ−ゼ(みのり産業株式会社の商標名)、マムパウダ
−(三井ホ−ム株式会社の商標名)等の各種好気性を主
として嫌気性微生物を含む混合菌群が極めて有効であ
る。
【0014】これらの各種の多様な微生物群が、最も効
果的に繁殖するには、環境を整えることが大切である。
そのために汚泥分と微生物担体としてのオガクズとの混
合物を攪拌容器中で連続又は間欠的に遅速攪拌混合しつ
つ前記オガクズ担体全体の均一換気を行ない、含水率調
節手段3、PH調節手段4、温度調節手段5及びオガク
ズ供給手段6と脱水汚泥供給手段7によって、攪拌容器
1内を有用微生物群Gの増殖活動最適条件である含水率
60〜65%、PH6〜8、温度35〜45℃の雰囲気
に保つ。その雰囲気中において各種微生物が極めて活発
に汚泥を分解消化する。したがって、前記脱水汚泥の微
生物による分解消化によって体積が減少した分づつ随時
に又は一定間隔に追加投入を繰返して継続して汚泥を処
理する。この追加投入の量や間隔の時間については条件
によって異なるが、例えば1日に1回10Kgとか、2
日に1回20Kgとか、又は1日24時間、連続してト
−タルで10Kg分を流し込むとか、決めておいても良
い。その場合でも、生物学的処理による減少量が少ない
場合には投入量を少なく調節することも必要となる。
【0015】そして、最終的には汚泥分を殆ど消滅し、
のみならずさらに長時間には分解されにくいオガクズ担
体自体も徐々に分解消化により減少して行く。処理開始
当初は、攪拌するとフカフカとした状態であったのが、
そのまま続けるとオガクズ担体自体が殆どなくなり、最
終的には混合攪拌すると団子状態に固まってしまうよう
になる。このようになると生物学的に処理不能となっ
て、追加投入した分の汚泥のボリュ−ムが減少せずに増
加したままになって、さらに追加投入すると攪拌容器か
ら溢れてしまう。したがって処理不能になる前に、前記
オガクズ担体を随時又は逐次追加投入すれば、半永久的
に稼働し続け、汚泥分の殆どが分解消化され続ける。そ
のオガクズ担体の追加投入のタイミングは、脱水汚泥の
追加投入に較べると間隔を大きく取って一度に多量を投
入するか、前記脱水汚泥の追加投入にと同時に微量づつ
投入するか、或いは不規則的に減少量に見合う量を投入
するかいずれでも良い。またその際に、微生物は既に多
量に増殖活動しているので、新たに有用微生物群を追加
投入することは全く必要としない。
【0016】汚泥分を効率よく分解消化するために攪拌
容器を備えた処理装置を使用し、有用微生物群が最も効
果的に増殖活動するための環境を整える手段として、図
2に示すように、含水率調節手段3としては自動散水器
27が用いられ、温度調節手段5としては温度センサ−
22と回路接続させたヒ−タ−23が有効である。ま
た、脱水汚泥供給手段7としては、例えばホッパ−8内
に脱水汚泥Dを備蓄し、電気的指令によって自動的に攪
拌容器1内に供給できるようにし、さらに、前記オガク
ズ供給手段6としては、ホッパ−9内にオガクズMを備
蓄し、電気的指令によって自動的に攪拌容器1内に供給
できるようにする。さらにまた、前記PH調節手段4と
しては、ホッパ−10内に木炭粒子11を備蓄し、電気
的指令によって自動的に攪拌容器1内に供給できるよう
にする。前記各手段における電気的指令は、攪拌容器1
に付帯させた制御盤25によって、予め設定した数値で
電気的に指令制御する。(図中、配線省略)
【0017】また、前記余剰汚泥の最終処理方法を実施
するための汚泥処理装置は、図2に示すように、投入さ
れた有用微生物群G混合オガクズ担体M及び脱水汚泥D
を連続又は間欠的且つ遅速的に攪拌する均一攪拌手段2
を備えた底面1bが略半円筒形の攪拌容器1に付帯させ
て、含水率調節手段3、PH調節手段4、温度調節手段
5及びオガクズ供給手段6と脱水汚泥供給手段7を設け
る。そして、攪拌容器1内を有用微生物群Gの増殖活動
最適条件である含水率60〜65%、PH6〜8、温度
35〜45℃の雰囲気に保持させる。
【0018】前記均一攪拌手段2は、底面1bが略半円
筒形の攪拌容器1の側壁1aの略中心位置に軸承され、
その略円筒形の中心方向に軸支された水平回転軸12の
中間部位に、間隔をおいて放射状に、略円筒形の半径よ
りも少し短い長さの放射攪拌棒13を数本(容器の大き
さに合わせて本数を決める)突設し、攪拌容器1外に突
出させた水平回転軸の端部支持軸12aに従動ギア−1
8を固着し、この従動ギア−18をモ−タ−14に固着
した駆動ギア−20に歯合させて、前記水平回転軸12
を駆動モ−タ−14で回転可能にする。前記放射攪拌棒
13には、前記水平回転軸12と平行に水平攪拌棒15
をその中央で固着し、水平攪拌棒15の両側に各々8c
m径の金属リング16を3個づつフリ−に挿通させ、前
記水平攪拌棒15の両端15a,15aには金属リング
16の脱落防止片17を固着する。
【0019】また前記水平回転軸12の上部に間隔を置
いてもう一つ平行に同様の放射攪拌棒13付きの水平回
転軸12を配設し、攪拌容器1外に突出させた水平回転
軸の端部支持軸12aに従動ギア−18を固着し、この
従動ギア−18をその下部の同じ歯数の前記従動ギア−
18と歯合させて、前記下部の水平回転軸12と同周期
で回転するようにする。そして、前記上下の水平回転軸
12,12に設けた放射攪拌棒13、水平攪拌棒15、
金属リング16とは常に相互接触をしないようにさせ
る。
【0020】また、汚泥の投入の間隔が開いてしばらく
すると乾燥が進み、攪拌容器1内の含水率が30〜40
%に下がり、微生物の活動が不活発となる。このため含
水率センサ−21を設けて乾燥が進んで含水率60%以
下になったら、電気的指令によって自動的に水道の弁を
開けて散水ノズル27から散水するように制御される含
水率調節手段3を設ける。さらに、温度を最適温度であ
る35〜45℃に保つために温度センサ−22を設け
て、設定範囲を越えて温度が低下したら、電気的指令に
よって自動的にヒ−タ−23で加熱するように制御され
る温度調節手段5を設ける。
【0021】さらにまた、オガクズ担体M自体も分解さ
れて量的に減少し、汚泥に対しての混合のバランスが崩
れるので、ホッパ−9内にオガクズ担体Mを備蓄し、オ
ガクズ供給手段6によって減少量に応じて、電気的指令
によって自動的に攪拌容器1内に追加補充できるように
する。また、ホッパ−8内に、余剰汚泥Sをカチオン及
びポリ鉄から成る凝集剤を用いて脱水機19で含水率6
5%程度まで脱水処理した脱水汚泥を備蓄し、脱水汚泥
が分解消化されて量的に減少したら減少量に応じて追加
補充できるようにする計量センサ−24を設けて所定重
量より軽くなったら脱水汚泥を電気的指令によって自動
的に攪拌容器1内に自動供給する脱水汚泥供給手段7を
設ける。
【0022】また、通常余剰汚泥のPHは、余剰汚泥S
を効率良く含水率65%程度まで脱水処理するためにカ
チオン及びポリ鉄から成る凝集剤を用いているので、脱
水汚泥がPH4〜5の酸性になっている場合が多く、微
生物には悪影響を与える。このために、PH値を感知す
るPHセンサ−26でPHの程度を感知し、そのPH値
がPH4〜5と低くなったら、ホッパ−10内に備蓄し
た木炭粒子11を電気的指令によって自動的に攪拌容器
1内に供給可能とするPH調節手段4を設ける。木炭粒
子11は中和してPH7前後に維持させるのみならず、
オガクズ担体Mが団塊に固まるのを防止し通気性を維持
するのに適している。用いるアルカリ性中和剤は、石灰
等の粉体であるとオガクズ担体Mと混合すると団塊にな
って固まってしまい、オガクズ担体Mの粒一つ一つに通
気の確保が保証されるフカフカな状態を維持できないの
で用いることはできない。
【0023】
【試験例1】金属リング16付き放射攪拌棒13を備え
た容量50リットルの攪拌容器1に、杉材のオガクズ担
体M(粒径が0.1〜0.25mm含水率26.6%)
を4.2Kg入れ、有用微生物群Gとして液体の救世E
M−1((財)自然農法国際研究開発センタ−の商標
名)を300cc混合し、さらに水1リットルを入れて
含水率60%に調節混合しておく。これらの混合物の量
は、嵩ト−タル30リットルとなった。そして、その攪
拌容器1内に生活汚水・雑排水を一次的に処理して発生
した余剰汚泥120リットルをカチオン及びポリ鉄を1
/2づつ混合した凝集剤を用いて、スクリュ−式の脱水
機19により含水率65%に脱水処理した脱水汚泥を1
2リットル(重量7Kg分)を投入する。さらに凝集剤
で酸性化された脱水汚泥の中和のために、木炭粒子11
を10g入れて中性(PH7)にした。
【0024】また、温度は微生物自身の働きで1日目に
は45℃に上昇し4日目には35℃の範囲におさまって
いた。時たまヒ−タ−で加熱して35℃以上に加熱し
た。攪拌容器1は断熱材で保温しておいた。以上の立上
がり時の合計は 嵩量では、30+12=42(リットル) 重量では、4.2+1.0+0.3+7+0.01=1
2.58(Kg) となる。その後、攪拌を1日に48回、1回が5分間繰
返してゆっくり攪拌した。その結果、4日目には、攪拌
容器1内の深さが汚泥投入前の元の位置に低下した。そ
こで、4日目毎に同量を投入を180日続け、30日に
一度の周期で汚泥投入後4日目に低下した分量のオガク
ズ担体の補充を行なった。
【0025】その結果は、180日目には、立上がりか
ら4日目と殆ど変化が見られなかった。つまり、180
日の期間において、全部の投入汚泥の処理の量は 嵩量では、12(リットル)×180(日)÷4(日)
=540(リットル) 重量では、180(日)÷4(日)×7(Kg)=31
5(Kg) となる。即ち、容量50リットルの攪拌容器で180
(日)稼働させて540(リットル)で315(Kg)
分の汚泥を完全に消滅させるとができた。
【0026】また、これと平行的に別の攪拌容器内でオ
ガクズ担体Mの補充を4日に一度の周期で汚泥投入と同
時に上記オガクズ担体の量の1/8づつ投入を行なった
結果も殆ど同様であっり、その後もさらに継続可能な状
態であった。
【0027】
【比較試験例1】前記試験例1と同じ条件で4日目毎に
同量を投入を180日続け、オガクズ担体Mの補充は一
切行なわなわずに比較試験を行なった。その結果、分解
されにくいオガクズ担体M自体も徐々に分解消化されて
180日目にはオガクズ担体Mが殆ど消滅した。そのた
めに、立上がり時は攪拌すると当初はフカフカとした状
態であったのが、180日目には、混合攪拌すると団子
状態に固まってしまうようになり、追加投入した分のボ
リュ−ムが減少せずに増加したままになって、さらに追
加投入すると攪拌容器から溢れてしまう状態であった。
それでも、この期間において、全部の投入汚泥の処理の
量は 嵩量では、12(リットル)×180(日)÷4(日)
=540(リットル) 重量では、180(日)÷4(日)×7(Kg)=31
5(Kg) と同量となり、容量50リットルの攪拌容器で180
(日)稼働させて540(リットル)で315(Kg)
分の汚泥を完全に消滅させるとができた。しかしこれ以
上は処理不能となり試験を終了した。
【0028】
【比較実験例2】夏場外気温度20〜33℃の自然環境
下で、金属リング16付き放射攪拌棒13を備えた容量
50リットルの攪拌容器1に、杉材のオガクズ担体M
(粒径が0.1〜0.25mm含水率26.6%)を
4.2Kg入れ、液体の救世EM−1((財)自然農法
国際研究開発センタ−の商標名)を300cc混合しさ
らに水1リットルを入れて含水率60%に調節混合して
おく。これらの嵩はト−タル30リットルであった。そ
して、その攪拌容器1内に生活汚水・雑排水を一次的に
処理して発生した余剰汚泥120リットルをカチオン及
びポリ鉄から成る凝集剤を用いて脱水機により含水率6
5%に脱水処理した脱水汚泥を12リットル(重量7K
g分)を投入した。
【0029】以上合計は、嵩量では、30+12=42
(リットル)、重量では、(4.2+1.0+0.3)
+7=12.57(Kg)であった。その後、攪拌を一
日48回、1回が5分間繰返してゆっくり攪拌した。そ
の結果、翌日に、混合汚泥が45℃に上昇し、さらに4
日目には容器内の深さが汚泥投入前の位置にオガクズが
低下し元の位置に戻った。そして温度は35℃に低下し
た。この時の含水率は30〜40%で悪臭はなく、混合
汚泥がサラサラと軟らかい状態となった。その後は数日
間放置したが温度35℃に一定であり、サラサラの状態
であった。
【0030】
【発明の効果】本発明は以上のようで、生活汚水・雑排
水を一次処理して発生した余剰汚泥を脱水処理した脱水
汚泥を、何度投入しても、最終的に容器内で微生物によ
り分解消化されて投入分の殆どが消滅し、一度投入した
汚泥分の再排出は一切ない。そのため、余剰汚泥の廃棄
処理に伴う埋立廃棄による土壌汚染、乾燥焼却による大
気汚染などの問題が全て解決される。ランニングコスト
も電気代、水代及びオガクズ、木炭の林産廃棄物が利用
でき、ごく僅かである。また、装置自体を小スペ−ス内
に設置でき、従来の生活汚水・雑排水の一次処理設備に
容易に増設することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理方法のフロ−図。
【図2】本発明の装置の模式的縦断側面図。
【符号の説明】
M オガクズ担体 D 脱水汚泥 G 有用微生物群 S 余剰汚泥 1 攪拌容器 1a 攪拌容器の側壁 1b 攪拌容器の底面 2 均一攪拌手段 3 含水率調節手段 4 PH調節手段 5 温度調節手段 6 オガクズ供給手段 7 脱水汚泥供給手段 8 ホッパ− 9 ホッパ− 10 ホッパ− 11 木炭粒子 12 水平回転軸 12a 水平回転軸の端部支持軸 13 放射攪拌棒 14 駆動モ−タ− 15 水平攪拌棒 15a 水平攪拌棒の両端 16 金属リング 17 脱落防止片 18 従動ギア− 19 脱水機 20 駆動ギア− 21 含水率センサ− 22 温度センサ− 23 ヒ−タ− 24 計量センサ− 25 制御盤 26 PHセンサ− 27 散水ノズル
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C02F 11/00 - 11/20 B09B 3/00 B01F 7/00 - 7/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生活汚水・雑排水の一次的処理により発
    生した余剰汚泥を、凝集剤を用いて脱水機により含水率
    を63〜70%に脱水処理し、他方、含水率調節手段、
    PH調節手段、温度調節手段を備えた攪拌容器中に、粒
    径0.1〜25mmのオガクズ担体と有用微生物群とを
    予め投入混合して、有用微生物群の増殖活動最適条件で
    ある含水率60〜65%、PH6〜8、温度35〜45
    ℃の雰囲気に保ち、この攪拌容器中に前記脱水処理した
    汚泥を投入して、連続又は間欠的に遅速攪拌混合させつ
    つ前記オガクズ担体の均一換気を図り、微生物による分
    解消化作用の促進に伴い体積が減少した分づつ随時又は
    一定間隔に脱水汚泥の追加投入を繰り返すと共にオガク
    ズ担体自体の分解消化による減少により混合攪拌すると
    汚泥が団子状態となって生物学的処理不能に至る以前に
    前記オガクズ担体を随時迫加投入し、処理汚泥の排出を
    一切せずに半永続的な生物学的汚泥処理を可能とする余
    剰汚泥の最終処理方法。
  2. 【請求項2】 攪拌容器(1)の側壁(1a)に軸承さ
    れた水平回転軸(12)の中間部位に、間隔をおいて放
    射状に放射攪拌棒(13)を突設し、前記水平回転軸
    (12)を駆動モーター(14)で回転可能にして成
    り、前記放射攪拌棒(13)には、前記水平回転軸(1
    2)と平行に水平攪拌棒(15)をその中央で固着し、
    水平攪拌棒(15)の両側に各々金属リング(16)を
    数個フリーに挿通させ、前記水平攪拌棒(15)の両端
    (15a),(15a)には前記金属リング(16)の
    脱落防止片(17)を固着して成り連続又は間欠的且つ
    遅速的に作動する均一攪拌手段(2)を備えた攪拌容器
    (1)に付帯させて、含水率調節手段(3)、ホッパー
    (10)内に木炭粒子(11)を備蓄し、電気的指令に
    よって攪拌容器(1)内に供給可能とするPH調節手段
    (4)、温度調節手段(5)及びホッパー(9)内にオ
    ガクズを備蓄し、電気的指令によって攪拌容器(1)内
    に供給可能とするオガクズ供給手段(6)とホッパー
    (8)内に脱水汚泥を備蓄し、電気的指令によって攪拌
    容器(1)内に供給可能とする脱水汚泥供給手段(7)
    を設けて成り、攪拌容器(1)内を有用微生物群の増殖
    活動最適条件である含水率60〜65%、PH6〜8、
    温度35〜45℃の雰囲気に保持可能とする請求項1の
    余剰汚泥の最終処理方法を実施するための余剰汚泥処理
    装置
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