JP2958009B2 - 塗装用組成物および耐水性塗膜 - Google Patents

塗装用組成物および耐水性塗膜

Info

Publication number
JP2958009B2
JP2958009B2 JP63203347A JP20334788A JP2958009B2 JP 2958009 B2 JP2958009 B2 JP 2958009B2 JP 63203347 A JP63203347 A JP 63203347A JP 20334788 A JP20334788 A JP 20334788A JP 2958009 B2 JP2958009 B2 JP 2958009B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
coating film
coating
composition
agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63203347A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0251572A (ja
Inventor
光宏 中村
明 塩田
善富 水本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichirin Co Ltd
Original Assignee
Nichirin Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichirin Co Ltd filed Critical Nichirin Co Ltd
Priority to JP63203347A priority Critical patent/JP2958009B2/ja
Publication of JPH0251572A publication Critical patent/JPH0251572A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2958009B2 publication Critical patent/JP2958009B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は塗装用組成物および耐水性塗膜に関する。さ
らに詳しくは、本発明は気泡のない均一な塗膜を容易に
厚塗りしうる塗装用組成物および前記塗装用組成物から
なる耐水性塗膜に関する。
[従来の技術] 従来より、たとえば鉄などの金属からなる基材には、
その表面を腐食などから保護するために金属用塗料が塗
布されている。かかる金属用塗料としては、主として塗
装用ゴム組成物、エポキシ樹脂塗料、アスファルト塗料
などが用いられている。
しかしながら、前記塗装用ゴム組成物は、加硫しなけ
れば使用することができず、また塗布後、乾燥時に加熱
しなければならないので、その塗布工程が煩雑である。
また前記エポキシ樹脂塗料およびアスファルト塗料は、
耐衝撃性、防蝕性、耐水性および絶縁性などに劣ったも
のであるため、その用途に制限がある。
そこでこれらの諸性能を満足する金属塗装組成物とし
て、たとえば特開昭57−21463号公報、特開昭59−19746
6〜9号公報、特開昭60−2355号公報などに開示された
ウレタン樹脂系の金属塗装組成物が提案されている。
しかしながら、これらの公報に記載された組成物は、
その粘度が25℃で30000cPと小さいため塗布したときに
タレが発生することがあり、また塗膜の厚さを大きくし
ようとするならば、幾度も重ね塗りをする必要があるの
で、塗布の作業性がきわめてわるいという欠点がある。
さらに形成された塗膜には乾燥したときに気泡が発生
し、耐食性、塗膜強度が低下し、本来原料ゴムを有する
耐水性などの性能が充分に発揮されえないという欠点が
ある。
[発明が解決しようとする課題] そこで本発明者らは、前記した従来技術に鑑みて、す
ぐれた耐食性、耐水性、耐衝撃性、電気絶縁性などを具
備することは勿論のこと、塗膜の厚さが大きくなるよう
に塗布したばあいであってもタレがなく、しかも腐食の
原因となる気泡の発生がない塗装用組成物をうるべく鋭
意研究を重ねた結果、かかる諸物性をすべて具備した耐
水性にきわめてすぐれた新しい組成物を見出し、本発明
を完成するにいたった。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明は (A)(a)主鎖が炭素原子と水素原子のみで形成さ
れ、分子両末端にOH基を有し、水酸基価が10〜85mgKOH/
gであるポリブタジエン100重量部に対して(b)鎖延長
剤としてジエチレングリコール3〜30重量部および
(c)充填剤としてガラスフレーク10〜100重量部を必
須成分として含有してなる主剤ならびに (B)硬化剤としてイソシアネート化合物を含有し、該
イソシアネート化合物のNCO基と主剤のOH基の当量比(N
CO/OH)の値が0.85〜1.3であり、さらに主剤に破泡剤を
主剤100重量部に対して0.05〜2.0重量部添加してなる塗
装用組成物および前記塗装用組成物からなる耐水性塗膜
に関する。
[作用および実施例] 本発明の塗装用組成物は、塗布した際に塗膜内で気泡
を成長させないという作用を呈するものである。
従来より塗装用組成物に増量材および補強材などとし
てたとえばガラスファイバーなどの繊維状物を配合する
ことは公知であるが、該繊維状物が配合された塗装用組
成物には、塗布した際に取り込まれた気泡は塗膜外には
放出されず塗膜内に取り込まれた状態で残ってしまうと
いう欠点がある。ところが、本発明の塗装用組成物にお
いては特定量のガラスフレークおよびジエチレングリコ
ールが配合された主剤が用いられ、また硬化剤のNCO基
と主剤のOH基の当量比(NCO/OH)が特定の値となるよう
に調整されていることによる相剰効果により、また、破
泡剤を使用しているために塗布した際に気泡などが発生
することなく、また硬化速度、粘度が適切であるためタ
レのない膜厚の大きい塗膜を常識で容易に均一に形成す
ることができ、しかも形成された塗膜は基剤との密着強
度が大きいというすぐれた性質が発揮されるものであ
る。
本発明の塗装用組成物に用いられる主剤は、分子の主
鎖が炭素原子と水素原子のみで形成され、分子両末端に
OH基を有するポリブタジエン100部(重量部、以下同
様)に対して鎖延長剤としてジエチレングリコール3〜
30部と充填剤としてガラスフレーク10〜100部とを含有
するものである。
前記ポリブタジエンは、分子両末端にイソシアネート
との反応性にすぐれた水酸基を有する化合物であり、本
発明においては形成された塗膜にゴム弾性を付与するた
めに用いられる。かかるポリブタジエンの水酸基価は10
〜85mgKOH/g、なかんづく20〜70mgKOH/gであることが好
ましい。該水酸基価は10mgKOH/g未満であるばあい、ポ
リブタジエンの架橋密度が小さくなって形成された塗膜
の硬度や引張り強度などの機械的強度が小さくなり、85
mgKOH/gをこえるばあい、ポリブタジエンの架橋密度が
大きくなりすぎて塗膜は硬くて脆くなる傾向にある。ま
た、該ポリブタジエンの重量平均分子量は1000〜5000、
なかづんく1200〜3000であることが好ましい。該重量分
子量は1000未満であるばあい、相対的に架橋密度が大き
くなり、形成された塗膜が硬くて脆くなる傾向にあり、
また5000をこえるばあい、架橋密度が小さくなり、塗膜
の硬度が低くなる傾向にある。かかるポリブタジエンの
代表例としては、たとえば一般式(I): (式中、nは整数、aは0〜0.6、bは0〜0.5、cは0.
4〜0.8であり、a+b+c=1を満足する数を示す)で
表わされるものがあげられる。
前記鎖延長剤は、ポリブタジエンの両末端のOH基にお
ける架橋点を多くし、組成物に粘度を付与し、また形成
された塗膜に硬度を付与する成分である。かかる鎖延長
剤としては、ジエチレングリコールが用いられる。ジエ
チレングリコールは、液状ゴムと相溶し、ガラスフレー
クと組合せて配合することにより形成された塗膜に適度
な硬度を付与し、塗布した際のタレを防止する効果にす
ぐれているので、本発明において好適に使用される。な
お、本発明においてはえられる組成物の物性が低下しな
い範囲内でたとえばN,Nビス−2ヒドロキシエチルアニ
リンなどの短鎖ジオールを配合してもよい。
前記鎖延長剤として使用されるジエチレングリコール
の配合量は、前記ポリブタジエン100部に対して3〜30
部、好ましくは5〜20部となるように調整される。かか
る配合量は3部未満であるばあい、形成される塗膜が液
状ゴムの特性により塗布した際にタレやすくなる傾向に
あり、また30部をこえるばあい、形成された塗膜の硬度
が大となり、延性が低下し、脆くなるとともにポリブタ
ジエンとの相溶性も低下する傾向にある。
前記ガラスフレークは、充填剤として使用され、その
配合量を適切にえらべば形成された塗膜の流動性を抑制
し、タレ防止にすぐれた効果を呈するのみならず、前記
鎖変調剤との配合比率に適切に選べば気泡の生成を抑制
するきわめて優秀な効果を発揮するものである。
かかるガラスフレークとしては、通常厚さが0.1〜30
μm、なかんづく1〜10μm程度であり、また一辺の長
さが40〜1000μm、なかんづく50〜800μm程度の鱗片
状のガラスフレークが用いられる。
前記ガラスフレークの配合量は前記ポリブタジエン10
0部に対して10〜100部、なかんづく20〜60部であること
が好ましい。かかる配合量は10部未満であるばあい、形
成された塗膜の流動性は大きくなってタレが生じやすく
なるとともに塗膜の厚さも小さくなり、また100部をこ
えるばあい、組成物の粘度が大きくなりすぎて塗布が困
難となる。
なお、前記ガラスフレークには、形成された塗膜の物
性が低下しない範囲内でたとえばマイカフレーク、セラ
ミックフレークなどを添加してもよい。
また、本発明においては、ガラスフレークの表面張力
を小さくし、該ガラスフレーク表面上の気泡を逸脱する
ために、シリコーン系の破泡剤を配合することが好まし
い。かかる破泡剤の代表例としては、たとえばジメチル
シロキサンなどがあげられる。該破泡剤の配合量は、主
剤100部に対して0.05〜2.0部、なかんづく0.1〜0.5部と
するのが好ましい。かかる配合量は2.0部をこえるばあ
い、塗膜と塗膜または塗膜と被着物との接着力が低下
し、しかも平滑性が低下する傾向があり、また0.05部未
満であるばあい、破泡剤としての機能が低下する傾向が
ある。
前記ポリブタジエン、ジエチレングリコールおよびガ
ラスフレークを所定量配合することにより、本発明の塗
装用組成物に用られる主剤がえられ、さらに破泡剤が配
合されるが、さらに種々の物性を付与するために、えら
れる主剤には他の種々の添加剤を配合してもよい。かか
る添加剤としては、たとえば補強剤、紫外線吸収剤、酸
化劣化防止剤、消泡脱泡剤などがあげられる。
前記補強剤は、形成された塗膜に機械的強度を付与す
るために添加される。かかる補強剤の具体例としては、
たとえばカーボンブラック、炭酸カルシウム、シリカ
粉、炭酸マグネシウム粉、クレーなどがあげられ、これ
らの補強剤は単独でまたは2種以上を混合して用いられ
る。かかる補強剤の配合量は、前記ポリブタジエン100
部に対して300部以下、好ましくは100部以下である。か
かる配合量は300部をこえるばあい、形成された塗膜の
硬度が大きくなり、延性、その他の物性が低下するので
好ましくない。なお、補強剤を添加したときには、さら
に組成物の混合作業性が向上するという効果が奏され
る。
前記紫外線吸収剤は、組成物に耐候性、耐紫外線性を
付与するために添加される。かかる紫外線吸収剤として
は、構造的にフェノール性水酸基の電子がその近くにあ
るカルボニル基またはトリアゾール環に近接し、容易に
環を形成することにより紫外線を有効に吸収し、無害な
輻射線(熱エネルギー)を放出するものが用いられる。
かかる紫外線吸収剤の具体例としては、たとえば2,4−
ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、エチル2−シアノ−3,3−ジフ
ェニルアクリレート、2(2′−ヒドロキシ−3′,5′
−ジ−tert.−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾト
リアゾールなどがあげられる。該紫外線吸収剤の配合量
は、ポリブタジエン100部に対して0.1部未満であるばあ
い、該紫外線吸収剤を添加した効果が小さく、また2部
をこえるはあい、該紫外線吸収剤をそれ以上添加したこ
とによる効果の向上はほとんど認められないのみなら
ず、コスト高となる傾向にあるため、0.1〜2部である
ことが望ましい。
前記酸化劣化防止剤は、用いられるポリブタジエンは
二重結合を有する化合物であり、耐オゾン性に劣る傾向
にあるために使用され、かかる酸化劣化防止剤は前記紫
外線吸収剤と併用したばあいには、酸化劣化はさらに一
層改善される。かかる酸化劣化防止剤の具体例として
は、たとえば2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t
ert−ブチルフェノール)などのフェノール系、アミン
−ケトン系、芳香族−第2級アミン系などの老化防止剤
が用いられる。該酸化劣化防止剤の配合量は、ポリブタ
ジエンゴム100部に対して0.1〜7部となるように調整さ
れるのが好ましい。かかる配合量は0.1部未満であるば
あい、配合したことによる効果があまり発現されず、ま
た7部をこえるばあい、それ以上配合したことによる効
果の向上はほとんど認められず、逆にコスト高となる傾
向がある。
前記消泡脱泡剤は、塗膜中の気泡をなくする作用を有
するものであり、かかる消泡脱泡剤の代表例としては、
たとえばA型ゼオライトのナトリウム塩、アルミノケイ
酸塩化化合物などの消泡脱泡剤があげられる。かかる消
泡脱泡剤の配合量は、ポリブタジエン100部に対して3
〜5部の範囲内となるように調整されるのが好ましい。
かかる消泡脱泡剤の配合量は5部をこえるばあい、形成
された塗膜物性が低下する傾向がある。なお、3部未満
であれば配合による効果が小さい。
本発明に用いられる硬化剤は、前記主剤を硬化するた
めに使用される。かかる硬化剤の具体例としては、たと
えば4,4′ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、M
DIという)、トリレンジイソシアネート(以下、TDIと
いう)、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、HDI
という)、イソホロンジイソシアネート(以下、IPDIと
いう)、キシリレンジイソシアネート、(以下、XDIと
いう)などがあげられ、これらの硬化剤は単独でまたは
2種以上を混合して用いてもよい。かかる硬化剤の使用
量は、硬化剤のNCO基と前記主剤のOH基との当量比(NCO
/OH)の値が0.85〜1.3となるように調整される。前記当
量比(NCO/OH)の値が0.85未満であるばあい、形成され
た塗膜の硬化が遅くなり、また1.3をこえるばあい、硬
化速度は必要以上にはやくなるとともに塗膜の架橋密度
は大きくなるが、残存したイソシアネート基が空気中の
水分と反応し、形成された塗膜にフクレが生じることが
ある。
なお、前記硬化剤には、形成された塗膜に柔軟性の付
与あるいは着色のために可塑剤や着色剤を添加してもよ
い。
前記可塑剤の具体例としては、たとえばパラフィン系
プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族プ
ロセスオイル、テレピン油−石油混合系プロセスオイ
ル、フタレート系プロセスオイル、アジペート系プロセ
スオイル、ヒマシ油、アスファルト、塩素化パラフィ
ン、流動パラフィン、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオ
クチル、アジピン酸ジオクチルなどがあげられ、これら
の可塑剤は単独で用いてもよく、また2種以上を混合し
て用いてもよい。かかる可塑剤の使用量は、前記硬化剤
100部に対して80部以下であることが好ましい。かかる
可塑剤の使用量は80部をこえるばあい、それ以上を添加
したことによる硬化の向上は認められず、塗膜面にブリ
ードが生じることがある。
また、前記着色剤としては、たとえばカーボンブラッ
ク(黒色)、酸化チタンなどがあげられる。かかる着色
剤の使用量は前記硬化剤100部に対して0.1〜20部、好ま
しくは1〜5部である。かかる使用量は20部をこえるば
あい、それ以上の量で使用することができるが、コスト
高となる。
なお、本発明の組成物には、その他必要に応じてたと
えば難燃剤、鉄粉、酸化アルミニウム粉などの金属粉な
どを添加してもよい。
かくして前記主剤および硬化剤を混合することにより
本発明の塗装用組成物がかえられるが、前記主剤と硬化
剤とは、混合されると同時に硬化反応が開始されるた
め、使用直前に混合されるのが望ましい。なお、混合す
る際には、組成物中に気泡が混入しないようにするため
に真空脱泡するのが好ましい。かかる真空脱泡の条件に
ついては、組成物中に気泡が混入されないかぎり任意で
ある。
本発明の塗装用組成物は、20℃の雰囲気中において、
40,000〜150,000cPときわめて高粘度であるから、厚膜
となるように塗布したばあいでもタレなどが発生するこ
とがないのである。
つぎに本発明の塗装用組成物の塗布方法の一例につい
て説明する。
まず、本発明の舗装用組成物を適用しうる基材として
は、たとえば鉄、ステンレス鋼、チタン、銅、アルミニ
ウム、セラミック、各種ゴム、合成樹脂、コンクリー
ト、アスファルト、モルタル、セメントなどがあげられ
る。
前記基材として各種ゴム、コンクリート、アスファル
ト、モルタルなどを用いたばあいには、該基材と本発明
の組成物の塗膜とのあいだで充分な接着強度がえられる
ので、本発明の組成物をそのまま適用しうるが、たとえ
ば金属製の基材上に本発明の組成物を適用するばあいに
は、たとえば常温硬化型のエポキシ系樹脂などのプライ
マーを塗膜の厚さが30〜100μmとなるようにハケ塗
り、スプレーコーティングなどにより基板上に形成し、
ついでたとえば常温硬化型イソシアネート系樹脂などの
アンダーコートを塗膜の厚さが30〜100μmとなるよう
にハケ塗り、スプレーコーティングなどによりプライマ
ーの塗膜上に形成したのちに本発明の組成物を塗布する
のが好ましい。
本発明の組成物を塗布する手段についてはとくに限定
はなく、形成された塗膜中に気泡を取り込まないかぎり
任意である。かかる手段としては、たとえばハケ塗り、
ヘラ塗り、スプレーコーティングなどがあげられる。
本発明の組成物が形成された塗膜の厚さは、その用途
によって異なるが、通常0.3〜3mmの範囲内となるように
調整される。
かくして本発明の組成物を基材上に形成してえられた
塗膜は、すぐれた耐食性、耐水性、耐衝撃性および電気
絶縁性を具備することは勿論のこと、膜厚が大きくなる
ように塗布したばあいであってもタレなどの発生がない
ため、従来の塗膜(膜厚:約0.1〜0.3mm)よりも膜厚を
200〜300%も厚くすることができ、しかも塗膜に微少な
気体分子を含むばあいであっても粘性が大きく、硬化速
度が適切であるため、気泡に成長せず、良好な厚膜をう
ることができるというすぐれた特性を呈するものであ
る。
つぎに本発明の組成物を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが本発明はかかる実施例のみに限定されるも
のではない。
実施例1〜7および比較例1〜5 まず、第1表に示す原料を用い、第2表に示す組成と
なるように原料を配合し、充分に混練して添加剤を含む
主剤Aを調製した。
つぎに第1表に示す原料を用い、第2表に示す組成と
なるように原料を混合して硬化剤Bを調製した。
主剤Aと硬化剤Bを第2表に示した組成比で混合し、
真空脱気下で充分に混練して本発明の組成物をえた。
つぎにプライマーとしてエポキシ系プライマーを厚さ
約30μmに塗布し、ついでアンダーコートとしてイソシ
アネート系接着剤を厚さ約50μmに塗布した鉄板(たて
30cm、よこ30cm、厚さ2mm)のアンダーコート上に前記
でえられた組成物を所定の厚さとなるようにヘラを用い
て塗布し、形成された塗膜を常温にて放置して乾燥させ
た。
形成された塗膜の定性評価として塗膜の厚さ、耐食
性、耐水性、耐衝撃性、電気絶縁性、タレ性、気泡性お
よびポットライフを以下の方法にしたがって調べた。そ
の結果を第3表に示す。
(塗膜の厚さ) 電磁式微厚計で測定する。
(耐食性) 塗布した試験片(20mm×20mm)を70℃の30%NaOH水溶
液に3000時間浸漬したのち取り出し、その重量変化率を
調べる。
(評価基準) ◎:重量変化率が±1%の範囲内である。
○:重量変化率が±3%の範囲内である。
△:重量変化率が±4%の範囲内である。
×:重量変化率が±4%の範囲をこえる。
(耐水性) 塗布した試験片(20mm角)を70℃の3%食塩水に3000
時間浸漬したのち取出し、重量を調べる。
(評価基準) ◎:重量変化率が0〜0.3%である。
○:重量変化率が±1.0%の範囲内である。
△:重量変化率が±2.0%の範囲内である。
×:重量変化率が±2.0%をこえる。
(耐衝撃性) JIS K 5400 6.13.3B法に準じ、半径6.35mmの撃ち型を
おもり500gで高さ500mmから落下する。
(評価基準) ◎:塗膜にわれ、はがれ、くぼみがまったく認められ
ない。
○:塗膜にくぼみ、キズがみられる。
△:塗膜にくぼみ、はがれがみられる。
×:塗膜にわれ、はがれ、くぼみができる。
(電気絶縁性) JIS K 6911 5.13.1に準じて調べる。
(評価基準) ◎:5.6×1012Ω・cm以上 ○:5.6×109Ω・cm以上 △:5.6×106〜5.6×108Ω・cm ×:5.6×105Ω・cm以下 (タレ性) 塗膜が形成された鉄板を垂直にたてた状態で乾燥した
ときに塗膜がタレていないかどうかを目視にて観察し、
下記の評価基準に基づいて評価する。
(評価基準) ◎:塗膜にはタレがみられない。
○:塗膜に5mm以内のタレが見受けられる。
△:塗膜に10mm以内のタレが見受けられる。
×:塗膜に10mmをこえるタレが見受けらる。
(気泡性) 形成された塗膜に気泡などが発生していないがどうか
を目視にて観察し、以下の評価基準にしたがって判定す
る。
(評価基準) ◎:気泡などは発見できない。
○:気泡は発見できないが、フクレがみられる。
△:気泡の発生がみられる。
×:気泡が多数発生している。
(ポットライフ) 主剤と硬化剤を混合比3:1(重量比)の割合でトータ
ル約300gをミキシングする。ミキシング直後から塗料が
ゲル化し、塗装不可となるまでの時間を下記の評価基準
に基づいて評価する。
(評価基準) ◎:ミキシング後50分程度塗布することができる。
○:ミキシング後30分程度塗布することができる。
△:ミキシング後20分程度塗布することができる。
×:ミキシング後10分程度塗布することができる。
以上の結果より、本発明の塗装用組成物は、すぐれた
耐食性、耐水性、耐衝撃性および電気絶縁性を具備する
とともに塗膜の均一性および塗膜の状態においても良好
であることがわかる。
[発明の効果] 本発明の塗装用組成物は、すぐれた耐食性、耐水性、
耐衝撃性および電気絶縁性を具備するとともに、膜厚の
大きい塗膜を形成することができ、しかも形成された塗
膜には気泡などの発生がないという効果を奏するので、
従来のクロロプレンゴムライングよりも耐水性にすぐれ
た低コスト、短工期の防蝕材として有効に利用すること
ができるものである。
さらに本発明の塗装用組成物を塗布する際には、溶剤
を含まない非引火性であるので火災などの危険性がまっ
たくないという効果を奏する。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−197469(JP,A) 特開 昭60−2355(JP,A) 特開 昭55−120665(JP,A) 特開 昭62−187771(JP,A) 特開 昭61−34077(JP,A) 特開 昭57−21463(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 175/00 - 175/16 C08G 18/00 - 18/87 C08L 75/00 - 75/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(a)主剤が炭素原子と水素原子の
    みで形成され、分子両末端にOH基を有し、水酸基価が10
    〜85mgKOH/gであるポリブタジエン100重量部に対して (b)鎖延長剤としてジエチレングリコール3〜30重量
    部および (c)充填剤としてガラスフレーク10〜100重量部を必
    須成分として含有してなる主剤ならびに (B)硬化剤としてイソシアネート化合物を含有し、該
    イソシアネート化合物のNCO基と主剤のOH基の当量比(N
    CO/OH)の値が0.85〜1.3であり、さらに主剤に破泡剤を
    主剤100重量部に対して0.05〜2.0重量部添加してなる塗
    装用組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の塗装用組成物からなる耐水
    性塗装膜。
JP63203347A 1988-08-16 1988-08-16 塗装用組成物および耐水性塗膜 Expired - Fee Related JP2958009B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63203347A JP2958009B2 (ja) 1988-08-16 1988-08-16 塗装用組成物および耐水性塗膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63203347A JP2958009B2 (ja) 1988-08-16 1988-08-16 塗装用組成物および耐水性塗膜

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0251572A JPH0251572A (ja) 1990-02-21
JP2958009B2 true JP2958009B2 (ja) 1999-10-06

Family

ID=16472523

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63203347A Expired - Fee Related JP2958009B2 (ja) 1988-08-16 1988-08-16 塗装用組成物および耐水性塗膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2958009B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4610686B2 (ja) * 1999-11-09 2011-01-12 日塗化学株式会社 補修用塗料組成物及び設備補修方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59197469A (ja) * 1983-04-25 1984-11-09 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd 金属塗装組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0251572A (ja) 1990-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6071990A (en) Amine functional silane modified epoxy resin composition and weatherstrip coatings made therefrom
KR102304417B1 (ko) 클리어 도료 조성물
NZ572539A (en) Microspheres as thickening agents for organic peroxides
US3705857A (en) Composition and method for stripping polyvinyl butyral primed coatings
EP2344598B1 (en) Powder coating composition
GB2146035A (en) Anti-corrosive coating composition
JPS6238391B2 (ja)
JP2958009B2 (ja) 塗装用組成物および耐水性塗膜
JP7109978B2 (ja) 重合性樹脂組成物及びその硬化物
AU635586B2 (en) Flexible composition on the basis of a binder and at least one filler
CN111876123B (zh) 阻燃型聚氨酯胶黏剂及其制备方法
KR20150126854A (ko) 겔 밀봉 부식 방지 테이프
JPS602355A (ja) 金属塗装物
EP0774496A1 (en) Surface coating material, hardened film of the material, and synthetic resin molding covered with the film
JP2000212504A (ja) コイル被覆用塗膜
JP2900294B2 (ja) 金属塗装組成物
JP4416526B2 (ja) 塗膜防水材
JPH0135023B2 (ja)
JP3646320B2 (ja) 熱潜在性酸触媒
CN112175571A (zh) 一种聚氨酯喷胶及其制备方法
RU2447112C1 (ru) Полиэфируретановая композиция
RU2613915C1 (ru) Лаковая композиция
JPH09151299A (ja) コーティング用エポキシ樹脂組成物
JPH1160938A (ja) 防湿絶縁処理組成物及びこれを用いた電気電子部品
JP2018150421A (ja) 熱硬化型ウレタン樹脂組成物、フィルム及び物品

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees