JP2957585B2 - 冷却装置を備えた電動機 - Google Patents

冷却装置を備えた電動機

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JP2957585B2
JP2957585B2 JP63207758A JP20775888A JP2957585B2 JP 2957585 B2 JP2957585 B2 JP 2957585B2 JP 63207758 A JP63207758 A JP 63207758A JP 20775888 A JP20775888 A JP 20775888A JP 2957585 B2 JP2957585 B2 JP 2957585B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電動モータの冷却装置を備えた電動機に関
するものである。
〔従来の技術〕
従来、フォークリフトやゴルフカート等の電動車両の
駆動手段として、ホイールモータと呼ばれている電動機
を各車輪毎に配設して用いていることが多い。
ところで、電動車両においては、走行中に車輪が路面
の凹凸等によって上下動をしたり、車両旋回時に車輪が
左右に回動したりする。このため、各車輪毎に電動機を
配設しようとする場合、車輪のこれらの運動時に車輪と
干渉することのないようにしなければならないので、そ
の設置スペースが制限される。したがって、このような
制限された設置スペース内にこのような電動機を配設す
るためには,電動機をできるだけ小形にすることが求め
られる。
一方、電動車両においては、比較的重量の大きな車体
を動かさなければならないので、電動機の出力トルクは
相当高くなるようにしなければならない。
しかしながら、電動機を小形で高出力トルクのものと
しようとすると、電動モータのコイルに多大の電流を流
さなければならなくなるが、コイルに多くの電流を流す
とコイルは発熱して焼損してしまう。このため、電動モ
ータのコイルを冷却することが必要となる。
従来、このような冷却を行う冷却装置が電動機とは別
体に設けられており、その冷媒として油または空気が用
いられている。したがって、この冷却装置を設置するた
めにはスペースを別個に設けることが必要となってい
る。
〔本発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、電動車両のような電動機の設置スペー
スが制限されているものに、更に、冷却装置の設置スペ
ースを新たに設けることはきわめて難しい。
また、無理に冷却装置を設置しようとすると、車輪の
上下、左右動によって、車輪と冷却装置とが互いに干渉
してしまう恐れがある。このため、車輪の動きを制限し
なければならなくなる。
このように、電動機と冷却装置とを制限されたスペー
ス内にともに設けることは非常に難しく、このため、従
来は小型の電動機の出力を高めることはほとんど不可能
であった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は冷却装置を設けても全体にコンパクトに
することができるようにして設置スペースをそれほど大
きく必要としなく、しかも高出力を発生することができ
る電動機を得ることである。
[課題を解決するための手段] 前述の課題を解決するために、請求項1記載の発明
は、本体と側壁部とからなるケーシングの該本体に収容
された電動モータを冷却する冷却装置を備えた電動機で
あって、前記冷却装置は、ケーシング本体の下部に設け
られた冷却油が充填された油溜めと、少なくとも一部が
前記ケーシングの側壁部に形成され、前記油溜めに連通
するとともに前記電動モータの上方で前記ケーシング内
に開口する油通路と、前記ケーシングに設けられ前記油
通路内に冷却油を流動させるオイルポンプとを備えてな
り、前記電動モータは、前記油溜め、前記電動モータの
上方の開口、及び前記油通路以外の部分の所定の部分で
は前記ケーシング本体に接触し、電動モータから発生し
た熱がケーシング本体を介して外気へ放出可能とされる
とともに、冷却油が前記油溜めから前記油通路を通る際
には、冷却油の熱は前記側壁部を介して外気へ放出さ
れ、空冷可能となされていることを特徴とする。
更に、請求項第2項の発明では、更に、前記ケーシン
グの外面に冷却フィンを設けている。
[作用および発明の効果] 本発明の冷却装置を備えた電動機によれば、油溜め、
油通路の少なくとも一部、およびオイルポンプからなる
冷却装置を電動機のケーシングに一体に設けるようにし
て、従来からあるケーシングの構成に若干の変更を加え
るだけで済むので、冷却装置を設けても電動機はそれほ
ど大きくなることはなく、全体としてコンパクト且つ軽
量になる。
したがって、冷却装置設置用のスペースが不要とな
り、設置スペースが限られている場合にも容易に取り付
けることができる。
また、循環する油によりコイルやロータ等から発生し
た熱を側壁部を介して外気に放出させることで電動モー
タを冷却することができるばかりでなく、電動モータ
は、油溜め、電動モータの上方の開口、及び油通路以外
の部分の所定の部分ではケーシング本体に接触させ、ケ
ーシング本体での空冷により電動モータで発生した熱を
外気へ放出することができるため、電動モータの冷却を
非常に効率よく行うことができる。しかもその油通路を
できるだけ長くとるようにして電動モータの冷却を確実
に行うことができるので、コイルに大きな電流を流すこ
とが可能となる。
したがって、小型でありながら高出力トルクを発生す
ることができるものとなる。
更に、本発明の冷却装置を備えた電動機を電動車両の
ホイールモータに適用した場合には、車輪の上下、左右
の動きを自由に設定できるので、電動車両の設計自由度
が向上する。
また、冷却フィンによって油の熱が効果的に外に放散
するようになるので、電動モータのコイルの冷却効果が
更に大きくなる。
〔実施例〕
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
第1〜5図は本発明による冷却装置を備えた電動機を
電動車両のホイールモータに適用した一実施例を示し、
第1図はこの実施例の垂直断面図、第2図は第1図にお
けるII−II線に沿う垂直断面図、第3図は第2図におけ
るIII−III線に沿う断面図、第4図は第1図におけるIV
−IV線に沿う垂直断面図、第5図は冷却装置のオイルポ
ンプの駆動制御ブロック図である。
第1〜2図に示されているように、ケーシング1は本
体2と左右の側壁部3、4とが多数のボルト5によって
一体に連結されて構成されている。本体2の内部には断
面がほぼ円形の空間2aと下方に位置しこの空間2aに連通
した油溜め2bとが設けられている。本体2の外面には多
数の冷却用のフィン2c、2c…が設けられている。左側壁
部3の内部には空間2aの円形断面よりも小さな円形断面
の空間3aが設けられている。左側壁部3の外面にも多数
の冷却用のフィン3b、3b…が設けられている。右側壁部
4の内部には空間2aとほぼ同径の円形断面の空間4aが設
けられている。
本体2の空間2a内には電動モータ6が収容されてい
る、電動モータ6のモータ回転軸6aは本体2の側壁2dに
軸受7によって回転可能に支持されている。そして、電
動モータ6のロータ6bがモータ回転軸6aに固定されてい
るとともに、電動モータ6のステータ6cが空間2aの内壁
に固定されている。
左側壁部3の空間3a内にはモータ回転数センサ8が収
容されていて、そのモータ回転数センサ8の可動部側が
モータ回転軸6aの左端部に固定されているとともに固定
部側が本体2の側壁2dに固定されている。
右側壁部4の空間4a内には出力回転軸9が収容されて
おり、この出力回転軸9にはホイールハブ10がスプライ
ン嵌合され、ナット11によって軸方向に移動不能に固定
されている。この出力回転軸9とホイールハブ10とは側
壁4bに軸受12によって回転可能に支持されている。ホイ
ールハブ10には、タイヤ13を支持したホイール14がボル
ト・ナット15によって取り付けられている。
出力回転軸9の左端にはその軸心と同心状の円形断面
の凹部9aが形成されているとともに放射状に広がるフラ
ンジ部9bが形成されている。
出力回転軸9内にモータ回転軸6aの右端部が嵌挿され
ていて、この右端部は出力回転軸9に軸受16によってラ
ジアル方向にまた軸受17によってスラスト方向にそれぞ
れ支持されている。すなわち、モータ回転軸6aと出力回
転軸9とは同一軸線上に配設されているとともに互いに
相対回転可能となっている。
フランジ部9bの根元近傍にはキャリヤ18が取り付けら
れている。フランジ部9bとキャリヤ18との間には所要数
の軸19、19、…が周方向に等間隔に架設され、これら各
々の軸19、19、…にプラネタリギヤ20、20、…がそれぞ
れ回転可能に支持されている。プラネタリギヤ20はモー
タ回転軸6aに形成されているサンギヤ21と右側壁部4の
内壁に固定されているリングギヤ22との間に配設されて
いて、これら両ギヤ21、22に常時噛み合うようになって
いる。そして、キャリヤ18、軸19、プラネタリギヤ20、
サンギヤ21、およびリングギヤ22によって、モータ回転
軸6aと出力回転軸9とを連結する遊星歯車減速装置が構
成されている。
更に、フランジ部9bの周端には2枚のブレーキディス
ク23、23が軸方向にのみ摺動可能にスプライン嵌合され
ている。右側壁部4の内壁にはフランジ部9bの周端に対
向した位置に3枚の摩擦ディスク24、24、24が軸方向に
のみ摺動可能にスプライン嵌合されている。その場合、
最も左側の摩擦ディスク24はリング状のキー25によって
それ以上の左方への移動が阻止されるようになってい
る。ブレーキディスク23と摩擦ディスク24とは部分的に
重合するようにして交互に配置されている。そして、右
側壁部4の側壁の数箇所に設けられたブレーキシリンダ
26、26、…のピストン26aの端面が最も右側の摩擦ディ
スク24の側面に対向するようにされている。このブレー
キシリンダ26は図示されない例えばマスタシリンダ等の
ブレーキ力発生装置に接続されている。これらブレーキ
ディスク23、摩擦ディスク24、およびブレーキシリンダ
26によってブレーキ装置が構成されている。
このようにして、電動モータ6、遊星歯車減速装置、
出力回転軸9、およびブレーキ装置が一つのケーシング
1内に収容されている。
一方、本体2の下部に設けられている油溜め2bは右側
端部4に形成された通路4cに連通されている。第2図に
示されているように、この通路4cは本体2に形成された
ポンプ室2eに連通されている。第3図から明らかなよう
に、ポンプ室2eには遠心ポンプからなるオイルポンプ27
のブレード27aが配設されていて、このブレード27aは本
体2に固設した駆動モータ27bによって回転されるよう
になっている。更に、ポンプ室2eは本体2と左側壁部3
とにわたって形成された油冷却室28に連通されている。
第4図から明らかなように、油冷却室28は環状に形成さ
れている。この油冷却室28の上部は本体2に形成された
通路2fによって本体2の空間2aの上部に連通するように
されている。このようにして、油溜め2bから空間2aの上
部に連通する長い油通路が本体2と左側壁部3とに形成
されている。この長い油通路、空間2a、および油溜め2b
内には、油が充填されている。
第5図に示されているように、オイルポンプ27はポン
プ制御装置29に接続されている。このポンプ制御装置29
にはコイル温度センサ30、モータ回転数センサ8、およ
びステータ6cのコイル6dに埋め込まれて設けられたコイ
ル温度センサ31がそれぞれ接続されている。
次に本実施例の作用について説明する。
図示されないアクセルペダルを踏み込むと、電動モー
タ6のコイル6dにアクセルペダル踏込み量に応じた量の
電流が流れる。これによって、電動モータ6が駆動して
モータ回転軸6aが回転する。その場合、コイル6dに流れ
る電流は図示されない制御装置によりアクセルの踏込み
信号、モータ回転数センサ8からの出力信号、および、
図示されない前、後進設定部からの前進信号に基づいて
制御されるので、モータ回転軸6aは設定トルクで前進方
向に回転する。
モータ回転軸6aの回転はサンギヤ21を介してプラネタ
リギヤ20に伝えられ、プラネタリギヤ20が軸19を中心と
して回転する。このためプラネタリギヤ20はリングギヤ
22の歯に噛み合いながらモータ回転軸6aの軸心を中心と
して回動する。このプラネタリギヤ20の回動によりキャ
リヤ18およびフランジ部9bを介して出力回転軸9が回転
する。その場合、遊星歯車減速装置により、出力回転軸
9の回転速度はモータ回転軸6aの回転速度に対し所定の
減速率で減速される。
出力回転軸9が回転すると、ホイールハブ10およびホ
イール14を介してタイヤ13が回転する。したがって、車
両が前方へ発進する。アクセルを更に踏み込むと、電動
モータ6のトルクが増大するので車両速度が増大する。
制動するために図示されないブレーキペダルを踏み込
むと、ブレーキシリンダ26に制動油圧が導入される。こ
の制動油圧でピストン26aが左動し、摩擦ディスク24を
押圧する。このため、摩擦ディスク24はブレーキディス
ク23を狭圧するようになり、車両が制動される。
車両を後進させる場合には、前、後進設定部を後進に
設定することにより車両を後進させることができる。
ところで、コイル6dに電流が流れると、コイル6dは発
熱する。この発熱に対処するため、オイルポンプ27が駆
動される。このため、油溜め2b内の油が通路4c、ポンプ
室2e、油冷却室28、通路2f、および空間2aを通って再び
油溜め2b内へと循環流動する。このとき、油はコイル6d
やロータ6b等にかかってこれらを冷却する。その場合、
油は熱を吸収して熱くなるが、この油の熱は油が前述の
ように長い油通路を循環流動する際ケーシング1を通し
て外に放散する。特に、油溜め2bおよび冷却室28内にお
いては熱が冷却フィン2c、3bによって効果的に放散され
るようになる。そして、温度の下がった油が再びコイル
6dを冷却することになる。
こうして、油溜め2b、油が循環する長い通路、オイル
ポンプ27、および冷却フィン2c、3bによって本発明の冷
却装置が構成されている。したがって、この冷却装置は
ケーシング1に一体に設けられている。
第5図に示されているようにオイルポンプ27はモータ
回転数センサ8、アクセル踏込み量センサ30、およびコ
イル温度センサ31からの各出力信号に基づいてポンプ制
御装置29によって制御される。
次に、このようなオイルポンプ27の制御方法について
説明する。
第6A〜6B図は制御パラメータとして電動モータ6の回
転数を用いてオイルポンプ27を制御する方法を示す。
第6A図に示されているように、オイルポンプ27は電動
モータ6の回転駆動とともに駆動され、ポンプ回転出力
PPは電動モータ6の回転数NUが一定回転数α以下のとき
には比較的大きな一定の値PP=aに設定される。電動モ
ータ6の回転数NUが一定回転数αを超えると、ポンプ回
転出力PPは値aよりも小さな値PP=bに設定される。こ
のように、オイルポンプ27はその出力が二段階に変化す
るように制御される。
ところで、電動モータ6の回転数が高くなると油が強
く撹拌されるが、この油の撹拌によって電動モータ6が
冷却される。したがって、このように、オイルポンプ27
を制御することにより、電動モータ6が低回転数で油の
撹拌による冷却効果が小さいときには油の送給量が大き
くなり、電動モータ6の回転数が大きくなって油の撹拌
による冷却効果が大きくなったときには油の送給量が小
さくなるので、エネルギを無駄に消費することなく電動
モータ6を効率よく冷却することができるようになる。
このオイルポンプ27の制御のフローチャートは第6B図に
示されているように表される。
なお、ポンプ回転出力を三段階以上に変化するように
制御することもでき、このように制御することにより、
よりきめ細かい制御が可能となる。
更に、第7A図に示されているように、電動モータ6の
回転数NUが一定回転数βより大きくなったときポンプ回
転出力PPが電動モータ6の回転数NUの増大とともに漸減
するような関数、すなわちPP=f1(NU)に従うように設
定することもできる。このようにオイルポンプ27を制御
することにより、エネルギをより節約でき、しかも電動
モータ6をより効果的に冷却することができる。この場
合の制御フローチャートは第7B図に示されているように
表される。
第8A〜8B図は他の制御パラメータとしてアクセル開度
を用いてオイルポンプ27を制御する方法を示す。
第8A図に示されているように、ポンプ回転出力PPがア
クセル開度γの関数、すなわちPP=F2(γ)に従うよう
に設定されている。この関数によれば、ポンプ回転出力
PPはアクセル開度γの増加とともに増大するようになっ
ており、その増大割合はアクセル開度γが小さい間では
比較的小さくなるように設定されている。このようにオ
イルポンプ27を制御するためには、モータ27bに供給す
る電流IPを第8A図に示されているIP=g(γ)で表され
る関数にしたがって制御するようにすればよい。
したがって、この制御方法によれば、アクセル開度γ
が小さいときには電動モータ6に対する負荷も小さいと
考えられるのでオイルポンプ27を効率よく駆動制御する
ことができる。この場合の制御フローチャートは第8B図
に示されているように表される。
ところで、アクセル開度によって車速を制御する方法
ではアクセルペダル踏込み量に対して目標回転数N0は一
義的に決まるが、実際の電動モータ6の回転数NUは電動
モータ6に負荷が加えられているのでこの目標回転数N0
とはならない場合が多い。このため、前述のように単に
ポンプ回転出力をスロットル開度の関数として制御した
のでは効果的でない場合が生じる。
そこで、第9A図に示されているように、実回転数NU
目標回転数N0との偏差ΔN=N0−NUを電動モータ6の負
荷とみなし、この偏差ΔNの関数PP=f3(ΔN)として
オイルポンプ27を制御するようにすることもできる。こ
のようにすることにより、オイルポンプ27の制御が更に
効果的に行われる。この場合の制御フローチャートは第
9B図に示されているようになる。
これまでに説明したオイルポンプ27の制御はいずれも
電動モータのコイル6dの発熱を予測して制御するもの、
いわば電動モータのコイル6dの発熱を予防するものであ
る。一方、電動モータのコイル6dが実際に発熱したこと
を検知してオイルポンプ27を制御するようにすることも
できる。
第10A〜10B図はこのような制御方法として電動モータ
6のコイル6dの温度を用いてオイルポンプ27を制御する
方法を示す。
第10A図に示されているように、コイル6dの温度θが
一定の温度θ以上になったときオイルポンプ27が駆動
するようにされるとともに、その駆動制御はポンプ回転
出力PPがコイル温度θの上昇に伴って大きくなるような
関数PP=f4(θ)に基づいて行われる。この場合の制御
フローチャートは第10B図に示されているようになる。
このようにオイルポンプ27を制御することにより、電動
モータのコイル6dの冷却をより確実に行うことができる
ようになる。
また、電動モータのコイル6dを冷却する油は軸受7、
12、16、17やギヤ20、21、22等に流入してこれらの潤滑
をも行うようになっている。このように油を冷却と潤滑
とに兼用することにより、空間2aと空間4aとの間にオイ
ルシールを設ける必要がなくなるので、電動機は更にコ
ンパクトになる。
なお、前述の実施例においては、油が循環流動する長
い油通路の全部をケーシング1に設けるものとしている
が、本発明はこれに限定されるものではなく、この油通
路の一部をケーシングに設け、他の部分を管で形成する
こともできる。特に、ケーシングの形状が複雑なところ
ではこのように管で形成することにより、製造が容易と
なる。
また、本発明の冷却装置を備えた電動機は、電動車両
のホイールモータとして用いられるばかりでなく、小型
で高出力のモータを必要とする他のあらゆるものに用い
ることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明による冷却装
置を備えた電動機は、油溜め、油通路の少なくとも一
部、およびオイルポンプからなる冷却装置を電動機のケ
ーシングに一体に設けるようにしているので、冷却装置
を設けても電動機はそれほど大きくなることはなく、全
体としてコンパクトかつ軽量になる。したがって、冷却
装置設置用のスペースが不要となり、設置スペースが限
られている場合にも、本発明の冷却装置を備えた電動機
を容易に取り付けることができる。
また、冷却装置を設置できることにより、電動モータ
の冷却を確実に行うことができるようになる。このた
め、コイルに大きな電流を流すことが可能となる。した
がって、電動機は高出力トルクを発生することができる
ものとなる。
更に、本発明の電動機を電動車両に用いることにより
車輪の上下、左右の動きを自由に設定できるので、電動
車両の設計自由度が向上するという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による冷却装置を備えた電動機を電動車
両のホイールモータに適用した一実施例の垂直断面図、
第2図は第1図におけるII−II線に沿う垂直断面図、第
3図は第2図におけるIII−III線に沿う断面図、第4図
は第1図におけるIV−IV線に沿う垂直断面図、第5図は
冷却装置のオイルポンプの駆動制御ブロック図、第6A〜
6B図はオイルポンプの駆動制御方法を説明する説明図、
第7A〜7B図はオイルポンプの他の駆動制御方法を説明す
る説明図、第8A〜8B図はオイルポンプの更に他の駆動制
御方法を説明する説明図、第9A〜9B図はオイルポンプの
更に他の駆動制御方法を説明する説明図、第10A〜10B図
はオイルポンプの更に他の駆動制御方法を説明する説明
図である。 1……ケーシング、2b……油溜め、2c……冷却フィン、
2e……ポンプ室、2f……通路、3b……冷却フィン、4c…
…通路、6……電動モータ、27……オイルポンプ、28…
…油冷却室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大竹 新一 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−25135(JP,A) 実開 昭60−82961(JP,U) 特公 昭41−20281(JP,B1)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本体と側壁部とからなるケーシングの該本
    体に収容された電動モータを冷却する冷却装置を備えた
    電動機であって、 前記冷却装置は、 ケーシング本体の下部に設けられた冷却油が充填された
    油溜めと、 少なくとも一部が前記ケーシングの側壁部に形成され、
    前記油溜めに連通するとともに前記電動モータの上方で
    前記ケーシング内に開口する油通路と、 前記ケーシングに設けられ前記油通路内に冷却油を流動
    させるオイルポンプとを備えてなり、 前記電動モータは、前記油溜め、前記電動モータの上方
    の開口、及び前記油通路以外の部分の所定の部分では前
    記ケーシング本体に接触し、電動モータから発生した熱
    がケーシング本体を介して外気へ放出可能とされるとと
    もに、冷却油が前記油溜めから前記油通路を通る際に
    は、冷却油の熱は前記側壁部を介して外気へ放出され、
    空冷可能となされている ことを特徴とする冷却装置を備えた電動機。
  2. 【請求項2】前記冷却装置は、更に前記ケーシングの外
    面に形成された冷却フィンを備えている ことを特徴とする請求項第1項記載の冷却装置を備えた
    電動機。
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