JP2957350B2 - 耐食性と成形加工性に優れた燃料タンク用鋼板の製造法 - Google Patents

耐食性と成形加工性に優れた燃料タンク用鋼板の製造法

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JP2957350B2 JP4085484A JP8548492A JP2957350B2 JP 2957350 B2 JP2957350 B2 JP 2957350B2 JP 4085484 A JP4085484 A JP 4085484A JP 8548492 A JP8548492 A JP 8548492A JP 2957350 B2 JP2957350 B2 JP 2957350B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガソリンを収容する容器
として耐食性、成形加工性に優れた性能を有する鋼板、
特に劣化したガソリンに最適な性能を発揮する鋼板の製
造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用燃料タンク(ガソリンタンク)
としては特開昭57−41396号公報、特開昭58−
42789号公報などのごときPbに対して3〜25%
のSnを含有するPb−Sn合金を被覆したいわゆるタ
ーンめっき鋼板が内外で広く使用されている。これはP
b−Sn合金が表面に不動態膜を形成するため、水分に
対して耐食性に優れ、燃料の吸い込み口に取付けられた
燃料フィルターの目詰まりの原因となる腐食生成物を形
成し難い点にある。また、Pb−Sn合金は柔軟である
ため成形加工時に潤滑剤としての効果も有し、鋼板の成
形加工性をさらに向上させることも燃料タンク材料とし
て使用される理由の一つである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
1) 劣化ガソリンによる腐食の問題 ターンめっき鋼板を使用した燃料タンクにおいても内面
側の腐食が市場で散発ではあるが見られる。ガソリンは
飽和系炭化水素、ナフテン系炭化水素、オレフィン系炭
化水素、芳香族系炭化水素より構成され腐食性は有して
いないにもかかわらず、内面が腐食するのはガソリンが
変質していたためと考える。ガソリンは長期間の放置に
より変質することが知られている。これはガソリン中の
オレフィン成分が酸素により酸化するために起こる。そ
のため、各石油メーカーではJIS−K−2287に定
められるガソリン酸化安定度試験法によりその品質を管
理している。しかし、この試験法は誘導期間(ガソリン
の酸化劣化が開始されるまでの期間)を求めるものであ
り、ガソリン貯蔵時の安定性を示す尺度でしかない。す
なわち、車両燃料系でのガソリン安定性との関係は明ら
かではない。常見喜久蔵著「今日の自動車燃料 ナツメ
社、昭和47年」にも記載されるように、ガソリン酸化
物の最終生成物は有機酸であることは広く知られてお
り、長期間放置された車両の燃料タンク内のガソリンに
は有機酸が生成している可能性が大きい。特にPbは有
機酸に対する耐食性が低く、ガソリンが酸化劣化してい
る場合、Pb−Sn合金めっき鋼板は腐食されるのであ
る。
【0004】2) 成形加工性に関する問題 最近、車両燃料タンクの形状が厳格化している。これは
より大きなトランクスペースを得るため、また給油回数
を減らす大容量化のためである。加工性向上のため、鋼
板の鋼成分を高純化することにより鋼板の加工性を向上
させる試みがなされ、実用化に至っている。しかし、こ
のような対策にも関わらず、さらなる加工性の向上が求
められているのが現状である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は従来のPb−S
n合金めっき鋼板が有すはんだ性、溶接性をそのまま保
持し、その欠陥である劣化ガソリンに対する耐食性を改
善し、しかも成形加工性をさらに向上させた燃料タンク
用鋼板を提供するものである。劣化ガソリンとは前述し
たように有機酸を含む有機溶媒である。長期間貯蔵され
たガソリンを再現するため、加圧、加温下で強制的に酸
化劣化させ、各種金属の耐食性を調査した。その結果、
Snが最も耐食性に優れることを見いだした。また、S
nは柔軟な金属であり、プレス加工時に潤滑剤としての
働きをするものでもある。すなわち、本発明はPb−S
n合金めっき被覆層の上層被覆層としてSnの被覆層を
設けることによりPb−Sn合金めっき鋼板の劣化ガソ
リンに対する耐食性を改善するとともにプレス成形性を
向上させるものである。このような断面皮膜構成を有す
る燃料タンク材料は既に本発明者等によって特公平1−
36558号公報で開示されているが、その発明はガソ
リンおよびアルコールとガソリンの混合燃料を収納する
燃料容器を提供するものであって、劣化ガソリンに対す
る考慮はなされておらず、また成形加工性に関する記述
も見られない。本発明は劣化ガソリンに対する耐食性、
すなわち内面耐食性に必要なSnの被覆層厚みと、成形
加工性向上に必要なSnの複層層厚みを別々に規定した
ことにある。これは成形加工性に対してはプレス加工時
にしわ押さえ金型に接触する面の潤滑性が大きく影響す
ることを見いだした結果である。
【0006】すなわち、本発明の要旨は、鋼板の両面
に、必要によっては厚さ0.01〜1μのNi、Co、
Cuの下地被覆層またはこれらの2種以上からなる合金
地下被覆層を設けた後、Snを3〜30%含有するPb
−Sn合金被覆層を設け、該被覆層に対して0.1〜1
00g/1のリン酸イオンを含有する水溶液を用いて1
〜10秒間のPbとリンを含む化合物の皮膜形成処理を
施して、P付着量換算で片面当たり100mg/m2
下の被覆層を設け、そのままあるいは乾燥後に電気めっ
き法により一方の面に厚さ0.5〜7μのSnの被覆層
を他方の面に0.05〜3.5μのSnの被覆層を設け
る耐食性と成形加工性に優れた燃料タンク用鋼板の製造
法である。
【0007】
【作用】以下、本発明について説明する。本発明におい
ては、まず鋼板の表面に溶融めっき法あるいは電気めっ
き法によりPb−Sn合金被覆層を施す。このPb−S
n合金被覆層を施すにあたり、鋼板表面にNi、Co、
Cu等の他の金属またはこれらの2種以上を含む合金下
地処理層として設けてから、Pb−Sn合金被覆処理を
施す方が本発明においては好ましい。これは下地処理が
Pb−Sn合金被覆層のピンホールの減少に効果的であ
る。なお、Pb−Sn合金被覆層の下地被覆層を設ける
場合には、そのピンホール減少効果の点から、0.01
μ以上、好ましくは0.03μ厚さ以上の下地被覆層が
設けられ、成形加工性の点からその上限は1μ以下に限
定され、好ましくは0.5μ以下のNi、Co、Cu及
びこれらの2種以上の合金からなる下地被覆層が設けら
れるが特に好ましい。
【0008】本発明に使用されるPb−Sn合金被覆層
の合金組成は特に限定されるものではないが、Sn含有
量が3〜30%の範囲のPb−Sn合金組成のものが使
用される。含有率が3%以下では鋼板あるいは鋼板表面
に施された下地被覆層とPbとの反応が殆ど行われない
ため、燃料タンクへの加工時に溶接が行われる場合、溶
接部近傍の熱影響部でPb−Sn被覆層が粒状に凝固
(はじき)する問題が生じる。また、溶融めっき法によ
ってPb−Sn合金層を設ける場合では溶融Pb−Sn
合金の鋼板への漏れ性が悪く、ピンホールを多数発生す
ることになる。そこでPb−Sn合金被覆層のSn含有
率は3%以上、好ましくは5%以上が必要となる。ま
た、Snの含有量が30%を越える場合はピンホールの
減少に対するSnの効果が飽和するばかりでなく、経済
性の点でも好ましくない。Pb−Sn合金被覆層の厚み
は1.5μ以上、好ましくは2.5〜7.5μの厚みの
被覆層が本発明では使用される。すなわち、Pb−Sn
合金被覆層の厚みが1.5μ未満ではピンホールの発生
が多く、好ましくない。また、10μを越えるとピンホ
ール減少の効果が飽和するばかりでな、成形加工性が低
下し、経済性の点からも好ましくない。
【0009】次いで、これらの鋼板表面または下地被覆
層の表面に設けられたPb−Sn合金被覆層に対して、
PbとPを含有する化合物を主成分として構成される極
薄い皮膜からなる被覆層を設ける。これは次の理由によ
る。すなわち、Pb−Sn合金被覆層にピンホールがあ
った場合、Snを被覆してもピンホールは完全に覆われ
ることなく下地鋼板あるいは下地処理層に達するピンホ
ールが残る。しかし、PbとPを含有する化合物を形成
させるとピンホール部にもこの化合物が生成し、ピンホ
ールをつぶすことになる(封孔効果)。またPbとPを
含有する被覆層の設けられた鋼板上にSnを被覆した場
合、Pb−Sn合金層のピンホール上にSnが被覆され
なかったとしても少なくともPb−Sn合金層のピンホ
ールはPbとPを含有する化合物により封孔されており
加工性の改善効果は著しく大きい。
【0010】このようなPbとPを含有する皮膜の量は
P付着量換算で片面当たり100mg/m2以下、好ま
しくは25mg/m2以下に限定することが必要であ
る。すなわち、その被覆量が付着量換算で100mg/
2を越えると、上層被覆層との密着性が十分でなく、
成形加工によって上層被覆層が粉状に剥離する現象、い
わゆるパウダリングを生じる。このPbとPを含有する
化合物の皮膜を形成させる方法としては、以下に示す方
法がある。すなわち、PO4 --- イオンを含有する水溶
液、たとえば燐酸水溶液の0.1〜100g/1の水溶
液を用いて処理時間1〜10秒の条件で処理することに
よってPbとPを含有する皮膜が形成される。
【0011】しかし、PO4 --- イオンを含有する水溶
液の濃度が0.1g/1未満では、目的とする皮膜が形
成されない。また、濃度が100g/1を越える場合
は、処理後に水洗を行っても皮膜が厚く生成されている
ため、上層被覆層の密着性が劣る。処理時間に対しては
1秒未満ではPb−Sn合金被覆層表面との反応が均一
に行われ難く、本発明の目的とする皮膜が生成されな
い。また、10秒を越えると皮膜が厚く生成され過ぎる
ため、上層被覆層の密着性が十分ではない。このような
処理は上記濃度範囲からなるPO4 --- イオンを含有す
る水溶液のスプレー処理、あるいは溶液への浸漬処理な
どによって行われ、次いでその直後または水洗を経た後
にロール絞りあるいは高圧気体によるワイピングにより
過剰の処理液を除去して、乾燥が行われる。
【0012】Pb−Sn合金被覆層と上記のようなPb
とPからなる化合物による皮膜の設けられた鋼板は、さ
らにSnが被覆される。このSnの被覆には電気めっき
法が用いられるが、被覆処理法は特に規定されるもので
なく、たとえばフェノールスルフォン酸浴、硼弗化浴な
どを用いて処理が行われる。Snの被覆量については劣
化ガソリンに対する耐食性そして成形加工性の観点か
ら、目的に応じて差厚めっきにすべきである。劣化ガソ
リンに対する耐食性の確保には形成加工後に内面となる
面にSnを被覆することが有効である。これはSnが劣
化ガソリンに対して優れた耐食性を有し、下層のPb−
Sn合金被覆層を保護することによる。さらにSnはP
b−Sn合金とほぼ同様の腐食電位を有し、Sn被覆層
とPb−Sn合金被覆層の間において腐食電池をほとん
ど形成しない。
【0013】Pb−Sn合金被覆層の特徴は次のような
事項が挙げられる。 1) Pb−Sn合金被覆層PO4 --- イオンを含む溶
液中においてピンホールを封孔する処理が可能であり、
またSnを被覆することの重畳効果によりピンホールの
数を一層減少させることが可能である。 2) Pb−Sn合金被覆層は軟質で柔軟性に富むため
成形加工に極めてよい影響を与え、表層に達するクラッ
クも極めて発生しにくい利点がある。
【0014】Sn被覆層の厚さは種々の検討の結果、
0.5〜7μの厚さ、好ましくは1〜5μの厚さの範囲
で被覆処理層が設けられるのが有効である。0.5μ未
満では下層のPb−Sn合金被覆層とPb−Pを含有す
る被覆層で構成される下層の露出部分が劣化ガソリンに
より腐食されるとともに成形加工時のキズ付きによって
下層が露出される機械も多くなり、腐食が生じ易くなる
等の欠点が生じるので好ましくない。一方、厚さが7μ
を越える場合は耐食性能に及ぼす効果が飽和して経済的
でなくなることに加え、以下で記述するように成形加工
性を低下させるために好ましくない。
【0015】劣化ガソリンに対する耐食性の保護には成
形加工後に内面側になる面に対してのみSnを被覆すれ
ばよいのであるが、成形加工時にポンチに接触する面、
内面側にSnが被覆されると深絞り性の低下することが
わかった。「日本潤滑学会編、潤滑便覧、p940(1
987年)養賢堂」にも記載されるようにポンチ側の潤
滑を増すことは深絞り性を低下させることになる。すな
わち、Snは潤滑剤として作用することが分かった。そ
こでダイス側すなわち成形加工した場合の外面相当側へ
のSn被覆を検討したところ、ポンチ側のSn被覆の悪
影響を相殺し、大幅に成形加工性を向上させることが分
かった。種々の検討の結果、ポンチ側のSn被覆の影響
を相殺するにはポンチ側のSn被覆量の1/10以上の
Sn被覆量をダイ側に付与する必要性を見いだした。ま
た、ダイ側のSn被覆量の上限としてポンチ側のSn被
覆量の1/2以下とする。これは成形加工性に対する効
果が飽和するとともに経済的でなくなるためである。
【0016】ただし、経済性を無視するのであれば、1
/2以上のSnを被覆しても構わない。また、従来技術
であるPb−Sn合金被覆鋼板の成形加工性を挙げる目
的で外面相当側すなわちダイ側のみにSnを0.05〜
3.5μ被覆しても構わない。さらに、本発明の製品に
おいてはSn被覆層に対して、その表面にこれら被覆層
に対するより一層のピンホールの減少あるいは燃料容器
n外面防食、塗装に対する密着性の向上などを目的とし
て燐酸などのPO4 --- イオンを含有する水溶液あるい
はクロム酸水溶液に陰イオンを添加した水溶液などで化
学処理(浸漬あるいは電解処理)を施しても良い。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。冷延鋼帯を、
脱脂、酸洗のめっきに必要な通常の前処理を施して、溶
融めっきおよび電気めっきに対して通常要求される清浄
化、活性化処理をその表面に施してから、本発明の方法
による被覆層を設けた。これらの製品に対して、各々燃
料タンクに要求される各種性能評価試験を実施した結果
を表1〜表3に示すが、本発明の製品は従来の製品に対
して優れた劣化ガソリンに対する耐食性および優れた成
形加工性を示すことが分かった。なお、評価試験は以下
の方法により実施した。
【0018】 外面を対象とした塩水噴霧試験による
耐食性評価 平板および加工後(0.8mm×150mm×150m
mのブランクサイズより深さ25mmに角筒絞り加工)
外面を対象として、表1〜表3に示す所定の時間の塩水
噴霧試験を行い、その耐食性を評価した。評価基準は以
下に示す通りである。 ◎ …… 赤錆発生個数 3個/dm2以下 ○ …… 〃 10個/dm2以下 △ …… 〃 20個/dm2以下 × …… 〃 20個/dm2以上
【0019】 劣化ガソリンを対象とした評価 0.8×150φmmのブランクサイズより直径75m
mの平頭ポンチで深さ40mmにフランジ付きの円筒深
絞り加工を行い、その内部に表1〜表3に示す促進試験
を想定した腐食液を100cc充填し、1年間室温で放
置した。その後内部の赤錆発生状況および被覆層の腐食
による変色を評価した。また、劣化ガソリンは市販のガ
ソリンをオートクレーブを用い、加圧(7kg/m
2)、加温(100℃)下で劣化させることにより作
成した。評価基準は以下に示す通りである。 ◎ …… 赤錆発生0.1%未満および変色なし ○ …… 赤錆発生1%未満あるいは変色わずか △ …… 赤錆発生5%未満あるいは変色あり × …… 赤錆発生5%以上あるいは変色大 ×× …… 全面に赤錆発生
【0020】 成形加工性の評価 直径50mmの平頭ポンチを用い、しわ押さえ圧500
kg、潤滑剤として市販の防錆油を用いて円筒深絞り加
工を行った。供試材の板厚は0.8mmの一定とし、ブ
ランクサイズを100mmから120mmに5mmずつ
変化させて限界絞り比(LDR)を求めた。ここでLD
Rは以下のように定義される。 LDR=ブランク直径(mm)/ポンチ直径(mm) LDRの高いものほど成形加工性に優れるものといえ
る。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【発明の効果】以上述べたように、ターンめっき上の内
面相当側にSnを被覆することにより劣化ガソリンに対
する耐食性は大幅に改善され、また外面相当側のSn被
覆量を内面相当側のSn被覆量の1/10以上被覆すれ
ば、ターンめっきそのものより良好な成形加工性が得ら
れ、内面耐食性との両立が可能である。優れた効果を奏
するものである。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 久明 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新日本製鐵株式会社 八幡製鐵所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 28/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板の両面に、Snを3〜30%含有す
    るPb−Sn合金被覆層、さらに該被覆層に0.1〜1
    00g/1のリン酸イオンを含有する水溶液を用いて1
    〜10秒間のPbとリンを含む化合物の皮膜形成処理を
    施してP付着量換算で片面当たり100mg/m2以下
    の被覆層を設け、そのままあるいは乾燥後、電気めっき
    法により一方の面に厚さ0.5〜7μのSnの被覆層ま
    た他方の面に0.05〜3.5μのSnの被覆層を設け
    たことを特徴とする耐食性と成形加工性に優れた燃料タ
    ンク用鋼板の製造法。
  2. 【請求項2】 鋼板の両面に、厚さ0.01〜1μのN
    i、Co、Cuの下地被覆層またはこれらの2種以上か
    らなる合金下地被覆層該被覆層の上にSnを3〜30%
    含有するPb−Sn合金被覆層、さらに該被覆層に0.
    1〜100g/1のリン酸イオンを含有する水溶液を用
    いて1〜10秒間のPbとリンを含む化合物の皮膜形成
    処理を施してP付着量換算で片面当たり100mg/m
    2以下の被覆層を設け、そのままあるいは乾燥後に電気
    めっき法により一方の面に厚さ0.5〜7μのSnの被
    覆層を他方の面に0.05〜3.5μのSnの被覆層を
    設けたことを特徴とする耐食性と成形加工性に優れた燃
    料タンク用鋼板の製造法。
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